JP2007196707A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張完了時や乗員拘束時におけるエアバッグの乗員拘束面の上方移動を抑制できる助手席用エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置Mは、膨張完了時にインパネ上面1aの突出用開口22の周縁付近からインパネ1の後方までの領域を塞ぐエアバッグ24を備える。エアバッグ24は、エアバッグ本体25とテザー38とを備えて、開口22の下方のケース13に取り付けられて収納される。エアバッグ本体25は、展開膨張時に、インパネ後面1bの上方付近を間にして開口周縁2に当接して支持されかつ下面33a側をケース13に取り付けた前部室33と、後面を乗員Pを受け止める乗員拘束面34aとする後部室34と、の2室を備える。テザー38は、前部室と後部室との境界位置に配置されるとともに、エアバッグ本体の上下で対向する上・下壁部27a・27bを連結して相互の離隔距離を規制する。
【選択図】図10

Description

本発明は、作動時に、助手席前方のインストルメントパネルの上面側に形成された突出用開口から助手席側に突出して展開膨張するエアバッグを備えて構成される助手席用エアバッグ装置に関する。
従来、この種の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが、外周壁を構成するエアバッグ本体の内部に、所定の外周壁の部位相互を連結する複数のテザーを配設させて構成されていた(例えば、特許文献1参照)。この助手席用エアバッグ装置では、展開膨張時のエアバッグが、極力、上方へ向って突出することを抑えて、乗員側の後方側へ突出するように、種々のテザーを配設させていた。すなわち、この助手席用エアバッグ装置では、エアバッグへの膨張用ガスの流入時に、所定のテザーが膨張初期のエアバッグ本体の上方への突出を規制し、その後の膨張において、他のテザーによってエアバッグ本体を後方側へ展開膨張させるように構成されていた。
特表2001−524052号公報
しかし、従来の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグ本体に配置されて上方への突出を規制するように上下方向に沿って配設されるテザーが、インストルメントパネルにおけるエアバッグの突出用開口の後縁近傍に配設されているだけであり、その部位より後方側のエアバッグ本体の部位では、インストルメントパネルの上面から上方への移動を抑制する点に不十分であった。そのため、膨張完了時のエアバッグにおける後面側の乗員拘束面が、乗員を受け止める際に、上方へ移動する虞れがあり、その上方移動を抑制する点に改善の余地があった。
特に、エアバッグの突出用開口を備えたインストルメントパネルが、デザイン上の観点等により、その上面側を前方側に向かって下向きに傾斜させているような構成であれば、膨張を完了させたエアバッグは後上がりとなって、一層、エアバッグの後面側の乗員拘束面が、乗員拘束時、上方移動し易くなってしまう。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張完了時や乗員拘束時におけるエアバッグの乗員拘束面の上方移動を抑制できる助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、作動時に、助手席前方のインストルメントパネルの上面側に形成された突出用開口から助手席側に突出するように展開膨張して、インストルメントパネルの上面側における突出用開口の周縁付近からインストルメントパネルの後方までの領域を塞ぐように配置されるエアバッグを備え、
エアバッグが、突出用開口の下方に配置されたケースに取り付けられて収納される助手席用エアバッグ装置であって、
エアバッグが、外周壁を構成するエアバッグ本体と、エアバッグ本体内に配設されるテザーと、を備えて構成され、
エアバッグ本体が、展開膨張時に、インストルメントパネルの後面の上方付近を間にした前方側に配置されて突出用開口周縁に当接して支持されかつ下面側をケースに取り付けた前部室と、後方側に配置されて後面を乗員を受け止める乗員拘束面とする後部室と、の2室を備え、
テザーが、前部室と後部室との境界位置に配置されるとともに、エアバッグ本体の外周壁における上下で対向する上壁部と下壁部との部位相互を連結して相互の離隔距離を規制可能に配設されていることを特徴とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが展開膨張を完了させれば、テザーが、前部室と後部室との境界部位で、エアバッグ本体の外周壁における上壁部と下壁部との相互の離隔距離を規制する。また、前部室は、下面側をケースに取り付けられた状態で突出用開口の周縁に当接して支持されることから、インストルメントパネルの上面側に押し付けられるように、インストルメントパネル上面側に強固に固定される。さらに、テザーの配置位置が、前部室と後部室との境界部位、すなわち、突出用開口から後方に離れたインストルメントパネルの後面の上方付近であり、膨張完了時の前部室は、下面側の前後方向の長さを、インストルメントパネルの上面上で最も長く確保できて、効率的にインストルメントパネル上面上に安定して固定されることが可能となる。その結果、前部室におけるエアバッグ本体の下壁部側がインストルメントパネルの上面側に押し付けられ、さらに、テザーにより、エアバッグ本体の上壁部側も、インストルメントパネルの上面側に押えられるように引っ張られる状態となる。
すなわち、エアバッグが膨張を完了させれば、後部室の前端側の上壁部がテザーによってインストルメントパネルの上面側に押えられる状態で、後部室が前部室に連通し、そして、前部室自体がインストルメントパネル上面上で強固に固定されていることから、後部室自体も、テザーと前部室とを利用し、インストルメントパネル上面側に対して上方への移動を抑制されて固定される状態として、膨張を完了させることとなる。その結果、後部室の後面の乗員拘束面は、後部室自体の前部室側の強固な保持により、展開膨張完了時は勿論のこと、車両衝突時に前進してくる乗員と当たっても、上方へ移動することを抑制され、安定して乗員を受け止めることができる。
したがって、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、膨張完了時や乗員拘束時におけるエアバッグの乗員拘束面の上方移動を抑制することができて、乗員を安定して保護することができる。
なお、このようなエアバッグにおける乗員拘束面の上方移動の抑制効果は、エアバッグの突出用開口を備えたインストルメントパネルが、デザイン上の観点等により、その上面側を前方側に向かって下向きに傾斜させていても、同様に確保することができる。
そして、エアバッグ本体は、後部室より前部室の容積を大きくして構成されていることが好ましい。このような構成であれば、膨張完了時の前部室が、後部室の保持強度を向上させるように、インストルメントパネル上面の突出用開口の周縁に広い面積で圧接される状態を確保できて、一層、後部室の乗員拘束面の上方移動を抑制できる。
この場合、膨張完了時のエアバッグ本体の前部室は、前方側に向けて左右方向の幅寸法を大きくするように構成することが好ましい。このような構成であれば、膨張完了時の前部室は、後部室から離れた前端側が左右方向の幅寸法を後端側より広くして、左右方向の揺動を抑えて前端側の上下方向の揺動を効果的に抑えることができ、その結果、一層、後部室の乗員拘束面の上方移動を抑制できる。
また、膨張完了時のエアバッグ本体の後部室は、インストルメントパネルの後面に前方移動を規制されるようにインストルメントパネルの後面に当接可能な支持面を前面側に有した下方延設部を備えて構成されていることが望ましい。このような構成では、エアバッグの後部室が膨張を完了させて、乗員拘束面に乗員が当たってくる際、支持面をインストルメントパネルの後面に当接させて、下方延設部がインストルメントパネル後面に支持される状態となって、当たってくる乗員の運動エネルギーが大きくとも、インストルメントパネル後面に支持される反力を利用して、乗員拘束面が的確に乗員を受け止めて保護することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図1・図2に示すように、助手席前方のインストルメントパネル(以下、インパネとする)1の上面1a側に搭載されるトップマウントタイプとしている。この助手席用エアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ24と、エアバッグ24に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ24及びインフレーター8を収納保持するケース13と、エアバッグ24をケース13に取り付けるためのリテーナ10と、折り畳まれたエアバッグ24を覆うエアバッグカバー17とを備えて構成されている。
なお、実施形態の前後・上下・左右の方向は、車両に搭載された状態における車両の直進時の前後・上下・左右の方向に一致するものである。
また、助手席用エアバッグ装置Mを搭載するインパネ1は、実施形態の場合、上面1aが前方に向かって下向きに傾斜している。
そして、エアバッグカバー17は、実施形態の場合、インパネ1と一体的に形成されている。このエアバッグカバー17は、周囲に薄肉の破断予定部20を配置させた二つの扉部18を配設させて構成されている。破断予定部20は、インパネ1の上方から見てH字形状に配置されており、二つの扉部18が、それぞれ、前端側と後端側とをヒンジ部19として前後両側に開くように構成されている。そして、前後の二つの扉部18・18が、膨張するエアバッグ24に押されて破断予定部20を破断させて前後両側に開けば、エアバッグ24が助手席に着座した乗員側に突出可能な略長方形形状の突出用開口22が形成されることとなる(図10〜11参照)。
また、エアバッグカバー17の部位には、扉部18・18の配置位置を囲むように、裏面側から下方へ突出する略四角筒形状の連結壁部21が配設されている。連結壁部21には、前後方向で対向する部位の所定位置に、複数の係止孔21aが貫通されている。これらの係止孔21aには、ケース13に形成された係止爪15aが挿入され、連結壁部21が係止爪15aに係止されている。各係止爪15aの連結壁部21の係止は、連結壁部21とケース13との連結状態を確保して、膨張時のエアバッグ24が円滑に扉部18・18を押し上げて破断予定部20を破断できるようにするためである。
ケース13は、上端側に長方形状の開口13aを有した板金製の略直方体形状に形成され、長方形板状の底壁部14と、底壁部14の外周縁から略四角筒形状にエアバッグカバー17側の上方へ延びる周壁部15とを備えて構成されている。底壁部14は、左右方向に長く延びた長方形板状としており、中央に、インフレーター8の上部側を下方からエアバッグカバー17側の上方へ挿入可能な略円形に開口した挿入孔14aを備えている。底壁部14の挿入孔14aの周縁には、リテーナ10の各ボルト10aを挿通可能な取付孔14bが形成されている。また、底壁部14には、ケース13を車両のボディ3側に連結させるためのブラケット14cが底壁部14の左右両側部位の下面側に固定されている。各ブラケット14cには、ボルト6を螺合させるためのナット14dが固着されている。ボディ3側には、リインフォースメント4から延びるブラケット5が配設され、ボルト6は、ブラケット5の取付座5aを貫通してナット14dに螺合されることとなる。各ボルト6のナット14dへの締め付けにより、ケース13すなわち助手席用エアバッグ装置Mがボディ3側に取付固定されることとなる。
また、ケース13の周壁部15には、車両の前後の部位の上端に、ケース13の外方でかつ下方へ反転する複数の係止爪15aが形成されている。各係止爪15aは、既述したように、エアバッグカバー17の連結壁部21の係止孔21aに挿入されて連結壁部21を係止している。実施形態の周壁部15は、車両搭載状態で、膨張時のエアバッグ24がインパネ1の突出用開口22から乗員側となる後方側へ向かい易いように、上端の開口13a側を四角筒形状の連結壁部21とともに鉛直方向から後方側に向けて軸方向を若干後方側に傾斜させている(図1参照)。
インフレーター8は、外周にフランジ部8bを突出させた略円柱状として、フランジ部8bの上方側に、膨張用ガスを吐出可能な複数のガス吐出口8aを配設させて構成されている。フランジ部8bは、略四角環状(略正方形板状)として、その四隅のそれぞれにリテーナ10の各ボルト10aを挿通させる取付孔8cを貫通させている。各取付孔8cは、ケース13の底壁部14の各取付孔14bと対応する位置に配置されるとともに、取付孔14bの内径寸法と同一の内径寸法としている。
リテーナ10は、インフレーター8を下方から挿入可能な四角環状として、四隅に下方に延びるボルト10aを突設させて構成されている。
エアバッグ24は、図1・図3〜6に示すように、外周壁を構成するエアバッグ本体25と、エアバッグ本体25内に配設されるテザー38と、を備えて構成されている。エアバッグ本体25は、外周壁として、膨張完了時のエアバッグ本体25の後面側に配置されて略鉛直面に沿うように配設される乗員側壁部26と、乗員側壁部26の外周縁から前方に延びる周壁部27とから構成されている。テザー38は、2枚のテザー用布39を結合させて形成されている。これらの周壁部27や乗員側壁部26を構成する第1基布41・第2基布42やテザー用布39は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の合成繊維からなる糸で織った織布から形成されている。
そして、テザー38は、膨張完了時のエアバッグ本体25内におけるインパネ1の後面1bの上方付近に配置されて、エアバッグ本体25の周壁部27における上下で対向する上壁部27aと下壁部27bとの部位相互を連結するように配設されている。このテザー38は、各テザー用布39の端部39b側を上壁部27aや下壁部27bに縫合させるとともに、接近している端部39a相互を縫合させて、エアバッグ本体25内の左右方向の中央位置において左右方向に沿って配設されている。そして、テザー38の上下方向の長さは、上壁部27a・下壁部27bを相互に接近させるように、相互の離隔距離を規制する長さに設定されている。なお、このテザー38は、左右の左縁38a・右縁38bをエアバッグ本体25の周壁部27から離して配設されており、流入用開口28から前部室33内に流入した膨張用ガスGは、左縁38a・右縁38bと周壁部27との間を経て後部室34に流れることとなる(図4参照)。
エアバッグ本体25は、前部室33と後部室34との2室を備えて構成されている。前部室33と後部室34とは、インパネ1の後面1bの上方付近を間にして、すなわち、テザー38を間にして配設されている。換言すれば、テザー38は、前部室33と後部室34との境界部位に配置されて前部室33と後部室34とを区画していることとなる。また、このエアバッグ本体25では、膨張完了時の容積として、後部室34より前部室33の容積が大きくなるように設定されている。
そして、前部室33は、エアバッグ本体25の膨張完了時に、前後方向に延びる略直方体形状としてテザー38の前方側に配置されて、インパネ1の上面1a側における突出用開口22の周縁(開口周縁)2に当接して支持される。なお、開口周縁2は、開いた扉部18の裏面18a側やその周囲のインパネ1の上面(インパネ上面)1aの部位となる。また、前部室33は、下面33a側の前部側に膨張用ガスを流入させる流入用開口28を備え、流入用開口28の周縁には、4個の取付孔29が貫通されている。流入用開口28には、インフレーター8の上部側が挿入され、各取付孔29には、リテーナ10の各ボルト10aが挿入されることとなる。そのため、流入用開口28の周縁の取付孔29の配置部位が、リテーナ10を利用したケース13の底壁部14への取付部位27cとなる。また、エアバッグ本体25における周壁部27の左右の側面部位には、それぞれ、余剰の膨張用ガスを排出するベントホール30が開口されている。
後部室34は、エアバッグ本体25の膨張完了時に上下方向に延びる略直方体形状として、インパネ1の上面1a側における前部室33の後方に連なる上部35と、下部側の下方延設部36とを備えて構成されている。下方延設部36は、エアバッグ本体25の膨張完了時、開口周縁2となるインパネ1の上面1aより下方に突出させて膨張し、さらに、前面が、インパネ1の後面1bに当接可能な支持面36aとして、前方移動を規制されるように構成されている。また、後部室34の後面は、エアバッグ本体25の膨張完了時において、前方移動する乗員を受け止めるための乗員拘束面34aを構成する。なお、実施形態の場合、後部室34では、インパネ1の上面1aの後方への延長線上より上方側に位置する上部35の容積より、インパネ1の上面1aの後方への延長線上より下方側に位置する下方延設部36の容積を大きくするように設定している(図10参照)。
この実施形態のエアバッグ24の製造について説明する。まず、エアバッグ本体25の外周壁を構成する第1基布41は、図6に示すように、略長方形形状の上側部41aと下側部41eとを連結させた形状とするとともに、上側部41a・下側部41e相互の連結部位から離れた先端を略等辺台形とする形状に形成されている。第2基布42は、略正六角形状に近似した略円形状に形成されている。これらの第1基布41・第2基布42は、平面的な縫合作業によって立体的なエアバッグ本体25を縫製できるように、設定されている。
なお、第2基布42は、エアバッグ本体25の乗員側壁部26の略全域を構成し、第1基布41は、エアバッグ本体25の周壁部27の略全域を構成することとなり、上側部41aが周壁部27の上側の上壁部27aを形成し、下側部41eが周壁部27の下側となって前部側に流入用開口28を配置させた下壁部27bを形成することとなる。実施形態では、この第1基布41は、上側部41aと下側部41eと相互に連結された一枚布から構成されているが、上側部41aと下側部41eとを別体の布材から形成して相互に結合させて、第1基布41を形成してもよい。
そして、このエアバッグ24の製造では、まず、図6・図7のAに示すように、第1基布41におけるエアバッグ本体25の内周面側となる流入用開口28の周縁に、縫合糸Sを利用して、補強布31を縫合するとともに、図7のBに示すように、各テザー用布39の端部39bを上側部41a・下側部41eに縫合する。これらの端部39bの縫合位置は、前部室33と後部室34との境界部位であり、実施形態の場合、上側部41a・下側部41eにおける先端側の略等辺台形状の底辺41iの位置としている。
そして、図7のB・Cに示すように、第1基布41を上側部41aと下側部41eとの間で左右方向に延びる第1基準線L1で折り返し、縫合糸Sを利用して、第1基準線L1の近傍の上側部41a・下側部41eの一方の直線状の片縁部41b・片縁部41f相互を縫合するとともに、他方の直線状の片縁部41c・片縁部41g相互を縫合する。なお、図7のCでの第1基準線L1での折り返しは、上側部41aと下側部41eとにおけるエアバッグ本体25の外表面側となる面相互を、接触させるように、折り返している。また、実施形態の場合、後部室34の下方延設部36が上部35より大きな容積に設定されており、下側部41eの等辺台形部位が上側部41aの等辺台形部位より大きな外形形状として、残部周縁41hが第1基準線L1から離れるように残部周縁41dから突出する状態としている。なお、残部周縁41dは、下側部41eとの連結部位と上側部41aの周縁における片縁部41b・片縁部41cとを除いた等辺台形部位の外周縁であり、残部周縁41hは、上側部41aとの連結部位と下側部41eの周縁における片縁部41f・片縁部41gとを除いた等辺台形部位の外周縁である。
その後、図7のC・Dに示すように、テザー用布39の端部39a相互を縫合する。この時、縫合し易いように、上側部41a・下側部41eの第1基準線L1側から折り重ねて、第1基準線L1側の部位を各テザー用布39の端部39b側に接近させて縫合する。
その後、図8のA・Bに示すように、下側部41eを等辺台形部位の底辺41iに位置する第2基準線L2で折り曲げて、上側部41a・下側部41eの縫合していない残部周縁41d・41hを相互に離隔するように広げる。これらの残部周縁41d・41hを広げた外形形状は、第2基布42の外形形状と同形状としている。
そして、第2基布42を重ね、図8のCに示すように、縫合糸Sを利用して、重ねた外周縁相互を縫合すれば、エアバッグ本体25を袋状に形成することができ、かつ、エアバッグ24を製造することができる。
なお、各部位を縫合した縫い代が、エアバッグ本体25の外周面側に露出しないように、エアバッグ本体25を袋状に形成した後には、図8のD・Eに示すように、流入用開口28を利用して、エアバッグ本体25を裏返しておく。
上記のように製造したエアバッグ24の車両への搭載を説明すると、まず、各取付孔29からボルト10aを突出させるように、内部にリテーナ10を配設させた状態で、エアバッグ本体25を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ本体25を破断可能なラッピング材44(図2参照)でくるんでおく。
そして、各ボルト10aを上方から取付孔14bに挿通させつつ、折り畳んだエアバッグ24を開口13aからケース13の底壁部14上に載置させる。ついで、インフレーター8の上部側を下方から挿入孔14a・流入用開口28に挿入させるとともに、底壁部14から下方に突出している各ボルト10aをインフレーター8のフランジ部8bの取付孔8cに挿通させる。その後、インフレーター8のフランジ部8bから突出した各ボルト10aにナット11を締結させれば、ケース13の底壁部14に対して折り畳んだエアバッグ24とインフレーター8とを取り付けることができる。
その後、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー17の連結壁部21内にケース13の周壁部15を挿入させて、ケース13の各係止爪15aを連結壁部21の係止孔21aに挿入させて連結壁部21に係止させる。そしてさらに、各ブラケット14cのナット14dに対してブラケット5を経てボルト6を締結すれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
なお、助手席用エアバッグ装置Mの車両への搭載は、予め、インパネ1のエアバッグカバー17に対してエアバッグ24とインフレーター8とを取り付けたケース13を組み付けておき、インパネ1を車両に取り付ける際にボルト6を利用して助手席用エアバッグ装置Mをボディ3側に連結固定して、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載してもよい。
助手席用エアバッグ装置Mの車両への搭載後、助手席用エアバッグ装置Mが作動して、インフレーター8の各ガス吐出口8aから膨張用ガスGが吐出されれば、エアバッグ24が、膨張して、ラッピング材44を破断するとともに、エアバッグカバー17の破断予定部20を破断させて扉部18・18を図1・図2・図9のA・B・図10に示すように前後に開かせることにより、エアバッグ24は、エアバッグカバー17における扉部18・18の開いた突出用開口22から大きく突出することとなる。
そして、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、図10・図11に示すように、エアバッグ24が展開膨張を完了させれば、テザー38が、前部室33と後部室34との境界部位で、エアバッグ本体25の外周壁における上壁部27aと下壁部27bとの相互の離隔距離を規制する。また、前部室33は、下面33a側の取付部位27cをケース13の底壁部14に取り付けられた状態として、下面33a側における突出用開口22の周縁の前部33ac・後部33ab・左部33ad・右部33aeを突出用開口22の開口周縁2に当接させて支持されることから、インパネ1の上面1a側に押し付けられるように、インパネ1の上面1a側に強固に固定される。さらに、テザー38の配置位置が、前部室33と後部室34との境界部位、すなわち、突出用開口22から後方に離れたインパネ1の後面1bの上方位置であり、膨張完了時の前部室33は、下面33a側の前後方向の長さを、インパネ1の上面1a上で最も長く確保できて、効率的にインパネ1の上面1a上に安定して固定されることが可能となる。その結果、前部室33におけるエアバッグ本体25の下壁部27b側がインパネ1の上面1a側に押し付けられ、さらに、テザー38により、エアバッグ本体25の上壁部27a側も、インパネ1の上面1a側に押えられるように引っ張られる状態となる。
すなわち、エアバッグ24が膨張を完了させれば、後部室34の前端34b側の上壁部27aがテザー38によってインパネ1の上面1a側に押えられる状態で、後部室34が前部室33に連通し、そして、前部室33自体がインパネ1の上面1a上で強固に固定されていることから、後部室34自体も、テザー38と前部室33とを利用し、インパネ1の上面1a側に対して上方への移動を抑制されて固定される状態として、膨張を完了させることとなる。その結果、後部室34の後面の乗員拘束面34aは、後部室34自体の前部室33側の強固な保持により、展開膨張完了時は勿論のこと、車両衝突時に前進してくる乗員Pと当たっても、上方へ移動することを抑制され、安定して乗員Pを受け止めることができる。
したがって、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、膨張完了時や乗員拘束時におけるエアバッグ24の乗員拘束面34aの上方移動を抑制することができて、乗員Pを安定して保護することができる。
特に、このようなエアバッグ24における乗員拘束面34aの上方移動の抑制効果は、エアバッグ24の突出用開口22を備えたインパネ1が、デザイン上の観点等により、実施形態のように、その上面1a側を前方側に向かって下向きに傾斜させていても、安定して確保することができる。
そして、実施形態では、エアバッグ本体25が、後部室34より前部室33の容積を大きくして構成されている。そのため、このような構成であれば、膨張完了時の前部室33が、後部室34の保持強度を向上させるように、インパネ1の上面1aにおける突出用開口22の周縁2に広い面積で圧接される状態を確保できて、一層、後部室34の乗員拘束面34aの上方移動を抑制できる。
また、実施形態では、膨張完了時のエアバッグ本体25の後部室34が、インパネ1の上面1aより下方へ突出する下方延設部36を備え、下方延設部36が、インパネ1の後面1bに前方移動を規制されるように後面1bに当接する支持面36aを前面側に備えている。そのため、このような構成では、エアバッグ24の後部室34が膨張を完了させて、乗員拘束面34aに乗員Pが当たってくる際、支持面36aをインパネ1の後面1bに当接させて、下方延設部36がインパネ1の後面1bに支持される状態となって、当たってくる乗員Pの運動エネルギーが大きくとも、インパネ1の後面1bに支持される反力を利用して、乗員拘束面34aが的確に乗員Pを受け止めて保護することができる。
なお、膨張完了時のエアバッグの前部室が、一層、インパネ1の上面1a上に安定支持されるように、図12〜16に示すエアバッグ24Aのように構成してもよい。このエアバッグ24Aでは、膨張完了時のエアバッグ本体25Aの前部室33Aが、前方側に向けて左右方向の幅寸法を大きくするように、後端33b側の左右方向の幅寸法BBより前端33c側の左右方向の幅寸法BFを大きくして構成されている。すなわち、図14に示すように、エアバッグ24Aの周壁部27Aを構成する第1基布41Aが、上側部41aと下側部41eとの連結部位付近の左右方向の最大幅寸法B0が、図6に示す第1基布41に比べて長く設定されている。
このようなエアバッグ24Aの構成であれば、膨張完了時の前部室33Aが、後部室34から離れた前端33c側が左右方向の幅寸法BFを後端33b側の左右方向の幅寸法BBより広くして、左右方向の揺動を抑えて前端33c側の上下方向の揺動を効果的に抑えることができ、その結果、一層、後部室34の乗員拘束面34aの上方移動を抑制できる。
なお、実施形態では、エアバッグ24の前部室33と後部室34との境界位置に配置されるテザー38として、左右方向に沿って配置された一枚状のものを例示したが、インパネ1の後面1bの上方付近に配置されていれば、左右方向の中央に膨張用ガスを後部室34側に流出可能な流出口を設けた一枚状としたり、あるいは、左右方向に分断されるように複数のテザーを配置させてもよい。
本発明に係る一実施形態の助手席用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の前後方向の概略拡大縦断面図である。 実施形態に使用するエアバッグを単体で膨張させた際の斜視図である。 実施形態に使用するエアバッグを単体で膨張させた際の平面図である。 実施形態に使用するエアバッグを単体で膨張させた際の縦断面図である。 実施形態に使用するエアバッグの構成材料を示す展開図である。 実施形態に使用するエアバッグの製造工程を説明する図である。 実施形態に使用するエアバッグの製造工程を説明する図であり、図7の後の工程を示す。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時を順に説明する前後方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時におけるエアバッグの膨張完了時を示す概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時におけるエアバッグの膨張完了時を示す概略平面図である。 実施形態の変形例のエアバッグを単体で膨張させた際の斜視図である。 図12に示すエアバッグを単体で膨張させた際の平面図である。 図12に示すエアバッグの構成材料を示す展開図である。 図12に示すエアバッグの膨張完了時を示す助手席用エアバッグ装置の概略縦断面図である。 図12に示すエアバッグの膨張完了時を示す助手席用エアバッグ装置の概略平面図である。
符号の説明
1…(インストルメントパネル)インパネ、
1a…(インパネの)上面、
1b…(インパネの)後面、
2…(開口の)周縁、
13…ケース、
22…突出用開口、
24・24A…エアバッグ、
25・25A…エアバッグ本体、
28…流入用開口
33・33A…前部室、
33a…(前部室の)下面、
33b…(前部室の)後端、
33c…(前部室の)前端、
34…後部室、
34a…乗員拘束面、
34b…(後部室の)前端、
36…下方延設部、
36a…支持面、
38…テザー、
M…助手席用エアバッグ装置、
P…乗員。

Claims (4)

  1. 作動時に、助手席前方のインストルメントパネルの上面側に形成された突出用開口から助手席側に突出するように展開膨張して、前記インストルメントパネルの上面側における前記突出用開口の周縁付近から前記インストルメントパネルの後方までの領域を塞ぐように配置されるエアバッグを備え、
    前記エアバッグが、前記突出用開口の下方に配置されたケースに取り付けられて収納される助手席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、外周壁を構成するエアバッグ本体と、該エアバッグ本体内に配設されるテザーと、を備えて構成され、
    前記エアバッグ本体が、展開膨張時に、前記インストルメントパネルの後面の上方付近を間にした前方側に配置されて前記突出用開口周縁に当接して支持されかつ下面側を前記ケースに取り付けた前部室と、後方側に配置されて後面を乗員を受け止める乗員拘束面とする後部室と、の2室を備え、
    前記テザーが、前記前部室と前記後部室との境界位置に配置されるとともに、前記エアバッグ本体の外周壁における上下で対向する上壁部と下壁部との部位相互を連結して相互の離隔距離を規制可能に配設されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグ本体が、前記後部室より前記前部室の容積を大きくして構成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 膨張完了時の前記エアバッグ本体の前記前部室が、前方側に向けて左右方向の幅寸法を大きくするように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 膨張完了時の前記エアバッグ本体の前記後部室が、前記インストルメントパネルの後面に前方移動を規制されるように前記インストルメントパネルの後面に当接可能な支持面を前面側に有した下方延設部を備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
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