JP4434071B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Description
少なくとも結着樹脂と着色剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
本発明者等は鋭意検討した結果、本発明のような水酸基を有する多価カルボン酸類で長鎖アルコールとのエステルであり、且つ、分子内に水酸基を有するもの、或いはその水酸基がエステル化されているものが特定の効果を発揮することを見いだした。
上記特定構造のエステル化合物の具体例としては、下記化合物(1)〜(12)を挙げることができる。
本発明のトナーを製造する方法の一例としては、重合性単量体中に本願の化合物及びトナーの構成成分として必要な着色剤や荷電制御剤、更に重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解或いは分散させる。この各種構成材料が溶解或いは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。次いで、加熱することで懸濁重合させ、重合終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、更に乾燥することで本発明のトナーを調製する。尚、本発明でいうところの「水系媒体」とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
又、本発明のトナーを製造するその他の方法として樹脂粒子を水系媒体中で塩析/融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。即ち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、或いは樹脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上塩析、凝集、融着させる方法、特に水中に、これらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、更に加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。尚、ここにおいて凝集剤と同時にアルコールなど水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
(1)特定構造のエステル化合物をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)樹脂微粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂微粒子と着色剤粒子を融着させて着色粒子(会合粒子)を得る融着工程
(4)着色粒子の分散液を冷却する冷却工程
(5)冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(6)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
必要に応じ
(7)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する工程が含まれていてもよい。
この工程は、ラジカル重合性単量体に特定構造のエステル化合物を溶解或いは分散させて、当該特定構造のエステル化合物のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記特定構造のエステル化合物を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていてもよい。このような重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い攪拌又は超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
前記融着工程における融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂微粒子(着色又は非着色の樹脂微粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。又、当該融着工程においては、樹脂微粒子や着色剤微粒子とともに、離型剤微粒子や荷電制御剤などの内添剤微粒子なども融着させることができる。
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウエット状態にある着色粒子をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は、乾燥された着色粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。
結着樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することができる。
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。具体的な着色剤を以下に示す。
本発明に用いられる離型剤は、特定構造のエステル化合物である。特定構造のエステル化合物はトナー全体に対して1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%含有すると、良好な結果を得ることができる。
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Niなどが挙げられる。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。尚、荷電制御剤は、好ましくはトナー全体に対して0.1〜20.0質量%の含有率とすると、良好な結果を得ることができる。
本発明のトナーは、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を着色粒子に混合して使用してもよい。これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
本発明のトナーには、必要に応じてクリーニング性、転写性の向上の目的で滑剤を添加して用いても良い。滑剤としては、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
構造中に水酸基を有するジカルボン酸、またはトリカルボン酸と炭素数が10〜30の脂肪族アルコールとを縮合反応させて、化合物(1)、(2)、(3)、(5)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)を作製した。
(着色粒子Bk1の作製)
(1)低分子量樹脂粒子の合成
攪拌装置、冷却管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、スチレン509.83gと、n−ブチルアクリレート88.67gと、メタクリル酸34.83gと、tert−ドデシルメルカプタン21.83gと、化合物(1)66.7gとを入れ、内温を80℃に昇温し、化合物(1)が溶解するまで攪拌し、そのまま温度を保持した。一方、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0gを純水2700gに溶解させた界面活性剤水溶液を同様に内温80℃になるよう加熱し、そのまま保持した。80℃に保温した前記界面活性剤水溶液を攪拌しながら、化合物(1)を溶解したモノマー溶液を添加し、超音波乳化装置を用いて乳化を行って乳化液を得た。次いで、攪拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、前記乳化液を投入し、攪拌を行いながら、窒素気流下、内温を70℃に保持し、過硫酸アンモニウム7.52gを純水500gに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、4時間重合を行った後、室温まで冷却し、濾過を行い樹脂粒子を得た。反応後において重合残渣は認められず、安定した樹脂粒子が得られた。これを「樹脂粒子分散液(L−1)」とする。
攪拌装置、冷却管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、スチレン92.47gと、n−ブチルアクリレート30.4gと、メタクリル酸3.80gと、tert−ドデシルメルカプタン0.12gと、化合物(1)13.34gとを入れ、内温を80℃に昇温し、前記化合物(1)が溶解するまで攪拌し、そのまま温度を保持した。一方、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.27gを純水540gに溶解させた界面活性剤水溶液を同様に内温80℃になるよう加熱し、そのまま保持した。80℃に保温した前記界面活性剤水溶液を攪拌しながら、化合物(1)を溶解したモノマー溶液を添加し、超音波乳化装置を用いて乳化を行って乳化液を得た。次いで、攪拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、前記乳化液を投入し、攪拌を行いながら、窒素気流下、内温を70℃に保持し、過硫酸アンモニウム0.27gを純水100gに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、4時間重合を行った後、室温まで冷却し、濾過を行い樹脂粒子を得た。反応後において重合残渣は認められず、安定した樹脂粒子が得られた。これを「樹脂粒子分散液(H−1)」とする。
攪拌装置、冷却管及び温度センサを装着した四頭コルベンに、樹脂粒子分散液(H−1)250g(固形分として)と、樹脂粒子分散液(L−1)1000g(固形分として)と、純水900gと、界面活性剤水溶液(ドデシル硫酸ナトリウム9.2gを純水160gに溶解した水溶液)にカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)20gを分散してなるカーボンブラック分散液とを仕込み、攪拌しながら5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。更に、塩化マグネシウム・6水和物28.5gを純水1000gに溶解した水溶液を攪拌しながら室温下に添加した後、内温が95℃になるまで昇温した。そのまま内温を95℃に維持しながら、「コールターカウンターII」(ベックマン・コールター社製)を用いて分散粒子の粒径を測定し、その粒径が6.5μmになったところで、塩化ナトリウム80.6gを純水700gに溶解した水溶液を添加し、内温を95℃に維持しながら6時間反応を継続させた。反応終了後、得られた会合粒子の分散液(95℃)を、45℃になるまで10分間冷却した(冷却速度=5℃/min)。このようにして生成した会合粒子(着色粒子Bk)を濾過し、純水への再懸濁及び濾過を繰り返して洗浄を行った後、乾燥することによって着色粒子Bkを作製した。これを「着色粒子Bk1」とする。「着色粒子Bk1」の粒径を「コールターカウンターII」(ベックマン・コールター社製)を用いて測定したところ、体積基準におけるメディアン粒径(D50)=6.5μm、CV値=18.2%であった。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)66.7gを100.0gに変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)13.45gを18.50gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk2」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)66.7gを20.0gに変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)13.45gを4.00gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk3」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた化合物(1)を、化合物(2)に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk4」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)66.7gを化合物(3)14.20gに変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)13.45gを化合物(3)2.80gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk5」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)66.7gを化合物(4)50.10gに変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)13.45gを化合物(4)10.21gに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk6」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)を化合物(9)に変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)を化合物(9)に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk7」を作製した。
「着色粒子Bk1」の低分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)を化合物(10)に変更、高分子量樹脂粒子の合成で用いた化合物(1)を化合物(10)に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk8」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた化合物(1)を、化合物(2)と化合物(5)の各々50質量%づつ混合したものに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk9」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた化合物(1)を、比較化合物(1)に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk10」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた化合物(1)を、比較化合物(2)に変更した以外は同様にして「着色粒子Bk11」を作製した。
「着色粒子Bk1」の作製で用いた化合物(1)を、カルナウバワックスに変更した以外は同様にして「着色粒子Bk12」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk12」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の20gを「C.I.ピグメントブルー15:3」の10gに変更した以外は同様にして「トナー粒粒子C1〜C12」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk12」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の20gを「C.I.ピグメントレッド122」の17gに変更した以外は同様にして「トナー粒粒子M1〜M12」を作製した。
「着色粒子Bk1〜Bk12」の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の20gを「C.I.ピグメントイエロー17」の18gに変更した以外は同様にして「着色粒子Y1〜Y12」を作製した。
次いで、上記で作製した各着色粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)を用いて混合した。その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し「トナーBk1〜Bk12」、「トナーC1〜C12」、「トナーM1〜M12」及び「トナーY1〜Y12」を作製した。これらを「本発明Bk1〜Bk9」、「本発明C1〜C9」、「本発明M1〜M9」、「本発明Y1〜Y9」、「比較例Bk1〜Bk3」、「比較例C1〜C3」、「比較例M1〜M3」及び「比較例Y1〜Y3」とする。
上記で作製した各トナーの各々に、シリコン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合して「現像剤Bk1〜Bk12」、「現像剤C1〜C12」、「現像剤M1〜M12」、「現像剤Y1〜Y12」を調製した。
評価装置としては、図1に記載の画像形成装置に、図3の定着装置を装着して用いた。尚、定着速度、熱ロール表面温度は下記のように設定できるうにした。
加熱ローラの表面温度:90〜240℃で任意に設定可。
上記評価装置を用い、上記で作製した各トナーと現像剤を順番に装填し、プリントを行い、下記項目について評価を行った。
定着可能温度評価は、常温常湿(20℃、50%RH)の環境で、熱ロールから排出直後の転写材の表面温度を90℃〜200℃まで10℃刻みで変更し、定着画像を作製した。尚、転写材としてはA4版の上質紙(65g/m2)を使用した。
1)5mm角のべた黒の絶対反射濃度D0を測定する
2)「メンディングテープ」(住友3M社製:No.810−3−12相当)を軽く張り付ける
3)1kPaの圧力でテープを3.5回往復擦り付ける
4)180°の角度、200gの力でテープを剥がす
5)剥離後の絶対反射濃度D1を測定する
6)定着率=100×D1/D0(%)
定着率が90%以上得られた定着温度を定着可能温度としして評価した。尚、画像濃度の測定には反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
熱ローラの表面温度を、150℃に設定した。
◎:画像上及び熱ロール表面ともにオフセットの発生が見られず良好
○:画像上には見られないが熱ロールにはオフセットが発生しているが実用問題ない
×:画像上にオフセットによる汚れが発生し実用上問題有り。
熱ロール表面温度を150℃に設置した。
べた黒画像部の濃度は、相対濃度(プリントしていない転写材の濃度を0.00とする)で評価した。尚、測定はマクベス反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。
かぶり濃度は、未使用の転写材の白地部分を反射濃度0.000としたとき、プリントの白地部分のかぶり濃度を相対濃度として測定した。尚、測定はマクベス反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。
21Y(21M、21C、21Bk) 感光体ドラム
22Y(22M、22C、22Bk) スコロトロン帯電器
23Y(23M、23C、23Bk) 露光光学系
24Y(24M、24C、24Bk) 現像器
25Y(25M、25C、25Bk) クリーニング装置
34Y(34M、34C、34Bk) 転写器
40 定着装置
115 転写材搬送ベルト
160 搬送部
P 転写材
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