JP2006292337A - ヒートパイプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヒートパイプにおける作動媒体の出入りを容易に行うことで、熱輸送能力の規制を可能とするヒートパイプ装置を提供する。
【解決手段】 ヒートパイプ装置において、管状を成して内部に作動媒体が封入され、周囲から吸熱して作動媒体を蒸発させる蒸発部110Aと、蒸発部110Aと連通し、周囲へと放熱して蒸発部110Aにおいて蒸発した作動媒体を凝縮液化させる凝縮部110Bとを有するヒートパイプ110と、蒸発部110Aの下端部よりも下側に配置され、下端部と連通し、内部容量を可変可能として作動媒体を蒸発部110Aに流入流出させる媒体容器130とを設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ヒートパイプを用いて、例えば車両用内燃機関の排気ガスの排熱を回収して内燃機関の冷却水加熱に適用して好適なヒートパイプ装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、ヒートパイプを用いた熱制御ヒートスイッチシステムが知られている。このシステムは、ヒートパイプと熱媒体給排装置とを給排管で接続し、熱媒体給排装置によってヒートパイプからの熱媒体の給排を切替えることで、ヒートパイプにおける高熱源から低熱源への熱伝達を断続するようにしている。
特開平11−325768号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、実施例説明において、「ヒートパイプにおける高熱源から低熱源への熱伝達を切る場合に、熱媒体を気液二相状態から気相状態に移行させ、真空ポンプでヒートパイプ内を急速減圧排気を行うことにより、ヒートパイプ内を真空断熱状態にする。」とあり、そのためのシステムとして、真空ポンプ、圧力計、複数の開閉弁等を必要としており、装置の複雑化を招き、極めて大掛かりな作業を伴うものとなっている。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、ヒートパイプにおける作動媒体の出入りを容易に行うことで、熱輸送能力の規制を可能とするヒートパイプ装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、ヒートパイプ装置において、管状を成して内部に作動媒体が封入され、周囲から吸熱して作動媒体を蒸発させる蒸発部(110A)と、蒸発部(110A)と連通し、周囲へと放熱して蒸発部(110A)において蒸発した作動媒体を凝縮液化させる凝縮部(110B)とを有するヒートパイプ(110)と、蒸発部(110A)の下端部よりも下側に配置され、下端部と連通し、内部容量を可変可能として作動媒体を蒸発部(110A)に流入流出させる媒体容器(130)とを有することを特徴としている。
これにより、蒸発部(110A)と媒体容器(130)との間でヒートパイプ(110)内の液相の作動媒体が移動可能となる。そして、蒸発部(110A)周囲の温度上昇に伴ってヒートパイプ(110)内の作動媒体の蒸発が進行する中で、媒体容器(130)の内部容量を増大させてやると、液相作動媒体が媒体容器(130)側に移動して、ヒートパイプ(110)内の液相作動媒体量を減少させることができるので、作動媒体の蒸発(および凝縮)に伴うヒートパイプ(110)の熱輸送能力を規制することができる。逆に、媒体容器(130)の内部容量を減少させてやれば、液相作動媒体がヒートパイプ(110)側に移動して、ヒートパイプ(110)内の液相作動媒体量を増加させて、本来の作動媒体の蒸発(および凝縮)によるヒートパイプ(110)の熱輸送能力を発揮させることができる。
このように、内部容量可変として液相の作動媒体を流入流出させる媒体容器(130)といった簡素な構成を設けるのみで、容易にヒートパイプ(110)の熱輸送機能の制御が可能となる。
請求項2に記載の発明では、ヒートパイプ(110)は、複数設けられると共に、複数のヒートパイプ(110)のそれぞれの下端部を互いに連通させる連通部(140)を有し、媒体容器(130)は、連通部(140)に連通されていることを特徴としている。
これにより、ヒートパイプ(110)を複数用いて対応する場合でも、連通部(140)を介して、各ヒートパイプ(110)と媒体容器(130)とが連通されることになるので、上記請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる。また、複数のうち一箇所からの真空引きや作動媒体の封入が可能となる。更には、各ヒートパイプ(110)においては、連通部(140)によって、作動媒体が均等に分配されるので、安定した熱輸送能力を得ることができる。
請求項3に記載の発明では、連通部(140)は、蒸発部(110A)が配される高温部(11)から離れて配設されていることを特徴としている。
これにより、媒体容器(130)の最大内部容量では作動媒体の全容量を吸収できない場合で、連通部(140)に作動媒体が残る時でも、連通部(140)内の作動媒体が高温部(11)の熱によって蒸発作用を伴うことが無く、熱輸送能力の規制を確実に維持できる。
請求項4に記載の発明では、媒体容器(130)の最大内部容量は、作動媒体の全容量よりも大きく設定されていることを特徴としている。
これにより、作動媒体の全容量を媒体容器(130)に流入させることができるので、熱輸送が不要な時は確実にその機能を規制することができる。
請求項5に記載の発明では、媒体容器(130)は、ヒートパイプ(110)の内部圧力によって、内部容量が可変されることを特徴としている。
これにより、媒体容器(130)の内部容量可変のための外部駆動源を不要として、簡素な構成とすることができる。
具体的には、請求項6に記載の発明のように、媒体容器(130)としてはベローズ(131)を用いて好適である。
尚、請求項7に記載の発明のように、媒体容器(130)は、外部駆動源(150、160)によって、内部容量が可変されるようにしても良い。
そして、請求項8に記載の発明のように、外部駆動源(150、160)は、蒸発部(110A)が配される高温部(11)あるいは凝縮部(110B)が配され、高温部(11)よりも低温である低温部(30)の温度に基づいて作動されるようにすれば、予め所望する温度での熱輸送機能の制御が可能となる。
本ヒートパイプ装置(100)は、請求項9に記載の発明のように、蒸発部(110A)が内燃機関(10)の排気ガス流通用の排気管(11)に配され、凝縮部(110B)が内燃機関(10)の冷却水流通用の冷却水流路(30)に配されて、ヒートパイプ(110)によって、排気ガスの排熱を冷却水へ輸送するものに適用して好適である。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態におけるヒートパイプ装置100は、エンジン10を走行用の駆動源とする車両(自動車)に適用されるものとしており、まず具体的な構成について図1、図2を用いて以下説明する。尚、図1はヒートパイプ装置100の車両への搭載状態を示す模式図、図2はヒートパイプ装置100を示す断面図である。
図1に示すように、エンジン10は水冷式の内燃機関であり、燃料が燃焼した後の排気ガスが排出される排気管(本発明における高温部、後述する蒸発部110Aが配される空間に対応)11を有している。排気管11には排気ガスを浄化する触媒コンバータ12が設けられている。
また、エンジン10は、エンジン冷却水(以下、冷却水)の循環によってエンジン10が冷却されるラジエータ回路20と、冷却水(温水)を加熱源として空調空気を加熱するヒータ回路30とを有している。
ラジエータ回路20にはラジエータ21が設けられており、ラジエータ21は、ウォータポンプ22によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却する。尚、ラジエータ回路20中にはラジエータ21を迂回して冷却水が流通するバイパス通路(図示せず)が設けられており、サーモスタット(図示せず)によってラジエータ21を流通する冷却水量とバイパス通路を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。特に暖機時においてはバイパス通路側の冷却水量が増加されて暖機が促進される。つまり、ラジエータ21による冷却水の過冷却が防止される。
ヒータ回路(本発明における低温部、後述する凝縮部110Bが配される空間、冷却水流路に対応)30には、暖房用熱交換器としてのヒータコア31が設けられており、上記のウォータポンプ22によって冷却水(温水)が循環されるようにしている。ヒータコア31は、図示しない空調ユニットの空調ケース内に配設されており、送風機によって送風される空調空気を温水との熱交換により加熱する。
ヒートパイプ装置100は、図2に示すように、連通タンク140によって互いに連通される複数(ここでは5つ)のヒートパイプ110と、連通タンク140に接続される媒体容器130とを有している。そして、ヒートパイプ110の外部にはフィン120が設けられて、ヒートパイプ110の一端側(蒸発部110A)が排気管部170に配設され、他端側(凝縮部110B)が冷却水管部180に配設されて形成されている。尚、ヒートパイプ装置100を構成する各部材(以下説明)は、高耐食性を備えるステンレス材から成り、各部材が組み付けされた後に、当接部や嵌合部に設けられたろう材により、一体的にろう付けされている。
ヒートパイプ110は、まっすぐな円管から成り、下端側は開口されている。ヒートパイプ110は、複数設けられており、その長手方向が上下方向を向く姿勢で使用される。複数のヒートパイプ110の下端側(開口部)には連通タンク140が接続されて、複数のヒートパイプ110は互いに連通するように形成されている。連通タンク140は、後述する排気管部170から離れて配置されるようにしている。「離れて配置される」とうのは、連通タンク140には排気管部170からの熱(排気ガスの熱)が実質的に伝達されないという意味である。
また、連通タンク140には、接続パイプ141によって内部容量を可変可能とする媒体容器130が接続されている。よって、媒体容器130は、接続パイプ141、連通タンク140を介して各ヒートパイプ110の下端部に連通している。また、媒体容器130は上下方向において、ヒートパイプ110の下端部よりも下側となるように、換言すると、連通タンク140と同位置ないしは連通タンク140よりも下側となるように配置されている。
媒体容器130は、ここでは、自身にバネ性を有し、このバネ力と内部圧力とによってバランスしながら内部容量を可変可能とする蛇腹状のベローズ131としている。ベローズ131は、内部圧力が上昇するとその内部圧力がバネ力に打ち勝って内部容量が増加する方向に変化し、逆に内部圧力が低下するとバネ力によって内部容量が減少する方向に変化する。
ヒートパイプ110には図示しない封入部が設けられており、この封入部からヒートパイプ110内が真空引き(減圧)され、作動媒体が封入された後に封入部は封止されている。作動媒体は、ここでは水を使用している。水の沸点は、通常(1気圧で)100℃であるが、ヒートパイプ110内を減圧(例えば0.04気圧)しているため、沸点は、30〜40℃となる。尚、作動媒体としては、水の他にアルコール、フロロカーボン、フロン等を用いても良い。
上記構成によるヒートパイプ110は、下側が蒸発部110A、上側が凝縮部110Bとなって、ボトムヒート型として機能するようになっている。尚、ヒートパイプ110内に封入された水(作動媒体)は、初期状態(作動前状態)で、連通タンク140によって各ヒートパイプ110の蒸発部110Aに分配されると共に、ベローズ131内にも入り込んでいる。
複数のヒートパイプ110の蒸発部110Aおよび凝縮部110Bに対応する部位の外壁面には、薄肉板材から形成されたプレートタイプのフィン120が複数接合されている。更に、各ヒートパイプ110の蒸発部110Aは、排気ガス流通用の排気管部170内に配設され、また、凝縮部110Bは、冷却水流通用の冷却水管部180内に配設されている。
以上のように本ヒートパイプ装置100は形成されており、排気管部170が触媒コンバータ12の下流側となる排気管11に介在され、また、冷却水管部180がヒータ回路30に介在されている(図1)。
次に、上記構成に基づく作動およびその作用効果について説明する。エンジン10が作動されると併せてウォータポンプ22が作動され、冷却水はラジエータ回路20、ヒータ回路30を循環する。エンジン10で燃焼された燃料の排気ガスは、触媒コンバータ12を経て排気管11、排気管部170を流れ、ヒートパイプ110の蒸発部110Aの外部を通過して大気中に排出される。また、ヒータ回路30を循環する冷却水は、冷却水管部180内を流通し、ヒートパイプ110の凝縮部110Bの外部を通過する。
ヒートパイプ装置100において、エンジン10の始動後、排気ガス温度が比較的低い(約400℃程度以下)場合には、ヒートパイプ110内の水(作動媒体)は、蒸発部110Aで、排気管部170を流れる排気ガスから受熱(吸熱)して沸騰気化し、蒸気となってヒートパイプ110内を上昇し、凝縮部110B内に流れ込む。凝縮部110B内へ流入した蒸気は、冷却水管部180内を流れる冷却水によって冷却され、ヒートパイプ110の内壁面110aで凝縮水となって重力によって下降し、内壁面110aに沿って蒸発部110Aに還流する。
このように、排気ガスの熱が水に伝達されて蒸発部110Aから凝縮部110Bへ輸送され、この凝縮部110Bで蒸気が凝縮する際に凝縮潜熱として放出(放熱)され、ヒータ回路30を流れる冷却水が加熱される(排熱回収の実行)。尚、排気ガスの熱はヒートパイプ110の外壁面を介して熱伝導によって蒸発部110Aから凝縮部110Bに移動される分も存在する。
よって、外気温が比較的低い場合や、エンジン10の始動後等、ヒートパイプ110による排熱回収が実行され、積極的に冷却水が加熱され、エンジン10の暖機が促進されることになるので、エンジン10のフリクションロスの低減、低温始動性向上のための燃料増量の抑制等が図られ燃費性能が向上される。また、冷却水を加熱源とするヒータコア31の暖房性能が向上される。
一方、エンジン10の負荷に伴って排気ガス温度が比較的高い(400℃程度以上)場合には、ヒートパイプ110の蒸発部110Aにおける飽和蒸気圧力が上昇してヒートパイプ110内の内部圧力が上昇するため、その内部圧力によってベローズ131が伸長して内部容量が増大する。すると、蒸発部110Aにおける水はベローズ131側に流れ込んで、蒸発部110Aにおける水量が減少するため、蒸発量も減少してヒートパイプ110の熱輸送能力が低下する。更には、内部圧力の上昇によって蒸発部110Aの水がすべてベローズ131側に流入すると、蒸発部110Aにおける蒸発作用がなくなり熱輸送が停止さて、冷却水の加熱が停止される(排熱回収の停止)。
よって、排気ガス温度の上昇と共に、冷却水温度が上昇していく中で、排熱回収をそのまま続けると、冷却水温度が上昇しすぎて、ラジエータ20での放熱能力を超え、オーバーヒートに至ってしまうところを、排熱回収停止への切替えにより、その不具合が防止されることになる。
尚、排気ガス温度の低下によって蒸発作用が低下して内部圧力が低下すれば、ベローズ131がそのバネ力によって収縮して内部容量が減少して、水を蒸発部110A側に戻すので、再び、ヒートパイプ110としての熱輸送機能が復帰する。
このように、本実施形態では、自身のバネ力と内部圧力とのバランスによって内部容積を可変可能とするベローズ131をヒートパイプ110の下端部に設けるようにしているので、外部駆動源を不要として、ヒートパイプ110の内部圧力(排気ガスの温度)上昇に応じて、蒸発部110A内の水量を減少させることができ、水の蒸発(および凝縮)に伴うヒートパイプ110の熱輸送能力を規制することができる。つまり、液相状態の作動媒体(水)に着目して、ベローズ131といった簡素な構成品のみを設けることで、ヒートパイプ110における作動媒体(水)の出入りを可能として、容易にヒートパイプ110の熱輸送機能の制御が可能となる。
また、複数のヒートパイプ110を連通させる連通タンク140を設けるようにしているので、複数のうち一箇所からの真空引きや水の封入が可能となる。また、各ヒートパイプ110においては、連通タンク140によって、水が均等に分配されるので、安定した熱輸送能力を得ることができる。
また、連通タンク140は、排気管部170から離れて配置されるようにしているので、内部圧力上昇によって内部の水がベローズ131側に移動する際に、連通タンク140に水が残る場合であっても、連通タンク140内の水が排気ガスの熱によって蒸発することが無く、熱輸送機能の規制を確実に維持できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図3に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、媒体容器130の内部容量の可変を外部駆動源(150)によって行うようにしたものである。
ここでは、媒体容器130としては、上記第1実施形態と同様にベローズ131としており、このべローズ131に外部駆動源としてのアクチュエータ150を接続している。アクチュエータ150は、排気管部170内に設けられて排気ガス温度を検出する排気ガス温度センサ(図示せず)からの信号によって作動し、ベローズ131の内部容量を可変する。即ち、アクチュエータ150は、排気ガス温度が上昇するほど、ベローズ131を伸長させて内部容量を増大させるように作動する。
これにより、排気ガス温度の上昇と共に、ベローズ131の内部容量が増大され、その分ヒートパイプ110内の水がベローズ131に流入して、蒸発部110Aにおける水量を減少させることができるので、蒸発部110Aでの蒸発作用を減少させ、熱輸送能力を規制できる。
本実施形態では、上記第1実施形態に対して、アクチュエータ150の構成が増加するが、排気ガス温度に対して非常に自由度の高い熱輸送機能の制御が可能となる。
尚、アクチュエータ150を作動させるための温度センサは、冷却水管部180内に設けられて冷却水の温度を検出する冷却水温度センサとしても良く、上記排気ガス温度センサを用いる場合と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図4に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、媒体容器130を変更すると共に、この媒体容器130の内部容量の可変を外部駆動源(150)によって行うようにしたものである。
ここでは、媒体容器130としては、ベローズ131に代えてシリンダ容器132としており、シリンダ容器132には内部を摺動可能とするピストン132aを設けている。そして、このピストン132aに外部駆動源としてのアクチュエータ150を接続している。アクチュエータ150は、上記第2実施形態と同様に、排気管部170内に設けられて排気ガス温度を検出する排気ガス温度センサ(図示せず)からの信号によって作動し、シリンダ容器132の内部容量を可変する。即ち、アクチュエータ150は、排気ガス温度が上昇するほど、ピストン132aを図4中の左方向へ引張って内部容量を増大させるように作動する。
これにより、排気ガス温度の上昇と共に、シリンダ容器132の内部容量が増大され、その分ヒートパイプ110内の水がシリンダ容器132に流入して、蒸発部110Aにおける水量を減少させることができるので、排気ガス温度に応じて蒸発部110Aでの蒸発作用を減少させ、熱輸送能力を規制できる。
尚、アクチュエータ150を作動させるための温度センサは、上記第2実施形態と同様に、冷却水管部180内に設けられて冷却水の温度を検出する冷却水温度センサとしても良い。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図5に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、媒体容器130の内部容量の可変を外部駆動源(第2、第3実施形態とは別の外部駆動源160)によって行うようにしたものである。
ここでは、媒体容器130としては、上記第1実施形態と同様にベローズ131としており、このべローズ131にリンク161およびシャフト162を介して外部駆動源としてのサーモスタット160を接続している。
サーモスタット160は、温度に応じて膨張収縮するサーモワックスが内部に封入された感温部であり、排気管部170内を流通する排気ガスに晒されるように配設されている。
リンク161は、L字状を成す部材の一端側に作動棒161aが設けられたものであり、L字状部材の中心部で回動可能に支持されている。作動棒161aは、L字状部材の回動に伴って図5中の左右方向に摺動するようになっている。そして、作動棒161aの先端側がベローズ131の接続パイプ141の反対側面に接続されている。
シャフト162は、一端側がサーモスタット160内のサーモワックスに当接すると共に、図示しないバネ部材によってサーモワックス側に付勢されており、他端側がリンク161のL字状部材の他端側に接続されている。よって、サーモスタット160外部の温度(排気管部170内を流通する排気ガス温度)が所定温度(例えば400℃)以下の条件では、シャフト162はサーモワックスの収縮およびバネ部材の付勢力によってサーモスタット160側に付勢されて、リンク161を図5中の左回りとなるように回動させて、ベローズ131の内部容量を所定容量(減少側)に維持するようにしている。逆に、サーモスタット160外部の温度が所定温度を超えて上昇していく条件では、シャフト162はサーモワックスの膨張によって(サーモワックスの膨張力がバネ部材の付勢力に打ち勝って)反サーモスタット側に押出されて、リンク161を図5中の右回りとなるように回動させて(矢印)、ベローズ131の内部容量を増大させていくようにしている。
これにより、排気ガス温度の上昇と共に、ベローズ131の内部容量が増大され、その分ヒートパイプ110内の水がベローズ131に流入して、蒸発部110Aにおける水量を減少させることができるので、排気ガス温度に応じて蒸発部110Aでの蒸発作用を減少させ、熱輸送能力を規制できる。
尚、サーモスタット160を冷却水管部180内に設けて、冷却水温度に応じてベローズ131の内部容量を可変するようにしても良く、同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図6に示す。第5実施形態は、上記第1実施形態に対して、ヒートパイプ110に対する高温部(170)および低温部(180)の設定位置を変更したものである。
ここでは、ヒートパイプ110の上側が蒸発部110A、下側が凝縮部110Bとなって、トップヒート型として機能するようにしている。即ち、各ヒートパイプ110の凝縮部110Bから蒸発部110Aに至る内壁面110aには、金属製メッシュ、金属製フェルト、発砲金属あるいは焼結金属等から成るウィック111を設けており、各ヒートパイプ110の蒸発部110Aを上側配置となる排気管部170内に配設し、また、凝縮部110Bを下側配置となる冷却水管部180内に配設している。
トップヒート型におけるヒートパイプ110では、ウィック111の毛管力によって、凝縮部110B側の水が蒸発部110Aに吸い上げられ、蒸発部110Aで排気ガスの熱によって沸騰気化して、蒸気は下側に向けて凝縮部110Bに至り、凝縮部110Bで冷却水によって冷却されて凝縮することで熱輸送が行われる。
第5実施形態における熱輸送能力規制の作動原理は、上記第1実施形態と同じである。即ち、排気ガス温度の上昇と共に蒸発部110Aにおける蒸発が進行すると飽和蒸気圧が上昇して、この時の内部圧力によってベローズ131の内部容量が増大され、ヒートパイプ110内における水は、ベローズ131側に流入して、凝縮部110Bにおける水量が減少する。よって、ウィック111による蒸発部110Aへの水の供給量が減少して(蒸発部110Aにおける水量が減少して)、熱輸送能力が規制されることになる。
このように、車両の排気管11およびヒータ回路30の設定位置に応じて上側が高温部、下側が低温部となる場合でも、ヒートパイプ110をトップヒート型とすることで、熱輸送能力の規制を同様に可能とすることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図7に示す。第6実施形態は、上記第4実施形態(ベローズ131の外部駆動源をサーモスタット160としたもの)に対して、ヒートパイプ110を上記第5実施形態と同様に内部にウィック111を設けたトップヒート型として、各ヒートパイプ110の上側(蒸発部110A)を排気管部170内に配設し、また、下側(凝縮部110B)を冷却水管部180内に配設したものである。
これにより、トップヒート型のものにおいて、ベローズ131の外部駆動源をサーモスタット160とする場合のヒートパイプ110の熱輸送能力の規制を可能とすることができる。
(その他の実施形態)
上記第1〜第6実施形態においては、媒体容器130の内部容量可変による最大内部容量を作動媒体(水)の全容量より大きく設定するのが良い。これにより、ヒートパイプ110の内部圧力上昇に伴って、作動媒体の全容量を媒体容器130に流入させることができるので、熱輸送が不要な時は確実にその機能を規制することができる。この場合は、媒体容器130によって全容量の作動媒体を吸収でき、連通タンク140内には作動媒体を残さないようにすることができるので、連通タンク140を高温部に近接させても連通タンク140内で蒸発作用が発生することがなく、連通タンク140の配設位置に関わる制約(連通タンク140を高温部(排気管部170)から離して設定する)を無くすことができる。
また、ヒートパイプ110の形状を円管としたが、これに限らず、角管、扁平管、多穴管等としても良い。
また、高温部として排気管11、低温部としてヒータ回路30として、排気ガスの熱を冷却水に輸送するものとして説明したが、他の発熱機器の排熱を所定部位の加熱用に用いるようにしても良い。
ヒートパイプ装置の車両への搭載状態を示す模式図である。 第1実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。 第2実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。 第3実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。 第4実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。 第5実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。 第6実施形態におけるヒートパイプ装置を示す断面図である。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
11 排気管(高温部)
30 ヒータ回路(低温部、冷却水流路)
100 ヒートパイプ装置
110 ヒートパイプ
110A 蒸発部(一端側)
110B 凝縮部(他端側)
130 媒体容器
131 ベローズ
140 連通タンク(連通部)
150 アクチュエータ(外部駆動源)
160 サーモスタット(外部駆動源)

Claims (9)

  1. 管状を成して内部に作動媒体が封入され、周囲から吸熱して前記作動媒体を蒸発させる蒸発部(110A)と、前記蒸発部(110A)と連通し、周囲へと放熱して前記蒸発部(110A)において蒸発した作動媒体を凝縮液化させる凝縮部(110B)とを有するヒートパイプ(110)と、
    前記蒸発部(110A)の下端部よりも下側に配置され、前記下端部と連通し、内部容量を可変可能として前記作動媒体を前記蒸発部(110A)に流入流出させる媒体容器(130)とを有することを特徴とするヒートパイプ装置。
  2. 前記ヒートパイプ(110)は、複数設けられると共に、
    複数の前記ヒートパイプ(110)のそれぞれの下端部を互いに連通させる連通部(140)を有し、
    前記媒体容器(130)は、前記連通部(140)に連通されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプ装置。
  3. 前記連通部(140)は、前記蒸発部(110A)が配される高温部(11)から離れて配設されていることを特徴とする請求項2に記載のヒートパイプ装置。
  4. 前記媒体容器(130)の最大内部容量は、前記作動媒体の全容量よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のヒートパイプ装置。
  5. 前記媒体容器(130)は、前記ヒートパイプ(110)の内部圧力によって、前記内部容量が可変されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のヒートパイプ装置。
  6. 前記媒体容器(130)は、ベローズ(131)であることを特徴とする請求項5に記載のヒートパイプ装置。
  7. 前記媒体容器(130)は、外部駆動源(150、160)によって、前記内部容量が可変されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のヒートパイプ装置。
  8. 前記外部駆動源(150、160)は、前記蒸発部(110A)が配される高温部(11)あるいは前記凝縮部(110B)が配され、前記高温部(11)よりも低温である低温部(30)の温度に基づいて作動されることを特徴とする請求項7に記載のヒートパイプ装置。
  9. 前記蒸発部(110A)は、内燃機関(10)の排気ガス流通用の排気管(11)に配され、
    前記凝縮部(110B)は、前記内燃機関(10)の冷却水流通用の冷却水流路(30)に配されており、
    前記ヒートパイプ(110)によって、前記排気ガスの排熱を前記冷却水へ輸送することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載のヒートパイプ装置。
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