JP2006291785A - 筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 筒内噴射エンジンにおいて、高圧ポンプの大型化や高圧燃料配管・デリバリパイプの小容積化という手段を用いなくても、始動時間を短縮できるようにする。
【解決手段】 クランキング開始後、高圧ポンプの初回の吐出行程終了時にその吐出行程前後の燃圧差を算出し、噴射セット時に高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測し、噴射セット時の検出燃圧Pr に上記燃圧上昇量ΔPr を加算して噴射開始時の燃圧PRest を予測する。そして、この噴射開始時の予測燃圧PRest が噴射許可燃圧TPR以上であるか否かで、噴射を実行するか禁止するかを判定する。噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出がない場合は、噴射開始時の燃圧PRest の予測を行わず、噴射セット時の検出燃圧Pr が噴射許可燃圧TPR以上であるか否かで、噴射を実行するか禁止するかを判定する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、始動時に燃圧を早期に上昇させる機能を備えた筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置に関する発明である。
気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンは、吸気ポートに噴射する吸気ポート噴射エンジンと比較して、噴射から燃焼までの時間が短く、噴射燃料を霧化させる時間を十分に稼ぐことができないため、噴射圧力を高圧にして噴射燃料を微粒化する必要がある。そのため、筒内噴射エンジンでは、燃料タンクから低圧ポンプで汲み上げた燃料を、エンジンのカム軸で駆動する高圧ポンプにより高圧にして燃料噴射弁へ圧送するようにしている。
エンジン停止中は、高圧ポンプや低圧ポンプも停止するため、時間の経過とともに燃料配管内の燃圧が低下する。このため、エンジン停止時間が長くなると、燃圧がほとんど0MPaの状態まで低下するため、始動時に、燃圧が始動に適した高燃圧領域に上昇するまでに暫く時間がかかる。その結果、始動時には低燃圧で燃料を噴射することになるため、噴射燃料の微粒化が不十分となって燃焼性が悪化したり、筒内ウエットが増加して、始動性が悪くなると共に、始動時の排気エミッションも悪くなる。
この対策として、特許文献1(特開平11−270385号公報)の筒内噴射エンジンの始動制御では、始動初期の所定期間に噴射を停止させ、その噴射停止期間中に高圧ポンプによって燃圧を始動に適した高燃圧領域に上昇させてから噴射を開始させるようにしている。
特開平11−270385号公報(第1頁等)
しかし、上記特許文献1の筒内噴射エンジンの始動制御では、始動時に高圧ポンプによって燃圧が始動に適した高燃圧領域に上昇するまで燃料噴射を停止させるため、始動時間が長くなったり、未燃HCを含む筒内残留ガスの排出量が増加するという問題が生じる。
尚、高圧ポンプの大型化や高圧燃料配管・デリバリパイプの小容積化によって始動時の燃圧昇圧時間を短縮することは可能であるが、高圧ポンプの大型化による車両搭載性悪化、低吐出領域での燃圧制御性悪化、燃圧脈動増大等の問題が生じる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、高圧ポンプの大型化や高圧燃料配管・デリバリパイプの小容積化という手段を用いなくても、始動時間を短縮することが可能となり、始動性向上、始動時のエミッション低減等の要求を満たすことができる筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、噴射セット手段により噴射開始前に噴射開始タイミング及び噴射時間をセット(以下これを「噴射セット」という)し、セットした噴射開始タイミング及び噴射時間で噴射制御手段により燃料噴射弁を駆動して噴射を実行する内燃機関の始動制御装置において、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」という)を検出する燃圧検出手段を設け、始動制御手段により、内燃機関の始動時における噴射セット時に前記燃圧検出手段の検出燃圧に基づいてその後の噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて前記噴射制御手段による噴射を実行するか禁止するかを判定するようにしたものである。
ところで、内燃機関の噴射制御では、燃料噴射弁の駆動準備のために実際の噴射開始タイミングよりも所定時間前(所定クランク角前)に噴射セットを行うようにしているため、噴射セット時の検出燃圧が始動に適した高燃圧領域に上昇しているか否かで噴射実行の可否判定を行うことが考えられる。しかし、噴射セット時の実燃圧が始動に適した燃圧まで上昇していない場合でも、クランキングによる高圧ポンプの燃料吐出によりその後の噴射開始時には始動に適した燃圧まで上昇している場合があり、この場合は、噴射を実行しても、噴射燃料の微粒化が確保され、エミッション悪化等の問題は生じない。
この点を考慮して、本発明は、内燃機関をスタータでクランキングして始動する過程で、噴射セット時の実燃圧がまだ始動に適した所定燃圧に上昇していなくても、その噴射セット時に予測した噴射開始時の燃圧が始動に適した燃圧まで上昇していると推測できれば、噴射を実行するようにしたものである。これにより、高圧ポンプの大型化や高圧燃料配管・デリバリパイプの小容積化という手段を用いなくても、始動時間を短縮することが可能となり、始動性向上、始動時のエミッション低減等の要求を満たすことができる。
この場合、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出がない場合は、噴射セット時の燃圧と噴射開始時の燃圧とがほぼ同一になるため、予測燃圧の演算は必ずしも行う必要がない。この点を考慮して、請求項2のように、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出がある場合に噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて噴射実行の可否判定を行い、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出がない場合には、噴射セット時の燃圧検出手段の検出燃圧に基づいて噴射実行の可否判定を行うようにしても良い。このようにすれば、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出の有無に応じた適切な方法で噴射実行の可否判定を行うことができると共に、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプの燃料吐出がない場合には、予測燃圧の演算を行わずに済むため、CPU演算負荷を軽減できる利点もある。
また、請求項3のように、噴射セット前に燃圧検出手段で検出した高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧の差に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、噴射セット時の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算して噴射開始時の燃圧を予測するようにすると良い。このようにすれば、噴射開始時の燃圧を精度良く予測することができる。
この場合、噴射セット時の燃圧が高くなるほど、燃圧上昇量が小さくなる傾向があり、また、燃料温度が高くなるほど、燃料の熱膨張等により燃圧上昇量が大きくなる傾向がある。
この点を考慮して、請求項4のように、高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差を噴射セット時の検出燃圧及び/又は燃料温度に応じて補正して前記燃圧上昇量を予測するようにしても良い。このようにすれば、噴射開始時の燃圧の予測精度を更に向上させることができる。
或は、請求項5のように、高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差に代えて、噴射セット時の検出燃圧及び/又は燃料温度に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、噴射セット時の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算して噴射開始時の燃圧を予測するようにしても良い。このようにしても、噴射開始時の燃圧を精度良く予測することができる。
また、請求項6のように、内燃機関の始動時に圧縮行程で噴射し、点火時期を遅角するようにすると良い。このように、内燃機関の始動時に圧縮行程噴射を行えば、噴射燃料が点火プラグ近傍に集められるため、筒内ウエットを減少させることができる。しかも、点火時期を遅角すれば、燃焼時期が遅くなって排気温度が上昇するため、始動時に排気管内に排出される未燃HCを後燃えさせる効果を期待でき、始動時のエミッションを低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した2つの実施例1,2を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図11に基づいて説明する。まず、図1に基づいて筒内噴射エンジンの燃料供給システム全体の構成を説明する。燃料を貯留する燃料タンク11内には、燃料を汲み上げる低圧ポンプ12が設置されている。この低圧ポンプ12は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ(図示せず)によって駆動される。この低圧ポンプ12から吐出される燃料は、燃料配管13を通して高圧ポンプ14に供給される。燃料配管13には、プレッシャレギュレータ15が接続され、このプレッシャレギュレータ15によって低圧ポンプ12の吐出圧(高圧ポンプ14への燃料供給圧力)が所定圧力に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分は燃料戻し管16により燃料タンク11内に戻されるようになっている。
図2に示すように、高圧ポンプ14は、円筒状のポンプ室18内でピストン19を往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン19は、エンジンのカム軸20に嵌着されたカム21の回転運動によって駆動される。この高圧ポンプ14の吸入口23側には、電磁弁からなる燃圧制御弁22が設けられている。高圧ポンプ14の吸入行程(ピストン19の下降時)においては、燃圧制御弁22が開弁されてポンプ室18内に燃料が吸入され、吐出行程(ピストン19の上昇時)においては、燃圧制御弁22の閉弁時間を制御することで燃圧(吐出圧力)を制御する。つまり、燃圧を上昇させるときには燃圧制御弁22の閉弁時間を長くし、逆に、燃圧を低下させるときには燃圧制御弁22の閉弁時間を短くする。
一方、高圧ポンプ14の吐出口24側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁25が設けられている。高圧ポンプ14から吐出された燃料は、高圧燃料配管26を通してデリバリパイプ27に送られ、このデリバリパイプ27からエンジンのシリンダヘッドに気筒毎に取り付けられた燃料噴射弁28に高圧の燃料が分配される。高圧燃料配管26には、燃圧を検出する燃圧センサ29(燃圧検出手段)が設けられ、この燃圧センサ29の出力信号がエンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。
このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、エンジン回転速度、吸気管圧力(又は吸入空気量)、冷却水温等のエンジン運転状態を検出する各種センサの出力信号を読み込んで、噴射時間(燃料噴射量)と噴射開始タイミングを演算し、噴射開始の所定時間前(所定クランク角前)に噴射開始タイミング及び噴射時間をセットし(この機能が噴射セット手段に相当する)、その噴射開始タイミング及び噴射時間で燃料噴射弁28を駆動して燃料噴射を実行する(この機能が噴射制御手段に相当する)。更に、このECU30は、内蔵のROM(記憶媒体)に記憶された後述する始動制御用の各ルーチンを実行することで、始動時における噴射セット時に燃圧センサ29の検出燃圧に基づいてその後の噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて噴射を実行するか禁止するかを判定する(この機能が始動制御手段に相当する)。
ここで、本実施例1の昇圧始動制御方法を図9乃至図10のタイムチャートを用いて説明する。図9は、イグニッションスイッチ(IGスイッチ)をON位置からSTART位置へ操作してスタータに通電してクランキングを開始してから、エンジンの始動が完了するまでの始動制御の一例を示している。
IGスイッチのON直後のイニシャル時(初期化処理時)に、燃圧センサ29の出力を読み込んで高圧ポンプ14の吐出前の初期燃圧(ベース燃圧)P0 を検出する。そして、クランキング開始後、高圧ポンプ14の初回の吐出行程終了時に、燃圧センサ29の出力を読み込んで高圧ポンプ14の初回の吐出行程後の燃圧Pr を検出し、この燃圧Pr から初期燃圧P0 を差し引くことで、高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を算出する。
各気筒の噴射セット時に、噴射セット前に高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測する。例えば、高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr の予測値として用いる。そして、噴射セット時の検出燃圧Pr に前記燃圧上昇量ΔPr を加算して噴射開始時の燃圧PRest (=Pr +ΔPr )を予測し、この噴射開始時の予測燃圧PRest が始動に適した所定燃圧(噴射許可燃圧)TPR以上であるか否かで、噴射を実行するか禁止するかを判定する。
尚、ECU30の演算負荷を軽減するために、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予め設定した固定値としても良い。
また、噴射セット時の燃料温度が高くなるほど、燃料の熱膨張等により燃圧上昇量ΔPr が大きくなる傾向があることを考慮して、図5に示すような噴射セット時の燃料温度をパラメータとする燃圧上昇量ΔPr の算出マップ又は数式をECU30のROMに実装しておき、噴射セット時の燃料温度をセンサ等で検出又は推定して、噴射セット時の燃料温度に応じた燃圧上昇量ΔPr を図5のマップ又は数式により算出するようにしても良い。
また、噴射セット時の燃圧Pr が高くなるほど、燃圧上昇量ΔPr が小さくなる傾向があることを考慮して、図6に示すような噴射セット時の燃圧Pr をパラメータとする燃圧上昇量ΔPr の算出マップ又は数式をECU30のROMに実装しておき、噴射セット時の検出燃圧Pr に応じた燃圧上昇量ΔPr を図6のマップ又は数式により算出するようにしても良い。
この場合、燃圧上昇量ΔPr の予測精度を向上させるために、噴射セット時の燃料温度と燃圧Pr をパラメータとする燃圧上昇量ΔPr の二次元マップ又は数式をECU30のROMに実装しておき、噴射セット時の燃料温度と検出燃圧Pr に応じた燃圧上昇量ΔPr を二次元マップ又は数式により算出するようにしても良い。
また、図11に示すように、高圧ポンプ14の吐出性能には製造公差や経時劣化等によるばらつきがあるため、高圧ポンプ14の通電時間(燃圧制御弁22の閉弁時間)が同じであっても、高圧ポンプ14の吐出性能のばらつきによって燃圧上昇量ΔPr が異なってくる。そこで、始動毎に噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr の実測値(燃圧センサ29による検出値)を学習値としてECU30のバックアップRAM等の書き換え可能な不揮発性メモリに更新記憶しておき、実際の始動時に、不揮発性メモリに記憶されている燃圧上昇量ΔPr の学習値を用いて噴射開始時の燃圧PRest を予測するようにしても良い。この場合、燃圧上昇量ΔPr の学習精度を高めるために、燃料温度や燃圧等の条件に応じて複数の学習領域に区分して、各学習領域毎に燃圧上昇量ΔPr を学習するようにしても良い。勿論、燃料温度や燃圧等とは無関係に燃圧上昇量ΔPr を学習するようにしても良いことは言うまでもない。
ところで、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出がない場合には、噴射セット時の燃圧と噴射開始時の燃圧とがほぼ同一になるため、予測燃圧の演算は必ずしも行う必要がない。この点を考慮して、本実施例1では、図10に示すように、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)がある場合に上記方法で噴射開始時の燃圧PRest を予測してその予測燃圧PRest に基づいて噴射実行の可否判定を行い、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)がない場合には、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に燃圧が上昇しないため、噴射開始時の燃圧PRest の予測を行わず、噴射セット時の検出燃圧Pr が噴射許可燃圧TPR以上であるか否かで、噴射を実行するか禁止するかを判定する。
更に、ECU30は、始動時に、圧縮行程で噴射し、点火時期を遅角するように制御する。このように、始動時に圧縮行程噴射を行えば、噴射燃料が点火プラグ近傍に集められるため、筒内ウエットを減少させることができる。しかも、点火時期を遅角すれば、燃焼時期が遅くなって排気温度が上昇するため、始動時に排気管内に排出される未燃HCを後燃えさせる効果を期待でき、始動時のエミッションを低減することができる。
以上説明した昇圧始動制御は、ECU30によって図3〜図8の各ルーチンに従って実行される。以下、各ルーチンの処理内容を説明する。
[昇圧始動制御実行条件判定ルーチン]
図3の昇圧始動制御実行条件判定ルーチンは、IGスイッチのON期間中に所定周期(例えば8ms周期)で起動され、昇圧始動制御の実行条件を次のようにして判定する。まず、ステップ101で、エンジンの冷却水温が所定温度範囲内(TWL<冷却水温<TWH)であるか否かを判定する。ここで、所定温度範囲の下限TWLは、これ以下の温度領域では、低温時の燃料増量補正により燃料噴射量が増加するために昇圧始動制御を行っても圧縮行程中に十分に霧化時間を確保できない水温であり、例えば0℃に設定されている。また、所定温度範囲の上限TWHは、これ以上の温度領域では、エンジン停止後の経過時間が短く、まだ高圧燃料配管26内の燃圧が高燃圧に保たれていると推定できる水温であり、外気温よりもある程度高い温度(例えば40℃)に設定されている。
冷却水温が所定温度範囲内(TWL<冷却水温<TWH)でなければ、昇圧始動制御の実行条件が不成立となり、ステップ105に進み、昇圧始動制御を禁止する。
冷却水温が所定温度範囲内(TWL<冷却水温<TWH)であれば、ステップ102に進み、ECU30に実装された自己診断機能により高圧系(高圧ポンプ14やその駆動制御系、高圧燃料配管26等)が正常であるか否かを判定し、正常でなければ、昇圧始動制御の実行条件が不成立となり、ステップ105に進み、昇圧始動制御を禁止する。
高圧系が正常であれば、ステップ103に進み、始動完了か否かを判定し、始動完了であれば、昇圧始動制御を行う必要がないので、昇圧始動制御の実行条件が不成立となり、ステップ105に進み、昇圧始動制御を禁止する。この場合は、通常の噴射制御が行われる。
上記ステップ03で、始動完了前と判定されれば、昇圧始動制御の実行条件が成立し、ステップ104に進み、昇圧始動制御を許可する。
要するに、昇圧始動制御の実行条件は、下記の(1) 〜(3) の条件を全て満たすことであり、いずれか1つでも満たさない条件があれば、昇圧始動制御の実行条件が不成立となり、昇圧始動制御が禁止される。
(1) TWL<冷却水温<TWH (ステップ101)
(2) 高圧系が正常であること (ステップ102)
(3) 始動完了前であること (ステップ103)
[始動噴射制御判定ルーチン]
図4の始動噴射制御判定ルーチンは、噴射セット毎に起動され、特許請求の範囲でいう始動制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、前記図3の昇圧始動制御実行条件判定ルーチンの処理結果に基づいて昇圧始動制御が許可されているか否かを判定し、昇圧始動制御が禁止されていれば、ステップ212に進み、始動噴射を許可する。この場合は、燃圧が低くても、噴射が実行される。
昇圧始動制御が許可されていれば、ステップ202に進み、始動噴射実行済み(最初の噴射を実行済み)か否かを判定し、始動噴射実行済みであれば、ステップ212に進み、始動噴射を許可して、噴射を継続する。これは、始動噴射を一旦開始した後は、噴射により燃圧が一時的に噴射許可燃圧TPR以下に低下しても、噴射を継続して始動を早期に完了させるためである(噴射開始後に噴射が停止されると始動性が悪化するためである)。
始動噴射実行済みでなければ、ステップ203に進み、噴射セット時の燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込んだ後、ステップ204に進み、噴射セット時の検出燃圧Pr が噴射許可燃圧TPR以上であるか否かを判定し、噴射セット時の検出燃圧Pr が既に噴射許可燃圧TPR以上であれば、その後の噴射開始時の燃圧が噴射許可燃圧TPR以上であることは明らかであるので、ステップ212に進み、始動噴射を許可する。これにより、最初の噴射が行われる。
噴射セット時の検出燃圧Pr が噴射許可燃圧TPRよりも低ければ、次のようにして噴射開始時の燃圧PRest を予測する。まず、ステップ205で、現在のクランク角度A(噴射セット時刻)と噴射開始時のクランク角度B(噴射開始時刻)をECU30のRAM等のメモリに記憶する。この後、ステップ206に進み、高圧ポンプ14の通電終了時のクランク角度TP(通電終了時刻)を読み込み、次のステップ207で、図10に示すように、高圧ポンプ14の通電終了時のクランク角度TP(通電終了時刻)が、現在のクランク角度A(噴射セット時刻)と噴射開始時のクランク角度B(噴射開始時刻)との間に存在するか否か(A≦TP≦Bであるか否か)を判定することで、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があるか否かを判定する。
その結果、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)がないと判定されれば、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に燃圧Pr が上昇しないため、噴射開始時の燃圧PRest の予測を行わない。この場合は、前記ステップ204で、噴射セット時の検出燃圧Pr が噴射許可燃圧TPRよりも低いと判定されていることから、噴射開始時の燃圧PRest も噴射許可燃圧TPRよりも低いと判断され、ステップ211に進み、始動噴射を禁止する。
また、上記ステップ207で、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があると判定されれば、ステップ208に進み、現在(噴射セット時)の検出燃圧Pr に、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量予測値ΔPr を加算することで、噴射開始時の予測燃圧PRest を求める。
PRest =Pr +ΔPr
ここで、燃圧上昇量ΔPr は、後述する図7の燃圧上昇量算出ルーチンで算出される。
尚、前述したように、燃圧上昇量ΔPr は、予め設定した固定値としても良いし、噴射セット時の燃料温度及び/又は燃圧Pr に基づいてマップ又は数式により燃圧上昇量ΔPr を算出しても良いし、始動毎に学習した燃圧上昇量ΔPr の学習値を用いても良い。
この後、ステップ209に進み、噴射開始時の予測燃圧PRest が噴射許可燃圧TPR以上であるか否かを判定し、噴射開始時の予測燃圧PRest が噴射許可燃圧TPR以上であれば、ステップ210に進み、始動噴射を許可する。これにより、最初の噴射が行われる。これに対して、噴射開始時の予測燃圧PRest が噴射許可燃圧TPRよりも低いと判定されれば、ステップ211に進み、始動噴射を禁止する。
以上の処理により、クランキング開始から噴射開始時の予測燃圧PRest (又は噴射セット時の検出燃圧Pr )が噴射許可燃圧TPR以上となるまでの期間は、噴射が停止され、高圧ポンプ14の吐出による燃圧上昇が優先的に行われるため、燃圧が早期に噴射許可燃圧TPR以上に上昇するようになる。
[燃圧上昇量算出ルーチン]
図7の燃圧上昇量算出ルーチンは、噴射セット毎に上記図4の始動噴射制御判定ルーチンを実行する前に実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ301で、IGスイッチのON直後のイニシャル時(初期化処理時)であるか否かを判定し、イニシャル時であれば、ステップ308に進み、燃圧センサ29で検出した高圧ポンプ14の初回の吐出行程前の燃圧をベース燃圧P0 としてECU30のRAM等のメモリに記憶して本ルーチンを終了する。
一方、イニシャル処理を終了していれば、ステップ302に進み、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了しているか否かを判定し、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了してれば、ステップ309に進み、それまでに算出した燃圧上昇量ΔPr を学習値としてECU30のバックアップRAM等の書き換え可能な不揮発性メモリに更新記憶して本ルーチンを終了する。
上記ステップ302で、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了していないと判定されれば、ステップ303に進み、高圧ポンプ14の初回通電(1回目の吐出)であるか否かを判定し、2回目以降の通電(2回目以降の吐出)であれば、ステップ309に進み、それまでに予測した燃圧上昇量ΔPr を学習して本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ303で、初回通電(1回目の吐出)であると判定されれば、ステップ304に進み、通電フラグがOFFにリセットされたか否か(1回目の吐出が終了したか否か)を判定し、通電フラグがON(燃料吐出中)と判定されれば、ステップ309に進み、それまでに予測した燃圧上昇量ΔPr を学習して本ルーチンを終了する。
その後、通電フラグがOFFにリセットされた時点(1回目の吐出が終了した時点)で、ステップ304で「Yes」と判定されて、ステップ305に進み、現在(1回目の吐出終了時)の燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込んだ後、ステップ306に進み、現在(1回目の吐出終了時)の検出燃圧Pr とベース燃圧P0 との燃圧差(Pr −P0 )を、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr として算出する。
ΔPr =Pr −P0
ここで、燃圧上昇量ΔPr (図10参照)を1回目の吐出行程の前後の燃圧差(Pr −P0 )から算出する理由は、1回目の吐出行程では、デリバリパイプ27を含めた高圧燃料配管26内の燃圧が低圧であり、しかも、高圧燃料配管26内の燃料温度の変化(燃料タンク11内の低温燃料との入れ替わり)も少ないことから、1回目の吐出による燃圧上昇量ΔPr のばらつきが小さくなるためである。但し、本発明は、高圧ポンプ14の2回目以降の吐出行程前後の燃圧差ΔPr を算出することを排除するものではない。
この後、ステップ307に進み、燃圧上昇量ΔPr の算出完了の情報を記憶して本ルーチンを終了する。
[始動時高圧ポンプ制御ルーチン]
図8の始動時高圧ポンプ制御ルーチンは、IGスイッチのON期間中に所定周期(例えば8ms周期)で実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ401で、前記図3の昇圧始動制御実行条件判定ルーチンの処理結果に基づいて昇圧始動制御が許可されているか否かを判定し、昇圧始動制御が禁止されていれば、ステップ410に進み、通常高圧ポンプ制御ルーチン(図示せず)を実行して、高圧ポンプ14を通常制御する。
これに対して、上記ステップ401で昇圧始動制御が許可されていると判定されれば、ステップ402に進み、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)であるか否かを判定し、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)でなければ、ステップ403に進み、通電開始時刻T0 (噴射セットから通電開始までの時間又はクランク角)が経過したか否かを判定し、この通電開始時刻T0 が経過していなければ、ステップ409に進み、通電フラグをOFFに維持して、高圧ポンプ14を非通電状態(燃料を吐出しない状態)に維持する。
その後、通電開始時刻T0 が経過した時点で、ステップ404に進み、昇圧始動制御時の吐出時間(燃圧制御弁22の閉弁時間)を決める所定通電時間TPonをセットして、次のステップ405で、通電フラグをONする。この後、ステップ406に進み、通電開始時刻T0 に通電時間TPonを加算して、通電終了時刻TPend (噴射セットから通電終了までの時間又はクランク角)を求める。
TPend =T0 +TPon
この後、ステップ407に進み、高圧ポンプ14の初回通電(1回目の吐出)であるか否かを判定し、初回通電(1回目の吐出)であれば、ステップ408に進み、初回通電フラグをONして初回通電を許可する。上記ステップ407で、2回目以降の通電(2回目以降の吐出)と判定されれば、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップ402で、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)であると判定されれば、ステップ411に進み、通電終了時刻TPend が経過したか否かを判定し、まだ通電終了時刻TPend を経過していなければ、そのまま高圧ポンプ14の通電を続行する。そして、通電終了時刻TPend が経過した時点で、ステップ412に進み、通電フラグをOFFして、高圧ポンプ14の通電を終了して燃圧制御弁22を開弁し、高圧ポンプ14の吐出を終了する。
以上説明した本実施例1によれば、噴射セット時に、噴射セット前に燃圧センサ29で検出した高圧ポンプ14の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測し、噴射セット時の検出燃圧Pr に該燃圧上昇量ΔPr を加算して噴射開始時の燃圧PRest を予測し、この噴射開始時の予測燃圧PRest が始動に適した噴射許可燃圧TPR以上であるか否かで、噴射を実行するか禁止するかを判定するようにしたので、エンジンをスタータでクランキングして始動する過程で、噴射セット時の実燃圧Pr がまだ噴射許可燃圧TPRに上昇していなくても、その噴射セット時に予測した噴射開始時の燃圧PRest が噴射許可燃圧TPRまで上昇していると推測できれば、噴射を実行するという制御が可能となる。これにより、高圧ポンプ14の大型化や高圧燃料配管26・デリバリパイプ27の小容積化という手段を用いなくても、始動時間を短縮することが可能となり、始動性向上、始動時のエミッション低減等の要求を満たすことができる。
しかも、本実施例1では、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出がある場合に噴射開始時の燃圧PRest を予測してその予測燃圧PRest に基づいて噴射実行の可否判定を行い、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出がない場合には、噴射セット時の燃圧センサ29の検出燃圧Pr に基づいて噴射実行の可否判定を行うようにしたので、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出の有無に応じた適切な方法で噴射実行の可否判定を行うことができると共に、噴射セットから噴射開始までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出がない場合には、予測燃圧PRest の演算を行わずに済むため、ECU30の演算負荷を軽減できる利点もある。
前述したように、噴射セット時の燃圧Pr が高くなるほど、実際の燃圧上昇量ΔPr が小さくなる傾向があり、また、燃料温度が高くなるほど、燃料の熱膨張等により実際の燃圧上昇量ΔPr が大きくなる傾向がある。
この点を考慮して、図12乃至図14に示す本発明の実施例2では、高圧ポンプ14の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を噴射セット時の検出燃圧Pr 及び/又は燃料温度に応じた補正係数Kで補正して、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測するようにしている。
本実施例2で実行する図12の燃圧上昇量算出ルーチンは、前記図7の燃圧上昇量算出ルーチンのステップ306の処理をステップ306a、306bの処理に変更したものであり、それ以外の処理は前記図7の燃圧上昇量算出ルーチンと同じである。
図12の燃圧上昇量算出ルーチンでは、高圧ポンプ14の初回通電(1回目の吐出)の終了後にステップ305に進み、現在(1回目の吐出終了時)の燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込んだ後、ステップ306aに進み、図13に示すような噴射セット時の燃料温度をパラメータとする補正係数Kの算出マップ又は数式を用いて、噴射セット時の燃料温度に応じた補正係数Kをマップ又は数式により算出したり、或は、図14に示すような噴射セット時の燃圧Pr をパラメータとする補正係数Kの算出マップ又は数式を用いて、噴射セット時の検出燃圧Pr に応じた補正係数Kを算出するようにしても良い。或は、噴射セット時の燃料温度と燃圧Pr をパラメータとする補正係数Kの二次元マップを用いて、噴射セット時の燃料温度と検出燃圧Pr に応じた燃圧上昇量ΔPr を二次元マップにより算出するようにしても良い。この場合、図13のマップは、噴射セット時の燃料温度が高くなるほど、補正係数Kが大きくなるように設定され、図14のマップは、噴射セット時の燃圧Pr が高くなるほど、補正係数Kが小さくなるように設定されている。
補正係数Kの算出後、ステップ306bに進み、現在(1回目の吐出終了時)の検出燃圧Pr とベース燃圧P0 との燃圧差(Pr −P0 )を補正係数Kで補正して、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を求める。
ΔPr =(Pr −P0 )×K
この後、ステップ307に進み、燃圧上昇量ΔPr の算出完了の情報を記憶して本ルーチンを終了する。その他の処理は、前記実施例1と同じである。
以上説明した本実施例2では、燃圧Pr や燃料温度に応じて実際の燃圧上昇量ΔPr が変化することを考慮して、高圧ポンプ14の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を噴射セット時の検出燃圧Pr 及び/又は燃料温度に応じた補正係数Kで補正して燃圧上昇量ΔPr を予測するようにしたので、噴射開始時の燃圧の予測精度を前記実施例1よりも向上させることができる。
本発明の実施例1における燃料噴射システム全体の概略構成を示す図である。 高圧ポンプの構成図である。 実施例1の昇圧始動制御実行条件判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の始動噴射制御判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の噴射セット時の燃料温度をパラメータとして燃圧上昇量ΔPr を算出するマップの一例を示す図である。 実施例1の噴射セット時の燃圧Pr をパラメータとして燃圧上昇量ΔPr を算出するマップの一例を示す図である。 実施例1の燃圧上昇量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の始動時高圧ポンプ制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 スタータに通電してクランキングを開始してから、エンジンの始動が完了するまでの始動制御の一例を示すタイムチャートである。 噴射セット後の制御例を示すタイムチャートである。 高圧ポンプの吐出性能のばらつき範囲を説明する図である。 実施例2の燃圧上昇量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の噴射セット時の燃料温度をパラメータとして補正係数Kを算出するマップの一例を示す図である。 実施例2の噴射セット時の燃圧Pr をパラメータとして補正係数Kを算出するマップの一例を示す図である。
符号の説明
11…燃料タンク、12…低圧ポンプ、14…高圧ポンプ、15…プレッシャレギュレータ、19…ピストン、20…カム軸、21…カム、22…燃圧制御弁(燃圧検出手段)、25…逆止弁、27…デリバリパイプ、28…燃料噴射弁、29…燃圧センサ(燃圧検出手段)、30…ECU(噴射セット手段,噴射制御手段,始動制御手段)。

Claims (6)

  1. 高圧ポンプにより燃料を高圧にして燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から燃料を気筒内に直接噴射する筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置において、
    噴射開始前に噴射開始タイミング及び噴射時間をセット(以下これを「噴射セット」という)する噴射セット手段と、
    前記噴射セット手段でセットされた噴射開始タイミング及び噴射時間で前記燃料噴射弁を駆動して噴射を実行する噴射制御手段と、
    前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」という)を検出する燃圧検出手段と、
    内燃機関の始動時における噴射セット時に前記燃圧検出手段の検出燃圧に基づいてその後の噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて前記噴射制御手段による噴射を実行するか禁止するかを判定する始動制御手段と
    を備えていることを特徴とする筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記始動制御手段は、噴射セットから噴射開始までの期間に前記高圧ポンプの燃料吐出がある場合に前記噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて噴射実行の可否判定を行い、噴射セットから噴射開始までの期間に前記高圧ポンプの燃料吐出がない場合には、噴射セット時の前記燃圧検出手段の検出燃圧に基づいて噴射実行の可否判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記始動制御手段は、噴射セット前に前記燃圧検出手段で検出した前記高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧の差に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、噴射セット時の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算して前記噴射開始時の燃圧を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記始動制御手段は、前記高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差を噴射セット時の検出燃圧及び/又は燃料温度に応じて補正して前記燃圧上昇量を予測することを特徴とする請求項3に記載の筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
  5. 前記始動制御手段は、噴射セット時の検出燃圧及び/又は燃料温度に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、噴射セット時の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算して前記噴射開始時の燃圧を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
  6. 前記始動制御手段は、内燃機関の始動時に圧縮行程で噴射し、点火時期を遅角することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の筒内噴射式の内燃機関の始動制御装置。
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