JP2006166750A - 液体調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 食塩含有量が低いにもかかわらず十分に塩味を感じることができ、色彩も良好な液体調味料の提供。
【解決手段】 次の成分(A)〜(D):
(A)食塩9質量%以下、
(B)カリウム0.5〜4.2質量%、
(C)酸性アミノ酸2質量%超及び/又は塩基性アミノ酸1質量%超、
(D)核酸系呈味物質、フィチン酸、クエン酸又はその塩、無機酸塩、甘味料、蛋白質及び乳清ミネラルから選択される1種又は2種以上の物質
を含有する液体調味料であって、成分(D)を除いた液体調味料の部分の(E)窒素の含有量が1.6質量%未満である液体調味料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味があり、色彩も良好な液体調味料に関する。
醤油に代表される液体調味料は、日本料理だけでなく、各種の料理になくてはならない調味料として広く使用されている。一方、食塩の過多な摂取は、腎臓病、心臓病、高血圧症に悪影響を及ぼすことから、あらゆる飲食品が低食塩化されており、代表的なものとして減塩醤油が挙げられる。そして、減塩醤油は食塩含有量が9w/w%以下と定められている。
このように食塩の摂取量を制限するには減塩された液体調味料の使用が望ましい。しかし、減塩された液体調味料は、食塩含有量が低いことから、いわゆる塩味が十分感じられず、味がもの足りないと感じる人が多い。そのため食塩の摂取量制限が勧められている割には、減塩された液体調味料は普及しておらず、減塩醤油は使用量が増加していない。
液体調味料の味のもの足りなさを改良する手段としては、様々な取り組みがなされている。例えば、減塩醤油においては、食塩代替物として塩化カリウムを使用する方法があるが(特許文献1及び2)、同時に使用するクエン酸塩の味の影響や、糖アルコールにより塩味もマスキングされてしまうという問題点がある。また、減塩醤油にトレハロースを添加する方法(特許文献3)、カプサイシンを添加する方法(特許文献4)、シソ葉エキスを添加する方法(特許文献5)では、それら添加物の風味を異味として感じてしまうという問題点がある。低塩・淡色・高窒素にする方法(特許文献6)では、コク味の増強がみられるが塩味については言及されていない。更に、減塩醤油の技術ではないが、食塩を低減させた場合に塩味を増強する方法として、特定の有機酸、アミノ酸等を組み合わせて添加するという技術もある(特許文献7)。
特許第2675254号公報 特公平06−97972号公報 特開平10−66540号公報 特開2001−245627号公報 特開2002−165577号公報 特公平05−007987号公報 特開平11−187841号公報
これら従来の減塩された食品の風味を改良する取り組みは、それぞれ一定の効果を上げているが、未だ十分とはいえない。特に食塩含有量の低下と塩味の両立、及び良好な色彩という点で十分とはいえない。
本発明の目的は、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味があり、色彩も良好な液体調味料を提供することにある。
なお、本願における「減塩醤油類」とは、製品100g中のナトリウム量が3550mg(食塩として9g)以下の「しょうゆ」、および「しょうゆ加工品」をいい、栄養改善法の病者用の特別用途食品に限定されるものではない。「しょうゆ」とは、日本農林規格に定めるところの液体調味料であり、「しょうゆ加工品」とは、日本農林規格に適合する「しょうゆ」に調味料、酸味料、香料、だし、エキス類等を添加した、「しょうゆ」と同様の用途で用いられる液体調味料をいう。ここで、本願で記載する「醤油」は、日本農林規格の「しょうゆ」と同一概念である。また、本願で記載する「液体調味料」は、減塩醤油類、及び上記の減塩醤油の規格からは外れるが本願の要件を備えた調味料を含める概念とする。なお、液体調味料の業界においては、配合物質の含有量は、通常w/v%にて表記するが、本願においては、各成分の配合量は液体調味料全体中の質量%で記載した。この場合、例えば醤油の窒素分の場合、「1.6質量%」は、「1.9w/v%」に相当する。
本発明者は、食塩含有量を9質量%以下にしても塩味を感じさせる手段について検討してきた結果、食塩含有量を9質量%以下と低くし、カリウムを0.5〜4.2質量%、かつ特定のアミノ酸を特定量配合し、窒素含有量を1.6質量%未満とした系で、特定の風味改良成分を含有させることにより、塩味がより強く感じられ、色彩も良好な液体調味料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D):
(A)食塩9質量%以下、
(B)カリウム0.5〜4.2質量%、
(C)酸性アミノ酸2質量%超及び/又は塩基性アミノ酸1質量%超、
(D)核酸系呈味物質、フィチン酸、クエン酸又はその塩、無機酸塩、甘味料、蛋白質及び乳清ミネラルから選択される1種又は2種以上の物質
を含有する液体調味料であって、成分(D)を除いた液体調味料の部分の(E)窒素の含有量が1.6質量%未満である液体調味料を提供するものである。
本発明によれば、食塩含有量が9質量%以下であるにもかかわらず、塩味を十分に感じることができ、色彩も良好な液体調味料が得られる。
本発明の液体調味料中の(A)食塩の含有量は9質量%以下であるが、更に7〜9質量%、特に8〜9質量%であることが血圧降下作用及び風味(塩味を十分に感じる)の点から好ましい。なお、本発明における「含有量」とは、以下特に記載がない場合は、液体調味料全体中の割合をいう。
本発明の液体調味料中の(B)カリウムの含有量は0.5〜4.2質量%であるが、好ましくは1〜3.6質量%、更に1.5〜3.1質量%であることが、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味を増強させ、かつ苦味を生じない点から好ましい。また、カリウムは塩味があり、かつ異味が少ない点から塩化カリウムであることが好ましい。塩化カリウムを用いる場合は1〜7質量%、更に2〜6質量%、特に3〜5質量%配合することが好ましい。
食塩含有量とカリウム含有量を前記範囲に調整するには、例えば仕込水として食塩と例えば塩化カリウムの混合溶液を用いて醤油を製造する方法;塩化カリウム単独の溶液を仕込水として用いて得た醤油と食塩水を単独で仕込水として用いて得た醤油とを混合する方法;食塩水を仕込水として用いた通常の醤油を電気透析、膜処理等によって食塩を除去した脱塩醤油に塩化カリウムを添加する方法等が挙げられる。
本発明の液体調味料の(C)アミノ酸の含有量は、酸性アミノ酸が2質量%超及び/又は塩基性アミノ酸が1質量%超である。また、酸性アミノ酸は2質量%超5質量%以下、更に2.4〜4.5質量%、特に2.5〜3.8質量%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。塩基性アミノ酸は1質量%超3質量%以下、更に1.2〜2.5質量%、特に1.5〜2質量%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。なお、本発明の液体調味料は、醸造調味料をベースとしたものが塩味の持続性、風味等の点から好ましいが、この場合には、(C)アミノ酸は原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸等を別添することが好ましい。なお、本発明にいう「酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸」は、遊離のアミノ酸又はアミノ酸塩の状態のものを指すが、本発明に規定する含有量は、遊離のアミノ酸に換算した値をいう。
また、本発明の液体調味料においては、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸の中でも酸性アミノ酸であるアスパラギン酸、グルタミン酸が塩味の持続性の点から好ましく、更に、アスパラギン酸とグルタミン酸を併用することが、塩味の持続性の点から好ましい。この場合、アスパラギン酸の含有量は1〜3質量%が好ましく、更に1.2〜2.5質量%、特に1.2〜2質量%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。アスパラギン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合にはL−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム等を別添することが好ましい。また、グルタミン酸の含有量は1〜2質量%が好ましく、更に1.2〜2質量%、特に1.3〜1.8質量%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。グルタミン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合にはL−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム等を別添することが好ましい。
塩基性アミノ酸としては、リジン、アルギニン、ヒスチジン、及びオルニチンが挙げられるが、中でもリジン、ヒスチジンが好ましく、特にヒスチジンが好ましい。リジンの含有量は0.5〜1質量%であることが塩味の刺激感の点で好ましく、ヒスチジンの含有量は0.2〜2質量%、更に0.5〜1質量%であることが、塩味の増強及び持続性の点から好ましい。これらの塩基性アミノ酸も醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、別添することが好ましい。
本発明の液体調味料の(D)風味改良剤としては、核酸系呈味物質、フィチン酸、クエン酸又はその塩、無機酸塩、甘味料、蛋白質及び乳清ミネラルから選択される1種又は2種以上の物質を用いる。
核酸系呈味物質としては、5'−イノシン酸、グアニル酸、5'−リボヌクレオチド、ウリジル酸、アデニル酸並びにこれらのナトリウム塩等、酵母エキス等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらは、本発明の液体調味料中に0.005〜0.2質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
クエン酸又はその塩としては、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン一酸カリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸カルシウム、並びにイソクエン酸又はその塩等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらは、本発明の液体調味料中にクエン酸として0.5〜2質量%、好ましくは0.7〜1.5質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
無機酸塩としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マグネシウム、カリウムミョウバン塩等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらは、本発明の液体調味料中に0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜2質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
甘味料としては、果糖、ブドウ糖、トレハロース、甘草エキス、糖アルコール(ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元パラチノース、キシリトール等)、グリチルリチン酸ナトリウム、ステビア抽出物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。ステビア抽出物、甘草エキス、グリチルリチン酸ナトリウムは、本発明の液体調味料中に0.0001〜0.1質量%、好ましくは0.0005〜0.01質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。その他の甘味料は、本発明の液体調味料中に0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
蛋白質としては、ゼラチン等水溶性のものが挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。これらは、本発明の液体調味料中に0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
フィチン酸は、本発明の液体調味料中に0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1質量含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
乳清ミネラルは、本発明の液体調味料中に0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜2質量%含有されることが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
本発明の液体調味料においては、成分(D)を除いた液体調味料の部分の(E)窒素の含有量が1.6質量%未満である。通常の醤油の窒素含有量は1.2〜1.6質量%であり、原料にカリウム、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸を添加することで、容易かつ安価に塩味に優れた調味料を提供できる。また、窒素含有量が1.6質量%を超えると色彩が濃くなり、別途色彩の調整が必要となる場合があるが、窒素含有量が1.6質量%未満では、脱色処理等をしなくても色彩の良好な液体調味料とすることができる。特に、成分(C)及び(D)を配合する前のベースとなる液体調味料中の窒素含有量を高くしないことが、色彩を良好とする点から好ましい。
本発明の液体調味料においては、特にアスパラギン酸/(B)カリウムの質量比が0.25以上であることが好ましく、更に0.3以上、特に0.46以上、殊更0.5以上であることが、塩化カリウム由来の苦味を消失させる点から好ましい。
また、本発明の液体調味料においては、成分(D)を除いた部分の液体調味料中のアスパラギン酸/(E)窒素の含有量の質量比を0.5以上とすることが好ましい。当該質量比は、更に0.6以上、特に0.7以上であることが塩味を強くし、シャープさを向上させる点から好ましい。
更に、本発明の液体調味料においては、更に、(E)前記アミノ酸以外のアミノ酸系調味料、フィチン酸、クエン酸及びその塩を除く有機酸塩系調味料及び酸味料等を含有することが塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
アミノ酸系調味料としては酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及びこれらの塩以外のもの、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、シスチン、スレオニン、チロシン、イソロイシン、あるいはこれらのナトリウム塩又はカリウム塩等が挙げられ、これらを1種又は2種以上配合することができる。配合後のアミノ酸系調味料の本発明の液体調味料中の含有量は、それぞれ遊離のアミノ酸に換算した場合、グリシンは0.3質量%超、アラニンは0.7質量%超、フェニルアラニンは0.5質量%超、シスチンは質量%超、スレオニンは0質量%超、チロシンは0.2質量%超、イソロイシンは0.5質量%超が好ましく、かつそれぞれ上限は1.5質量%以下が好ましい。中でもイソロイシンが塩味の持続性の点で好ましく、含有量は0.5質量%超1質量%以下であることが好ましい。
有機酸塩系調味料としては乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等の有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。特にコハク酸二ナトリウム、グルコン酸ナトリウムが好ましい。これらの本発明の液体調味料中の含有量は、遊離のアミノ酸に換算した場合、0.005〜0.2質量%が好ましく、0.01〜0.1質量%が特に好ましい。
酸味料としては、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。中でも乳酸、コハク酸、リンゴ酸が好ましく、特に乳酸が好ましい。本発明の液体調味料中の含有量は、それぞれ遊離の酸に換算した場合、乳酸の含有量は0.9〜3質量%、更に1.3〜3質量%、特に1.5〜2.5質量%、コハク酸は0.004〜2質量%、更に0.06〜1.5質量%、特に0.1〜1質量%、リンゴ酸は0.05〜2質量%、更に0.1〜1.5質量%含有することが、塩味の増強、また異味、苦味の低減等、醤油の風味を向上させる点から好ましい。
また、本発明の液体調味料においては、pHが3〜6.5、更に4〜6、特に4.5〜5.5であることが、風味が劣化しない点から好ましい。更に、塩素量4〜9質量%、固形分量20〜45質量%の特数値を有することが好ましい。
また、本発明の液体調味料には、好み等に応じてエタノール、みりん、醸造酢等を添加することができ、つゆ、たれ等、種々の醤油加工品に応用できる。
(1)試験品1〜3の調製法
試験品1及び2の調整においては、減塩醤油Aをベース醤油として、それぞれ塩化カリウム、L−アスパラギン酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム、各種風味改良剤を添加し、表1及び2に示す配合量とした。試験品3に調整においては、減塩醤油B〜Jをベース醤油として、それぞれ塩化カリウム、L−アスパラギン酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム、各種風味改良剤を添加し、表3に示す配合量とした。
(2)食塩含有量の測定法
食塩の含有量はナトリウム含有量を測定し、これを食塩の含有量に換算することにより求めた。ナトリウム含有量は原子吸光光度計(Z−6100形日立偏光ゼーマン原子吸光光度計)により測定した。
(3)カリウム及び塩化カリウム含有量の測定法
カリウムの含有量は上述のナトリウム含有量測定のものと同じもので測定した。
(4)窒素含有量の測定法
窒素濃度は全窒素分析装置(三菱化成TN−05型)により測定した。
(5)アミノ酸含有量の測定法
全系中のアミノ酸含有量は、アミノ酸分析計(日立L−8800)により測定した。
(6)風味評価方法
得られた液体調味料について、パネラー20名による2点識別試験法で塩味及び苦みを官能評価した。また、醤油としての風味の好ましさを総合評価として行った。なお、対照品はベース醤油Aとした。総合評価は、下記の基準により行った。得られた結果を表1に示す。
〔総合評価の判断基準〕
5:非常に好ましい塩味を持ち、かつ、味の調和に優れている。
4:非常に好ましい塩味を持ち、味の調和がとれている。
3:良好な塩味を持ち、味の調和がとれている。
2:味の調和に若干欠ける。
1:味の調和に欠け、苦味や異味を感じる。
(7)色彩の評価方法
得られた液体調味料について、パネラー10名により色彩を官能評価した。それぞれの調味料について、「色が明るい」もしくは「色が濃い」を選択させた。
〔色彩の判断基準〕
明るい:10人中8人以上が「明るい」と回答した。
濃い:10人中8人以上が「濃い」と回答した。
表1に示すように、減塩醤油Aに風味改良剤である5'−イノシン酸二ナトリウムを0〜2質量%の範囲で添加した。この場合、塩化カリウムを4質量%、アスパラギン酸含有量を1.5質量%、グルタミン酸含有量を1.5質量%となるように配合した。その結果、5'−イノシン酸二ナトリウムの配合量が0.005〜0.2質量%の範囲で良好な塩味が得られ、さらに0.01〜0.1質量%の範囲で良好な塩味が得られた(試験品1−1〜8)。
また、減塩醤油Aに5'−イノシン酸二ナトリウム0.05質量%を添加した系において、塩化カリウム含有量を変化させた。この場合、アスパラギン酸含有量を1.5質量%、グルタミン酸含有量を1.5質量%となるように配合した。その結果、液体調味料中に塩化カリウムを1〜7質量%の範囲で添加した場合に良好な塩味が得られ、さらに、2〜6質量%の範囲、特に3〜5質量%の範囲で非常に良好な塩味が得られた(試験品1−9〜17)。
また、減塩醤油Aに5'−イノシン酸二ナトリウムを0.05質量%添加した系において、アスパラギン酸含有量を変化させた。この場合、塩化カリウムを4質量%、グルタミン酸含有量を1.5質量%となるように配合した。この結果、アスパラギン酸含有量が、1〜3質量%の範囲で良好な塩味が得られた(試験品1−18〜23)。
また、減塩醤油Aに5'−イノシン酸二ナトリウムを0.05質量%添加した系において、グルタミン酸含有量を変化させた。この場合、塩化カリウムを4質量%、アスパラギン酸含有量は1.5質量%となるように配合した。この結果、グルタミン酸含有量が、1〜2質量%の範囲で良好な塩味が得られた(試験品1−24〜26)。
表2に示すように、ベース醤油を減塩醤油Aとし、種々の風味改良剤を添加した。この場合、塩化カリウムを4質量%、アスパラギン酸含有量を1.5質量%、グルタミン酸含有量を1.5質量%となるように配合した。この結果、種々の風味改良剤の添加により、塩味が増強し、カリウムの苦味が抑制され、好ましい風味となった。
表3に示すように、ベース醤油を減塩醤油B〜Jとし、それぞれ、風味改良剤である5'−イノシン酸二ナトリウムを0.05質量%、塩化カリウムを4質量%、アスパラギン酸含有量を1.5質量%、グルタミン酸含有量を1.5質量%となるように配合した。この結果、成分(D)を除いた部分の液体調味料の窒素含有量が1.6質量%未満の範囲で、色彩が明るくなった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(D):
    (A)食塩9質量%以下、
    (B)カリウム0.5〜4.2質量%、
    (C)酸性アミノ酸2質量%超及び/又は塩基性アミノ酸1質量%超、
    (D)核酸系呈味物質、フィチン酸、クエン酸又はその塩、無機酸塩、甘味料、蛋白質及び乳清ミネラルから選択される1種又は2種以上の物質
    を含有する液体調味料であって、成分(D)を除いた液体調味料の部分の(E)窒素の含有量が1.6質量%未満である液体調味料。
  2. 成分(C)が、酸性アミノ酸2質量%超5質量%以下及び/又は塩基性アミノ酸1質量%超3質量%以下である請求項1記載の液体調味料。
  3. 酸性アミノ酸としてアスパラギン酸及びグルタミン酸を含有するものである請求項1又は2に記載の液体調味料。
  4. 液体調味料中にアスパラギン酸を1〜3質量%、グルタミン酸を1〜2質量%含有し、かつアスパラギン酸/(B)カリウム≧0.25(質量比)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体調味料。
  5. 成分(D)を除いた液体調味料の部分の、アスパラギン酸/(E)窒素≧0.5(質量%比)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体調味料。
  6. 液体調味料が減塩醤油類である請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体調味料。
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