JP2006316804A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
軽量化を図った軽合金製ナックルに装着され、温度上昇に伴うシメシロ減少による外輪の軸方向の動きやクリープの発生を防止した車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
軽合金からなるナックル2とハブ輪1の小径段部5との間に車輪用軸受3が嵌合され、ナックル2の内周の一端部に内鍔19が形成され、他端に止め輪溝20が形成されると共に、この止め輪溝20に止め輪21が装着され、この止め輪21と内鍔19によって車輪用軸受3が軸方向に位置決め固定された第1世代構造の車輪用軸受装置において、止め輪溝20の外側の壁面に、その溝底に向って幅狭となるテーパ面20aが形成されると共に、このテーパ面20aに対応するテーパ面21aが止め輪21の一側面に形成されているので、温度上昇によりナックル2が外輪12以上に膨張しても、外輪12の軸方向の動きをこの止め輪21によって規制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車輪を、懸架装置を構成するナックルに対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、詳しくは、軽合金製のナックルに車輪用軸受を固定するための取付方法の改良に関するものである。
従来の車輪用軸受装置50は、図5に示すように、ブレーキロータ57と共に車輪(図示せず)を固定するハブ輪51と、そのハブ輪51を回転自在に支持し、外輪52および一対の内輪53を有する車輪用軸受54と、この車輪用軸受54を車体(懸架装置)に支持するナックル55と、ハブ輪51と連結してドライブシャフト(図示せず)の動力をこのハブ輪51に伝達する等速自在継手56を主要部として構成している。
従来からこの車輪用軸受装置50を構成する部品、特にナックル55には、線膨張係数がハブ輪51等と同種の可鍛鋳鉄等の鉄系金属が採用されてきたが、近年、装置の軽量化を狙ってアルミ合金やマグネシウム合金等の軽合金製のものを採用する傾向がある。しかしながら、ナックル55をこうした軽合金で形成した場合、ナックル55と外輪52の線膨張係数の違いにより、例えば、走行時の温度上昇によってナックル55が外輪52以上に膨張し、外輪52との嵌合シメシロが少なくなったり、あるいは解放される恐れがあった。その結果、組立時の軸受予圧が維持できなくなる、所謂予圧抜けといった不具合が発生した。
こうした予圧抜けが生じたりすると、装置に負荷されるモーメント荷重によって外輪52が軸方向に動いたりクリープを起こしたりして、焼付きや短寿命を誘発する恐れがあった。ここで、クリープとは、嵌合シメシロ不足や嵌合面の加工精度不良等により軸受が周方向に微動して嵌合面が鏡面化し、場合によってはかじりを伴い焼付きや溶着したりする現象をいう。
こうした問題を回避するために従来の車輪用軸受装置50において、ナックル55の内周には、インボード側の端部に内鍔58が設けられると共に、アウトボード側の端部に環状の止め輪溝59が形成され、この止め輪溝59に止め輪60を装着してこの止め輪60と内鍔58によって外輪52が軸方向に位置決め固定されている。さらに、温度上昇時の軸受予圧を確保するために初期の予圧量が高く設定されると共に、温度上昇時のシメシロ低下量を見込んで初期のシメシロが大きめに設定されていた。なお、係る先行技術は文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、図6に拡大して示すように、加工上の寸法バラツキや装着性を考慮した場合、こうした止め輪60と止め輪溝59との間に軸方向のすきまδが生じることは避けられない。したがって、走行中の温度上昇によってナックル55が外輪52以上に膨張した場合、この軸方向のすきまδがさらに拡大する恐れがあり、外輪52の動きが大きくなって走行安定性に悪影響を及ぼすと共に、軸受の耐久性が低下する恐れがある。
また、予圧抜けを防止するために車輪用軸受54の初期予圧量を高く設定すると、当然のことながら車輪用軸受54に余分な荷重を常時負荷することになって軸受寿命が短くなる。また、温度変化によって予圧量が大きく変化することに伴い軸受剛性が変動し、車両の走行安定性に悪影響を及ぼす。さらには、クリープを防止するために初期のシメシロを大きく設定すると、車輪用軸受54を圧入する時にナックル55をかじる恐れがあるため、ナックル55を予め加熱した状態で車輪用軸受54を圧入する必要がある。これでは組立工数がアップしてコスト高騰を招来することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を図った軽合金製ナックルに装着され、温度上昇に伴うシメシロ減少による外輪の軸方向の動きやクリープの発生を防止した車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、このハブ輪の小径段部と前記ナックルとの間に嵌合された車輪用軸受とからなり、この車輪用軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、この外輪に内挿され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面がそれぞれ形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ナックルの内周の一端部に内鍔が形成され、他端に環状の止め輪溝が形成されると共に、この止め輪溝に有端リングからなる止め輪が装着され、この止め輪と前記内鍔によって前記車輪用軸受が軸方向に位置決め固定された車輪用軸受装置において、前記止め輪溝の外側の壁面に、当該止め輪溝の溝底に向って幅狭となるテーパ面が形成されると共に、このテーパ面に対応するテーパ面が前記止め輪の一側面に形成されている構成を採用した。
このように、軽合金からなるナックルとハブ輪の小径段部との間に車輪用軸受が嵌合され、ナックルの内周の一端部に内鍔が形成され、他端に環状の止め輪溝が形成されると共に、この止め輪溝に有端リングからなる止め輪が装着され、この止め輪と内鍔によって車輪用軸受が軸方向に位置決め固定された第1世代構造の車輪用軸受装置において、止め輪溝の外側の壁面に、当該止め輪溝の溝底に向って幅狭となるテーパ面が形成されると共に、このテーパ面に対応するテーパ面が止め輪の一側面に形成されているので、温度上昇によってナックルが外輪以上に膨張しても、止め輪溝と止め輪との間に軸方向のすきまが発生するのを防止し、外輪の軸方向の動きを規制することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記テーパ面の傾斜角が10〜30°の範囲に設定されていれば、外輪を介して止め輪に軸方向の荷重が負荷されても、止め輪を縮径させる方向の分力が小さくなって、所望の抜け耐力を確保することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されていれば、温度上昇によってナックルが外輪以上に膨張しても、外輪との嵌合シメシロの減少を樹脂バンドによって抑制し、軸受クリープの発生を防止することができると共に、初期に設定した軸受予圧が低下するのを防止することができ、軸受剛性の変動を抑えて所望の耐久性を確保することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記樹脂バンドがポリアミド系の合成樹脂からなり、その線膨張係数が8〜16×10−5/℃に設定されていれば、ナックルの線膨張係数よりも大きく、ナックルが車輪用軸受以上に熱膨張したとしても、この樹脂バンドがナックルの熱膨張以上に膨張してその変化に追従することができる。
また、請求項5に記載の発明は、前記樹脂バンドが、成形後に研削加工により所定の外径寸法に形成されているので、ナックルとのシメシロが安定し、予圧抜けと軸受クリープを一層効果的に防止することができると共に、圧入時、シメシロ過大による樹脂バンドの欠損もない。
本発明に係る車輪用軸受装置は、懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、このハブ輪の小径段部と前記ナックルとの間に嵌合された車輪用軸受とからなり、この車輪用軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、この外輪に内挿され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面がそれぞれ形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ナックルの内周の一端部に内鍔が形成され、他端に環状の止め輪溝が形成されると共に、この止め輪溝に有端リングからなる止め輪が装着され、この止め輪と前記内鍔によって前記車輪用軸受が軸方向に位置決め固定された車輪用軸受装置において、前記止め輪溝の外側の壁面に、当該止め輪溝の溝底に向って幅狭となるテーパ面が形成されると共に、このテーパ面に対応するテーパ面が前記止め輪の一側面に形成されているので、温度上昇によってナックルが外輪以上に膨張しても、止め輪溝と止め輪との間に軸方向のすきまが発生するのを防止し、外輪の軸方向の動きをこの止め輪によって規制することができる。
懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、このハブ輪の小径段部と前記ナックルとの間に嵌合された車輪用軸受とからなり、この車輪用軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、この外輪に内挿され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面がそれぞれ形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ナックルの内周の一端部に内鍔が形成され、他端に環状の止め輪溝が形成されると共に、この止め輪溝に有端リングからなる止め輪が装着され、この止め輪と前記内鍔によって前記車輪用軸受が軸方向に位置決め固定された車輪用軸受装置において、前記止め輪溝の外側の壁面に、当該止め輪溝の溝底に向って幅狭となるテーパ面が形成され、このテーパ面に対応するテーパ面が前記止め輪の一側面に形成されると共に、前記テーパ面の傾斜角が10〜30°の範囲に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、本発明に係る車輪用軸受の実施形態を示す縦断面図、図3は、図1の要部拡大図、図4(a)は、本発明に係る止め輪を示す正面図、(b)はその縦断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
図1に示す車輪用軸受装置は、ハブ輪1と、このハブ輪1に圧入され、ナックル2に対してハブ輪1を回転自在に支承する車輪用軸受3とを主たる構成としている。ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の端部に車輪WおよびブレーキロータBを取り付けるための車輪取付フランジ4と、この車輪取付フランジ4から軸方向に延びる円筒状の小径段部5が形成されている。車輪取付フランジ4には車輪WおよびブレーキロータBを締結するハブボルト4aが周方向等配に植設されている。また、ハブ輪1の内周面にはトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)6が形成されると共に、小径段部5の外周面には後述する車輪用軸受3が圧入されている。
ハブ輪1の小径段部5に圧入された車輪用軸受3は、等速自在継手7を構成する外側継手部材8の肩部9とハブ輪1とで挟持された状態で固定されている。外側継手部材8は、肩部9から軸方向に延びるステム部10が一体に形成されている。このステム部10の外周には、ハブ輪1のセレーション6に係合するセレーション(またはスプライン)10aとねじ部10bが形成されている。そして、エンジンからのトルクが図示しないドライブシャフトおよび等速自在継手7、およびこのステム部10のセレーション10aを介してハブ輪1に伝達される。
ここで、ステム部10のセレーション10aには、軸線に対して所定の角度傾斜した捩れ角が設けられ、外側継手部材8の肩部9が車輪用軸受3(内輪13の大端面)に当接するまでステム部10がハブ輪1に圧入嵌合されている。これにより、セレーション6、10aの嵌合部に予圧が付与され、周方向のガタが殺されている。また、ステム部10の端部に形成されたねじ部10bに固定ナット11が所定の締付トルクで締結されることにより、所望の軸受予圧を得ることができるように設定されている。すなわち、車輪用軸受3が、軸受クリープの発生を防止すると共に、所望の予圧量になるように、所定のシメシロで圧入されている。一方、ナックル2は、アルミ合金等の軽合金で形成されている。これにより、従来の鋳鉄等に比べ、剛性不足を補うために各部を肉厚に設計したとしてもその重量は半減し、軽量化が達成できる。そして、このナックル2に車輪用軸受3が所定のシメシロで圧入されている。
車輪用軸受3は、図2に拡大して示すように、外輪12と、この外輪12に内挿された一対の内輪13、13と、内外輪13、12間に収容された複列の転動体(ボール)14、14とを備えた複列アンギュラ玉軸受からなる。外輪12はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、内周には複列の外側転走面12a、12aが一体に形成されている。内輪13はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、その外周には複列の外側転走面12a、12aに対向する内側転走面13a、13aが形成されている。そして、複列の転動体14、14がこれら転走面12a、13a間にそれぞれ収容され、保持器15、15によって転動自在に保持されている。また、車輪用軸受3の端部にはシール16、16が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、ここでは、転動体14にボールを用いた複列アンギュラ玉軸受を例示したが、本発明に係る車輪用軸受3は、これに限らず、転動体14に円錐ころを用いた複列円錐頃軸受であっても良い。
外輪12の外周には一対の環状溝17、17が形成されている。これら環状溝17、17は、転動体14の投影幅略中央の位置、すなわち、複列の外側転走面12a、12aの溝底位置にそれぞれ設定されている。これにより、最小肉厚部となる溝底域の膨張を抑制し、予圧抜けと軸受クリープを効果的に防止することができる。また、これらの環状溝17、17には、PA(ポリアミド)11をベースとした耐熱性の熱可塑性合成樹脂が射出成形により充填され、樹脂バンド18が形成されている。
樹脂バンド18の材質は前記PA11に限らず、アルミ合金等の軽合金からなるナックル2の線膨張係数(2〜2.3×10−5/℃)よりも大きく、線膨張係数が8〜16×10−5/℃の範囲の合成樹脂なら良く、例えばPA66やPA6等、さらにこれらの熱可塑性合成樹脂にGF(グラスファイバー)等の強化繊維を10〜30wt%の範囲で含有させたものを例示することができる。
本実施形態に係る車輪用軸受においては、外輪12の外周に樹脂バンド18が形成されているため、温度上昇によってナックル2が外輪12以上に膨張しても、外輪12との嵌合シメシロの減少を樹脂バンド18によって抑制し、軸受クリープの発生を防止することができると共に、初期に設定した軸受予圧が低下するのを防止することができ、軸受剛性の変動を抑えて車両の走行安定性を確実に保つことができる。
なお、外輪12の環状溝17に樹脂バンド18が射出成形された後は、センタレス研削盤等で樹脂バンド18の外周面が研削加工され、所定の外径寸法に形成される。これにより、ナックル2とのシメシロが安定し、予圧抜けと軸受クリープを一層効果的に防止することができると共に、圧入時、シメシロ過大により樹脂バンド18が欠損することもない。なお、樹脂バンド18の成形後、外輪12の外周面と樹脂バンド18とを一体に研削加工するようにしても良い。
車輪用軸受3は、図1に示すように、従来と同様、ナックル2の内周には、インボード側の端部に内鍔19が設けられると共に、アウトボード側の端部に環状の止め輪溝20が形成され、この止め輪溝20に止め輪21が装着され、この止め輪21と内鍔19によって外輪12が軸方向に位置決め固定されている。
ここで、止め輪21は、図3に拡大して示すように、止め輪溝20に縮径した状態で弾性装着されているが、止め輪溝20は、アウトボード側(軸受外方側)の壁面に、その溝底に向って幅狭となるテーパ面20aが形成されている。また、止め輪21の一側面には、止め輪溝20のテーパ面20aに対応した傾斜角を有するテーパ面21aが形成されている。これら両テーパ面20a、21aが係合することにより、止め輪溝20と止め輪21との軸方向のすきまが実質的にゼロになるように保たれている。
また、止め輪21は、図4に示すように、周方向に一箇所分断された有端リングとなっているため、縮径された状態で止め輪溝20に装着ができると共に、装着後は弾性変形して復元し、止め輪溝20にシックリとすきまなく係合させることができる。さらに、温度上昇によってナックル2が外輪12以上に膨張しても、止め輪21が止め輪溝20に密着した状態で追従するため、止め輪21と止め輪溝20間に軸方向のすきまが発生するのを防止することができる。なお、止め輪21に外輪12を介して軸方向の荷重が負荷された時、止め輪21に縮径させる方向の分力が大きくならないよう、テーパ面21aの傾斜角αはα≦45°、好ましくは、α=10〜30°の範囲に設定されるのが良い。
本実施形態では、このように、止め輪溝20のアウトボード側の壁面にテーパ面20aが形成され、このテーパ面20aに対応する傾斜角αを有するテーパ面21aが形成された止め輪21が弾性装着されているので、温度上昇によってナックル2が外輪12以上に膨張しても、止め輪溝20と止め輪21との間に軸方向のすきまδが発生するのを防止し、外輪12の軸方向の動きを規制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、懸架装置を構成するナックルが、鋼よりも線膨張係数が大きなアルミ合金等の軽合金からなる第1世代構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 同上、車輪用軸受を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 (a)は、本発明に係る止め輪を示す正面図である。 (b)は、同上縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図5の要部拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・ハブ輪
2・・・・・・・・ナックル
3・・・・・・・・車輪用軸受
4・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・ハブ転動体ト
5・・・・・・・・小径段部
6、10a・・・・セレーション
7・・・・・・・・等速自在継手
8・・・・・・・・外側継手部材
9・・・・・・・・肩部
10・・・・・・・ステム部
10b・・・・・・ねじ部
11・・・・・・・固定ナット
12・・・・・・・外輪
12a・・・・・・外側転走面
13・・・・・・・内輪
13a・・・・・・内側転走面
14・・・・・・・転動体
15・・・・・・・保持器
16・・・・・・・シール
17・・・・・・・環状溝
18・・・・・・・樹脂バンド
19・・・・・・・内鍔
20・・・・・・・止め輪溝
20a、21a・・テーパ面
21・・・・・・・止め輪
50・・・・・・・車輪用軸受装置
51・・・・・・・ハブ輪
52・・・・・・・外輪
53・・・・・・・内輪
54・・・・・・・車輪用軸受
55・・・・・・・ナックル
56・・・・・・・等速自在継手
57・・・・・・・ブレーキロータ
58・・・・・・・内鍔
59・・・・・・・止め輪溝
60・・・・・・・止め輪
B・・・・・・・・ブレーキロータ
W・・・・・・・・車輪
δ・・・・・・・・軸方向のすきま
α・・・・・・・・傾斜角

Claims (5)

  1. 懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、
    このハブ輪の小径段部と前記ナックルとの間に嵌合された車輪用軸受とからなり、
    この車輪用軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、
    この外輪に内挿され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面がそれぞれ形成された一対の内輪と、
    前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記ナックルの内周の一端部に内鍔が形成され、他端に環状の止め輪溝が形成されると共に、この止め輪溝に有端リングからなる止め輪が装着され、この止め輪と前記内鍔によって前記車輪用軸受が軸方向に位置決め固定された車輪用軸受装置において、
    前記止め輪溝の外側の壁面に、当該止め輪溝の溝底に向って幅狭となるテーパ面が形成されると共に、このテーパ面に対応するテーパ面が前記止め輪の一側面に形成されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記テーパ面の傾斜角が10〜30°の範囲に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記樹脂バンドがポリアミド系の合成樹脂からなり、その線膨張係数が8〜16×10−5/℃に設定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記樹脂バンドが、成形後に研削加工により所定の外径寸法に形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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