JP2007191199A - 電子レンジ用包装袋 - Google Patents

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Atsuhiko Takeda
淳彦 武田
Katsunobu Ito
克伸 伊藤
Mitsuru Kanai
満 金井
Kiyoshi Toda
清志 戸田
Masanori Takahashi
正憲 高橋
Yuichi Hirai
裕一 平井
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Abstract

【課題】電子レンジ用包装袋の破裂強さを所定の範囲に保つことで、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性と、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を速やかに排出できる開口性との両特性を発揮させ、固体、液体、粘稠体の内容物を密封包装でき、衛生的で安全に加熱調理できる電子レンジ用包装袋を提供する。
【解決手段】本発明に係る電子レンジ用包装袋1は、シーラント面同士を対向させて周縁部をヒートシールして周縁シール部として形成され、周縁シール部から張り出した張り出しシール部9として形成され、張り出しシール部9内に未シール部19と電子レンジで加熱する際に発生する蒸気を袋外に排出する蒸通口18を備えた包装袋において、日本工業規格 JISZ0238における「容器の破裂強さ試験」に準じて測定した包装袋1の破裂強さが、30kPa〜60kPaにある構成からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子レンジで加熱するときに内容物を包装した袋が破裂せず、蒸気を袋外に放出して自動的に内圧を低下させることができる電子レンジ用包装袋に関するものである。
さらに詳しくは、所定の範囲内に電子レンジ用包装袋の破裂強さを保つことで、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性と、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を速やかに排出できる開口性との両特性を発揮させることができる電子レンジ用包装袋に関するものである。
近年、電子レンジの普及発展に伴い、また、調理の簡便化の要請から、調理済み加工食品をプラスチック製の包装袋等に包装し、密封して、保存性を持たせた形態で流通している。
しかし、こうした食品を電子レンジで加熱する場合において、包装袋が、密封したままであると、加熱により内容物から発生する水蒸気により袋内の内圧が上昇し、ついには破裂し、内容物が電子レンジ庫内に飛散してしまうことが多かった。
このような包装袋の破裂を防止した包装容器として、本出願人は、本件出願に先立ち、少なくとも片面がシーラント層から構成される複合フィルムを用いて、シーラント面を上面とした下部材と、シーラント面同士を向かい合わせて側部と先端辺部とをシールしたウィング部を形成し、シーラント面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をシーラントして主シール部として密封した包装袋であり、前記ウィング部内の領域に、ポイントシール部を設け、このポイントシール部内に少なくとも1個以上の易蒸通手段を施し、かつ、ポイントシール部は、パウチの中心部を中心とした円を描いた時、パウチの中心からポイントシール部の最下端に接する円の半径がサイドシール部内縁に接する円の半径よりも短くなるようにように構成された電子レンジ用包装袋を開示している(例えば、特許文献1参照)。
また、本出願人は、本件出願に先立ち、胴部を構成する四角形からなる前面と後面の底部に、底面を逆V字状に折り畳んで挿入し、当該前面と当該後面と当該底面の周縁部をそれぞれヒートシールして、天部シール部、胴部シール部、および、底部シール部を形成し、充填した内容物により前記の底部が前後に拡張して自立できる形態の自立性包装袋であって、当該天部シール部、または胴部シール部と連結して張り出しシール部を設け、当該張り出しシール部内に少なくとも1個以上の易蒸通手段を施し、かつ、張り出しシール部は、パウチの中心部を中心とした円を描いた時、パウチの中心からポイントシール部の最下端に接する円の半径がサイドシール部内縁に接する円の半径よりも短くなるようにように構成された電子レンジ用包装袋を開示している(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−155071号公報 特開2005−59872号公報
しかしながら、従来の電子レンジ用包装袋では、電子レンジで加熱調理の際に包装袋が開口する熱封緘強度、即ち、「包装袋の破裂強さ」がバラツキやすく、電子レンジで加熱調理する際に速やかに開封せず、包装袋が必要以上に膨らみ、破袋して内容物が電子レンジ内に散乱するのではないかという恐怖感を消費者に与えるという問題点があった。
また、電子レンジで加熱調理する際に前記の易蒸通手段から蒸気を速やかに排出できる開口性の機能を持たせるために、破裂強さを小さくし過ぎると、内容物の重量に耐えられず破袋したり、包装袋に内容物を充填後、ヒートシールして密封した包装体を輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得ることができず、輸送中や保管中に、内容物の液漏れや破袋をするため、包装袋としての使用に耐えられないという問題点があった。
そこで、本発明の課題は、電子レンジ用包装袋の破裂強さを所定の範囲に保つことで、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性と、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を速やかに排出できる開口性との両特性を発揮させることができ、固体、液体、粘稠体の内容物を密封包装でき、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃によって剥離することなく、電子レンジで加熱しても蒸気を袋外自動的に排出して内圧を低下させることができ、衛生的で安全に加熱調理でき、店頭での陳列効果にも優れる電子レンジ用包装袋を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に係る電子レンジ用包装袋では、電子レンジにより加熱するための包装袋であって、少なくとも片面がシーラント層から構成される積層フィルムを用いて、シーラント面同士を対向させて周縁部をヒートシールして周縁シール部として形成され、周縁シール部から張り出した張り出しシール部として形成され、当該張り出しシール部内に未シール部と電子レンジで加熱する際に発生する蒸気を袋外に排出する蒸通口を備えた包装袋において、日本工業規格 JIS Z 0238における「容器の破裂強さ試験」に準じて測定した前記の包装袋の破裂強さが、30kPa以上、60kPa以下の範囲にあることを特徴とする電子レンジ用包装袋である。
また、本発明の電子レンジ用包装袋は、更に上記構成において、前記の周縁シール部および前記の張り出しシール部の常温でのシール強度が、23N/15mm以上で、かつ、前記の張り出しシール部の100℃でのシール強度が、9.8N/15mm以上、23N/15mm未満の範囲にあることを特徴とする電子レンジ用包装袋である。
また、本発明の電子レンジ用包装袋は、更に上記いずれかの構成において、前記の包装袋が、シーラント面を上面とした下部材と、シーラント面同士を向かい合わせて側部と先端辺部とをシールしたウィング部を形成し、シーラント面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をシールして周縁シール部として形成され、前記ウィング部に、前記の張り出しシール部が形成され、前記の張り出しシール部内に前記の未シール部と前記の蒸通口を備えることを特徴とする電子レンジ用包装袋である。
また、本発明の電子レンジ用包装袋は、更に上記いずれかの構成において、前記の包装袋が、胴部を構成する四角形からなる前面と後面の底部に、底面を逆V字状に折り畳んで挿入し、当該前面と当該後面と当該底面の周縁部をそれぞれヒートシールして周縁シール部を形成し、前記の包装袋の上方に前記の張り出しシール部を形成し、前記の張り出しシール部内に前記の未シール部と前記の蒸通口を備える自立性包装袋であることを特徴とする電子レンジ用包装袋である。
本発明の電子レンジ用包装袋においては、固体、液体、粘稠体の内容物を密封包装するために用いられ、所定の範囲内に電子レンジ用包装袋の破裂強さを保つことで、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性を有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を排出できる開口性にバラツキが少なく、速やかに蒸気を排出でき、安全で衛生的に加熱調理できる。
更に、本発明の電子レンジ用包装袋は、自立安定性もあり、容易かつ安全に内容物を移し替えやすく、店頭での陳列効果にも優れ、生産性良くシール加工できるという利点を有する。
以下、図面を参照しながら本発明について、実施の形態を詳述する。
図1は、本発明の電子レンジ用包装袋1の実施例を示す平面図であり、図2は、本発明の電子レンジ用包装袋1の別態様の実施例を示す平面図であり、図3は、本発明の電子レンジ用包装袋1を形成する包装材料の積層体10の断面図であり、図4は、包装袋を形成する包装材料の別態様の積層体10の断面図であり、図5は、蒸通口17、18の形状を示す図である。
図1は、本発明の電子レンジ用包装袋1の実施例を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、胴部を構成する四角形からなる前面2と後面3の底部に、底面4を逆V字状に折り畳んで挿入し、前面2と後面3と底面4の周縁部をそれぞれヒートシールして、胴部シール部5、および、底部シール部6を形成し、内容物を充填後、天部シール部7をヒートシールして密封され、充填した内容物により底面4が前後に拡張して自立できる形態の自立性包装袋である。
更に、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、張り出しシール部9を胴部シール部5と連結して設け、張り出しシール部9に囲まれた未シール部19に図5に示すような切込み17または切欠18等を形成する構成からなる包装袋である。
このことによって、加熱によって発生した蒸気の熱と圧力により張り出しシール部9が、剥離後退し、切込み17または切欠18から蒸気が放散して自然開封が行なわれるので安全である。
また、本発明の包装袋1は、自立させた状態で電子レンジ加熱ができるので流動性のある食品にも対応できる。
また、この切込み17または切欠18は張り出しシール部9の内側にあるので流通段階では完全に密封性を保つことができる。
更に、本発明において、包装袋1の破裂強さが、30kPa以上、60kPa以下の範囲にある包装袋であることが必要である。
このことによって、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性を有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を排出できる開口性にバラツキが少なく、速やかに蒸気を排出できるので、安全で衛生的に加熱調理できる。
包装袋1の破裂強さが、30kPa未満であると、内容物の重量に耐えられず破袋したり、包装袋に内容物を充填後、ヒートシールして密封した包装体を輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得ることができず、輸送中や保管中に、内容物の液漏れや破袋をするため、好ましくない。
包装袋1の破裂強さが、60kPaを超えると、電子レンジで加熱調理する際に速やかに開封せず、包装袋が必要以上に膨らみ、破袋して内容物が電子レンジ内に散乱するのではないかという恐怖感を消費者に与え、加熱条件、内容物によっては破袋する場合があるので好ましくない。
本発明において、本発明に係る電子レンジ用包装袋1は、図1に示すスタンディングパウチに限定されず、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、ガセット型、その他等のヒートシール形態によりヒートシールして、本発明にかかる種々の形態の包装用袋を製造することができる。
上記のような種々の形態の包装用袋1は、少なくともその内層のシーラント層13からなる積層体を使用し、その内層のシーラント層13の面を対向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね合わせ、更にその周辺端部をヒートシールしてシール部を設けて袋体を構成することができる。
なお、本発明に係る電子レンジ用包装袋1は、自立性袋以外の扁平型包装袋の場合、外装用包装箱を使用し、これに包装袋を収納して、包装袋の自立を補助させて電子レンジ内での加熱調理を可能にすることができる。
本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、図1に示す張り出しシール部9は、周縁にシール部を形成する際、胴部シール部5と一体でシール加工することができるので、生産性良くシール加工できるものである。
これに対し、前記の張り出しシール部9が、胴部シール部5と連結されず、独立して形成されていると、電子レンジの加熱により発生する蒸気の圧力が、前記の胴部シール部5や天部シール部7と独立に形成された独立シール部との間を通ってしまうため、効率的に独立シール部に圧力がかかりにくくなり、自動開封がスムーズに起らなくなるという理由で好ましくない。更に、内容物を充填する際または流通の過程において独立シール部と胴部シール部5や天部シール部7との間に内容物が入り込み、外観不良が生ずるため好ましくない。更に、独立シール部と胴部シール部5や天部シール部7の周縁シール部とを二工程でシール加工するため、シール加工の生産性に劣るので好ましくないものである。
次に、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、張り出しシール部9を形成する位置は、図1に示すように、包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、包装袋1の中心から張り出しシール部9の最下端に接する円の半径r3が胴部シール部5の内縁に接する円の半径r1や天部シール部7の内縁に接する円の半径r2よりも短くなるような位置に設けることが必要である。
これに対し、半径r3が、半径r1や半径r2よりも長いと、電子レンジの加熱による内圧の上昇で、包装袋の周縁シール部である胴部シール部5や天部シール部7に内圧がかかり、その結果、胴部シール部5や天部シール部7において剥離後退することとなり、包装袋の破袋により内容物が漏れる場合があるため好ましくない。
次に、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、張り出しシール部9の形状は、図1に示すように、シール部の最下端を突き出した形状とする突端20を形成することが好ましい。
なお、突端20を形成すれば、張り出しに限定されず、図示しないが、台形状や三角形状であってもよい。
このことによって、加熱による内圧が、突端に集中してかかりやすくなり、突端20を起点にして確実かつスムーズにシール部の剥離後退が進むため、好ましいものである。
これに対して、張り出しシール部9の形状が、角がなく円形状や半円状であると、加熱により発生する内圧が分散されてしまい、シール部の剥離後退に圧力がより多く必要となるため、スムーズに剥離しにくく、張り出しシール部9以外の部分にもより大きな圧力がかかってしまうため好ましくない。
張り出しシール部9のシール幅としては、2mm〜5mm程度が、加熱による内圧でスムーズにシール剥離できるため好ましいものである。
これに対して、張り出しシール部9のシール幅が2mm未満であると、シール強度が不安定となるので好ましくなく、5mmを超えると、加熱による内圧でスムーズにシール剥離しにくくなるので好ましくない。
また、本発明の電子レンジ用包装袋1において、周縁シール部、すなわち、胴部シール部5、底部シール部6および天部シール部7のシール幅としては、5mm〜20mm程度であると、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃によって破袋することがないため好ましいものである。
また、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、張り出しシール部9で囲まれる未シール部19を形成することによって、未シール部19内に形成する蒸通口17、18の形成する位置がずれても、シールが剥離後退する距離が一定であり、剥離が未シール部19内に到達した時点で、未シール部19内に形成する蒸通口(切込み17、切欠18)を一気に広く開口できるため、電子レンジで加熱する場合、確実かつ安定で速やかな蒸気抜きを行うことができるという利点を有する。
これに対して、張り出しシール部9で囲まれる未シール部19を形成せず、ベタシールのみであると、蒸通口(切込み17、切欠18)の形成する位置がずれた場合にシール剥離後退の距離が変わってしまい、その結果、常に安定したシール剥離をしないため好ましくないものである。
なお、この蒸通口(切込み17、切欠18)は、張り出しシール部9と胴部シール部5に囲まれた内側にあるので流通段階では完全に密封性を保つことができ、衛生的である。
次に、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、張り出しシール部9内の未シール部19には、蒸通口として、切欠17または切込み18を形成することが必要である。
蒸通口を形成することによって、電子レンジの加熱による内圧の上昇で、張り出しシール部9の最下端から剥離後退し、未シール部19に到達し、未シール部19に形成された蒸通口を通って、袋内に充満した蒸気を袋外へ放散し、袋の内圧を低下でき、破裂を回避することができる。
次に、張り出しシール部9で囲まれる未シール部19内に形成する蒸通口の形状は、特に限定されず、例えば、図5に示すように、十字形、I字形、U字形等の切込み18や、円形、三角形、四角形等の切欠17を形成することができる。
上記の切欠17または切込み18の個数は、一個に限定されず、複数個であっても構わない。
また、蒸通口である切欠17または切込み18は、対向させた胴部を構成する2枚の部材に貫通するように設けても、片面だけに設けてもよい。
切欠17または切込み18は、レーザー加工や打ち抜き等で形成することができる。
なお、張り出しシール部9の内部を未シールでなく、パターンシール部としてもよい。
パターンシール部のシール形状は特に限定されず、メッシュ状、格子状、ストライブ状あるいは水玉状等が例示できる。
また、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1において、本発明における蒸通口である切欠7の孔の大きさは、12mm2(孔の直径:4mmφ)以上、51mm2(孔の直径:8mmφ)以下であることが、電子レンジで加熱による内圧の上昇し、加熱調理によって電子レンジ用袋体内部の圧力が所定以上になると、電子レンジ用包装袋1の蒸通口7、8から速やかに蒸気が抜けると共に、内容物が袋外に吹き出すのを防止することができるので好ましい。
これに対して、蒸通口17の孔の大きさが、12mm2(孔の直径:4mmφ)未満であると、内容物が袋外から吹き出す場合があるので好ましくなく、51mm2(孔の直径:8mmφ)を超えると、加熱による内圧でスムーズに蒸気が抜けにくくなるので好ましくない。
図2は、本発明の電子レンジ用包装袋1の別態様の実施例を示す平面図である。
図2に示すように、本発明にかかる電子レンジ用包装袋1は、袋の片面にウィング部23を設け、そして、ウィング部23の中央領域内に、蒸気を排出するための蒸気口を形成するための手段として、張り出しシール部16を設け、さらに、この張り出しシール部16の内側には、図5に示すような切込み17、切欠18等を形成する構成からなる包装袋である。
このことによって、加熱によって発生した蒸気の熱と圧力により張り出しシール部16が剥離後退し、切込み17または切欠18から蒸気が放散して自然開封が行なわれるので安全である。また、本発明の包装袋1は、横置きして電子レンジ加熱ができるので流動性のある食品にも対応できる。
また、この切込み17または切欠18は張り出しシール部16の内側にあるので流通段階では完全に密封性を保つことができる。
更に、本発明において、包装袋1の破裂強さが、40kPa以上、60kPa以下の範囲にある包装袋であることが必要である。
このことによって、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性を有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を排出できる開口性にバラツキが少なく、速やかに蒸気を排出でき、安全で衛生的に加熱調理できる。
包装袋1の破裂強さが、40kPa未満であると、内容物の重量に耐えられず破袋したり、包装袋に内容物を充填後、ヒートシールして密封した包装体を輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得ることができず、輸送中や保管中に、内容物の液漏れや破袋をするため、好ましくない。
包装袋1の破裂強さが、60kPaを超えると、電子レンジで加熱調理する際に速やかに開封せず、包装袋が必要以上に膨らみ、破袋して内容物が電子レンジ内に散乱するのではないかという恐怖感を消費者に与え、加熱条件、内容物によっては破袋する場合があるので好ましくない。
本発明の電子レンジ用包装袋1は、少なくとも片面がシーラント層から構成されるプラスチックフィルムを用いて、図2に示すように、上部材のシーラント層同士を対向させたウィング部23を形成し、上部材のシーラント層と下部材のシーラント層とを重ね合わせ、その周縁部をシーラントして周縁シール部24を形成して密封した包装袋である。
ウィング部23を設ける本発明の包装袋を形成する方法は、前記のような3ピース方式の他、上部材を1ピースとしてウィング部を折り込む方式でもよい。
なお、張り出しシール部16の内部を未シールでなく、パターンシール部としてもよい。
パターンシール部のシール形状は特に限定されず、メッシュ状、格子状、ストライブ状あるいは水玉状等が例示できる。
更に、自立補助手段としては、図示しないが、包装袋に形成される蒸通手段を外部に表出する形状からなるスリーブ状の厚紙等を用い、これに収納させた状態で、包装袋の自立補助するさせることもできる。
張り出しシール部16を形成する位置は、図2に示すように、包装袋の中心部を中心とした円を描いた時、包装袋の中心から張り出しシール部16の最下端に接する円の半径r5がサイドシール部内縁に接する円の半径r4よりも短くなるような位置に設ける。
半径r5が半径r4よりも長いと、加熱により発生する蒸気の熱と内圧の上昇によるシール部の剥離後退が包装袋のサイドシール部での剥離となり、包装袋の破袋、内容物の漏れのおそれがある。
本発明の電子レンジ用包装袋に設けるウィング部の位置は図2に示すa/bが2/5以下が好ましい、これより大きいとウィング部23に設けた張り出しシール部16に、剥離後退の力がうまく掛からず自動開封が達成されない。
また、図2に示すように、張り出しシール部16に設ける易蒸通手段(図は切込みの例)の下端部と張り出しシール部16の下端部との距離dは、3〜10mmの範囲、好ましくは2〜8mmである。前記距離が2mmよりも小さいと振動、落下等に対する強度が弱くなり、商品の流通時に破袋する可能性が考えられる。前記距離が10mmより大きいと蒸気抜けが起りにくく、他のシール部からの破袋が起る可能性がある。
また、本発明の電子レンジ用包装袋1は、周縁シール部5、6、7、24と、張り出しシール部9、16のシール強度が、常温で23N/15mm以上であることが好ましく、張り出しシール部9、16の100℃でのシール強度が、9.8N/15mm以上、23N/15mm未満の範囲にあることが好ましい。
常温でのシール強度を23N/15mm以上とすると、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃によって剥離することなく使用できるため好ましく、100℃以上の温度条件において、シール強度が9.8N/15mm以上、23N/15mm未満の範囲とすることによって、レトルト処理が可能であり、かつ、高出力の電子レンジ加熱の際にも発生する蒸気によって安全に自動開封させることができる。
次に、図3は、本発明の電子レンジ用包装袋1を形成する包装材料の積層体10の断面図である。
図3に示すように、本発明の電子レンジ用包装袋を形成する積層体10 は、基材層11と、シーラント層13とを接着層12を介して順次に積層するものである。
なお、接着層13は、必須の層ではなく、適宜必要に応じて設けられる層である。
また、図3に示すように、必要に応じて、基材層11 とシーラント層13との層間に中間層14、印刷層15を設けてもよい。
次に、本発明の電子レンジ用包装袋1を形成する積層体10の構成材料について説明す
る。
まず、基材層11としては、耐熱性を有し、一般に電子レンジで加熱または加熱調理される食品用包材として使用されているものならば、特に限定されない。
例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、シリカ蒸着延伸ナイロンフィルム、アルミナ蒸着延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコールコート延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルムまたはポリプロピレン/ エチレンービニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム等のいずれか、またはこれらの2 以上のフィルムを積層した複合フィルムであってもよい。
これらの基材層は単層でも多層(積層)でもよく、融点、150℃ 以上の耐熱性を有し、厚みは10μm〜50μm 、好ましくは10μm〜30μm程度が好ましい。
本発明におけるシーラント層13を構成する樹脂は、熱接着性樹脂層で、一般に電子レンジで加熱または加熱調理される食品用包材として使用されるものであれば、特に限定されない。
例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体またはアイオノマー等樹脂を使用できる。
シーラント層はこれらの樹脂を押出ラミネート法により形成しても良いし、予め、Tダイ法またはインフレーション法等により製膜したフィルムとして、耐熱性基材層とドライラミネートあるいは押出ラミネート法等により積層しても良い。
シーラント層の厚さは、20μm〜100μm程度が好ましく、40μm 〜70μmがより好ましい。シール後退の状態は特に規定されないが凝集破壊が好ましい。
また、張り出しシール部9と周縁シール部、すなわち胴部シール部5、底部シール部6および天部シール部7とのシール強度に差をつけてもよいが、本発明において、その必然性はなく、同等の強度を有していても、以上に説明した形状により自動開放は達成される。
更に、シーラント層13において、とりわけ、低温時(0℃)および常温時(25℃)において十分なシール強度があり、電子レンジ加熱時(100℃以上)にシール強度が低く、速やかに剥離する性質を有する熱接着性樹脂層として、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるものを使用することが好ましい。
この混合樹脂の各組成物の配合割合は、第1成分としてのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と、第2成分としてのプロピレン−エチレンブロック共重合体(B)と、第3成分としてのブテン−1を15重量%以上含有するエチレン−ブテン−1共重合体とを必須成分とし、第1成分としての前記のプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン単独重合体またはエチレン含量が2重量%以下のプロピレン−エチレン共重合体よりなるプロピレンブロック(I)65〜85重量%と、エチレン含量が20〜95重量%のエチレン−プロピレン共重合体ブロック(II)15〜35重量%とからなり、第2成分としての前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(B)は、プロピレン単独重合体またはエチレン含量が2重量%以下のプロピレン−エチレン共重合体よりなるプロピレンブロック(III)85〜95重量%と、エチレン含量が20〜95重量%のエチレン−プロピレン共重合体ブロック(IV)5〜15重量%の範囲で用いるのが適当である。
次に、基材層11とシーラント層13との積層は共押出ラミネート法、ドライラミネート法等の方法であれば特に限定されない。
接着層12は、ラミネートによる接着剤、あるいは、接着樹脂層である。
上記において、ラミネート用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他等の溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型等のラミネート用接着剤を使用することができる。
上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
その塗布量としては、0.1g/m2〜10g/m2(乾燥状態)位が好ましく、1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)位がより好ましい。
上記において、接着樹脂層としては、熱可塑性樹脂層からなる樹脂層が使用され、各層間を接着するために使用することができる。
具体的には、接着樹脂層の材料としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン・αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン・ポリプロピレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン・マレイン酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂、無水マレイン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
その樹脂層の厚みとしては、10〜30μm位が好ましい。
さらに、本発明においては、基材層11とシーラント層13の間に中間層14を設けてもよく、中間層14は、通常、基材層11とシーラント層13だけでは包装袋1としての機能を十分に果たすことができない場合等に設けられる。
前記の機能としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等であり、包装袋1として要求されるこれらの機能を中間層14として設けることで達成するものである。
前記の中間層14として用いられる基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムあるいはこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしは酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムあるいはポリ塩化ビニリデン等のフィルム等を用いることができる。
また、これら基材の一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
尚、上記基材の厚さとしては、包装体として要求される機能を満たすことができればよいのであって、必要に応じて適宜に選ぶことができる。
なお、上記の積層を行う場合、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理、その他等の前処理を施し、積層することができる。
上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシートと各層を積層する際、密着性等を改良するための方法として実施するものであるが、上記の密着性を改良する方法として、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシートの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
さらに、本発明においては、電子レンジ用包装袋1の胴部シール部5の縁にノッチ22 を形成しておくことが好ましい。
この場合、ノッチ22を介して横方向に引き裂き容易な引き裂き方向性のある延伸フィルムを使用することが好ましい。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の方法で行うことができる。
なお、本発明の電子レンジ用包装袋1には、図示しないが、張り出しシール部の下側の胴部シール部5に、広幅のシール部を形成して、保持手段とすることができる。
このことによって、電子レンジで加熱後に包装袋を取出す際、張り出しシール部9内の蒸通口17、18から放出される蒸気で消費者が火傷することなく、また、広幅シール部は、内容物に接する袋のフィルムの表面部分と比べて熱くならないため、安全かつ確実に取り出すことができる。
なお、広幅シール部のシール幅としては、10mm〜20mm程度が、消費者が電子レンジで加熱後に包装袋を取出す際、安全かつ確実に取り出すことができるため好ましいものである。
また、図示はしないが、包装袋1の中には、固体状の内容物以外に液状の内容物を充填することが可能であり、例えば、冷凍しゅうまい等の固形食品、カレー、スープ、醤油、ソース、出し汁、香辛料、料理用酒類、果汁類、水等の各種の流動性食品、飲食品を充填包装し得るものであり、食品を食べるに際して袋に鋏等で開封しなくても、電子レンジで所定時間、加熱調理することができ、加熱により発生する蒸気のみを速やかに排出し、自動的に内圧を低下させることができ、更に、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る密封性を有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に蒸気を排出できる開口性にバラツキが少なく、更に、自立性に優れ、電子レンジから保持手段によりやけどすることなく安全に取り出すことができ、容易かつ安全に内容物を移し替えやすく、店頭での陳列効果にも優れ、生産性良くシール加工できるものである。
本発明の電子レンジ用包装袋について、実施例によりさらに具体的に説明する。
包装袋1としては、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、15μmの延伸ナイロンフィルム、70μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートして、外側から、層構成、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)・シリカ蒸着層/接着剤層/延伸ナイロンフィルム(15μm)/接着剤層/無延伸ポリプロピレンフィルム(70μm)の積層フィルム10を作製した。
上記で得られた積層フィルム10を用いて、胴部が前面2と後面3の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部5でヒートシールして形成し、胴部シール部5と連結して張り出しシール部9を一体で形成し、更に、張り出しシール部9に囲まれた未シール部19に蒸通口18を一つ設けた後、底面4のフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、底部シール部6が舟底形のシールパターンでヒートシールされ、図1に示すような本発明にかかる形態の電子レンジ用包装袋1を製造した。(外寸法、高さ:145mm×巾:155mm、張り出しシール部の縦寸法:15mm×横寸法:35mm、切欠の直径:5mm、張り出しシール部のシール幅:3mm、周縁シール部のシール幅:10mm、天部シール部7から張り出しシール部9までの寸法:48mm)
なお、積層フィルム10の無延伸ポリプロピレンフィルム面同士をシール温度:220°C、加熱時間0.4秒、圧力0.2MPaで3回ヒートシールを行った。
上記で得られた包装袋1を用いて、内容物を充填し、天部シール部7をシールして密封後、121℃で30分レトルト処理した。
しかる後。上記で得られたレトルト処理後の包装体を自立させた状態で入れ、700Wの家庭用電子レンジで加熱した。
その結果、本発明に係る電子レンジ用包装袋1は、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る破裂強さを有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に、速やかに蒸気を排出できる開口性を有する優れた電子レンジ用包装袋であった。
次に、上記で得られた電子レンジ用包装袋1の破裂強さは、日本工業規格 JIS Z 0238における「容器の破裂強さ試験」に準じて、ヒートシールして密閉された電子レンジ用包装袋1に空気を注入して容器が破裂する圧力を求めることにより測定した。
なお、上記の容器の破裂強さ試験の測定サンプルには、上記で得られた包装袋1を用いて、内容物として、水200gを充填し、天部シール部7をヒートシールして密封後、レトルト殺菌処理したものを使用した(レトルト殺菌条件、温度、121℃、加熱時間、30分)。
その結果、表1に示すように、実施例1の容器の破裂強さは、平均60kPaであった。
袋としては、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、15μmの延伸ナイロンフィルム、70μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートして、外側から、層構成、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)・シリカ蒸着層/接着剤層/延伸ナイロンフィルム(15μm)/接着剤層/無延伸ポリプロピレンフィルム(70μm)の積層フィルム10を作製した。
上記で得られた積層フィルム10を用いて、胴部が前面2と後面3の2枚の壁面フィルムの両側端縁部を胴部シール部5でヒートシールして形成し、胴部シール部5と連結して張り出しシール部9を一体で形成し、更に、張り出しシール部9に囲まれた未シール部19に蒸通口8を一つ設けた後、底面4のフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、底部シール部6が舟底形のシールパターンでヒートシールされ、図1に示すような本発明にかかる形態の電子レンジ用包装袋1を製造した。(外寸法、高さ:145mm×巾:155mm、張り出しシール部の縦寸法:15mm×横寸法:35mm、切欠の直径:5mm、張り出しシール部のシール幅:3mm、周縁シール部のシール幅:10mm、天部シール部7から張り出しシール部9までの寸法:53mm)
なお、積層フィルム10の無延伸ポリプロピレンフィルム面同士をシール温度:220°C、加熱時間0.4秒、圧力0.2MPaで3回ヒートシールを行った。
ここで、上記で得られた電子レンジ用包装袋1の破裂強さは、日本工業規格 JIS Z 0238における「容器の破裂強さ試験」に準じて、ヒートシールして密閉された電子レンジ用包装袋1に空気を注入して容器が破裂する圧力を求めることにより測定した。
その結果、表1に示すように、実施例2の容器の破裂強さは、平均30kPaであった。
上記で得られた包装袋1を用いて、内容物を充填し、天部シール部7をシールして密封後、121℃で30分レトルト処理した。
しかる後、上記で得られたレトルト処理後の包装体を自立させた状態で入れ、700Wの家庭用電子レンジで加熱した。
その結果、本発明に係る電子レンジ用包装袋1は、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る破裂強さを有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に、速やかに蒸気を排出できる開口性を有する優れた電子レンジ用包装袋であった。
なお、上記の電子レンジ用包装袋1の測定サンプルには、内容物として、水200gを充填し、充填口をヒートシールして密封後、レトルト殺菌処理したものを使用した(レトルト殺菌条件、温度、121℃、加熱時間、30分)。
〔比較例1〕
実施例1において、天部シール部7から張り出しシール部9までの寸法を40mmとする以外は、実施例と同様の包装材料を用いて、同様の製造方法で比較例1の電子レンジ用包装袋を作製した。
その結果、比較例1に係る電子レンジ用包装袋1は、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る破裂強さを有するものの、電子レンジで加熱調理する際に、速やかに蒸気が排出されず、包装袋が必要以上に膨らみ、破袋して内容物が電子レンジ内に散乱するのではないかという恐怖感を消費者に与え、張り出しシール部以外の周縁シール部で破袋する場合があり、好ましくなかった。
なお、表1に示すように、比較例1の容器の破裂強さは、平均65kPaであった。
〔比較例2〕
実施例1において、天部シール部7から張り出しシール部9までの寸法を63mmとする以外は、実施例と同様の包装材料を用いて、同様の製造方法で比較例2の電子レンジ用包装袋を作製した。
その結果、比較例2に係る電子レンジ用包装袋1は、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐えられず、流通過程において、破袋する場合があり、好ましくなかった。
なお、表1に示すように、比較例2の容器の破裂強さは、平均27kPaであった。
(測定結果)
Figure 2007191199
その結果、実施例1〜2の包装袋1では、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る破裂強さを有すると共に、電子レンジで加熱調理する際に、速やかに蒸気を排出できる開口性を有する包装袋であることが確認できた。
これに対して、比較例1の包装袋では、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐え得る破裂強さを有するものの、電子レンジで加熱調理する際に、速やかに蒸気が排出されず、包装袋が必要以上に膨らみ、破袋して内容物が電子レンジ内に散乱するのではないかという恐怖感を消費者に与え、張り出しシール部以外の周縁シール部で破袋する場合があり、好ましくなかった。
また、比較例2の包装袋では、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃に耐えられず、流通過程において、破袋する場合があり、好ましくなかった。
本発明の電子レンジ用包装袋の用途は、飲食品を充填包装し、電子レンジで所定時間加熱調理するために使用するものであり、例えば、固体状の内容物以外に液体を含む内容物を調理することが可能であり、例えば、冷凍しゅうまい等の固形食品以外に、カレー、スープ、醤油、ソース、出し汁、香辛料、料理用酒類、果汁類、水等の各種の流動性食品、飲食品を充填包装し電子レンジで加熱調理し得るものであり、特に制限は無い。
本発明の電子レンジ用包装袋1の実施例を示す平面図である。 本発明の電子レンジ用包装袋1の別態様の実施例を示す平面図である。 本発明の電子レンジ用包装袋1を形成する包装材料の積層体10の断面図である。 本発明の電子レンジ用包装袋を形成する包装材料の別態様の積層体10の断面図である。 本発明の電子レンジ用包装袋に形成する蒸通口17、18の形状を示す図である。
符号の説明
1 本発明の電子レンジ用包装袋
2 前面
3 後面
4 底面
5 胴部シール部
6 底部シール部
7 天部シール部
9、16 張り出しシール部
10 積層体
11 基材層
12 接着層
13 シーラント層
14 中間層
15 印刷層
17 蒸通口(切欠)
18 蒸通口(切込み)
19 未シール部
20 突端部
22 ノッチ
23 ウィング部
24 周縁シール部

Claims (4)

  1. 電子レンジにより加熱するための包装袋であって、少なくとも片面がシーラント層から構成される積層フィルムを用いて、シーラント面同士を対向させて周縁部をヒートシールして周縁シール部として形成され、周縁シール部から張り出した張り出しシール部として形成され、当該張り出しシール部内に未シール部と電子レンジで加熱する際に発生する蒸気を袋外に排出する蒸通口を備えた包装袋において、
    日本工業規格 JIS Z 0238における「容器の破裂強さ試験」に準じて測定した前記の包装袋の破裂強さが、30kPa以上、60kPa以下の範囲にあることを特徴とする電子レンジ用包装袋。
  2. 前記の周縁シール部および前記の張り出しシール部のシール強度が、常温での23N/15mm以上で、かつ、前記の張り出しシール部の100℃でのシール強度が、9.8N/15mm以上、23N/15mm未満の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の電子レンジ用包装袋。
  3. 前記の包装袋が、シーラント面を上面とした下部材と、シーラント面同士を向かい合わせて側部と先端辺部とをシールしたウィング部を形成し、シーラント面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をシールして周縁シール部として形成され、前記ウィング部に、前記の張り出しシール部が形成され、前記の張り出しシール部内に前記の未シール部と前記の蒸通口を備えることを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の電子レンジ用包装袋。
  4. 前記の包装袋が、胴部を構成する四角形からなる前面と後面の底部に、底面を逆V字状に折り畳んで挿入し、当該前面と当該後面と当該底面の周縁部をそれぞれヒートシールして周縁シール部を形成し、前記の包装袋の上方に前記の張り出しシール部を形成し、前記の張り出しシール部内に前記の未シール部と前記の蒸通口を備える自立性包装袋であることを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の電子レンジ用包装袋。
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