JP2007109808A - 半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ - Google Patents

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貴紀 山川
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Abstract

【課題】 ダイシング−ダイボンド用としての本来の機能を備えると共に、ダイシングフレームへの粘接着剤層の転着が起こりにくい、半導体装置の製造コストの低減に寄与する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを提供する。
【解決手段】 半導体ウエハ11を固定してダイシングし、さらにダイシングされた半導体チップをリードフレーム22に接着する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープであって、基材フィルム1とこの上に設けられた粘接着剤層2とを具備し、上記の基材フィルムは、伸び10%において応力が10〜40MPa、破断伸び率が300%以上であり、かつ粘接着剤層が設けられる面に基材フィルムと粘接着剤層との密着性を上げるための表面処理が施されていると共に、上記の粘接着剤層はガラス転移点が−15℃以上であることを特徴とする半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体装置の製造にあたり、半導体ウエハを固定してダイシングし、さらにダイシングされた半導体チップをリードフレームに接着する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープに関するものである。
ICなどの半導体装置の組立工程では、半導体ウエハを固定してダイシングし、さらにダイシングされた半導体チップをリードフレームに接着するために用いられる、基材フィルムとこの上に設けられた粘接着剤層とからなる熱硬化性半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープが種々提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
これらの粘接着テープは、ダイシング後、チップ裏面に粘接着剤層を貼り付けた状態で基材フィルムから剥離し、これをリードフレームに重ね合わせて加熱などにより硬化接着させるため、基材フィルムと粘接着剤層とは剥離容易に積層されている。
通常の粘着テープに用いられる基材フィルムでは、一般的に粘着剤層との密着性を良好なものとするために、コロナ放電、低圧水銀灯などを使用した表面処理装置を利用して、照射されるエネルギーによって生成されるオゾンにより基材表面を酸化させて基材フィルムの表面改質を行うか、あるいは基材フィルム表面にプライマーと呼ばれる粘着剤層との密着性を強固にするための材料を塗布するようにしている。
これに対し、前記の熱硬化性半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープは、ウエハ貼り合わせ部分の粘接着剤層を基材フィルムから剥離に容易するため、このような表面処理を施さないのが通例である。
しかし、上記表面処理を施さない熱硬化性半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープでは、基材フィルムと粘接着剤層との密着性に劣るため、ダイシング時にウエハ固定用として使用する治具(ダイシングフレーム)に粘接着剤層が転着しやすく、治具の繰り返し使用に支障をきたす問題があった。
上記の転着を防ぐため、所定形状に加工した別の粘着テープを治具に貼り合わせるなどの方法が提案されているが(例えば、特許文献3,4参照)、これでは原料費、加工費ともにコストがかかり、半導体装置の製造コストの増大につながる。
特開平2−32181号公報 特開平8−53655号公報 特開平8−213349号公報 特開2005−33170号公報
本発明は、このような事情に照らし、ダイシング−ダイボンド用としての本来の機能を備えると共に、ダイシング時にウエハ固定用として用いられるダイシングフレームへの粘接着剤層の転着が起こりにくく、このダイシングフレームの繰り返し使用が可能であり、もって半導体装置の製造コストの低減に寄与する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の課題の解決のため、鋭意検討した結果、基材フィルムとこの上に設けられた粘接着剤層とを具備する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープにおいて、上記の基材フィルムとして、引張試験による特定の物性を備えると共に、粘接着剤層が設けられる面に特定の表面処理を施したものを使用する一方、粘接着剤層として特定のガラス転移点を有するものを用いることにより、ダイシング−ダイボンド用としての本来の機能を備えると共に、ダイシング時にウエハ固定用として用いられるダイシングフレームへの粘接着剤層の転着が起こりにくく、ダイシングフレームの繰り返し使用が可能で、もって半導体装置の製造コストの低減に寄与する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープが得られることを見出した。
すなわち、上記特定構成の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープでは、ダイシングに際しては、基材フィルムと粘接着剤層との密着性が相対的に大きいために、半導体ウエハを良好に接着固定してダイシング作業を支障なく行え、このダイシング後、半導体チップをピックアップする際には、ウエハ貼り合わせ部分をエキスパンドすることで、基材フィルムと粘接着剤層との密着性を相対的に小さくでき、これにより基材フィルムと粘接着剤層との界面で剥離が生じて、チップ裏面に粘接着剤層が貼り付けられた半導体チップが得られ、このチップはこれを上記粘接着剤層を介してリードフレームに重ね合わせて接着することで、ダイボンド作業を行える。つまり、ダイシング−ダイボンド用としての本来の機能を十分に発揮させることができる。
一方、ダイシングに際してダイシングフレームに貼り合わされた部分は、ダイシング後のピックアップ時に上記のようなエキスパンドを受けないために、基材フィルムと粘接着剤層との密着性が相対的に大きい状態に維持されており、ダイシング−ピックアップの一連の作業後ダイシングフレームから粘接着テープを剥離する際に、粘接着剤層とダイシングフレーム界面での剥離が起こり、その結果、ダイシングフレームへの粘接着剤層の転着が起こらず、ダイシングフレームの繰り返し使用が可能となり、もって半導体装置の製造コストの低減に大きく寄与できることになる。
また、本発明者らは、上記特定構成の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープにおいて、基材フィルムの背面、つまり粘接着剤層が設けられる面とは反対側の面を表面粗さRaが0.3μm以上とするか、または滑剤コーティング処理することにより、エキスパンドによる基材フィルムと粘接着剤層との密着性の低下などに好結果が得られ、前記ピックアップ作業をスムースに行えること、また基材フィルムにおける粘接着剤層が設けられる面の表面処理をコロナ処理としたり、粘接着剤層を放射線硬化性としてエキスパンド後のピックアップ作業前に粘接着剤層を放射線硬化させることにより、前記本発明の効果をより良く発現できることも見出した。
本発明は、これらの知見に基づきなされたものであり、下記(1)〜(4)の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープに係るものである。
(1) 半導体ウエハを固定してダイシングし、さらにダイシングされた半導体チップをリードフレームに接着する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープであって、基材フィルムとこの上に設けられた粘接着剤層とを具備し、上記の基材フィルムは、伸び10%において応力が10〜40MPa、破断伸び率が300%以上であり、かつ粘接着剤層が設けられる面に基材フィルムと粘接着剤層との密着性を上げるための表面処理が施されていると共に、上記の粘接着剤層はガラス転移点が−15℃以上であることを特徴とする半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
(2) 基材フィルムは、背面(粘接着剤層が設けられる面とは反対側の面)が表面粗さRaが0.3μm以上とされているか、または滑剤コーティング処理されている(1)に記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
(3) 基材フィルムは、粘接着剤層が設けられる面の表面処理がコロナ処理である(1)または(2)に記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
(4) 粘接着剤層は、放射線硬化性である(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。

本発明の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープは、これを半導体ウエハに貼り合わせて上記ウエハをダイシングしたのちピックアップする際には、基材フィルムと粘接着剤層との剥離が起こって、粘接着剤層付半導体チップを容易に得ることができ、この半導体チップ(半導体素子)は、その粘接着剤層を利用してリードフレームに対して直接ダイボンドする、つまりダイレクトボンディングが可能となる。一方、上記ピックアップ後の粘接着テープをダイシングフレームから剥離する際には、上記フレームへ糊残りすることなく剥離できるので、ダイシングフレームの繰り返し使用が可能で、これにより半導体装置の製造コストの低減に大きく寄与できる。
本発明の好ましい実施態様について、図1を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10がリング状のダイシングフレーム12に貼り付けられて、このリングフレーム12の内側に位置する粘接着テープ10に半導体ウエハ11が貼り合わされた状態を示している。
本発明の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10は、基材フィルム1とこの上に設けられた粘接着剤層2とから構成されており、この粘接着剤層2により上記の半導体ウエハ11が貼り合わされている。
半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10は、使用工程や装置にあわせて、あらかじめ所定形状に切断(プリカット)されていてもよく、特に半導体ウエハ1枚分ごとに切断されていてもよく、これを長尺にしたロール状であってもよい。
また、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10は、半導体ウエハが貼り合わされる前の状態において、その粘接着剤層2を保護するために、粘接着剤層2上にさらにカバーフィルムが設けられていてもよい。
以下に、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10を構成する基材フィルム1と粘接着剤層2とについて、順に説明する。
基材フィルム1は、単層でもよいし、複層で構成されていてもよい。基材フィルムの厚さは、特に限定はなく、適宜に選択してよい。通常は、単層、複層のいずれにおいても、合計厚さとして、30〜200μmであるのが好ましい。
基材フィルム1は、破断伸び率が300%以上、より好ましくは400%以上であるのがよく、これによりピックアップの際に粘接着テープをエキスパンドして粘接着剤層付半導体チップを基材フィルムから容易に剥離できる。
また、基材フィルム1は、伸び10%において応力が10〜40MPa、より好ましくは15〜30MPaであるのがよく、これによりピックアップ終了後エキスパンドを解除した際に粘接着テープが一定の復元性を示すものとなる。
さらに、基材フィルム1は、その粘接着剤層が設けられる側の表面に、粘接着剤層との密着性を向上させるために、コロナ処理やプライマー層を設けるなどの適宜の表面処理が施される。特に好ましくはコロナ処理を施すのがよい。
基材フィルム1を構成する材料は、上記物性値の範囲内であれば特に限定されず、従来公知の各種のプラスチック、ゴムなどを使用できる。
粘接着剤層として放射線照射により硬化して粘接着力の制御を行うタイプのものを使用する場合、基材フィルムは放射線透過性であるのが好ましく、粘接着剤が硬化する波長での放射線透過性の良いものを選択するのが好ましい。
このような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンまたはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体などの熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。基材フィルム1は、これの材料を用いて、必要により複層の構成にしたものであってもよい。
なお、基材フィルム1は、ダイシング後、エキスパンドを行い粘接着剤層付半導体チップをピックアップするにあたり、粘接着剤層付半導体チップ間の間隙を大きくするため、ネッキング(基材フィルムを放射状延伸したときに起こる力の伝播性不良による部分的な伸びの発生)の極力少ないものが好ましい。
このような基材フィルムとしては、例えば、ポリウレタンのほか、スチレン−エチレン−ブテンまたはペンテン系共重合体などを例示することができる。モノマー成分としてスチレンを有する共重合体を使用する場合には、分子量やスチレン含有量を適宜選択するのが好ましい。また、ダイシング時の伸びやたわみを防止するには、架橋した基材フィルムを選択使用するのが望ましい。
また、基材フィルム1は、粘接着剤層が設けられる面とは反対側の面、つまり基材背面がシボ加工などにより表面粗さRaが0.3μm以上とされているか、または滑剤コーティング処理されているのが望ましい。これにより、粘接着テープ同士のブロッキングを防止することができ、また粘接着テープのエキスパンド時の治具(突上げ治具)との摩擦を減少することによる粘接着テープの拡張性向上の効果が得られ、半導体ウエハの貼り合わせ部分を良好にエキスパンドすることができる。
ただし、エキスパンド時に突上げ治具自体が滑剤処理などされているときは、基材背面のシボ加工や滑剤コーティング処理が必要でない場合もある。
つぎに、粘接着剤層2は、厚さに関して特に限定はなく、適宜選択してよいが、通常は3〜100μmが好ましく、10〜60μmがより好ましい。
粘接着剤層2は、ガラス転移点〔Tg〕が−15℃以上であるのがよく、これにより粘接着剤層との密着性を上げるための表面処理を行った基材フィルムに対する密着性を適切に制御できる。半導体ウエハやダイシング用リングフレームへの貼り合わせを室温で行うには、ガラス転移点が−15℃〜0℃であるのがより好ましい。
また、粘接着剤層2は、放射線硬化性であるのが望ましい。半導体チップのピックアップ時に放射線を照射して硬化させると、エキスパンドによる基材フィルムと粘接着剤層との密着性の低下をより大きくすることができる。また、ピックアップ後、粘接着テープをダイシングフレームから剥離する際には、粘接着剤層とダイシングフレームとの密着性が低下して、上記フレームへの糊残りをより低減できる。
粘接着剤層2の成分としては、上記放射線硬化性のものに限定されず、公知の各種のものを使用できる。例えば、アクリル系粘接着剤、エポキシ樹脂/フェノール樹脂/アクリル樹脂/無機フィラーのブレンド系粘接着剤などが挙げられる
中でも、アクリル系粘接着剤や、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートのうちの1種または複数種と、アクリル酸またはメタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレートを主成分とした共重合体と、エポキシ樹脂の混合物などからなる粘接着剤が好ましく用いられる。
さらに好ましくは、エチルアクリレート、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレートがモル比で80:5:15からなる重量平均分子量23万のアクリル系共重合体に2−イソシアネートエチルメタクリレートを2−ヒドロキシエチルアクリレートに対してモル比で60%付加反応させた紫外線硬化性アクリル系共重合体100質量部と、エチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートがモル比で80:10:10からなる重量平均分子量14万のアクリル系共重合体に2−イソシアネートエチルメタクリレートを2−ヒドロキシエチルアクリレートに対してモル比で60%付加反応させた紫外線硬化性アクリル系共重合体100質量部とを混合したアクリル系粘接着剤などを挙げることができる。
放射線硬化性の粘接着剤において、放射線として紫外線を照射して硬化させる場合は、必要に応じて、光重合開始剤、例えば、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシメチルフェニルプロパンなどを使用することができる。
これら光重合開始剤の配合量は、ベースポリマーとしてアクリル系共重合体を使用したアクリル系粘接着剤の場合、アクリル系共重合体100質量部に対して、通常、0.01〜5質量部とするのが好ましい。
粘接着剤層2を構成する上記各種の粘接着剤には、必要に応じて、ダイボンド後の導電性や熱伝導性の付与を目的として、金属製微粉末やその他導電性または熱伝導性に優れる材料を添加することも可能である。
また、上記の粘接着剤には、熱安定性の向上を目的として、金属酸化物やガラスなどのの微粉末を添加することも可能である。さらに、必要により、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤などの公知の各種の添加剤を含ませることもできる。
このような半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10は、その製造に関し、なんら限定はない。例えば、基材フィルム1上に、上記した粘接着剤を直接塗布し、乾燥することにより、またこの乾燥と同時にまたはその後の加熱処理により適宜の硬化処理を施すことにより、粘接着剤層を形成すればよい。
また、上記と同様の方法により、剥離性支持体上に粘接着剤層を形成したのち、この粘接着剤層を基材フィルム上に転写する方法を採用してもよい。その他、公知の各種方法により、製造できるものである。
図2は、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ10を図1に示すようにダイシングフレーム12に貼り付けその内側に半導体ウエハ11を貼り合わせた状態で、このウエハ11を半導体チップ(半導体素子)にダイシングし、さらにこのダイシング後粘接着テープ10をエキスバンドする工程を示したものである。
図中、14は粘接着テープ10をエキスバンドするための突上げ治具、15は上記ダイシングおよびエキスバンドを行うための固定用のステージ、16は突上げ治具14による粘接着テープ10の突き上げ高さである。また、3は粘接着テープ10における半導体ウエハ11の貼り合わせ部分であり、その他の符号は図1と同じである。
ダイシング時には、図2に示すように半導体ウエハ11を所望の大きさの半導体チップに裁断すると同時に、粘接着テープ10を構成する粘接着剤層2にもその厚さ方向の全体に切れ目を入れ、また基材フィルム1の一部にも切れ目を入れる。その際、半導体ウエハ11は粘接着テープ10により強固に接着固定されているため、上記のダイシング作業になんら支障をきたすことはとくにない。
このようにダイシングしたのち、突上げ治具14により粘接着テープ10を突上げることにより、この粘接着テープ10の半導体ウエハ11の貼り合わせ部分3をエキスバンドして、ダイシングされた半導体チップの間隙を、突き上げ高さ10に応じて任意に広げ、これによりその後のピックアップを容易にする。
なお、上記突上げによるエキスバンドは、半導体ウエハ11の貼り合わせ部分3に対して行うものであり、ダイシングフレーム12に貼り付けられた部分の粘接着テープ10はエキスバンドされず、元の状態を維持している。
図3は、上記のエキスバンド後に、各半導体チップをピックアップする工程を示したものである。図中、20はピックアップのための吸着コレット、21はピックアップを容易にする突上げピンであり、その他の符号は図1および図2と同じである。
図3に示すように、粘接着テープ10の背面側から半導体チップに対応する所定部分を突上げピン21により突上げながら、吸着コレット20により半導体チップを吸着して、この半導体チップをピックアップする。
その際、前記のエキスバンドにより、粘接着テープ10における基材フィルム1と粘接着剤層2との密着性が低下しているため、粘接着剤層2が基材フィルム1から剥離され、半導体チップに貼り合わされた状態で容易にピックアップされる。
なお、粘接着剤層2が放射線硬化性であるときは、前記のエキスバンドを行う前に、基材フィルム1側から放射線を照射することにより、例えば、紫外線ランプを用いた通常の紫外線照射を行うことにより、基材フィルム1と粘接着剤層2との密着性の低下がより大きくなり、上記ピックアップがさらに容易となる。
このようにピックアップされた粘接着剤層付半導体チップは、図3に示すように、その粘接着剤層を利用し、加熱などによる適宜の硬化処理を施すことにより、リードフレーム22に対して直接ダイボンドすることができる。
一方、半導体チップをピックアップしたのちの粘接着テープ10は、突上げ治具14による突き上げを解除すると、基材フィルム1の復元性により容易に元の状態に戻り、その後ステージ15およびダイシングフレーム12から離脱させる。
その際、ダイシングフレーム12に貼り付けられた部分の粘接着テープ10は、既述のとおりエキスバンドされず、基材フィルム1と粘接着剤層2との密着性が良いため、粘接着剤層と上記フレームとの界面での剥離が可能であり、糊残りしてフレームを汚染させるおそれがなく、作業性良く剥離できる。したがって、ダイシングフレームの繰り返し使用が可能で、半導体装置の製造コストの低減に寄与できる。
つぎに、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。
なお、以下の実施例および比較例で使用した「基材フィルム1A〜1F」は、下記のように作製したものである。また、以下の実施例および比較例で使用した「粘接着剤組成物2A〜2E」は、下記のように調製したものである。
<基材フィルム1A>
エチレン−アイオノマー共重合体(三井デュポン・ケミカル社製、商品名、ハイミラン1706)を両側からエチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポン・ケミカル製、商品名、ニュクレル0903HC)の層で挟んだ3層構成のフィルムの片面にシボ加工を施して、基材フィルム1Aとした。
<基材フィルム1B>
エチレン−アイオノマー共重合体(三井デュポン・ケミカル社製、商品名、ハイミラン1706)の単層フィルムの片面にシボ加工を施して、基材フィルム1Bをした。
<基材フィルム1C>
ポリプロピレン(日本ポリケム社製、商品名、FW3E)と水素添加してなるスチレン・ブタジエン共重合体(JSR社製、商品名、ダイナロン1320P)を7:3の割合で混合してなる単層フィルムの片面にシボ加工を施して、基材フィルム1Cとした。
<基材フィルム1D>
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量20質量%)の単層フィルムの片面にシボ加工を施して、基材フィルム1Dとした。
<基材フィルム1E>
ポリブチレンテレフタレートフィルムの片面にシボ加工を施して、基材フィルム1Eとした。
<基材フィルム1F>
エチレン−アイオノマー共重合体(三井デュポン・ケミカル社製、商品名、ハイミラン1706)を両側からエチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポン・ケミカル製、商品名、ニュクレル0903HC)の層で挟んだ3層構成のフィルムを、その片面にシボ加工を施すことなく、そのまま基材フィルム1Fとした。
<粘接着剤組成物2A>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1,200、軟化点70℃)20質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状、エポキシ当量180)30質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分間混練した。
これに、アクリル樹脂(質量平均分子量80万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5質量部、キュアゾール2PZ〔四国化成(株)製、商品名、2−フェニルイミダゾール〕2.5質量部を加えて攪拌混合し、真空脱気して、粘接着剤組成物2Aを得た。
<粘接着剤組成物2B>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1,200、軟化点70℃)20質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状、エポキシ当量180)30質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分間混練した。
これに、アクリル樹脂(質量平均分子量80万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、光重合性炭素―炭素二重結合を有する化合物としてテトラメチロールメタンテトラアクリレート10質量部、光開始重合剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5質量部、キュアゾール2PZ〔四国化成(株)製、商品名、2−フェニルイミダゾール〕2.5質量部を加えて攪拌混合し、真空脱気して、放射線硬化型の粘接着剤組成物2Bを得た。
<粘接着剤組成物2C>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1,200、軟化点70℃)40質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分間混練した。

これに、アクリル樹脂(質量平均分子量80万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5質量部、キュアゾール2PZ〔四国化成(株)製、商品名、2−フェニルイミダゾール〕2.5質量部を加えて攪拌混合し、真空脱気して、粘接着剤組成物2Cを得た。
<粘接着剤組成物2D>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1,200、軟化点70℃)40質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー60質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分間混練した。
これに、アクリル樹脂(質量平均分子量40万、ガラス転移温度0℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5質量部、キュアゾール2PZ〔四国化成(株)製、商品名、2−フェニルイミダゾール〕2.5質量部を加えて攪拌混合し、真空脱気して、粘接着剤組成物2Dを得た。
<粘接着剤組成物2E>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1,200、軟化点70℃)5質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状、エポキシ当量180)40質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー10質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、さらにビーズミルを用いて90分間混練した。
これに、アクリル樹脂(質量平均分子量60万、ガラス転移温度−50℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5質量部、キュアゾール2PZ〔四国化成(株)製、商品名、2−フェニルイミダゾール〕2.5質量部を加えて攪拌混合し、真空脱気して、粘接着剤組成物2Eを得た。
実施例1
厚さが25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、粘接着剤組成物2Aを塗布し、110℃で1分間加熱乾燥して、膜厚が20μmの塗膜からなる粘接着剤層を形成した。この粘接着剤層を基材フィルム1Aに常温(23℃)で転写して、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
なお、上記の基材フィルム1Aは、シボ加工を施していない粘接着剤層の転写面に、あらかじめ、コロナ処理により表面処理を施して、使用した。
実施例2
粘接着剤組成物2Aに代えて、粘接着剤組成物2Bを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
実施例3
粘接着剤組成物2Aに代えて、粘接着剤組成物2Cを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。ただし、粘接着剤層の転写時の温度は、常温(23℃)から70℃に変更した。
実施例4
粘接着剤組成物2Aに代えて、粘接着剤組成物2Dを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。ただし、粘接着剤層の転写時の温度は、常温(23℃)から70℃に変更した。
実施例5
基材フィルム1Aに代えて、基材フィルム1Bを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
実施例6
基材フィルム1Aに代えて、基材フィルム1Cを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
比較例1
基材フィルム1Aとして、粘接着剤層の転写面にコロナ処理による表面処理を施さなかったものを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
比較例2
粘接着剤組成物2Aに代えて、粘接着剤組成物2Eを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
比較例3
基材フィルム1Aに代えて、基材フィルム1Dを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
比較例4
基材フィルム1Aに代えて、基材フィルム1Eを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
比較例5
基材フィルム1Aに代えて、基材フィルム1Fを使用した以外は、実施例1と全く同様にして、半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを作製した。
上記の実施例1〜6および比較例1〜5の各半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープに関して、使用したフィルム基材の伸び率10%での引っ張り応力、破断伸び率、基材背面の粗さRa、粘接着剤層のガラス転移点を、下記の方法により、測定した。結果は、表1および表2に示されるとおりであった。
なお、表1および表2には、参考のため、フィルム基材の種類、厚さおよび粘接着剤層転写面への表面処理の有無と、さらに粘接着剤層の種類および厚さを、併記した。
<10%伸びでの応力および破断伸び率>
23±2℃の温度、50±5%の湿度、幅25mm、標線間距離およびつかみ間距離100mm、300mm/minの速度で引張試験を行い、機械加工方向(MD)における10%伸びでの応力および破断伸び率をN=5で測定し、平均値を求めた。
<基材背面粗さRa>
粘接着テープを平滑なミラーウエハに貼合することで固定し、基材フィルム背面側の算術表面粗さRaを表面粗さ測定器(ミツトヨ社製、商品名:サーフテストSJ−301)を使用して、フィルム押し出し方向(MD方向)にN=5で測定し、平均値を求めた。
<粘接着剤層のガラス転移点(Tg)>
粘接着テープの作製後、紫外線照射を行っていない粘接着剤層を十分に硬化させて10枚積層し、動的粘弾性測定装置(レオメトリック社製ARES)で、測定周波数1Hzで動的粘弾性を測定し、tanδのピーク温度を求め、ガラス転移点(Tg)とした。
Figure 2007109808
Figure 2007109808
つぎに、上記の実施例1〜6および比較例1〜5の各半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープについて、ピックアップ試験、カセットへの収納(復元性)、剥離の状態(対フレーム面)を、下記の方法により、測定した。
これらの結果は、表3に示されるとおりであった。
<ピックアップ試験>
粘接着テープを厚さ80μm、直径150mmのシリコンウエハに貼り合わせたのち、ダイシング装置(ディスコ社製、商品名:DAD340)を用いて、回転数40,000rpm、カットスピード100mm/secで10mm×10mmにダイシングした。
その後、紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)にて200mJ/cm2 照射したのち、または照射することなく、エキスパンド装置により、ダイシングフレームを固定し粘接着テープをエキスパンドした。このときのエキスパンド条件は、エキスパンド速度が30mm/s、エキスパンド量が15mmであった。使用したエキスパンド装置の治具には特に滑剤処理はされていないものを使用した。
エキスパンドした粘接着テープを、ダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップが20チップ連続して成功する突上げピンの最小突上げ高さ(mm)を求めた。
その際、ピックアップされた半導体チップの裏面に粘接着剤層が保持されているものをピックアップが成功したものとした。
<カセットへの収納(復元性)>
粘接着テープを厚さ80μm、直径150mmのシリコンウエハに貼り合わせたのち、ダイシング装置(ディスコ社製、商品名:DAD340)を用いて、回転数40,000rpm、カットスピード100mm/secで10mm×10mmにダイシングした。
その後、紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)にて200mJ/cm2 照射したのち、または照射することなく、エキスパンド装置により、ダイシングフレームを固定し粘接着テープをエキスパンドした。このときのエキスパンド条件は、エキスパンド速度が30mm/s、エキスパンド量が15mmであった。使用したエキスパンド装置の治具には特に滑剤処理はされていないものを使用した。
その後、上記のエキスパンドを解除して、カセット〔Kulicke & Softa(Japan)Ltd.製、フィルムフレームカセット(6インチ用)(商品名)〕に収納し、粘接着テープ(の基材フィルム)の復元性に基づく収納の可否を評価した。
<剥離の状態(対フレーム面)>
粘接着テープをダイシングフレーム(ディスコ製、DTF2−6−1)に貼り合わせ、上記のピックアップ試験と同様の処理を施し、1時間後にダイシングフレームを剥離し、このフレームへの粘接着剤の糊残りの有無について目視で確認を行った。
その際に、ダイシングフレームに粘接着剤層の糊残りがあったものを(×)、ダイシングフレームに粘接着剤層の糊残りが無いものを(○)と判定して、粘接着テープの剥離の状態(対フレーム面)を評価した。
Figure 2007109808
上記の表3の結果から明らかなように、実施例1〜6の各半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープは、半導体ウエハのダイシング後のピックアップ試験を満足し、エキスパンド後のカセットへの収納(復元性)も良好であり、またピックアップ後のダイシングフレームからの剥離性も満足できるものであった。
なお、実施例1〜6の各半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープを用い、上記のピックアップ試験に準じてピックアップした5mm×5mmの大きさのダイボンドシート付ICチップ(裏面粘接着剤層付半導体チップ)は、ダイボンダーを用いてリードフレーム上にダイレクトマウントしたのち、170℃、2時間の条件で加熱を行いリードフレームとICチップとを強固に接着できることも確認された。
以上のように、本発明の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープは、ダイシング−ダイボンド用としての本来の特性を備えて、ダイシングの際にはダイシングテープとして好適に使用でき、マウントの際には接着剤として好適に使用できるものであり、しかもダイシング後ダイシングフレームから剥離する際には、上記フレームにあらかじめ転着防止層を設けなくても上記フレームに糊残りを生じさせることがなく、作業性良好に剥離でき、ダイシングフレームの繰り返し使用が容易である。
本発明の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープに半導体ウエハとダイシングフレームが貼り合わされた様子を示す断面図である。 半導体ウエハをダイシング後、エキスパンドする工程を示す断面図である。 エキスパンド後に、粘接着剤層付半導体チップをピックアップしてマウントする工程を示す断面図である。
符号の説明
1 基材フィルム
2 粘接着剤層
3 半導体ウエハの貼り合わせ部分
10 半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ
11 半導体ウエハ
12 ダイシングフレーム
14 突上げ治具
15 ステージ
16 突上げ高さ(エキスパンド量)
20 吸着コレット
21 突上げピン
22 リードフレーム

Claims (4)

  1. 半導体ウエハを固定してダイシングし、さらにダイシングされた半導体チップをリードフレームに接着する半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープであって、基材フィルムとこの上に設けられた粘接着剤層とを具備し、上記の基材フィルムは、伸び10%において応力が10〜40MPa、破断伸び率が300%以上であり、かつ粘接着剤層が設けられる面に基材フィルムと粘接着剤層との密着性を上げるための表面処理が施されていると共に、上記の粘接着剤層はガラス転移点が−15℃以上であることを特徴とする半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
  2. 基材フィルムは、背面(粘接着剤層が設けられる面とは反対側の面)が表面粗さRaが0.3μm以上とされているか、または滑剤コーティング処理されている請求項1に記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
  3. 基材フィルムは、粘接着剤層が設けられる面の表面処理がコロナ処理である請求項1または2に記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。
  4. 粘接着剤層は、放射線硬化性である請求項1〜3のいずれかに記載の半導体ウエハダイシング−ダイボンド用粘接着テープ。

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