JP2006181556A - 回転霧化式塗装装置のベルカップ - Google Patents
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Abstract
【課題】高速回転させても高微粒化を達成できる回転霧化式塗装装置のベルカップを提供する。
【解決手段】回転軸3と、回転軸に装着されてその表面に塗料が供給されるベルカップ1とを有する回転霧化式塗装装置に用いられるベルカップ1であって、ベルカップの表面2の表面粗度Raを5μm以上にする。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸3と、回転軸に装着されてその表面に塗料が供給されるベルカップ1とを有する回転霧化式塗装装置に用いられるベルカップ1であって、ベルカップの表面2の表面粗度Raを5μm以上にする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転霧化式塗装装置のベルカップに関する。
回転霧化式塗装装置は、エアー霧化式塗装装置(スプレー式塗装装置)に比べて塗着効率に優れているので、中塗り塗装や上塗り塗装(ソリッド塗料、メタリックベース塗料及びクリヤ塗料)で広く用いられている。
ところで、メタリックベース塗料を塗装する場合において、所望の色相を再現させるためには塗料粒子を高速で塗装面に衝突させることが効果的であることが知られているが、回転霧化式塗装装置を用いてメタリック塗料を塗装する場合に塗料粒子を高速で塗装面に衝突させるには、シェーピングエアーの流速を高くする必要がある。しかしながら、シェーピングエアーの流速が一定値を超えると塗着効率が低下するといった問題があった。
そこで、回転霧化式塗装装置のベルカップの回転数を70,000rpm程度まで高速回転させることで塗料粒径を小さくし、シェーピングエアーの流速を上げなくてもメタリック塗料の光輝材を塗装面に平行に配向させ得ることが確認されている。
回転霧化式塗装装置では、高速回転するベルカップの表面中央に塗料を供給すると、ベルカップの遠心力により当該塗料は薄い液膜状となってベルカップの表面全体に広がり、ベルカップのエッジから接線方向に飛散する。そして、この放射状に飛散した塗料粒子は、ベルカップの外周に供給されるシェーピングエアーによって塗装面に導かれる。なお、塗料の微粒化を促進させるためにベルカップのエッジには切り込み溝などが形成されている(特許文献1参照)。
しかしながら、塗料の微粒化を向上させるためにベルカップの回転数を70,000rpm程度まで上げても、塗料の吐出量によってはベルカップ表面に形成される液膜が十分に薄くならず、塗料の滑りによって液膜の厚さに偏りが生じる。この液膜厚さの偏りがベルカップのエッジにまで影響し、不均一な液膜厚さで微粒化させる結果、目的とする高微粒化が達成できないといった問題が確認されている。期待通りの微粒化が得られないと、結局シェーピングエアーの流量を高くして高速で塗装面に衝突させるほかメタリックベース塗料の色相を安定させる方法はないが、こうすると塗着効率が低下してしまう。
特に、水を溶剤とする水系メタリックベース塗料では、水の表面張力が有機溶剤に比べて高いので、ベルカップ表面における濡れ性が有機溶剤系メタリックベースに比べて低く、上述した問題が顕著となる。
実開昭58−174263号公報
本発明は、高速回転させても高微粒化を達成できる回転霧化式塗装装置のベルカップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の回転霧化式塗装装置のベルカップは、回転軸と、前記回転軸に装着されてその表面に塗料が供給されるベルカップとを有する回転霧化式塗装装置において、前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、5μm以上であることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の回転霧化式塗装装置のベルカップは、回転軸と、前記回転軸に装着されてその表面に塗料が供給されるベルカップとを有する回転霧化式塗装装置において、前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、5μm以上であることを特徴とする。
本発明では、塗料が供給されるベルカップの表面に凹凸などを形成することでその表面粗度Raを5μm以上にしているので、供給された塗料の濡れ性が向上し、液膜の滑りが防止できる結果、均一な厚さの液膜が形成される。
これにより、ベルカップのエッジから放出される塗料粒子の微粒化が向上するので、所定の色相が要求されるメタリックベース塗料を塗装する場合でも、シェーピングエアーの流量を増加させることなく、所定の色相を確保することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るベルカップの第1実施形態を示す断面図、図2は同じく正面図(X矢視図)である。同図はベルカップ全体と、このベルカップが装着される回転霧化式塗装装置の先端部分を示すが、回転霧化式塗装装置にはこれ以外に、回転軸を高速回転させるためのエアーモータ、ベルカップに直流高電圧を印加するための電圧印加装置、ベルカップに塗料や洗浄液、洗浄エアーを供給するための塗料管、ベルカップの周囲にシェーピングエアーを供給するためのエアー管などが設けられている。
図1は本発明に係るベルカップの第1実施形態を示す断面図、図2は同じく正面図(X矢視図)である。同図はベルカップ全体と、このベルカップが装着される回転霧化式塗装装置の先端部分を示すが、回転霧化式塗装装置にはこれ以外に、回転軸を高速回転させるためのエアーモータ、ベルカップに直流高電圧を印加するための電圧印加装置、ベルカップに塗料や洗浄液、洗浄エアーを供給するための塗料管、ベルカップの周囲にシェーピングエアーを供給するためのエアー管などが設けられている。
本例のベルカップ1は、同図に概略が示されるように釣鐘形状に形成され、凹状をなすベルカップ1の表面2が塗料の供給面となる。このベルカップ1は、回転軸3の先端にハブ4を介して固定され、回転軸3の回転にともなって高速回転する。ベルカップ1の表面中央から突出したハブ4の側面には、全周にわたって均一な間隔で塗料供給孔又は塗料供給スリット(代表的に5で示す。)が形成され、同図に示す塗料管6の先端から供給された塗料はこのハブ4の塗料供給孔又は塗料供給スリット5を通ってベルカップ1の表面2に吐出される。
ベルカップ1の表面2の最外周部には、ベルカップ1の表面2から遠心力により送られてくる液膜状の塗料を微粒化するための微細な切り込み溝7が全周にわたって均一に形成されている。
ベルカップ1の外側にはシェーピングエアーを供給するための外筒部材8が設けられ、この外筒部材8には、エアー通路9と、このエアー通路9に連通する環状エアー通路10と、環状エアー通路10からベルカップ1の背面に向かって所定間隔で形成されたエアー吹出口11が設けられている。これにより、塗料を噴霧する際にその背面から所定流量のシェーピングエアーが供給されるので、塗料粒子を被塗物方向に搬送することができる。
特に本例のベルカップ1は、塗料が供給される表面2の全体に凹凸処理が施され、その表面粗度(表面粗さ)Raが5μm以上、50μm又は60μm以下であって、表面粗さの最大高さRyが20μm以上、180μm又は200μm以下とされている。凹凸処理を施す範囲は、少なくとも、ハブ4の塗料供給孔又は塗料供給スリット5から吐出された塗料がベルカップ1の回転にともなって薄い液膜を形成する範囲とすることが望ましい。すなわち、図1に×印で示すとともに図2に斜線で示す範囲とすることが望ましいが、切り込み溝7が形成されたベルカップ1の最外周部に凹凸処理を施す必要はない。
本例の凹凸処理は、表面粗度Ra及び最大高さRyが上述した値になれば、その処理方法には何ら限定されず、たとえばサンドブラスト法、ショットブラスト法、溶射、転造などの手法を用いることができる。
なお、ベルカップ1の表面2に施す凹凸処理は厳密な意味で均一なパターンでなくともよいが、後述するようにこの凹凸処理によりベルカップ表面2に対する塗料の濡れ性が向上し、均一な膜厚の液膜を形成できることが高微粒化を達成できる理由であることから、ベルカップ1の表面2の全体にできる限り均一なパターンの凹凸処理を施すことが望ましい。
上述したベルカップ1の表面2の表面粗度Ra及び最大高さRyの上限値、つまり表面粗度Raを50μm又は60μm以下、最大高さRyを180μm又は200μm以下とし、上限値が2つ存在するがこれは以下の理由による。
すなわち、現在多用されているメタリックベース塗料には、水を溶剤とする水系メタリックベース塗料と有機溶剤を溶剤とする有機溶剤系メタリックベース塗料があるが、水の表面張力は有機溶剤に比べて高いので、水系メタリックベース塗料のベルカップ表面における濡れ性は有機溶剤系メタリックベースに比べて低い。この塗料が有する濡れ性のため、塗料を塗装した後に洗浄用溶剤を用いてベルカップ1の表面2を洗浄する際に時間がかかるという問題があるからである。すなわち、水系メタリックベース塗料を用いる場合にはベルカップ1の表面2の表面粗度Raは50μm以下、最大高さRyは180μm以下とし、有機溶剤系メタリックベース塗料を用いる場合の表面粗度Ra=60μm以下、最大高さRy=200μm以下に比べて小さくすることが望ましい。ただし、洗浄時間を問題にしない場合には、表面粗度Ra及び最大高さRyを大きくすればするほど平均微粒化径は小さくなるので、微粒化を優先したい場合には特に上限を規制する必要はない。
ベルカップ1の表面2に凹凸処理を施すと、ハブ4の塗料供給孔又は塗料供給スリット5から供給された塗料の濡れ性がベルカップ1の表面2の全体にわたって向上し、これにより液膜の滑りが防止できる結果、均一な厚さの液膜がベルカップ1の表面2の全体にわたって形成される。
したがって、ベルカップ1のエッジから放出される塗料粒子の微粒化が向上し、所定の色相が要求されるメタリックベース塗料を塗装する場合でも、シェーピングエアーの流量を増加させることなく、所定の色相を確保することができる。
図1及び図2に示す実施形態では、所定の表面粗度及び最大高さの凹凸処理をベルカップ1の表面2の全体に施したが、上述した塗料の濡れ性向上の観点から考慮すると、ベルカップ1の表面2の一部に凹凸処理を施しても同様の作用効果が発揮される。
図3及び図4は本発明に係る他の実施形態を示すベルカップ1の正面図であり、斜線にて示す範囲が凹凸処理を施した部分である。図3に示すベルカップ1では、ベルカップ1の外周の範囲にのみ凹凸処理を施し、中心部分には凹凸処理を施していない。また、図4に示すベルカップ1では、逆にベルカップ1の中心部分のみに凹凸処理を施し、外周の範囲には凹凸処理を施していない。
このように、ベルカップ1の表面2の一部に凹凸処理を施しても塗料の濡れ性は向上するので、図1及び図2に示す実施形態に比べて微粒化の程度は若干劣るものの、凹凸処理を施さないベルカップ1に比べると平均微粒化径は小さくなる。
ただし、ベルカップ1の表面2に対して面積割合で少なくとも10%以上の範囲に凹凸処理を施すことが望ましい。10%未満であると、凹凸処理を施さないベルカップの平均微粒化径と大差ないからである。
また、図3に示すようにベルカップ1の表面2の外周側に凹凸処理を施したものは、図4に示すようにベルカップ1の表面2の中心側に凹凸処理を施したものに比べて平均微粒化径が向上することが確認されている。図3に示すように外周側に凹凸処理を施すと、ベルカップ1のエッジから放出される直前の液膜の厚さが均一になるので、平均微粒化径が小さくなるのが原因と考えられる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、本発明をさらに具体化して説明する。
《実施例1》
ベルカップ(日産自動車製試作品,表面粗度は5μm未満)の表面全体に、表面粗度Raが5μm、最大高さRyが20μmの凹凸処理を施し、このベルカップを回転霧化式塗装装置に装着した。
ベルカップ(日産自動車製試作品,表面粗度は5μm未満)の表面全体に、表面粗度Raが5μm、最大高さRyが20μmの凹凸処理を施し、このベルカップを回転霧化式塗装装置に装着した。
この回転霧化式塗装装置を用いて水系メタリックベース塗料(シルバー,日本油脂BASFコーティングス社製アクアBC−3)を、吐出量200cc/min,ベル回転数70,000rpm,シェーピングエアー流量280NL/minの条件で吐出し、このときの平均微粒化径(μm)を測定した。また、このメタリックベース塗料を吐出後に、洗浄水を用いてベルカップを自動洗浄し、そのときの表面洗浄性(洗浄容易性)を評価した。この表面洗浄性は、2秒以内の洗浄工程によりベルカップの表面が清浄になった場合を○、ベルカップの表面が清浄になるのに3秒以上を要した場合を△とした。
また、このベルカップが装着された回転霧化式塗装装置を用いて、中塗り塗膜を形成したテストピースに、上述したメタリックベース塗料を、吐出量200cc/min,ベル回転数70,000rpm,シェーピングエアー流量280NL/minの条件で、膜厚が15〜20μmとなるよう塗装し、続けて、このメタリックベース塗膜の上にウェットオンウェットでクリヤ塗料を膜厚20〜25μmで塗装したのち、これらメタリックベース塗膜及びクリヤ塗膜を140℃×20分で焼き付けた。
得られた上塗り塗膜について色相標準板との色差ΔLを(色相標準対比シェード側明度差,日産自動車製視感色差計(NISSAN COLOR ANALYZER)測定した。以上の結果を表1に示す。
《実施例2》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが20μm、最大高さRyが100μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが20μm、最大高さRyが100μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例3》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが50μm、最大高さRyが180μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが50μm、最大高さRyが180μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例4》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが60μm、最大高さRyが200μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが60μm、最大高さRyが200μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例5》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが70μm、最大高さRyが220μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが70μm、最大高さRyが220μmの凹凸処理を施した以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《比較例1》
実施例1〜5の比較例として、ベルカップの表面全体に凹凸処理を施さず、表面粗度を5μm未満のままにした以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
実施例1〜5の比較例として、ベルカップの表面全体に凹凸処理を施さず、表面粗度を5μm未満のままにした以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例6》
実施例1〜5及び比較例1は水系メタリックベース塗料を用いたのに対し、実施例6は有機溶剤系メタリックベース塗料(シルバー,日本油脂BASFコーティングス社製ベルコート6010)を用い、これ以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
実施例1〜5及び比較例1は水系メタリックベース塗料を用いたのに対し、実施例6は有機溶剤系メタリックベース塗料(シルバー,日本油脂BASFコーティングス社製ベルコート6010)を用い、これ以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例7》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが20μm、最大高さRyが100μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが20μm、最大高さRyが100μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例8》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが50μm、最大高さRyが180μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが50μm、最大高さRyが180μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例9》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが60μm、最大高さRyが200μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが60μm、最大高さRyが200μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《実施例10》
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが70μm、最大高さRyが220μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
ベルカップの表面全体に、表面粗度Raが70μm、最大高さRyが220μmの凹凸処理を施した以外は実施例6と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
《比較例2》
実施例6〜10の比較例として、ベルカップの表面全体に凹凸処理を施さず、表面粗度を5μm未満のままにした以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
実施例6〜10の比較例として、ベルカップの表面全体に凹凸処理を施さず、表面粗度を5μm未満のままにした以外は実施例1と同じ条件で平均微粒化径(μm)、色差ΔL、表面洗浄性を測定、評価した。この結果を表1に示す。
実施例1及び比較例1、実施例6及び比較例2の結果から、ベルカップの表面の表面粗度Raを5μm以上、最大高さRyを20μm以上にすると、水系塗料でも有機溶剤系塗料でも、平均微粒化径が小さくなり色相標準板との色差も小さくなり、しかも表面洗浄性も問題ないことが理解される。
また、実施例1〜5及び実施例6〜10の結果から、ベルカップの表面の表面粗度Ra,最大高さRyを大きくすればするほど、水系塗料でも有機溶剤系塗料でも、平均微粒化径が小さくなり色相標準板との色差も小さくなることが理解される。
ただし、実施例3〜5の結果から、水系塗料を塗装する場合には、ベルカップの表面の表面粗度が60μm以上になるとベルカップの表面洗浄性が低下し、同様に実施例9〜10の結果から、有機溶剤系塗料を塗装する場合には、ベルカップの表面の表面粗度が70μm以上になるとベルカップの表面洗浄性が低下することが理解される。
1…ベルカップ
2…ベルカップの表面
3…回転軸
4…ハブ
5…塗料供給孔、塗料供給スリット
6…塗料管
7…切り込み溝
8…外筒部材
9,10…エアー通路
11…エアー吹出口
2…ベルカップの表面
3…回転軸
4…ハブ
5…塗料供給孔、塗料供給スリット
6…塗料管
7…切り込み溝
8…外筒部材
9,10…エアー通路
11…エアー吹出口
Claims (9)
- 回転軸と、前記回転軸に装着されてその表面に塗料が供給されるベルカップとを有する回転霧化式塗装装置において、前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、5μm以上であることを特徴とする回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面の最大高さRyが、20μm以上であることを特徴とする請求項1記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、50μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面の最大高さRyが、180μm以上であることを特徴とする請求項3記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、60μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面の表面粗度Raが、200μm以下であることを特徴とする請求項5記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 塗料が供給されるベルカップの表面のうち、表面粗度Raが5μm以上である範囲の面積割合が10%以上であり、その他の範囲の表面粗度Raは5μm未満であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記表面粗度Raが5μm以上である範囲は、ベルカップの表面の外側に形成されていることを特徴とする請求項7記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
- 前記ベルカップの表面に凹凸を形成することで表面粗度Raを5μm以上とする請求項1〜8の何れかに記載の回転霧化式塗装装置のベルカップ。
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