JP2007048107A - 圃場管理システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圃場毎に、作業内容、作業期間、作業開始となる気象条件を作業内容データベース6予め登録しておき、生産者がいずれかの圃場に赴いたならば、当該生産者が携帯する携帯端末から受信した位置情報により該当する圃場を特定し、生産者が赴いた日付がその特定した圃場における作業期間内に該当し、かつ気象サイトから取得した現在の気象情報が作業内容データベースに予め登録されている気象条件を満たしていた場合には、特定した圃場において作業内容データベースに予め登録されている作業を実施したものとして記録する。
【選択図】 図1
Description
電子データを作成するには、キーボードやマウスを使用しコンピュータ上で動作するソフトウェアを用いてデータを入力するのが一般的であるが、コンピュータの操作に不慣れな農業生産者も多く、操作ができたとしても農作業終了後に自宅に帰ってからコンピュータで日々の作業の入力を行うことは非常に面倒な作業である。
下記特許文献1に記載のものは、農業機械のセンサ情報を収集するデータ収集装置を取り付けることにより、トラクタやコンバイン等の農業機器の作業状況が自動的にデータ蓄積されようにをしたものである。
また、下記特許文献2に記載のものは、情報ネットワーク技術を用いて生産者が自らコンピュータで入力した生産物の収穫量や品種に影響を与える要因である種々の作業の内容を表す変数を、単純に数値化して、時系列に表示し、かつまた現在の作業状況の評価、収量の予測などを行う農業および水産業用生産管理情報システムに関するものである。
また、特許文献2に記載の技術は、収集したデータから生産管理を行うことができるが、データの入力は生産者自身が行わなくてはならず、コンピュータの操作に不慣れな農業生産者にとっては極めて面倒であるという問題がある。
また、作業の内容を検索条件として該当する前記圃場データベースを検索し、該当する圃場を端末装置に強調表示する第3の手段をさらに備えることを特徴とする。
前記圃場データベースを参照し、生産者が携帯する携帯端末から受信した位置情報により生産者が赴いた圃場を特定する第1の手段と、その特定圃場に赴いた日付が前記作業内容データベースに格納された前記特定圃場における作業期間内に該当し、かつ気象サイトから取得した現在の気象情報が前記作業内容データベースに予め登録されている気象条件を満たしているかを判定し、満たしていた場合には、前記特定圃場において前記作業内容データベースに予め登録されている作業内容の作業を実施した日付を作業内容と共に農作業日誌データベースに記録する第2の手段として機能させることを特徴とする。
更に、電子データとして記憶されるため、蓄積したデータの検索や集計が容易になり来期以降の農作業を行う上で活用し易くなる。
また、農作業の内容を検索条件とし該当圃場を表示装置に表示した地図上に強調表示することができるため、現時点の作業状況の把握が容易となる。
図1は、本発明に係る圃場管理システムの一実施の形態を示す図である。
本実施形態における圃場管理システムは、図1に示すように、気象情報サイト9やGPS付き携帯端末10からインターネット8を経由してデータを取り込み、圃場の管理を行う中央処理装置1と、キャラクタ及びグラフィック画面を有する端末装置2と、背景データとして地図データを格納している地図データベース3と、圃場の位置情報と栽培作物の種類等の情報を持つ圃場データを格納している圃場データベース4と、生産者を特定する耕作者番号と生産者の個人情報を格納している農家データベース5と、栽培作物の種類とその作物を栽培する間の作業内容を格納した作業内容データベース6と、作業日時、圃場の位置情報と栽培作物の種類及び気象情報から決定される農作業の内容を格納している農作業日誌データベース7とからなっている。
データ入力処理11は、インターネット8経由で気象情報サイト9から提供される気象データ、インターネット8経由でGPS付き携帯端末10から提供される農家位置データや端末装置2で入力されるデータを受け付ける処理を行うものである。
データ表示処理12は、背景データである地図データ上に圃場を描き、農作業の内容を検索条件として該当する圃場を検索し、該当する圃場を強調色にして端末装置2に表示する処理を行うものである。
データベースアクセス処理15は、必要に応じ、地図データベース3、圃場データベース4、農家データベース5、作業内容データベース6、農作業日誌データベース7のデータを参照、更新などを行うものである。
図2は、圃場データベース4に格納されている圃場データのデータ構造を表した図である。
圃場データは、圃場を表す図形を特定するための図形ID21や形状情報22、圃場を特定するための圃場番号23や栽培年24、栽培作物種類25、生産者を特定する生産者番号26、圃場を色分け表示するための表示色27などの情報から成る。
形状情報は、形状の種別、頂点数、各頂点のX,Y座標値の情報で構成されている。
農家データは、生産者を特定するための生産者番号31、生産者の氏名32、住所33、電話番号34、メールアドレス35のデータで構成されている。
作業内容データは、作業内容を特定するための作業内容ID41、栽培作物種類42、栽培作物種類毎にその作物を生産するための作業を作業項目毎に表した作業内容43、作業を行う期間の開始日を表す作業開始日44、終了日を表す作業終了日45、作業内容に影響を与える気象情報の気温46、降水量47、日照時間48、日射量49のデータで構成されている。
農作業日誌データは、農作業日誌の内容を特定するための農作業日誌ID501、作業を行った圃場番号を特定する圃場番号502、作業を行った農家を特定する耕作者番号503、作業を行った日付504、圃場に栽培されている作物の種類を表す栽培作物種類505、栽培作物の種類と作業日付、気象情報等から決定される農作業内容506、当日の気象情報を表す内容として気温507、降水量508、日照時間509、日射量510、その他の特記事項を記述する備考511といったデータで構成されている。備考511には、例えば農作業内容で“施肥”を行った場合は、肥料の種類を記述したり、当日の作業状況や気象情報など作業に関連する覚え書きを登録することができる。
図6は、地図データベース3及び圃場データベース4に格納されている地図データおよび圃場データのレイヤ構造を示したものである。
地図データベース3は、図6に示すように、複数のレイヤによる層構造になっており、道路図形は道路レイヤ61に格納され、河川図形は河川レイヤ62に格納されており、地図データベース3内のすべてのレイヤを重ねると地図63と同じ絵になる。
圃場データベース4も同様に、2004年の圃場図形は2004年圃場レイヤ64に、2003年の圃場図形は2003年圃場レイヤ65に、2002年の圃場図形は2002年圃場レイヤ66という具合に、年毎に格納されて重ね合わせ表示をすることができる。圃場図形は通常栽培作物毎に別々の色で表示し、色によって栽培作物の種類がわかるようにしておき、何かの条件で強調色で塗りつぶしを行うようにしておくことが望ましい。農作業の内容、例えば「まだ収穫を行っていない圃場」という条件で図形データを表示する場合、該当する圃場は、栽培作物の色とは異なる強調色で塗り潰しを行うことで簡単にその場所を認識することができる。
作業内容データは、栽培作物の種類ごとに作業内容を定義し、その作業を行う時期や気温、降水量、風速、日照時間で表される気象情報を予め登録しておく。例えば作業内容ID1(71)は、栽培作物が馬鈴薯である圃場で、作業内容「播種」を行う条件を示すものである。「播種」は作業期間が4月1日から5月10日の間に日付で、気温は7℃以上、降水量は5ミリ未満の場合に行うことを意味している。
なお、作業に必要な最低所要時間を登録することがある。
生産者は農作業を行うに際し、携帯端末10を携帯して圃場に赴き、圃場に到着したならば、電話番号や位置情報を随時送信可能な状態にして農作業を開始する。
農作業日誌作成処理部13では、まずステップ81においてインターネット8を経由して携帯端末10の送信データから電話番号と位置情報を取得する。
携帯端末10には、例えば定期的に現在位置を含んだ情報をメールするような設定をしておくと生産者は携帯端末10を携帯した状態で作業をするだけで現在位置を送信することができる。
農作業日誌作成処理部13では、取得した電話番号をキーとして、ステップ82において農家データベース5から農家データを検索し、対応する生産者番号31を取得する。
ステップ82で取得した生産者番号の圃場の中で、ステップ81で取得した位置情報が圃場の形状の中に含まれる場合、耕作者はその圃場の中に存在したことになる。そこで、農作業日誌作成処理部13では、ステップ83において、携帯端末10によって送信された情報がいずれかの圃場内のものであるかを判別する。
該当の圃場が存在しない場合は、圃場内で作業を行っていたとは看做さない。
該当する圃場が見つかった場合は、ステップ84において該当圃場の栽培作物の種類25を圃場データベース4から取得する。
ステップ85では、インターネット8を経由して気象サイト9から気温、降水量、日照時間、日射量といった気象情報を取得する。
ステップ86では作業内容データベース6に格納された作業内容データを参照し、ステップ84で取得した栽培作物種類25の作業内容で、本日の日付が作業開始日から作業終了日の間に存在し、取得した気象情報が作業条件を満たしているものがあるかどうかを判別する。該当する作業内容が存在する場合は、ステップ87において農作業日誌のデータを作成し、農作業日誌データベース7に作業内容と共に電子データとして記録する。
農作業日誌データは、ある圃場に対して何時、どんな作業をしたかを示すものであり、圃場番号、日付、農作業内容によってユニークとなるようなデータである。
農作業日誌ID1(91)と農作業日誌ID2(92)は2004年4月30日に馬鈴薯の定植を行ったことを示し、その日の気象情報も併せて格納される。
また、備考項目として、当日気温が低かったというような内容を覚え書きしておくことができる。
農作業日誌のデータは生産者がデータを自身で作成することなく自動的に作成されるが、実際に行った作業が常に自動生成された作業内容と同じわけではなく、さまざまな状況に応じて別の作業を行うことも考えられる。
作成後の農作業日誌のデータは図1の端末装置2で内容を表示することができ、内容を確認したり修正を行うことも可能である。
圃場は図6で示した地図63を背景として圃場の形状を重ね合わせて表示することができる。通常、圃場データは作物毎に設定した色によって塗り潰しを行う。例えば図10の101で示すように米はピンク、小麦は緑色、馬鈴薯は茶色といったように色分けして表示しているが、ある検索条件を満たす圃場を強調色で塗りつぶして表示することができる。
収穫に使用する機械を複数の生産者で共有する場合、未収穫の圃場がどの位置にあるかを知り、近い場所の圃場から機械を使用し、効率良く使いまわすことが必要になる。作成された農作業日誌データを使用して「小麦を栽培している圃場でまだ収穫を行っていない圃場」という検索条件を指定し、その条件に該当するものを強調色で塗り潰すと簡単に収穫が終わっていない圃場を認識することができる。
検索条件に該当した圃場を強調色で塗り潰した表示例が図10の102である。102では、101で緑色に塗り潰していた小麦の圃場で、まだ収穫が終わっていない圃場を強調色で塗り潰している。強調色で塗り潰し表示することで対象となる圃場が明確になり今後の収穫作業を効率良く行うことが可能となる。
これにより、生産者は作業内容データベース6に必要な情報を予め登録しておけば、携帯端末10を携帯して圃場に赴くだけで電子化された農作業日誌を完成させることができ、作業終了後に作業内容を記録するといった面倒な作業から解放される。
また、図8で示した農作業日誌作成処理部については、プログラムとしてコンピュータユーザに提供することができる。
Claims (3)
- 圃場の形状、地図上の位置及び栽培作物の種類の情報を格納した圃場データベースと、圃場毎に、作業内容、作業期間、作業開始となる気象条件を格納した作業内容データベースと、前記圃場データベースを参照し、生産者が携帯する携帯端末から受信した位置情報により生産者が赴いた圃場を特定する第1の手段と、その特定圃場に赴いた日付が前記作業内容データベースに格納された前記特定圃場における作業期間内に該当し、かつ気象サイトから取得した現在の気象情報が前記作業内容データベースに予め登録されている気象条件を満たしているかを判定し、満たしていた場合には、前記特定圃場において前記作業内容データベースに予め登録されている作業内容の作業を実施した日付を作業内容と共に農作業日誌データベースに記録する第2の手段とを備えることを特徴とする圃場管理システム。
- 作業の内容を検索条件として該当する前記圃場データベースを検索し、該当する圃場を表示装置に表示した地図上に強調表示する第3の手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の圃場管理システム。
- 圃場の形状、地図上の位置及び栽培作物の種類の情報を格納した圃場データベースと、圃場毎に、作業内容、作業期間、作業開始となる気象条件を格納した作業内容データベースとを備えたコンピュータを、
前記圃場データベースを参照し、生産者が携帯する携帯端末から受信した位置情報により生産者が赴いた圃場を特定する第1の手段と、その特定圃場に赴いた日付が前記作業内容データベースに格納された前記特定圃場における作業期間内に該当し、かつ気象サイトから取得した現在の気象情報が前記作業内容データベースに予め登録されている気象条件を満たしているかを判定し、満たしていた場合には、前記特定圃場において前記作業内容データベースに予め登録されている作業内容の作業を実施した日付を作業内容と共に農作業日誌データベースに記録する第2の手段として機能させることを特徴とする圃場管理プログラム。
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