JP2007234422A - シールド導電路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シールド導電路1は、金属製のシールドパイプ10と、シールドパイプ10に挿通される複数の電線30と、シールドパイプ10の端部に接続されると共に、電線30におけるシールドパイプ10からの延出部を包囲する可撓性シールド部材40と、シールドパイプ10内において複数の電線30を一括して束ね、かつ、端部20A,20Bがシールドパイプの外部に配置されるシース20とを備えている。さらに、シース20の外部配置部をカバーするカバー部材60が、シールドパイプ10の端部に装着される形態で設けられており、このカバー部材60は、シース20よりも難燃性の高い樹脂材料によって構成されている。
【選択図】図1
Description
金属製のシールドパイプと、
前記シールドパイプに挿通される複数の電線と、
前記シールドパイプの端部に接続されると共に、前記電線における前記シールドパイプからの延出部を包囲する可撓性シールド部材と、
前記シールドパイプ内において複数の前記電線を一括して束ね、かつ、端部が前記シールドパイプの外部に配置されるシースと、
前記シースの外部配置部をカバーしつつ前記シールドパイプの端部に装着されると共に、前記シースよりも難燃性の高い樹脂材料からなるカバー部材と、
を備えたことを特徴とする。
前記カバー部材は、JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料からなり、前記シースは、前記難燃性性能に適合しない材料からなることを特徴とする。
前記シールドパイプ内部の前記カバー部材よりも中央側において、前記シースと前記シールドパイプの内壁との間に樹脂材料が充填されていることを特徴とする。
前記電線は、芯線と、この芯線を包囲する絶縁被覆とを有してなり、
前記電線における前記カバー部材よりも外側の部分は、前記絶縁被覆よりも難燃性の高い樹脂材料からなるチューブ部材によって包囲されていることを特徴とする。
前記絶縁被覆は、JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料からなり、前記チューブ部材は、前記難燃性性能に適合しない材料からなることを特徴とする。
前記電線は、芯線と、この芯線を包囲する絶縁被覆とを有してなり、
前記絶縁被覆は、前記シースよりも難燃性の高い樹脂材料によって構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、シースにおけるシールドパイプの外部に配置される部分(即ち外部配置部)を、シースよりも難燃性の高いカバー部材によって保護することができるようになる。従って、コスト高騰を招くことなく簡易にシースの外部配置部を保護できる。
JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料は、適合しない材料に比べてコスト高となる。従って、請求項2のようにシースを適合しない材料とすれば、シースのコストを低減できる。また、その場合、シースにおけるシールドパイプからはみ出る部分(即ち、外部配置部)の耐熱性が問題となるが、この外部配置部は、JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料からなるカバー部材によってカバーされているため、外部配置部を効果的に保護できる。よって、全体的なコストを抑えつつ、耐熱性に優れた構成を実現できる。
請求項3の発明によれば、樹脂部材の充填によってシールドパイプ内部の酸素量を少なくすることができ、燃焼を効果的に防止できるようになる。従ってカバー部材によってカバーされる部分に加え、その中央側の部分においても耐熱性を効果的に高めることができる。
請求項4の発明によれば、電線におけるカバー部材よりも外側の部分の周囲において、電線の絶縁被覆よりも難燃性の高い樹脂材料からなるチューブ部材が配されているため、電線の絶縁被服を高温環境下で効果的に保護できる構成となる。
請求項5の発明によれば、絶縁被覆の材料コストを抑えつつ絶縁被覆を効果的に保護できる構成となる。
請求項6の発明によれば、電線全体に耐熱性が付与される構成となるため、電線におけるカバー部材の外側に配される部分の耐熱性も担保される。
本発明の実施形態1を図面を参照して説明する。
図1は、実施形態1に係るシールド導電路1を概略的に例示する側断面図であり、図2は、実施形態1のシ−ルド導電路の概略断面図である。また、図3は、カバー部材60を一方側から見た図であり、図4は、シールド導電路1のA−A断面図である。
まず、試験箱として鉄製の高さ約610mm、幅約310mm、奥行約360mmの大きさで側面及び背面を覆ったものを用いる。そして、試料支持台として、試料を水平に支持できる金属製のものを用いる。プレゼンバーナは、口径約10mmのプレゼンバーナとし、その炎を還元炎の長さ約35mmに調整したものとする。
カバー部材60の樹脂材料はこのような条件に適合する架橋ポリエチレン混合物或いは架橋ビニル混合物とすることができる。
本発明の実施形態2を図8を参照して説明する。
実施形態2は、カバー部材60の外部において、電線30の周囲にチューブ部材70を設けるようにした点、及び電線30の絶縁被覆32をJASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合しない材料(非難燃性材料)によって構成した点が実施形態1と異なり、それ以外は同様である。従って、同様の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではシールドパイプの断面形状を円形としたが、本発明によれば、シールドパイプの断面形状は非円形(楕円形、長円形等)としてもよい。
(2)上記実施形態では可撓性シールド部材を編組線としたが、本発明によれば、可撓性シールド部材は、アルミニウム製のシート材等、編組線以外の部材であってもよい。
(3)上記実施形態では、カバー部材をJASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料によって構成し、シースを、難燃性性能に適合しない材料によって構成した例を示したが、これ以外であってもよい。例えば、カバー部材をJISC3005の水平難燃試験に適合する材料によって構成し、シースを、JISC3005の水平難燃試験に適合しない材料によって構成してもよい。
10…シールドパイプ
20…シース
30…電線
31…芯線
32…絶縁被覆
40…可撓性シールド部材
50…樹脂材料
60…カバー部材
70…チューブ部材
Claims (6)
- 金属製のシールドパイプと、
前記シールドパイプに挿通される複数の電線と、
前記シールドパイプの端部に接続されると共に、前記電線における前記シールドパイプからの延出部を包囲する可撓性シールド部材と、
前記シールドパイプ内において複数の前記電線を一括して束ね、かつ、端部が前記シールドパイプの外部に配置されるシースと、
前記シースの外部配置部をカバーしつつ前記シールドパイプの端部に装着されると共に、前記シースよりも難燃性の高い樹脂材料からなるカバー部材と、
を備えたことを特徴とするシールド導電路。 - 前記カバー部材は、JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合する材料からなり、前記シースは、前記難燃性性能に適合しない材料からなることを特徴とする請求項1に記載のシールド導電路。
- 前記シールドパイプ内部の前記カバー部材よりも中央側において、前記シースと前記シールドパイプの内壁との間に樹脂材料が充填されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシールド導電路。
- 前記電線は、芯線と、この芯線を包囲する絶縁被覆とを有してなり、
前記電線における前記カバー部材よりも外側の部分は、前記絶縁被覆よりも難燃性の高い樹脂材料からなるチューブ部材によって包囲されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシールド導電路。 - 前記絶縁被覆は、JASO規格D608−92に規定された難燃性性能に適合しない材料からなり、前記チューブ部材は、前記難燃性性能に適合する材料からなることを特徴とする請求項4に記載のシールド導電路。
- 前記電線は、芯線と、この芯線を包囲する絶縁被覆とを有してなり、
前記絶縁被覆は、前記シースよりも難燃性の高い樹脂材料によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシールド導電路。
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