JP2007203252A - 換気口用フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】塵埃を捕集するろ材を用いる換気口用フィルタであって、換気稼働時においてもシャッタを閉めた場合と同等のレベルの遮音性を有する換気口用フィルタを提供する。
【解決手段】本発明の換気口用フィルタAは、塵埃除去部1と防音部2とを間隔を設けてフィルタ枠10〜12内に配置してなる換気口用フィルタAであって、防音部2は、多数の貫通孔6、7が設けられた複数の多孔吸音体4、5から構成され、間隔を設けてこれら複数の多孔吸音体4、5を配置した多段構造からなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、防音又は遮音性能を有する換気口用フィルタに関するものである。
従来、換気口用フィルタとしては、平板状のろ材を換気口内に内蔵したもの、平板状のろ材を換気口外側に貼着したもの、ろ材をプリーツしてろ化面積を大きくしたもの等が一般的に使用されている。
ところが、換気口の外に設けられたシャッタを開けておくと外騒音がそのまま室内へ届いてしまうため、住宅等では換気口のシャッタを閉めていることが常である。
現在マンション等の集合住宅では24時間換気が推奨されているため、換気口のシャッタを閉めてしまうと換気を行うことができないという問題が発生する。
そこで、シャッタを閉めた場合の遮音性能(例えば、21dB程度)と同等の遮音レベルを満足する換気口用フィルタが望まれている。ちなみに、1,000Hzの音は人にとって耳障りな音域のため指標とされ、騒音の基礎的評価方法で用いるラウドネス(loudness)では、周波数補正回路のあるA特性の基準補正値を用いて騒音レベルを表している。
出願人等は、先に出願した特許文献1に開示される通り、室内と室外との間に設けられる換気口用フィルタであって、前記ろ材の室内側に、室外側から室内側に向けて開口する有底孔群を設けるとともに、前記ろ材の室外側に、室内側から室外側に向けて開口する有底孔群を、前記室内側の有底孔群に対して互い違いに且つ隔壁を存して設けた換気口用フィルタを提案しており、この吸音兼用ろ材を換気口用フィルタに用いることを試みた。
特開2005−313131号公報
ところが、特許文献1のように、複数の吸音兼用ろ材を密着させて積層し、有底孔群を備えている換気口用フィルタろ材を換気口用フィルタに用いた場合には、上流側部材の開口を通った空気が下流側部材に直接衝突するため、すなわち、有底孔の底部に直接衝突するため、ろ材全面で(すなわち、有底孔の表面積等を利用して)捕集することができないという問題がある。
また、特許文献1に用いた多孔吸音体単体と別のろ材とを、間隔を開けて設けた場合には、換気口用フィルタの通気抵抗が少なくなるものの、空気が吸音体に衝突することで得られる吸音効果が小さくなるため、所望の遮音効果が得られないという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、塵埃を捕集するろ材を用いる換気口用フィルタであって、換気稼働時においてもシャッタを閉めた場合と同等のレベルの遮音性を有する換気口用フィルタを提供することにある。
かかる課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討の結果、以下の構成を見出した。すなわち、本発明の換気口用フィルタは、請求項1に記載の通り、
塵埃除去部と防音部とを間隔を設けてフィルタ枠内に配置してなる換気口用フィルタであって、
前記防音部は、多数の貫通孔が設けられた複数の多孔吸音体から構成されており、前記複数の多孔吸音体を間隔を設けて多段に配置した多段構造からなることを特徴とする。
また、別の実施形態において、本発明の換気口用フィルタは、請求項2に記載の通り、
塵埃除去部を挟むように2つの防音部を配置するとともに、前記各防音部と前記塵埃除去部との間に間隔を設けてフィルタ枠内に配置してなる換気口用フィルタであって、
前記防音部は、多数の貫通孔が設けられた複数の多孔吸音体から構成されることを特徴とする。
また、請求項3に記載の換気口用フィルタは、請求項1又は2に記載の換気口用フィルタにおいて、前記多段構造の隣り合う多孔吸音体同士の複数の貫通孔が流れ方向に対して互いに重ならないように、前記複数の多孔吸音体を配置したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の換気口用フィルタは、請求項1乃至3のいずれかに記載の換気口用フィルタにおいて、前記塵埃除去部と前記防音部が分離可能な一体構造であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の換気口用フィルタは、請求項1乃至4のいずれかに記載の換気口用フィルタにおいて、前記塵埃除去部は、濾紙をプリーツしたフィルタパックあるいは平状濾材からなることを特徴とする。
本発明の請求項1の換気口用フィルタによれば、防音部を構成する複数の多孔吸音体を間隔を設けて多段に配置した多段構造としたことにより、優れた遮音性能を得ることができ、換気口のシャッタ等を閉めた場合と同等の遮音レベル(例えば、外騒音を21dB(A)程度に遮音)とすることができる。また、このような構成において、塵埃除去部と防音部とを間隔を設けてフィルタ枠内に配置することにより、従来と同等レベルの塵埃捕集効果を得ることができる。さらに、例えば、多孔吸音体がガラス繊維製であったとしても、多孔吸音体の表面を飛散防止材で被覆することにより繊維発塵の問題を未然に防止することができる。
本発明の請求項2の換気口用フィルタによれば、各防音部と塵埃除去部との間に間隔を設けて、塵埃除去部を挟むように2つの防音部を配置することにより、上記と同様の効果を奏することができる。
本発明の請求項3の換気口用フィルタによれば、多段構造の隣り合う多孔吸音体同士の複数の貫通孔が流れ方向に対して互いに重ならないように、複数の多孔吸音体を配置したことにより、隣り合う多孔吸音体の貫通孔を連続して通過する音を遮断することができるので、更に優れた遮音性能を得ることができ、換気口のシャッタ等を閉めた場合と同等レベル以上の遮音レベル(外騒音を21dB(A)以下に遮音)とすることができる。
本発明の請求項4の換気口用フィルタによれば、塵埃除去部材と防音部材とを一体構造としているので、取り付け交換時に取り扱い易いという利点がある。また、塵埃除去部材と防音部材とを簡易に分離できる構造としたことで、塵埃除去部材が寿命となった場合においても塵埃除去部材だけを容易に交換することができる。
本発明の請求項5の換気口用フィルタによれば、塵埃除去部は、従来から用いられているような濾紙をプリーツしたフィルタパックあるいは平状濾材から構成されるものであってもよい。したがって、本発明の換気口用フィルタは汎用性が高いものとなる。
以下、本発明の換気口用フィルタを添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の換気口用フィルタの断面図を示している。
図1に示すように、本発明の換気口用フィルタAは、塵埃除去部1と、防音部2とから構成され、塵埃除去部1と防音部2とを間隔を設けてフィルタ枠内に配置してなるものである。以下、各部について詳細に説明する。
塵埃除去部1は、塵埃除去部材3と、この塵埃除去部材3を収容したフィルタ枠10から構成される。塵埃除去部材3としては、合成繊維・無機質繊維等からなるフェルト、不織布、織布等の繊維体をプリーツ化したフィルタパック、あるいは、平状ろ材を使用することができる。
特に、塵埃除去部材3をプレフィルタとして使用する場合には、重量法で45〜98%のろ材を使用可能であり、また、中性能フィルタとして使用する場合には、比色法で50〜95%のろ材を使用可能である。
ここで、ろ材の厚さは、7〜28mmであるのが好ましい。ろ材の厚さが7mm未満の場合には、捕集能力が不足するという問題があり、ろ材の厚さが28mm超の場合には、換気口用フィルタが大型化してしまうため、換気口用フィルタが換気口内に納まらないという問題があるためである。
また、フィルタ枠10は、フランジ状接合凸部10aと、接合凹部10bと、塵埃除去部材3を支持する支持板10cとから構成される。
塵埃除去部1と防音部2との間には、塵埃除去部1と、塵埃除去部1のフィルタ枠10と、後述する防音部材(多孔吸音体)4のフィルタ枠11(11c)とで画定された空間9が存在する。本実施形態では、空気の流れ方向に対する空間9の厚さを5〜15mmとすることが好ましい。その厚さが5mm未満の場合には、後述する多孔吸音体4の貫通孔6を通過した空気が十分に拡散されずに塵埃除去部材3に衝突してしまい塵埃除去部材3全面で捕集できないため捕集能力に偏りがでることにより、寿命が短くなるという問題があり、その厚さが15mm超の場合には、換気口用フィルタが大型化して換気口内に納まらないという問題があるためである。
防音部2は、図1に示すように、2つの防音部材4、5と、これらの防音部材をそれぞれ収容する2つのフィルタ枠11、12とから構成され、これら2つの防音部材4、5が間隔を設けて多段に配置された多段構造からなるものである。
防音部材4は、塵埃除去部1に対して上流側の多孔吸音体(以下、「多孔吸音体4」ともいう)であり、防音部材5は、下流側の多孔吸音体(以下、「多孔吸音体5」ともいう)である。これらの多孔吸音体4、5には、それぞれ多数の貫通孔6、7が設けられている。
多孔吸音体4、5に設ける貫通孔6、7としては、その孔径が数mm〜50mmである円孔が好ましい。しかしながら、本実施形態では、貫通孔6、7は、このような形状に限定されることなく、三角形、四角形等の多角形の孔であってもよい。
また、多孔吸音体4、5に設ける貫通孔6,7の個数は、多孔吸音体5の端面(主面)の面積を基準として、100〜500個/m2程度設けることが好ましい。各多孔吸音体4、5に設ける貫通孔6、7の個数を上記範囲にすることにより、ろ材全面で捕集することができるとともに、所望の遮音効果を得ることができる。
多孔吸音体4、5としては、合成繊維・無機質繊維等の繊維体、合成樹脂・無機質の発泡体、無機質の押出成形体等を使用することができる。
例えば、多孔吸音体4、5が繊維体である場合には、その平均繊維径は0.2〜50μmであることが好ましい。平均繊維径が0.2μm未満の場合には、その製造が困難であるために非常に高価になるという問題があり、平均繊維径が50μm超の場合には、換気口用フィルタの捕集効率が悪くなるという問題があるためである。
また同様に、多孔吸音体4、5が繊維体である場合には、その密度は40〜120kg/m3とすることが好ましい。その密度が40kg/m3未満の場合には、吸音部2の吸音性能が悪くなるという問題があり、その密度が120kg/m3超の場合には、換気口用フィルタの通気抵抗が高くなるという問題があるためである。
さらに同様に、多孔吸音体4、5が繊維体である場合、その厚さは10〜25mmとすることが好ましい。その厚さが10mm未満の場合には、防音部2の吸音性能が悪くなるという問題があり、その厚さが25mm超の場合には、換気口用フィルタが大型化して換気口内に納まらない問題があるためである。
ここで、防音部2は、多孔吸音体4、5の多層構造として、多段構造の隣り合う多孔吸音体4、5同士の複数の貫通孔6、7が空気の流れ方向に対して互いに重ならないように、複数の多孔吸音体4、5を配置することが好ましい。
多孔吸音体4、5がいずれかの単一層である場合には、換気口用フィルタの通気抵抗は低いものの、空気衝突による吸音効果が不足する(すなわち、貫通孔を抜けた音が吸音されることなく室内に入ってくる)という問題があるためである。
多孔吸音体4と多孔吸音体5との間には、多孔吸音体4と、多孔吸音体4のフィルタ枠11(11b)と、多孔吸音体5のフィルタ枠12(12c)とで画定された空間8が存在する。本実施形態では、空気の流れ方向に対する空間8の厚さと5〜15mmとすることが好ましい。その厚さが5mm未満の場合には、多孔吸音体5の貫通孔7を通過した空気が多孔吸音体4に直ぐに衝突してしまい多孔吸音体4全面に空気が拡がらないため換気口用フィルタの通気抵抗が高くなるという問題があり、その厚さが15mm超の場合には、換気口用フィルタが大型化して換気口内に納まらないという問題があるためである。
各多孔吸音体4、5のフィルタ枠11、12は、それぞれ、フランジ状接合凸部11a、12aと、接合凹部11b、12bと、多孔吸音体4及び多孔吸音体5をそれぞれ支持する支持板11c、12cとから構成される。
ここで、上述の各フィルタ枠10、11、12の材質は、特に限定されないが、フィルタ枠10、11、12としては、例えば、合成樹脂製、金属製等のものを使用することができる。
本実施形態の換気口用フィルタAを組み立てる(取り付ける)際には、多孔吸音体5のフィルタ枠12のフランジ状接合凸部12aと多孔吸音体4のフィルタ枠11の接合凹部11bとを噛み合わせるとともに、多孔吸音体4のフィルタ枠11のフランジ状接合凸部12aとフィルタ枠10の接合凹部10bとを噛み合わせることにより、容易に換気口用フィルタAを取り付けることができ、逆に、それらの噛み合わせを外すことにより、容易に各部材として取り外すことができる。このように、本実施形態の換気口用フィルタAでは、塵埃除去部1と防音部2、すなわち、複数の多孔吸音体4、5とがそれぞれ分離可能な一体構造となっている。
なお、各支持板10c、11c、12cは、各部材を支持固定するためだけに用いられるので、換気口用フィルタの通気抵抗とならないように、5〜15mm角の開口を有するものが好ましい。あるいは、各支持板10c、11c、12cとして、金属線を織り、又は編む等したものを使用することもできる。金属線としては、例えば、金網、ラス網等があるが、本実施形態では、金属線は、特にこれらに限定されるものではない。
次に、本発明の換気口用フィルタのバリエーションについて説明する。図2は、本発明の換気口用フィルタの他実施形態を示す断面簡略図である。
本発明の塵埃除去部と防音部の組み合わせ構造としては、空気の流れ方向に対して、上述のような図1に示す多孔吸音体5/多孔吸音体4/塵埃除去部1の配置パターンであって、隣り合う多孔吸音体4、5同士の複数の貫通孔6、7が互いに重ならない基本パターンの他に、図2(a)に示すように、多孔吸音体5/多孔吸音体4/塵埃除去部1であって、隣り合う多孔吸音体4、5同士の複数の貫通孔6、7が互いに重なっているもの、図2(b)に示すように、多孔吸音体5'/多孔吸音体5/多孔吸音体4/塵埃除去部1の配置パターンのもの、図2(c)に示すように、多孔吸音体5/塵埃除去部1/多孔吸音体4の配置パターンのもの(ここでは、多孔吸音体4、5同士の複数の貫通孔6、7が互いに重ならないもの(図2(c1))と重なるもの(図2(c2))を示している。)、図2(d)に示すように、塵埃除去部1/多孔吸音体5/多孔吸音体4の配置パターンのもの等が挙げられる。
図2に示すような他の実施形態においても、「塵埃除去部1と防音部2が間隔を設けて配置されていること」、「防音部2が複数の多孔吸音体4、5から構成され、それらが間隔を設けて多段に配置されていること」の要件を満足すれば、特にこれらの構造に限定されるものではない。
下記の通り、実施例1、2及び比較例1〜3に係る換気口用フィルタ(以下、各実施例において、「フィルタ」と略す場合もある)を作製し、その圧力損失(フィルタの換気量)、捕集効率及び遮音効果を評価することとした。なお、図3は、比較例1〜3のフィルタの断面簡略図を示すものである。
(実施例1)
実施例1のフィルタを作製するために、塵埃除去部材3として、平均繊度15デニール(平均繊維径48μm)のポリプロピレン樹脂繊維製で、厚さ7mm、目付150g/m2として直径130mmφのプレフィルタろ材3を用意し、多孔吸音体4及び多孔吸音体5として平均繊維径6μmのCガラス繊維で構成され、直径130mmφ、厚さ20mm、密度96kg/m3のグラスウール成形板を二枚用意した。
上流側、下流側の各多孔吸音体4及び5には、図1に示すように、直径10mmの円形状の貫通孔6、7をそれぞれ多数形成し、その貫通孔6、7の中心間距離を17.5mmとした。
次に、塵埃除去部1として、上記塵埃除去部材3を開口10mm角の金網製支持板10cとともにABS樹脂製の長さ42mmのフィルタ枠10(凸部高さ5mm、凹部高さ(=空間9の厚さ)6mm)内に収容した。
また、上流側の防音部2として、多孔吸音体4を開口10mm角の金網製支持板11cとともにABS樹脂製の長さ42mmのフィルタ枠11(凸部高さ5mm、凹部高さ(=空間8の厚さ)6mm)内に収容した。
また、下流側の防音部2として、多孔吸音体5を開口10mm角の金網製支持板12cとともにABS樹脂製の長さ42mmのフィルタ枠12(凸部高さ5mm、凹部高さ6mm)内に収容した。
そして、上述のように用意した塵埃除去部1、上流側の防音部2及び下流側の防音部2をそれぞれ繋ぎ合わせて長さ126mm、直径130mmφの換気口用フィルタを作製した。
(実施例2)
図2(a)に示すように、貫通孔6、7の配置パターンとして、多段構造の隣り合う上流側の多孔吸音体4と下流側の多孔吸音体5とを、多孔吸音体4、5同士の貫通孔6、7が、空気の流れ方向に対して重なるよう配置したこと以外は、実施例1と同様にして、換気口用フィルタを作製した。
(比較例1)
図3(a)に示すように、上流側の多孔吸音体4と塵埃除去部1(塵埃除去部材3)との空間9とともに、上流側の多孔吸音体4と下流側の多孔吸音体5との空間8をなくすようにして(本実施例では、空間8の代わりに塵埃除去部1(塵埃除去部材3)が配置されていると考えられる)、各部材同士を密着して設けたこと以外は、実施例1と同様にして、換気口用フィルタを作製した。
(比較例2)
図3(b)に示すように、上流側の多孔吸音体4と下流側の多孔吸音体5との空間8をなくして、多孔吸音体4及び5を密着して設けたこと以外は、実施例1と同様にして、換気口用フィルタを作製した。
(比較例3)
図3(c)に示すように、上流側の多孔吸音体4と下流側の多孔吸音体5とをなくして、塵埃除去部1(塵埃除去部材3)だけとしたこと以外は、実施例1と同様にして、換気口用フィルタを作製した。
(換気口用フィルタの評価)
平成15年7月1日施行された改正建築基準法第28条の2とその施行令第20条の5第4項の表において、住宅等には「換気回数が0.5回以上(1時間当たりの換気量=0.5×室容量)」の換気設備の設置が義務付けられた。比較例3(特許文献1に記載のエアフィルタろ材を用いていない従来のものと同様)のフィルタはこの基準を満足するとともに、フィルタの換気量とフィルタの圧力損失とには相関関係がみられるので、フィルタの換気量の評価としては、指標として比較例3の圧力損失を100とし、これとの相対評価により100以下を○、100超を×とした。
また、フィルタの捕集効率の評価としては、JIS B9908の試験方法により、比較例3のフィルタの捕集効率を100として、相対評価により100以下を○、100超を×とした。
また、フィルタの遮音効果の評価としては、比較例3のフィルタを換気口に設置して換気口のシャッタを閉めた際の実機での遮音性能が21dB(A)であり、その場合において簡易遮音測定装置で測定したところ1000Hzで7dBであったことから、絶対評価により21dB以上を◎、20〜15dBを○、15dB未満を×とした。
総合評価として、フィルタの圧力損失、捕集効率及び遮音効果のすべてが○以上でかつ遮音効果が◎の場合は◎、フィルタの圧力損失、捕集効率及び遮音効果のすべてが○以上の場合は○、フィルタの圧力損失、捕集効率及び遮音効果のいずれか一つでも×の場合は×として評価した。
以上の評価及びフィルタの構成等をまとめて、以下の表1に示す。
Figure 2007203252
表1に示すように、本発明の実施例1及び2のフィルタは、比較例3のフィルタを換気口に設置してシャッタを閉めた場合と同等以上の遮音効果を有していることがわかった。特に、実施例1のフィルタでは、並列して設けた多孔吸音板を通過した空気の衝突作用を利用していることにより、更に優れた遮音効果があることがわかった。
また、本発明の実施例1及び2のフィルタでは、並列して設けた2つの多孔吸音板を間隔を設けて配置するとともに、多孔吸音板と塵埃除去部とを間隔を開けて設けたので、多孔吸音板及び塵埃除去部(塵埃除去部材)の局部的な圧力損失の上昇がなく、また局部的な空気の流れによる塵埃除去部材(ろ材)の寿命低下の問題がないことがわかった。
このため、本発明の実施例1及び2の換気口用フィルタは、24時間換気を行うマンション・戸建住宅における換気口用フィルタとして適用することができる。
これに対して、比較例1のフィルタでは、一方の多孔吸音板の貫通孔を通過した空気が拡散することなく塵埃除去部材及び他方の多孔吸音板のほぼ同位置において局部的な空気の流れとなることにより、塵埃除去部材(ろ材)の局部的な圧力損失の上昇と、塵埃除去部材(ろ材)の寿命低下という問題があることがわかった。
また、比較例2のフィルタでは、並列して設けた多孔吸音板を通過した空気の衝突作用を利用することができないため、遮音効果が不足するという問題があることがわかった。
本発明の換気口用フィルタの一実施形態を示す断面図 本発明の換気口用フィルタの他実施形態を示す断面簡略図 本発明の換気口用フィルタと比較する実施形態を示す断面簡略図
符号の説明
1 塵埃除去部
2 防音部
3 塵埃除去部材
4、5 防音部材(多孔吸音体)
6、6 貫通孔
7 貫通孔
8、9 空間
10〜12 フィルタ枠
10a〜12a フランジ状接合凸部
10b〜12b 接合凹部
10c〜12c 支持板
A 換気口用フィルタ

Claims (5)

  1. 塵埃除去部と防音部とを間隔を設けてフィルタ枠内に配置してなる換気口用フィルタであって、
    前記防音部は、多数の貫通孔が設けられた複数の多孔吸音体から構成されており、前記複数の多孔吸音体を間隔を設けて多段に配置した多段構造からなることを特徴とする換気口用フィルタ。
  2. 塵埃除去部を挟むように2つの防音部を配置するとともに、前記各防音部と前記塵埃除去部との間に間隔を設けてフィルタ枠内に配置してなる換気口用フィルタであって、
    前記防音部は、多数の貫通孔が設けられた複数の多孔吸音体から構成されることを特徴とする換気口用フィルタ。
  3. 前記多段構造の隣り合う多孔吸音体同士の複数の貫通孔が流れ方向に対して互いに重ならないように、前記複数の多孔吸音体を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の換気口用フィルタ。
  4. 前記塵埃除去部と前記防音部が分離可能な一体構造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の換気口用フィルタ。
  5. 前記塵埃除去部は、濾紙をプリーツしたフィルタパックあるいは平状濾材からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の換気口用フィルタ。
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