JP2006347294A - 車両用ガラス払拭装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を効率的に除去することができる車両用ガラス払拭装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を除去する車両用ガラス払拭装置において、遠隔位置にいるユーザの搭乗意思を表す信号を受信する受信手段と、車両位置周辺の外部環境に基づいて、ワイパの作動タイミングを決定するワイパ作動タイミング決定手段と、前記受信手段で受信した信号に応答して、ガラス加熱装置を作動させると共に、前記決定した作動タイミングでワイパを作動させる手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を除去する車両用ガラス払拭装置に関する。
従来から、車室内の前方に配置されてフロントウインドシールドガラスに向けて温風を噴出するデフロスタノズルを備えた車両用デフロスタにおいて、車両のフロントウインドシールドガラスの外側の下端部に溜った氷雪を速やかに融解してワイパ機能を確保すべく、前記デフロスタノズルの噴出口を、前記フロントウインドシールドガラスの下端部に温風を指向させる第1の噴出口と、同フロントウインドシールドガラスの下端部より上方の部位に温風を指向させる第2の噴出口とにより構成したことを特徴とする車両用デフロスタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−254641号公報
しかしながら、上述の従来技術のように、デフロスタなどのガラス加熱装置だけで氷雪を溶かして除去する構成では、氷雪の程度によっては長時間を要し、車両運行可能な状態となるまでに相当な時間を要する場合がある。また、かかる構成では、氷雪の除去は、デフロスタなどのガラス加熱装置の発生する熱で氷雪を溶かすことで実現されるが、氷雪の程度によってはガラス加熱装置で膨大な電気エネルギが消費され、バッテリ容量の過剰な低下を招く場合がある。
そこで、本発明は、ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を効率的に除去することができる車両用ガラス払拭装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を除去する車両用ガラス払拭装置において、
遠隔位置にいるユーザの搭乗意思を表す信号を受信する受信手段と、
車両位置周辺の外部環境に基づいて、ワイパの作動タイミングを決定するワイパ作動タイミング決定手段と、
前記受信手段で受信した信号に応答して、ガラス加熱装置を作動させると共に、前記決定した作動タイミングでワイパを作動させる手段と、を備えることを特徴とする車両用ガラス払拭装置が提供される。
本局面において、ワイパ作動タイミング決定手段は、ガラス加熱装置でガラス表面に対する境界層が溶けたガラス上の氷雪がワイパの作動によりガラス上から掻き落とされるようなワイパの作動タイミングを決定するものであってよい。ガラス加熱装置で溶かされてガラス下端に溜まる氷雪がワイパの作動によりガラス上から掻き落とされてよい。ワイパ作動タイミング決定手段は、初回のワイパ作動時の作動態様に基づいて、次回のワイパ作動タイミングを決定するものであってよい。ワイパ作動タイミング決定手段は、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗に基づいて、次回のワイパ作動タイミングを決定するものであってよい。
本局面による車両用ガラス払拭装置は、車両位置周辺の外部環境に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定する出力決定手段を備えてよい。本局面による車両用ガラス払拭装置は、ユーザの搭乗予定時刻に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定する出力決定手段を備えてよい。前記出力決定手段は、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定するものであってよい。
本発明によれば、ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を効率的に除去することができる車両用ガラス払拭装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係る車両用ガラス払拭装置の一実施例を示すシステム構成図である。図1に示すように、本実施例の車両用ガラス払拭装置は、制御ECU10を中心に構成されている。制御ECU10は、他のECUと同様、マイクロコンピュータによって構成されており、例えば、CPU、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。
制御ECU10は、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、ガラス加熱装置40及びワイパ42が接続される。制御ECU10は、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動を制御する。
ガラス加熱装置40とは、車両のガラス(典型的には、リアガラス)の略全面に設定されるデフォッガ(熱線)、視界を妨げないようなガラス(典型的には、フロントウインドシールド)の適切な部位(例えば周辺部)に設定されるデアイサ(熱線)、ガラスに向けて温風(空調システムの構成要素であるヒータコアにより生成される温風)を噴出するデフロスタ及びその類を含む。
ワイパ42は、図示しないが、ガラス表面を拭き取るように摺動するワイパーブレードと、ワイパーブレードを保持するワイパーアームと、ワイパーアームを動かす電気モータ(以下、ワイパモータ)と、ワイパーアームとワイパモータとの間のリンク機構とを備える。尚、本発明は、特にワイパ42の構成に限定されるものではなく、既存の一般的な構成のワイパ42により実現可能である。
制御ECU10には、適切なバスを介して、GPS受信機50、通信装置52、各種センサ54が接続されている。制御ECU10は、これらGPS受信機50、通信装置52、各種センサ54との通信を介して、車両位置周辺の外部環境等の情報を取得する。
制御ECU10には、適切なバスを介して、電力マネジメントECU20が接続される。電力マネジメントECU20は、後述する如く、加熱装置40及びワイパ42を含む各車載電気負荷に対する電力配分を制御する。
ガラス加熱装置40、ワイパ42や各ECU10,20を含む各種電子部品は、図示しない電線を介してバッテリ60又は発電機(オルタネータ)から電力供給を受ける。バッテリ60は、鉛電池やリチウムイオン電池、燃料電池等を含み、一電源構成であっても2電源構成であってもよい。
制御ECU10には、適切なバスを介して、ローカル通信装置70が接続されている。ローカル通信装置70は、ユーザが所持するリモート操作装置80から、ユーザの搭乗を知らせる信号(以下、「搭乗通知信号」という。)を受信する。制御ECU10は、後述するように、リモート操作装置80からの搭乗通知信号に応答して、必要に応じて、ガラス加熱装置40及びワイパ42の事前作動を実現する。尚、リモート操作装置80は、専用の無線方式又は携帯電話に内蔵されているブルートゥース(Bluetooth)のようなローカル通信手段により、ローカル通信装置70との通信を実現する。
次に、図2以降を参照して、リモート操作装置80から搭乗通知信号を受けた際に実現されるガラス加熱装置40及びワイパ42の事前作動について、詳説していく。
図2は、本実施例の車両用ガラス払拭装置により実行される特徴的な動作ないし処理の流れを示すフローチャートである。図3は、本実施例の車両用ガラス払拭装置によりガラス上の氷雪が除去される様子を段階的に示す説明図である。
先ず、上述の如くリモート操作装置80から搭乗通知信号を受信すると、ステップ100として、制御ECU10は、車両の現在位置情報をGPS受信機50から取得し、車両位置周辺の外部環境として現在の車両位置周辺の天候・気候を把握する。尚、車両の現在位置情報は、前回の車両使用時に検出された最終的な車両位置(メモリに記憶しておく。)が用いられてもよい。これにより、車両の現在位置を演算する負荷を回避するとともに、特にエンジンの始動前の状態(即ち、発電機による発電が無い状態)において、僅かながら無駄な電力消費を回避することができる。或いは、車両の現在位置情報としては、リモート操作装置80からの搭乗通知信号に含まれうるリモート操作装置80の位置情報が代替的に利用されてもよい。かかる構成は、例えば車両にGPS受信機50が搭載されていない場合に有用となる。
この車両位置周辺の外部環境は、ガラス上の霜、雪、氷(以下、総称して「氷雪」という。)の付着状態を推測するための有用な情報であり、後述する如く、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を決定する1パラメータとして利用される。
本ステップ100において、制御ECU10は、車両に搭載される外気温センサや内気温センサ、湿度センサ、日射センサ等の各種センサ54からの情報を考慮して外部環境を把握してもよい。更に、制御ECU10は、情報提供センターやFM多重放送局等から通信装置52を介して取得可能なエリア別の気象情報(積雪情報や気温情報)を考慮して、車両位置周辺の外部環境を把握してもよい。
続くステップ110では、制御ECU10は、上記ステップ100で把握した車両位置周辺の外部環境に基づいて、ガラス上の氷雪付着状態が所定基準以上であるか否かを推定・判断する。ガラス上の氷雪付着状態が所定基準以上で無いと判断される場合には、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動による氷雪除去が不要であると判断し、そのまま処理が終了される。他方、ガラス上の氷雪付着状態が所定基準以上であると判断される場合には、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動による氷雪除去が必要であると判断し、ステップ120に進む。
ステップ120では、制御ECU10は、ユーザの搭乗予定時刻を把握する。ユーザの搭乗予定時刻についても、後述する如く、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を決定する1パラメータとして利用される。これは、ユーザの搭乗予定時刻に合わせて、ユーザの搭乗時に適切な視界が確保されるようにガラス加熱装置40及びワイパ42を作動させるのが、限られたバッテリ60からの電気エネルギを用いるガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様として、最も効率的であるからである。
本ステップ120において、ユーザの搭乗予定時刻は、リモート操作装置80からの搭乗通知信号に含まれるリモート操作装置80自身の位置情報及び速度情報に基づいて、推定されてよい。即ち、ユーザの搭乗予定時刻は、リモート操作装置80と車両との離間距離(即ちユーザの車両からの距離)と、リモート操作装置80の移動速度(即ちユーザの移動速度)とに基づいて推定されてよい。或いは、リモート操作装置80に適切なボタンを設定し、リモート操作装置80からの搭乗通知信号に、ユーザの搭乗予定時刻情報(例えば何分後に到着するかを知らせる情報)が含まれるようにしてもよい。
続くステップ130では、制御ECU10は、上記ステップ100で把握した車両位置周辺の外部環境、及び、上記ステップ120で把握したユーザの搭乗予定時刻に基づいて、ユーザの搭乗時に必要な視界が確保されるように、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を決定する。
ここで、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様とは、作動開始タイミング、及び、作動出力を含む。
ガラス加熱装置40の作動開始タイミングは、基本的には、リモート操作装置80からの搭乗通知信号の受信と同時である。但し、ガラス上の氷雪付着量が少ないと推定され、且つ、ユーザの搭乗予定時刻まで比較的長い時間がある場合には、リモート操作装置80からの搭乗通知信号の受信時から適切な時間経過した後から(即ち、ユーザの搭乗予定時刻の所定時間前から)、ガラス加熱装置40の作動を開始することとしてもよい。
ガラス加熱装置40の作動出力は、基本的には、一定であるが、作動出力が可変なガラス加熱装置40に対しては、車両位置周辺の外部環境が厳しければ厳しいほど(例えば積雪量が大きいほど、又は気温が低いほど)、ユーザの搭乗予定時刻が短ければ短いほど、大きな作動出力で作動させることとしてもよい。尚、一のガラスに対して複数のガラス加熱装置40(例えばデアイサとデフロスタ)が存在する構成では、ガラス加熱装置40の作動出力は、作動させるガラス加熱装置40の個数を変更することで変化させてもよい。
ワイパ42の作動開始タイミングは、以下で詳説するように、ガラス加熱装置40の作動に関連付けて決定される。
図3は、ワイパ42の作動開始タイミングの決定方法に関する説明図であり、本実施例の車両用ガラス払拭装置によりガラス上の氷雪が除去される様子を段階的に示す図である。
図3(A)に示すように、ガラス上に氷雪が付着した状態では、ガラス加熱装置40を作動させて氷雪を熱により溶かすことで、ガラス上の氷雪の除去が可能である。しかしながら、ガラス加熱装置40のみを用いる場合、氷雪の付着量が多いと完全に除去するまでに長時間を要し、車両運行可能な視界が確保されるまでに相当な時間を要する場合があり、また、ガラス加熱装置40で膨大な電気エネルギが消費され、バッテリ容量の過剰な低下を招く場合がある。
一方、氷雪の付着量が多い状態で、ワイパ42により氷雪をガラス上から掻き落とすべくワイパ42を作動させても、氷雪が錘となりワイパーアームを動かすことができず、その際に用いた電気エネルギが無駄となってしまう。
そこで、本実施例では、図3(B)に示すように、ワイパ42は、ガラス加熱装置40の作動により溶かされたガラス上の氷雪をガラス上から掻き落とすことができる作動開始タイミングで作動される。即ち、ガラス加熱装置40を作動させると、ガラス上の氷雪は、ガラス加熱装置の発生する熱によりガラス表面付近から溶け始め、ガラス表面に対する付着力がなくなりガラス表面から離脱されやすくなると共に、容積が小さくなりワイパーアームの動きに対する錘としての抵抗が小さくなる。即ち、ガラス全面を覆っていた氷雪が、溶けてガラスの下端部に溜ってくる。かかるタイミングでワイパ42を作動させると、図3(C)に示すように、ガラス上の氷雪をガラス上から容易に掻き落とすことができる。
かかる観点から、制御ECU10は、上記ステップ110で予測したガラス上の氷雪付着量と、ガラス加熱装置40の仕事量(発生熱量)とに基づいて、氷雪付着量が所定閾値以下となる時刻を予測し、当該時刻をワイパ42の作動時刻(作動タイミング)として決定する。ここで、氷雪付着量に対する閾値は、ワイパ42で掻き落とすことができる氷雪付着量であり、実験やシミュレーション(ワイパ42の作動トルク等に基づく計算)により導出・適合されてよく、また、実際のワイパ42の作動時の学習により適合されてよい。尚、ガラス加熱装置40の仕事量は、上述の如く決定したガラス加熱装置40の作動態様に基づいて算出することができる。
また、ワイパ42の作動出力は、基本的には、一定であるが、作動出力(ワイパーアームの駆動トルク)を可変にできるワイパ42に対しては、車両位置周辺の外部環境が厳しければ厳しいほど(例えば積雪量が大きいほど、又は気温が低いほど)、ユーザの搭乗予定時刻が短ければ短いほど、大きな作動出力で作動させることとしてもよい。
ステップ140では、制御ECU10は、上記ステップ130で決定した作動態様に従って、ガラス加熱装置40及びワイパ42を作動させる。このとき、制御ECU10は、上記ステップ130で決定したガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を、電力マネジメントECU20に対して通知する。
ステップ150では、電力マネジメントECU20は、バッテリ60の蓄電状態(SOC)に基づいて、上述の如く決定されたガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を決定通りに実現できる電力供給が可能であるか否かを判断する。即ち、電力マネジメントECU20は、バッテリ60から供給可能な電力が、上述の如く決定されたガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を実現するのに必要な電力を上回っているか否かを判断する。尚、バッテリ60の蓄電状態は、バッテリ60の電流値や電圧値、バッテリ温度等に基づいて検出されてよい。また、バッテリ60から供給可能な電力は、少なくともその後のエンジン始動(即ちスターターモータの駆動等)に必要な電力が十分に残存するように決定される。
本ステップ150において、バッテリ60から供給可能な電力が、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を実現するのに必要な電力を上回っている場合には、電力マネジメントECU20は、ガラス加熱装置40及びワイパ42に対する電力供給に特に制限を加えない(ステップ160)。これにより、ガラス加熱装置40及びワイパ42は、制御ECU10から指示された作動態様(作動出力や作動タイミング)に従って動作される。
本ステップ150において、一方、バッテリ60から供給可能な電力が、ガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様を実現するのに必要な電力を下回っている場合には、ステップ170に進む。
ステップ170では、電力マネジメントECU20は、バッテリ60から供給可能な電力の範囲内に収まるように、ガラス加熱装置40及びワイパ42に対する電力供給に制限を加える。例えば、バッテリ60から供給可能な電力が足りない場合には、ガラス加熱装置40の作動だけが実現されるように、ワイパ42への電力供給に制限を加えてもよい。また、バッテリ60から供給可能な電力が十分でない場合には、ワイパ42の作動回数を減らすと共に、例えばワイパ42の初回の作動タイミングを遅らせて、初回のワイパ42の作動で(一回分の消費電力で)確実に上述の雪掻きを成功させるようにしてもよい。
本ステップ170において、電力マネジメントECU20による供給電力配分の制御は、例えばガラス加熱装置40及びワイパ42に対する電源供給路をリレーにより接続・遮断することで機械的に実現することも可能であるが、ワイパ42に対する制御信号を変更・遮断することで、電気的に容易に実現することができる。
このように本実施例によれば、ガラス加熱装置40及びワイパ42を協働させることで、少ない電気エネルギでガラス上の氷雪を効率的に除去することができる。また、車両位置周辺の外部環境に基づいてガラス上の氷雪付着状態を予測し、それに応じて、ガラス加熱装置40の作動態様と連携したワイパ42の作動態様が決定されるので、ガラス上の氷雪の重さにより作動不能となるようなワイパ42に対する無用な電力供給を防止しつつ、ガラス上の氷雪を効率的に除去することが可能となる。
また、本実施例によれば、ユーザの搭乗時に合わせてガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様が決定されるので、限られた電気エネルギを効率的に用いて、ユーザの搭乗時に所望の視界を確保することができる。また、バッテリ60の状態を考慮してガラス加熱装置40及びワイパ42の作動態様が決定されるので、バッテリ容量の過剰な低下を防止することができる。
尚、本実施例において、車両位置周辺の外部環境以外のパラメータを用いて、ガラス上の氷雪付着状態の予測すること(ワイパ42の作動態様を決定すること)も可能である。例えば、ガラスから入射する光量を検出する日射センサ(光センサ)に基づいて、氷雪により覆われたガラスの範囲を推定することも可能であり、また、同様の観点から、ガラスを介して車外風景を撮像する車内カメラの撮像画像に基づいて、氷雪により覆われたガラスの範囲を検出することも可能である。
次に、図4を参照して、ワイパ42の2回目以降の作動タイミングの決定方法について説明する。
図4に示すように、上述の如く決定された作動タイミングに従ってワイパ42の1回目の作動が行われると(ステップ200)、制御ECU10は、ワイパ42の1回目の作動が首尾良く完了したか否かを判断する(ステップ210)。例えば、ワイパモータの出力をデューティ比で調整するPWM(Pulse Width Modulation)制御で行う構成では、デューティがある所定数以上若しくは電流がある所定数以上になってもワイパモータのロータが回転せず、この状態が数秒継続する場合に、ワイパモータへの通電を停止し、ワイパ42の作動が首尾良く完了しなかったと判断してよい。
ワイパ42の1回目の作動が首尾良く完了した場合には、当該ワイパ42の作動によりガラス上の雪掻きが成功した(図3(C)参照)と判断する(ステップ220)。この場合、必要に応じて、ガラス上の雪が完全に拭き取られるまで2回目以降の作動を比較的短い周期で実行してよい。但し、この2回目以降の作動は、ガラス加熱装置40の作動に比して優先順位が低く設定されて良く、上述の如くバッテリ60から供給可能な電力が十分でない場合には制限されてよい。
一方、ワイパ42の1回目の作動が首尾良く完了しなかった場合、即ち、ワイパ42のワイパーアームが氷雪の重さで全く動くことができなかったか、又は、ワイパーアームが動いたものの全ストロークで動くことができなかった(途中から動くことができなくなった)場合、ワイパ42の1回目の作動タイミングが早すぎたため、ガラス上の雪掻きが不成功に終わったと判断する(ステップ230)。この場合、ステップ240に進む。
ステップ240では、不成功に終わった今回のワイパ作動時にワイパが受けた抵抗を算出し、当該抵抗に基づいてガラス上の氷雪付着量を再予測する。ここで、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗は、ワイパーアームに作用する氷雪の重量分だけ大きくなる。従って、ガラス上の氷雪付着量は、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗を考慮することで、車両位置周辺の外部環境から予測した場合に比べて、高精度に予測することができる。尚、ガラス上の氷雪付着量と、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗との関係は、予め実験やシミュレーションにより導出され、マップとして制御ECU10のアクセス可能なメモリに記憶されてよく、また、実際のワイパ42の作動時の学習により適合されてもよい。また、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗は、ワイパモータの出力トルクとして例えばトルクセンサを用いて検出されてもよく、或いは、ワイパモータに印加される電流値・電圧値(モータ電流等)に基づいて推定されてもよい。
ステップ250では、制御ECU10は、上記ステップ240で予測したガラス上の氷雪付着量と、今後のガラス加熱装置40の作動時間ないし仕事量とに基づいて、氷雪付着量が所定閾値以下となる時刻を予測し、当該時刻をワイパ42の次回の作動時刻(次回のワイパ作動タイミング)として決定する。この場合、次回の作動後、同様に上記ステップ210の処理以降が実行されてよい。
このように本実施例によれば、ガラス上の氷雪付着量を一次的に車両位置周辺の外部環境に基づいて推定し、当該推定結果に基づいて1回目のワイパ42の作動タイミングを決定し、該作動タイミングで1回目のワイパ42の作動を行い、その際のワイパ42の受ける抵抗に基づいて、ガラス上の氷雪付着量を2次的に推定し、当該推定結果に基づいて2回目又はそれ以降のワイパ42の作動タイミングを決定する。従って、本実施例によれば、例え1回目のワイパ42の作動タイミングが不適当であり、その作動によりワイパーアームが所期の態様で動かなくても、その際のワイパ42の受ける抵抗(作動トルク)に基づいて、次回のワイパ42の作動タイミングを適切に決定することができる。これにより、ガラス上の氷雪により作動不能なワイパ42に対する無用な電力供給を防止しつつ、ガラス上の氷雪を効率的に除去することが可能となる。
尚、本実施例において、制御ECU10は、ワイパ42の受ける抵抗に基づいて予測した氷雪付着量に基づいて、ガラス加熱装置40の作動態様を再決定して更新してもよい。例えば、ワイパ42の受ける抵抗に基づいて、ガラス加熱装置40によるガラス上の氷雪の融解が予定通り進んでいないと判断した場合、ガラス加熱装置40の出力を高めてもよい。また、逆に、上記ステップ220でワイパ42による雪掻きが成功であったと判断した場合には、以後のガラス加熱装置40の出力を低減させてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、ユーザの搭乗を知らせる搭乗通知信号を受信したとき、そのときの車両位置周辺の外部環境に基づいて、上述のワイパ42等の作動による氷雪除去を行うか否かを判断しているが(図2のステップ110参照)、ユーザが、例えば目的地に着いて車両を離れる前に、適切なインターフェイスを介して次の日の車両搭乗予定時刻を登録できるような構成の場合、当該車両搭乗予定時刻の登録が、ユーザの搭乗意思を車両に伝える信号として利用してもよい。即ち、この場合、登録された車両搭乗予定時刻より所定時間前から、上述の搭乗通知信号を受信したときと同様の処理を実行開始すればよい。かかる構成は、リモート操作装置80を用いずに簡易的に上述の効果を得られる点で有利である。
また、上述した実施例において、ユーザの搭乗予定時刻又は実際の搭乗検知時まで、定期的に、ローカル受信機70により、ユーザの所持するリモート操作装置80に対して、現在の制御進行状態(即ち、ガラス上の氷雪除去作業の進行状態)又は制御完了予定時刻が通知されてもよい。これにより、ユーザ側で、現在の制御進行状態に合わせて車両への搭乗タイミングを調整することもできる。
また、同様の観点から、上述の如くバッテリ60の容量不足により事前作動時の作動態様が制限を受ける場合には、その旨がリモート操作装置80に対して通知されてもよい。これにより、かかる通知を受けたユーザは、搭乗時に氷雪除去状態が十分でないだろうことを予測して搭乗するので、搭乗時にユーザに与える不快感を軽減することができ、また、ユーザにシステム異常の危惧感を抱かせるのを防止することができる。
本発明に係る車両用ガラス払拭装置の一実施例を示すシステム構成図である。 本実施例の車両用ガラス払拭装置により実行される特徴的な動作ないし処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例の車両用ガラス払拭装置によりガラス上の氷雪が除去される様子を段階的に示す説明図である。 ワイパ42の2回目以降の作動タイミングの決定方法の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 制御ECU
20 電力マネジメントECU
40 ガラス加熱装置
42 ワイパ
50 GPS受信機
52 通信装置
54 各種センサ
60 バッテリ
70 ローカル受信機
80 リモート操作装置

Claims (8)

  1. ワイパ及びガラス加熱装置を作動させてガラスに付く氷雪を除去する車両用ガラス払拭装置において、
    遠隔位置にいるユーザの搭乗意思を表す信号を受信する受信手段と、
    車両位置周辺の外部環境に基づいて、ワイパの作動タイミングを決定するワイパ作動タイミング決定手段と、
    前記受信手段で受信した信号に応答して、ガラス加熱装置を作動させると共に、前記決定した作動タイミングでワイパを作動させる手段と、を備えることを特徴とする車両用ガラス払拭装置。
  2. ワイパ作動タイミング決定手段は、ガラス加熱装置でガラス表面に対する境界層が溶けたガラス上の氷雪がワイパの作動によりガラス上から掻き落とされるようなワイパの作動タイミングを決定する、請求項1に記載の車両用ガラス払拭装置。
  3. ガラス加熱装置で溶かされてガラス下端に溜まる氷雪がワイパの作動によりガラス上から掻き落とされる、請求項1に記載の車両用ガラス払拭装置。
  4. ワイパ作動タイミング決定手段は、初回のワイパ作動時の作動態様に基づいて、次回のワイパ作動タイミングを決定する、請求項1に記載の車両用ガラス払拭装置。
  5. ワイパ作動タイミング決定手段は、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗に基づいて、次回のワイパ作動タイミングを決定する、請求項4に記載の車両用ガラス払拭装置。
  6. 車両位置周辺の外部環境に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定する出力決定手段を備える、請求項1に記載の車両用ガラス払拭装置。
  7. ユーザの搭乗予定時刻に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定する出力決定手段を備える、請求項1に記載の車両用ガラス払拭装置。
  8. 前記出力決定手段は、ワイパ作動時にワイパが受ける抵抗に基づいて、ガラス加熱装置の作動出力を決定する、請求項6又は7に記載の車両用ガラス払拭装置。
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