JP2006349999A - 画像形成方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成支持体に形成された少なくとも樹脂と着色剤と離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーのトナー画像を、熱により画像形成支持体に定着し、次いで接触系搬送機構にて機外へ搬送する機構を有する画像形成方法において、該離型剤が示差熱量分析装置での冷却時の発熱開始温度と発熱終了温度の差が10〜50℃にあることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 なし
Description
画像形成支持体に形成された少なくとも樹脂と着色剤と離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーのトナー画像を、熱により画像形成支持体に定着し、次いで接触系搬送機構にて機外へ搬送する機構を有する画像形成方法において、該離型剤が示差熱量分析装置での冷却時の発熱開始温度と発熱終了温度の差が10〜50℃にあることを特徴とする画像形成方法。
画像形成支持体に形成された少なくとも樹脂と着色剤と離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーのトナー画像を、熱により画像形成支持体に定着し、次いで接触系搬送機構にて機外へ搬送する機構を有する画像形成方法に用いられる静電荷像現像用トナーにおいて、該離型剤が示差熱量分析装置での冷却時の発熱開始温度と発熱終了温度の差が10〜50℃にあることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
冷却時の吸熱開始温度と吸熱終了温度の差が10〜50℃である化合物を含有することを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明に係るトナーは、小粒径で且つその分布が均一であることが好ましい。また、本発明に係るトナーは、小粒径のトナーが得られるケミカル法で作製されたケミカルトナーが好ましい。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)樹脂粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を融着させて着色粒子(会合粒子)を得る融着工程
(4)着色粒子の分散液を冷却する冷却工程
(5)冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(6)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
必要に応じ
(7)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する工程が含まれていてもよい。
この工程は、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解或いは分散させて、当該離型剤のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記離型剤を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記水系媒体中に、核粒子として樹脂粒子を添加しておいても良い。
前記融着工程における融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂粒子(着色または非着色の樹脂粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。また、当該融着工程においては、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、離型剤粒子や荷電制御剤などの内添剤粒子なども融着させることができる。
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウエット状態にある着色粒子をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は、乾燥された着色粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。
結着樹脂を構成する重合性単量体としては公知のものを使用することができる。具体的には、スチレンとアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体と、イオン性解離基を有するものを組合せて用いることが好ましい。
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。尚、これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用しても良い。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
本発明に用いられる離型剤は、上記の特別な熱挙動を示す化合物を用いる。離型剤はトナー全体に対して1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%含有すると、良好な結果を得ることができる。
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができる。
本発明に係るトナーは、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を着色粒子に混合して使用してもよい。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機粒子、有機粒子及び滑剤を使用することができる。
本発明に係る現像剤は、モノ黒のトナー画像形成、或いはカラーのトナー画像形成に用いられる。現像剤は非磁性1成分、磁性1成分或いは2成分現像剤として用いることができ、2成分現像剤は、キャリアとトナーとを混合することにより作製することができる。
本発明に用いられる画像形成支持体は、トナー画像を保持する支持体で、通常転写材、或いは転写紙といわれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙や上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
離型剤として用いる化合物A〜Eは、高圧法ポリエチレンを熱分解して分取することで調製した。分子量などについては熱分解の温度条件を種々に制御することで調整した。
(着色粒子Bk1の作製)
(1)低分子量樹脂粒子の合成
撹拌装置、冷却管及び温度センサを装着した容量1リットルの四頭コルベンに、スチレン509.83gと、n−ブチルアクリレート88.67gと、メタクリル酸34.83gと、tert−ドデシルメルカプタン21.83gと、「化合物A」66.7gとを入れ、内温を80℃に昇温し、「化合物A」が溶解するまで撹拌し、そのまま温度を保持した。一方、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0gを純水2700gに溶解させた界面活性剤水溶液を同様に内温80℃になるよう加熱し、そのまま保持した。80℃に保温した前記界面活性剤水溶液を撹拌しながら、「化合物A」を溶解したモノマー溶液を添加し、超音波乳化装置を用いて乳化を行って乳化液を得た。次いで、撹拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、前記乳化液を投入し、撹拌を行いながら、窒素気流下、内温を70℃に保持し、過硫酸アンモニウム7.52gを純水500gに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、4時間重合を行った後、室温まで冷却し、濾過を行い樹脂粒子を得た。反応後において重合残渣は認められず、安定した樹脂粒子が得られた。これを「樹脂粒子(L−1)」とする。
撹拌装置、冷却管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、スチレン92.47gと、n−ブチルアクリレート30.4gと、メタクリル酸3.80gと、tert−ドデシルメルカプタン0.12gと、「化合物A」13.34gとを入れ、内温を80℃に昇温し、前記「化合物A」が溶解するまで撹拌し、そのまま温度を保持した。一方、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.27gを純水540gに溶解させた界面活性剤水溶液を同様に内温80℃になるよう加熱し、そのまま保持した。80℃に保温した前記界面活性剤水溶液を撹拌しながら、「化合物A」を溶解したモノマー溶液を添加し、超音波乳化装置を用いて乳化を行って乳化液を得た。次いで、撹拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、前記乳化液を投入し、撹拌を行いながら、窒素気流下、内温を70℃に保持し、過硫酸アンモニウム0.27gを純水100gに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、4時間重合を行った後、室温まで冷却し、濾過を行い樹脂粒子を得た。反応後において重合残渣は認められず、安定した樹脂粒子が得られた。これを「樹脂粒子(H−1)」とする。
撹拌装置、冷却管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、樹脂粒子(H−1)250gと、樹脂粒子(L−1)1000gと、純水900gと、界面活性剤水溶液(ドデシル硫酸ナトリウム9.2gを純水160gに溶解した水溶液)にカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)20gを分散してなるカーボンブラック分散液とを仕込み、撹拌しながら5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。更に、塩化マグネシウム・6水和物28.5gを純水1000gに溶解した水溶液を撹拌しながら室温下に添加した後、内温が95℃になるまで昇温した。そのまま内温を95℃に維持しながら、「コールターカウンターII」(ベックマン・コールター社製)を用いて分散粒子の粒径を測定し、その粒径が6.5μmになったところで、塩化ナトリウム80.6gを純水700gに溶解した水溶液を添加し、内温を95℃に維持しながら6時間反応を継続させた。反応終了後、得られた会合粒子の分散液(95℃)を、45℃になるまで10分間冷却した(冷却速度=5℃/min)。このようにして生成した会合粒子(着色粒子Bk)を濾過し、純水への再懸濁及び濾過を繰り返して洗浄を行った後、乾燥することによって着色粒子Bkを作製した。これを「着色粒子Bk1」とする。「着色粒子Bk1」の粒径を「コールターカウンターII」(ベックマン・コールター社製)を用いて測定したところ、体積基準におけるメディアン粒径(D50)=6.5μm、CV値=18.2%であった。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた「化合物A」66.7gの代わりに「化合物B」100.0gに変更し、高分子量樹脂粒子の合成で用いた「化合物A」13.45gを「化合物B」18.50gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk2」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた「化合物A」66.7gを「化合物C」20.0gに変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた「化合物A」13.45gを「化合物C」を4.00gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk3」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた「化合物A」を、「化合物D」に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk4」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた「化合物A」を、「化合物E」に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk5」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた「化合物A」を、「化合物F」に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk6」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk6」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)20gを「C.I.ピグメントブルー15:3」の10gに変更した以外は同様にして「着色粒子C1〜C6」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk6」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)20gを「C.I.ピグメントレッド122」17gに変更した以外は同様にして「着色粒子M1〜M6」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk6」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)20gを「C.I.ピグメントイエロー74」18gに変更した以外は同様にして「着色粒子Y1〜Y6」を作製した。
次いで、上記で作製した各着色粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)を用いて混合した。その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、「本発明用トナーBk1〜Bk3」、「本発明用トナーC1〜C3」、「本発明用トナーM1〜M3」、「本発明用トナーY1〜Y3」、「比較用トナーBk1〜Bk3」、「比較用トナーC1〜C3」、「比較用トナーM1〜M3」及び「比較用トナーY1〜Y3」とする。
上記で作製した各トナーの各々に、シリコン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合して、「本発明用現像剤Bk1〜Bk3」、「本発明用現像剤C1〜C3」、「本発明用現像剤M1〜M3」、「本発明用現像剤Y1〜Y3」、「比較用現像剤Bk1〜Bk3」、「比較用現像剤C1〜C3」、「比較用現像剤M1〜M3」及び「比較用現像剤Y1〜Y3」とする。
〈評価装置〉
画像形成を行う評価装置としては、図1に記載の画像形成装置に、図2に記載の搬送装置を搭載して用いた。尚、定着速度、加熱ロール表面温度は下記のように設定できるうにした。
加熱ロールの表面温度:90〜240℃で任意に設定可。
上記評価装置を用い、上記で作製した各トナーと現像剤を順番に装填し、プリントを行い、下記項目について評価を行った。
34A 搬送ロール
34B 搬送ロール
340 主搬送面
341 主搬送面
342 鍔部
343 コシ付け鍔部
P 転写材
Claims (3)
- 画像形成支持体に形成された少なくとも樹脂と着色剤と離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーのトナー画像を、熱により画像形成支持体に定着し、次いで接触系搬送機構にて機外へ搬送する機構を有する画像形成方法において、該離型剤が示差熱量分析装置での冷却時の発熱開始温度と発熱終了温度の差が10〜50℃にあることを特徴とする画像形成方法。
- 画像形成支持体に形成された少なくとも樹脂と着色剤と離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーのトナー画像を、熱により画像形成支持体に定着し、次いで接触系搬送機構にて機外へ搬送する機構を有する画像形成方法に用いられる静電荷像現像用トナーにおいて、該離型剤が示差熱量分析装置での冷却時の発熱開始温度と発熱終了温度の差が10〜50℃にあることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 冷却時の吸熱開始温度と吸熱終了温度の差が10〜50℃である化合物を含有することを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
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