JP2006335718A - SiH基含有化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 SiH基を有するポリオルガノシロキサン原料のリサイクルを必要とせずに、ゲル化することなく、低粘度の、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】 1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物と、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させた後、さらに得られた反応物と、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる。
【選択図】 なし

Description

本発明はSiH基含有化合物の製造方法に関する。更に詳しくは、SiH基含有ポリオルガノシロキサン原料のリサイクルを必要とせず、ゲル化させることなく低粘度のSiH基含有化合物を製造する方法に関する。
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンと、アリルグリシジルエーテルを白金触媒により、ヒドロシリル化反応させる製造方法が提案されている(例えば特許文献1)。しかし、反応完結後に多量の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが反応液中に未反応状態で存在し、リサイクルが必要であった。
また、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンと、トリアリルイソシアヌレートを白金触媒により、ヒドロシリル化反応させる製造方法が提案されている(例えば特許文献2)。しかし、トリアリルイソシアヌレートに対して、過剰量の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを使用しており、反応完結後に1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが反応液中に未反応状態で存在し、リサイクルが必要であった。一方、トリアリルイソシアヌレートのアリル基と、当モル量の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを反応させる場合、高粘度の反応生成物が得られたり、反応中にゲル化する可能性がある。
特開2003−261783号公報 特開2002−317048号公報
本発明の目的は、SiH基を有するポリオルガノシロキサン原料のリサイクルを必要とせずに、ゲル化することなく、低粘度の、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物を製造する方法を提供することである。
本発明者らは検討の結果、(A)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物と、(B)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させた後、さらに得られた反応物と、(C)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物と、(B)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させた後、さらに得られた反応物と、(C)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物の製造方法に関する。
また、本発明は、
(A)成分の1分子中のSiH基の平均数(α)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(B)成分の平均分子数(β)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(C)成分のアリル基の数が平均して1個とすると、(α−β)≦3.5であることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(A)成分が、下記一般式(I)
Figure 2006335718
(式中Rは炭素数1〜6の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっても良い。nは3〜10の数を表す。)で表されるSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン化合物であることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(B)成分の分子量が500以下であることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(B)成分がアリルグリシジルエーテルであることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(C)成分が、1分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を2〜3個含有し、かつ、分子量が900未満であることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(C)成分がトリアリルイソシアヌレートであることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(C)成分がジアリルモノグリシジルイソシアヌレートであることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
(C)成分がビスフェノールSのジアリルエーテルであることを特徴とする上記SiH基含有化合物の製造方法;
に関する。
以下に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物の製造方法は、(A)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物と、(B)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させた後、さらに得られた反応物と、(C)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とするものである。
((A)成分)
まず、本発明の(A)成分について説明する。
本発明の(A)成分は、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物である。
(A)成分については、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物であれば特に限定されず、例えば国際公開第WO96/15194号パンフレットに記載される化合物で、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するもの等が使用できる。
具体的には、例えば
Figure 2006335718
Figure 2006335718
等が挙げられる。
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサンが好ましい。また、(B)成分及び/又は(C)成分の炭素−炭素二重結合とのヒドロシリル化反応性が良く、しかも反応生成物の貯蔵安定性が良いという観点からは、さらに、下記一般式(I)
Figure 2006335718
(式中、Rは炭素数1〜6の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっても良い。nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状オルガノポリシロキサンが好ましい。
一般式(I)で表される化合物中の置換基Rは、C、H、Oから構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。それぞれの置換基Rは異なっていてもよく、同一であってもよい。
一般式(I)で表される化合物としては、入手容易性の観点からは、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
(A)成分は、単独又は2種以上のものを混合して用いることが可能である。
((B)成分)
次に、本発明の(B)成分について説明する。
(B)成分としては、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する有機化合物であれば特に限定されないが、(A)成分を(B)成分とヒドロシリル化反応させて、反応生成物の極性を高くするという点においては、(B)成分としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、及びハロゲンのみを含むものであることが好ましい。
(B)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
(B)成分の化合物は、重合体系化合物と単量体系化合物に分類できる。
重合体系化合物としては、例えば、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
単量体系化合物としては、例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系化合物;直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系化合物;複素環系化合物;シリコン系化合物;これらの混合物等が挙げられる。
(B)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、特に限定されないが、下記一般式(II)
Figure 2006335718
(式中Rは水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される基が、反応性の点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
Figure 2006335718
示される基が特に好ましい。
(B)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、下記一般式(III)
Figure 2006335718
(式中Rは水素原子あるいはメチル基を表す。それぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、下記式で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が好適である。
Figure 2006335718
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合は、(B)成分の骨格部分に直接結合していてもよく、2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。
2価以上の置換基としては、炭素数0〜10の置換基であれば特に限定されないが、(A)成分を(B)成分とヒドロシリル化反応させて、反応生成物の極性を高くするという点においては、構成元素としてC、H、N、O、S、及びハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例としては、
Figure 2006335718
Figure 2006335718
等が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2,2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2,2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
(B)成分の具体的な例としては、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ウンデセン、出光石油化学社製リニアレン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン等の鎖状脂肪族炭化水素系化合物類;シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、メチレンシクロヘキサン、ノルボルニレン、エチリデンシクロヘキサン、ビニルシクロヘキサン、アリルシクロへキサン、カンフェン、カレン、αピネン、βピネン等の環状脂肪族炭化水素系化合物類;スチレン、αメチルスチレン、インデン、フェニルアセチレン、4−エチニルトルエン、アリルベンゼン、4−フェニル−1−ブテン等の芳香族炭化水素系化合物;アルキルアリルエーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、グリセリンモノアリルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン等の脂肪族系化合物類;1,2−ジメトキシ−4−アリルベンゼン、アリルアニソール、o−アリルフェノール等の芳香族系化合物類;モノアリルジベンジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等の置換イソシアヌレート類;ビニルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェニルシラン等のシリコン化合物等が挙げられる。さらに、片末端アリル化ポリエチレンオキサイド、片末端アリル化ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル系樹脂;片末端アリル化ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;片末端アリル化ポリブチルアクリレート、片末端アリル化ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;等の片末端にビニル基を有するポリマーあるいはオリゴマー類等も挙げることができる。
(B)成分の構造は、線状でも枝分かれ状でもよい。
(B)成分の分子量は、特に制約はなく種々のものを用いることができる。
取扱い性が良い粘度であるという点からは、(B)成分の分子量は500以下が好ましく、300以下がより好ましい。
また、(B)成分を、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの4つのSiH基に対して、確率論的にヒドロシリル化反応するという点からは、(B)成分の分子量は200以下が好ましく、100以下がより好ましい。
逆に、(B)成分を、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの4つのSiH基に対して、2個を優先してヒドロシリル化反応するという点からは、(B)成分の分子量は100以上が好ましく、200以上がより好ましい。
(B)成分の分子量分布も特に制限はないが、反応生成物の粘度が低くなりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
(B)成分のガラス転移温度が存在する場合は、特に限定はなく種々のものが用いられるる。
得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、ガラス転移温度は100℃以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましく、0℃以下であることがさらに好ましい。好ましい樹脂の例としてはポリブチルアクリレート樹脂等が挙げられる。
逆に、得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点においては、ガラス転移温度は100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましく、170℃以上であることが最も好ましい。
当該ガラス転移温度は、動的粘弾性測定においてtanδが極大を示す温度として求めることができる。
(B)成分としては、得られる硬化物の耐光性が高くなるという点においては、脂肪族炭化水素化合物であることが好ましい。この場合、好ましい炭素数の下限は2であり、好ましい炭素数の上限は10である。
(B)成分としては、得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点においては、芳香族炭化水素化合物であることが好ましい。この場合、好ましい炭素数の下限は7であり、好ましい炭素数の上限は10である。
(B)成分は、その他の反応性基を有していてもよい。
当該反応性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基、ビニロキシル基、酸無水物基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には、得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
当該(B)成分としては、具体的には、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、アリルビニルエーテル、アリルメタクリレート、アリロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリロキシエチルアクリレート、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキシド等が挙げられる。なかでも、アリルグリシジルエーテルが特に好ましい。
上記のような(B)成分としては、単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
((C)成分)
本発明の(C)成分について説明する。
(C)成分としては、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物であれば特に限定されないが、(A)成分を(B)成分とヒドロシリル化反応した後、さらに(C)成分をヒドロシリル化反応して得られるSiH基含有化合物の極性を高くするという点においては、(C)成分としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、及びハロゲンのみを含むものであることが好ましい。
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
(C)成分の有機化合物は、有機重合体系化合物と有機単量体系化合物に分類できる。
有機重合体系化合物としては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物等を用いることができる。
有機単量体系化合物としては、例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系、直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系、複素環系の化合物及びこれらの混合物等が挙げられる。
(C)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、特に限定されないが、下記一般式(II)
Figure 2006335718
(式中Rは水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される基が、反応性の点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
Figure 2006335718
で示される基が特に好ましい。
(C)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、下記一般式(III)
Figure 2006335718
(式中Rは水素原子あるいはメチル基を表す。それぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、下記式で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が好適である。
Figure 2006335718
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合は、(C)成分の骨格部分に直接結合していてもよく、2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。
2価以上の置換基としては、炭素数0〜10の置換基であれば特に限定されないが、構成元素としてC、H、N、O、S、及びハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例としては、
Figure 2006335718
Figure 2006335718
等が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2,2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2,2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
(C)成分の具体的な例としては、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、1,1,2,2−テトラアリロキシエタン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、ジビニルベンゼン類(純度50〜100%のもの、好ましくは純度80〜100%のもの)、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ビスフェノールAのジアリルエーテル、ビスフェノールSのジアリルエーテル、及びそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1,2比率10〜100%のもの、好ましくは1,2比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールのアリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、
Figure 2006335718
Figure 2006335718
の他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基の一部あるいは全部をアリル基に置き換えたもの等が挙げられる。
(C)成分としては、上記のように骨格部分とアルケニル基とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。
当該低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系;シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系;ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
(C)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少なくとも2個あればよいが、本製造方法によって得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、力学強度をより向上したい場合には2個を越えることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。(C)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数が1分子当たり1個以下の場合は、(A)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とならない。
(C)成分としては、反応性が良好であるという観点からは、1分子中にビニル基を1個以上含有していることが好ましく、1分子中にビニル基を2個以上含有していることがより好ましい。また貯蔵安定性が良好となりやすいという観点からは、1分子中にビニル基を6個以下含有していることが好ましく、1分子中にビニル基を4個以下含有していることがより好ましい。
(C)成分としては、本製造方法により得られるSiH含有化合物がゲル化し難く、かつ低粘度であるという点からは、1分子中のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数が、4個以下であることが好ましく、2〜3個であることがより好ましい。
(C)成分としては、本製造方法により得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、力学的耐熱性が高いという観点、かつ取扱い性が良い粘度であるという点からは、分子量が900未満のものが好ましく、700未満のものがより好ましく、500未満のものがさらに好ましい。
なかでも、1分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を2〜3個含有し、かつ、分子量が900未満である(C)成分が好ましい。さらに、1分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を2〜3個含有し、かつ、分子量が500未満である(C)成分が特に好ましい。
(C)成分としては、本製造方法により得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、他の成分との均一な混合性及び良好な作業性を得るためには、その粘度が、23℃において100Pa・s未満のものが好ましく、30Pa・s未満のものがより好ましく、3Pa・s未満のものがさらに好ましい。
なお、当該粘度は、E型粘度計によって測定することができる。
(C)成分としては、本製造方法により得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、硬化物の着色、特に黄変の抑制の観点からは、フェノール性水酸基及び/又はフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物の含有量が少ないものが好ましく、フェノール性水酸基及び/又はフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物を含まないものが好ましい。
本発明におけるフェノール性水酸基とは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等に例示される芳香族炭化水素核に直接結合した水酸基を示し、フェノール性水酸基の誘導体とは、上述のフェノール性水酸基の水素原子を、メチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセトキシ基等のアシル基等により置換した基を示す。
(C)成分としては、本製造方法により得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、硬化物の着色が少なく、耐光性が高いという観点からは、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好ましく、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが特に好ましい。
(C)成分は、その他の反応性基を有していてもよい。
当該反応性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基、酸無水物基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には、本製造方法により得られるSiH含有化合物を用いて、硬化物を作成する場合に、得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
また、(C)成分としては、耐熱性・耐光性が高いという観点から、下記一般式(IV)
Figure 2006335718
(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)で表される有機化合物が好ましく、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体が特に好ましい。
上記一般式(IV)のRとしては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
上記一般式(IV)のRとしては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好になりうるという観点からは、3つのRのうち少なくとも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、
Figure 2006335718
で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。これらの好ましいRの例としては、グリシジル基、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
上記一般式(IV)のRとしては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観点からは、2個以下の酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜50の一価の炭化水素基であることがより好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
上記一般式(IV)のRとしては、反応性が良好になるという観点からは、3つのRのうち少なくとも1つが、
Figure 2006335718
で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、下記一般式(V)
Figure 2006335718
(式中Rは水素原子あるいはメチル基を表す。)で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましく、
3つのRのうち少なくとも2つが、下記一般式(VI)
Figure 2006335718
(式中Rは直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の有機基を表し、Rは水素原子あるいはメチル基を表す。複数のR及びRはそれぞれ異なっていても同一であってもよい。)で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがさらに好ましい。
上記一般式(VI)のRは、直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の有機基であるが、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、直接結合あるいは炭素数1〜20の二価の有機基であることが好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜10の二価の有機基であることがより好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜4の二価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいRの例としては、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
上記一般式(VI)のRとしては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観点からは、直接結合あるいは2つ以下の酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜48の二価の有機基であることが好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の炭化水素基であることがより好ましい。これらの好ましいRの例としては、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
上記一般式(VI)のRは、水素原子あるいはメチル基であるが、反応性が良好であるという観点からは、水素原子が好ましい。
ただし、上記のような一般式(IV)で表される有機化合物の好ましい例においても、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有することは必要である。耐熱性をより向上し得るという観点からは、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に3個以上含有する有機化合物であることがより好ましい。
以上のような一般式(IV)で表される有機化合物の好ましい具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、
Figure 2006335718
等が挙げられる。
硬化物の接着性向上のためには、(C)成分としては、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ビスフェノールSのジアリルエーテルが好ましい。
(C)成分は、単独又は2種以上のものを用いることが可能である。
((D)成分)
本発明の(D)成分であるヒドロシリル化触媒について説明する。
ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH=CH(PPh、Pt(CH=CHCl)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMeSiOSiMeVi)、Pt[(MeViSiO))、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh、Pt(PBu)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)、Pt[P(OBu))(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒等が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)、RhCl、RhAl、RuCl、IrCl、FeCl、AlCl、PdCl・2HO、NiCl、TiCl等が挙げられる。
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。
また、これらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
ヒドロシリル化触媒の添加量は特に限定されないが、十分なヒドロシリル化反応性を有し、かつ得られるSiH基含有化合物の保存安定性を良くする、かつSiH基含有化合物の製造におけるコストを比較的低く抑えるために好ましい触媒の添加量は、添加するPt原子のモル数を(X)、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合のモル数を(Y)とすると、X/Yが10−3以下、より好ましくはX/Yが10−4以下、さらに好ましくはX/Yが10−5以下である。
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能である。
助触媒としては、トリフェニルフォスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレート等の1,2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物等が挙げられる。
助触媒の添加量は特に限定されないが、上記ヒドロシリル化触媒1モルに対して、好ましい添加量の下限は10−2モル、より好ましくは10−1モルであり、好ましい添加量の上限は10モル、より好ましくは10モルである。
尚、本製造方法において添加したヒドロシリル化触媒を除去することなく、得られたSiH基含有化合物を室温以下で保存することができ、かつ硬化物を作成するために使用できる。
((A)成分と(B)成分と(C)成分の反応)
(A)成分と(B)成分と(C)成分のヒドロシリル化反応に関して説明する。
本製造方法により得られるSiH基含有化合物は、(A)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物に、(B)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物と、(C)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、ヒドロシリル化反応させることにより得られる、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物であれば特に限定されない。(A)成分と(B)成分及び(C)成分のヒドロシリル化反応は、(D)成分のヒドロシリル化触媒の存在下で行う。
なお、本製造方法により得られるSiH基含有化合物は、(A)成分と(B)成分をヒドロシリル化反応した化合物を含む複数の化合物の混合物であるが、そこから(A)成分と(B)成分をヒドロシリル化反応した化合物を分離することなく、混合物のままで硬化性組成物として使用できる。
好ましい(A)成分、(B)成分及び(C)成分は、用いる(B)成分及び(C)成分の組み合わせにより異なるが、より好ましい(A)成分は、下記一般式(I)
Figure 2006335718
(式中、Rは炭素数1〜6の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっても良い。nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状オルガノポリシロキサンである。より好ましい(B)成分は、取扱い性が良い粘度であるという点から、分子量500以下、より好ましくは分子量300以下の、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する有機化合物である。より好ましい(C)成分は、耐熱性・耐光性が高いという点から、下記一般式(IV)
Figure 2006335718
(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)で表される有機化合物である。
上述のような、(A)成分と(B)成分及び(C)成分のヒドロシリル化反応物であるSiH基含有化合物の例としては、1−ヘキセン及びジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びビスフェノールAジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びビスフェノールAジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びビスフェノールAジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びビスフェノールSジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びビスフェノールSジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びビスフェノールSジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びビニルシクロヘキセンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びビニルシクロヘキセンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びビニルシクロヘキセンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びジシクロペンタジエンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びジシクロペンタジエンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びジシクロペンタジエンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びトリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びトリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレン及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物等を挙げることができる。
硬化物の耐光性の点から1−ヘキセン及びジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、1−ヘキセン及びトリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物が好ましい。また、耐熱性・耐光性・接着性の点からアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテル及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物が好ましい。
(A)成分に(B)成分及び(C)成分をヒドロシリル化反応させる場合の各成分の割合は特に限定されないが、反応系において、(A)成分の1分子中のSiH基の平均数(α)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(B)成分の平均分子数(β)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(C)成分のアリル基の数が平均して1個とすると、これら(α)と(β)の関係は、本製造方法により得られるSiH基含有化合物をゲル化することなく、かつ低粘度で取得でき、かつヒドロシリル化反応終了後に反応液中に未反応状態で残る(A)成分が、反応に使用した(A)成分の5.0%以下という点からは、(α−β)≦3.5であることが好ましく、(α−β)≦3.0であることがさらに好ましく、(α−β)≦2.5であることが最も好ましい。(α)及び(β)は各成分の仕込み時の秤量値から求めることができる。
反応させる際の(A)成分、(B)成分、(C)成分と、(D)成分の触媒の混合方法としては、各種方法をとることができる。好ましくは、(B)成分に触媒を混合したものを、(A)成分に混合して反応させた後、得られた(A)成分と(B)成分の反応物に、(C)成分に触媒を混合したものを、混合する方法である。なお、(A)成分と(B)成分の反応後に、触媒を一旦除去してもしなくてもよいが、除去しない場合には、次の反応にも当該触媒をそのまま用いることができる。
一方、(A)成分と(B)成分の混合物や、(A)成分と(B)成分の反応物と(C)成分の混合物に、触媒を混合する方法であると、反応の制御が困難になり易い傾向がある。また、(A)成分と触媒を混合したものに、(B)成分を混合する方法の場合は、触媒の存在下、(A)成分が混入している水分と反応性を有するため、変質することがある。
全反応において反応温度としては種々設定できるが、好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が30℃より低いと十分に反応させるための反応時間が長くなる傾向があり、反応温度が200℃より高いと実用的でなくなる傾向がある。反応は、一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
また、反応時間、反応時の圧力も必要に応じて種々設定できる。
ヒドロシリル化反応の際に酸素を使用できる。反応容器の気相部に酸素を添加することで、ヒドロシリル化反応を促進できる。酸素の添加量を爆発限界下限以下とする点から、気相部の酸素体積濃度は3%以下に管理する必要がある。酸素添加によるヒドロシリル化反応の促進効果が見られるという点からは、気相部の酸素体積濃度は0.1%以上が好ましく、1%以上がより好ましい。
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。
当該溶媒としては、ヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的には、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒等を好適に用いることができる。
当該溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
上記溶媒のうち、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
(A)成分に(B)成分と(C)成分をヒドロシリル化反応させた後に、溶媒、未反応の(A)成分、(B)成分、(C)成分を除去することもできる。これらの揮発分を除去することにより、得られるSiH基含有化合物が揮発分を有さないため、このSiH基含有化合物を用いて硬化物を作成する場合に、揮発分の揮発によるボイド、クラックの問題が生じにくい。
除去する方法としては、例えば、減圧脱揮の他、活性炭、ケイ酸アルミニウム、シリカゲル等による処理等が挙げられる。
減圧脱揮する場合には、低温で処理することが好ましい。この場合の好ましい温度の上限は100℃であり、より好ましくは80℃である。100℃より高温で処理すると増粘等の変質を伴いやすい傾向がある。
本発明の製造方法では、目的に応じて種々の添加剤を使用できる。
(ゲル化遅延剤)
本製造方法により得られるSiH基含有化合物の保存安定性を改良する目的、或いは(A)成分に(B)成分と(C)成分をヒドロシリル化反応させた後に、溶媒、未反応の(A)成分、(B)成分、(C)成分を除去する場合の減圧脱揮のときの、加熱処理による増粘等の変質を抑制する目的で、ゲル化遅延剤を使用することができる。
ゲル化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。
脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、3−ヒドロキシ−3−フェニル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のプロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、ジメチルマレート等のマレイン酸エステル類等が例示される。
有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示される。
有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。
窒素含有化合物としては、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。
スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。
有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
これらのゲル化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、トリフェニルフォスフィンが好ましい。
ゲル化遅延剤の添加量は種々設定できるが、使用するヒドロシリル化触媒1molに対する好ましい添加量の下限は10−1モル、より好ましくは1モルであり、好ましい添加量の上限は10モル、より好ましくは50モルである。
また、これらのゲル化遅延剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(溶媒)
本製造方法により得られるSiH基含有化合物が高粘度である場合、溶媒に溶解して用いることも可能である。
使用できる溶媒は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、エチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒等を好適に用いることができる。
なかでも、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、クロロホルムが好ましい。
これらの溶媒は、単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
溶媒の使用量は適宜設定できるが、用いるSiH基含有化合物1gに対して、好ましい使用量の下限は0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLである。使用量が0.1mLより少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくい傾向があり、また、使用量が10mLより多いと、材料に溶媒が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する傾向がある。
本発明の製造方法を用いることにより、SiH基を有するポリオルガノシロキサン原料のリサイクルを必要とせずに、ゲル化することなく、低粘度の、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物を製造することができる。
以下に、実施例及び比較例により、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(分析方法)
下記実施例及び比較例において、各物性は以下のようにして測定した。
(NMR)
バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製、300MHz NMR装置を用いた。アリル基の反応率は、反応液を重クロロホルムで1%程度まで希釈したものをNMR用チューブに加えて測定し、未反応アリル基由来のメチレン基のピークと、反応アリル基由来のメチレン基のピークから求めた。本製造方法により得られるSiH基含有化合物の官能基価については、適当なサンプル管にSiH基含有化合物0.02±0.005g、ジブロモエタン0.02±0.005g、重クロロホルム約1.5gを秤量し、均一にした後、NMR用チューブに加えて調製し、ジブロモエタン換算でのSiH基価(mmol/g)とアリル基価(mmol/g)を求めた。
(GC)
島津製作所製、SHIMADZU GAS CHROMATOGRAPH GC−14B/C−R5Aを用いた。カラムは、SHIMADZU CBP1−M25−025を用いた。スプリット比20とした。インジェクション温度250℃、カラム温度条件50℃6分、昇温20℃/分、250℃10分とした。打込み量0.2〜0.8μlとした。
反応液中の未反応1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの組成を求めるために、信越シリコーン(株)製 LS−8660を内部標準物質、和光純薬(株)製 脱水トルエン、信越シリコーン(株)製 KF−9902を用いて検量線を作成した。サンプルの調製について、反応液2.0gに対してLS−8660を0.20g秤量したものを均一にしたものを用いた。
本製造方法により得られるSiH基含有化合物中の残揮発成分量を求めるために、信越シリコーン(株)製 LS−8660を内部標準物質、和光純薬(株)製 シクロへキサンを溶媒として、和光純薬(株)製 脱水トルエン、信越シリコーン(株)製 KF−9902、和光純薬(株)製 アリルグリシジルエーテルを用いて検量線を作成した。サンプルの調製について、LS−8660の0.20wt%シクロへキサン溶液を予め調製し、この調製溶液と、本製造方法により得られるSiH基含有化合物を等量混ぜたものを均一にしたものを用いた。
(GPC)
約1重量%のトルエン溶液を調製し、WATERS社製LC MODULE1を使用、トルエン溶媒で流量1ml/min、カラム温度40℃、ポリスチレン換算、接続カラムは昭和電工社製カラム4本(KF806L/KF804L/KF8025/KF802)を用いて、RI検出器で測定した。
(粘度)
東京計器(株)製、E型粘度計を用いた。測定温度23.0℃、EHD型48φ1倍コーンで測定した。
(比較例1)
2Lオートクレーブにトルエン696g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン463gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温105℃で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート80g、トルエン80g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.050gの混合液を40分かけて滴下した。滴下終了から3時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は57%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンを合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は3.0Pa・sであった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、混合物であることが示唆された。本生成物は、H−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートのアリル基と反応したもの(下記構造式)であり、8.8mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。
Figure 2006335718
(実施例1)
2Lオートクレーブにトルエン600g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン200gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル96g、トルエン96g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.027gの混合液を60分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて40分反応させ、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。トリアリルイソシアヌレート14g、トルエン14gの混合液を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、トリアリルイソシアヌレート56g、トルエン56g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.017gの混合液を30分かけて滴下した。滴下終了から4時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は3.9%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は2.3Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートのアリル基と反応したものであり、5.1mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとトリアリルイソシアヌレートが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
(実施例2)
2Lオートクレーブにトルエン720g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン240gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル171g、トルエン171g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.049gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて40分反応させ、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。トリアリルイソシアヌレート17g、トルエン17gの混合液を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、トリアリルイソシアヌレート66g、トルエン66g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.033gの混合液を30分かけて滴下した。滴下終了から4時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は0.8%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は1.8Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートのアリル基と反応したものであり、3.9mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとトリアリルイソシアヌレートが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
(実施例3)
2Lオートクレーブにトルエン600g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン200gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル190g、トルエン190g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.033gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて120分反応させ、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。トリアリルイソシアヌレート14g、トルエン14gの混合液を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、トリアリルイソシアヌレート56g、トルエン56g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.028gの混合液を30分かけて滴下した。滴下終了から9時間後のH−NMRによるアリル基の反応率が90%だった。冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応物は見られなかった。トルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は1.0Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートのアリル基と反応したものであり、2.8mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとトリアリルイソシアヌレートが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
(比較例2)
2Lオートクレーブにトルエン362g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン362gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温105℃で加熱、攪拌した。ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート100g、トルエン100g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.049gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了から2時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は55%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンを合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は8.1Pa・sであった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、混合物であることが示唆された。本生成物は、H−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がジアリルモノグリシジルイソシアヌレートのアリル基と反応したもの(下記構造式)であり、7.4mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。
Figure 2006335718
(実施例4)
2Lオートクレーブにトルエン500g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン200gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル95g、トルエン95g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.027gの混合液を80分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて60分反応させ、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート110g、トルエン110g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.243gの混合液の5分の1量を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、残りの5分の4量を30分かけて滴下した。滴下終了から2時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は4.0%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は2.8Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートのアリル基と反応したものであり、4.3mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとジアリルモノグリシジルイソシアヌレートが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
(実施例5)
2Lオートクレーブにトルエン600g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン200gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル142g、トルエン142g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.041gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて60分反応させ、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート110g、トルエン110g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.230gの混合液の5分の1量を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、残りの5分の4量を30分かけて滴下した。滴下終了から2時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は1.0%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は2.0Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートのアリル基と反応したものであり、3.3mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとジアリルモノグリシジルイソシアヌレートが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
(比較例3)
500ml四つ口フラスコにトルエン218g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン109gを入れ、気相部を窒素で置換した後、オイルバス温90℃で加熱、攪拌した。白色粉末状のビスフェノールSのジアリルエーテル10gをトルエン3gで添加し、続けて白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)をトルエンで1000倍に薄めた溶液3.93gをシリンジで滴下した。ビスフェノールSのジアリルエーテルは数分で溶解した。60分後、ビスフェノールSのジアリルエーテル10gをトルエン3gで添加し、続けて白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)をトルエンで1000倍に薄めた溶液2.62gをシリンジで滴下した。さらに60分後、ビスフェノールSのジアリルエーテル10gをトルエン3gで添加し、続けて白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)をトルエンで1000倍に薄めた溶液1.31gをシリンジで滴下した。滴下終了から3時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は60%だった。反応液にゲル化遅延剤として、トリフェニルフォスフィンをトルエンで100倍に希釈した溶液1.58gを添加した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンを合計5,000ppm以下まで減圧留去し、微黄色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は11.3Pa・sであった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、混合物であることが示唆された。本生成物は、H−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がビスフェノールSのジアリルエーテルのアリル基と反応したもの(下記構造式)であり、6.9mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。
Figure 2006335718
(実施例6)
1Lの四つ口フラスコにトルエン365g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン146gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温55℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル104g、トルエン104g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.030gの混合液を120分かけて滴下した。60分後、H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。ビスフェノールSのジアリルエーテル20gをトルエン20gで添加し、ガラス壁についたビスフェノールSのジアリルエーテルをトルエン4gで流し入れた。ジャケット温95℃に変更した。内温95℃に安定したところで、ビスフェノールSのジアリルエーテル20gとトルエン20gと白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)をトルエンで100倍に薄めた溶液0.493gを添加し、ガラス壁についたビスフェノールSのジアリルエーテルをトルエン4gで流し入れた。この操作を20分毎に4回実施した(実施例6で使用したビスフェノールSのジアリルエーテルは100g)。滴下終了から2時間後にH−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は0.4%だった。反応液にゲル化遅延剤として、トリフェニルフォスフィンをトルエンで100倍に希釈した溶液0.199gを添加した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体及びトランス体))を合計5,000ppm以下まで減圧留去し、微黄色透明の液体を得た。
本生成物の粘度は5.8Pa・sであった。本生成物はH−NMRの測定より、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びビスフェノールSのジアリルエーテルのアリル基と反応したものであり、3.1mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。本生成物のGPC測定をすると多峰性のクロマトグラムが得られ、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとビスフェノールSのジアリルエーテルが反応した化合物群(下記構造式)と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルのみの反応物群の混合物であることが示唆された。
Figure 2006335718
実施例1〜6、比較例1〜3について、ヒドロシリル化反応終了後の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率、得られたSiH基含有化合物の粘度の結果を表1に示した。
Figure 2006335718
本発明の製造方法を用いることにより、SiH基を有するポリオルガノシロキサン原料のリサイクルを必要とせずに、ゲル化することなく、低粘度の、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物を製造することができる。

Claims (9)

  1. (A)1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン化合物と、(B)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させた後、さらに得られた反応物と、(C)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物を、(D)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物の製造方法。
  2. (A)成分の1分子中のSiH基の平均数(α)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(B)成分の平均分子数(β)、(A)成分とヒドロシリル化反応する(C)成分のアリル基の数が平均して1個とすると、(α−β)≦3.5であることを特徴とする請求項1に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  3. (A)成分が、下記一般式(I)
    Figure 2006335718
    (式中Rは炭素数1〜6の有機基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっても良い。nは3〜10の数を表す。)で表されるSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  4. (B)成分の分子量が500以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  5. (B)成分がアリルグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  6. (C)成分が、1分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を2〜3個含有し、かつ、分子量が900未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  7. (C)成分がトリアリルイソシアヌレートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  8. (C)成分がジアリルモノグリシジルイソシアヌレートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
  9. (C)成分がビスフェノールSのジアリルエーテルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のSiH基含有化合物の製造方法。
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