JP6347185B2 - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成されるエアバッグを、備える助手席用エアバッグ装置に関する。
従来、助手席の前方に配置されるエアバッグ装置として、エアバッグが、膨張完了時に、助手席に着座した乗員を保護する助手席搭載者保護部と、この助手席搭載者保護部から車両の内方に向かって突出して運転席と助手席との間の座席に着座した中央側乗員を保護するための中央側乗員保護部と、を備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)
特開平6−72275号公報(図6)
しかし、この従来のエアバッグ装置では、中央側乗員保護部は、運転席と助手席との間の中央座席に着座した中央乗員を保護するためのものであり、膨張完了時の後面側を、助手席搭載者保護部の膨張完了時の後面側と略面一としていた。すなわち、この従来のエアバッグ装置では、車両の斜め衝突やオフセット衝突時に、運転席に着座した運転者や助手席に着座した乗員が左右方向の中央側となる斜め前方に向かって移動する際に、運転者や乗員を、的確に保護できなかった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、斜め前方に向かって移動する運転席に着座した運転者及び助手席に着座した乗員を、的確に保護可能な助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成されるエアバッグを、備える助手席用エアバッグ装置であって、
エアバッグが、膨張完了時の後面側を、乗員を保護可能な乗員保護部として構成され、
乗員保護部が、
車両の前突時に前進移動する乗員の頭部を保護可能な前突用拘束面と、
膨張完了時に、車両の左右方向の中央側において、前突用拘束面から後方に突出するように配置されて、前突用拘束面側に配置される側面によって、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席側の斜め前方に向かって移動する乗員の頭部を保護可能に構成される突出膨張部と、
を備える構成とされ、
突出膨張部が、膨張完了時の後端側を、運転席の前方においてステアリングホイールを覆うように膨張するステアリングホイール用エアバッグよりも後方に突出させるように構成されるとともに、膨張完了時に運転席側に配置される側面によって、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席側の斜め前方に向かって移動する運転者の頭部を保護可能に、構成され、
エアバッグが、膨張完了時の突出膨張部の前側の領域に、ステアリングホイールの前方に配置されるように突出する張出膨張部を、配設させていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが、膨張完了時に、車両の左右方向の中央側において、前突用拘束面から後方に突出するように配置される突出膨張部を、備える構成であり、この突出膨張部は、膨張完了時の前突用拘束面側に配置される側面によって、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席側の斜め前方に向かって移動する乗員の頭部を保護可能に構成されるとともに、膨張完了時に運転席側に配置される側面によって、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席側の斜め前方に向かって移動する運転者の頭部を保護可能に、構成されている。そのため、車両の斜め衝突時やオフセット衝突時に、助手席に着座した乗員や運転席に着座した運転者が、左右方向の中央側でかつ前方となる斜め前方側に向かって移動する場合に、乗員や運転者の頭部を、この突出膨張部の側面によって、的確に保護することができる。また、本発明の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが、膨張完了時の突出膨張部の前側の領域に、ステアリングホイールの前方に配置されるように突出する張出膨張部を、配設させている構成であることから、斜め前方に向かって移動する運転者が、頭部を、ステアリングホイール用エアバッグと突出膨張部との間の隙間に進入させることとなっても、張出膨張部によって、この運転者の頭部を的確に受け止めることができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグ装置では、斜め前方に向かって移動する運転席に着座した運転者及び助手席に着座した乗員を、的確に保護することができる。
また、本発明の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグの張出膨張部を、上方から見て、突出膨張部の運転席側の側面から、略直線状に斜め前方に延びて、ステアリングホイールの前方側の領域に到達するように、配置させる構成とすれば、張出膨張部の膨張完了時の後面側の部位を、斜め前方に向かって移動してくる運転者の頭部に対して正対して配置させることができ、広い平面状の部位で運転者の頭部を受け止めることができて、好ましい。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグ装置を車両に搭載させた状態を示す概略断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置を車両に搭載させた状態の概略平面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置を車両に搭載させた状態の概略正面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置で使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態を示す後左方から見た状態の斜視図である。 図4のエアバッグの概略縦断面図である。 図4のエアバッグの概略横断面図である。 図6のVII−VII部位を示す断面図である。 図6のVIII−VIII部位を示す断面図である。 実施形態のエアバッグを構成する基布を示す平面図である。 実施形態のエアバッグを構成する基布を示す平面図である。 実施形態のエアバッグを製造する工程を説明する概略図である。 実施形態のエアバッグを製造する工程を説明する概略図であり、図11の後の工程を示す。 実施形態のエアバッグを製造する工程を説明する概略図であり、図12の後の工程を示す。 実施形態のエアバッグを製造する工程を説明する概略図であり、図13の後の工程を示す。 実施形態のエアバッグを製造する工程を説明する概略図であり、図14の後の工程を示す。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略正面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略平面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグの膨張完了時に、斜め前方に移動する運転者の頭部を受け止めた状態を示す概略平面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図1〜3に示すように、車両Vにおける助手席PSの前方において、インストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)1の上面2の内部に配置されるトップマウントタイプとされている。なお、実施形態において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両Vの前後・上下・左右の方向と一致するものである。
実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図1に示すように、折り畳まれたエアバッグ15と、エアバッグ15に膨張用ガスを供給する2つのインフレーター8,8と、エアバッグ15及びインフレーター8を収納保持する収納部位としてのケース12と、エアバッグ15及びインフレーター8をケース12に取り付けるための2つのリテーナ9,9と、折り畳まれたエアバッグ15の上方を覆うエアバッグカバー6と、を備えて構成されている。
エアバッグカバー6は、合成樹脂製のインパネ1と一体的に形成されて、エアバッグ15の展開膨張時に、前後二枚の扉部6a,6bを、エアバッグ15に押されて開くように、構成されている。また、エアバッグカバー6における扉部6a,6bの周囲には、ケース12に連結される連結壁部6cが、形成されている。
2つのインフレーター8は、実施形態の場合、図2に示すように、左右方向側で並設されている。各インフレーター8は、図1に示すように、複数のガス吐出口8bを有した略円柱状の本体部8aと、インフレーター8をケース12に取り付けるためのフランジ部8cと、を備えて構成されている。各インフレーター8は、実施形態の場合、車両Vの前面衝突と、斜め衝突と、オフセット衝突の際に、作動するように構成されている。
収納部位としてのケース12は、上端側に長方形状の開口を有した板金製の略直方体形状に形成され、各インフレーター8を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部12aと、底壁部12aの外周縁から上方に延びてエアバッグカバー6の連結壁部6cを係止する周壁部12bと、を備えて構成されている。実施形態の場合、エアバッグ15と各インフレーター8とは、エアバッグ15内に配置させた各リテーナ9の各ボルト9aを取付手段として、エアバッグ15におけるガス流入口20の周縁、ケース12の底壁部12a、及び、インフレーター8のフランジ部8cを、貫通させて、ナット10止めすることにより、ケース12の底壁部12aに取り付けられている。また、ケース12の底壁部12aには、車両Vのボディ側に連結される図示しないブラケットが、配設されている。
エアバッグ15は、実施形態の場合、図4〜6に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するバッグ本体16と、バッグ本体16内に配置されてバッグ本体16の膨張完了形状を規制するテザー37,41,42と、バッグ本体16の膨張完了時の前端側をケース12側に連結させるアウタテザー44と、を備えて構成されている。
バッグ本体16は、可撓性を有したシート体から形成される袋状とされるもので、実施形態の場合、図4〜6に示すように、本体膨張部17と、膨張完了時の本体膨張部17の後面側から後方に突出するように配置される突出膨張部32と、を備えている。また、バッグ本体16は、膨張完了時の後面側を、助手席PSに着座した乗員MPを保護可能な乗員保護部29として構成されている。乗員保護部29は、図6に示すように、前突用拘束面30と、前突用拘束面30から後方に突出するように配置される突出膨張部32と、を備える構成とされている。
本体膨張部17は、膨張完了時に、インパネ1の上面2とインパネ1上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように配置可能な構成とされるもので、膨張完了時の右前端側に、ケース12に取り付けられる取付部19を備え、膨張完了時に、運転席DS側となる左側に大きく張り出すように配置される構成である(図16,17参照)。本体膨張部17は、膨張完了時に乗員MP側である後面側に配置される後側壁部27と、後側壁部27の周縁から前方に延びるとともに、前端側にかけて上下方向の幅寸法を小さくするように収束される先細り形状の周壁部18と、を備えている。
周壁部18は、エアバッグ15の膨張完了時に、主にインパネ1の上面2とインパネ1上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように配置される部位であり、上下両側に配置される上壁部18a,下壁部18bと、左右両側に配置される左壁部18c,右壁部18dと、を備えている。そして、周壁部18における膨張完了時の右前端側の部位には、エアバッグ15をケース12に取り付けるための取付部19が、エアバッグ15を単体で膨張させた状態において、部分的に前方に突出するように形成されている(図4,6参照)。この取付部19は、エアバッグ15の膨張完了時には、ケース12内に配置される部位であり、膨張完了時の下面側(下壁部18b側)に、内部に膨張用ガスを流入可能に略円形に開口して、周縁をケース12の底壁部12aに取り付けられるガス流入口20が、左右方向に沿って二つ、並設されている(図6参照)。各ガス流入口20の周縁には、リテーナ9のボルト9aを挿通させるための4つの取付孔21が、それぞれ形成されている。このエアバッグ15では、図6,17に示すように、ガス流入口20の中心間の中央となる部位(取付部19の左右方向の中心)を、取付中心C1として、この取付中心C1を助手席PSの左右方向の中心と一致させるようにして、車両Vに搭載されている。周壁部18における左壁部18cと右壁部18dとには、ベントホール23が、形成されている。
また、実施形態のエアバッグ15における本体膨張部17では、膨張完了時の突出膨張部32の前側の領域である左壁部18cの領域に、運転席DSの前方に配置されるステアリングホイール70の前方に配置されるように、左方に向かって突出する張出膨張部25が、形成されている。すなわち、張出膨張部25は、本体膨張部17と一体的に構成されている。また、張出膨張部25は、図4,6,8に示すように、左壁部18cの領域において、先端25a側にかけて収束されるような先細り状として、略三角錐状に突出して形成されている。この張出膨張部25は、実施形態の場合、上壁部18aから連なるように配置されるとともに左方にかけて収束される上壁25bと、下壁部18bから連なるように配置されるとともに左方にかけて収束される下壁25cと、突出膨張部32の後述する左壁部32cから連なるように配置されるとともに左方にかけて収束される後壁25dと、を有して、左方の先端25a側にかけて収束される略三角錐状の外形形状とされている。詳細には、張出膨張部25は、エアバッグ15の膨張完了時に、先端25aを、ステアリングホイール70のリング部72を超えて、ボス部71近傍に配置させるように、構成されている(図16,17参照)。また、張出膨張部25において、膨張完了時の後面側となる後壁25dは、エアバッグ15の膨張完了時に、図17に示すように、上方から見て、突出膨張部32の左壁部32c(運転席DS側の側面)から、略直線状に斜め前方に延びて、ステアリングホイール70の前方側の領域に到達するように、配置される。すなわち、エアバッグ15の膨張完了時に、張出膨張部25の先端25a側の部位は、ステアリングホイール70の上面(後面)を前面にわたって覆うように膨張する後述するステアリングホイール用エアバッグ74と、前後方向側で重なって配置されることとなる(図16参照)。
後側壁部27は、エアバッグ15の膨張完了時に、乗員MP側となる後面側において、上下方向に略沿うように配置されている。実施形態の場合、詳細には、後側壁部27は、エアバッグ15の膨張完了時に、上下方向に対して僅かに後下がりで傾斜するように、配置されている(図5参照)。また、後側壁部27は、エアバッグ15の膨張完了時の前後方向に沿った横断面において、左右方向に略沿うように配置されるものであり、実施形態の場合、取付中心C1を通る前後方向に沿った中心線CL1と交差する部位(後述する前後テザー37の連結部位)を最も後側に位置させるようにして、左右両端側を前側に向けるように、左右方向側で湾曲して配置される(図6参照)。実施形態のエアバッグ15では、この後側壁部27の上側の領域が、乗員保護部29における前突用拘束面30を構成している。前突用拘束面30は、車両Vの前突時に前進移動する乗員MPの頭部MHを保護可能とされるもので、詳細には、膨張完了時に、突出膨張部32の右側に配置される領域から、構成されている。この前突用拘束面30は、取付中心C1を通る前後方向に沿った中心線CL1を超えて左側(運転席DS側)に延びる領域を備えて、車両Vの前突時に前進移動する乗員MPの頭部MHを支障なく保護可能に構成されている。また、前突用拘束面30は、エアバッグ75の膨張完了時に、中心線CL1付近の部位を後側に位置させて、左右両端側を前側に向けるように、左右方向側で僅かに湾曲して配置されることとなる(図6参照)。
突出膨張部32は、エアバッグ15の膨張完了時に、後側壁部27(前突用拘束面30)から後方に突出するように配置されるもので、実施形態の場合、後側壁部27において、膨張完了時の左上側の部位に、形成されている。この突出膨張部32は、エアバッグ15の膨張完了時に、助手席PSに着座した乗員MPの頭部MHの左斜め前方(運転席DS側の斜め前方)となる位置に、配置されることとなる(図17参照)。実施形態の場合、突出膨張部32は、膨張完了時の前端側において、後側壁部27と突出膨張部32の前壁部32eとを貫通するように形成される連通孔部34(図6,7参照)によって、本体膨張部17と連通されて、この連通孔部34を経て本体膨張部17から内部に膨張用ガスを流入させる構成である。突出膨張部32は、膨張完了形状を略直方体形状とされるもので、上下両側で略左右方向に沿って配置される上壁部32a,下壁部32bと、左右両側で略前後方向に沿って配置される左壁部32c,右壁部32dと、前後両側で略左右方向に沿って配置される前壁部32e,後壁部32fと、を備えている。この突出膨張部32は、図7に示すように、前壁部32eを連通孔部34の周縁部位35における外側部位35aで全周にわたって後側壁部27に縫着させることにより、本体膨張部17に連結されている。また、突出膨張部32は、図6に示すように、エアバッグ15の膨張完了時における前後方向に沿った横断面において、取付中心C1を通る前後方向に沿った中心線CL1を跨がず、この中心線CL1よりも左側(運転席DS側)の領域に、形成されている。実施形態の場合、突出膨張部32は、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を、本体膨張部17の膨張完了時の左右方向側の幅寸法の1/3程度とされ、膨張完了時の上下方向側の幅寸法を、本体膨張部17における後側壁部27近傍の部位の膨張完了時の上下方向側の幅寸法の3/5程度に設定されている。また、この突出膨張部32は、膨張完了時の後端側(後壁部32f)を、膨張を完了させたステアリングホイール用エアバッグ74よりも後方に突出させるように、構成されている。また、エアバッグ15は、後側壁部27を湾曲させるように膨張することから、後側壁部27に取り付けられる突出膨張部32は、エアバッグ15の膨張完了時において、右側を後側に向けるように、左右方向に対して傾斜して、配置されることとなる(図6参照)。
さらに、突出膨張部32は、膨張完了時に前突用拘束面30側(右側)に配置される右壁部32dによって、車両Vの斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席DS側の斜め前方(左斜め前方)に向かって移動する乗員MPの頭部MHを保護可能に、構成されている。この右壁部32dは、図6に示すように、後側壁部27(前突用拘束面30)との交差部位付近(前端側の部位)を、後側壁部27となだらかに連ならせるように湾曲させて構成されている。また、突出膨張部32は、膨張完了時に運転席DS側(左側)に配置される左壁部32cによって、車両Vの斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席PS側の斜め前方(右斜め前方)に向かって移動する運転者MDの頭部MHを保護可能に、構成されている。上述したごとく、突出膨張部32は、エアバッグ15の膨張完了時に、右側を後側に向けるように左右方向に対して傾斜して配置されることから、左壁部32c及び右壁部32dは、後側を左方に向けるように、前後方向に対して傾斜して配置されることとなる(図6参照)。
バッグ本体16内には、実施形態の場合、図5〜7に示すように、3個のテザー37,41,42が、配置されている。具体的には、バッグ本体16内には、本体膨張部17におけるガス流入口20付近と後側壁部27とを連結するように配置される前後テザー37と、突出膨張部32内に配置される上下テザー41及び規制テザー42と、の3つが、配置されている。
前後テザー37は、実施形態の場合、エアバッグ15の膨張完了時に、取付中心C1を通る前後方向に沿った中心線CL1上に位置するように配置されるもので(図6参照)、ガス流入口20の周縁から延びる前側部位38と、後側壁部27側から延びる後側部位39と、を連結させるようにして、構成されている。
前側部位38は、実施形態の場合、図9に示す前側部位用素材63を折って構成されるもので、取付中心C1を中心とした左右対称形として、バッグ本体16の膨張完了時における外形形状を、前端側を略左右方向に沿わせ、後端側を略上下方向に沿わせるような略三角錐形状に近似した立体形状とされている。実施形態の場合、前側部位38は、図5,6に示すように、前端側の領域を、バッグ本体16への連結部38aとして、この連結部38aに、ガス流入口20及び取付孔21に対応する開口(図符号省略)を配置させて、ガス流入口20の周縁部位で、全周にわたって、下壁部18bに縫着されている。そして、前側部位38において、ガス流入口20から後方に延びる領域が、本体部38bを構成し、この本体部38bの外形形状を、略三角錐形状に近似した立体形状としている。本体部38bは、後側部位39の前端39a側に縫着される後端38c側の部位の上下の幅寸法を、後側部位39の前端39a側の上下の幅寸法と、略一致させるように構成されている。
後側部位39は、シート状として、実施形態の場合、本体膨張部17における後側壁部27を構成する後左パネル56,後右パネル58の内周縁56c,58cから延びて、後左パネル56,後右パネル58と一体的に構成される延設部56d,58dから、構成されている(図5,6参照)。換言すれば、後側部位39は、2枚重ね状として、それぞれ、後左パネル56,後右パネル58と一体的に構成されている。詳細には、実施形態の場合、後側部位39は、前側部位38に連結される前端39a側を狭幅として、後端側の領域を、後左パネル56,後右パネル58の内周縁56c,58cに向かって上下に拡開させるような略台形状とされている。この前後テザー37は、エアバッグ15の膨張完了時に、後側壁部27のガス流入口20周縁部位からの離隔距離を規制して、エアバッグ15の膨張初期に、後側壁部27が乗員MP側となる後方に大きく突出するのを抑制するために、配置されている。
上下テザー41は、突出膨張部32における上壁部32aと下壁部32bとを連結するように、上下方向に略沿って配置される(図7参照)。実施形態の場合、上下テザー41は、エアバッグ15の膨張完了時において、上壁部32aの略中央と下壁部32bの略中央とを連結するように配置される帯状とされるもので、上下方向側で並設される2枚のテザー用基布41a,41bを結合させて、構成されている。この上下テザー41は、エアバッグ15の膨張完了時の突出膨張部の膨張形状を規制するために、配置されている。
規制テザー42は、突出膨張部32における前壁部32eと右壁部32dとを連結するように、前後方向に対して傾斜して配置される(図6参照)。実施形態の場合、規制テザー42は、エアバッグ15の膨張完了時において、前壁部32eの左右の略中央と右壁部32dの前後の略中央とを連結するように配置されるもので、前端側を、前壁部32eにおいて連通孔部34の左右方向で並設される開口34a,34a間となる周縁部位35の内側部位35bに、縫着させている。そして、規制テザー42は、前後方向側で並設される2枚のテザー用基布42a,42bを結合させて、構成されている。この規制テザー42は、エアバッグ15の膨張完了時に、突出膨張部32における右壁部32dの前端側の湾曲形状を規制するために、配置されている。
バッグ本体16の膨張完了時の前縁側をケース12側に連結させるアウタテザー44は、実施形態の場合、図6に示すように、膨張完了時の本体膨張部17(バッグ本体16)の左前端側から延びるように、形成されている。このアウタテザー44は、実施形態の場合、図6,9に示すように、本体膨張部17の左前端側から前方に延びるように配置される縦片部45と、縦片部45の前端側から右方に延びるように左右方向に略沿って配置される横片部46と、を備え、横片部46の先端46a側(右端側)を、実施形態の場合、エアバッグ15をケース12に取り付ける左側のリテーナ9を利用して、エアバッグ15の取付部19とともに、ケース12側に固定される構成である。このアウタテザー44は、ケース12から後左方に向かって大きく突出するように展開するエアバッグ15(バッグ本体16)を安定して膨張させるために、配置されている。
バッグ本体16は、所定形状の基布の周縁相互を結合させて袋状に構成されるもので、実施形態の場合、図9,10に示すように、本体膨張部17における周壁部18の部位を構成する周壁パネル50、本体膨張部17における後側壁部27の部位を構成する後左パネル56,後右パネル58、突出膨張部32の上側の部位を構成する突出部用上パネル60U、突出膨張部32の下側の部位を構成する突出部用下パネル60D、及び、突出膨張部32の側方の部位を構成する突出部用側方パネル61、の6枚の基布と、本体膨張部17における膨張完了時の前端側の領域を補強する補強布65と、ガス流入口20の周縁を補強する4枚の補強布64と、ガス流入口20の周縁部位を膨張用ガスから保護する保護布66と、から構成されている。
周壁パネル50は、本体膨張部17における周壁部18の領域を上下で2分して、それぞれ、上側の部位を構成する上側部位51と、下側の部位を構成する下側部位53と、を有し、この上側部位51と下側部位53とを、取付部19の前縁側で連結させるようにして、構成されている。
後左パネル56,後右パネル58は、膨張完了時の本体膨張部17における後側壁部27の部位を、左右で分割するように構成されるもので、実施形態の場合、後左パネル56は、後側壁部27において取付中心C1を通る前後方向に沿った中心線CL1から左側の領域を構成し、後右パネル58は、後側壁部27において中心線CL1から右側の領域を構成している(図6参照)。後左パネル56には、連通孔部34を構成する4つの開口56eが、形成されている。また、後左パネル56と後右パネル58との内周縁56c,58c側には、前後テザー37の後側部位39を構成する延設部56d,58dが、形成されている。
そして、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了時にステアリングホイール70の前方に配置されるように突出する張出膨張部25は、周壁パネル50における上側部位51,下側部位53の左側部52,54と、後左パネル56の左側部57と、の周縁相互を結合させることにより、構成されている。周壁パネル50における上側部位51の左側部52は、張出膨張部25の上壁25bを構成し、周壁パネル50における下側部位53の左側部54は、張出膨張部25の下壁25cを構成している。後左パネル56の左側部57は、張出膨張部25の後壁25dを構成している。そして、これらの上側部位51,下側部位53,後左パネル56の左側部52,54,57は、図9,10に示すように、それぞれ、左方に向かって突出するように構成されるとともに、縁部を略直線状として、先端52a,54a,57a側にかけて収束されて、先端52a,54a,57a側の部位を鋭角状とされることにより、膨張完了時の張出膨張部25の突出形状を規定している。詳細には、実施形態の場合、張出膨張部25は、各左側部52,54,57の先端52a,54a,57a側の部位の角度α,β,γ(図9,10参照)の和を360°以下とすることにより、図4,6に示すような略三角錐状の膨張完了形状として、膨張完了時のステアリングホイール70側への突出状態と、膨張完了時の後面(後壁25d)側の傾斜状態と、を、規定されている。具体的には、実施形態の場合、各左側部52,54,57の先端52a,54a,57a側の部位の角度α,β,γは、258°程度に設定されている。
突出部用上パネル60Uは、膨張完了時の突出膨張部32における上壁部32aの部位を構成し、突出部用下パネル60Dは、膨張完了時の突出膨張部32における下壁部32bの部位を構成している。突出部用上パネル60Uと突出部用下パネル60Dとは、外形形状を略同一の略長方形状とされ(図10参照)、右縁60dの前端側を、前縁を右方に向けるように湾曲させている。実施形態のエアバッグ15では、各突出部用上パネル60U,突出部用下パネル60Dの右縁60dの湾曲形状が、膨張完了時の突出膨張部32の右壁部32dにおける後側壁部27(前突用拘束面30)との交差部位付近(前端側の部位)の湾曲形状を規定している。突出部用側方パネル61は、長手方向を左右方向に沿わせた帯状として構成され、膨張完了時の突出膨張部32における前壁部32e,左壁部32c,後壁部32f,右壁部32dの部位を構成している。実施形態の場合、突出部用側方パネル61は、長手方向側の両端を、前壁部32eと右壁部32dとの境界部位に位置させて、前壁部32e,左壁部32c,後壁部32f,右壁部32dを構成するもので、前壁部32eの右端側と右壁部32dの前端側との部位を構成する長手方向側の両端側の部位を、幅広とするように、構成されている。また、突出部用側方パネル61には、連通孔部34を構成する4つの開口61eが、形成されている。
ガス流入口20の周縁部位を補強する4枚の補強布64は、外形形状を略長方形状とされている。保護布66は、外形形状を、補強布64より一回り大きな略長方形状として、ガス流入口20の周縁に配置される縫合部位(具体的には、周壁パネル50における上側部位51と下側部位53との縁部相互を縫着させる縫合部位(図符号省略))の内周面側を覆って、この縫合部位を、膨張用ガスから保護可能に、構成されている(図5,6参照)。本体膨張部17における膨張完了時の前端側の領域を補強する補強布65は、図6,9に示すように、外形形状を、周壁パネル50における上側部位51と下側部位53との連結部位付近を、左右の全域にわたって覆うような外形形状として、構成されている。
実施形態では、バッグ本体16を構成する周壁パネル50,後左パネル56,後右パネル58,突出部用上パネル60U,突出部用下パネル60D,突出部用側方パネル61,補強布64,65,保護布66、前後テザー37を構成する前側部位用素材63、上下テザー41を構成するテザー用基布41a,41b、規制テザー42を構成するテザー用基布42a,42b、及び、アウタテザー44を構成する縦片部45,横片部46は、それぞれ、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。
助手席PSの左側に配置される運転席DSの前方に配置されるステアリングホイール70には、ステアリングホイール用エアバッグ装置73が、搭載されている。ステアリングホイール用エアバッグ装置73は、ステアリングホイール70の中央のボス部71に折り畳まれて収納されるステアリングホイール用エアバッグ(以下「エアバッグ」と省略する)74と、エアバッグ74に膨張用ガスを供給する図示しないインフレーターと、を備えている。エアバッグ74は、可撓性を有したシート体から形成される袋状として、図示しないインフレーターの作動時に、インフレーターからの膨張用ガスを内部に流入させて、ステアリングホイール70の上面(後面)を全面にわたって覆うように、膨張する構成である。エアバッグ74は、膨張完了時の形状を、図16,17に示すように、ステアリングホイール70のリング部72より外径寸法を大きくした略円板状とされて、膨張完了時に、前面側をリング部72に支持させるようにして、車両Vの前突時に前進移動する運転者MDを保護可能に、構成されている。なお、ステアリングホイール用エアバッグ装置73の図示しないインフレーターも、助手席用エアバッグ装置Mのインフレーター8と同様に、車両Vの前面衝突と、斜め衝突と、オフセット衝突と、の際に、作動するように構成されている。
次に、実施形態のエアバッグ15の製造について説明をする。なお、突出部用上パネル60U,突出部用下パネル60Dには、図13のBに示すように、予め、テザー用基布41a,41bの一端側を、それぞれ、縫合糸を用いて縫着させておく。
まず、図11のAに示すように、平らに展開した状態の周壁パネル50の内周面側に、補強布65を重ね、周壁パネル50に縫着させる。次いで、この補強布65の上に、前側部位用素材63と、補強布64と、保護布66と、を重ね(図11のB参照)、ガス流入口20の周縁となる位置で縫着させる。その後、孔開け加工により、図12のAに示すように、ガス流入口20と取付孔21とを形成する。次いで、図12のBに示すように、補強布65を外周側に位置させるようにして、周壁パネル50を折り返し、前縁側の部位に、アウタテザー44の縦片部45を挟んだ状態で、上側部位51と下側部位53との前縁51c,53c相互と、左縁51a,53a相互と、右縁51b,53b相互と、を縫合糸を用いて縫着させ、アウタテザー44の縦片部45を共縫いしておく。
また、図13のAに示すように、後左パネル56の外表面側に、開口56e,61eの位置を一致させるようにして、突出部用側方パネル61を載せ、開口56e,61eの周縁の部位(周縁部位35の外側部位35a)で、突出部用側方パネル61を、後左パネル56に縫着させる。次いで、図13のBに示すように、突出部用側方パネル61にテザー用基布42a,42bの一端側を、それぞれ縫着させる。その後、突出部用上パネル60Uの前縁60aを、突出部用側方パネル61の上縁61aにおける右端側の領域に縫着させ、次いで、突出部用上パネル60Uと突出部用側方パネル61とを、ともに、後左パネル56の内表面側に倒しつつ、突出部用上パネル60Uの左縁60c,後縁60b,右縁60dを、突出部用側方パネル61の上縁61aの残部に縫着させる。同様にして、突出部用下パネル60Dの前縁60aを、突出部用側方パネル61の下縁61bにおける右端側の領域に縫着させ、後左パネル56の内表面側に倒した状態で、突出部用下パネル60Dの左縁60c,後縁60b,右縁60dを、突出部用側方パネル61の下縁61bの残部に縫着させる。次いで、テザー用基布41a,41bの他端相互を縫着させて上下テザー41を形成する。その後、縫代が露出しないように、突出部用上パネル60U,突出部用下パネル60D,突出部用側方パネル61を、未縫合の突出部用側方パネル61の左縁61c,右縁61dの隙間を利用して反転させ、後左パネル56を平らに展開させる。そして、未縫合の突出部用側方パネル61の左縁61c,右縁61dの隙間を利用して、テザー用基布42a,42bの他端相互を結合させて、規制テザー42を形成し、その後、突出部用側方パネル61の左縁61c,右縁61dを、後左パネル56に縫着させれば、図14のAに示すように、突出膨張部32を形成することができる。次いで、後左パネル56と後右パネル58との内周縁56c,58c相互を、図14のB,Cに示すように、縫合糸を用いて縫着させれば、突出膨張部32を取り付けた状態の後側壁部27を形成することができる。
その後、図15のAに示すように、後縁51d,53d相互を離隔させるように上側部位51と下側部位53とを開いた状態の周壁パネル50に、突出膨張部32を内側に向けるようにして後左パネル56,後右パネル58を、重ね、上側部位51の後縁51dと、後左パネル56,後右パネル58の上縁56a,58aと、を縫着させる。同様にして、下側部位53の後縁53dと、後左パネル56,後右パネル58の下縁56b,58bと、を縫着させる(図15のB参照)。次いで、一方のガス流入口20を利用して、縫代が外部に露出しないように反転させれば、バッグ本体16を形成することができる。次いで、前側部位38の後端38c側と、後側部位39の前端39a側とを、ガス流入口20から引き出して、縫着させて、前後テザー37を形成する。その後、バッグ本体16における本体膨張部17の左前端から前方に突出している縦片部45に横片部46を縫着させれば、アウタテザー44を形成することができて、図15のCに示すように、エアバッグ15を製造することができる。
そして、このように製造したエアバッグ15を、リテーナ9,9を内部に収納させた状態で、ケース12内に収納可能に折り畳み、折り畳んだエアバッグ15の周囲を、折り崩れしないように、破断可能な図示しないラッピングシートによりくるむ。次いで、折り畳んだエアバッグ15をケース12の底壁部12aに載置させる。各インフレーター8の本体部8aを、底壁部12aの下方からケース12内に挿入させるとともに、底壁部12aから下方に突出している各ボルト9aを、インフレーター8のフランジ部8cに挿通させる。その後、インフレーター8のフランジ部8cから突出した各ボルト9aにナット10を締結させれば、ケース12に折り畳んだエアバッグ15とインフレーター8,8とを取り付けることができる。
そして、車両Vに搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー6の連結壁部6cに、ケース12の周壁部12bを係止させ、ケース12の図示しないブラケットを、車両Vのボディ側に固定させれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、車両Vに搭載させた状態で、車両Vの前面衝突時、斜め衝突時、若しくは、オフセット衝突時に、各インフレーター8の各ガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ15が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、エアバッグカバー6の扉部6a,6bを押し開かせることとなる。そして、エアバッグ15は、エアバッグカバー6の扉部6a,6bを押し開いて形成される開口を経て、ケース12から上方に突出するとともに、車両後方側に向かって突出しつつ展開膨張して、図1〜3の二点鎖線及び図16,17に示すように、インパネ1の上面2とインパネ1上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように、膨張を完了させることとなる。また、この時、ステアリングホイール用のエアバッグ74も、内部に膨張用ガスを流入させて、ステアリングホイール70の上面(後面)を覆うように、膨張を完了させることとなる(図16,17参照)。
そして、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、エアバッグ15が、膨張完了時に、車両Vの左右方向の中央側において、前突用拘束面30から後方に突出するように配置される突出膨張部32を、備える構成であり、この突出膨張部32は、図17に示すように、膨張完了時の前突用拘束面30側(右側)に配置される側面(右壁部32d)によって、車両Vの斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席DS側の斜め前方(左斜め前方)に向かって移動する乗員MPの頭部MHを保護可能に構成されるとともに、膨張完了時に運転席DS側(左側)に配置される側面(左壁部32c)によって、車両Vの斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席PS側の斜め前方(右斜め前方)に向かって移動する運転者MDの頭部MHを保護可能に、構成されている。そのため、車両Vの斜め衝突時やオフセット衝突時に、助手席PSに着座した乗員MPや運転席DSに着座した運転者MDが、左右方向の中央側でかつ前方となる斜め前方側に向かって移動する場合に、乗員MPや運転者MDの頭部MHを、この突出膨張部32の側面によって、的確に保護することができる。また、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、エアバッグ15が、膨張完了時の突出膨張部32の前側の領域に、ステアリングホイール70の前方に配置されるように突出する張出膨張部25を、配設させている構成であることから、図18に示すように、右斜め前方に向かって移動する運転者MDが、頭部MHを、ステアリングホイール用エアバッグ74と突出膨張部32との間の隙間に進入させることとなっても、張出膨張部25によって、この運転者MDの頭部MHを的確に受け止めることができる。
したがって、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、斜め前方に向かって移動する運転席DSに着座した運転者MD及び助手席PSに着座した乗員MPを、的確に保護することができる。
特に、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、膨張完了時に、助手席PSに着座した乗員MPの頭部MHを保護する突出膨張部32の右壁部32dが、図17に示すように、後側壁部27(前突用拘束面30)との交差部位付近(前端側の部位)を、後側壁部27となだらかに連ならせるように湾曲させて構成されていることから、乗員MPの頭部MHを、右壁部32dの直線状の部位から、湾曲している部位を経て、前突用拘束面30にかけての広い領域で受け止めることができて、乗員MPの頭部MHを円滑に受け止めることができる。
また、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、エアバッグ15の張出膨張部25が、膨張完了時に、上方から見て、突出膨張部32の運転席DS側の側面(左壁部32c)から、略直線状に斜め前方に延びて、ステアリングホイールの70前方側の領域に到達するように、配置される構成である。すなわち、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、張出膨張部25の膨張完了時の後面側の部位(後壁25d)を、斜め前方に向かって移動してくる運転者MDの頭部MHに対して正対して配置させることができることから(図18参照)、広い平面状の部位で運転者MDの頭部MHを受け止めることができる。なお、このような点を考慮しなければ、張出膨張部を、膨張完了時の後面側の部位を略直線状に斜め前方に延ばすように構成しなくともよく、例えば、張出膨張部を、本体膨張部の左壁部の全部側から略板状に膨張してステアリングホイールの前方側に突出させたり、張出膨張部の膨張完了時の後面側の部位を湾曲させて構成してもよい。
1…インストルメントパネル(インパネ)、4…ウィンドシールド、6…エアバッグカバー、8…インフレーター、9…リテーナ、12…ケース(収納部位)、15…エアバッグ、16…バッグ本体、18…周壁部、25…張出膨張部、25a…先端、25d…後壁(後面)、27…後側壁部、29…乗員保護部、30…前突用拘束面、32…突出膨張部、32c…左壁部、32d…右壁部、70…ステアリングホイール、74…ステアリングホイール用エアバッグ(エアバッグ)、MD…運転者、MP…乗員、MH…頭部、DS…運転席、PS…助手席、V…車両、M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、前記乗員を保護可能に構成されるエアバッグを、備える助手席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、本体膨張部と、膨張完了時の前記本体膨張部の後面側から後方に突出する突出膨張部と、を備えるとともに、膨張完了時の後面側を、前記乗員を保護可能な乗員保護部として構成され、
    前記乗員保護部が、
    前記本体膨張部において膨張完了時に前記乗員側に配置される後側壁部から構成されるとともに、車両の前突時に前進移動する前記乗員の頭部を保護可能な前突用拘束面と、
    前記突出膨張部と、
    を備える構成とされ、
    前記突出膨張部が、膨張完了時に、車両の左右方向の中央側において、前記前突用拘束面から後方に突出し、かつ、膨張完了時の後端側を、運転席の前方においてステアリングホイールを覆うように膨張するステアリングホイール用エアバッグよりも後方に突出させるように構成されるとともに、膨張完了時に前記前突用拘束面側に配置される側面によって、前記車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席側の斜め前方に向かって移動する前記乗員の頭部を保護可能とし、膨張完了時に運転席側に配置される側面によって、前記車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席側の斜め前方に向かって移動する運転者の頭部を保護可能とするように、構成され、
    前記本体膨張部が、膨張完了時の前記突出膨張部の前側の領域に、前記ステアリングホイールの前方に配置されるように突出する張出膨張部を、配設させる構成とされ、
    該張出膨張部が、前記本体膨張部と一体的に、構成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、前記乗員を保護可能に構成されるエアバッグを、備える助手席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、膨張完了時の後面側を、前記乗員を保護可能な乗員保護部として構成され、
    前記乗員保護部が、
    車両の前突時に前進移動する前記乗員の頭部を保護可能な前突用拘束面と、
    膨張完了時に、車両の左右方向の中央側において、前記前突用拘束面から後方に突出するように配置されて、前記前突用拘束面側に配置される側面によって、前記車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に運転席側の斜め前方に向かって移動する前記乗員の頭部を保護可能に構成される突出膨張部と、
    を備える構成とされ、
    該突出膨張部が、膨張完了時の後端側を、運転席の前方においてステアリングホイールを覆うように膨張するステアリングホイール用エアバッグよりも後方に突出させるように構成されるとともに、膨張完了時に運転席側に配置される側面によって、前記車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に助手席側の斜め前方に向かって移動する運転者の頭部を保護可能に、構成され、
    前記エアバッグが、膨張完了時の前記突出膨張部の前側の領域に、前記ステアリングホイールの前方に配置されるように突出する張出膨張部を、配設させる構成とされ、
    該張出膨張部が、先端側にかけて収束されるように先細り状として、形成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグの前記張出膨張部が、上方から見て、前記突出膨張部の前記運転席側の側面から、略直線状に斜め前方に延びて、前記ステアリングホイールの前方側の領域に到達するように、配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の助手席用エアバッグ装置。
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