JP2017128366A - 袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容部内の蒸気を外部に適切に逃がすことができる蒸気抜け機構を備えた袋を提供する。【解決手段】袋は、対向するフィルム同士が結合されているシール部と、対向するフィルム同士が結合されていない非シール部と、を備える。非シール部は、内容物が収容される収容部を画成する第1非シール部を有する。シール部は、袋の外縁に沿って延びる外縁シール部と、外縁シール部に接続されるとともに収容部の中間点に向かって突出する突出シール部と、を有する。突出シール部は、収容部の中間点を通るとともに突出シール部の内縁に内接点で接する2本の内接直線を描いた場合に内接点よりも袋の外縁側に位置するとともに2本の内接直線の間に位置する一対の第1部分と、内接点よりも中間点側に位置するとともに2本の内接直線の間に位置し、先端点において接続される一対の第2部分と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムを含み、内容物を収容する袋に関する。
従来、調理済あるいは半調理済の液体、粘体あるいは液体と固体とが混在する内容物を、プラスチック製のフィルムから構成された袋に充填密封したものが多く市場に出回っている。内容物は、例えば、カレー、シチュー、スープ等の調理済食品である。袋においては、フィルム同士が結合されていない非シール部が、内容物が収容される収容部を画成している。また、フィルム同士が結合されているシール部が、収容部を密封している。内容物を加熱調理する手段としては、電子レンジが広く利用されている。
ところで、電子レンジを利用して袋の中の内容物を加熱すると、加熱に伴って内容物に含まれる水分が蒸発して袋の収容部の圧力が高まっていく。袋の収容部の圧力が高まると、袋が破袋して内容物が飛散し電子レンジ内を汚してしまうおそれがある。このような課題を考慮し、袋の収容部の圧力が所定値以上になると収容部に連通して収容部内の蒸気を外部に逃がすための蒸気抜き機構を設けることが提案されている。例えば特許文献1においては、蒸気抜き機構として、シール部の一部に、袋の外縁に沿って延びるシール部から内方にV字形に突出する突出シール部を形成することが開示されている。
特開2002−80072号公報
本件発明者らが鋭意研究を行ったところ、特許文献1に開示されている袋では、V字形の突出シール部から蒸気を適切に外部に逃がすことができない場合があった。例えば、袋の上縁のシール部から内方に突出するV字形の突出シール部を設けた袋において、収容部の圧力が高まると、袋の側縁のシール部又はその周辺が破壊されて袋の側縁から内容物が漏れ出すという場合があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、収容部内の蒸気を外部に適切に逃がすことができる蒸気抜け機構を備えた袋を提供することを目的とする。
本発明は、フィルムを含み、内容物を収容する袋であって、対向する前記フィルム同士が結合されているシール部と、対向する前記フィルム同士が結合されていない非シール部と、を備え、前記非シール部は、前記内容物が収容される収容部を画成する第1非シール部を有し、前記シール部は、前記袋の外縁に沿って延びる外縁シール部と、前記外縁シール部に接続された突出シール部と、を有し、前記突出シール部の外縁は、前記袋の外部に連通しており、前記突出シール部のうち、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部に沿う前記袋の1つの外縁から最も離れている箇所を先端点と称し、前記袋の前記1つの外縁に対して直交する直交方向に延びるとともに前記先端点を通る直線を中心線と称し、前記中心線上に位置するとともに前記直交方向における前記収容部の中間に位置する点を中間点と称する場合、前記突出シール部は、前記中間点に向かって突出しており、前記突出シール部は、前記中間点を通るとともに前記突出シール部の内縁に内接点で接する2本の内接直線を描いた場合に前記内接点よりも前記1つの外縁側に位置するとともに前記2本の内接直線の間に位置する一対の第1部分と、前記内接点よりも前記中間点側に位置するとともに前記2本の内接直線の間に位置し、前記先端点において接続される一対の第2部分と、を有し、前記一対の第2部分が前記先端点においてなす角度は、180°未満である、袋である。
好ましくは、前記直交方向における、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部と、前記内接点との間の距離は、3mm以上である。また、好ましくは、前記直交方向における、前記先端点と前記内接点との間の距離は、3mm以上である。
好ましくは、前記直交方向における、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部と、前記内接点との間の距離を第1距離と称し、前記直交方向における、前記先端点と前記内接点との間の距離を第2距離と称する場合、前記第1距離を前記第2距離で割った値が0.3以上且つ3.0以下である。
本発明の袋において、前記一対の第1部分及び前記一対の第2部分はいずれも、前記中心線に対して線対称であってもよい。
本発明の袋において、前記一対の第2部分は、その内縁側から外縁側に向かって凸となる凸形状を有していてもよい。
本発明の袋において、前記フィルムは、第1フィルム及び第2フィルムと、折り返された状態で前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に配置された中間フィルムと、を含み、前記突出シール部は、前記外縁シール部のうち前記第1フィルム及び前記中間フィルムが結合されてなる前記外縁シール部に接続されていてもよい。
本発明によれば、収容部を画成する非シール部に向かって突出した突出シール部は、収容部の中間点から突出シール部の内縁に内接点で接する2本の内接直線を描いた場合に内接点よりも袋の外縁側に位置するとともに2本の内接直線の間に位置する一対の第1部分を含む。この場合、収容部の圧力が高まることによって生じる力は、一対の第1部分には作用しにくい。このため、一対の第1部分においてフィルム同士が剥離することを抑制することができる。これによって、フィルム同士の剥離が、突出シール部に接続されている外縁シール部にまで達してしまうことを抑制することができる。従って、内容物が袋から漏れ出してしまうことを抑制することができる。
本発明の実施の一形態による袋を示す正面図である。 図1に示す袋をII−II線に沿って見た場合を示す断面図である。 図1に示す袋の蒸気抜け機構を拡大して示す図である。 図3に示す蒸気抜け機構をIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。 フィルムの層構成の一例を示す断面図である。 袋を構成するフィルムを準備する工程を示す図である。 フィルム同士を結合してシール部を形成する工程を示す図である。 袋の輪郭に沿ってフィルムを切断する工程を示す図である。 内容物が充填された袋を密封する工程を示す図である。 袋の収容部の圧力が高まって膨張部が形成される様子を示す図である。 膨張部に起因して蒸気抜け機構に作用する力を説明する図である。 膨張部に起因して蒸気抜け機構に作用する力を説明する図である。 蒸気抜け機構の突出シール部の一部が破壊される様子を示す図である。 蒸気抜け機構の一変形例を示す図である。 蒸気抜け機構の一変形例を示す図である。 蒸気抜け機構の一変形例を示す図である。 蒸気抜け機構の一変形例を示す図である。 蒸気抜け機構の一変形例を示す図である。 袋の一変形例を示す図である。 袋の一変形例を示す図である。 比較例に係る袋の蒸気抜け機構を示す図である。
以下、図1乃至図6Cを参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張して示すことがある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1は、本実施の形態による袋10を示す正面図である。また、図2は、図1に示す袋10をII−II線に沿って見た場合を示す断面図である。袋10は、内容物を収容する収容部15を備える。なお、図1及び図2においては、内容物が充填される前の状態の袋10が示されている。
図1に示すように、本実施の形態による袋10は、袋10に収容された内容物を加熱する際に発生する蒸気を外部に逃がすための蒸気抜け機構30を備える。蒸気抜け機構30は、蒸気の圧力が所定値以上になったときに袋10の内部と外部とを連通させて蒸気を逃がすとともに、蒸気抜け機構30以外の箇所から蒸気抜けすることを抑制するよう、構成されている。以下、袋10の構成について説明する。

袋10は、第1フィルム11と、第1フィルム11に対向する第2フィルム12と、折り返し部13cに沿って折り返された状態で第1フィルム11と第2フィルム12との間に配置された中間フィルム13と、を含む。図1は、第1フィルム11の側から見た場合の袋10を示す。
なお、上述の「第1フィルム」、「第2フィルム」及び「中間フィルム」という用語は、袋10の外面の位置関係に応じて、袋10を構成するフィルムを区画したものに過ぎず、袋10を製造する際のフィルムの提供方法が、上述の用語によって限定されることはない。例えば、袋10は、第1フィルム11と第2フィルム12と中間フィルム13が連設された1枚のフィルムを用いて製造されてもよく、第1フィルム11と中間フィルム13が連設された1枚のフィルムと1枚の第2フィルム12の計2枚のフィルムを用いて製造されてもよく、1枚の第1フィルムと1枚の第2フィルムと1枚の中間フィルム13の計3枚のフィルムを用いて製造されてもよい。
本実施の形態による袋10においては、第2フィルム12が第1フィルム11の下方に位置するように袋10が支持または載置された状態で、袋10に収容されている内容物が電子レンジ等によって加熱される、という使用形態が主に想定されている。しかしながら、袋10の使用形態、例えば内容物を加熱する際の袋10の具体的な姿勢が特に限られることはない。内容物の例としては、調理済あるいは半調理済の液体、粘体あるいは液体と固体とが混在する内容物、例えば、カレー、シチュー、スープ等の調理済食品を挙げることができる。また食品以外にも、電子レンジ等によって加熱され得るものが内容物として袋10に収容されていてもよい。
図1に示すように、袋10の外縁は、第1上縁21及び第2上縁22と、第1上縁21及び第2上縁22に対向する下縁23と、互いに対向する第1側縁24および第2側縁25と、を含む。第1側縁24および第2側縁25は、第1上縁21及び第2上縁22から下縁23へ向かって延びている。そして、第2上縁21の長さは第1側縁24の長さよりも小さくなっている。図2に示すように、第1上縁21は、第1フィルム11及び中間フィルム13によって構成される外縁である。また、第2上縁22は、第2フィルム12及び中間フィルム13によって構成される外縁である。なお、図1や図2では、第1フィルム11と中間フィルム13とによって構成されるウイング部17が、中間フィルム13の外面13y同士が接するように第2上縁22に向かって折り返される例が示されているが、これに限らず、ウイング部17は、下縁23に向かって折り返されていてもよいし、上方に向かって折り曲げられていてもよい。但し、後述する内接直線L2や突出シール部33などは、中間フィルム13の外面13y同士が接するように第2上縁22に向かって折り返された状態の袋10において規定される。
中間フィルム13は、第1上縁21が一端となり、第2上縁22が他端となるように折り返された状態で、第1フィルム11と第2フィルム12との間に挿入されている。本実施の形態において、第1上縁21は、第2上縁22よりも下縁23に近い側に位置している。なお、第1上縁21と第2上縁22との位置関係が特に限られることはない。例えば、図示はしないが、正面図における第1上縁21の位置と第2上縁22の位置とが一致していてもよい。
本実施の形態において、第1上縁21、第2上縁22及び下縁23は互いに平行であり、また、第1側縁24及び第2側縁25は互いに平行である。また、第1上縁21、第2上縁22及び下縁23と、第1側縁24及び第2側縁25とは、互いに直交している。しかしながら、袋10が、後述する蒸気抜け機構30が形成される少なくとも1つの直線状の外縁を備える限りにおいて、袋10の外縁の具体的な構成が特に限られることはない。
(シール部および非シール部)
次に、シール部及び非シール部について説明する。袋10は、フィルムの内面同士が結合されているシール部と、フィルムの内面同士が結合されていない非シール部と、を備える。図1においては、シール部にハッチングが施されている。
シール部は、袋10の外縁に沿って延びる外縁シール部20aと、蒸気抜け機構30を構成する突出シール部33と、を有する。非シール部は、内容物が収容される収容部15を画成する第1非シール部20bと、収容部15で発生した蒸気を袋10の外部に逃がす際に蒸気が通る第2非シール部20cと、を含む。突出シール部33については後に詳細に説明する。
シール部は、第1フィルム11の内面、第2フィルム12の内面、及び中間フィルム13の内面のうちのいずれか2つの内面同士を結合することによって形成される。例えば、図2に示すように、シール部は、第1上縁21に沿って第1フィルム11の内面11xと中間フィルム13の内面13xとを結合することによって形成される後述する第1上縁シール部21aや、第2上縁22に沿って第2フィルム12の内面12xと中間フィルム13の内面13xとを結合することによって形成される後述する第2上縁シール部22aを含む。
収容部15を外部から密封することができる限りにおいて、シール部を形成するための方法が特に限られることはない。例えば、加熱などによってフィルム11,12,13の内面を構成する層を溶融させて、フィルム11,12,13の内面同士を溶着させることによって、シール部を形成してもよい。若しくは、接着剤などを用いてフィルム11,12,13の内面同士を接着することによって、シール部を形成してもよい。
図1に示すように、外縁シール部20aは、第1上縁21に沿って形成された第1上縁シール部21a、第2上縁22に沿って形成された第2上縁シール部22a、第1側縁24に沿って形成された第1側縁シール部24a、及び、第2側縁25に沿って形成された第2側縁シール部25aを含む。また、後述するように、下縁23を充填口として収容部15に内容物を充填した後には、下縁23に沿って下縁シール部を形成して収容部15を密封する。図1においては、後に下縁シール部となる部分の内縁が一点鎖線で示されている。以下の説明において、後に下縁シール部となる部分を下縁シール予定部23bとも称する。
(蒸気抜け機構)
以下、蒸気抜け機構30の構成について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、図1に示す蒸気抜け機構30を拡大して示す図である。図4は、図3に示す蒸気抜け機構30をIV−IV線に沿って見た場合を示す断面図である。
蒸気抜け機構30は、シール部の一部に、収容部15の圧力の増加に伴って破壊され易い形状を持たせることにより、構成されている。具体的には、蒸気抜け機構30は、上述の突出シール部33及び第2非シール部20cを有する。第1非シール部20bは、突出シール部33の外縁に接するとともに袋10の外部に連通している。収容部15の圧力が増加すると、突出シール部33の一部が破壊され、収容部15の蒸気が突出シール部33の破壊された部分及び第2非シール部20cを通って外部へ抜ける。
〔突出シール部〕
以下、突出シール部33の構成について説明する。突出シール部33は、シール部のうち、袋10の外縁に沿って延びる外縁シール部20aに接続されるとともに、収容部15を画成する第1非シール部20bに向かって突出するように構成された部分である。本実施の形態において、突出シール部33は、第1上縁21に沿って延びる第1上縁シール部21aに接続されている。
図3に示すように、突出シール部33は、一対の第1部分33a、一対の第2部分33b、及び先端点33cを少なくとも含む。本実施の形態において、突出シール部30は、略五角形の輪郭を有している。先端点33cは、突出シール部33のうち、突出シール部33が接続されている外縁シール部20a(ここでは第1上縁シール部21a)に沿う袋10の1つの外縁(ここでは第1上縁21)から最も離れている箇所である。一対の第2部分33bは、突出シール部33のうち、先端点33cにおいて接続されている一対の部分である。図3においては、一対の第2部分33bが先端点33cにおいてなす角度が、符号θで示されている。なお、一対の第2部分33bが先端部分33cにおいてなす角度θとは、一対の第2部分33bの内縁の直線状の部分が先端部分33cにおいてなす角度である。また、一対の第2部分33bの内縁が直線状の部分を含まない場合、角度θは、第1の内接点P2と先端点33cとを結ぶ直線と、及び第2の内接点P2と先端点33cとを結ぶ直線と、がなす角度として定義されてもよい。
本実施の形態においては、θが90°以上かつ180°未満になるよう、好ましくは150°以下になるよう、一対の第2部分33bが構成されている。なお、後述するように、θが90°未満になるよう一対の第2部分33bを構成してもよい。
以下、一対の第1部分33aについて説明する。図1及び図3において、符号L1は、突出シール部33が形成されている袋10の1つの外縁(ここでは第1上縁21)に対して直交する直交方向D1に延びるとともに先端点33cを通る直線(以下、中心線と称する)を表している。また、図1において、符号P1は、中心線L1上に位置するとともに直交方向D1における収容部15の中間に位置する点(以下、中間点と称する)を表している。また、図1において、符号L2は、上述の中間点P1を通るとともに突出シール部33の内縁に内接点P2で接する2本の直線(以下、内接直線と称する)を表している。突出シール部33は、収容部15のうち中間点P1が存在する側に向かって突出している。そして、一対の第1部分33aは、突出シール部33のうち、内接点P2よりも上述の1つの外縁(ここでは第1上縁21)側に位置するとともに2本の内接直線L2の間に位置する一対の部分である。
なお、突出シール部33の内縁とは、突出シール部33のうち第1非シール部20bに接する縁部のことである。また、突出シール部33の外縁とは、内縁の反対側に位置する縁部である。突出シール部33の外縁は、第2非シール部20cに接している。
一対の第2部分33bは、上述の内接点P2よりも収容部15の中間点P1側に位置している。また、一対の第2部分33bは、2本の内接直線L2の間に位置している。
なお、「中間点P1」とは、中心線L1上の点であって、且つ、図1に示すように、直交方向D1において収容部15の一端を定める外縁シール部20a(ここでは第2上縁シール部22a)の内縁から中間点P1までの距離S1と、収容部15の上述の一端と対向し収容部15の他端を定める外縁シール部20a(ここでは下縁シール部23a)の内縁から中間点P1までの距離S2と、が等しくなる点である。なお、密封される前の状態の袋10においては、中間点P1を規定する外縁シール部20aの内縁として、外縁シール予定部(ここでは下縁シール予定部23b)の内縁を用いることがある。
本実施の形態において、一対の第1部分33aの内縁及び一対の第2部分33bの内縁はいずれも、少なくとも部分的に直線状に延びている。また、一対の第1部分33aの内縁は、第1上縁21に対して直交する直交方向D1に平行に延びている。なお、図示はしないが、一対の第1部分33aを中間点P1側へ仮想的に延長した場合に一対の第1部分33aが互いに交わるように構成されていてもよい。この場合、一対の第1部分33aがなす角度は、一対の第2部分33bがなす上述の角度θよりも小さい。なお、一対の第1部分33aがなす角度とは、一対の第1部分33aの内縁の直線状の部分がなす角度である。
なお、突出シール部33のうち、第1部分33aと第2部分33bとが接続される部分(ここでは内接点P2の部分)や、一対の第2部分33bが接続される部分、すなわち先端点33cは、湾曲した形状を有していてもよい。
また、突出シール部33は、第1部分33aと第2部分33bの間や第1部分33aと外縁シール部20a(ここでは第1上縁シール部21a)との間に、他の部分を含んでいてもよい。例えば、一対の第1部分33aが、突出シール部33のうち中間点P1と外縁シール部20aとの間の一対の直線状の部分として限定的に解釈される場合に、中間点P1と外縁シール部20aとの間に、その他の直線状の部分や曲線状の部分が存在していてもよい。同様に、一対の第2部分33bが、突出シール部33のうち先端点33cに接続された一対の直線状の部分として限定的に解釈される場合に、中間点P1と第2部分33bとの間に、その他の直線状の部分や曲線状の部分が存在していてもよい。
本実施の形態において、上述の中間点P1は、突出シール部33が形成された第1上縁21に直交する直交方向D1における収容部15の中間に位置するとともに、第1上縁21が延びる方向における収容部15の中間にも位置している。すなわち、第1上縁21が延びる方向において収容部15の一端を定める外縁シール部20a(ここでは第1側縁シール部24a)の内縁から中間点P1までの距離S3と、収容部15の上述の一端と対向し収容部15の他端を定める外縁シール部20a(ここでは第2側縁シール部25a)の内縁から中間点P1までの距離S4と、が等しくなっている。言い換えると、蒸気抜け機構30の突出シール部33は、第1上縁21が延びる方向における収容部15の中間に先端点33cが位置するように設けられている。しかしながら、これに限られることはなく、中間点P1は、第1側縁24寄りに位置していてもよく、第2側縁25寄りに位置していてもよい。言い換えると、突出シール部33は、第1上縁21が延びる方向における収容部15の中間からずれた位置に先端点33cが位置するように設けられていてもよい。
本実施の形態において、一対の第1部分33a及び一対の第2部分33bはいずれも、中心線L1に対して線対称である。なお、図示はしないが、一対の第1部分33a及び一対の第2部分33bがいずれも2本の内接直線L2の間に位置する限りにおいて、一対の第1部分33a及び一対の第2部分33bが中心線L1に対して線対称でなくてもよい。また、一対の第1部分33aは線対称であるが、一対の第2部分33bは線対称でない、という形状を採用してもよい。また、一対の第2部分33bは線対称であるが、一対の第1部分33aは線対称でない、という形状を採用してもよい。
図3において、符号H1は、上述の直交方向D1における、突出シール部33が接続されている外縁シール部20a(ここでは第1上縁シール部21a)と、内接点P2との間の距離(以下、第1距離とも称する)を表している。また、符号H2は、直交方向D1における、先端点33cと内接点P2との間の距離(以下、第2距離とも称する)を表している。第1距離H1は、好ましくは3mm以上である。また、第2距離H2は、好ましくは3mm以上である。また、第1距離H1を前記第2距離H2で割った値(=H1/H2)は、好ましくは0.3以上且つ3.0以下である。
なお、上述の直交方向D1における一対の内接点P2の位置が異なる場合、上述の第1距離H1は、上述の直交方向D1において一対の内接点P2と外縁シール部20aとの間の距離をそれぞれ算出し、それらを平均することによって得られる値であってもよい。第1距離H2についても同様である。
〔第2非シール部〕
次に、第2非シール部20cについて説明する。第2非シール部20cは、袋10の外部に連通している。例えば、本実施形態においては、図4に示すように、第1フィルム11を貫通する貫通孔31が第2非シール部20cに形成されている。このため、第1上縁21に沿って延びる第1上縁シール部21aが、突出シール部33の一端33xから他端33yへ延びる場合であっても、突出シール部33の破壊された部分を通って第2非シール部20cに到達した蒸気が袋10の外部へ抜けることができる。なお、本明細書において、「シール部の破壊」とは、シール部であった部分においてフィルムの剥離が生じることを意味する。
図4に示すように、第1フィルム11だけでなく中間フィルム13においても、中間フィルム13を貫通する貫通孔31が第2非シール部20cに形成されていてもよい。また、図示はしないが、貫通孔31が、第1フィルム11又は中間フィルム13のいずれか一方にのみ形成されていてもよい。
第2非シール部20cは、好ましくは、第2非シール部20cのうち第1上縁21から最も離れている箇所(以下、第2非シール部20cの先端点とも称する)が、上述の中心線L1上に位置するよう、形成されている。本実施の形態において、第2非シール部20cは、略五角形の輪郭を有している。また、第2非シール部20cの先端点は、略五角形の1つの頂点に位置している。
(フィルム)
次に、第1フィルム11、第2フィルム12及び中間フィルム13の層構成の一例について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、第1フィルム11、第2フィルム12及び中間フィルム13は、基材層52および熱可塑性樹脂層51を含んでいる。図5に示す例においては、基材層52が、各フィルム11、12、13の外面11y、12y、13yを構成しており、熱可塑性樹脂層51が、各フィルム11、12、13の内面11x、12x、13xを構成している。基材層52には、製品情報を示すための文字、数字、記号、図形、絵柄などの印刷表示が施されていてもよい。
基材層52を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレートやナイロンを用いることができる。基材層52によって、外面11y、12y、13yにおける高い印刷適性を確保することができる。また基材層52は、熱溶着時の高い耐熱性を有している。
熱可塑性樹脂層51を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができる。
フィルム11、12、13の厚みは、例えば20〜250μmの範囲内になっている。
なお図示はしないが、フィルム11、12、13は、基材層52と熱可塑性樹脂層51との間に配置される中間層をさらに含んでいてもよい。中間層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性、各種の機械的強度など、必要とされる性能に応じて、適切なものが選択され得る。例えば、中間層として、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層などが設けられ得る。その他にも、中間層として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。このような中間層を設けることにより、酸素や水蒸気が袋10の内部に浸入することを抑制することができる。また中間層として、延伸ナイロンフィルムを設けてもよい。この場合、袋10の耐突き刺し性を高めることができる。
なお、第1フィルム11、第2フィルム12及び中間フィルム13の層構成が上述したものに限定されないことは言うまでもない。
図示はしないが、フィルム11、12、13には、袋10を破断して袋10を開封することを容易にするための易開封手段が設けられていてもよい。例えば第1側縁シール部24aや第2側縁シール部25aなど袋10の外縁に沿った外縁シール部20aには、破断の起点となるノッチが形成されていてもよい。また、袋10を破断する際の経路となる部分には、易開封手段として、レーザー加工やカッターなどで形成されたハーフカット線が設けられていてもよい。また、フィルム11、12、13の中に延伸フィルムを包含させ、延伸フィルムの延伸方向と袋10の破断方向とを一致させてもよい。通常は、フィルムの延伸方向は、後述する袋10の製造方法におけるフィルムの搬送方向Tに一致する。また袋10には、開封されるべき位置を袋10の使用者に示すための印刷などが施されていてもよい。
またノッチに代えて、切り込みや傷痕群を袋10の外縁に沿った外縁シール部20aに形成してもよい。傷痕群は例えば、フィルム11、12、13を貫通するように形成された複数の貫通孔を含んでいてもよい。若しくは、傷痕群は、フィルム11、12、13を貫通しないようにフィルム11、12、13に形成された複数の孔を含んでいてもよい。
(袋の製造方法)
次に、本実施の形態による袋10の製造方法について説明する。
〔フィルムの原反の作製工程〕
はじめに、各フィルム11、12、13の元となる積層フィルムの原反を作製する工程の一例について説明する。まず、1つの基材層52の原反を準備する。ここで原反とは、巻き取られたロール状のフィルムを意味している。次に、1つの原反から巻き出された長尺状の基材層52を連続的に搬送しながら、基材層52のフィルムの一方の面に印刷表示を施してもよい。例えば、長尺状の基材層52のフィルムの一方の側部側に、第1フィルム11用の印刷表示を繰り返し施し、また、長尺状の基材層52のフィルムの他方の側部側に、第2フィルム12用の印刷表示を繰り返し施してもよい。次に、ドライラミネート法や溶融押出ラミネート法を用いて、長尺状の基材層52のフィルムに熱可塑性樹脂層51を積層して、長尺状の積層フィルムを作製する。このようにして、各フィルム11、12、13のための積層フィルムの原反が得られる。なお印刷表示は、基材層のフィルムの状態で施さずに、積層フィルムに施すようにしてもよい。
〔フィルムの準備工程〕
次に、図6Aに示すように、積層フィルムの原反を適切に切断して、第1フィルム11と、第2フィルム12と、折り返し部13cに沿って折り返された状態で第1フィルム11と第2フィルム12との間に配置される中間フィルム13と、を準備する。なお、蒸気抜け機構30が上述のように貫通孔31を含む場合、この段階で第1フィルム11に貫通孔31を形成しておいてもよい。
その後、第1フィルム11の内面11xの一部と第2フィルム12の内面12xの一部とが向かい合い、中間フィルム13の内面13xと第1フィルム11の内面11xとが向かい合い、且つ、中間フィルム13の内面13xと第2フィルム12の内面12xとが向かい合うよう、各フィルム11,12,13を重ね合わせる。
なお、図6Aにおいては、各フィルム11,12,13が互いに分離した状態が示されているが、これに限られることはない。図示はしないが、1枚のフィルムを適切に折り曲げることによって、第1フィルム11及び第2フィルム12と、折り返し部13cに沿って折り返された状態で第1フィルム11と第2フィルム12との間に配置される中間フィルム13と、を準備することもできる。
また、図示はしないが、各フィルム11,12,13は、多数の袋10が割り付けられた長尺状のフィルムの状態で互いに積層されてもよい。この場合、各フィルム11,12,13同士を結合して外縁シール部20aを形成した後、袋10の形状に沿って長尺状の各フィルム11,12,13を切断することにより、袋10が得られる。
〔熱溶着工程〕
その後、第1フィルム11および第2フィルム12を外縁に沿って外面11y、12y側から加熱して、第1フィルム11の内面11xの一部と第2フィルム12の内面12xの一部とを熱溶着し、中間フィルム13の内面13xと第1フィルム11の内面11xとを熱溶着し、中間フィルム13の内面13xと第2フィルム12の内面12xとを熱溶着する。これによって、図6Bに示すように、外縁シール部20aや突出シール部33などのシール部を形成する。この結果、シール部によって囲まれた非シール部20b,20cが画成される。熱溶着工程は、図6Bに示すように、第1フィルム11の1つの外縁又は第2フィルム12の1つの外縁(ここでは第1フィルム11の第1上縁21)に蒸気抜け機構30を設けるよう、実施される。また、熱溶着工程は、この段階ではフィルム11,12の下縁23にシール部を形成しないよう、実施される。
〔切断工程〕
次に、図6Cに示すように、シール部によって互いに結合された各フィルム11,12,13を、袋10の輪郭に沿って切断する。このようにして、第1上縁21に形成された蒸気抜け機構30を備えた袋10を作製する。このとき、第1フィルム11と中間フィルム13とを切断することにより、第1上縁21を形成するようにしてもよい。
〔充填工程〕
次に、下縁23の下縁シール予定部23b(充填口)を介して内容物を袋10に充填する。その後、第1フィルム11の内面11xと第2フィルム12の内面12xとを下縁23に沿って熱溶着して下縁シール部23aを形成する。このようにして、図6Dに示すように、内容物が収容部15に密封された袋10を得ることができる。
(内容物の加熱方法)
次に、袋10の収容部15に収容された内容物を加熱する方法の一例について説明する。
はじめに、第2フィルム12が第1フィルム11の下方に位置する状態の袋10を、電子レンジの内部に載置する。次に、電子レンジを利用して内容物を加熱する。これによって、内容物の温度が高くなり、これに伴って、内容物に含まれる水分が蒸発して収容部15の圧力が高まる。図7Aは、収容部15の圧力が高まることにより、収容部15を構成する第1フィルム11が外縁シール部20aを構成する第1フィルム11よりも上方に膨らんだ膨張部40が、収容部15に形成される様子を示している。なお、収容部15の圧力が高まると、収容部15を構成する第2フィルム12は、外縁シール部20aを構成する第2フィルム12よりも下方に膨らむ。
なお、図7Aにおいては、内容物を加熱する際に、第1フィルム11と中間フィルム13とによって構成されるウイング部17が、第2上縁22に向かって折り返される例が示されているが、使用時の袋10の状態はこれに限られない。例えば、内容物を加熱する際の袋10の状態は、ウイング部17が下縁23に向かって折り返された状態であってもよく、また、ウイング部17が上方に向かって折り曲げられた状態であってもよい。
加熱に伴って収容部15の圧力がさらに高くなると、膨張部40がさらに拡大して、図7Bに示すように突出シール部33の第2部分33bの内縁に到達する。この結果、図7Bに示すように、突出シール部33の第2部分33bには、第1フィルム11を中間フィルム13から剥離して突出シール部33を破壊しようとする力Fが作用する。図7Cは、膨張部40がさらに拡大して突出シール部33の第1部分33aの内縁に到達した様子を示す図である。
ここで、本実施の形態によれば、上述のように、突出シール部33は、先端点33cにおいて一対の第2部分33bがなす角度θが180°未満になるよう、構成されている。このため、膨張部40に起因して発生する力を、はじめに先端点33cに集中的に作用させることができる。従って、先端点33cにおいて第1フィルム11を中間フィルム13から容易に剥離させて突出シール部33を破壊することができる。すなわち、フィルムの剥離の起点を先端点33cに容易に作成することができる。
また、本実施の形態において、突出シール部33の一対の第2部分33bは、内接点P2よりも収容部15の中間点P1側に位置している。このため、第1フィルム11を中間フィルム13から剥離しようとする力は、一対の第2部分33bの全域に作用する。一方、突出シール部33の一対の第1部分33aは、収容部15の上述の中間点P1から突出シール部33の内縁に内接点P2で接する2本の内接直線L2を描いた場合に、内接点P2よりも第1上縁21側に位置している。この場合、袋10の外縁へ拡大する膨張部40に起因して発生する力は、図7Cに示すように、第1部分33aよりも第2部分33bに強く作用する。このため、拡大する膨張部40が突出シール部33の先端点33cに到達してから第1上縁シール部21aの内縁に到達するまでの間に突出シール部33に作用する力を、第2部分33bに集中させることができる。従って、図7Dに示すように、突出シール部33の破壊を、第2部分33bの部分で容易に進行させることができる。
突出シール部33が破壊された部分が第2非シール部20cにまで到達すると、収容部15の蒸気は、突出シール部33の破壊された部分、第2非シール部20c及び貫通孔31を通って外部へ抜ける。これによって、収容部15の内部の圧力を低下させて、袋10が破裂することを抑制することができる。
また、上述のように、膨張部40に起因して第1部分33aに作用する力は、第2部分33bに作用する力よりも弱い。このため、本実施の形態によれば、突出シール部33の破壊が第1部分33aにおいて進行することを抑制することができる。これによって、突出シール部33の破壊が袋10の外縁にまで達して内容物が袋10の外縁から漏れ出してしまうことを抑制することができる。また、本実施の形態によれば、突出シール部33に作用する力を第2部分33bに集中させて第2部分33bを破壊することができるので、第1側縁シール部24aや第2側縁シール部25aなどの外縁シール部20aが突出シール部33よりも先に破壊されてしまうことを抑制することができる。このため、内容物が袋10の外縁から漏れ出してしまうことを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、突出シール部33が一対の第1部分33aを含むことにより、突出シール部33が一対の第1部分33aを含まない場合に比べて、突出シール部33の先端点33cから収容部15の中間点P1までの距離を短くすることができる。これによって、膨張部40に起因して先端点33cに作用する力を高めることができる。従って、先端点33cにおいて第1フィルム11を中間フィルム13からより容易に剥離させて突出シール部33を破壊することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(蒸気抜け機構の変形例)
以下、蒸気抜け機構30の形状の変形例をいくつか挙げる。図8乃至図12は、それぞれ、蒸気抜け機構30の変形例を示す図である。
〔第1の変形例〕
上述の本実施の形態においては、突出シール部33の一対の第2部分33bが直線状に延びる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、一対の第2部分33bが湾曲した部分を含んでいてもよい。この場合、好ましくは、図8に示すように、一対の第2部分33bは、その内縁側から外縁側に向かって凸となる凸形状を有している。これによって、図8に示すように、先端点33cにおいて一対の第2部分33bがなす角度θをより小さくすることができ、例えば90°未満にすることができる。このように第2部分33bを構成することにより、膨張部40に起因する力をより先端点33cに集中させることができる。
〔第2の変形例〕
なお、図9に示すように、一対の第2部分33bが直線状に延びる場合であっても、先端点33cにおいて一対の第2部分33bがなす角度θを90°未満にすることは可能である。
〔第3の変形例〕
また、上述の本実施の形態においては、突出シール部33第2非シール部20cの輪郭が、略五角形である例を示した。しかしながら、第2非シール部20cにおいて蒸気を袋10の外部に蒸気を適切に抜くことができる限りにおいて、第2非シール部20cの輪郭が特に限られることはない。例えば、図10に示すように、第2非シール部20cの輪郭が円形状であってもよい。
〔第4の変形例〕
また、上述の本実施の形態においては、円形状の貫通孔31を蒸気抜け機構30の第2非シール部20cに形成する例を示した。しかしながら、第2非シール部20cを袋10の外部に連通させて蒸気を抜くことができる限りにおいて、貫通孔31の形状が特に限られることはない。例えば、図11に示すように、スリット状の貫通孔31を第2非シール部20cに形成してもよい。スリット状の貫通孔31は、例えば、第1フィルム11や中間フィルム13に切れ込みを入れることによって形成される。
〔第5の変形例〕
また、上述の本実施の形態においては、第1上縁シール部21aが、突出シール部33の一端33xから他端33yへ延びる部分を含み、且つ、突出シール部33及び第1上縁シール部21aによって囲まれた第2非シール部20cに貫通孔31を形成する例を示した。しかしながら、収容部15の蒸気を袋10の外部へ抜けさせることができる限りにおいて、突出シール部33の外縁よりも外側の部分における蒸気抜け機構30の構成が特に限られることはない。例えば、図12に示すように、突出シール部33の外縁に接する第2非シール部20cを、第1上縁21に接するように形成してもよい。すなわち、第1上縁シール部21aが、突出シール部33の一端33xから他端33yへ延びる部分を含んでいなくてもよい。この場合、第2非シール部20cに貫通孔が形成されていなくても、突出シール部33の破壊された部分を通って第2非シール部20cに到達した蒸気は、第1上縁21から袋10の外部に抜けることができる。
(袋の変形例)
以下、袋10の構成の変形例をいくつか挙げる。図13及び図14は、それぞれ、袋10の変形例を示す図である。
(第1の変形例)
上述の本実施の形態においては、袋10が、折り返された状態で第1フィルム11と第2フィルム12との間に配置された中間フィルム13を含み、突出シール部33が、第1フィルム11及び中間フィルム13が結合されてなる外縁シール部20aに接続されている例を示した。しかしながら、外縁シール部20aに接続された突出シール部33を含む蒸気抜け機構30を形成することができる限りにおいて、袋10の構成が特に限られることはない。例えば、図13に示すように、袋10は、第1フィルム11及び第2フィルム12を含み、中間フィルム13を含まない、いわゆる平パウチであってもよい。この場合、突出シール部33は、第1フィルム11及び第2フィルム12が結合されてなる外縁シール部20aに接続される。
また、図示はしないが、袋10が、折り返された状態で第1フィルム11と第2フィルム12との間に配置された中間フィルム13を含む場合に、突出シール部33が、第1フィルム11及び第2フィルム12が結合されてなる外縁シール部20a(例えば第1上縁シール部21a)に接続されていてもよい。例えば、いわゆる底ガセットタイプの袋10において、袋10の上縁シール部に接続された突出シール部33を形成してもよい。
(第2の変形例)
また、上述の本実施の形態においては、袋10の第1上縁シール部21aに接続された突出シール部33を形成する例を示したが、突出シール部33を設ける位置が特に限られることはない。例えば、図14に示すように、袋10の第1側縁シール部24aに接続された突出シール部33を形成してもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例)
上述の図1に示す、一対の第1部分33a、一対の第2部分33b及び先端点33cを含む突出シール部33を有する蒸気抜け機構30を備えた袋10を準備した。なお、一対の第2部分33bが先端点33cでなす角度θは、120°とした。また、図3に示す第1距離H1及び第2距離H2は、それぞれ4mm及び6mmとした。また、中間点P1を起点として算出される上述の距離S1、距離S2、距離S3及び距離S4は、それぞれ76mm、76mm、62mm及び62mmであった。
次に、袋10の収容部15に100gの水を充填し、600Wの出力の電子レンジで水を加熱した。結果、10個の袋10のサンプルの全てにおいて、突出シール部33の先端点33c及び一対の第2部分33bにおいてフィルムの剥離が生じ、外縁シール部20aにおけるフィルムの剥離は見られなかった。そして、蒸気が非シール部20cを介して袋10の外部に適切に抜けるとともに、水は袋10の外部に漏れ出さなかった。また、サンプルの全てにおいて、突出シール部33におけるフィルムの剥離は、突出シール部33が接続されている第1上縁シール部21aにまでは到達しなかった。
(比較例)
図1において、突出シール部30を図15に示す突出シール部133に変更した以外は、図1と同様にして、蒸気抜け機構を備えた袋を準備した。図15に示す突出シール部133においては、先端点33cにおいて接続される直線状の一対の第2部分33bが、第1上縁シール部21aにまで延びている。なお、一対の第2部分33bが先端点33cでなす角度は90°とした。
実施例の場合と同様にして、図15に示す突出シール部133を含む蒸気抜け機構を備えた袋の収容部に100gの水を充填し、600Wの出力の電子レンジで水を加熱した。結果、10個の袋のサンプルの全てにおいて、突出シール部133において生じたフィルムの剥離が、第1側縁シール部24aまたは第2側縁シール部25aまで進行した。このため、第1側縁24または第2側縁25から水が外に漏れだした。
10 袋
11 第1フィルム
12 第2フィルム
13 中間フィルム
15 収容部
17 ウイング部
20a シール部
20b 第1非シール部
20c 第2非シール部
21 第1上縁
21a 第1上縁シール部
22 第2上縁
22a 第2上縁シール部
23 下縁
23a 下縁シール部
23b 下縁シール予定部
24 第1側縁
24a 第1側縁シール部
25 第2側縁
25a 第2側縁シール部
30 蒸気抜け機構
31 貫通孔
33 突出シール部
33a 第1部分
33b 第2部分
33c 先端点
40 膨張部
L1 中心線
L2 内接直線
P1 中間点
P2 内接点

Claims (7)

  1. フィルムを含み、内容物を収容する袋であって、
    対向する前記フィルム同士が結合されているシール部と、
    対向する前記フィルム同士が結合されていない非シール部と、を備え、
    前記非シール部は、前記内容物が収容される収容部を画成する第1非シール部を有し、
    前記シール部は、前記袋の外縁に沿って延びる外縁シール部と、前記外縁シール部に接続された突出シール部と、を有し、
    前記突出シール部の外縁は、前記袋の外部に連通しており、
    前記突出シール部のうち、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部に沿う前記袋の1つの外縁から最も離れている箇所を先端点と称し、前記袋の前記1つの外縁に対して直交する直交方向に延びるとともに前記先端点を通る直線を中心線と称し、前記中心線上に位置するとともに前記直交方向における前記収容部の中間に位置する点を中間点と称する場合、前記突出シール部は、前記中間点に向かって突出しており、
    前記突出シール部は、前記中間点を通るとともに前記突出シール部の内縁に内接点で接する2本の内接直線を描いた場合に前記内接点よりも前記1つの外縁側に位置するとともに前記2本の内接直線の間に位置する一対の第1部分と、前記内接点よりも前記中間点側に位置するとともに前記2本の内接直線の間に位置し、前記先端点において接続される一対の第2部分と、を有し、
    前記一対の第2部分が前記先端点においてなす角度は、180°未満である、袋。
  2. 前記直交方向における、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部と、前記内接点との間の距離は、3mm以上である、請求項1に記載の袋。
  3. 前記直交方向における、前記先端点と前記内接点との間の距離は、3mm以上である、請求項1又は2に記載の袋。
  4. 前記直交方向における、前記突出シール部が接続されている前記外縁シール部と、前記内接点との間の距離を第1距離と称し、前記直交方向における、前記先端点と前記内接点との間の距離を第2距離と称する場合、前記第1距離を前記第2距離で割った値が0.3以上且つ3.0以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の袋。
  5. 前記一対の第1部分及び前記一対の第2部分はいずれも、前記中心線に対して線対称である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の袋。
  6. 前記一対の第2部分は、その内縁側から外縁側に向かって凸となる凸形状を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の袋。
  7. 前記フィルムは、第1フィルム及び第2フィルムと、折り返された状態で前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に配置された中間フィルムと、を含み、
    前記突出シール部は、前記外縁シール部のうち前記第1フィルム及び前記中間フィルムが結合されてなる前記外縁シール部に接続されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の袋。
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