JP2007072336A - 保護膜形成用材料およびこれを用いたホトレジストパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保護膜形成材料に適当な接触角および転落角をもたせることにより、液浸露光用液体のスキャン追従性能を向上させるとともに、液浸露光プロセスに用いられる保護膜に要求される基本特性(撥水性等)を備えた、特に局所液浸露光プロセスに好適に適用される保護膜形成用材料、およびこれを用いたホトレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 基板上のホトレジスト膜上に積層される保護膜を形成するための材料であって、フルオロヒドロキシアルキル基を有する環状炭化水素を含むアルカリ可溶性ポリマーを含有する保護膜形成用材料、および該保護膜形成用材料を用いたホトレジストパターンの形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、保護膜形成用材料およびこれを用いたホトレジストパターン形成方法に関する。本発明は特に、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)プロセスに好適に適用される。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイスにおける微細構造の製造にホトリソグラフィー法が多用されている。近年、半導体デバイスの高集積化、微小化の進展が著しく、ホトリソグラフィー工程におけるホトレジストパターン形成においてもより一層の微細化が要求されている。
現在、ホトリソグラフィー法により、例えば、最先端の領域では、線幅が90nm程度の微細なホトレジストパターンの形成が可能となっているが、さらに線幅65nmといったより微細なパターン形成の研究・開発が行われている。
このようなより微細なパターン形成を達成させるためには、一般に、露光装置やホトレジスト材料の改良による対応策が考えられる。露光装置による対応策としては、F2エキシマレーザー、EUV(極端紫外光)、電子線、X線、軟X線等の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)の増大等の方策が挙げられる。
しかしながら、光源波長の短波長化は高額な新たな露光装置が必要となる。また、高NA化では、解像度と焦点深度幅がトレード・オフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度幅が低下するという問題がある。
最近、このような問題を解決可能とするホトリソグラフィー技術として、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)法が報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。この方法は、露光時に、露光装置(レンズ)と基板上のホトレジスト膜との間の露光光路の、少なくとも前記ホトレジスト膜上に所定厚さの液浸露光用液体を介在させて、ホトレジスト膜を露光し、ホトレジストパターンを形成するというものである。この液浸露光法は、従来は空気や窒素等の不活性ガスであった露光光路空間を、これら空間(気体)の屈折率よりも大きく、かつ、ホトレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率(n)をもつ液浸露光用液体(例えば純水、フッ素系不活性液体など)で置換することにより、同じ露光波長の光源を用いても、より短波長の露光光を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様に、高解像性が達成されるとともに、焦点深度幅の低下も生じない、という利点を有する。
このような液浸露光プロセスを用いれば、現存の露光装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より高解像性に優れ、かつ焦点深度にも優れるホトレジストパターンの形成が実現できるため、大変注目されている。
しかし、液浸露光プロセスでは、ホトレジスト膜の上層に液浸露光用液体を介在させた状態で露光を行うことから、当然のことながら、液浸露光用液体によるホトレジスト膜の変質、ホトレジスト膜からの溶出成分による液浸露光用液体自体の変質に伴う屈折率変動などが懸念される。
このような状況下、ホトレジスト膜上にフッ素含有樹脂を用いた保護膜を形成し、この保護膜上に液浸露光用液体を介在させることによって、液浸露光用液体によるホトレジスト膜への変質、液浸露光用液体自体の変質に伴う屈折率変動を同時に防止することを目的とした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに最近、ホトレジストパターン形成工程の簡略化、製造効率等の観点から、アルカリ可溶性ポリマーを用いた保護膜を用いることによって、液浸露光後のアルカリ現像時に、保護膜の除去と、不要なホトレジスト膜の除去とを同時に行ってホトレジストパターンを得る技術が注目されている(例えば、特許文献2参照)。
「ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー B(Journal of Vacuum Science & Technology B)」、(米国)、1999年、第17巻、6号、3306−3309頁 「ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー B(Journal of Vacuum Science & Technology B)」、(米国)、2001年、第19巻、6号、2353−2356頁 「プロシーディングス・オブ・エスピーアイイー(Proceedings of SPIE)」、(米国)、2002年、第4691巻、459−465頁 国際公開第2004/074937号パンフレット 特開2005−157259号公報
しかしながら最近では、高速で走査させる露光用レンズと、ホトレジスト層上に保護膜を形成した基板との間のみを液浸露光用液体を満たす局所液浸露光プロセスが検討されてきており、この局所液浸露光プロセスにおいては、液浸露光用液体のスキャン追従性という課題が新たに浮上してきている。従来の液浸露光プロセスの検討においては、ホトレジスト膜上に保護膜を形成した基板上を、露光用レンズおよび液浸露光用液体を同時に走査させながら露光処理を行う際の課題は検討されていなかった。
局所液浸露光プロセスでは、例えば、保護膜/ホトレジスト層を設けた基板をウェーハステージ上に載置し、保護膜の上方に所定間隔を空けて露光用レンズを配置し、露光用レンズを高速でスキャニング移動させながら、液浸露光用液体を一方のノズルから保護膜上に連続滴下すると同時に他方のノズルから吸引しつつ、前記露光用レンズとともに移動させながら露光するというものである。このような局所液浸露光プロセスでは、滴下され続ける液浸露光用液体が微小水滴となって保護膜表面上に残留する。この微小水滴が、スキャニングするレンズと同様の速度で保護膜上を追従する必要がある。それに加えて、保護膜として要求される基本特性である、液浸露光用液体への耐性が高い、下層に設けられるホトレジスト膜との相溶性が低い、液浸露光用液体からホトレジスト膜への成分の溶出の防止、ホトレジスト膜から液浸露光用液体への成分の溶出の防止、保護膜のガスの透過の抑止、等の特性を併せもつ必要がある。
したがって、特に局所液浸露光プロセスに適用される保護膜形成用材料として、適当な接触角と転落角をもたせる必要がある。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、適当な接触角と転落角をもたせることにより液浸露光用液体のスキャン追従性能を向上させるとともに、液浸露光プロセスに用いられる保護膜に要求される基本特性(例えば撥水性等)を備えた保護膜形成用材料、およびこれを用いたホトレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、基板上のホトレジスト膜上に積層される保護膜を形成するための材料であって、フルオロヒドロキシアルキル基を有する環状炭化水素を含むアルカリ可溶性ポリマーを含有する保護膜形成用材料を提供する。
また本発明は、液浸露光プロセスを用いたホトレジストパターン形成方法であって、基板上にホトレジスト膜を設け、該ホトレジスト膜上に上記ホトレジスト保護膜形成用材料を用いて保護膜を形成した後、該基板の少なくとも前記保護膜上に液浸露光用液体を配置し、次いで、前記液浸露光用液体および前記保護膜を介して、前記ホトレジスト膜を選択的に露光し、必要に応じて加熱処理を行った後、アルカリ現像液を用いて前記保護膜と前記ホトレジスト膜とを現像処理することにより、前記保護膜を除去すると同時にホトレジストパターンを得る、ホトレジストパターンの形成方法を提供する。
本発明により、適当な接触角および転落角をもたせることにより、液浸露光用液体のスキャン追従性能を向上させるとともに、保護膜として要求される基本特性である、液浸露光用液体への耐性が高い、下層に設けられるホトレジスト膜との相溶性が低い、液浸露光用液体からホトレジスト膜への成分の溶出の防止、ホトレジスト膜から液浸露光用液体への成分の溶出の防止、保護膜のガスの透過の抑止、等の特性を併せもつ保護膜形成用材料が提供される。本発明保護膜形成用材料を液浸露光プロセスに適用することにより、従来のホトレジスト材料、露光装置を用いてリソグラフィーを行った場合の解像度を超えて、極微細なホトレジストパターンの形成が可能となる。
以下、本発明について詳述する。
本発明に係る保護膜形成用材料は、フルオロヒドロキシアルキル基を有する環状炭化水素を含むアルカリ可溶性ポリマーを含有する。
このようなアルカリ可溶性ポリマーとしては、少なくとも下記式(I)で表されるモノマー単位を構成単位として含むポリマーが好ましく用いられる。
Figure 2007072336
上記式(I)中、各置換基は以下の意味を示す。
fは−CH2−(ただし水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
f1は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されている直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のフルオロアルキル基を示す。
s、t、u、vはそれぞれ0〜3の数を示す。
mは繰り返し単位を意味する。
上記式(I)で表されるモノマー単位としては、具体的には下記式(II)で表されるモノマー単位(mは上記で定義したとおり)が特に好ましく用いられる。
Figure 2007072336
このようなモノマー単位を構成単位として含むポリマーを用いることにより、保護膜材料に対して適当な接触角と転落角とをバランスよくもたせることができる。
ここで、接触角とは、液浸露光用液滴と、接液している材料(保護膜)上面・水平線と、液滴端での接線とがなす角度をいう。上記適当な接触角は60°以上が好ましく、より好ましくは70°以上である。このような適当な接触角をもたせることにより液浸露光用液体のスキャン追従性を向上させることができる。
また転落角とは、液浸露光用液滴が形成されている基板を徐々に傾斜させてゆき、基板上の液滴が動き始めた時点での基板の傾斜角を意味する。上記適当な転落角は30°以下が好ましく、より好ましくは25°以下である。このような適当な転落角をもたせることにより液浸露光用液体のスキャン追従性を向上させることができる。
本発明では、上記式(I)で表されるモノマー単位を重合して得たホモポリマーであってもよく、また、該モノマー単位と、前述した保護膜形成用材料に求められる特性を損なわない範囲で、任意のモノマー単位と共重合して得たコポリマーとして用いてもよく、あるいは該任意のモノマー単位を少なくとも有するポリマーと共重合して得たコポリマーとして用いてもよい。
上記コポリマーを形成するためのモノマー単位、あるいはそのモノマー単位を少なくとも有するポリマーを構成する単位としては、以下のようなモノマー単位が好適例として挙げられる。
1.下記式(III)で表される構成単位(モノマー単位)
Figure 2007072336
上記式(III)中、各置換基は以下の意味を示す。
fは−CH2−(ただし水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
f2は水素原子、または、直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
f3は直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
s、t、uはそれぞれ0〜3の数を示す。
mは繰り返し単位を意味する。
なお、Cf、Rf2、Rf3の少なくともいずれかにおいてフッ素置換基を有するものとする。
上記式(III)で表されるモノマー単位としては、(III−1)フッ素原子またはフッ素化アルキル基および(III−2)アルコール性水酸基またはオキシアルキル基をともに有する脂肪族環式基を含む非水溶性かつアルカリ可溶性のモノマー単位が好ましい。
すなわち、モノマー単位(III)において、(III−1)フッ素原子またはフッ素化アルキル基および(III−2)アルコール性水酸基またはアルキルオキシ基が脂肪族環式上にそれぞれ結合し、該環式基が主鎖を構成しているものである。該(III−1)フッ素原子またはフッ素化アルキル基としては、フッ素原子または低級アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されたものが挙げられる。具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基などが挙げられるが、工業的には、フッ素原子やトリフルオロメチル基が好ましい。また、(III−2)アルコール性水酸基またはアルキルオキシ基としては、単にヒドロキシル基であり、アルキルオキシ基とは鎖状、分岐状、または環状の炭素数1〜15のアルキルオキシアルキル基、またはアルキルオキシ基である。
このような単位を少なくとも有するポリマーとしては、水酸基とフッ素原子を有するジエン化合物の環化重合により形成される。該ジエン化合物としては、透明性、耐ドライエッチング性に優れる5員環や6員環を有する重合体を形成しやすいヘプタジエンが好ましく、さらには、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエン(CF2=CFCF2C(CF3)(OH)CH2CH=CH2)の環化重合により形成されるポリマーが最も好ましい。
上記式(III)で表される構成単位を少なくとも有するポリマーの具体例としては、少なくとも下記式(IV)、(V)で表される構成単位のいずれかを含むポリマー、あるいは、下記式(IV)および(V)を含む共重合体および/または混合ポリマーが好ましく用いられる。式(IV)、(V)中、Rf2、mは上記で定義したとおりである。
Figure 2007072336
Figure 2007072336
式(IV)および(V)が共重合体および/または混合ポリマーを構成する場合、それぞれ10〜90モル%で、共重合体および/または混合ポリマーを構成するのが好ましい。
2.下記式(VI)で表される構成単位(モノマー単位)
Figure 2007072336
上記式(IV)中、各置換基は以下の意味を示す。
f4は直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
f5は水素原子、フッ素原子、または、直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
mは繰り返し単位を意味する。
なお、Rf4、Rf5の少なくともいずれかにおいてフッ素置換基を有するものとする。
上記式(VI)で表されるモノマー単位の具体例としては、下記式(VI−a)(式中、mは上記で定義したとおり)で表されるモノマー単位が例示される。
Figure 2007072336
さらに、上記式(VI)で表されるモノマー単位を含むポリマーは、上記式(VI)で表されるモノマー単位と下記式(VII)で表されるモノマー単位との共重合体および/または混合ポリマーであってもよい。
Figure 2007072336
式(VII)中、Rf6は水素原子、または、直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示し;mは繰り返し単位を意味する。なお、Rf6の少なくともいずれかにおいてフッ素置換基を有するものとする。
上記式(VI)で表されるモノマー単位と上記一般式(VII)で表される共重合体の具体例としては、下記式(VIII)で表されるモノマー単位(式中、mは上記で定義したとおり)が挙げられる。
Figure 2007072336
3.下記式(IX)で表される構成単位(モノマー単位)
Figure 2007072336
上記式(IX)中、各置換基は以下の意味を示す。
f7は直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
f8は水素原子、フッ素原子、または、直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のアルキル基(ただし、アルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示す。
Rは水素原子またはメチル基を示し;mは繰り返し単位を意味する。
なお、Rf7、Rf8の少なくともいずれかにおいてフッ素置換基を有するものとする。
上記(IX)で表されるモノマー単位の具体例としては、下記式(IX−a)で表されるモノマー単位(式中、mは上記で定義したとおり)が挙げられる。
Figure 2007072336
本発明に用いられるアルカリ可溶性ポリマーは、GPCによるポリスチレン換算質量平均分子量で3,000〜50,000程度のものが好ましく用いられるが、これに限定されるものでない。
アルカリ可溶性ポリマーの配合量は、保護膜形成材料の全体量(後述する有機溶剤を含む)に対して0.1〜20質量%程度とするのが好ましく、特には0.3〜5質量%とすることが好ましい。
アルカリ可溶性ポリマーは、公知のアルカリ可溶性ポリマーの重合法によって、合成することができる。
本発明の保護膜形成用材料は、必須成分として、上記アルカリ可溶性ポリマーの他に、有機溶剤を含む。有機溶剤としては、上記アルカリ可溶性ポリマーを溶解し得るものであればいずれも用いることができ、例えばアルコール系溶剤、パラフィン系溶剤、フッ素系溶剤の他に、エポキシ環を含まず、かつ水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子により置換されたフルオロアルキルエーテルおよびフルオロアルキルエステル等が挙げられるが、これらに限定されるものでない。
アルコール系溶剤としては、イソプロピルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−プロパノール(=イソブチルアルコール)、4−メチル−2−ペンタノール等が例示され、特に2−メチル−1−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等が好ましく用いられる。パラフィン系溶剤としては、n−ヘプタン等が例示される。フッ素系溶剤としては、ペルフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランが使用可能であることが確認されている。
エポキシ環を含まず、かつ水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子により置換されたフルオロアルキルエーテルおよびフルオロアルキルエステルとしては、炭素原子数が4〜15であるものが好ましく用いられる。中でも好ましいフルオロアルキルエーテルを式で示すと、ROR’(R、R’はそれぞれアルキル基を示し、両アルキル基の合計炭素原子数が4〜15であり、その水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子により置換されている)と表すことができる。また、好ましいフルオロアルキルエステルを式で示すと、RCOOR’(R、R’はそれぞれアルキル基を示し、両アルキル基の合計炭素原子数が3〜14であり、その水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子により置換されている)と表すことができる。
上記フルオロアルキルエーテルの好適例として、下記式(X)に示す化合物が例示される。
Figure 2007072336
また上記フルオロアルキルエステルの好適例として、下記式(XI)、(XII)に示す化合物等が例示される。
Figure 2007072336
Figure 2007072336
有機溶剤の配合量は、保護膜形成材料が濃度0.1〜20質量%の溶液となるように調整されることが好ましく、特には0.3〜5質量%とするように調整されることが好ましい。
本発明の保護膜形成用材料には、さらに、酸性物質、特には炭化フッ素化合物を配合してもよい。酸性物質を配合することにより、ホトレジストパターンの形状改善の効果が得られる。
このような炭化フッ素化合物としては、例えば下記式(XIII)
(Cn2n+1SO22NH (XIII)
(式中、nは1〜5の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物、下記式(XIV)
x2x+1COOH (XIV)
(式中、xは10〜15の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物、下記式(XV)
Figure 2007072336
(式中、oは2〜3の整数である。)
で示される炭化フッ素化合物、下記式(XVI)
Figure 2007072336
(式中、pは2〜3の整数であり、Rf9は一部若しくは全部がフッ素原子に置換されているアルキル基を示し、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基により置換されていてもよい。)
で示される炭化フッ素化合物等が好適例として挙げられるが、これら例示に限定されるものでない。なお上記炭化フッ素化合物は、いずれも重要新規利用規則(SNUR)の対象となっておらず、使用可能である。
上記式(XIII)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、(C49SO22NH、(C37SO22NHなどの化合物が例示される。
上記式(XIV)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、C1021COOHなどの化合物が例示される。
上記式(XV)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記式(XV−a)で表される化合物が例示される。
Figure 2007072336
上記式(XVI)で示される炭化フッ素化合物としては、具体的には、下記式(XVI−a)で表される化合物が例示される。
Figure 2007072336
酸性物質を配合する場合、その配合量は、上記アルカリ可溶性ポリマーの配合量に対して0.1〜10質量%程度とするのが好ましい。
本発明のホトレジスト保護膜形成用材料にはさらに、架橋剤を配合してもよい。
該架橋剤としては、少なくとも2個の水素原子がヒドロキシアルキル基および/またはアルコキシアルキル基で置換された、アミノ基および/またはイミノ基を有する含窒素化合物が好ましく用いられる。これら含窒素化合物としては、例えばアミノ基の水素原子がメチロール基またはアルコシキメチル基あるいはその両方で置換された、メラミン系誘導体、尿素系誘導体、グアナミン系誘導体、アセトグアナミン系誘導体、ベンゾグアナミン系誘導体、スクシニルアミド系誘導体や、イミノ基の水素原子が置換されたグリコールウリル系誘導体、エチレン尿素系誘導体等を挙げることができる。
これらの含窒素化合物は、例えば、メラミン系誘導体、尿素系誘導体、グアナミン系誘導体、アセトグアナミン系誘導体、ベンゾグアナミン系誘導体、スクシニルアミド系誘導体、グリコールウリル系誘導体、エチレン尿素系誘導体等を、沸騰水中においてホルマリンと反応させてメチロール化することにより、あるいはこれにさらに低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等と反応させてアルコキシル化することにより、得ることができる。
架橋剤としては、さらに好ましくは、テトラブトキシメチル化グリコールウリルが用いられる。
さらに前記架橋剤として、少なくとも1種の水酸基および/またはアルキルオキシ基で置換された炭化水素化合物とモノヒドロキシモノカルボン酸化合物との縮合反応物も好適に用いることができる。上記モノヒドロキシモノカルボン酸としては、水酸基とカルボキシル基が、同一の炭素原子、または隣接する二つの炭素原子のそれぞれに結合しているものが好ましい。
架橋剤を配合する場合、その配合量は、上記アルカリ可溶性ポリマーの配合量に対して0.5〜10質量%程度とするのが好ましい。
本発明の保護膜形成用材料にはさらに、所望により任意の界面活性剤を配合してもよい。該界面活性剤としては「XR−104」(商品名。大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられるが、これに限定されるものでない。このような界面活性剤を配合することにより、塗膜性や溶出物の抑制能をより一層向上させることができる。
界面活性剤を配合する場合、その配合量は、上記アルカリ可溶性ポリマーの配合量に対して0.001〜10質量%程度とするのが好ましい。
本発明の保護膜形成用材料の製造は常法により行うことができる。
本発明の保護膜形成用材料は、特に液浸露光プロセスに好適に用いられる。液浸露光プロセスは、基板上に設けたホトレジスト膜に対し、露光光がホトレジスト膜に到達する経路の少なくとも前記ホトレジスト膜上に、空気の屈折率よりも大きくかつホトレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する所定厚さの液体(液浸露光用液体)を介在させた状態でホトレジスト膜を露光することによって、ホトレジストパターンの解像度を向上させる方法をいう。
上記液浸露光用液体としては、水(純水、脱イオン水など)、フッ素系溶剤等が好適に用いられる。中でも、液浸露光の光学的要求(屈折率特性が良好である等)、取り扱いの容易性、環境汚染性がない、等の点から、水が最も好ましいものとして最有力視されている。
本発明に係る保護膜形成用材料は、ホトレジスト膜の上に直接形成することができ、パターン露光を阻害することがない。また水に不溶であるので、液浸露光用液体として水を用いて、種々の組成のホトレジスト膜を液浸露光プロセスに供している間、十分に保護し、良好な特性のホトレジストパターンを得ることができる。他方、波長157nmの露光光(F2エキシマレーザー等)を用いた場合は、液浸露光用液体への露光光の吸収低減という点から、液浸露光用液体としてフッ素系媒体が有力視されているが、このようなフッ素系溶剤を用いた場合であっても、上記した水と同様に、ホトレジスト膜を液浸露光プロセスに供している間、十分に保護し、良好な特性のホトレジストパターンを得ることができる。
さらに、本発明の保護膜形成用材料はアルカリ可溶性なので、露光が完了し、アルカリ現像処理を行う段階になっても、保護膜を現像処理前にホトレジスト膜から除去する工程を設ける必要がない。すなわち、ホトレジスト膜のアルカリ現像液による現像処理を、保護膜を残したまま行うことができるため、保護膜の除去とホトレジスト膜の現像(不要なホトレジスト膜の除去)とが同時に実現できる。したがって本発明により、パターン特性の良好なホトレジストパターン形成を、環境汚染性が極めて低く、かつ工程数を低減して効率的に行うことができる。
本発明のホトレジスト保護膜形成用材料を用いた液浸露光法によるホトレジストパターン形成方法は、例えば以下のように行う。
まず、シリコンウェーハ等の基板上に、慣用のホトレジスト組成物をスピンナーなどで塗布した後、プレベーク(PAB処理)し、ホトレジスト膜を形成する。なお、基板上に有機系または無機系の反射防止膜(下層反射防止膜)を1層設けてから、ホトレジスト膜を形成してもよい。
ホトレジスト組成物は、特に限定されるものでなく、ネガ型およびポジ型ホトレジストを含めてアルカリ水溶液で現像可能なホトレジストを任意に使用できる。このようなホトレジストとしては、(i)ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、(ii)露光により酸を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する化合物およびアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、(iii)露光により酸を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、および(iv)光により酸あるいはラジカルを発生する化合物、架橋剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型ホトレジスト等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
次に、上記ホトレジスト膜の表面に、本発明に係る保護膜形成用材料を均一に塗布した後、加熱などにより硬化させることによって、保護膜を形成する。
次いで、このホトレジスト膜、保護膜が積層された基板上に、液浸露光用液体を配置する。この状態の基板のホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して選択的に露光を行う。
ここで局所液浸露光方式では、上記ホトレジスト膜、保護膜が積層された基板をウェーハステージ上に載置する。次いで、露光用レンズを高速でスキャニング移動させながら、液浸露光用液体をノズルから保護膜上に連続滴下しながら、保護膜を通してホトレジスト層を選択的に露光する。この連続滴下状態の基板上の保護膜/ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して選択的に露光を行う。
したがって、露光光は、液浸露光用液体と保護膜とを通過してホトレジスト膜に到達することになる。
このとき、ホトレジスト膜は保護膜によって、液浸露光用液体から遮断されており、液浸露光用液体の侵襲を受けて膨潤等の変質を被ることや、逆に液浸露光用液体中に成分を溶出させて液浸露光用液体自体の屈折率等の光学的特性を変質させることが防止される。
露光光は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EB、EUV、VUV(真空紫外線)などの放射線を用いて行うことができる。
液浸露光用液体は、空気の屈折率よりも大きくかつ使用されるホトレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する液体であれば、特に限定されるものでない。このような液浸露光用液体としては、水(純水、脱イオン水)、フッ素系不活性液体等が挙げられるが、近い将来に開発が見込まれる高屈折率特性を有する液浸露光用液体も使用可能である。フッ素系不活性液体の具体例としては、C3HCl25、C49OCH3、C49OC25、C537等のフッ素系化合物を主成分とする液体が挙げられる。これらのうち、コスト、安全性、環境問題および汎用性の観点からは、水(純水、脱イオン水)を用いることが好ましいが、157nmの波長の露光光(例えばF2エキシマレーザーなど)を用いた場合は、露光光の吸収が少ないという観点から、フッ素系溶剤を用いることが好ましい。
前記液浸状態での露光工程が完了したら、液浸露光用液体を取り除き、基板から液体を除去する。
次いで、露光したホトレジスト膜上に保護膜を積層したまま、ホトレジスト膜に対してPEB(露光後加熱)を行い、続いて、アルカリ性水溶液からなるアルカリ現像液を用いて現像処理を行う。アルカリ現像液は慣用のものを任意に用いることができる。このアルカリ現像処理により、保護膜はホトレジスト膜の可溶部分と同時に溶解除去される。なお、現像処理に続いてポストベークを行ってもよい。続いて、純水等を用いてリンスを行う。この水リンスは、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解した保護膜成分とホトレジスト組成物を洗い流す。そして、乾燥を行うことにより、ホトレジスト膜がマスクパターンに応じた形状にパターニングされた、ホトレジストパターンが得られる。このように本発明では、現像工程により保護膜の除去とホトレジスト膜の現像とが同時に実現される。なお、本発明の保護膜形成用材料により形成された保護膜は、接触角と転落角をバランスよく有するので、スキャン追従性能を向上させることができ、優れたパターンプロフィルのパターン形成を行うことができるとともに、撥水性にも優れるので、前記露光完了後の液浸露光用液体の離れがよく、液浸露光用液体の付着量が少なく、いわゆる液浸露光用液体漏れが少なくなる。
このようにしてホトレジストパターンを形成することにより、微細な線幅のホトレジストパターン、特にピッチが小さいライン・アンド・スペースパターンを良好な解像度により製造することができる。なお、ここで、ライン・アンド・スペースパターンにおけるピッチとは、パターンの線幅方向における、ホトレジストパターン幅とスペース幅の合計の距離をいう。
本発明により、液浸露光用液体のスキャン追従性に優れ、アルコール系溶剤等への溶解性に優れるとともに、保護膜として要求される基本特性である、液浸露光用液体への耐性が高い、下層に設けられるホトレジスト膜との相溶性が低い、液浸露光用液体からホトレジスト膜への成分の溶出の防止、ホトレジスト膜から液浸露光用液体への成分の溶出の防止、保護膜のガスの透過の抑止、等の特性を併せもつ保護膜形成用材料が得られた。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでない。
なお、以下の実施例において、保護膜形成用材料に配合するアルカリ可溶性ポリマーおよび有機溶剤、ホトレジストは、特記しない限り、以下の組成のものを意味するものとする。
〈アルカリ可溶性ポリマー〉
ポリマー1: 上記式(II)で表されるモノマー単位を構成単位として含むホモポリマー(Mw=5000)[本発明に用いられるアルカリ可溶性ポリマー]
ポリマー2: 上記式(IV)で表されるモノマー単位を構成単位として含むホモポリマー(Mw=5000)
〈有機溶剤〉
溶剤1: 2−メチル−1−プロパノール(=イソブチルアルコール)
〈ホトレジスト〉
ホトレジスト1: ArF用ポジ型ホトレジスト(「TARF−P6111ME」;東京応化工業(株)製)
1. 現像可溶型保護膜物性評価
〈保護膜形成用材料〉
以下の試料を用いた。なお試料2は対照試料である。
試料1: ポリマー1を溶剤1に溶解させた溶液(固形分濃度2.8質量%)
試料2: ポリマー2を溶剤1に溶解させた溶液(固形分濃度2.8質量%)
(実施例1)
本願発明に用いられるアルカリ可溶性ポリマーの有機溶剤に対する可溶性について、下記評価方法により評価した。
すなわち、試料1中のポリマー1の溶解性を目視により観察したところ、溶剤1に対するポリマー1の溶解性は良好であった。
(実施例2)
試料1、試料2の撥水性、スキャン追従性について、転落角、接触角を測定することにより評価した。
〈転落角〉
各溶液を基板上に50μL滴下した後、該基板を1秒間に1′の傾斜速度の割合で斜度を上げていき、基板上の液滴が動き始めた時点での基板の傾斜角度(転落角)を測定した。転落角の測定は、転落角計「Drop Master 700」(協和界面科学(株)製)を用いた。その結果、試料1の転落角は18°、試料2の転落角は30°であった。
〈接触角〉
各溶液を基板上に2μL滴下し、液滴と基板との接触角を測定した。その結果、試料1、試料2ともに接触角は73°であった。
上記結果から、ポリマー1を含む溶液1は、ポリマー2(対照ポリマー)に比べ、撥水性に優れ、かつスキャン追従性にも優れ、局所液浸露光プロセスに好適である。
(実施例3)
試料1の塗布性について、下記により評価した。
すなわち、試料1を基板上にスピンコート(1200rpm)した後、90℃で60秒間ベークし、保護膜を形成し、保護膜表面の塗布状況を目視で観察したところ、塗布斑が全くなく、均一に塗布されていた。
(実施例4)
実施例3で形成した保護膜の耐水性の有無につき、下記評価方法により評価した。
すなわち、実施例3で形成した保護膜に純水を120秒間接触させ、その前後での膜厚変動を測定することにより行った。その結果、純水接触前の保護膜厚は72.2nm、純水接触後の保護膜厚は72.7nmで、ほとんど変動がなかった。
(実施例5)
実施例3で形成した保護膜の、現像液に対する溶解性の有無(現像可溶か否か)につき、下記評価方法により評価した。
すなわち、実施例3で形成した保護膜を有する基板を2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に60秒間接触させ、アルカリ現像液に対する溶解性を評価した。評価は、アルカリ現像液接触による保護膜溶解速度を測定することにより行った。その結果、保護膜溶解速度は950nm/secであった。
一方、実施例3において試料1の代わりに試料2を用いた以外は、実施例3に記載した方法と同様の方法で形成した保護膜を、上記と同様にしてアルカリ現像液に対する溶解性を評価したところ、保護膜溶解速度は500nm/secであった。
以上の結果から、本発明に用いられるアルカリ可溶性ポリマーは溶解性に優れることが確認された。
2. 解像性評価
2−1. 二束光干渉実験による液浸露光評価
〈ホトレジスト〉
上記ホトレジスト1(ArF用ポジ型ホトレジスト)を用いた。
〈保護膜形成用材料〉
以下の試料を用いた。
試料3: ポリマー1を溶剤1に溶解させた溶液(固形分濃度2質量%)
(実施例6)
有機系反射防止膜組成物「ARC29」(Brewer社製)をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で225℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの反射防止膜を形成した。そして、この反射防止膜上に、上記ホトレジスト1を塗布し、ホットプレート上で130℃にて90秒間プレベークして、乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚150nmのホトレジスト膜を形成した。
該ホトレジスト膜上に、上記試料3を塗布し、90℃にて60秒間加熱し、膜厚70nmの保護膜を形成した。
次に、液浸露光用実験機(「LEIES 193−1」;(株)ニコン製)を用いて二光束干渉実験を行った。なお、液浸露光用液体として、純水を使用した。その後、130℃、90秒間の条件でPEB処理し、続いて2.38質量%TMAH水溶液を用いて、23℃にて60秒間現像処理した。この現像工程により保護膜が完全に除去され、ホトレジスト膜の現像も良好であった。
このようにして得た90nmのライン・アンド・スペースパターン(1:1)を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、良好な形状のライン・アンド・スペースパターンが形成できた。
2−2. ArF用ドライ露光機(=非液浸用露光機)による擬似液浸露光評価
〈ホトレジスト〉
上記ホトレジスト1(ArF用ポジ型ホトレジスト)を用いた。
〈保護膜形成用材料〉
上記試料3を用いた。
(実施例7)
有機系反射防止膜組成物「ARC29」(Brewer社製)をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で225℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの反射防止膜を形成した。そして、この反射防止膜上に、上記ホトレジスト1を塗布し、ホットプレート上で130℃にて90秒間プレベークして、乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚225nmのホトレジスト膜を形成した。
該ホトレジスト膜上に、上記試料3を塗布し、90℃にて60秒間加熱し、膜厚70nmの保護膜を形成した。
次に、ArF用露光機(「NSR−S302A」;(株)ニコン製)を用いて露光強度24.5mJ/cm2で露光した。露光後、1分間純水を滴下し擬似液浸環境下においた。その後、100℃、90秒間の条件でPEB処理し、続いて2.38質量%TMAH水溶液を用いて、23℃にて60秒間現像処理した。この現像工程により保護膜が完全に除去され、ホトレジスト膜の現像も良好であった。
このようにして得た130nmのライン・アンド・スペースパターン(1:1)を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、良好な形状のライン・アンド・スペースパターンが形成できた。

Claims (9)

  1. 基板上のホトレジスト膜上に積層される保護膜を形成するための材料であって、フルオロヒドロキシアルキル基を有する環状炭化水素を含むアルカリ可溶性ポリマーを含有する保護膜形成用材料。
  2. 液浸露光プロセスに用いられる保護膜形成用材料である、請求項1記載の保護膜形成用材料。
  3. アルカリ可溶性ポリマーが少なくとも下記式(I)で表されるモノマー単位を構成単位として含む、請求項1または2記載の保護膜形成用材料。
    Figure 2007072336
    〔式(I)中、Cfは−CH2−(ただし水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されていてもよい)を示し;Rf1は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子に置換されている直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭素原子数1〜5のフルオロアルキル基を示し;s、t、u、vはそれぞれ0〜3の数を示し;mは繰り返し単位を意味する。〕
  4. 上記式(I)で表されるモノマー単位が、下記式(II)で表されるモノマー単位である、請求項3記載の保護膜形成用材料。
    Figure 2007072336
    〔式(II)中、mは繰り返し単位を意味する。〕
  5. さらに酸性物質を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護膜形成用材料。
  6. 酸性物質が炭化フッ素化合物である、請求項5記載の保護膜形成用材料。
  7. さらに架橋剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の保護膜形成用材料。
  8. 架橋剤が、少なくとも2個の水素原子がヒドロキシアルキル基および/またはアルコキシアルキル基で置換された、アミノ基および/またはイミノ基を有する含窒素化合物である、請求項7記載の保護膜形成用材料。
  9. 液浸露光プロセスを用いたホトレジストパターン形成方法であって、基板上にホトレジスト膜を設け、該ホトレジスト膜上に請求項1〜8のいずれかに記載のホトレジスト保護膜形成用材料を用いて保護膜を形成した後、該基板の少なくとも前記保護膜上に液浸露光用液体を配置し、次いで、前記液浸露光用液体および前記保護膜を介して、前記ホトレジスト膜を選択的に露光し、必要に応じて加熱処理を行った後、アルカリ現像液を用いて前記保護膜と前記ホトレジスト膜とを現像処理することにより、前記保護膜を除去すると同時にホトレジストパターンを得る、ホトレジストパターンの形成方法。
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