JP2006315160A - 磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 研磨品質の低下及び微小突起の発生を防止しながら研磨速度を向上させ、生産能力を向上させることのできる磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法を提供する。
【解決手段】 pH8〜12に調整されたコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分とする研磨液を用い、同一の研磨機を用いて多段で研磨する磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法であって、前記多段の研磨における第1段の研磨では炭酸塩及び硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の研磨促進剤を1.0〜5.0重量%含有する研磨液を供給し、以降の段では、前段で用いた研磨液の研磨促進剤濃度より低い研磨促進剤濃度の研磨液を研磨機に供給して研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハードディスク装置用の磁気記録媒体である磁気ディスク(ハードディスク)に用いるための磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法に関する。
ハードディスクは、年々小型化、高容量化の一途をたどり、その高密度化が進んでいる。高密度化のためには磁気ヘッドの浮上量を小さくすることが重要であり、このため、ハードディスク用のガラス基板には表面粗さ、微小うねりの低減及びマイクロスクラッチ等の表面欠陥の低減が求められている。
一般に、ガラスなどの脆性材料の表面研磨はサブミクロンから数十ミクロンの研磨砥粒の分散液を用いて行われるが、表面にスクラッチ等の研磨砥粒による欠陥が生じるので、この欠陥の除去などのため仕上げ研磨が行われる。
仕上げ研磨では、研磨砥粒としてセリア(酸化セリウム)を用いることができるが、セリアよりも平滑な表面を得やすいコロイダルシリカを主成分とする研磨液が広く使用されるようになっている。
しかし、コロイダルシリカはセリアに比べて研磨速度が低いため、研磨速度の向上が課題となっている。
例えば、特許文献1では、磁気記録媒体用ガラス基板の研磨において研磨砥粒としてコロイダルシリカを用いた研磨液のpHを、10.2を超え、12以下とすることが記載されている。研磨液のpHを10.2を超え、12以下とすることでコロイダルシリカの凝集を防止するとともに、研磨速度が向上するとしている。
また、特許文献2には、同一の研磨機を用いて、研磨砥粒と研磨速度を向上させる研磨助剤を含有する第一の研磨液を供給しながら第一の研磨を行い、次いで研磨助剤として被加工物の表面粗さを低くし、かつ、研磨屑を研磨液中に分散させ得る研磨助剤を含有する第二の研磨液を供給しながら研磨を行う研磨方法が記載されている。研磨砥粒の具体例としてはアルミナなど各種粒子とともにコロイダルシリカも挙げられている。また、第一の研磨液に用いる研磨速度を向上させる研磨助剤としては、各種無機酸、有機酸の金属塩が開示され、その中には硫酸、炭酸の金属塩も記載されている。また、第一の研磨液のpHはアルカリサイドであることが好ましいことも記載されている。
特開2003−173518号公報 特開平11−188614号公報
特許文献1に記載の方法では、研磨速度が若干向上するものの、まだ十分な研磨速度とはいえない問題がある。
特許文献2に記載の方法では、全体として研磨速度が向上し、得られる被加工物の表面粗さも低くなるが、第二の研磨液として界面活性剤等を用いるため、微小突起を解消しつつ研磨速度を向上させるためには十分ではない。
このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討の結果、上述の問題がなく、研磨品質の低下及び微小突起の発生を防止しながら研磨速度を向上させ、生産能力を向上させることのできる磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法を見出した。
すなわち、本発明の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法は、pH8〜12に調整されたコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分とする研磨液を用い、同一の研磨機を用いて多段で研磨する磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法であって、前記多段の研磨における第1段の研磨では炭酸塩及び硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の研磨促進剤を1.0〜5.0重量%含有する研磨液を供給し、以降の段では、前段で用いた研磨液の研磨促進剤濃度より低い研磨促進剤濃度の研磨液を研磨機に供給して研磨することを特徴とする。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法によれば、研磨品質の低下及び微小突起の発生を防止しながら研磨速度を向上させ、生産能力を向上させることができる。
本発明においては、同一の研磨機を用いて多段で研磨する磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨をおこなう。
図1に、一般的な両面研磨機の模式断面図を示す。図1に示す両面研磨機は、下定盤11と、この下定盤11の上方に配設される上定盤12とからなり、下定盤11の中心部にはローター14により回転されるサンギア13が設けられ、同外周部にはインターナルギア15が設けられている。下定盤11の上面、上定盤12の下面にはそれぞれ研磨パッド(図示せず)が配設されており、その下定盤11の研磨パッドの上には、サンギア13とインターナルギア15に噛み合わされた状態で外周に遊星ギアを有するディスクキャリア2が配設されている。このディスクキャリア2には、ガラス基板1をそれぞれ保持する複数の円形の基板保持孔が設けられている。
研磨時には、ディスクキャリア2の基板保持孔にガラス基板1を配置し、このガラス基板1の上下面に対して、上定盤12と下定盤11を押し当てた状態にして、研磨液を上定盤12と下定盤11のそれぞれの研磨パッドの間のガラス基板1の表面に供給しながらローター14によりサンギア13を回転するとともに、上定盤12と下定盤11を相互に逆方向に回転することによりディスクキャリア2を自転させながらサンギア13の周りを公転させて、ガラス基板1の両面を研磨する。
上定盤12の上方にはスラリ供給溜め17が設けられ、そこからスラリ供給ホース16により研磨パッドに上述の研磨液が供給される。これにより、研磨液を含んだ研磨パッドによりガラス基板1の両面が研磨される。
スラリ供給溜め17には研磨液槽24からスラリ供給ポンプ23、スラリ供給電磁弁26を経由して研磨液が供給される。研磨液槽には必要に応じて所定濃度研磨促進剤を添加した研磨液が入っている。
本発明で用いられるガラス基板の材料には特に制限なく、磁気ディスク用ガラス基板として用いられるものであればいずれも用いることができる。
仕上げ研磨されるガラス基板は、あらかじめ粗研磨によって、Ra=0.3〜5nmの表面粗さにしておくことが好ましい。
コロイダルシリカを主成分とする研磨砥粒は砥粒が微細であり、高い平滑性のガラス基板を得ることができる。
コロイダルシリカの平均粒径は目的とするガラス基板の平滑性に応じて適宜選択されるが、一般的には0.02〜0.5μmである。コロイダルシリカの濃度は研磨速度や目的とするガラス基板の平滑性に応じて適宜選択されるが5〜20重量%とすることが好ましい。
本発明で用いるコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分とする研磨液はpH8〜12に調整されている必要がある。pHの調整は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液を用いて行うことができる。
pHが8未満ではコロイダルシリカの活性化が不十分で研磨促進剤の添加効果が不十分と成り、十分な研磨速度が得られない。また、コロイダルシリカ砥粒の凝集が生じやすく、好適な研磨ができなくなるおそれがある。pHが12を超えるとコロイダルシリカ砥粒が溶解し、仕上げ研磨ができなくなるおそれがある。
本発明においては、多段で研磨する第1段の研磨で用いる研磨液には炭酸塩及び硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の研磨促進剤を1.0〜5.0重量%含有する。
炭酸塩、硫酸塩としては炭酸金属塩、硫酸金属塩が好ましく用いられる。炭酸金属塩としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムカリウムなどを例示でき、硫酸金属塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウムなどを例示できる。
本発明においては、多段で研磨を行い、後段では前段で用いた研磨液の研磨促進剤濃度より低い研磨促進剤濃度の研磨液を研磨機に供給して研磨する。研磨を一段だけで行う場合、十分な研磨速度を得ようとすると微小突起が発生し、微小突起が発生しないように研磨促進剤の濃度を低減させると研磨速度が遅くなってしまう。
そこで、本発明においては、第1段で、ある程度微小突起は発生するが、後段の研磨で修正可能であるような程度の研磨促進剤を含有する研磨液で研磨して十分な研磨速度で研磨し、その後、研磨促進剤の濃度を低減させた研磨液で研磨して微小突起を解消する。
第一段で用いる研磨液の研磨促進剤濃度が1.0%未満では研磨促進効果が不十分で十分な研磨速度が得られない。
第一段で用いる研磨液の研磨促進剤濃度が5.0重量%を超えるとシリカゾルがゲル化し易くなり、安定な品質が得られなくなる。
本発明においては、第一段の研磨後、より研磨促進剤濃度の低い研磨液で研磨を行う。
本発明において、多段とは2段でもよく、3段以上、何段でもよい。3段以上であっても後段での研磨液の研磨促進剤濃度はその前段の研磨液の研磨促進剤濃度より低いものである。最終段の研磨液は研磨促進剤を含まないものであってもよい。本発明における多段の段数は、段数が増えると研磨液の切り替え回数が増加するので2段または3段の段数であることが好ましい。
本発明においては、同一の研磨機を用いて多段で研磨する。すなわち、本発明においては同種の研磨液を用い、研磨促進剤の濃度の異なる研磨液を用いているので、同一の研磨機を用いて多段で研磨することができるのである。
多段研磨における各段への研磨液の供給は、研磨液への研磨促進剤の添加量を制御できる添加装置を用いて、各段の研磨液の研磨液濃度に調整した研磨液を研磨機に供給する方法を採用することができる。
図2は研磨液への研磨促進剤の添加量を制御できる添加装置を備えた研磨機の一例を示す図である。
研磨機及びスラリ供給溜めは図1で説明したものと同じであるので説明を省略する。
この装置においては、研磨液槽24と研磨促進剤槽25が別個に設けられている。研磨液はスラリ供給ポンプ23、スラリ供給電磁弁26を経由して研磨促進剤混合槽21に供給される。研磨促進剤は研磨促進剤供給ポンプ35、マスフロー装置36を経由して研磨促進剤混合槽21に供給される。研磨促進剤混合槽21中の研磨液の研磨促進剤濃度は導電率計22で測定され、その上方をマスフロー装置36に送り、所望の研磨促進剤濃度となるように研磨促進剤送液量が調節される。このようにして、多段の各段の研磨促進剤濃度に調整された研磨液を各段ごとに研磨機に供給することができる。
また、多段研磨における各段への研磨液の供給は、それぞれ研磨促進剤濃度の異なる研磨液を入れた、研磨を行う段数に対応した数の研磨供給槽を備え、各段に応じた研磨促進剤濃度の研磨液を供給する方法を採用することができる。
図3はそれぞれ研磨促進剤濃度の異なる研磨液を入れた、研磨を行う段数に対応した数の研磨液供給槽を備えた研磨機の一例を示す図である。
ここでもスラリ供給溜め17に研磨液を供給するまでを説明する。図3では並列に形成された2系列の研磨液供給槽24、24′が示されているが、必要とする研磨段数に応じて研磨液供給槽を並列に並べればよい。
それぞれの研磨液供給槽24,24′には各段で用いる所定の研磨促進剤濃度の研磨液がそれぞれ入れてある。それぞれの研磨液の研磨促進剤濃度はそれぞれの槽に取り付けられた導電率計で確認できる。
それぞれの研磨液供給槽24,24′からはポンプ23,23′、スラリ供給電磁弁26,26′を経由してスラリ供給溜め17に研磨液を供給できるようになっている。各段の研磨においてはその段に用いる研磨液の研磨液供給槽につながるスラリ供給電磁弁のみを開き、その他の研磨液供給槽につながる電磁弁をすべて閉じることにより、必要な研磨液のみを研磨機に供給することができる。
本発明においては、多段研磨の最終段における研磨液はその導電率が8mS/cm以下であることが好ましい。研磨液の導電率が8mS/cmであることは、研磨促進剤の種類にもよるが、研磨促進剤濃度が約0.5重量%であることに対応する。
多段研磨の最終段における研磨液の導電率が8mS/cm以下であると、最終段研磨により、微小突起のない平滑なガラス基板を得ることができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに説明する。
(比較例1)
平均粒径1μmのコロイダルシリカを10重量%含有し、pHが9.5に調整されたスラリからなる研磨液を調製した。
この研磨液を用いて、表1に示す研磨条件で、あらかじめ粗研磨により表面粗さAFM−Ra(原子間力顕微鏡による表面粗さ)を0.25nmに調整されたガラス基板を研磨した。
Figure 2006315160
加工終了と同時に、研磨液の供給を停止し、水酸化ナトリウムでpH10に調整されたリンス液を供給しながら定盤を回して基板をリンスしたその後、基板を研磨機から取り外し、以下に示す順番で洗浄、乾燥した。
(1)アルカリ洗剤を用いたスクラブ洗浄
(2)中性洗剤を用いたスクラブ洗浄
(3)純水を用いたスクラブ洗浄
(4)純水を用いた超音波洗浄
(5)IPA(イソプロピルアルコール)を用いたベーパー乾燥
得られた基板の表面粗さAFM−Raを表2に示す。また、AFMで基板表面の微小突起の有無を調べた。その結果も表2に示す。
(参考例1〜6)
平均粒径1μmのコロイダルシリカを10重量%含有し、pHが9.5に調整されたスラリに、研磨促進剤として表2に記載の量の硫酸ナトリウムを添加して研磨液を調製した。
これらの研磨液をそれぞれ用いた以外は比較例1で用いたと同様のガラス基板を比較例1と同様にして研磨、洗浄、乾燥した。
比較例1の研磨速度に対する各参考例の研磨速度比、得られた基板の表面粗さAFM−Ra、基板表面の微小突起の有無を表2に示す。
Figure 2006315160
(参考例7〜14)
平均粒径1μmのコロイダルシリカを10重量%含有し、pHが9.5に調整されたスラリに、研磨促進剤として表3に記載の量の炭酸カリウムを添加して研磨液を調製した。
これらの研磨液をそれぞれ用いた以外は比較例1で用いたと同様のガラス基板を比較例1と同様にして研磨、洗浄、乾燥した。
比較例1の研磨速度に対する各参考例の研磨速度比、得られた基板の表面粗さAFM−Ra、基板表面の微小突起の有無を表3に示す。
Figure 2006315160
また、参考例10については、AFM−Raのほかに、μWa(BPF)(マイクロウエイビネス:バンドパスフィルタで抽出された全測定領域の表面凹凸波形の算術平均値)、RollOff(端面ダレ)を、比較例1の値とともに表4に示す。
Figure 2006315160
表2、表3からわかるように、研磨促進剤の添加量に比例して研磨速度は向上するが、添加量0.9重量%以上では微小突起が観察された。これは、アルカリ塩を添加したことによりコロイダルシリカが活性になり、研磨・洗浄後に残渣が残りやすくなったためと考えられる。
一方、研磨促進剤の量が0.5重量%以下であると、微小突起の発生を防止することができるが、比較例1の1.3〜1.5倍の研磨速度しか得られない。
(実施例1)
図2に示すような研磨液への研磨促進剤の添加量を制御できる添加装置を備えた研磨機を準備した。
すなわち、コロイダルシリカを主成分とし、pHを9.5に調整した研磨液の入った研磨液槽24と、研磨促進剤として硫酸ナトリウムの溶液が入った研磨促進剤槽25を準備した。研磨液槽24からはスラリ供給ポンプ23で研磨液を研磨促進剤混合槽21に供給することができる。研磨促進剤槽25からは研磨促進剤供給ポンプ35で研磨促進剤を研磨促進剤混合層21に供給することができる。研磨促進剤混合槽21で研磨液に添加した研磨促進剤の濃度を導電率計22によってモニタしながら、マスフロー装置36を使って、あらかじめ設定した濃度になるようにフィードバック制御できる。導電率と研磨促進剤濃度の関係は、あらかじめ種々の研磨促進剤濃度の研磨液を調製し、それぞれの研磨液の導電率を測定して研磨促進剤濃度と導電率の検量線を作成しておけば、導電率から研磨促進剤濃度を知ることができる。
比較例1で用いたと同様の研磨機に上述の添加装置を取り付けた。比較例1で用いたと同様のガラス基板を用い、研磨を2段に分けて、第1段の研磨では研磨促進剤濃度2.0重量%、2段目は研磨剤濃度0.4重量%とした。第1段の研磨速度比は3.29であり、第2段の研磨速度比は1.29であった。そこで、第1段の研磨時間を1分25秒、第2段の研磨を1分としたところ、比較例1と同等の研磨量となった。また、第1段と第2段をあわせた研磨速度比は比較例1に対して2.5倍であった。得られた仕上げ研磨品の品質を比較例1と対比して表4に示す。表4の実施例1と比較例1から、比較例に比べて短時間で高品質の仕上げ研磨ができることがわかる。
(比較例2)
第1段の研磨促進剤濃度を0.9重量%、第2段の研磨促進剤濃度を0.4重量%とした以外は実施例1と同様にした。第1段の研磨速度比は1.63であり、第2段の研磨速度比は1.29であった。そこで、第1段の研磨時間を2分52秒、第2段の研磨を1分としたところ、比較例1と同等の研磨量となった。また、第1段と第2段をあわせた研磨速度比は比較例1に対して1.56倍であった。得られた仕上げ研磨品の品質を比較例1と対比して表4に示す。表4の実施例1と比較例2から、比較例2でも高品質の仕上げ研磨ができるが、充分研磨時間を短縮できないことがわかる。
(実施例2)
図3に示すように2系列の研磨液供給槽を備えた研磨機を準備した。一方の研磨液槽にはコロイダルシリカを主成分とし、pHを9.5に調整し、研磨促進剤として1.5%重量%の炭酸カリウムを含有する研磨液を入れた。他方の研磨液槽には研磨促進剤を含有しない以外は同様の研磨液を入れた。第1段の研磨速度比は1.71であった。第2段の研磨速度比は1である。そこで、第1段の研磨時間を2分4秒、第2段の研磨を1分としたところ、比較例1と同等の研磨量となった。また、第1段と第2段をあわせた研磨速度比は比較例1に対して1.23倍であった。得られた仕上げ研磨品の品質を比較例1と対比して表4に示す。表4の実施例1と比較例1から、比較例に比べて短時間で高品質の仕上げ研磨ができることがわかる。
本発明によれば、同一の研磨機を用いた多段の研磨により、高速で高品質の仕上げ研磨加工品を得ることができる。したがって、従来より低コストで高品質の仕上げ研磨をした磁気ディスク用ガラス基板を製造することができる。
一般的な両面研磨機の模式断面図を示す図である。 研磨液への研磨促進剤の添加量を制御できる添加装置を備えた研磨機の一例を示す図である。 2系列の研磨液供給槽を備えた研磨機の一例を示す図である。
符号の説明
1:ガラス基板 2:ディスクキャリア
11:下定盤 12:上定盤 13:サンギア
14:ローター 15:インターナルギア 16:スラリ供給ホース
17:スラリ供給溜め
21:研磨促進剤混合槽 22:導電率計
23、23´:スラリ供給ポンプ 24,24´:研磨液供給槽
25:研磨促進剤供給槽
35:研磨促進剤供給ポンプ 36:マスフロー装置

Claims (5)

  1. pH8〜12に調整されたコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分とする研磨液を用い、同一の研磨機を用いて多段で研磨する磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法であって、前記多段の研磨における第1段の研磨では炭酸塩及び硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の研磨促進剤を1.0〜5.0重量%含有する研磨液を供給し、以降の段では、前段で用いた研磨液の研磨促進剤濃度より低い研磨促進剤濃度の研磨液を研磨機に供給して研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
  2. 最終段における研磨液の研磨促進剤濃度が1.0重量%未満であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
  3. 研磨液の供給が、研磨液への研磨促進剤の添加量を制御できる添加装置を用いての供給であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
  4. 研磨剤の供給が、それぞれ研磨促進剤濃度の異なる研磨液を入れた複数の研磨供給槽を備え、研磨促進剤濃度の濃い順に研磨機に供給することを特徴とする請求項1または2記載の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
  5. 最終段における研磨液の導電率が8mS/cm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の仕上げ研磨方法。
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