JP2009243078A - 遮音扉 - Google Patents

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Hironori Bando
弘規 坂東
Ryuichi Takada
隆一 高田
Noriyuki Koyashiki
憲之 古屋敷
Shinsuke Nishitani
伸介 西谷
Hideaki Moritoki
秀明 守時
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Abstract


【課題】遮音性及び換気性のいずれについても高い性能を備える。
【解決手段】本発明に係る遮音扉1において中央扉内空間23には、V字状に形成されてなる吸音空間形成材24を、それらの両端が縦仕切材6a,6bの対向側面にそれぞれ当接されるように複数段配置してある。吊り元側の縦仕切材6aには、各分割空間25が吊り元側扉内空間21に連通されるように貫通孔28を形成してあるとともに、取っ手側の縦仕切材6bには、各分割空間25が取っ手側扉内空間22に連通されるように貫通孔27を形成してある。面材9aには、長手方向に沿って吊り元側スリット12を形成することで、吊り元側扉内空間21を外部に連通させるとともに、面材9bには、長手方向に沿って取っ手側スリット13を形成することで、取っ手側扉内空間22を外部に連通させてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅の居室やトイレといった換気性能と遮音性能の両方が要求される場所に適用される遮音扉に関する。
住宅の居室やトイレには、健康上あるいは衛生上の理由から所定の換気性能が要求されるが、その一方で、周囲への音漏れやプライバシーの確保にも配慮する必要があり、従来、換気性と遮音性という相反する機能を満たすべく、数多くの提案がなされてきた。
これらのうち、住宅以外の用途で知られているものとしては例えば、一方の面に設けられた開口と他方の面あるいは枠体周面に設けられた開口とを迷路状あるいは曲折状の中空換気通路で連通させるとともに、該中空換気通路の内面に吸音材を配置した換気遮音装置(特許文献1,2)がある。
また、住宅用途としては例えば、一方の面に設けられた開口と他方の面あるいは枠体周面に設けられた開口とを中空換気通路で連通させるとともに、該中空換気通路の内面に吸音材を配置したものや(特許文献3,5)、中空換気通路内を桟材で仕切ったもの(特許文献4)が知られている。
また、、ドア底面の下方の隙間を利用してドア内外間の通気性を高めたものが知られている(特許文献5〜特許文献7)。
ところが、上述した提案のほとんどは実証試験によって作用効果が確認されておらず、各文献記載通りの作用効果を奏するのかどうか、必ずしも明らかではない。
実開昭62−73092 特開平5−302369 特開平9−235960 特開2001−227257 特開2000−45651 特開2001−132353 特開2001−132354 特開2005−207107 特開2006−57385 特開2006−57386 特開2001−012158 特開2005−105579
このような状況下、本出願人は、矩形状枠体の構面内に該矩形状枠体の短手方向と平行な横材が複数配置された矩形状フレームと、該矩形状フレームの正面及び背面にそれぞれ気密に接合された一対の面板とからなり、前記矩形状枠体及び前記面板で囲まれた扉内空間が前記各横材によって複数の分割空間に区画されてなる遮音扉であって、前記複数の分割空間のうち、前記各横材を介して隣接する分割空間が互いに連通するように該各横材に所定の貫通孔をそれぞれ形成するとともに、前記矩形状枠体のうち、建込み姿勢にて上部に位置する上枠材に上部貫通孔を形成して前記分割空間のうち、最上段の分割空間を外部に連通させ、前記矩形状枠体のうち、建込み姿勢にて下部に位置する下枠材に下部貫通孔を形成して前記分割空間のうち、最下段の分割空間を外部に連通させ、前記各分割空間に前記面板と非平行にかつ建込み状態にて鉛直になるように所定の仕切板を配置して前記各分割空間の空気層の厚みを前記矩形状枠体の短手方向に沿って変化させた遮音扉を開発した(特許文献12)。
かかる本出願人による発明によれば、JIS A 1417:2000に定められた測定方法で音圧レベル差を測定した結果、扉の防音性能の指標である遮音等級としてD−25をクリアするとともに、トイレの換気に必要となる20m3/h程度の換気性能を確保できることもわかった。
しかしながら、本出願人の提案をもってしても、換気性能は十分なものではなく、遮音性及び換気性のいずれについても高い性能を備えた遮音扉の開発が待たれているのが現状である。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、遮音性及び換気性のいずれについても高い性能を備えた遮音扉を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る遮音扉は請求項1に記載したように、矩形状枠体の構面内に該矩形状枠体の長手方向に沿って2本の縦仕切材がほぼ平行に配置されてなる矩形状フレームと、該矩形状フレームの正面及び背面にそれぞれ気密に接合された一対の面材とを備えるとともに、前記2本の縦仕切材のうち、吊り元側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する吊り元側の縦枠材との間の扉内空間を吊り元側扉内空間、取っ手側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する取っ手側の縦枠材との間の扉内空間を取っ手側扉内空間、前記2本の縦仕切材の間の扉内空間を中央扉内空間とし、所定の吸音空間形成材をそれらの両端が前記2本の縦仕切材の対向側面にそれぞれ当接されるように前記中央扉内空間に複数段配置することにより、前記中央扉内空間を長手方向に沿って複数の分割空間に区画した遮音扉であって、前記各分割空間が前記吊り元側扉内空間に連通されるように前記吊り元側の縦仕切材に第1の貫通孔を設けるとともに、前記各分割空間が前記取っ手側扉内空間に連通されるように前記取っ手側の縦仕切材に第2の貫通孔を設け、前記面材のうちの一方に長手方向に沿って吊り元側スリットを形成することで前記吊り元側扉内空間を外部に連通させるとともに、他方の面材に長手方向に沿って取っ手側スリットを形成することで前記取っ手側扉内空間を外部に連通させ、前記一対の面材の対向背面及び前記吸音空間形成材の対向側面に吸音材を貼着することにより該吸音材で前記各分割空間を取り囲むようにしたものである。
また、本発明に係る遮音扉は、前記面材のうち、少なくともいずれかを板本体及びその裏面に積層された制振材で構成したものである。
また、本発明に係る遮音扉は、前記吸音空間形成材をV字状に形成したものである。
また、本発明に係る遮音扉は、前記吸音空間形成材を直棒状に形成しかつ斜めに配置したものである。
従来技術の遮音扉においては、それらのほとんどが扉下方と扉上方に空気の出入り口を設けてあるとともに、それらの出入り口を長手方向に沿って連通させてある。そのため、空気の流路となる連通空間が長くなって流体抵抗が大きくなり、換気性能を犠牲にせざるを得ない反面、扉のデザインを優先すれば、空気の出入り口をできるだけ目立たないように扉下方と扉上方に設けぜるを得ないという問題点があった。
本出願人は、かかる点に鑑み、さまざまな観点で研究開発を積み重ねた結果、2つの空気出入り口を扉正面及び扉背面のデザインを兼ねたスリットとして一対の面材にそれぞれ設け、それらの2つの空気出入り口を、短手方向に沿って形成した連通空間を介して相互に連通させることで、遮音性と換気性の両方に高い性能を付与することができるという新たな知見を得たものである。
すなわち、請求項1に係る遮音扉においては、所定の吸音空間形成材を、それらの両端が2本の縦仕切材の対向側面にそれぞれ当接されるように中央扉内空間に複数段配置することにより、中央扉内空間を長手方向に沿って複数の分割空間に区画形成してある。
また、各分割空間が吊り元側扉内空間に連通されるように吊り元側の縦仕切材に第1の貫通孔を設けるとともに、各分割空間が取っ手側扉内空間に連通されるように取っ手側の縦仕切材に第2の貫通孔を設け、長手方向に形成された吊り元側スリットを面材のうちの一方に設けて吊り元側扉内空間を外部に連通させるとともに、長手方向に形成された取っ手側スリットを他方の面材に設けて取っ手側扉内空間を外部に連通させてある。
このようにすると、一方の面材に形成されたスリットを入り口とし、吊り元側扉内空間及び第1の貫通孔を経て、分割空間に流入し、第2の貫通孔及び取っ手側扉内空間を経て他方の面材に形成されたスリットを出口とする流路又はその逆の流路が形成されるとともに、該流路の長さは、連通空間を長手方向に形成していた従来に比べて大幅に短くなるため、空気が流れる際の流路抵抗が小さくなり、換気性能が向上する。
面材は、周波数が比較的低い帯域、例えば125Hz〜500Hzにおいて板振動が生じるのを抑制する制振材料で形成するのが望ましいが、板本体及びその裏面に積層された制振材で構成した面材を用いてもかまわない。
分割空間に面し該分割空間を取り囲む箇所、すなわち一対の面材の対向背面や吸音空間形成材の対向側面には、周波数が比較的高い帯域、例えば500Hz〜4kHzの振動を吸収する吸音材を貼着するが、吸音空間形成材自体も、ウレタン等で形成した吸音材で形成するのが望ましい。
吸音空間形成材は、それらの一端が2本の縦仕切材の対向側面にそれぞれ当接されるように中央扉内空間に複数段配置されるものであるが、吸音空間形成材がまっすぐな形状でかつ水平に配置される場合だと、各分割空間内の流路長さが最短となり、換気性能は大幅に向上するが、遮音性能を十分に確保できない懸念がある。
そのため、各分割空間内の流路が最短長さとなるような直線的かつ水平方向(短手方向と平行)とならないよう、換言すれば各分割空間内の流路が非直線状又は非水平方向となるように、吸音空間形成材を構成し又は配置するのが望ましい。
このようにすれば、空気の流路が過度に短縮されるのを防止することが可能となり、空気流路の短縮による換気性能の向上と、流路長さの確保による遮音性能の確保をうまくバランスさせ、確実に両立させることができる。
各分割空間内の流路が非直線状又は非水平方向となるような具体的構成としては、吸音空間形成材をV字状又は逆V字状に形成する構成や、吸音空間形成材を直棒状に形成しかつ斜めに配置する構成が考えられる。また、吸音空間形成材を鋸状あるいは波状に形成してこれを水平に複数段配置するといった配置形態であってもかまわない。
ここで、吸音空間形成材をV字状に形成したならば、第1の貫通孔と第2の貫通孔とを結ぶ経路に沿って音が直線的に伝播するのを回避することが可能となり、遮音性を向上させやすくなる。この場合、吸音空間形成材は、第1の貫通孔と第2の貫通孔とが見通せないようにV字の角度を決定すればよい。
以下、本発明に係る遮音扉の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る遮音扉を示した分解斜視図、図2は断面図、図3は正面図、図4は背面図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る遮音扉1は、矩形状フレーム8と、該矩形状フレームの正面及び背面にそれぞれ気密に接合された一対の面材9a,9bとを備える。
面材9a,9bは、板本体10及びその裏面に積層された制振材11で構成してあり、板本体10は、中質繊維板(MDF)に化粧材を積層して構成することができる。また、制振材11は、例えば市販されている不織布付きゴムシートを用いることができる。
矩形状フレーム8は、吊り元側に位置する縦枠材2a、取っ手側に位置する縦枠材2b、これらの上端を連結する上枠材3a及びこれらの下端を連結する下枠材3bからなる矩形状枠体4と、該矩形状枠体の構面内にその短手方向と平行になるように配置された2本の横仕切材5a,5bと、該横仕切材の間であって矩形状枠体の構面内にその長手方向と平行になるように配置された2本の縦仕切材6a,6bとで構成してあり、横仕切材5a,5bは、矩形状フレーム8の剛性を高めることができるようになっている。
矩形状フレーム8で囲まれた扉内空間として、吊り元側の縦仕切材6aと吊り元側の縦枠材2aとの間には吊り元側扉内空間21が、取っ手側の縦仕切材6bと取っ手側の縦枠材2bとの間には取っ手側扉内空間22が、縦仕切材6a,6bの間には中央扉内空間23がそれぞれ形成されている。
ここで、中央扉内空間23には、V字状に形成されてなる吸音空間形成材24を、それらの両端が縦仕切材6a,6bの対向側面にそれぞれ当接されるように複数段配置してあり、かかる配置構成によって、中央扉内空間23を長手方向に沿って複数の分割空間25に区画してある。
吊り元側の縦仕切材6aには、各分割空間25が吊り元側扉内空間21に連通されるように、第1の貫通孔としての貫通孔28を形成してあるとともに、取っ手側の縦仕切材6bには、各分割空間25が取っ手側扉内空間22に連通されるように、第2の貫通孔としての貫通孔27を形成してある。
また、面材9aには、長手方向に沿って吊り元側スリット12を形成することで、吊り元側扉内空間21を外部に連通させるとともに、面材9bには、長手方向に沿って取っ手側スリット13を形成することで、取っ手側扉内空間22を外部に連通させてある。
取っ手側スリット13は、例えばスリット奥にL型化粧材を嵌め込むとともに、スリット開口縁部に化粧モールをめぐらせておくことで、廊下側からの美観に配慮しておくのが望ましい。
一方、一対の面材9a,9bの対向背面及び吸音空間形成材24の対向側面のうち、各分割空間25を取り囲む面には、図5に示すように吸音材31を貼着してある。なお、図1及び図2は、便宜上、吸音材31の表示を省略した。
吸音材31は図5でよくわかるように、上下に位置する吸音空間形成材24,24の下面と上面、及び面材9a,9bの各裏面に貼着されるので、その配置形状はV字ボックス状となる。
吸音材31は、公知のものから適宜選択すればよいが、例えばPET繊維で製造された吸音材を採用することができる。
本実施形態に係る遮音扉1においては、V字状に形成されてなる吸音空間形成材24を、それらの両端が縦仕切材6a,6bの対向側面にそれぞれ当接されるように中央扉内空間23に複数段配置することにより、該中央扉内空間を長手方向に沿って複数の分割空間25に区画形成するとともに、各分割空間25が吊り元側扉内空間21と取っ手側扉内空間22に連通されるよう、吊り元側の縦仕切材6aには貫通孔28を、取っ手側の縦仕切材6bには貫通孔27をそれぞれ設け、吊り元側スリット12を面材9aに設けて吊り元側扉内空間21を外部に連通させるとともに、取っ手側スリット13を面材9bに設けて取っ手側扉内空間22を外部に連通させてある。
このようにすると、面材9aに形成された吊り元側スリット12を入り口とし、吊り元側扉内空間21及び貫通孔28を経て分割空間25に流入し、貫通孔27及び取っ手側扉内空間22を経て面材9bに形成された取っ手側スリット13を出口とする空気流路又はその逆の空気流路が形成される。
図6は、居室又はトイレと廊下とを隔てる間仕切り壁62の扉開口に本実施形態に係る遮音扉1を設け、居室又はトイレの換気扇を作動させて内側(同図では上側)を負圧にしたときの空気の流れを示したものである。
この場合、居室やトイレが負圧となっているため、空気は、同図矢印で示すようにまず、面材9aに形成された吊り元側スリット12から吊り元側扉内空間21へと流入し、続いて貫通孔28から各分割空間25に流入し、貫通孔27を経て取っ手側扉内空間22に流入した後、取っ手側スリット13から居室又はトイレへと流出する。ここで、空気流路の長さは、扉の短手方向長さと同等なので、十分な換気性能が確保される。なお、遮音扉1は、公知の扉と同様、蝶番61によって間仕切り壁62に取り付けられる。
一方、居室やトイレで発生した音のうち、低周波成分については、面材9a,9bの制振材11で板振動が抑制されるとともに、高周波成分については、各分割空間25を取り囲むように配置された吸音材31で吸音される。すなわち、取っ手側スリット13から取っ手側扉内空間22に入った音は、貫通孔27を介して各分割空間25に入った後、V字状の分割空間25を取り囲むように配置された吸音材31に吸収されるとともに、取っ手側スリット13、取っ手側扉内空間22、貫通孔27、貫通孔28及び吊り元側スリット12を流れるときの摩擦抵抗によって減衰し、かくして十分な遮音性能が確保される。
以上説明したように、本実施形態に係る遮音扉1によれば、空気流路の長さは、連通空間を長手方向に形成していた従来に比べ、大幅に短くなって抵抗が小さくなり、換気性能が大幅に向上する。加えて、扉周囲、特に扉と床との間に隙間を設けるいわゆるアンダーカットをする必要がなくなるため、居室やトイレからの光漏れを防ぐことも可能となる。
また、本実施形態に係る遮音扉1によれば、V字状の吸音空間形成材24によって分割空間25が形成されているため、空気流路長さの過度な短縮が防止されるとともに、音を直線的に伝播させることなく、分割空間25を取り囲む吸音材31にぶつけて吸収させることが可能となり、かくして遮音性も十分に確保することができる。
本実施形態では、吸音空間形成材としてV字状の吸音空間形成材24を採用したが、本発明に係る吸音空間形成材はかかる構成に限定されるものではなく、図7に示すように、縦仕切材6bへの接合端よりも縦枠材6aへの接合端が低くなるように、直棒状の吸音空間形成材24aを斜め配置するようにしてもよい。
かかる構成においても、後述するように上述した実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、矩形状枠体4の構面内にその短手方向と平行になるように2本の横仕切材5a,5bを配置し、該横仕切材の間に2本の縦仕切材6a,6bを配置したが、横仕切材5a,5bは、本発明に係る遮音扉の剛性を高めるためであって、遮音性と換気性の確保とは基本的に関係のない構成要素であり、建具として剛性を確保できるのであれば、横仕切材5a,5bのうち、いずれか一方でかまわないし、場合によっては両方を省略してもかまわない。
かかる変形例の場合、2本の縦仕切材は、それらの上端を上枠材の下面に接合し若しくはそれらの下端を下枠材の上面に接合するか、又はそれらの上端を上枠材の下面にかつそれらの下端を下枠材の上面にそれぞれ接合することとなる。
(試験用扉の仕様)
図8に試験用扉(試験体A)、図9に試験用扉(試験体B)の正面図(手前の面材を省略した状態)をそれぞれ示す。
これらの図でわかるように、両試験体は、試験体Aが、横仕切材5bに相当する横仕切材だけを組み込み、横仕切材5aに相当する横仕切材を省略してあるのに対し、試験体Bは、横仕切材5aに相当する横仕切材も組み込んである点が相違する。
いずれの試験体も、幅を705mm、高さを1,985mm、厚みを36mmとし、試験体Aの吊り元側スリットを10mm×1,475mm、試験体Bの吊り元側スリットを10mm×1,425mm、試験体Aの取っ手側スリットを12mm×1,754mm、試験体Bの取っ手側スリットを12mm×1,425mmとした。
吸音空間形成材はV字状とするとともに、吸音材は4mmのPET樹脂を用いて図5と同様に配置した。V字状の吸音空間形成材は、水平軸に対して30度の角度をなすように製作した。制振材は、厚さ1mmの不織布付きゴムシートを用い、板本体は、厚さ3mmのMDFを用いた。
(遮音性の確認試験)
遮音試験は以下の手順で行った。まず、試験用扉が取り付けられた居室内に、音源であるスピーカ及び音源側のマイクロフォンを設置するとともに、居室外であって試験用扉近傍にも受音側のマイクロフォンを設置した。
なお、スピーカは居室の奥側のコーナーに向かって45度方向で、斜め上向きとなるように設置し、音源側のマイクロフォンは、居室内に均一に5個設置するとともに、受音側のマイクロフォンは、試験用扉から250mm離れた位置に均一に5個設置した。
次に、スピーカから様々な周波数の音を発生させ、居室内に設置した音源側のマイクロフォン及び居室外に設置した受音側のマイクロフォンでそれぞれ音圧レベルを測定した。なお、発生させる音の周波数は、125,250,500,1K,2K,4K(Hz)とした。
次に、各マイクロフォンの測定結果から音源側である居室内と受音側である居室外との間の音圧レベル差(dB)を求めた。なお、測定は、JIS A 1417:2000 建築物の空気遮断性能の測定方法 付属書2(規定)特定場所間音圧レベル差の測定方法に準じて行った。
図10は、かかる測定から得られた居室内と居室外との間の音圧レベル差を示したグラフである。同図でわかるように、試験用扉の音圧レベル差は、125Hzで18〜19dB、250Hzで22dB、500Hzで24dB、1KHzで27〜28dB、2KHzで27〜28dB、4KHzで28〜31dBとなり、遮音等級D−25(同図一点鎖線で表示)をクリアできることがわかった。また、横仕切材を上下段に設けた試験体Bの方が、下段にのみ設けた試験体Aよりも、遮音性能が高いことがわかった。
なお、吊り元側扉内空間を形成せずに吊り元側縦枠材を吊り元側縦仕切材に抱き合わせるとともに吊り元側スリットを非形成とし、それに代えて、吊り元側縦枠材にも吊り元側縦仕切材と同様の貫通孔を形成することで、扉の吊り元側小口に空気の出入り口を設けた例を参考試験体として示した。
(換気性の確認試験)
換気性を把握するために、JIS A1516-1998「建具の気密試験方法」に記される測定方法に準じた測定を行い、相当隙間面積(αA)を求めた。測定は、同じくJIS A1516-1998「建具の気密試験方法」に規定されている動風圧試験装置を用いて行った。
測定の結果、以下に記される相当隙間面積を有することを確認した。
正圧(開き側への加圧) αA=49.4cm2
負圧(閉じ側への加圧) αA=48.5cm2
本実施形態に係る遮音扉の分解斜視図。 本実施形態に係る遮音扉の図であり、(a)は手前の面材を除外した状態の正面図、(b)はA−A線方向に沿う鉛直断面図、(c)はB−B線方向に沿う鉛直断面図。 本実施形態に係る遮音扉の正面図。 本実施形態に係る遮音扉の背面図。 吸音材の配置状況を示した図であり、(a)は斜視図、(b)は鉛直断面図。 空気の流れを示した遮音扉の横断面図。 変形例に係る遮音扉の正面図。 試験体Aの正面図。 試験体Bの正面図。 遮音性能を示したグラフ。
符号の説明
1 遮音扉
2a,2b 縦枠材
3a 上枠材
3b 下枠材
4 矩形状枠体
5a,5b 横仕切材
6a,6b 縦仕切材
8 矩形状フレーム
9a,9b 面材
11 制振材
12 吊り元側スリット
13 取っ手側スリット
21 吊り元側側扉内空間
22 取っ手側扉内空間
23 中央扉内空間
24,24a 吸音空間形成材
25 分割空間
28 貫通孔(第1の貫通孔)
27 貫通孔(第2の貫通孔)
31 吸音材

Claims (4)

  1. 矩形状枠体の構面内に該矩形状枠体の長手方向に沿って2本の縦仕切材がほぼ平行に配置されてなる矩形状フレームと、該矩形状フレームの正面及び背面にそれぞれ気密に接合された一対の面材とを備えるとともに、前記2本の縦仕切材のうち、吊り元側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する吊り元側の縦枠材との間の扉内空間を吊り元側扉内空間、取っ手側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する取っ手側の縦枠材との間の扉内空間を取っ手側扉内空間、前記2本の縦仕切材の間の扉内空間を中央扉内空間とし、所定の吸音空間形成材をそれらの両端が前記2本の縦仕切材の対向側面にそれぞれ当接されるように前記中央扉内空間に複数段配置することにより、前記中央扉内空間を長手方向に沿って複数の分割空間に区画した遮音扉であって、前記各分割空間が前記吊り元側扉内空間に連通されるように前記吊り元側の縦仕切材に第1の貫通孔を設けるとともに、前記各分割空間が前記取っ手側扉内空間に連通されるように前記取っ手側の縦仕切材に第2の貫通孔を設け、前記面材のうちの一方に長手方向に沿って吊り元側スリットを形成することで前記吊り元側扉内空間を外部に連通させるとともに、他方の面材に長手方向に沿って取っ手側スリットを形成することで前記取っ手側扉内空間を外部に連通させ、前記一対の面材の対向背面及び前記吸音空間形成材の対向側面に吸音材を貼着することにより該吸音材で前記各分割空間を取り囲むようにしたことを特徴とする遮音扉。
  2. 前記面材のうち、少なくともいずれかを板本体及びその裏面に積層された制振材で構成した請求項1記載の遮音扉。
  3. 前記吸音空間形成材をV字状に形成した請求項1記載の遮音扉。
  4. 前記吸音空間形成材を直棒状に形成しかつ斜めに配置した請求項1記載の遮音扉。
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