JP2007069813A - 車両用空調装置 - Google Patents

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雅浩 冨永
Koji Matsunaga
浩司 松永
Hirohisa Motomura
本村  博久
Toshiyuki Asakura
利行 朝倉
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Abstract

【課題】安全対策として空調ケース上に水が垂れたとしても空調ケースの車両後方側の乗員足元には水を滴下させない止水対策(乗員足元への被水防止対策)を施す。
【解決手段】部品34から両ユニット部20・30間の空調ケース12の上面に滴下した温水を、更に空調ケース12の上面から車両後方側に滴下させないよう空調ケース12上面の車両後方側に止水リブ13を設けている。 これによれば、万が一にも空調ケース12上に水が垂れたとしても空調ケース12の車両前方側に滴下し、安全対策として空調ケース12の車両後方側の乗員足元には水を滴下させない止水対策(乗員足元への被水防止対策)を施した車両用空調装置とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は車両用空調装置に関し、特にブロワユニット部と空調ユニット部とを車両左右方向に隣接して備えるとともに、その両ユニット部間に水を漏出すると共に漏出した水を空調ケースの上面に滴下させる可能性のある部品を有するセミセンター置き一体型エアコンに関するものである。
クーラ装着率の向上を背景として、特に車両用空調装置においては、エバポレータとヒータコアとを一つのユニットに収納し、従来のクーラユニットを廃止したものが多くなってきている。ブロワユニット、クーラユニットおよびヒータユニットが、車両の左右方向に横一列に配置される従来の横型エアコンに対し、この種の車両用空調装置は、縦型一体エアコンとも称されている。
クーラユニットとヒータユニットとを一つの空調ユニットにまとめることで、車室内の足元スペースが拡大するだけでなく、ユニットを一体化することによる材料、製造および組付コストの低減が図られる。そして、一つにまとめた空調ユニットを車室内前方の略中央に配置し、その空調ユニットに対してブロワユニットを従来のように助手席前方側にオフセットして配置したものをセミセンター置きエアコンとも称されている。
また、このセミセンター置きエアコンにおいても、別体の空調ユニットとブロワユニットとを接続して構成するタイプの一体型エアコンと、一体ケース上に両ユニット部を組み立てる完全一体型エアコンと称されるものがある。また、エアコンからの吹き出し温度制御方式として、エバポレータで冷却された空調用空気をヒータコアで所望の吹き出し温度まで再加熱するリヒート方式と称されているものがある。
これは、通常のエアミックス方式と比べてヒータコアにて再加熱する風量の割合を調整するエアミックスドア部と、冷温風を均一に混合するエアミックスチャンバー部のスペースとが不要となるため、コンパクトに構成でき、通風抵抗を小さくできるというメリットがある。その代わり、ヒータコアに流通させる温水の流量を調整するための流量調整バルブを構成する必要がある。
図7は、開発段階の車両用空調装置10の正面図である。セミセンター置きの完全一体型エアコンであり、吹き出し温度制御方式にはリヒート方式を採用している。そのため、ブロワユニット部20と空調ユニット部30との間の空間を利用して、ヒータコア33の入口部に流通させる温水の流量を調整するための流量調整バルブ34を構成している。
しかしながら、本空調装置は流量調整バルブ34もしくはその前後の接続部分からヒータコア33に流通させる温水の一部が万が一にも漏れた場合、ケース12上から車両後方側(図7において紙面の手前側)の乗員足元に滴下させる可能性があるという問題点が判明した。なお、図7中で説明しなかった符号は、後で説明する本発明の実施形態中の符号と対応するものである。
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、安全対策として空調ケース上に水が垂れたとしても空調ケースの車両後方側の乗員足元には水を滴下させない止水対策(乗員足元への被水防止対策)を施した車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項6に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空調用空気の通路を形成する空調ケース(11、12、22、35)の一端側に設けられて車室内へ吹き出す空気流を作り出すブロワユニット部(20)と、
空調ケース(11、12、22、35)の他端側に設けられてブロワユニット部(20)から送られる空気流を温度制御して所望の吹出口へと配風する空調ユニット部(30)とを車両左右方向に隣接して備えるとともに、
両ユニット部(20、30)間に水を漏出すると共に漏出した水を空調ケース(12)の上面に滴下させる可能性のある部品(34)を有する車両用空調装置において、
部品(34)から両ユニット部(20、30)間の空調ケース(12)上面に滴下した水を、車両後方側から車室内へ流出させないよう空調ケース(12)上面の車両後方側に止水リブ(13)を設け、
止水リブ(13)は、空調ユニット部(30)に結合して車両略左右方向に延びる第1リブ部(13a)と車両前後方向に延びる第2リブ部(13b)を備えることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、万が一にも空調ケース(12)上に水が垂れたとしても空調ケース(12)の車両前方側に滴下し、安全対策として空調ケース(12)の車両後方側の乗員足元には水を滴下させない止水対策(乗員足元への被水防止対策)を施した車両用空調装置とすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、止水リブ(13)の高さは、空調ケース(12)が車両後方側および車両左右方向に所定角度だけ傾いたときの空調ケース(12)上面に形成されうる喫水ライン(K)よりも高くしたことを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、車両が所定角度だけ後方側および車両左右方向に傾いたとしても乗員足元には水を滴下させない止水対策とすることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、両ユニット部(20、30)間の空調ケース(12)の上面であって、空調ユニット部(30)と止水リブ(13)との間には、車両略左右方向に延びる補強リブ(14)が設けられ、補強リブ(14)に空調ユニット部(30)、止水リブ(13)および補強リブ(14)間に溜まった水を車両前方側へ導く通水溝部(T)を設け、通水溝部(T)の底部を止水リブ(13)の上端部よりも低く形成したことを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、補強リブ(14)に通水溝部(T)を設けることで、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持したまま空調ケース(12)の剛性を向上させることができ、ケースのたわみなどによる組み付けにくさを改善することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の車両用空調装置において、補強リブ(14)は、一端が空調ユニット部(30)に結合し、通水溝部(T)は、補強リブ(14)のブロワユニット部(20)側の端部に設けられたことを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、特に助手席側であるブロワユニット部(20)側に車両が傾いたときにおいても、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持することができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の車両用空調装置において、通水溝部(T)は、空調ユニット部(30)側からブロワユニット部(20)側へ低くなるように傾斜して形成されていることを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、補強リブ(14)の形状を簡素にして通水溝部(T)を形成することができる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置において、両ユニット部(20、30)間の空調ケース(12)の上面に電気部品(25)を設け、電気部品(25)のケース面上最低部を喫水ライン(K)よりも高くしたことを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持したまま、車両が所定角度だけ後方側および車両左右方向に傾いたとしても、空調ケース(12)の上面に設けた電気部品(25)に対しても水が掛からないようにすることができる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置において、補強リブ(14)は、空調ユニット部(30)側からブロワユニット部(20)側へ低くなるように傾斜して形成されていることを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、空調ケース(12)の剛性を向上と電気部品(25)への被水防止機能とを両立させることができる。
また、請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置において、水を漏出すると共に漏出した水を空調ケース(12)の上面に滴下させる可能性のある部品とは、ヒータコア(33)に流通する温水の流量を調節する流量調整バルブ(34)であることを特徴としている。
この請求項8に記載の発明によれば、車室内の空調ケース(12)上に流量調整バルブ(34)を搭載した場合の安全性を確保することができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態(請求項1、2、8に対応)について添付した図1・2を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における車両用空調装置10を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。これはセミセンター置き一体型エアコンの一例を示しており、縦型としてエバポレータ(冷却用熱交換器)32とヒータコア(加熱用熱交換器)33とを略水平にして車両の上下方向に配置している。
これは、ブロワユニット部20からの取入空気を、空調ユニット部30の側方下部の流入部31へ導入し、エバポレータ32、ヒータコア33の順に車両上方へ向かって空気が流れるものであり、車両前後方向にコンパクトにでき通風抵抗を小さくできるというメリットがある。
また、吹き出し温度制御方式としてリヒート方式を採用している。通常のエアミックス方式と比べ、ヒータコア33にて再加熱する風量の割合を調整するエアミックスドア部と、冷温風を均一に混合するエアミックスチャンバー部のスペースとが不要となるため、これによってもコンパクトにでき通風抵抗を小さくできるというメリットがある。その代わり、ヒータコア33の入口部(両ユニット部20・30の間の空間)には、流通させる温水の流量を調整するための流量調整バルブ(水を漏出すると共に漏出した水を空調ケースの上面に滴下させる可能性のある部品)34を構成している。
この車両用空調装置10は、車両左右方向に横長で一体となった下ケース11上にブロワユニット部20および空調ユニット部30を構成しており、車室内の図示しないダッシュパネルに沿って略左右方向に搭載される。特に限定されないが、空調ユニット部30は、車両中央に位置するセンターコンソールの奥に取り付けられ、ブロワユニット部20は、助手席の乗員足元に位置するインストルメントパネル奥に取り付けられる。
本空調装置10の概略組み立て構造は、ブロワユニット部20と空調ユニット部30とで一体となった下ケース11の上にエバポレータ32をセットし、ブロワ中間ケース12を嵌合させ、その上に内外気切り換え箱22や左右ケース35a・35bを嵌合させた空調部ケース35を嵌合する構造となっている。なお、これら下ケース11・ブロワ中間ケース12・内外気切り換え箱22・空調部ケース35が本発明で言うところの空調ケースである。
内外気切り換え箱22には、車室外の空気を取り入れるための外気取入口23と、車室内空気を循環させるための内気取入口24とが形成されている。内気取入口24は、内外気切り換え箱22に直接開口形成されているが、外気取入口23は、車体のカウルパネルに開口形成された取入口と図示しないエアダクトを介して連通している。
そして図示しないが、内外気切り換え箱22内には、内外気切り換えドアが回動自在に設けられており、外気取入口23を全閉する位置(内気循環モード)と内気取入口24を全閉する位置(外気取入モード)との間を回動し、必要に応じてその中間位置(内外気取入モード)でも停止する。
この内外気切り換えドアの回動動作は、内外気切り換え箱22の外面に取り付けられた図示しない内外気切り換えサーボモータなどのアクチュエータ、あるいはコントロールパネルの手動レバーに連結されたワイヤなどによって成される。なお、内気および外気の取り入れは、ファンモータ21によって回転する図示しない遠心多翼ファンへの吸い込みによって行われる。
ブロワユニット部20から送風された空気は、空調ユニット部30の側方下部に形成された流入部31から空調ユニット部30内に流入する。この流入部31の斜め上方には、取入空気を冷却するためのエバポレータ32が設けられている。このエバポレータ32は、図示しないコンプレッサ(圧縮機)、コンデンサ(凝縮器)、レシーバ(受液器)、および膨張弁と冷媒配管で接続して構成される冷凍サイクルの一要素となる。
また、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバなどの主要部品はエンジンルーム内に設けられているので、これらとエバポレータ32とは、冷媒配管によりダッシュパネルを貫通して接続される。なお、冷凍サイクルの運転および停止は、車室内のインストルメントパネルに設けられたコントロールパネルのエアコンスイッチにより行われる。
エバポレータ32上側の空調部ケース35には、ヒータコア33が設けられている。これらエバポレータ32およびヒータコア33は、その空気の通過面を略車両上下方向に向けて配設されている。そして、エバポレータ32で冷却された空気をヒータコア33で所望の吹き出し温度まで再加熱されることによって吹き出し空気の温度調節が成される。
なお、ヒータコア33には、車両のエンジン冷却水(温水)が循環し、このエンジン冷却水と空気との熱交換によって空気が加熱される。また、ヒータコア33に流通させる温水量を調整する流量調整バルブ34は、内蔵するアクチュエータ、あるいはコントロールパネルの手動レバーに連結されたワイヤなどによって回動される。
また、空調ユニット部30は、車室内に対して所望の吹出口から調和空気を配風する機能を有している。このために、空調ユニット部30の最上部(最下流側)にはフェイス開口部36、デフロスタ開口部37、および図示しないフット開口部が形成されている。フェイス開口部36は、図示しないエアダクトを介し、あるいは直接車室内のインストルメントパネルの前面に設けられたフェイスグリルに連通され、調和空気を主として乗員の上半身に向かって吹き出す。
デフロスタ開口部37は、図示しないエアダクトを介し、あるいは直接インストルメントパネルの上面に設けられたデフロスタグリルに連通され、低湿度空気または温風をフロントガラス内面に向かって吹き出して曇りを晴らす。またフット開口部は、空調部ケース35から下方に延在されたエアダクトを介して車室内の乗員の足下で開口し、主として温風を乗員の足下に向かって吹き出す。
また、図示しないモード切り換え用のロータリドアがそれぞれの開口部を開閉切り換え可能に設けられており、このドアは、リンク機構などを介してモードサーボモータなどのアクチュエータによって作動される。つまり、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、デフロスタモードなどの各種吹出モードの選択に従って、1つのロータリドアが回動して開閉の組み合わせが可変するようになっている。
次に、マックスクールモード、マックスホットモードおよび温調モードの各作動を説明する。まず、マックスクールモードにおいては、フット開口部およびデフロスタ開口部37を全閉とし、フェイス開口部36を全開とする。また、流量調整バルブ34は全閉とする。こうすることで、ブロワユニット部20から流入部31へ流入した取入空気は、エバポレータ32で冷却された後ヒータコア33を単に通過して上昇し、その後フェイス開口部36に至る。
また、マックスホットモードにおいては、フェイス開口部36およびデフロスタ開口部37を全閉とし、フット開口部を全開とする。また、流量調整バルブ34は全開とする。こうすることで、ブロワユニット部20から流入部31へ流入した取入空気は、エバポレータ32の空気通過面を単に通過しながら上昇し、ヒータコア33で加熱され、その後フット開口部に至る。
さらに、中間温度の空気を供給するバイレベルモード(温調モード)においては、デフロスタ開口部37を全閉とし、フェイス開口部36およびフット開口部を半開とする。また、流量調整バルブ34は略中間位置とする。こうすることで、ブロワユニット部20から流入部31へ流入した取入空気は、エバポレータ32の空気通過面を通過しながら冷却されて上昇し、ヒータコア33で所望温度に再加熱される。ヒータコア33を通過して適切な温度となったのち、フェイス開口部36およびフット開口部に至る。
次に、本発明の要部について説明する。本実施形態において、流量調整バルブ34が空調ユニット30のブロワ側側面に配置されていることから、万が一にも流量調整バルブ34から水が漏れると空調ケース12上に滴下することとなり、その滴下した水が空調ケース12の車両後方側から車室内に滴下すると助手席乗員の足元に滴下することとなって問題である。
図2は、図1(b)中のA−A断面図であり、車両後方側に15度傾いた状態を示す。13は、流量調整バルブ34から万が一にも空調ケース12上に水が垂れた場合、空調ケース12上面に滴下した水を、空調ケース12の車両後方側から車室内の乗員足元へ滴下させないよう、空調ケース12上面の車両後方側に設けた止水リブである。
この止水リブ13は、空調ユニット部30側と結合しており、車両略左右方向に延びる第1リブ部13aと、ブロワユニット部20側で車両前後方向に延びる第2リブ部13bとで略L字状に形成されている。そして、この止水リブ13の高さは、車両が後方側に最大15度(図2参照)、および左右方向最大10度(図3参照)だけ傾いたときにも空調ケース12上面に溜まった水が車両後方側(乗員足元側)にこぼれないだけの高さとしている。
図2・図3中のKは、空調ケース12が上記所定角度だけ傾いたときに形成されうる喫水ラインである。つまり、止水リブ13a・13bはこの喫水ラインKよりも高くなるよう空調ケース12に一体に形成してある。また、図1・図2中の14は、ブロワ中間ケース12の補強リブである。
図8は、開発段階での問題点を示す図7中D部の部分断面図である。本実施形態のブロワ中間ケース12は、下ケース11と嵌合させる際、エバポレータ32のタンク部周りのシールパッキン32aを圧縮シールしながら嵌合する構造となっているが、図8に示すケース部がパッキン32aの反発力によりたわみが生じて、下ケース11との嵌合、および空調部ケース35との嵌合がしづらくなるという問題が生じたものである。この問題に対しては、ケース12の上面側に補強リブ14を設けるという対策を施している。
このように、空調ユニット部30と止水リブ13との間に、車両略左右方向に延びる補強リブ14を設ける場合は、先の止水リブ13の上端部よりも低く形成している。これにより、上記最大角度だけ傾いたとき車両後方側(乗員足元側)に水をこぼさないうえ、傾きが最大角度から少しでも水平側に戻ったときに空調ケース12上の水を車両前方側(ダッシュパネル側)に滴下させて減らすようになっている。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、空調用空気の通路を形成する空調ケース11・12・22・35・36の一端側に設けられて車室内へ吹き出す空気流を作り出すブロワユニット部20と、空調ケース11・12・22・35・36の他端側に設けられてブロワユニット部20から送られる空気流を温度制御して所望の吹出口へと配風する空調ユニット部30とを車両左右方向に隣接して備えるとともに、両ユニット部20・30間に水を漏出すると共に漏出した水を空調ケース12の上面に滴下させる可能性のある部品34を有する車両用空調装置において、
部品34から両ユニット部20・30間の空調ケース12上面に滴下した水を、車両後方側から車室内へ流出させないよう空調ケース12上面の車両後方側に止水リブ13を設け、止水リブ13は、空調ユニット部30に結合して車両略左右方向に延びる第1リブ部13aと車両前後方向に延びる第2リブ部13bを備えるようにしている。
これによれば、万が一にも空調ケース12上に水が垂れたとしても空調ケース12の車両前方側に滴下し、安全対策として空調ケース12の車両後方側の乗員足元には水を滴下させない止水対策(乗員足元への被水防止対策)を施した車両用空調装置とすることができる。
また、止水リブ13の高さは、空調ケース12が車両後方側および車両左右方向に所定角度だけ傾いたときの空調ケース12上面に形成されうる喫水ラインKよりも高くしている。これによれば、車両が所定角度だけ後方側および車両左右方向に傾いたとしても乗員足元には水を滴下させない止水対策とすることができる。
この際、両ユニット部20・30間の空調ケース12の上面に、略車両左右方向の補強リブ14を設ける場合、補強リブ14の高さを喫水ラインKよりも低くしている。これによれば、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持したまま空調ケース12の剛性を向上させることができ、ケースのたわみなどによる組み付けにくさを改善することができる。
また、水を漏出すると共に漏出した水を空調ケース12の上面に滴下させる可能性のある部品34とは、具体的にヒータコア33に流通する温水の流量を調節する流量調整バルブ34である。これによれば、車室内の空調ケース12上に流量調整バルブ34を搭載した場合の安全性を確保することができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態(請求項3〜5に対応)における車両用空調装置10の平面図であり、図4は、図3中のB−B断面図である。上述した第1実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、空調ケース12の強度により、喫水ラインKよりも高い補強リブ14を設けている。
そのうえで、両ユニット部20・30間の空調ケース12の上面であって、空調ユニット部30と止水リブ13との間には、車両略左右方向に延びる補強リブ14が設けられ、補強リブ14に空調ユニット部30、止水リブ13および補強リブ14間に溜まった水を車両前方側へ導く通水溝部Tを設け、通水溝部Tの底部を止水リブ13の上端部よりも低く形成している。
これによれば、補強リブ14に通水溝部Tを設けることで、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持したまま空調ケース12の剛性を向上させることができ、ケースのたわみなどによる組み付けにくさを改善することができる。
また、補強リブ14は、一端が空調ユニット部30に結合し、通水溝部Tは、補強リブ14のブロワユニット部20側の端部に設けている。これによれば、特に助手席側であるブロワユニット部20側に車両が傾いたときにおいても、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持することができる。
また、通水溝部Tは、空調ユニット部30側からブロワユニット部20側へ低くなるように傾斜して形成している。これによれば、補強リブ14の形状を簡素にして通水溝部Tを形成することができる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態(請求項6、7に対応)における車両用空調装置10の平面図であり、図6は、図5中のC−C断面図である。上述した第1・第2実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、両ユニット部20・30間の空調ケース12の上面に電気部品25を設け、電気部品25のケース面上最低部を喫水ラインKよりも高くしている。
具体的に本実施形態での電気部品25は、ファンモータ21の回転数を制御するためのパワートランジスタである。これによれば、乗員足元には水を滴下させない止水対策を維持したまま、車両が所定角度だけ後方側および車両左右方向に傾いたとしても、空調ケース12の上面に設けた電気部品25に対しても水が掛からないようにすることができる。
また、補強リブ14は、空調ユニット部30側からブロワユニット部20側へ低くなるように傾斜して形成されていることを特徴としている。これによれば、空調ケース12の剛性を向上と電気部品25への被水防止機能とを両立させることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、一体ケース11上に両ユニット部20・30を組み立てる完全一体型エアコンを示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、別体のブロワユニットと空調ユニットとを接続して構成するタイプの一体型エアコンに適用しても良い。また、上述の実施形態では、エバポレータ32とヒータコア33とを略水平にして車両の上下方向に配置したものを示したが、エバポレータ32とヒータコア33とを略直立させて車両の前後方向に配置した縦型一体エアコンに適用しても良い。
また、上述の実施形態では、温水を滴下させる可能性のある部品としてリヒート方式の流量調整バルブ34を示したが、エアミックス方式のユニットにおいても空調ケース上にヒータコアに温水を供給する温水パイプの接続部などがある場合は本発明を適用しても良い。また、上述の実施形態では、代表する各部位の補強リブ14を示したが、上述した補強リブ14は必要に応じて設ければ良いし、補強リブ14の本数もケースの必要強度に応じて複数本設けても良い。
また図9は、他の実施形態を示す図3中のB−B断面図である。補強リブ14に設ける通水溝部Tは、図9(a)のように空調ユニット30側の端部に設けられていても良いし、図9(b)のように補強リブ14の中央部に設けられていても良い。また図示しないが、通水溝部Tを傾斜にて形成せずに、階段状に形成しても良い。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置10を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図1(b)中のA−A断面図であり、車両後方側に15度傾いた状態を示す。 本発明の第2実施形態における車両用空調装置1の平面図である。 図3中のB−B断面図である。 本発明の第3実施形態における車両用空調装置10の平面図である。 図5中のC−C断面図である。 開発段階の車両用空調装置10の正面図である。 開発段階での問題点を示す図7中D部の部分断面図である。 他の実施形態を示す図3中のB−B断面図である。
符号の説明
11…下ケース(空調ケース)
12…ブロワ中間ケース(空調ケース)
13…止水リブ
13a…第1止水リブ
13b…第2止水リブ
14…補強リブ
20…ブロワユニット部
22…内外気切り換え箱(空調ケース)
25…パワートランジスタ(電気部品)
30…空調ユニット部
33…ヒータコア
34…流量調整バルブ(水を漏出すると共に漏出した水を空調ケースの上面に滴下させる可能性のある部品)
35a…空調右ケース(空調ケース)
35b…空調左ケース(空調ケース)
K…喫水ライン
T…通水溝部

Claims (8)

  1. 空調用空気の通路を形成する空調ケース(11、12、22、35)の一端側に設けられて車室内へ吹き出す空気流を作り出すブロワユニット部(20)と、
    前記空調ケース(11、12、22、35)の他端側に設けられて前記ブロワユニット部(20)から送られる空気流を温度制御して所望の吹出口へと配風する空調ユニット部(30)とを車両左右方向に隣接して備えるとともに、
    前記両ユニット部(20、30)間に水を漏出すると共に漏出した水を前記空調ケース(12)の上面に滴下させる可能性のある部品(34)を有する車両用空調装置において、
    前記部品(34)から前記両ユニット部(20、30)間の前記空調ケース(12)上面に滴下した水を、車両後方側から車室内へ流出させないよう前記空調ケース(12)上面の車両後方側に止水リブ(13)を設け、
    前記止水リブ(13)は、前記空調ユニット部(30)に結合して車両略左右方向に延びる第1リブ部(13a)と車両前後方向に延びる第2リブ部(13b)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記止水リブ(13)の高さは、前記空調ケース(12)が車両後方側および車両左右方向に所定角度だけ傾いたときの前記空調ケース(12)上面に形成されうる喫水ライン(K)よりも高くしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記両ユニット部(20、30)間の前記空調ケース(12)の上面であって、前記空調ユニット部(30)と前記止水リブ(13)との間には、車両略左右方向に延びる補強リブ(14)が設けられ、前記補強リブ(14)に前記空調ユニット部(30)、前記止水リブ(13)および補強リブ(14)間に溜まった水を車両前方側へ導く通水溝部(T)を設け、前記通水溝部(T)の底部を前記止水リブ(13)の上端部よりも低く形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記補強リブ(14)は、一端が前記空調ユニット部(30)に結合し、前記通水溝部(T)は、前記補強リブ(14)の前記ブロワユニット部(20)側の端部に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記通水溝部(T)は、前記空調ユニット部(30)側から前記ブロワユニット部(20)側へ低くなるように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記両ユニット部(20、30)間の前記空調ケース(12)の上面に電気部品(25)を設け、前記電気部品(25)のケース面上最低部を前記喫水ライン(K)よりも高くしたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  7. 前記補強リブ(14)は、前記空調ユニット部(30)側から前記ブロワユニット部(20)側へ低くなるように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記温水を滴下させる可能性のある部品(34)とは、ヒータコア(33)に流通する温水の流量を調節する流量調整バルブ(34)であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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