JP2007012670A - 粘接着テープ - Google Patents

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Takanori Yamakawa
貴紀 山川
Shinichi Ishiwatari
伸一 石渡
Yasumasa Morishima
泰正 盛島
Kenji Kita
賢二 喜多
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Abstract

【課題】チップのピックアップ時にウェハ貼合部分の粘接着剤層が基材フィルムから良好に剥離し、かつダイシングフレーム等の治具への粘接着剤の転着がないダイシング−ダイボンディング用粘接着テープであって、任意の基材フィルムを利用することができる粘接着テープを提供する。
【解決手段】基材フィルム11の少なくとも片面に粘接着剤層12が設けられた粘接着テープ1であって、前記基材フィルム11と前記粘接着剤層12との間に部分的に離型剤層13を有する、半導体ウェハのダイシング−ダイボンディング用粘接着テープ。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種半導体を製造する工程において使用される粘接着テープに関するものであり、さらに詳しくは、シリコンウェハ等の半導体装置を製造するにあたりウェハ等を固定してダイシングし、さらにリードフレームや半導体チップと重ね合わせるための接着工程(ダイボンディング)にも使用される半導体ウェハ用ダイシング−ダイボンディング用粘接着テープに関するものである。
ICなどの半導体装置の組立工程において、ウェハ等を固定してダイシングし、さらにリードフレームや半導体チップと重ね合わせるための接着工程(ダイボンディング)にも使用される、粘接着材層と基材フィルム層が剥離可能に構成される半導体ウェハ用ダイシング−ダイボンディング用熱硬化性粘接着テープ(以下、ダイシング−ダイボンディング用粘接着テープという)が種々提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
上記特許文献に開示されているダイシング−ダイボンディング用粘接着テープは、ダイシングの際には従来のダイシングテープと同様に用いることができる。さらに、チップのピックアップを行うと該テープの粘接着剤層がチップとともに該テープの基材フィルムから剥離し、ダイボンディングの際には、該チップをリードフレーム等に載置して加熱すると、チップに固着した粘接着剤が加熱硬化型接着剤として働き、ダイ接着用接着剤の塗布工程を省略したいわゆるダイレクトダイボンディングが可能である。
ところで、通常の粘着テープに一般的に用いられる基材フィルムは、粘接着剤層の密着性を良好なものとするために表面処理が行われている。具体的にはコロナ放電、低圧水銀灯等を用いた表面処理装置を利用し、照射されるエネルギーによって生成されるオゾンにより基材表面を酸化させて基材フィルムの表面改質を行うか、もしくは基材フィルム表面にプライマーと呼ばれる粘接着層との密着性を強固にするための材料を塗布する。
これに対し、上記特許文献に記載されているダイシング−ダイボンディング用粘接着テープでは、ウェハ貼合部分となる粘接着剤層を基材フィルムから剥離容易とするために、前記のような基材フィルムの表面処理は行われない。そのため、上記特許文献に記載された粘接着テープを、ダイシング時にダイシングフレーム等のウェハを固定するための治具に繰り返し貼着して用いていると、該テープの粘接着剤層の粘接着剤が該治具に転着してしまうという問題があった。ここで「転着」とは、粘接着剤の一部又は全部が被着体から完全に剥離せず被着体に残ることをいう。
このような粘接着剤の転着を防止するための対策として、転着防止を目的とした別の粘着テープを所定の形状に加工して貼り合わせる等の方法が挙げられるが、原料費、加工費ともにコストのかかるものであった。また、表面処理をしていない基材フィルムのフレーム貼着部分のみにコロナ放電、低圧水銀灯等を使用した表面処理を行う、もしくはプライマーを塗布する等の方法がある。しかし、このような表面処理をしていない基材フィルムからチップを剥離する場合、粘接着剤層が経時で基材フィルムと密着していき、剥離困難になることがあった。
さらに、基材フィルムの種類や表面の平滑性によっても粘接着剤層が基材フィルムに密着してチップ剥離が困難になることがあるため、上記特許文献に記載された粘接着テープにおける特定の粘接着剤を用いる際には、使用できる基材フィルムが限定されてしまうという問題があった。具体的には、上記特許文献においては40dyn/cm以下の表面張力を有する光透過性支持体が基材フィルムとして好ましく用いられている。ここで、基材フィルムはダイシング時のチッピング等の性能に大きな影響を与えるため、基材フィルムが限定されるということはダイシング−ダイボンディング用粘接着テープの性能向上のための大きな障害となっていた。
特開平2−32181号公報 特開平8−53655号公報
したがって本発明は、チップのピックアップ時にウェハ貼合部分の粘接着剤層が基材フィルムから良好に剥離し、かつダイシングフレーム等の治具への粘接着剤の転着がないダイシング−ダイボンディング用粘接着テープであって、任意の基材フィルムを利用することができる粘接着テープを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、テープの粘接着剤層における粘接着剤について転着が起きないような粘接着力に設定し、かつ、ウェハ貼合部分におけるテープの基材フィルムと粘接着剤層との間に離型剤を塗布することで、ダイシングフレームに貼着する際におけるダイシングフレームへの粘接着剤の転着を防止しつつ、しかもウェハ貼合部分については、チップのピックアップを行うと該テープの粘接着剤層がチップとともに該テープの基材フィルムから剥離する、いわゆるダイレクトダイボンディングが可能であるダイシング−ダイボンディング用粘接着テープを提供できることを見い出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち本発明は、
(1)基材フィルムの少なくとも片面に粘接着剤層が設けられた粘接着テープであって、前記基材フィルムと前記粘接着剤層との間に部分的に離型剤層を有することを特徴とする半導体ウェハのダイシング−ダイボンディング用粘接着テープ、
(2)前記離型剤層がウェハ貼合部分に対応して設けられていることを特徴とする(1)項に記載の粘接着テープ、
(3)前記離型剤層における前記粘接着剤層に接する面の表面エネルギーが、前記基材フィルムにおける前記粘接着剤層に接する面の表面エネルギーより低いことを特徴とする(1)又は(2)項に記載の粘接着テープ、
(4)被着体に粘接着した場合に、前記粘接着剤層における粘接着剤の前記基材フィルムに対する剥離接着強さが、前記被着体に対する剥離接着強さよりも強いことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の粘接着テープ、および
(5)前記離型剤層が着色されていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の粘接着テープ
を提供するものである。
本明細書において半導体装置とは、IC等、半導体チップをリードフレーム等の支持部材に接着し、樹脂封止したものなどをいう。
本発明のダイシング−ダイボンディング用粘接着テープは、ダイシングの際にはダイシングテープとして使用でき、マウントの際には接着剤としても使用することができるものであり、しかも治具に貼着する部分に転着防止層を設けたり表面処理を施したりすることなく粘接着剤の転着を防止し、かつ、チップのピックアップ時にウェハ貼合部分の粘接着剤層が基材フィルムから良好に剥離することができる。本発明のダイシング−ダイボンディング用粘接着テープは、任意の基材フィルムを利用することができる。
また、本発明のダイシング−ダイボンディング用粘接着テープは、ウェハ貼合部分に対応して設けられた離型剤層が着色されることで、ウェハ貼合部分を簡便に判別できるという効果も奏する。
以下、本発明の好ましい一実施態様について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図の説明において同一の要素には同一の符号を付す。
図1は、本発明の粘接着テープの好ましい一実施態様を示す斜視図であり、図2は、本発明の粘接着テープの好ましい使用状態を示す断面図である。図1及び2において、1は粘接着テープ、11は基材フィルム、12は粘接着剤層、13は離型剤層、14はウェハ、15は粘接着剤層におけるウェハに接する面、16はダイシングフレーム、17は粘接着剤層12におけるダイシングフレーム16に接する面、18は離型剤層13における粘接着剤層12に接する面、19は基材フィルム11における粘接着剤層12に接する面をそれぞれ表す。
本発明の粘接着テープ1は、基材フィルム11の少なくとも片面に粘接着剤層12が設けられた粘接着テープであって、前記基材フィルム11と前記粘接着剤層12との間に部分的に離型剤層13を有する。本発明の粘接着テープの厚さは特に制限はないが好ましくは50〜300μmである。
本発明に用いられる基材フィルム11としては特に限定されず任意のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−メチル(メタ)アクリル酸エステル、エチレン−エチル(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−アイオノマー共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリブテン、エラストマー等の樹脂が挙げられる。
これらの樹脂は1種単独で用いてもよく、また2種以上をブレンドして用いてもよい。さらに基材フィルムは、上記のような樹脂フィルム単層からなっていてもよく、また2層以上のフィルムの積層体であってもよい。基材フィルムの厚さは特に制限はないが好ましくは30〜200μmである。
本発明において粘接着剤層12に用いられる粘接着剤は、ダイシングフレーム等の被着体に粘接着した場合に、粘接着剤層12における粘接着剤の基材フィルム11に対する剥離接着強さが、被着体に対する剥離接着強さよりも強いことが好ましい。本発明の粘接着テープを被着体から剥離した際に、粘接着剤が基材フィルム11から剥離して被着体に残るのを防止するためである。
また、粘接着剤層12における粘接着剤の被着体に対する剥離接着強さは好ましくは0.1〜10N/mm、より好ましくは1〜3N/mmである。被着体に対する剥離接着強さが低すぎる場合にはウェハを固定できなかったりダイシングフレーム等の治具に貼着できず、高すぎる場合には粘接着剤が治具に転着するおそれがあるため好ましくない。本発明に用いられる粘接着剤の種類としては特に限定されず、例えばアクリル系粘接着剤やウレタン系粘接着剤などを用いることができる。本発明に用いられる粘接着剤としては、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、シリコーン系、天然ゴム系などの種々の汎用粘着剤にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂などの接着成分を含んだもの等を用いることができる。
粘接着剤層12の厚さは、接着強さによって適宜調節でき特に制限はないが、好ましくは3〜50μmである。
本発明の粘接着テープにおいて、離型剤層13は基材フィルム11と粘接着剤層12との間に部分的に設けられる。離型剤層13はウェハ14が貼合される部分に対応して設けられていることが好ましい。また、離型剤層13における粘接着剤層12に接する面18の表面エネルギーが、基材フィルム11における粘接着剤層12に接する面19の表面エネルギーより低いことが好ましい。これにより、チップのピックアップ時にウェハ貼合部分の粘接着剤層12が基材フィルム11上の離型剤層13から良好に剥離することが可能となる。
離型剤層13の面18の表面エネルギーは基材フィルム11の面19の表面エネルギーより低くなるように適宜調節される。基材フィルム11における粘接着剤層12に接する面19の表面エネルギーは50〜80mN/mが好ましい。また、離型剤層13における粘接着剤層12に接する面18の表面エネルギーは10〜25mN/mが好ましい。離型剤層13の面18の表面エネルギーが低すぎる場合には、離型剤層13の面18上に粘接着剤が全く粘着しなくなるおそれがあるため好ましくない。
また、離型剤層13における粘接着剤層12に接する面18の表面エネルギーは、基材フィルム11における粘接着剤層12に接する面19の表面エネルギーの1/4〜1/2であることが好ましい。
本発明において離型剤層に用いられる離型剤は特に限定されず、例えば、硬化型シリコーン樹脂、長いアルキル側鎖を持つポリマー等を用いることができるほか、フッ素系離型剤、ワックス系離型剤(例えばパラフィンワックス系やカルナバワックス系)等を用いることもできる。
硬化型シリコーン樹脂としては、例えば縮合反応型のもの、付加反応型のもの、紫外線もしくは電子線硬化型のもの等いずれの反応型のものも用いることができる。これらの硬化型シリコーン樹脂は一種を単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
また、硬化型シリコーン樹脂としては、その重合度が50〜20万程度、好ましくは千〜10万程度のものが好ましく、これらの具体例としては信越化学工業(株)製のKS−718、−774、−775、−778、−779H、−830、−835、−837、−838、−839、−841、−843、−847、−847H、X−62−2418、−2422、−2125、−2492、−2494、−470、−2366、−630、X−92−140、−128、KS−723A・B、−705F、−708A、−883、−709、−719、東芝シリコーン(株)製のTPR−6701、−6702、−6703、−3704、−6705、−6722、−6721、−6700、XSR−7029、YSR−3022、YR−3286、ダウコーニング(株)製のDK−Q3−202、−203、−204、−210、−240、−3003、−205、−3057、SFXF−2560、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSD−7226、−7320、−7229、BY24−900、−171、−312、−374、SRX−375、SYL−0FF23、SRX−244、SEX−290、アイ・シー・アイ・ジャパン(株)製のSlLCOLEASE425等を挙げることができる(いずれも商品名)。また、特開昭47−34447号公報、特公昭52−40918号公報等に記載のシリコーン樹脂も用いることができる。
硬化性シリコーン離型剤を嫌う用途、例えばはじき易い水系の粘接着剤や樹脂溶液をシート化するためのキャスティング用支持フィルムとして用いる場合やシリコーン成分の移行が許されない用途の場合、長いアルキル側鎖を持つポリマーを離型剤として用いることができる。
長いアルキル側鎖を持つポリマーとしては、炭素数12以上、特に16〜20のアルキル鎖を持つアルキルアクリレートとアクリル酸とのコポリマーが好ましい。アルキルアクリレートのアルキル鎖の炭素数が12未満では十分な剥離性が得られないことがある。特に、ポリビニルアルコール又はポリエチレンイミンを塩素化アルキロイル又はアルキルイソシアネートで長鎖アルキル化した共重合体が好ましく、具体的には、ポリビニルアルコールとオクタデシルイソシアネートとの反応によって得られるポリビニル−N−オクタデシルカルバメートや、ポリエチレンイミンとオクタデシルイソシアネートとの反応によって得られるポリエチレンイミン−N−オクタデシルカルバメートなどが挙げられる。
上記の長いアルキル側鎖を持つポリマーを用いる離型剤層には、層の強度、帯電防上層又はポリエステルフィルムへの密着性、耐水性、耐溶剤性、ブロッキング性などの向上のためにバインダーとして熱可塑性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂などの熱可塑性樹脂および/または熱硬化性アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などの高分子化合物を含有させることが好ましく、さらに架橋剤として、メチロール化あるいはアルキロール化したメラミン系、尿素系、グリオキザール系、アクリルアミド系などの化合物、エポキシ化合物、ポリイソシアネートから選ばれた少なくとも1種類を含有することが特に好ましい。
基材フィルム11上への離型剤の塗布方法としては公知の塗布方法が適用でき、例えばロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法およびカーテンコート法などを単独または組み合わせて適用することができる。
また、離型剤として硬化性シリコーン樹脂を用いる場合は、塗膜の乾燥及び硬化(熱硬化、紫外線硬化等)は、それぞれ個別又は同時に行うことができる。同時に行うときには100℃以上で行うことが好ましい。乾燥及び硬化の条件としては100℃以上で30秒以上が好ましい。乾燥温度が100℃未満及び硬化時間が30秒未満では塗膜の硬化が不完全であり、塗膜が脱落しやすくなるため好ましくない。
本発明における離型剤層13の厚さは特に制限はなく、基材フィルムからの剥がれがなく、粘接着剤層との離型性を有するのに充分な厚さであればよい。具体的には0.05〜3μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。薄すぎると十分な離型性能が低下して効果が得られないことがある一方厚すぎると不経済であり、また、硬化型シリコーン樹脂を用いる場合には、厚すぎると硬化に時間がかかってしまい生産上不都合を生じる。
本発明の粘接着テープの製造方法は、最初に基材フィルム上に離型剤層を塗工した後、セパレータ等の剥離処理面に粘接着剤層を塗工し基材フィルムと貼り合わせればよい。塗工方法に関しては、離型剤及び粘接着剤をロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機によって塗布して乾燥させればよい。また、離型剤層塗布に関しては基材フィルムとの密着性を高めるために紫外線照射等を利用することもできる。
粘着テープの使用前には、粘接着剤層2を保護するために粘接着剤層2の上面にセパレータ(図示せず)を仮粘着しておくことが好ましい。セパレータとしては、従来知られた粘着テープ用セパレータを適宜用いることができる。
本発明の粘接着テープにおけるウェハ貼合部分は着色されていることが好ましい。着色方法はいかなるものでもよいが、離型剤層13に着色剤を添加して着色することが好ましい。これにより、粘接着剤層が離型剤から剥離可能に構成され被着体に転着しやすい部分と、粘接着剤層が基材フィルム層から剥離しにくく被着体に転着しない部分とが判別しやすくなる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(粘接着剤の作製)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1200、軟化点70℃)30質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、および平均粒径16nmのシリカフィラー20質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。
これにアクリル樹脂(重量平均分子量20万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5質量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1質量部、エポキシの硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール1質量部を加え、攪拌混合し、アクリル系粘接着剤を得た。
実施例1
コロナ処理を施した厚さ100μmの高密度ポリエチレン製基材フィルム(表面エネルギー30mN/m、250mm×300mm)に、直径170mm(6インチウェハの大きさに相当)の離型剤層部分を設けるようにシリコーンオイルとアクリル樹脂との混合物からなる離型剤を部分的に塗布した。さらに、上記作製した粘接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるように塗工し、粘接着テープを作製した。
実施例2
フタロシアニンブルーを主成分とするペーストを離型剤層に添加することにより離型剤層部分を青色に着色したこと以外は実施例1と同様にして粘接着テープを作製した。
実施例3
コロナ処理を施した厚さ100μmの高密度ポリエチレン製基材フィルム(表面エネルギー30mN/m、250mm×300mm)に、シリコーンオイルとアクリル樹脂との混合物からなる離型剤を塗布した。
一方、コロナ処理を施した厚さ100μmの高密度ポリエチレン製基材フィルムに上記作製した粘接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるように塗工し、粘接着テープAを作製した。
前記の離型剤を塗布した基材フィルムを直径170mmにプリカットし、粘着テープA上に積層した。この際、粘着テープAの粘接着剤層に前記の離型剤を塗布した基材フィルムの基材フィルム部分を密着させた。さらに、上記作製した粘接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるように塗工し、粘接着テープを作製した。
実施例4
フタロシアニンブルーを主成分とするペーストを離型剤層に添加することにより離型剤層部分を青色に着色したこと以外は実施例3と同様にして粘接着テープを作製した。
比較例1
コロナ処理を施した厚さ100μmの高密度ポリエチレン製基材フィルムの全面に上記離型剤を塗布し、さらに、上記作製した粘接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるように塗工して、粘接着テープを作製した。
比較例2
厚さ100μmの高密度ポリエチレン製基材フィルム(表面エネルギー30mN/m、250mm×300mm)に直径170mm(6インチウェハの大きさに相当)のコロナ処理を施されていない部分を設けるようにコロナ処理を行い作製した。さらに、上記作製した粘接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるように塗工し、粘接着テープを作製した。
(評価)
作製した実施例1〜4並びに比較例1及び2の粘接着テープについて試験を行い、その特性を評価した。結果を下記表1に表す。
〈表面エネルギー〉
基材表面のウェハ貼合部分、ダイシングフレーム貼合部分の表面エネルギーを測定した。評価は、JIS K 6768:1999(プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法)にて行った。
〈フレーム糊残り〉
ダイシングフレームへの粘接着剤の糊残りの有無の確認は次のように行った。実施例及び比較例の粘接着テープを、ダイシングフレーム(ディスコ製、商品名、DTF2−6−1)に貼合し、7日間放置後に、ダイシングフレームを剥離し、ダイシングフレームへの粘接着剤の糊残りの有無について目視で確認を行った。
その際、ダイシングフレームに粘接着剤の糊残りが無い場合を「○」、糊残りがあった場合を「×」として判定を行った。
〈ダイシング時のチップ飛び〉
直径6インチのベアウェハを裏面研磨処理して厚さ0.10mmとしたウェハを用いた。ダイシング・ダイボンディングフィルムよりセパレータを剥離し、露出した接着剤層に上記ミラーウェハを40℃でロール圧着した後、1mm角のチップサイズにフルダイシングした。その後、ダイシング時のチップ飛びの有無を評価した。チップ飛びのなかった場合を「○」、あった場合を「×」として判定を行った。
〈ピックアップ性〉
チップサイズを5mm角、10mm角、15mm角に変えたこと以外は上記と同様にフルダイシングを行った。その後、支持基材側より紫外線を照射し(200mJ/cm2)、基材側からのニードルによる突き上げ方式でシリコンチップをピックアップした。ピックアップできた場合を「○」、ピックアップできなかった場合を「×」として判定を行った。
〈ピックアップ突き上げ高さ〉
上記と同様にフルダイシングを行った10mm角チップにおいて、ピックアップ時のピン突き上げ高さを変更して、ピックアップ成功率が90%以上になる最低突き上げ高さを調査した。突き上げ高さが低いものほどよりピックアップに有利である。
Figure 2007012670
表1の結果から明らかなように、比較例1の粘接着テープでは、基材フィルムの全面に離型剤が塗布されているためウェハ貼合部分とダイシングフレーム貼合部分との表面エネルギーが等しく、粘接着テープをダイシングフレームから剥離する際に離型剤層部分で剥離してしまいダイシングフレームに粘接着剤の糊残りが生じた。また、比較例2の粘接着テープでは、ダイシングフレーム貼合部分にコロナ処理しているためダイシングフレームに粘接着剤の糊残りが生じることはなかったが、ウェハ貼合部分の粘着剤層が基材フィルムに密着していたためピックアップ突き上げ高さをしないとピックアップが困難であり、15mm角のチップにいたってはピックアップすることができなかった。
これらに対し、実施例1〜4の粘接着テープでは、チップのピックアップ時にウェハ貼合部分の粘接着剤層が基材フィルムから良好に剥離するため問題なくピックアップを行うことができ、またダイシングフレームへの粘接着剤の転着も生じなかった。また、実施例2及び4の粘接着テープはウェハ貼合部分が青色に着色されており、ウェハ貼合部分の視認性に優れた。
本発明の粘接着テープの好ましい一実施態様を示す斜視図である。 本発明の粘接着テープの使用状態を示す断面図である。
符号の説明
1 粘接着テープ
11 基材フィルム
12 粘接着剤層
13 離型剤層
14 ウェハ
15 粘接着剤層におけるウェハに接する面
16 ダイシングフレーム
17 粘接着剤層におけるダイシングフレームに接する面
18 離型剤層における粘接着剤層に接する面
19 基材フィルムにおける粘接着剤層に接する面

Claims (5)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に粘接着剤層が設けられた粘接着テープであって、前記基材フィルムと前記粘接着剤層との間に部分的に離型剤層を有することを特徴とする半導体ウェハのダイシング−ダイボンディング用粘接着テープ。
  2. 前記離型剤層がウェハ貼合部分に対応して設けられていることを特徴とする請求項1記載の粘接着テープ。
  3. 前記離型剤層における前記粘接着剤層に接する面の表面エネルギーが、前記基材フィルムにおける前記粘接着剤層に接する面の表面エネルギーより低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘接着テープ。
  4. 被着体に粘接着した場合に、前記粘接着剤層における粘接着剤の前記基材フィルムに対する剥離接着強さが、前記被着体に対する剥離接着強さよりも強いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘接着テープ。
  5. 前記離型剤層が着色されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘接着テープ。
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