JP2007197985A - 洗浄タンク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボールタップと、フロート弁32と、小洗浄時においてはフロート弁体34に対する錘となり、フロート弁体34を早く閉弁着座させて洗浄水の放出水量を小洗浄用に少なく規制する一方、大洗浄時には水抜孔の開放によりフロート弁体34を遅く閉弁させて大洗浄ように多く洗浄水を放出させる大小洗浄切替用の洗浄切替カップ46と、切替弁68とを設けて成る洗浄タンク装置において、洗浄切替カップ46を下カップ52と上カップ54とで構成し且つ、上カップ54を下カップ52に対して脱着可能に構成し、その上カップ54の取付状態で上カップ54により洗浄切替カップとしての働きを行わせるようにする。
【選択図】 図4
Description
この場合使用者は長い時間洗浄ハンドルを小洗浄側の回転操作位置に保持していなければならず、操作に面倒を伴う問題があった。
詳しくは、便器の洗浄水を貯える洗浄タンク内部に、(イ)浮玉の昇降に基づいて洗浄タンク内への給水及び給水停止を行うボールタップと、(ロ)フロート弁体及び弁座とを有し、フロート弁体の弁座からの浮上りにより開弁して洗浄タンク内の洗浄水を放出する排水弁としてのフロート弁と、(ハ)小洗浄時においては水抜孔の閉鎖により内部に水を溜めた状態となってフロート弁体に対する錘となり、フロート弁体を早く弁座に着座させて洗浄水の放出水量を小洗浄用に少なく規制する一方、大洗浄時には水抜孔の開放によりフロート弁体を遅く弁座に着座させ、小洗浄時よりも多く洗浄水を放出させる、フロート弁体と一体的に昇降する大小洗浄切替用の洗浄切替カップと、(ニ)洗浄切替カップの水抜孔を開閉する切替弁と、を設けて成る洗浄タンク装置が従来公知である。
図15はその一例を示している。
同図において200は洗浄タンクで、その上部に蓋を兼用した手洗鉢202が設けられている。この手洗鉢202からは手洗吐水管204が起立する形態で設けられている。
206は洗浄タンク200内部に配設されたボールタップで、浮玉208の昇降に連動して給水及び給水停止を行う。
即ち浮玉208が下降するとボールタップ206の弁部が開かれて、吐水口210を通じ洗浄タンク200内部に給水が行われる。
このボールタップ206からはまた蛇腹管からなる導水管212が延び出していて、その先端部が手洗吐水管204に接続され、洗浄タンク200への給水時に併せてこの導水管212を通じて手洗吐水管204への給水が行われる。
このフロート弁214は球状のフロート弁体216と、弁座218とを有しており、そのフロート弁体216に対して、洗浄タンク200の側壁200Aに設けられた洗浄ハンドル220と一体に回転するL字状の作用レバー222の先端部が鎖224を介して連結されている。
而してこのフロート弁214は、洗浄ハンドル210が回転操作されるとフロート弁体216が弁座218から浮き上がって開弁し、ここにおいて洗浄タンク200内の洗浄水が排出口226を通じて便器に向け放出される。
洗浄切替カップ228には筒状のガイド部230が設けられていて、このガイド部230がオーバーフロー管232に上下摺動可能に外嵌し、洗浄切替カップ228がフロート弁体218とともに、それらによって昇降案内されるようになっている。
238は切替弁で筒体240と、筒体240に対して上下移動可能な弁軸242とを有しており、この弁軸242に上記鎖224が連結されている。
尚筒体240は、洗浄切替カップ228に軸243周りに揺動可能に固定されている。
弁軸242の先端部には弁体244が設けられており、この弁体244がスプリング246にて下向きに付勢されている。
この小室248は常時内部に水を溜めた状態にあって、フロート弁体216に対する錘として作用し、大洗浄時及び小洗浄時の何れにおいてもフロート弁体216が、このような小室248を備えていないものに較べて早い段階で下降し、洗浄タンク200内部の洗浄水の放出量を少なくする。即ちこのような小室248を設けておいてそこに水を溜めておくことで、より多くの洗浄水量の節水を図ることができる。即ちこのような小室248を設けておくことで2重の節水を図ることができる。
便器及び洗浄タンクの設置現場の状況によっては、或いは洗浄タンク装置の備え付けられる便器或いは洗浄タンクの種類や形状によっては適正な洗浄水量即ち適正な節水量が異なって来るが、図15に示す洗浄タンク装置ではこのような場合に対応することができず、洗浄水量,節水量を適正に調節できないといった問題があった。
上カップを取り付け、そしてその上カップにて洗浄切替えを行わせるようになした場合、洗浄タンク内の洗浄水の水面の下降時に、下カップによる洗浄切替えの場合に比べて、洗浄タンク内部の洗浄水の水面の下降時により早い段階から上カップがフロート弁体に対する錘として働くようになり、このことによって節水量を多くすることができる。
また上カップの種類を様々に異ならせることで、節水量を容易に調節することができる。
一方上カップを取り付けることで節水が過度となる場合には、その上カップを取り外し、下カップにて洗浄切替えを行わせるようになすことができる。
また洗浄タンクがコンパクトで内部のスペースに余裕のない場合であっても支障なく適用することが可能となる。
また節水カップを取り付けることで節水量が過多となってしまう場合には、この節水カップを取り外しておくことで対応することができる。
また節水カップを取り付けた場合において且つかかる節水カップとして用意されている容量最大のものを用いても尚節水が不十分である場合においても、目的とする量で節水を図ることが可能となる。
図1〜図3において、10は洗浄タンクで陶器製のアウタータンク12と、その内側の樹脂製のインナータンク14との二重タンク構造をなしている。
アウタータンク12の上部には、その蓋を兼用した陶器製の手洗鉢16が設けられており、この手洗鉢16から手洗吐水管18が起立する形態で設けられている。
手洗鉢16の底部には排水孔20が設けられており、手洗吐水管18から吐水された手洗水が、この排水孔20から洗浄タンク10内部へと落下する。
このボールタップ22は、弁部が連動アーム24及び調節用のボルト26を介して浮玉28に連設されており、浮玉28の昇降によって弁部を開閉し、その弁部の開閉によって洗浄タンク10内への給水及び給水停止を行う。
ここで調節用のボルト26は、浮玉28の上下位置の調節を行うものである。
このボールタップ22には、洗浄タンク10内部に給水を行うための吐水部29が設けられており、更にこのボールタップ22からは手洗吐水管18への給水を行うための蛇腹管から成る導水管30が延び出していて、その先端部が手洗吐水管18に差込接続されている。
このフロート弁32は、球状のフロート弁体34と弁座36とを有しており、そのフロート弁体34が弁座36から浮き上がることによって排出口38を開放し、またフロート弁体34が弁座36に着座することによって排出口38を閉鎖する(図1参照)。
この洗浄ハンドル40からはL字状をなす作用レバー42が洗浄タンク10内部に延び出しており、その先端とフロート弁体34とが、鎖44によって洗浄切替カップ46を介し連結されている。
ここで洗浄切替カップ46とフロート弁体34とは一体に上下動するように連設されており、更にまた洗浄切替カップ46には円筒状のガイド部48が設けられていて、そのガイド部48がオーバーフロー管50の外周面に上下摺動可能に外嵌されている。
洗浄切替カップ46及びフロート弁体34は、これらガイド部48及びオーバーフロー管50の案内の下に上下動する。
これらの図に示しているように、洗浄切替カップ46は主カップとしての下カップ52と、下カップ52に対して別体を成し、下カップ52とは非連通の独立したアダプタカップとしての上カップ54とで構成してある。
ここで下カップ52,上カップ54の何れも上端が開放されている。
一方上カップ54は平面形状が概略矩形状をなしており、図2及び図3に示しているように下カップ52に対して洗浄タンク10の前壁側に偏った位置に設けられている。詳しくは上カップ54は、その周壁の図4中左側の前部及び右側の後部のそれぞれが、下カップ52における周壁の対応する前部及び後部よりもタンク壁側、詳しくは前壁側にずれた位置に配置されている。
尚この上カップ54からは板状の支持脚64が下向きに延び出しており、その下端部にリング状の嵌込部66が設けられている。上カップ54は、このリング状の嵌込部66を下カップ52の上端部に嵌め込むことで、下カップ52に脱着可能に組み付けられている。
尚嵌込部66には、図6及び図8に示しているように下向きに突出する弾性アーム98が設けられていて、この弾性アーム98が下カップ52の上端部外周面を弾性的に圧接されるようになっている。
弁軸72の下端部には、下カップ52の水抜孔58を開閉する下弁体80が設けられており、かかる下弁体80が弁軸72と一体にコイルスプリング82にて下向きに付勢されている。
筒体70には、図8にも示しているようにその上端部に軸74が設けられており、この軸74が、下カップ52から上向きに立ち上がった軸受部76の軸孔78に回転可能に嵌合されている。
これによって切替弁68が、詳しくは筒体70が軸74の軸心周りに図4中左右方向に揺動可能とされている。
尚、図5は大洗浄を行う際の洗浄切替カップ46及び切替弁68の状態を表しており、また図4は小洗浄を行う際のそれら洗浄切替カップ46及び切替弁68の状態を表している。
この節水カップ88は、内部の水溜室90に常時水を貯めた状態にあって、フロート弁体34に対し常時錘として作用する。
ここで節水カップ88は、上端が開放形状とされており、またその外面には図6に示しているように掛止爪91,92が設けられていて、その掛止爪91が上カップ54の側に一体に設けられた被掛止部94に掛止され、また今一方の掛止爪92が同じく上カップ54の側、詳しくは図7及び図8に示すリング状の嵌込部66に設けられた掛止孔96に掛止されることで、かかる節水カップ88が洗浄切替カップ46に脱着可能に取り付けられ保持されている。
これら突出部102の内部は、仕切り104にて上カップ54の水溜室60とは仕切られており、その仕切り104によって、突出部102の内部に小室から成る節水補助室106が設けられている。ここで節水補助室106の高さは上カップ54の水溜室60と同等高さとされている。
一方上カップ54の周壁前部には、同じく図1の正面視において右端部と左端部とにタンク壁、詳しくはインナータンク14の前壁側に向って突出し且つ上下に延びるリブ状の摺動ガイド108が設けられている。
図9及び図10は大洗浄時の作用を示したもので、図9(I)は、洗浄ハンドル40を図3中奥側に回転操作して大洗浄を行う際の操作時の状態を表している。
このとき切替弁68は、鎖44が奥側(後側)に引張られることによって図中時計方向に回転動作し、下カップ52の水抜孔58及び上カップ54の水抜孔62のそれぞれを開放状態とする。
そしてこの状態でフロート弁体34及び洗浄切替カップ46が鎖44の引き上げによって一体に上昇し、図1の排出口38を開放する。
これによって洗浄タンク10内部に貯えられていた洗浄水が排出口38から下向きに放出開始される。
但しこのとき、水抜孔62における抵抗によって水面Wの下降速度よりも上カップ54内の水面の下降速度は遅くなる。
その結果として、上カップ54がフロート弁体32に対する錘として作用する。
水面Wが更に下降して節水カップ88にさしかかると(図9(II)及び図10参照)、内部に水を貯めた節水カップ88のフロート弁体34に対する錘の作用が加わり、更にはまた上カップ54に設けた節水補助室106のフロート弁体34に対する錘としての作用により、引き続く水面Wの下降に伴って洗浄切替カップ46及びフロート弁体34がともに下降する。
下カップ52は単独では洗浄切替カップとして働き、また節水を行う機能も有するが、上カップ54を下カップ52に取り付けることによって、下カップ52の洗浄切替カップとしての機能及びフロート弁体32に対する錘として作用は無くなり、上カップ54が洗浄切替カップとして働き、またフロート弁体32に対する錘として作用する。
その後図9(III)に示しているように最終的にフロート弁体34が弁座36に着座して、排出口38からの洗浄水の放出が停止する。
図11(I)は、ハンドル40を小洗浄側に回転操作したときの状態を表しており、このとき切替弁68は、鎖44が手前側に引張られることによって軸74を中心として反時計方向に回転動作し、下カップ52の水抜孔58及び上カップ54の水抜孔62を閉鎖した状態となる。
フロート弁体34は、この状態で鎖44の引上げによって洗浄切替カップ46とともに上方に持ち上げられ、排出口38を開放する。
そしてこれと同時に排出口38からの洗浄水の放出が開始される。
この小洗浄時においては、洗浄切替カップ46における上カップ54の水抜孔62は閉鎖された状態にあり(下カップ52の水抜孔58も閉鎖状態)、上カップ54は内部の水溜室60に水を溜めた状態にあって、フロート弁体34に対する錘として作用する。
従ってこの小洗浄時においては、洗浄水の水面Wが上カップ54に差し掛かると、その上カップ54の錘としての作用が加わり且つ上カップ54内の満水状態の水全体が錘となって大洗浄時よりも重くなるため、フロート弁体34が洗浄切替カップ46及び節水カップ88とともに大洗浄時よりも早い段階から下降開始し、図11(III)に示す閉弁状態となる。
また上カップ54の種類を様々に異ならせることで節水量を容易に調節することができる。
一方上カップ54を取り付けることで節水が過度となる場合にはその上カップ54を取り外し、下カップ52にて洗浄切替えを行わせるようになすことで節水が過度となるのを防ぐことができる。
また洗浄タンク10がコンパクトで内部のスペースに余裕のない場合にも支障なく適用することができる。
また節水カップ88を取り付けることで節水が過度となる場合には、節水カップ88を外しておくことで節水が過度となるのを回避することができる。
また節水カップ88を取り付けた場合において、且つかかる節水カップ88として用意されている容量最大のものを取り付けた場合においても尚節水が不十分である場合においても、目的とする量で節水を図ることが可能となる。
このうち(イ)の例は、上記の突出部102及び節水補助室106を設けない場合の例であり、また(ロ)の例は突出部102を設ける一方、その突出部102の内部と上カップ54の内部の水溜室60との間の仕切り104を設けない場合の例である。この場合には突出部102の内部もまた水溜室60を構成することとなる。
一方(ハ)の例は、上カップ54の周壁前部に切欠110を設けた例である。
このうち(イ)のものは上下寸法が最も大きく、容量が最も大きいもので、(ロ)のものは上下寸法が最も小さく、従って内部の容量が最も小さいものを、また(ハ)のものは(イ)と(ロ)の中間の高さ及び容量のものである。
このように様々に異なった容量の節水カップ88を洗浄切替カップ46に取り付けることで、フロート弁体34に対する錘の作用を異ならせることができる。
22 ボールタップ
28 浮玉
32 フロート弁
34 フロート弁体
38 弁座
46 洗浄切替カップ
52 下カップ
54 上カップ
58,62 水抜孔
68 切替弁
80 下弁体
86 上弁体
88 節水カップ
104 仕切り
106 節水補助室
108 摺動ガイド
Claims (6)
- 便器の洗浄水を貯える洗浄タンク内部に、(イ)浮玉の昇降に基づいて洗浄タンク内への給水及び給水停止を行うボールタップと、(ロ)フロート弁体及び弁座とを有し、該フロート弁体の該弁座からの浮上りにより開弁して該洗浄タンク内の前記洗浄水を放出する排水弁としてのフロート弁と、(ハ)小洗浄時においては水抜孔の閉鎖により内部に水を溜めた状態となって前記フロート弁体に対する錘となり、該フロート弁体を早く前記弁座に着座させて洗浄水の放出水量を小洗浄用に少なく規制する一方、大洗浄時には該水抜孔の開放により水が抜けて該フロート弁体を遅く前記弁座に着座させ、前記小洗浄時よりも多く洗浄水を放出させる、前記フロート弁体と一体的に昇降する大小洗浄切替用の洗浄切替カップと、(ニ)該洗浄切替カップの水抜孔を開閉する切替弁と、を設けて成る洗浄タンク装置において
前記洗浄切替カップを下カップと該下カップに対して非連通の独立した上カップとで構成して、該下カップと上カップとのそれぞれに前記水抜孔を設け、且つ該上カップは該下カップに対して脱着可能に構成して該上カップの取付状態では、該上カップの非取付状態で該下カップによる洗浄切替カップとしての働きを該上カップにて行わせるようになし、前記切替弁には該上カップの水抜孔を開閉する上弁体を設けたことを特徴とする洗浄タンク装置。 - 請求項1において、前記上カップが前記下カップに対してタンク壁側に偏った位置に設けてあることを特徴とする洗浄タンク装置。
- 請求項2において、前記上カップの前記タンク壁側の周壁外面に、縦向きに延びるリブ状の摺動ガイドが該タンク壁の内面に向って突出状に設けてあることを特徴とする洗浄タンク装置。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記切替弁には、前記上弁体に加えて前記下カップの水抜孔を開閉する下弁体が設けてあることを特徴とする洗浄タンク装置。
- 請求項1において、前記洗浄切替カップには、常時水を溜めた状態となって前記フロート弁体に対し錘として作用する、該洗浄切替カップとは別体をなす節水カップが前記上カップの下側に脱着可能に設けてあることを特徴とする洗浄タンク装置。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記上カップには仕切りによって仕切られた、常時水を溜めた状態となって前記フロート弁体に対して錘として作用する節水補助室が設けてあることを特徴とする洗浄タンク装置。
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