JP2006153073A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
軽量化を図った軽合金製ナックルに装着され、温度上昇による予圧低下と軸受クリープを防止した車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
軽合金からなるナックルとハブ輪の小径段部との間に嵌合された複列アンギュラ玉軸受3を備え、ナックルに対してハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、複列アンギュラ玉軸受3における外輪12の外周に環状溝18が形成され、この環状溝18に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンド19が射出成形によって充填されると共に、環状溝18が外側転走面12aの溝底位置に形成され、当該外側転走面12aに沿った曲率円の一部で構成された溝底部18aと、この溝底部18aと両側の壁面18bとを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部18cとで構成されている。これにより、樹脂バンド19の成形後に発生する中央部のヒケを最小限に抑制することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車輪を、懸架装置を構成するナックルに対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、詳しくは、軽合金製のナックルに取り付けられる車輪用軸受の改良に関するものである。
従来の車輪用軸受装置50は、図10に示すように、ブレーキロータ57と共に車輪(図示せず)を固定するハブ輪51と、そのハブ輪51を回転自在に支持し、外輪52および一対の内輪53を有する車輪用軸受54と、この車輪用軸受54を車体(懸架装置)に支持するナックル55と、ハブ輪51と連結してドライブシャフト(図示せず)の動力をこのハブ輪51に伝達する等速自在継手56を主要部として構成している。
従来からこの車輪用軸受装置50を構成する部品、特にナックル55には、線膨張係数がハブ輪51等と同種の可鍛鋳鉄等の鉄系金属が採用されてきたが、近年、装置の軽量化を狙ってアルミ合金やマグネシウム合金等の軽合金製のものを採用する傾向がある。しかしながら、ナックル55をこうした軽合金で形成した場合、ナックル55と外輪52の線膨張係数の違いにより、例えば、走行時の温度上昇によってナックル55と外輪52との嵌合シメシロが少なくなったり、あるいは解放される恐れがあった。その結果、組立時の軸受予圧が維持できなくなる、所謂予圧抜けといった不具合が発生した。
さらに、外輪52がクリープを起こし、焼付いたり、短寿命を誘発する恐れがあった。ここで、クリープとは、嵌合シメシロ不足や嵌合面の加工精度不良等により軸受が周方向に微動して嵌合面が鏡面化し、場合によってはかじりを伴い焼付きや溶着する現象をいう。
こうした問題を回避するために従来の車輪用軸受装置50において、温度上昇時の軸受予圧を確保するために初期の予圧量を高く設定すると共に、クリープを防止するために、温度上昇時のシメシロ低下量を見込んで初期のシメシロを大きく設定していた。なお、係る先行技術は文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、予圧抜けを防止するために車輪用軸受54の初期予圧量を高く設定すると、当然のことながら車輪用軸受54に余分な荷重を常時負荷することになって軸受寿命が短くなる。また、温度変化によって予圧量が大きく変化するに伴い軸受剛性が変動し、車両の走行安定性に悪影響を及ぼす。さらには、クリープを防止するために初期のシメシロを大きく設定すると、車輪用軸受54を圧入する時にナックル55をかじる恐れがあるため、ナックル55を予め加熱した状態で車輪用軸受54を圧入する必要がある。これでは組立工数がアップしてコスト高騰を招来することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を図った軽合金製ナックルに装着され、温度上昇による予圧低下と軸受クリープを防止した車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと前記ハブ輪の小径段部との間に嵌合された車輪用軸受とを備え、前記ナックルに対して前記ハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受における外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されると共に、前記環状溝が、断面が凸形状の溝底部と、この溝底部と両側の壁面とを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部とで構成されている。
このように、軽合金からなるナックルとハブ輪の小径段部との間に嵌合された車輪用軸受を備え、ナックルに対してハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、車輪用軸受における外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されると共に、環状溝が、断面が凸形状の溝底部と、この溝底部と両側の壁面とを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部とで構成されているので、温度上昇時、ナックルと車輪用軸受との線膨張係数の違いによりナックルが車輪用軸受以上に熱膨張したとしても、嵌合シメシロの低下を抑制し、軸受クリープの発生を防止することができると共に、初期に設定した軸受予圧が低下するのを防止することができ、軸受剛性の変動を抑えて車両の走行安定性を確実に保つことができる。また、樹脂バンドの成形後に発生する中央部のヒケを最小限に抑制することができるので、樹脂バンドの外周面が略フラットになり、その両端部の形状を崩すことなくスムーズに離型ができ、所望の形状・寸法に成形することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記環状溝の溝底部が、前記外輪の外側転走面に沿った曲率円の一部で構成されていれば、外輪に大きな荷重が負荷された場合でも充分な強度・耐久性を有し、隅部から切欠き効果でクラックが発生するのを防止することができる。
また、請求項3に記載の発明は、前記環状溝が前記外輪における外側転走面の溝底位置に形成されているので、予圧抜けと軸受クリープを効果的に防止することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記樹脂バンドがポリアミド系の合成樹脂からなり、その線膨張係数が8〜16×10−5/℃に設定されていれば、ナックルの線膨張係数よりも大きく、ナックルが車輪用軸受以上に熱膨張したとしても、この樹脂バンドがナックルの熱膨張以上に膨張してその変化に追従することができる。
また、請求項5に記載の発明は、前記樹脂バンドが、成形後に研削加工により所定の外径寸法に形成されているので、ナックルとのシメシロが安定し、予圧抜けと軸受クリープを一層効果的に防止することができると共に、圧入時、シメシロ過大による樹脂バンドの欠損もない。
本発明に係る車輪用軸受装置は、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと前記ハブ輪の小径段部との間に嵌合された車輪用軸受と、前記ナックルに対して前記ハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受における外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されると共に、前記環状溝が、断面が凸形状の溝底部と、この溝底部と両側の壁面とを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部とで構成されているので、温度上昇時、ナックルと車輪用軸受との線膨張係数の違いによりナックルが車輪用軸受以上に熱膨張したとしても、嵌合シメシロの低下を抑制し、軸受クリープの発生を防止することができると共に、初期に設定した軸受予圧が低下するのを防止することができ、軸受剛性の変動を抑えて車両の走行安定性を確実に保つことができる。また、樹脂バンドの成形後に発生する中央部のヒケを最小限に抑制することができるので、樹脂バンドの外周面が略フラットになり、その両端部の形状を崩すことなくスムーズに離型ができ、所望の形状・寸法に成形することができる。
一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと前記ハブ輪の小径段部との間に嵌合された車輪用軸受と、前記ナックルに対して前記ハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受における外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されると共に、前記環状溝が、前記外輪における外側転走面の溝底位置に形成され、当該外側転走面に沿った曲率円の一部で構成された溝底部と、この溝底部と両側の壁面とを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部とで構成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、その車輪用軸受を示す縦断面図、図3は、図2の要部拡大図である。また、図4は、温度変化と軸受予圧の変化の関係を示すグラフ、図5は、図1における外輪の単体を示す要部断面図、図6は、図1における外輪を示す要部断面図、図7は、図6に示す外輪との比較図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
図1に示す車輪用軸受装置は、ハブ輪1と、このハブ輪1に圧入され、ナックル2に対してハブ輪1を回転自在に支承する車輪用軸受3とを主たる構成としている。ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の端部に車輪WおよびブレーキロータBを取り付けるための車輪取付フランジ4と、この車輪取付フランジ4から軸方向に延びる円筒状の小径段部5が形成されている。車輪取付フランジ4には車輪WおよびブレーキロータBを締結するハブボルト4aが周方向等配に植設されている。また、ハブ輪1の内周面にはトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)6が形成されると共に、小径段部5の外周面には後述する車輪用軸受3が圧入されている。
ハブ輪1の小径段部5に圧入された車輪用軸受3は、等速自在継手7を構成する外側継手部材8の肩部9とハブ輪1とで挟持された状態で固定されている。外側継手部材8は、肩部9から軸方向に延びるステム部10が一体に形成されている。このステム部10の外周には、ハブ輪1のセレーション6に係合するセレーション(またはスプライン)10aとねじ部10bが形成されている。そして、エンジンからのトルクが図示しないドライブシャフトおよび等速自在継手7、およびこのステム部10のセレーション10aを介してハブ輪1に伝達される。
ここで、ステム部10のセレーション10aには、軸線に対して所定の角度傾斜した捩れ角が設けられ、外側継手部材8の肩部9が車輪用軸受3に当接するまでステム部10がハブ輪1に圧入嵌合されている。これにより、セレーション6、10aの嵌合部に予圧が付与され、周方向のガタが殺されている。また、ステム部10の端部に形成されたねじ部10bに固定ナット11が所定の締付トルクで締結されることにより、所望の軸受予圧を得ることができるように設定されている。すなわち、車輪用軸受3が、ハブ輪1に対して軸受クリープを防止し、かつ所望の予圧量になるように、所定のシメシロで圧入されている。一方、ナックル2は、アルミ合金等の軽合金で形成されている。これにより、従来の鋳鉄等に比べ、剛性不足を補うために各部を肉厚に設計したとしてもその重量は半減し、軽量化が達成できる。そして、このナックル2に車輪用軸受3が所定のシメシロで圧入されている。
車輪用軸受3は、図2に拡大して示すように、外輪12と、この外輪12に内挿された一対の内輪13、13と、内外輪13、12間に収容された複列のボール14、14とを備えた複列アンギュラ玉軸受からなる。外輪12はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、内周には複列の外側転走面12a、12aが一体に形成されている。内輪13はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、その外周には複列の外側転走面12a、12aに対向する内側転走面13aが形成されている。そして、複列のボール14、14がこれら転走面12a、13a間にそれぞれ収容され、保持器15、15によって転動自在に保持されている。また、車輪用軸受3の端部にはシール16、17が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
外輪12の外周には一対の環状溝18が形成されている。この環状溝18は、複列の外側転走面12a、12aの溝底位置にそれぞれ形成されている。これにより、予圧抜けと軸受クリープを効果的に防止することができる。また、これらの環状溝18、18には、PA(ポリアミド)11をベースとした耐熱性の熱可塑性合成樹脂が射出成形により充填され、樹脂バンド19が形成されている。
樹脂バンド19の材質は前記PA11に限らず、アルミ合金等の軽合金からなるナックル2の線膨張係数(2〜2.3×10−5/℃)よりも大きく、線膨張係数が8〜16×10−5/℃の範囲の合成樹脂なら良い。例えばPA66、さらにこれらの熱可塑性合成樹脂にGF(グラスファイバー)等の強化繊維を10〜30wt%の範囲で含有させたものを例示することができる。
図4は、従来の車輪用軸受と本実施形態に係る車輪用軸受のそれぞれ外輪のみをアルミ合金からなるナックル2に圧入した状態で、温度変化と軸受予圧の変化、すなわち、外輪の外側転走面の寸法変化の関係を比較測定した結果を示している。この図でも明確なように、従来のものでは、温度上昇に比例してリニアに軸受予圧が低下しているが、本実施形態に係る車輪用軸受においては、軸受予圧は80℃近傍までは漸次低下するも、それ以降は所定の予圧量を維持することが判る。
本実施形態はこのような構成を備えているので、温度上昇時、ナックル2と車輪用軸受3の線膨張係数の違いにより、ナックル2が車輪用軸受3以上に熱膨張したとしても、嵌合シメシロの低下を抑制し、軸受クリープの発生を防止することができると共に、初期に設定した軸受予圧が低下するのを防止することができ、軸受剛性の変動を抑えて車両の走行安定性を確実に保つことができる。
ここで、外輪12の環状溝18は、図5に示すように、断面が凸形状の溝底部18aと、この溝底部18aと壁面18bとを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部18cとで構成されている。また、溝底部18aは、外側転走面12aの曲率半径Raよりも大きな曲率半径Rbで形成され、外側転走面12aの曲率円と同心円の一部で形成されている。環状溝18がこのような構成の形状に形成されていることにより、外輪12に大きな荷重が負荷された場合でも充分な強度を有し、隅部18cから切欠き効果でクラックが発生するのを防止することができる。
さらに、図7に示すように、環状溝18’の溝底部18a’がストレート形状であれば、この環状溝18’に射出成形により合成樹脂を充填した場合、その断面の肉厚差、すなわち、幅中央部と隅部18c’のある両端部とで肉厚が異なり、この肉厚差によって成形後に各部位の冷却速度が異なる。すると、環状溝18’において肉厚部となる幅中央部が両端部よりも外径が縮径する、所謂ヒケが発生し、樹脂バンド19’の外周面が凹んで両端部が逆に外径側に突出する。このようなヒケが樹脂バンド19’に発生した場合、成形後に金型(図示せず)から外輪12’を無理抜きする際に樹脂バンド19’の両端部が金型に引っ掛かって抜けないといった不具合が発生する恐れがある。また、離型ができたとしても樹脂バンド19’の両端部が欠損したり形状が崩れたりして所望の形状・寸法に成形するのは難しい。
一方、本実施形態では、図6に示すように、環状溝18の溝底部18aが断面凸形状の曲率円の一部で構成されているので、樹脂バンド19の肉厚が略均一となり、成形後に発生するヒケを最小限に抑制することができる。したがって、樹脂バンド19の外周面が略フラットになり、その両端部の形状を崩すことなくスムーズに離型ができ、所望の形状・寸法に成形することができると共に、後述する研削加工における取代を最小限に抑えて加工時間を短縮することができる。このように、外輪12の環状溝18に樹脂バンド19が射出成形された後、センタレス研削盤等で樹脂バンド19の外周面が研削加工され、所定の外径寸法に形成される。これにより、ナックル1とのシメシロが安定し、予圧抜けと軸受クリープを一層効果的に防止することができると共に、圧入時、シメシロ過大により樹脂バンド19が欠損することもない。なお、樹脂バンド19の成形後、外輪12の外周面と樹脂バンド19とを一体に研削加工するようにしても良い。
図8は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態で、外輪単体を示す要部拡大図、図9は、図8の変形例を示す要部拡大図である。なお、前述した実施形態と同一の部品また同一の部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
外輪20の外周に形成された環状溝21は、図8に示すように、前述した第1の実施形態と同様、断面が凸形状の溝底部21aと、この溝底部21aと壁面21bとを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部21cとで構成されている。ここで、溝底部18aは、外側転走面12aの曲率中心よりオフセットされた中心を有し、外側転走面12aの曲率半径Raよりも大きな曲率半径Rcで形成されている。これにより、外輪20の剛性が高くなり、外輪20に大きな荷重が負荷されても充分な強度・耐久性を確保することができる。
なお、環状溝の形状はこれに限らず、溝底部が凸形状に形成されてれば良く、例えば、図9に示すような構成の形状に形成されていても良い。すなわち、外輪20’の環状溝22は、断面が凸形状の溝底部22aと、この溝底部22aと壁面21bとを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部21cとで構成されている。ここで、溝底部22aは、外輪20’の外側転走面12aの形状に沿った傾斜面23と、これら傾斜面23を滑らかに繋ぐ円弧面24で構成されている。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、懸架装置を構成するナックルが、鋼よりも線膨張係数が大きなアルミ合金等の軽合金からなる構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 同上、車輪用軸受を示す縦断面図である。 図2の要部拡大図である。 従来の車輪用軸受と本実施形態に係る車輪用軸受の温度変化と軸受予圧の変化の関係を比較測定した結果を示すグラフである。 図1における外輪の単体を示す要部断面図である。 図1における外輪を示す要部断面図である。 図6に示す外輪との比較図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態で、外輪単体を示す要部拡大図である。 図8の変形例を示す要部拡大図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
2・・・・・・・・・・・・・・・・・ナックル
3・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受
4・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
5・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
6、10a・・・・・・・・・・・・・セレーション
7・・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
8・・・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
9・・・・・・・・・・・・・・・・・肩部
10・・・・・・・・・・・・・・・・ステム部
10b・・・・・・・・・・・・・・・ねじ部
11・・・・・・・・・・・・・・・・固定ナット
12、12’、20、20’・・・・・・外輪
12a・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
13・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
13a・・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
14・・・・・・・・・・・・・・・・ボール
15・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
16、17・・・・・・・・・・・・・シール
18、21、22・・・・・・・・・・環状溝
18a、18a’、21a、22a・・溝底部
18b、21b・・・・・・・・・・・壁面
18c、18c’、21c・・・・・・隅部
19、19’・・・・・・・・・・・・樹脂バンド
23・・・・・・・・・・・・・・・・傾斜面
24・・・・・・・・・・・・・・・・円弧面
50・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
51・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
52・・・・・・・・・・・・・・・・外輪
53・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
54・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受
55・・・・・・・・・・・・・・・・ナックル
56・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
57・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキロータ
B・・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキロータ
W・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪
Ra、Rb、Rc・・・・・・・・・・曲率半径

Claims (5)

  1. 一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪と、
    懸架装置を構成し、軽合金からなるナックルと前記ハブ輪の小径段部との間に嵌合された車輪用軸受とを備え、
    前記ナックルに対して前記ハブ輪が回転自在に支承された車輪用軸受装置において、
    前記車輪用軸受における外輪の外周に環状溝が形成され、この環状溝に耐熱性の合成樹脂からなる樹脂バンドが射出成形によって充填されると共に、前記環状溝が、断面が凸形状の溝底部と、この溝底部と両側の壁面とを滑らかに繋ぐ円弧状の隅部とで構成されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記環状溝の溝底部が、前記外輪の外側転走面に沿った曲率円の一部で構成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記環状溝が前記外輪における外側転走面の溝底位置に形成されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記樹脂バンドがポリアミド系の合成樹脂からなり、その線膨張係数が8〜16×10−5/℃に設定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記樹脂バンドが、成形後に研削加工により所定の外径寸法に形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3287298A1 (de) * 2016-08-22 2018-02-28 DT Swiss AG Nabe und nabenserie
CN112065848A (zh) * 2020-09-10 2020-12-11 芜湖辉悦机械设计有限公司 一种陶瓷轴承

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