JP2001171332A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2001171332A
JP2001171332A JP35976399A JP35976399A JP2001171332A JP 2001171332 A JP2001171332 A JP 2001171332A JP 35976399 A JP35976399 A JP 35976399A JP 35976399 A JP35976399 A JP 35976399A JP 2001171332 A JP2001171332 A JP 2001171332A
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Japan
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vehicle
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heat exchanger
hand drive
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English (en)
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Kazutoshi Kuwayama
和利 桑山
Takeshi Suzuki
鈴木  剛
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両幅方向の略中央位置に空調ユニットを配
置し、送風機ユニットを助手席側に配置した車両用空調
装置において、空調ユニットのケースの一部を右ハンド
ル車と左ハンドル車とで共通化可能にする。 【解決手段】 吹出空気の温度調整方式として、温水弁
27による調整方式を採用して、吹出空気温度の均一化
を図るためのガイドを不要にしている。また、空調ケー
ス20の上下方向の分割部Aを、暖房用熱交換器25よ
りも下方で、かつ空気入口部211よりも上方の位置に
設定して、右ハンドル車と左ハンドル車とで位置が異な
る空気入口部211を下ケース21に形成したことによ
り、右ハンドル車と左ハンドル車とで上ケース22a、
22bを共通化可能にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計器盤部の車両幅
方向の中央位置に空調ユニットを配置し、送風機ユニッ
トを助手席側に配置した車両用空調装置に関し、特に空
調ユニットのケースの、右ハンドル車と左ハンドル車と
での共通化に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平9−123748号公報には、空
調ユニット内に冷房用熱交換器(冷凍サイクルの蒸発
器)を略水平に配置し、この冷房用熱交換器の上方側に
暖房用熱交換器(ヒータコア)を略水平に配置するとと
もに、空調ユニットの側方に送風機を配置した車両用空
調装置が示されている。そして、この公報に記載の従来
装置では、送風機からの送風空気を略水平方向(車両幅
方向)に送風して冷房用熱交換器の下方に送風した後、
この冷房用熱交換器部の下方から送風空気を上方へ屈折
させて、冷房用熱交換器および暖房用熱交換器を通過さ
せ、所定の温度に温度制御した後、車室内へ空気を吹き
出すようにしている。
【0003】また、上記公報には、吹出空気の温度調整
方式として、暖房用熱交換器をバイパスする冷風と暖房
用熱交換器を通過する温風との風量割合をエアミックス
ドアにより調整して、吹出空気温度を調整するエアミッ
クス方式と、暖房用熱交換器への温水流量を温水弁によ
り調整して、吹出空気温度を調整する温水流量調整方式
とが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
アミックス方式においては、エアミックスドアは暖房用
熱交換器に通じる空気通路を開閉するために暖房用熱交
換器の空気上流側に設置されている。そのため、このエ
アミックスドアが暖房用熱交換器に向かう空気の流れに
影響を与え、それにより、暖房用熱交換器に向かう空気
の風速分布が不均一になってしまい、ひいては暖房用熱
交換器を通過する温風の温度分布も不均一になってしま
う。そこで、空気の流れを制御するガイドを空調ケース
に設けて、吹出空気の温度分布の均一化を図っている
が、そのガイドは左右対称形状とするのが難しく、従っ
て、右ハンドル車と左ハンドル車とで空調ケースを共通
化(空調ケースの左右共通化)することは困難である。
【0005】一方、温水流量調整方式の場合、上記のエ
アミックスドアを用いないため、暖房用熱交換器に向か
う空気の風速分布の均一化が容易であり、ひいては暖房
用熱交換器を通過する温風の温度分布の均一化も容易で
ある。従って、上記したガイドも不要となり、空調ケー
スを左右共通化する際に有利である。
【0006】ただし、上記公報には空調ケースの左右共
通化についての記載はなく、また、上記公報の図5を参
照すると、例えば空調ユニットのケースの一部と送風機
ユニットのケースの一部とが一体成形されて、空調ケー
スの左右共通化に不利な構成となっており、空調ケース
の左右共通化に対する配慮はなされていない。
【0007】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
計器盤部の車両幅方向の略中央位置に空調ユニットを配
置し、送風機ユニットを助手席側に配置した車両用空調
装置において、空調ユニットのケースの一部を右ハンド
ル車と左ハンドル車とで共通化可能にすることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車室内計器盤部の車両
幅方向の略中央位置に空調ユニット(2)を配置し、こ
の空調ユニット(2)に空気を送風する送風機ユニット
(1)を車両の助手席側にオフセット配置した車両用空
調装置であって、空調ケース(20)において助手席側
の面に空気入口部(211)を形成し、冷房用熱交換器
(23)を略水平に配置し、冷房用熱交換器(23)よ
りも上方の部位に暖房用熱交換器(25)を略水平に配
置した車両用空調装置において、暖房用熱交換器(2
5)に流入する温水の量を調整する温水弁(27)を設
け、空調ケース(20)の上下方向の分割部(A)を、
暖房用熱交換器(25)よりも下方で、かつ空気入口部
(211)よりも上方の位置に設定して、空調ケース
(20)を、右ハンドル車と左ハンドル車とで共通使用
される上ケース(22a、22b)、および右ハンドル
車と左ハンドル車とで交換される下ケース(21)に分
割したことを特徴とする。
【0009】これによると、吹出空気の温度調整方式と
して、吹出空気の温度分布の均一化が容易な温水流量調
整方式を採用しているため、吹出空気温度の均一化を図
るためのガイドを不要にすることができる。そして、そ
のガイドが不要であることと、右ハンドル車と左ハンド
ル車とで位置が異なる空気入口部を下ケースに形成した
こととが相俟って、上ケースを左右対称形状にすること
が可能となり、従って、右ハンドル車と左ハンドル車と
で上ケースを共通化してケース製造コストを低減するこ
とができる。
【0010】しかも、前述した特開平9−123748
号公報に記載の従来装置のように、暖房用熱交換器と同
じ高さの位置に分割部を設定するものと比較して、請求
項1に記載の発明のように、分割部を暖房用熱交換器よ
りも下方に設定することにより、左右共通化可能なケー
スの範囲を拡大することができる。
【0011】請求項2に記載の発明では、分割部(A)
を、冷房用熱交換器(23)よりも上方に設定したこと
を特徴とする。
【0012】ところで、空調ユニットに対して送風機ユ
ニットを車両の助手席側にオフセット配置した車両用空
調装置においては、冷房用熱交換器を空気入口部側が若
干上方になるように傾けて設置することが多く、その場
合、冷房用熱交換器が収納されるケースの左右共通化が
できなくなる。これに対し、請求項2に記載の発明のよ
うに、冷房用熱交換器よりも上方に分割部を設定するこ
とにより、冷房用熱交換器を傾けて設置する場合でも上
ケースの左右共通化が可能である。
【0013】請求項3に記載の発明では、暖房用熱交換
器(25)をバイパスして送風空気が流れるバイパス通
路(225)およびこのバイパス通路(225)を囲む
シール面(226)を上ケース(22a、22b)に形
成し、シール面(226)に接離してバイパス通路(2
25)を開閉するバイパスドア(30)を上ケース(2
2a、22b)内に配置したことを特徴とする。
【0014】ところで、暖房用熱交換器の側方にバイパ
ス通路を有するものにおいて、前述した特開平9−12
3748号公報に記載の従来装置のように、暖房用熱交
換器と同じ高さの位置に分割部を設定した場合、図6に
示すように、シール面が上ケース側と下ケース側に分割
されてシール面に段差がつきやすく、バイパスドアの全
閉時にシール不良が発生してしまう。
【0015】これに対し、請求項3に記載の発明によれ
ば、シール面は上ケースのみに形成されてシール面が上
下に分割されるのを回避でき、従って、シール面に段差
がつかないためバイパスドアの全閉時のシール不良を防
止することができる。
【0016】請求項4に記載の発明では、送風機ユニッ
ト(1)の送風空気を空気入口部(211)に導くダク
ト(18)を備え、このダクト(18)を、送風機ユニ
ット(1)および空調ユニット(2)とは別体に形成し
たことを特徴とする。
【0017】これにより、ダクト(18)の左右共通化
も可能で、ケース製造コストを低減することができる。
【0018】請求項5に記載の発明では、上ケース(2
2a、22b)において暖房用熱交換器(25)よりも
空気下流側に形成されて、車室内に送風空気を吹き出す
吹出開口部(221〜223)と、上ケース(22a、
22b)内に配置されて、吹出開口部(221〜22
3)を開閉する吹出モード切替用ドア(29)とを有す
ることを特徴とする。
【0019】これによると、吹出開口部も上ケースに形
成しているため、左右共通化可能なケースの範囲をさら
に拡大することができる。
【0020】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図5は本発明の一実施形態
を示すもので、図1は車両用空調装置の全体構成を示す
正面図、図2は空調ユニットを図1の左側から見た側面
図、、図3は空調ユニットを図1の左側から見た側面断
面図、図4は温水弁の流量調整特性のグラフ、図5はバ
イパスドアの開度特性のグラフである。
【0022】車両用空調装置は、送風機ユニット1と空
調ユニット2の2つの部分に大別され、送風機ユニット
1は、車室内前部の計器盤の中央部から助手席側にオフ
セット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセッ
ト)した位置に配置されている。これに対し、空調ユニ
ット2は、計器盤の車両幅方向の中央部に配置されてい
る。
【0023】上記送風機ユニット1は、その上方部に車
室内空気と車室外空気とを切替導入する内外気切替箱1
1を備え、この内外気切替箱11には外気導入口12と
内気導入口13が開口しており、その内部にはこれら両
導入口12、13を開閉する内外気切替ドア(図示せ
ず)が設置されている。
【0024】内外気切替箱11の下方には送風機14が
配置されており、この送風機14は遠心式多翼ファン
(ラジアルファン)からなる送風ファン15とファン駆
動用モータ16とから構成されて、樹脂製のスクロール
ケーシング(送風機ケース)17内に収納されている。
【0025】ファン15の回転軸は略上下方向に向くよ
うに配置され、このファン15の回転により内外気切替
箱11からスクロールケーシング17上部のベルマウス
状吸入口(図示せず)を通して吸入された空気は、スク
ロールケーシング17の出口に向かって略水平方向に
(車室の左側から右側へ向かって)送風されるようにな
っている。
【0026】一方、空調ユニット2は空気通路を形成す
る樹脂製の空調ケース20を有する。この空調ケース2
0は全体形状が概略箱状に成形され、また、以下説明す
る機器を収納するために複数のケース(本例では3つ)
に分割されており、それらのケースを結合して構成され
る。具体的には、空調ケース20は、上下分割部Aにて
上ケースと下ケース21とに上下に分割され、さらに上
ケースは左右分割部Bにて車両幅方向(左右)に第1上
ケース22aと第2上ケース22aとに分割されてい
る。
【0027】この下ケース21のうちスクロールケーシ
ング17と対向する側面の下部には空気入口部211が
設けられており、この空気入口部211は樹脂製の中間
ダクト18によってスクロールケーシング17の空気出
口部171と接続されている。そして、送風機ユニット
1の送風空気が、中間ダクト18を介して下ケース21
内の空気流入空間212に導入される。この空気流入空
間212は、下ケース21内部において、最も下方側の
部位に車両幅方向の全長にわたって形成されている。
【0028】下ケース21内部において空気流入空間2
12の上方に、冷凍サイクルの蒸発器(冷房用熱交換
器)23が略水平状態にして設置されている。ただし、
蒸発器23は、空気入口部211側(車両幅方向の左
側)が若干上方になるように傾けて設置されている。こ
のため、蒸発器23に対して、その下方より送風機ユニ
ット1からの送風空気が導入され、上方に導出される。
この蒸発器23は、アルミニウム製の偏平状のチューブ
を多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲー
トフィンを配置し、チューブの長手方向(本例では車両
左右方向)の両端にアルミニウム製のタンク部を配置し
た周知のもので、全体が薄型矩形状になっている。
【0029】下ケース21の底面部でかつ車両前方側の
部位には、排水パイプ213が一体成形され、蒸発器2
3部で発生した凝縮水は排水パイプ213を介して車外
へ排出されるようになっている。また、下ケース21の
車両前方側の面でかつ車両幅方向の左端側に、冷凍サイ
クルの膨張弁24が収納され、この膨張弁24は蒸発器
23のタンク部に組み付けられる。
【0030】第1、第2上ケース22a、22b内部に
おいて蒸発器23の空気下流側(車室内上方)に、エン
ジン冷却水(温水)を熱源として送風空気を加熱するヒ
ータコア25が、水平状態にして設置されている。この
ヒータコア25は、アルミニウム製の偏平状のチューブ
を多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲー
トフィンを配置したコア部25aと、チューブの長手方
向の両端(本例では車両前後方向)に配置したアルミニ
ウム製のタンク部25b、25cとを有し、全体が薄型
矩形状になっている。
【0031】本例のヒータコア25では、入口側タンク
25bがバイパス通路225と隣接するように車両後方
側に位置し、出口側タンク25cが車両前方側に位置し
ている。従って、ヒータコア25は入口側タンク25b
からの温水がコア部25aの全部の偏平チューブを車両
後方側から車両前方側に一方向に流れる一方向流れタイ
プ(全パスタイプ)として構成されている。
【0032】そして、このヒータコア25の一端(車両
幅方向の左側)は第2上ケース22bを貫通して外部に
露出しており、ケース外部で温水配管を接続するように
している。そして、エンジン冷却水(温水)は、第1温
水入口配管26aを介して温水弁27に流入し、この温
水弁27から第2温水入口配管26bを介してヒータコ
ア25の入口側タンク25bに流入する。ヒータコア2
5のコア部25a内を通過した温水は、出口側タンク2
5cから第1温水出口配管26cを介して温水弁27に
流入し、この温水弁27から第2温水出口配管26dを
介してウォーターポンプ(図示せず)に戻される。
【0033】温水弁27は、ヒータコア25に流入する
温水の流量を調整することにより車室内への吹出空気温
度を調整するもので、サーボモータ28によって駆動さ
れる。具体的には、空調制御パネルに設けられた吹出空
気温度設定レバーにより設定温度に対応した電気信号を
発生し、この設定温度の電気信号に基づいてサーボモー
タ28の作動量を制御し、これより、温水弁27開度を
調整する。
【0034】第1、第2上ケース22a、22bにおい
てヒータコア25よりも空気下流側(車室内上方)の部
位には、吹出モードを切り替える樹脂製のロータリドア
(吹出モード切替用ドア)29が回動自在に設置されて
いる。ロータリドア29は略180°の円弧範囲を持つ
半円筒状の円周壁291を有し、円周壁291の内部は
常時ヒータコア25の空気下流側と連通し、円周壁29
1には円周壁291の内外を連通する連通孔292が形
成されている。
【0035】ロータリドア29の両端部に一体に形成さ
れた回転軸293が第1、第2上ケース22a、22b
に回動可能に支持されており、この回転軸293には第
1、第2上ケース22a、22bの外側でリンク機構
(図示せず)が組み付けられ、さらにケーブル(図示せ
ず)を介して、車室内の空調制御パネル(図示せず)に
設けられた吹出モード切替レバーに連結されている。こ
れにより、ロータリドア29は、吹出モード切替レバー
の手動操作に基づいて回動するようになっている。な
お、ロータリドア29は、サーボモータによって駆動す
ることもできる。
【0036】第1、第2上ケース22a、22bにおい
てロータリドア29の回動する領域内には、3つの吹出
開口部221、222、223がロータリドア29の回
動方向(円周方向)に沿って隣接して形成されており、
3つの吹出開口部221、222、223を形成する第
1、第2上ケース22a、22bの仕切り壁の先端部
を、ロータリドア29の円周壁291が摺動するように
なっている。
【0037】3つの吹出開口部221、222、223
のうち、最も車両後方側に位置するフェイス吹出開口部
221は、車室内の上方側(乗員頭部側)に向けて空気
を吹出すフェイス吹出口(図示せず)に連通している。
また、3つの吹出開口部221、222、223のうち
車両前後方向の中間に位置するデフロスタ吹出開口部2
22は、車両フロントガラス内面に向けて空気を吹出す
デフロスタ吹出口(図示せず)に連通している。
【0038】3つの吹出開口部221、222、223
のうち最も車両前方側に位置するフット吹出開口部22
3は、第1、第2上ケース22a、22bに一体に形成
した上側フット空気通路224、および下ケース21に
一体に形成した下側フット空気通路215を介して、フ
ットダクト40に接続されている。そして、そのフット
ダクト40により空気を下ケース21の下方まで導き、
フット吹出口40aから前席乗員足元に向けて空気を吹
き出すようにしているヒータコア25は第1、第2上ケ
ース22a、22b内で車両前方側に位置しており、ヒ
ータコア25の側方(車両後方側)には、ヒータコア2
5をバイパスして空気を流すバイパス通路225と、こ
のバイパス通路225を囲むシール面226が形成され
ている。このバイパス通路225の部位には、シール面
226に接離してバイパス通路225を開閉する回動自
在な板状のバイパスドア30が設置されている。
【0039】このバイパスドア30は、一体に形成され
た回転軸301が第1、第2上ケース22a、22bに
回動可能に支持されており、回転軸301には第1、第
2上ケース22a、22bの外側でリンク機構(図示せ
ず)が組み付けられている。そして、このリンク機構は
サーボモータ28に連結されている。
【0040】次に、上記構成に基づき、本実施形態の作
動を説明する。
【0041】本実施形態のエアコンスイッチ(図示せ
ず)を投入すると、内外気切替箱11から流入した空気
は、送風機14によってスクロールケーシング17内を
略水平方向に流れ、中間ダクト18へ流れる。そして、
中間ダクト18内を流れて蒸発器23の下面へ流れた送
風空気は、蒸発器23により冷却、除湿され、その後、
ヒータコア25にて加熱され、ロータリドア29により
選択された吹出開口部221〜223を通過して車室内
へ吹き出される。
【0042】図4、図5は本実施形態の温度調整作用を
説明するもので、図4、図5の横軸はいずれも空調制御
パネルに設けられた吹出空気温度設定レバーの操作位置
であり、温水弁27は吹出空気温度設定レバーの最大冷
房位置(最低温度位置)にて全閉し、最大暖房位置(最
高温度位置)にて全開する。そして、吹出空気温度設定
レバーを最大冷房位置から最大暖房位置に向かって操作
すると、温水弁27の開度(開口面積)が増加して温水
弁27を通過する温水流量が図4のように増加する特性
にしてある。
【0043】図5はバイパスドア30の開度特性であ
り、バイパスドア30は吹出空気温度設定レバーの最大
暖房位置では全閉状態となり、そして、吹出空気温度設
定レバーを最大暖房位置から所定の中間位置Cに操作す
るまでは、バイパスドア30の全閉状態を保持する。吹
出空気温度設定レバーが中間位置Cに到達すると、バイ
パスドア30が開き、そして、この中間位置Cから最大
冷房側に吹出空気温度設定レバーを操作すると、バイパ
スドア30の開度(バイパス通路225の開口面積)が
連続的に増加して、吹出空気温度設定レバーの最大冷房
位置にてバイパスドア30が全開する開度特性となって
いる。
【0044】従って、本実施形態によると、吹出空気温
度設定レバーの最大冷房位置では、温水弁27が全閉す
るとともに、バイパスドア30がバイパス通路225を
全開して通風抵抗を減少させるので、冷房能力を最大限
に発揮できる。また、吹出空気温度設定レバーの最大暖
房位置では、温水弁27が全開するとともに、バイパス
ドア30が全閉して、送風空気の全量がヒータコア25
を通過するので、暖房能力を最大限に発揮できる。
【0045】そして、吹出空気温度設定レバーを最大暖
房位置から中間位置Cに操作する間は、バイパスドア3
0が全閉状態を保持するので、この間は温水弁27の流
量調整作用のみによりヒータコア25の吹出温度を調整
する。また、吹出空気温度設定レバーを上記中間位置C
から最大冷房側へ向かって操作すると、バイパスドア3
0が開いて、バイパス通路225を冷風が通過する。従
って、上記中間位置Cと最大冷房位置の間では、冷風が
ヒータコア25を通過した温風と混合して所望温度の空
調風となる。
【0046】すなわち、中間位置Cと最大冷房位置の間
では、ヒータコア25への温水流量が図4の特性に従っ
て温水弁27により調整されることに加えて、バイパス
ドア30の開度特性(図5)によりバイパス通路225
の冷風量が調整され、この温水流量調整と冷風量調整と
の組み合わせで吹出温度を調整する。
【0047】次に、本実施形態の特徴について説明す
る。
【0048】まず、本実施形態では、温水流量調整と冷
風量調整とを組み合わせた吹出温度調整方式を採用して
いるが、エアミックス方式で用いた吹出空気温度の均一
化を図るためのガイドは不要である。すなわち、冷風量
を調整するバイパスドア30は、ヒータコア25に通じ
る空気通路を開閉するものではないため、ヒータコア2
5の空気上流側ではなく、ヒータコア25の側方に位置
しており、ヒータコア25に向かう空気の流れに殆ど影
響を与えない。従って、温水弁のみによる温水流量調整
方式の場合と同様に、ヒータコア25に向かう空気の風
速分布の均一化、ひいては吹出空気温度の均一化が容易
であり、上記したガイドは不要である。このように、温
水弁27を用いて吹出温度を調整する方式の採用によ
り、ガイドを不要にして、空調ケース20の左右共通化
に有利なものとしている。
【0049】これを受けて、空調ケース20の上下分割
部Aを、ヒータコア25よりも下方で、かつ空気入口部
211よりも上方の位置に設定している。これによる
と、下ケース21は、右ハンドル車と左ハンドル車とで
空気入口部211の位置が異なるので、右ハンドル車と
左ハンドル車とで交換(選択)使用する。一方、上記の
ようにガイドが不要であることと、空気入口部211を
下ケース21に形成したこととが相俟って、第1、第2
上ケース22a、22bを左右対称形状にすることが可
能となり、従って、右ハンドル車と左ハンドル車とで第
1、第2上ケース22a、22bを共通化してケース製
造コストを低減することができる。
【0050】また、空気入口部211側が若干上方にな
るように蒸発器23を傾けて設置した場合、蒸発器23
が収納されるケースの左右共通化ができなくなるが、空
調ケース20の上下分割部Aを、蒸発器23よりも上方
の位置に設定することにより、蒸発器23が傾けて設置
される場合でも、第1、第2上ケース22a、22bを
左右共通化することができる。
【0051】しかも、上下分割部Aをヒータコア25よ
りも下方に設定しているため、前述した特開平9−12
3748号公報に記載の従来装置のように、ヒータコア
と同じ高さの位置に空調ケースの上下分割部を設定する
ものよりも、左右共通化可能なケースの範囲を拡大する
ことができる。
【0052】また、温水弁27、ロータリドア29、お
よびバイパスドア30が、下ケース21と第1、第2上
ケース22a、22bに分散して配置される場合には、
それらの相互の位置関係を正確に設定するために、下ケ
ース21および第1、第2上ケース22a、22bの製
造時に高い加工精度が要求される。これに対し、本実施
形態では、温水弁27、ロータリドア29、バイパスド
ア30、さらにはリンク機構やサーボモータ28を、全
て第1、第2上ケース22a、22bに組み付けること
が可能であるため、下ケース21および第1、第2上ケ
ース22a、22bに高い加工精度は要求されず、従っ
て、ケース製造コストを低減することができる。
【0053】ところで、本実施形態のようにヒータコア
25の側方(車両後方側)にバイパス通路225を有す
るものにおいて、上記公報記載の装置のようにヒータコ
アと同じ高さの位置に空調ケースの上下分割部を設定し
た場合、図6に示すように、シール面226が第1、第
2上ケース22a、22b側と下ケース21側に分割さ
れてしまう。そして、第1、第2上ケース22a、22
bを成形する際の型抜き方向の関係で、シール面226
の合わせ面には位置決め用の嵌合部を形成することが困
難であり、従って、図6に示すように、シール面226
に段差がつきやすく、バイパスドア30の全閉時にシー
ル不良が発生してしまう。
【0054】これに対し、本実施形態によれば、空調ケ
ース20の上下分割部Aを、ヒータコア25およびシー
ル面226よりも下方の位置に設定しているため、シー
ル面226は第1、第2上ケース22a、22bのみに
形成されてシール面226が上下に分割されるのを回避
でき、従って、シール面226に段差がつかないためバ
イパスドア30の全閉時のシール不良を防止することが
できる。
【0055】なお、本実施形態においては上ケースが左
右に分割されているため、シール面226は第1上ケー
ス22a側と第2上ケース22b側に分割されるが、第
1上ケース22aと第2上ケース22bとの合わせ面に
位置決め用の嵌合部を形成することが可能であるため、
その位置決め用の嵌合部によって第1上ケース22aと
第2上ケース22bとの位置決めを正確に行うことがで
き、従って、第1上ケース22a側のシール面226と
第2上ケース22b側のシール面226との段差は、実
用上問題がない程度の小さいものにすることができる。
【0056】また、中間ダクト18を、送風機ユニット
1および空調ユニット2とは別体に形成したことより、
中間ダクト18の左右共通化も可能で、ケース製造コス
トを低減することができる。
【0057】(他の実施形態)上記の実施形態では、温
水弁27とバイパスドア30とをサーボモータ28にて
駆動し、吹出空気温度設定レバーの操作位置に応じた電
気信号に基づいてサーボモータ28を制御するようにし
たが、温水弁27とバイパスドア30とをリンク機構等
による純機械的な連結機構により吹出空気温度設定レバ
ーに連結して、この吹出空気温度設定レバーの操作によ
り温水弁27とバイパスドア30を機械的に連動させて
もよい。
【0058】また、上記の実施形態では、バイパス通路
225およびバイパスドア30を備える空調ユニット2
に例をとって説明したが、本発明はバイパス通路225
およびバイパスドア30を備えない空調ユニットにも適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の
全体構成を示す正面図である。
【図2】図1の空調ユニットの側面図である。
【図3】図1の空調ユニットの側面断面図である。
【図4】図1の温水弁の流量調整特性のグラフである。
【図5】図3のバイパスドアの開度特性のグラフであ
る。
【図6】本発明装置との比較のために示す空調ユニット
の要部の断面図である。
【符号の説明】
1…送風機ユニット、2…空調ユニット、20…空調ケ
ース、21…下ケース、211…空気入口部、22a、
22b…第1、第2上ケース、221〜223…吹出開
口部、23…蒸発器(冷房用熱交換器)、25…ヒータ
コア(暖房用熱交換器)、27…温水弁、29…ロータ
リドア(吹出モード切替用ドア)、A…上下分割部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内計器盤部の車両幅方向の略中央位
    置に空調ユニット(2)を配置し、この空調ユニット
    (2)に空気を送風する送風機ユニット(1)を車両の
    助手席側にオフセット配置した車両用空調装置であっ
    て、 前記空調ユニット(2)の空気通路を形成する空調ケー
    ス(20)と、 前記空調ケース(20)において前記助手席側の面に形
    成され、前記送風機ユニット(1)からの送風空気を導
    入する空気入口部(211)と、 この空調ケース(20)内に略水平に配置され、前記空
    気入口部(211)に送風された空気を冷却する冷房用
    熱交換器(23)と、 前記空調ケース(20)内において前記冷房用熱交換器
    (23)よりも上方の部位に略水平に配置され、温水を
    熱源として送風空気を加熱する暖房用熱交換器(25)
    とを有する車両用空調装置において、 前記暖房用熱交換器(25)に流入する温水の量を調整
    する温水弁(27)を設け、 前記空調ケース(20)の上下方向の分割部(A)を、
    前記暖房用熱交換器(25)よりも下方で、かつ前記空
    気入口部(211)よりも上方の位置に設定して、前記
    空調ケース(20)を、右ハンドル車と左ハンドル車と
    で共通使用される上ケース(22a、22b)、および
    右ハンドル車と左ハンドル車とで交換される下ケース
    (21)に分割したことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記分割部(A)を、前記冷房用熱交換
    器(23)よりも上方に設定したことを特徴とする請求
    項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記暖房用熱交換器(25)をバイパス
    して送風空気が流れるバイパス通路(225)およびこ
    のバイパス通路(225)を囲むシール面(226)を
    前記上ケース(22a、22b)に形成し、 前記シール面(226)に接離して前記バイパス通路
    (225)を開閉するバイパスドア(30)を前記上ケ
    ース(22a、22b)内に配置したことを特徴とする
    請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記送風機ユニット(1)の送風空気を
    前記空気入口部(211)に導くダクト(18)を備
    え、このダクト(18)を、前記送風機ユニット(1)
    および空調ユニット(2)とは別体に形成したことを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両
    用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記上ケース(22a、22b)におい
    て前記暖房用熱交換器(25)よりも空気下流側に形成
    されて、車室内に送風空気を吹き出す吹出開口部(22
    1〜223)と、前記上ケース(22a、22b)内に
    配置されて、前記吹出開口部(221〜223)を開閉
    する吹出モード切替用ドア(29)とを有することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両
    用空調装置。
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