JP2007068349A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 広範な出力電流範囲での高効率化を図りつつ、出力の安定性を確保することが可能なスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】 出力電流Ioutの増加過程と減少過程とで、スイッチング周波数の切換電流値を互いに異ならせる(増加過程切換電流値I1または減少過程切換電流値I2)。また、減少過程切換電流値I2のほうが増加過程切換電流値I1よりも低くなるように設定する。出力電流Ioutの大きさ応じて、より高効率のスイッチング周波数(低スイッチング周波数f1または高スイッチング周波数f2)に切り換えることが可能となる。また、切換の際の出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)を回避させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直流入力電圧をスイッチングして得られるスイッチング出力を電力変換トランスの出力巻線に取り出すように構成されたスイッチング電源装置に関する。
従来より、スイッチング電源装置として種々のタイプのものが提案され、実用に供されている。その多くは、電力変換トランスの入力巻線に接続されたスイッチング回路でのスイッチング動作によって直流入力電圧をスイッチングし、スイッチング出力を電力変換トランスの出力巻線に取り出す方式である。このようなスイッチング回路でのスイッチング動作に伴い、出力巻線に現れる電圧は、整流回路によって整流された後、平滑回路によって直流に変換されて出力される。
このスイッチング電源装置では、電力損失をなるべく抑え、装置全体での変換効率を向上させることが重要である。ここで、この電力損失は主にスイッチング回路内で発生し、スイッチング回路内での電力損失には、スイッチング素子のオン・オフ状態の切換時に発生するスイッチング損失と、スイッチング素子がオン状態のときに発生するオン状態損失とが存在する。
これら両損失間では、出力電流の大きさに応じて、どちらが支配的になるかが変わってくる。具体的には、出力電流が大きい場合(例えば、通常の定格負荷領域の場合)には、スイッチング素子を流れる電流も大きく、また、共振回路を利用したいわゆるゼロボルトスイッチング(ZVS;Zero Volt Switching)動作によってスイッチング損失を低減することが可能なので、スイッチング損失よりもオン状態損失のほうが支配的となる。一方、出力電流が小さい場合(例えば、低負荷領域の場合)には、スイッチング素子を流れる電流も小さくなると共に上述のZVSを実現するのが困難となるので、逆にオン状態損失よりもスイッチング損失のほうが支配的となる。なお、出力電流が小さい場合にZVSが困難となるのは、共振回路のインダクタに蓄えられるエネルギーが小さくなるためである。
ここで、このスイッチング損失は、スイッチング素子の周波数(スイッチング周波数)に依存するものである。具体的には、このスイッチング周波数が増加するに従って、単位時間当たりのスイッチング回数も増えるので、スイッチング損失も増加することになる。
そこで、例えば特許文献1〜3には、出力電流の大きさに応じて、スイッチング周波数を変化させるようにしたスイッチング電源装置が開示されている。
特開2000−201473号公報 特開2004−328834号公報 特開平10−323027号公報
ここで、これら特許文献1〜3によれば、例えば上記のようにスイッチング損失のほうが支配的となる出力電流の小さい場合には、スイッチング周波数を低く設定することで、装置の効率を向上させることが可能である。
ところが、これらの周波数切換手法では、出力電流が所定の切換点に達したときに周波数切換を実行していることから、切換時の一時的なデューティ比変動に起因して、周波数切換点付近での出力電流の往復動作(ハンチング)が生じてしまう。よって、周波数切換の際に装置の出力が不安定となり、切換の際に発生するノイズも大きくなってしまう。
このようにして、周波数切換点付近において出力電流の往復動作が生じてしまう従来の技術では、広範な出力電流範囲での高効率化を図りつつ、出力の安定性を確保するのが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、広範な出力電流範囲での高効率化を図りつつ、出力の安定性を確保することが可能なスイッチング電源装置を提供することにある。
本発明のスイッチング電源装置は、直流入力電圧をスイッチングすることによりパルス電圧を生成するスイッチング素子と、このスイッチング素子により生成されたパルス電圧を変圧するトランスと、このトランスによって変圧されたパルス電圧に基づいて直流出力電圧を生成する出力回路と、上記出力回路の出力電流を検知する出力電流検知回路と、この出力電流検知回路によって検知された出力電流が増加過程にある場合には、出力電流が第1の電流値になったとき、上記スイッチング素子のスイッチング周波数を第1の周波数からこの第1の周波数よりも高い第2の周波数へと切り換える一方、検知された出力電流が減少過程にある場合には、出力電流が上記第1の電流値よりも小さい第2の電流値になったときに、上記スイッチング周波数を第2の周波数から第1の周波数へと切り換える切換手段とを備えたものである。
本発明のスイッチング電源装置では、スイッチング素子が所定のスイッチング周波数で動作することにより、直流入力電圧からパルス電圧が生成される。そしてこのパルス電圧がトランスによって変圧され、変圧されたパルス電圧に基づいて、出力回路により直流出力電圧が生成される。また、出力電流検知回路によって、出力回路からの出力電流が随時検知される。ここで、検知された出力電流が増加過程にある場合には、出力電流が第1の電流値になったとき、切換手段によってスイッチング周波数が第1の周波数からこの第1の周波数よりも高い第2の周波数へと切り換えられる一方、検知された出力電流が減少過程にある場合には、出力電流が第1の電流値よりも小さい第2の電流値になったときに、切換手段によって、スイッチング周波数が第2の周波数から第1の周波数へと切り換えられる。すなわち、検知された出力電流の増加過程と減少過程とではスイッチング周波数の切換電流値が互いに異なると共に、減少過程に適用される第2の電流値のほうが増加過程に適用される第1の電流値よりも低く設定され、その結果、周波数切換の際の出力電流の往復動作が回避される。
本発明のスイッチング電源装置では、第1の周波数と第2の周波数との周波数差が大きくなるのに応じて、あるいは第1の電流値および第2の電流値が大きくなるのに応じて、第1の電流値と前記第2の電流値との電流値差が大きくなるように、これら第1の電流値および第2の電流値を再設定するようにするのが好ましい。これらのように構成した場合、周波数差や切換の電流値が大きくなるのに応じて上記出力電流の往復動作の振幅が大きくなっても、電流値差もこれに応じて大きくなるので、確実に往復動作が回避される。
本発明のスイッチング電源装置では、第1の電流値と第2の電流値との電流値対をn対(n=2以上の整数)用いることにより、スイッチング周波数を(n+1)段階に切り換えるようにしてもよい。
本発明のスイッチング電源装置によれば、検知された出力電流の増加過程と減少過程とでスイッチング周波数の切換電流値を互いに異ならせると共に、減少過程に適用される第2の電流値のほうが増加過程に適用される第1の電流値よりも低くなるようにしたので、出力電流の大きさ応じてより高効率のスイッチング周波数に切り換えると共に切換の際の出力電流の往復動作を回避させることができ、広範な出力電流範囲での高効率化を図りつつ、出力の安定性を確保することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、高圧バッテリ11から供給される高圧の直流入力電圧Vinをより低い直流出力電圧Voutに変換し、図示しない低圧バッテリに供給して負荷12を駆動するDC−DCコンバータとして機能するものであり、例えばハイブリッド車等の車載用に好適に用いられるものである。
このスイッチング電源装置は、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとの間に設けられたスイッチング回路2と、1次側巻線31および2次側巻線32A,32Bを有するトランス3と、このトランス3の2次側に設けられた整流回路4と、この整流回路4に接続された平滑回路5と、スイッチング回路2を駆動する駆動回路9とを備えている。そして1次側高圧ラインL1Hの入力端子T1と1次側低圧ラインL1Lの入力端子T2との間には、高圧バッテリ11から出力される直流入力電圧Vinが印加されるようになっている。
このスイッチング電源装置はまた、トランス3の1次側に配置され、直流入力電圧Vinまたは入力電流Iinをそれぞれ検出する入力電圧検出回路61および入力電流検出回路62と、トランス3の2次側に配置され、直流出力電圧Voutを検出する出力電圧検出回路63と、スイッチング回路2におけるスイッチング動作を制御する制御部8と、このスイッチング動作を制御するための後述する周波数切換テーブル71を記憶する記憶部7とを備えている。
スイッチング回路2は、4つのスイッチング素子S1〜S4を有しており、フルブリッジ型の回路構成となっている。具体的には、スイッチング素子S1,S2の一端同士が互いに接続されると共に、スイッチング素子S3,S4の一端同士が互いに接続されている。また、スイッチング素子S1,S3の他端同士が互いに接続されると共にスイッチング素子S2,S4の他端同士が互いに接続され、これら他端同士は、それぞれ入力端子T1,T2に接続されている。スイッチング回路2はこのような構成により、駆動回路9から供給される駆動信号SG1〜SG4に応じて、入力端子T1,T2間に印加される直流入力電圧Vinを入力交流電圧(パルス電圧)に変換するようになっている。
なお、スイッチング素子S1〜S4は、例えば電界効果型トランジスタ(MOS−FET;Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor)などのスイッチ素子から構成される。
トランス3は、1次側巻線31と、一対の2次側巻線32A,32Bとを有している。このうち、1次側巻線31は、その一端がスイッチング素子S1,S2の一端同士に接続され、その他端がスイッチング素子S3,S4の一端同士に接続されている。すなわち、この1次側巻線31は、スイッチング回路2にHブリッジ接続されるようになっている。一方、2次側巻線32A,32Bの一端同士は互いに接続され、接地ラインLG上を平滑回路5を介して出力端子T4に導かれている。つまり、後述する整流回路4は、センタタップ型のものである。このような構成によりトランス3は、スイッチング回路2によって生成された入力交流電圧を降圧し、2次側巻線32A,32Bの各端部から、互いに180度位相が異なる出力交流電圧を出力するようになっている。なお、この場合の降圧の度合いは、1次側巻線31と2次側巻線32A,32Bとの巻数比によって定まる。
整流回路4は、一対の整流ダイオード4A,4Bからなる単相全波整流型のものである。整流ダイオード4Aのアノードはトランス3の2次側巻線32Aの他端に接続され、整流ダイオード4Bのアノードはトランス3の2次側巻線32Bの他端に接続されている。また、これら整流ダイオード4A,4Bのカソード同士は互いに接続され、出力ラインLOに接続されている。つまり、この整流回路4はセンタタップ型のカソードコモン接続の構成となっており、トランス3からの出力交流電圧の各半波期間を、それぞれ整流ダイオード4A,4Bによって個別に整流して直流電圧を得るようになっている。
平滑回路5は、チョークコイル51と出力平滑コンデンサ52とを含んで構成されている。チョークコイル51は出力ラインLOに挿入配置されており、その一端は整流ダイオード4A,4Bのカソード同士に接続され、その他端は出力端子T3に接続されている。また、出力平滑コンデンサ52は、出力ラインLO(具体的には、チョークコイル51の他端)と接地ラインLGとの間に接続されている。また、接地ラインLGの端部には、出力端子T4が設けられている。このような構成により平滑回路5は、整流回路4で整流された直流電圧を平滑化して直流出力電圧Voutを生成し、これを出力端子T3,T4から低圧バッテリ(図示せず)に給電するようになっている。
入力電圧検出回路61は、1次側高圧ラインL1H上の接続点P1と、後述する制御部8内の演算部81との間に挿入配置されている。入力電圧検出回路61はこのような構成により、スイッチング電源装置へ供給される直流入力電圧Vinを検出すると共に、この直流入力電圧Vinの大きさに対応する入力電圧検出電圧V1を演算部81へ出力するようになっている。なお、この入力電圧検出回路61の具体的な回路構成としては、例えば、接続点P1と接地との間に配置された図示しない分圧抵抗よって、直流入力電圧Vinを検出すると共にこれに応じた入力電圧検出電圧V1を生成するものが挙げられる。
入力電流検出回路62は、カレントトランス620と、ダイオード62Dと、抵抗器62Rとから構成されている。カレントトランス620の1次側巻線621は、1次側低圧ラインL1Lに挿入配置(具体的には、入力端子T2とスイッチング素子S2,S4の他端同士との間に配置)されており、2次側巻線622の一端は接地される一方、他端はダイオード62Dのアノードに接続されている。また、ダイオード62Dのカソードは抵抗器62Rの一端に接続され、これらダイオード62Dのカソードおよび抵抗器62Rの一端は互いに、後述する制御部8内の演算部81に接続されている。なお、抵抗器62Rの他端は、2次側巻線622の一端と共に接地されている。入力電流検出回路62はこのような構成(半波整流回路の構成)により、カレントトランス620の1次側巻線621を流れる入力電流Iinを検出すると共に、この入力電流Iinの大きさに対応する入力電流検出電圧V2を演算部81へ出力するようになっている。なお、この入力電流検出回路62の配置は図1に示したものには限られず、例えば1次側高圧ラインL1Hに挿入配置(具体的には、入力端子T1とスイッチング素子S1,S3の他端同士との間に配置)するようにしてもよく、また、スイッチング素子S1,S2の一端同士から1次側巻線31を介してスイッチング素子S3,S4の一端同士に至る経路内に挿入配置するようにしてもよい。後者の場合、入力電流検出回路62を、いわゆる全波整流回路により構成すればよい。
出力電圧検出回路63は、出力ラインLO上の接続点P2と、後述する制御部8内の演算部81との間に挿入配置されている。出力電圧検出回路63はこのような構成により、スイッチング電源装置の直流出力電圧Voutを検出すると共に、この直流出力電圧Voutの大きさに対応する出力電圧検出電圧V3を演算部81へ出力するようになっている。なお、この出力電圧検出回路63の具体的な回路構成としては、上記した入力電圧検出回路61の場合と同様に、例えば、接続点P2と接地との間に配置された図示しない分圧抵抗よって、直流出力電圧Voutを検出すると共にこれに応じた出力電圧検出電圧V3を生成するものが挙げられる。
制御部8は、演算部81と、差動増幅器82と、発振回路83と、この発振回路83に接続された周波数切換部84と、差動増幅器82および発振回路83と駆動回路9との間に配置された比較器85とを有している。制御部8はこのような構成により、直流出力電圧Voutが一定に保たれるように駆動回路9の動作を制御すると共に、演算部81によって算出されるスイッチング電源装置の出力電流Ioutの大きさに応じてスイッチング素子S1〜S4のスイッチング周波数が切り替わるように、駆動回路9の動作を制御するようになっている。なお、これらのうち演算部81は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成される。
ここで、図2を参照して、制御部8によるスイッチング周波数の切換制御について簡単に説明する。図2は、スイッチング電源装置の出力電流Ioutと効率との関係の一例を表したものであり、横軸が出力電流Iout(A)を、縦軸が効率(%)を、それぞれ表している。また、グラフG1,G2はそれぞれ、スイッチング周波数を、低スイッチング周波数f1(例えば、f1=60kHz)および高スイッチング周波数f2(例えば、f2=115kHz)に固定した場合の特性を表しており、電流値I1,I2は、これら低スイッチング周波数f1と高スイッチング周波数f2との切換電流値を表している。
この図2から分かるように、本実施の形態のスイッチング電源装置では、出力電流Ioutが増加過程にある場合、増加過程切換電流値I1において、低スイッチング周波数f1から高スイッチング周波数f2への周波数切換動作がなされる一方、逆に出力電流Ioutが減少過程にある場合には、減少過程切換電流値I2において、高スイッチング周波数f2から低スイッチング周波数f1への周波数切換動作がなされるようになっている。すなわち、出力電流Ioutの増加過程と減少過程とではスイッチング周波数の切換電流値が互いに異なると共に、減少過程切換電流値I2のほうが増加過程切換電流値I1よりも低く設定されるようになっている。また、出力電流Ioutが大きい場合(例えばこの場合、符号P4で示した約40Aよりも大きい出力電流領域)には、高スイッチング周波数f2の場合の特性G2のほうが低スイッチング周波数f1の場合の特性G1よりも高効率となっており、逆に出力電流Ioutが小さい場合(例えばこの場合、約40Aよりも小さい出力電流領域)には、低スイッチング周波数f1の場合の特性G1のほうが高スイッチング周波数f2の場合の特性G2よりも高効率となっている。制御部8によってこのようなスイッチング周波数の切換制御がなされることから、本実施の形態のスイッチング電源装置では、出力電流Ioutの大きさ応じてより高効率のスイッチング周波数に切り換わると共に、切換の際の出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)が回避されるようになっている。なお、制御部8によるスイッチング周波数の切換制御についての詳細は、後述する。
図1の説明に戻り、演算部81は、直流出力電圧Voutを一定に保つために所定の基準電圧V4を差動増幅器82へ出力すると共に、出力電流Ioutを算出し、図3に示したような記憶部7に記憶されている周波数切換テーブル71を参照して、スイッチング素子S1〜S4のスイッチング周波数を決定するものである。このスイッチング周波数の決定動作については、具体的には、入力電圧検出回路61によって生成される入力電圧検出電圧V1と、入力電流検出回路62によって生成される入力電流検出電圧V2と、出力電圧検出回路63によって生成される出力電圧検出電圧V3とに基づいて出力電流Ioutを算出すると共に、算出された出力電流Ioutが現在増加過程または減少過程のいずれであるか、およびその出力電流Ioutの大きさに応じて、スイッチング周波数を決定するようになっている。より具体的には、図3から分かるように、出力電流Ioutが増加過程にある場合、Iout<増加過程切換電流値I1では低スイッチング周波数f1と、I1≦Ioutでは高スイッチング周波数f2(>f1)と決定される一方、出力電流Ioutが減少過程にある場合、Iout≦減少過程切換電流値I2では低スイッチング周波数f1と、I2<Ioutでは高スイッチング周波数f2と決定される。このようにしてスイッチング周波数f1,f2が決定され、これら周波数f1,f2の大きさに応じた電圧V6が、周波数切換回路84へ出力されるようになっている。
なお、出力電流Ioutが現在、増加過程であるか、あるいは減少過程であるかは、例えば、現在の算出値と、それよりも単位時間前の算出値との差分をとることによって判断される。また、この出力電流Ioutは、以下の式(1)に基づいて算出されるようになっている。
直流入力電圧Vin/直流出力電圧Vout=出力電流Iout/入力電流Iin=n …(1)
(n;トランス3の1次側巻線31と2次側巻線32A,32Bとの巻数比)
差動増幅器82は、演算部81から出力される所定の基準電圧V4と、出力電圧検出回路63によって生成される出力電圧検出電圧V3との差分を増幅し、比較器85における基準電圧V5を、比較器85へ出力するものである。
発振回路83は、周波数切換回路84と共に周波数を切換可能な発振パルスPLS1を生成し、比較器85へ出力するものである。また、この周波数切換部84は、NPNトランジスタ84Tと、抵抗器84R1,84R2と、コンデンサ84Cとを有している。具体的には、NPNトランジスタ84Tのベースには、演算回路81から出力されるスイッチング周波数f1,f2の大きさに応じた電圧V6が印加され、エミッタは接地され、コレクタは接続点P3に接続されている。また、抵抗器84R1の一端は発振回路83の入力端子に接続され、その他端は接続点P3においてNPNトランジスタ84Tのコレクタおよび抵抗器84R2の一端に接続され、抵抗器84R2の他端は接地されている。また、コンデンサ84Cは、抵抗器84R1,84R2およびNPNトランジスタ84Tとは並列に、発振回路83と接地との間に接続されている。このような構成により周波数切換回路84では、電圧V6の大きさに応じてNPNトランジスタ84Tのオン・オフ状態を切り換えることで抵抗値を変化させ、発振回路83で生成される発振パルス1の周波数を切り換えるようになっている。具体的には、電圧V6が低スイッチング周波数f1に応じたものである場合には、NPNトランジスタ84Tがオフ状態となり、抵抗器84R1,84R2の直列接続から抵抗値が決定される一方、電圧V6が高スイッチング周波数f2に応じたものである場合には、NPNトランジスタ84Tがオン状態となり、抵抗器84R1のみから抵抗値が決定され、その結果、前者よりも後者の場合ほうが抵抗値が低くなり、発振パルスPLS1の周波数がより高くなるようになっている。
比較器85は、差動増幅器82から出力される基準電圧V5の電位と、発振回路83から出力される発振パルスPLS1の電位との大小を比較し、その比較結果に基づいて駆動回路9の制御パルスPLS2を生成するものである。具体的には、例えば図4に示したように、制御パルスPLS1(図4(A))の電位が基準電圧V5(図4(B))の電位よりも低い場合には、制御パルスPLS2(図4(C))の電位は「H」レベルとなる一方、逆に制御パルスPLS1の電位が基準電圧V5の電位よりも高い場合には、制御パルスPLS2の電位は「L」レベルとなる。よって、例えば図中の矢印P5で示したように、基準電圧V5の電位が低くなると、図中の矢印P6で示したように、それに応じて制御パルスPLS2における「H」レベル状態の期間が短くなり、デューティ比が下がるようになっている。
駆動回路9は、スイッチング回路2内のスイッチング素子S1〜S4を駆動するためのものである。具体的には、比較器85から出力される制御パルスPLS2に基づいて、スイッチング素子S1〜S4に対する駆動信号SG1〜SG4をそれぞれ出力するようになっている。より具体的には、制御パルスPLS2のデューティ比または周波数の変化に従って、それぞれ、直流出力電圧Voutを一定に保つように制御すると共に、スイッチング素子S1〜S4のスイッチング周波数(低スイッチング周波数f1または高スイッチング周波数f2)を切り換えるようになっている。
ここで、整流回路4および平滑回路5が、本発明における「出力回路」の一具体例に対応する。また、入力電圧検出回路61、入力電流検出回路62、出力電圧検出回路63および演算部81が、本発明における「出力電流検知回路」の一具体例に対応する。また、制御部8が、本発明における「切換手段」の一具体例に対応する。また、減少過程切換電流値I2が本発明における「第2の電流値」の一具体例に対応し、増加過程切換電流値I1が本発明における「第1の電流値」の一具体例に対応する。また、低スイッチング周波数f1が本発明における「第1の周波数」に対応し、高スイッチング周波数f2が本発明における「第2の周波数」に対応する。
次に、以上のような構成のスイッチング電源装置の動作について説明する。まず、スイッチング電源装置の基本動作について説明する。
スイッチング回路2は、高圧バッテリ11から入力端子T1,T2を介して供給される直流入力電圧Vinをスイッチングして入力交流電圧を生成し、これをトランス3の1次側巻線31に供給する。トランス3の2次側巻線32A,32Bからは、変圧(ここでは、降圧)された出力交流電圧が取り出される。
整流回路4は、この出力交流電圧を整流ダイオード4A,4Bによって整流する。これにより、出力ラインLOと接地ラインLGとの間に整流出力が発生する。
平滑回路5は、この出力ラインLOと接地ラインLGとの間に生じる整流出力を平滑化し、出力端子T3,T4から直流出力電圧Voutを出力する。そしてこの直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷12が駆動される。
また、この直流出力電圧Voutは、出力電圧検出回路63によって随時検出されている。この出力電圧検出回路63から出力される直流出力電圧Voutに応じた電圧V3は、演算部81から出力される基準電圧V4との電位差に応じて、差動増幅器82によって差動増幅され、基準電圧V5として比較器85へ入力する。比較器85では、基準電圧V5の電位と、発振回路83から出力される発振パルスPLS1の電位との大小が比較され、直流出力電圧Voutの大きさに応じたデューティ比からなる制御パルスPLS2が、駆動回路9へ出力される。そしてこの制御パルスPLS2に基づく駆動信号SG1〜SG4が、それぞれスイッチング回路2内のスイッチング素子S1〜S4へ供給され、直流出力電圧Voutが一定に保たれるように制御がなされる。具体的には、直流出力電圧Voutが所定の電圧よりも高い場合には、それに応じて基準電圧V5の電位が下がり、制御パルスPLS2のデューティ比が低くなることで、直流出力電圧Voutが低下する。一方、逆に直流出力電圧Voutが所定の電圧よりも低い場合には、それに応じて基準電圧V5の電位が上がり、制御パルスPLS2のデューティ比が高くなることで、直流出力電圧Voutが増加する。
次に、図1、図3、図5および図6を参照して、本発明の主な特徴である、制御部8によるスイッチング素子S1〜S4のスイッチング周波数の切換制御について詳細に説明する。
ここで、図5は、制御部8によるスイッチング周波数の切換制御を流れ図で表したものである。また、図6は、この切換制御の一例(図2に対応するもの)を、(A)出力電流Ioutが増加過程にある場合と、(B)出力電流Ioutが減少過程にある場合とに分けて特性図で表したものであり、横軸が出力電流Iout(A)を、縦軸が効率(%)を、それぞれ表している。
まず、制御部8内の演算部81が、入力電圧検出回路61から出力される入力電圧検出電圧V1と、入力電流検出回路62から出力される入力電流検出電圧V2と、出力電圧検出回路63から出力される出力電圧検出電圧V3とに基づいて、前述の式(1)を用いることにより、出力電流Ioutを算出する(図5のステップS101)。また、同じく演算部8が、現在の算出値と、それよりも単位時間前の算出値との差分をとることにより、算出された出力電流Ioutについて、現在、増加しているのか否かを判断する(ステップS102)。
例えば図6(A)に示したように、現在、出力電流Ioutが増加過程にあると判断した場合(ステップS102:Y→ステップS103)、次に、演算部81は、記憶部7に記憶されている周波数切換テーブル71(図3)を参照し、出力電流Ioutが増加過程切換電流値I1よりも小さいか否かを判断する(ステップS104)。
出力電流Ioutが増加過程切換電流値I1よりも小さいと判断した場合(ステップS104:Y)、演算部81は、スイッチング周波数を低スイッチング周波数f1に決定し、そのようなスイッチング周波数となるような制御を行う(ステップS108)。具体的には、演算部81から周波数切換回路84へ、NPNトランジスタ84Tがオフ状態となるような電圧V6が供給されることで、発振パルスPLS1および制御パルスPLS2の周波数が低くなり、スイッチング周波数が低スイッチング周波数f1となるような駆動信号SG1〜SG4が、それぞれスイッチング回路2内のスイッチング素子S1〜S4へ供給される。
一方、出力電流Ioutが増加過程切換電流値I1以上であると判断した場合(ステップS104:N)、演算部81は、スイッチング周波数を高スイッチング周波数f2に決定し、そのようなスイッチング周波数となるような制御を行う(ステップS109)。具体的には、演算部81から周波数切換回路84へ、NPNトランジスタ84Tがオン状態となるような電圧V6が供給されることで、発振パルスPLS1および制御パルスPLS2の周波数が高くなり、スイッチング周波数が高スイッチング周波数f2となるような駆動信号SG1〜SG4が、それぞれスイッチング回路2内のスイッチング素子S1〜S4へ供給される。これにより、例えば図6(A)中の矢印P7で示したように、出力電流Ioutの大きさ応じて、より高効率のスイッチング周波数へ切り換える(低スイッチング周波数f1に対応するグラフG1から、高スイッチング周波数f2に対応するグラフG2へと切り換える)ことができる。
また、ステップS102において、現在、出力電流Ioutが増加していないと判断した場合(ステップS102:N)、次に演算部81は、この出力電流Ioutが、現在減少しているか否かを判断する(ステップS105)。減少していないと判断した場合(ステップS105:N)、出力電流Ioutが変化していないことになるので、ステップS101へと戻る。
一方、ステップS105において、現在、出力電流Ioutが減少していると判断した場合には(ステップS105:Y)、例えば図6(B)に示したように、出力電流Ioutが現在、減少過程にあることになる(ステップS106)。次に、演算部81は、やはり周波数切換テーブル71(図3)を参照して、出力電流Ioutが減少過程切換電流値I2以下であるか否かを判断する(ステップS107)。出力電流Ioutが減少過程切換電流値I2よりも大きいと判断した場合(ステップS107:N)、演算部81は、スイッチング周波数を高スイッチング周波数f2に決定し、そのようなスイッチング周波数となるような制御を行う(ステップS109)。一方、出力電流Ioutが減少過程切換電流値I2以下であると判断した場合(ステップS107:Y)、演算部81は、スイッチング周波数を低スイッチング周波数f1に決定し、そのようなスイッチング周波数となるような制御を行う(ステップS108)。これにより、例えば図6(B)中の矢印P8で示したように、減少過程の場合も出力電流Ioutの大きさ応じて、より高効率のスイッチング周波数へ切り換える(高スイッチング周波数f2に対応するグラフG2から、低スイッチング周波数f1に対応するグラフG1へと切り換える)ことができる。
最後に、制御部8は、このようなスイッチング周波数の切換制御処理を終了するか否かを判断する(ステップS110)。そして例えばユーザによる操作等により、終了しないと判断した場合には(ステップS110:N)、切換制御処理(ステップS101〜S109)を続行する一方、終了すると判断した場合には(ステップS110:Y)、処理を終了させる。以上で、制御部8によるスイッチング周波数の切換制御が終了する。
次に、図6〜図8を参照して、本実施の形態の周波数切換制御による電圧電流特性と、従来(比較例)の周波数切換制御による電圧電流特性とについて、比較しつつ説明する。
ここで、図7は、縦軸を直流出力電圧Vout、横軸を出力電流Ioutとした電圧電流特性を表したものであり、図7(A)は本実施の形態の周波数切換制御による電圧電流特性を、図7(B)は比較例の周波数切換制御による電圧電流特性を、それぞれ表している。また、図8は、比較例に係る周波数切換制御を特性図で表したものであり、図6(A),(B)に対応するものである。具体的には、この比較例では、図中の矢印P103で示したように出力電流Ioutの増加過程および減少過程のいずれの場合においても、所定の切換電流値I0において、低スイッチング周波数f1に対応するグラフG1と、高スイッチング周波数f2に対応するグラフG2とが、相互に切り換えられるようになっている。
まず、図7(B)に示した比較例に係る電圧電流特性では、図中の矢印P102で示したように出力電流Ioutの増加過程および減少過程のいずれの場合においても、符号P101で示したように、切換電流値I0付近で直流出力電流Voutが大きく上下に揺れた波形となっており、出力が不安定となっていることが分かる。これは、スイッチング周波数の切換の際に一時的なデューティ比変動が生じるため、直流出力電圧Voutおよび出力電流Ioutが変動してしまい、切換電流値I0付近での出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)が発生してしまうからである。すなわち、符号P102で示したように、切換電流値I0付近で、低スイッチング周波数f1と高スイッチング周波数f2との間で何度も交互に切り替わってしまうことから、装置の出力が不安定となり、切り換えの際に発生するノイズも大きくなってしまうのである。
これに対して、図7(A)に示した本実施の形態に係る電圧電流特性では、図中の矢印P10,P12でそれぞれ示したように出力電流Ioutの増加過程および減少過程のいずれの場合においても、符号P9,P11でそれぞれ示したように、増加過程切換電流値I1および減少過程切換電流値I2付近で直流出力電流Voutがほとんど上下に揺れておらず、出力が安定化されていることが分かる。これは、図2や図7(A)に示したように、出力電流Ioutの増加過程と減少過程とでは、スイッチング周波数の切換電流値が互いに異なる(増加過程切換電流値I1または減少過程切換電流値I2)と共に、減少過程切換電流値I2のほうが、増加過程切換電流値I1よりも低く設定されているためである。つまり、増加過程では、符号P10で示したように、増加過程切換電流値I1付近で低スイッチング周波数f1から高スイッチング周波数f2へ切り替わった際に、比較例の場合と同様に一時的なデューティ比変動により、符号P9で示したようにわずかな出力変動が生じる。しかしながら、このときは出力電流Ioutが一時的に減少過程となっていることから、この増加過程切換電流値I1において再び周波数が(高スイッチング周波数f2から低スイッチング周波数f1へ)切り替わることはなく、出力電流Ioutが減少過程切換電流値I2を下回らない限り、増加過程における出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)が回避される。また、減少過程でも同様に、符号P12で示したように、減少過程切換電流値I2付近で高スイッチング周波数f2から低スイッチング周波数f1へ切り替わった際に、符号P11で示したようにわずかな出力変動が生じるが、このときは出力電流Ioutが一時的に増加過程となっていることから、この減少過程切換電流値I2において再び周波数が(低スイッチング周波数f1から高スイッチング周波数f2へ)切り替わることはなく、出力電流Ioutが増加過程切換電流値I1を上回らない限り、減少過程における出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)が回避される。
以上のように、本実施の形態では、出力電流Ioutの増加過程と減少過程とでスイッチング周波数の切換電流値を互いに異ならせる(増加過程切換電流値I1または減少過程切換電流値I2)と共に、減少過程切換電流値I2のほうが増加過程切換電流値I1よりも低くなるようにしたので、出力電流Ioutの大きさ応じてより高効率のスイッチング周波数(低スイッチング周波数f1または高スイッチング周波数f2)に切り換えると共に切換の際の出力電流Ioutの往復動作(ハンチング)を回避させることができ、広範な出力電流範囲での高効率化を図りつつ、出力の安定性を確保することが可能となる。
また、例えばこれら増加過程切換電流値I1または減少過程切換電流値I2を、実際に効率改善を図りたい出力電流範囲内に設定すれば、より効果的に効率を向上させることが可能となる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、図9の矢印P14で示したように、低スイッチング周波数f3(グラフG3に対応)と高スイッチング周波数f4(グラフG4に対応)との周波数差が大きくなるのに応じて、矢印P14で示したように、減少過程切換電流値I4と増加過程切換電流値I3との電流値差が大きくなるように(この場合、増加過程切換電流値がI1からI3へと増加)、周波数切換テーブル71内の切換電流値を再設定するようにしてもよい。このように構成した場合、周波数差が大きくなるのに応じて一時的なデューティ比変動も大きくなり、たとえ出力電流Ioutの往復動作の振幅が大きくなったとしても、両切換電流値間の電流差もこれに応じて大きくなるので、確実に往復動作を回避することができる。
また、例えば図10の切換電流幅W1,W2でそれぞれ示したように、減少過程切換電流値や増加過程切換電流値が大きくなるのに応じて(減少過程切換電流値がI2からI6へ、増加過程切換電流値がI1からI5へ)、減少過程切換電流値と増加過程切換電流値との電流値差が大きくなるように(切換電流幅がW1からW2へ)、周波数切換テーブル71内の切換電流値を再設定するようにしてもよい。なお、この図において、グラフG5,G6はそれぞれ、低スイッチング周波数f5,f6に対応するものであり、これらグラフG5,G6の交点を符号P15で表している。このように構成した場合、切換電流値が大きくなるのに応じて負荷抵抗値が減少し、たとえ出力電流Ioutの往復動作の振幅が大きくなったとしても、両切換電流値間の電流差もこれに応じて大きくなるので、確実に往復動作を回避することができる。
また、上記実施の形態では、スイッチング周波数の切換制御を2段階(低スイッチング周波数f1および高スイッチング周波数f2)で行う場合について説明したが、例えば図11に示したように、増加過程切換電流値と減少過程切換電流値との電流対をそれぞれ複数設け(この場合、増加過程切換電流値I8,I10および減少過程切換電流値I7,I9のそれぞれ2つずつ)、スイッチング周波数が多段階に切り替わる(この場合、3段階)ようにしてもよい。具体的には、これら複数の電流対をそれぞれ記憶部7内の周波数切換テーブル71に記憶しておくと共に、例えば出力電流Ioutの増加過程では、増加過程切換電流値I7において、低スイッチング周波数f7(グラフG7に対応)から中スイッチング周波数f8(グラフG8に対応)へ切り換えるようにすると共に、増加過程切換電流値I9において、中スイッチング周波数f8から高スイッチング周波数f9(グラフG9に対応)へ切り換えるようにする。また、例えば出力電流Ioutの減少過程では、減少過程切換電流値I10において、高スイッチング周波数f9から中スイッチング周波数f8へ切り換えるようにすると共に、減少過程切換電流値I8において、中スイッチング周波数f8から低スイッチング周波数f7へ切り換えるようにする。このように構成した場合、上記実施の形態と同様の作用により、いずれの切換電流値付近においても、出力電流Ioutの往復動作が回避され、出力の安定性が確保される。よって、3つ以上のスイッチング周波数に対応するグラフ(この場合、グラフG7〜G9)を相互に切り換えることができ、より広範な出力電流範囲で高効率化を図ることが可能となる。
また、上記実施の形態では、スイッチング回路2をいわゆるフルブリッジ型により構成した場合について説明してきたが、例えばいわゆるハーフブリッジ型やチョッパ型、フォワード型、フライバック型などの種々の構成に適用することが可能である。
また、上記実施の形態では、周波数切換テーブル71を記憶部7に記憶しておく場合について説明したが、この周波数切換テーブル71の内容を、スイッチング電源装置の外部から演算部81に入力するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態では、入力電流検出回路62をカレントトランス620を用いて構成したが、この入力電流検出回路62を、例えばホールセンサを用いて構成するようにしてもよい。
本発明の一実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図1に示した制御部によるスイッチング周波数の切換制御を説明するための特性図である。 図1に示した記憶部に記憶されている周波数切換テーブルを表す図である。 図1に示した比較器の動作を説明するためのタイミング波形図である。 スイッチング周波数の切換制御を表す流れ図である。 出力電流が増加過程または減少過程にある場合の周波数切換制御を説明するための特性図である。 図1および比較例に係る周波数切換制御による効果を比較する特性図である。 比較例に係るスイッチング周波数の切換制御を説明するための特性図である。 本発明の変形例に係るスイッチング周波数の切換制御を説明するための特性図である。 本発明の他の変形例に係るスイッチング周波数の切換制御を説明するための特性図である。 本発明の他の変形例に係るスイッチング周波数の切換制御を説明するための特性図である。
符号の説明
11…高圧バッテリ、12…負荷、2…スイッチング回路、3…トランス、31…1次側巻線、32A,32B…2次側巻線、4…整流回路、4A,4B…整流ダイオード、5…平滑回路、51…チョークコイル、52…出力平滑コンデンサ、61…入力電圧検出回路、62…入力電流検出回路、63…出力電圧検出回路、7…記憶部、71…周波数切換テーブル、8…制御部、81…演算部、82…差動増幅器、83…発振回路、84…周波数切換回路、85…比較器、9…駆動回路、S1〜S4…スイッチング素子、T1,T2…入力端子、T3,T4…出力端子、L1H…1次側高圧ライン、L1L…1次側低圧ライン、LO…出力ライン、LG…接地ライン、P1〜P3…接続点、Vin…直流入力電圧、Iin…入力電流、Vout…直流出力電圧、Iout…出力電流、I2,I4,I6,I8,I10…減少過程切換電流値、I1,I3,I5,I7,I9…増加過程切換電流値、f1,f3,f5,f7…低スイッチング周波数、f8…中スイッチング周波数、f2,f4,f6,f9…高スイッチング周波数、W1,W2…切換電流幅、V1〜V6…電圧、SG1〜SG4…スイッチング信号、PLS1…発振パルス、PLS2…駆動パルス。

Claims (4)

  1. 直流入力電圧をスイッチングすることによりパルス電圧を生成するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子により生成されたパルス電圧を変圧するトランスと、
    前記トランスによって変圧されたパルス電圧に基づいて直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記出力回路の出力電流を検知する出力電流検知回路と、
    前記出力電流検知回路によって検知された出力電流が増加過程にある場合には、出力電流が第1の電流値になったとき、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を第1の周波数からこの第1の周波数よりも高い第2の周波数へと切り換える一方、検知された前記出力電流が減少過程にある場合には、出力電流が前記第1の電流値よりも小さい第2の電流値になったときに、前記スイッチング周波数を前記第2の周波数から前記第1の周波数へと切り換える切換手段と
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記切換手段は、前記第1の周波数と前記第2の周波数との周波数差が大きくなるのに応じて、前記第1の電流値と前記第2の電流値との電流値差が大きくなるように、これら第1の電流値および第2の電流値を再設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記切換手段は、前記第1の電流値および前記第2の電流値が大きくなるのに応じて、第1の電流値と第2の電流値との電流値差が大きくなるように、これら第1の電流値および第2の電流値を再設定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記切換手段は、前記第1の電流値と前記第2の電流値との電流値対をn対(n=2以上の整数)用いることにより、前記スイッチング周波数を(n+1)段階に切り換える
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
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