JP2006153332A - 空気調和機の室外機 - Google Patents
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Abstract
【課題】室外機の熱交換器の風速分布を均一化することによって、低騒音でかつ熱交換効率を向上できる空気調和機の室外機を提供する。
【解決手段】3つの側面10a、10b、10cに沿って設けられると共に、上下に配された上部側熱交換器3aと下部側熱交換器3bからなる熱交換器3と、上部に配されると共に前記熱交換器3を通して空気を吸引し上方に吹き出すファン2とを備え、前記下部側熱交換器3bでの通風抵抗を上部側熱交換器3aのそれより小さくなるようにしたもので、下部側熱交換器3bからの流入風量を増加させ、熱交換器3全体の高さ方向の風速分布を均一方向へ改善し、低騒音で熱交換効率を向上する事ができる。
【選択図】図1
【解決手段】3つの側面10a、10b、10cに沿って設けられると共に、上下に配された上部側熱交換器3aと下部側熱交換器3bからなる熱交換器3と、上部に配されると共に前記熱交換器3を通して空気を吸引し上方に吹き出すファン2とを備え、前記下部側熱交換器3bでの通風抵抗を上部側熱交換器3aのそれより小さくなるようにしたもので、下部側熱交換器3bからの流入風量を増加させ、熱交換器3全体の高さ方向の風速分布を均一方向へ改善し、低騒音で熱交換効率を向上する事ができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気調和機の室外機に関するもので、特に、空気を上方へ吹き出すファンを備えた上吹き型の空気調和機の室外機に関するものである。
従来の空気調和機の室外機について図5、6を用いて説明する。図5は、従来の空気調和機の室外機の概略構成を示す平面断面図、図6は、同室外機の正面から見た内部の概略構成図である。
図5において、従来の空気調和機の室外機1は、室外機1の上面側から室外機1内の空気を上方へ吹き出すファン5を備え、つまり上吹き型の室外機1で、前記室外機1の上面側から見たとき、前記室外機1の1つの側面17cと、この1つの側面に連なる両側面17dの中央部にかけて、これらの室外機1の側面に平行に沿わせるようにU字形状に形成され、長さが一定の熱交換器49が設置されている。そして、このような形状の前記熱交換器49が沿っている室外機1の側面の部分には空気の吸い込み口26が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
図5において、前記ファン5が回転すると、室外機1の吸い込み口26から室外機1内に前記熱交換器49を通って空気が流入し、前記室外機1内に流入した空気は、前記ファン5によって前記室外機1の上面側から上方へ吹き出され、前記室外機1内の前記熱交換器49において冷凍サイクルの冷媒と空気との熱交換が行われる。
特開2004−125264号公報
しかしながら、上記空気調和機の室外機1では、図6に示すように横幅寸法に対して高さ寸法が比較的長いために空気が吸い込み口26から流入する際に、ファン5に近い熱交換器49の上部では風速が比較的速く、ファン5に遠い熱交換器49の下部付近では風速が遅いといった熱交換器49全体での吸い込み風速分布の不均一状態が生じ、このために熱交換器49の熱交換効率が低下してしまい、またこの低下は省エネルギー性の低下につながり、空気調和機の省エネルギー性の向上に対する要求に反してしまう。また、風速分布の偏りから、流れに乱れが生じ、空力騒音の増加やさらには、暖房運転時での熱交換器の着霜が加速され、能力の低下にもつながるといった課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、熱交換器の下部から上部に至るまでの全体の風速分布を均一化し、熱交換効率を向上し、騒音を低下させ、空気調和機のエネルギー消費効率を向上させた空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、少なくとも3つの側面に沿って設けられると共に、上下に配された上部側熱交換器と下部側熱交換器からなる熱交換器と、上部に配されると共に前記熱交換器を通して空気を吸引し上方に吹き出すファンとを備え、前記下部側熱交換器での通風抵抗が上部側熱交換器のそれより小さくなるようにしたもので、下部側熱交換器からの流入風量を増加させ、熱交換器全体の高さ方向の風速分布を均一方向へ改善し、低騒音で熱交換効率を向上する事ができる。
本発明の空気調和機は、熱交換器の下部から上部に至るまでの全体の風速分布を均一化することにより、熱交換効率を向上し、空気調和機のエネルギー消費効率を向上させることができるものである。
第1の発明は、少なくとも3つの側面に沿って設けられると共に、上下に配された上部側熱交換器と下部側熱交換器からなる熱交換器と、上部に配されると共に前記熱交換器を通して空気を吸引し上方に吹き出すファンとを備え、前記下部側熱交換器での通風抵抗が上部側熱交換器のそれより小さくなるようにしたもので、下部側熱交換器からの流入風量を増加させ、熱交換器全体の高さ方向の風速分布を均一方向へ改善し、低騒音で熱交換効率を向上する事ができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の下部側熱交換器の長さを上部側熱交換器のそれより長くしたもので、下部側熱交換器の通風抵抗が上部側熱交換器のそれよりも小さくなり、下部側熱交換器からの流入風量が増加し、熱交換器全体の高さ方向の風速分布を均一方向へ改善し、低騒音で熱交換効率を向上する事ができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明の上部側熱交換器の冷媒配管の管径を下部側熱交換器のそれよりも大きくしたもので、下部側熱交換器の通風抵抗が上部側熱交換器のそれよりも小さくなり、下部側熱交換器からの空気の流入量が増加し、風速分布の改善を更に促進し、熱交換効率を向上する事ができる。また下部側熱交換器の管径が比較的小さい為、管の後流での死水域が小さく、騒音発生も抑制する事ができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか一つの発明の上部側熱交換器のフィンピッチを下部側熱交換器のそれより小さくしたもので、下部側熱交換器の通風抵抗が上部側熱交換器のそれよりも小さくなり、流入風速の速い上部側熱交換器の伝熱を更に促進させると共に、下部側熱交換器からの空気の流入量を増加させ、風速分布の改善を更に促進し、熱交換効率を向上する事ができる。また暖房運転時の熱交換器のフィンに霜が比較的均一に着くので、暖房低温能力の急激な低下の防止にもつながる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の室外機の概略構成を示す平面断面図で、図2は、同室外機の正面から見た内部の概略構成を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の室外機の概略構成を示す平面断面図で、図2は、同室外機の正面から見た内部の概略構成を示す図である。
図1及び図2において、室外機1の上面には、吹き出し口2aが設けられ、吹き出し口2aの下方に、吹き出し風をガイドするベルマウスと室外機1内の空気を上方へ吹き出すと共にモータ8で回転駆動されるファン2が設けられている。ファン2の下方には、熱交換器3と、圧縮機6と、アキュムレータ7と、圧縮機6などの電気部品を制御する電装部5などが納められている。
熱交換器3は、図1に示すように、室外機1の上面側から見たとき、室外機1の4つの側面のうち、1つの側面つまり正面側の側面10に両方の端部が位置し、他の3つの側面つまり一方の側面10a、他方の側面10b、そして背面側の側面10cに沿って設けられている。
側面10a、10b、10cのそれぞれには、外気を取り入れるための吸い込み口11が設けられている。
また、熱交換器3は、図2に示すように、上下に重ねられた上部側熱交換器3aと下部側熱交換器3bから構成されている。
また、熱交換器3のうち、上部側熱交換器3aの長さは、下部側熱交換器3bの長さと比較して一部短くなっており、その上部側熱交換器3aが短くなっている箇所には代わりに仕切り板4が設けられており、外部からの空気が熱交換器3を介さずに直接、室外機1内へ流入してこないように、上部の一部がせき止められている。
上記構成による空気調和機の室外機の動作と作用について説明する。
空気調和機が作動し、モータ8によってファン2が回転すると、図2に示すように空気が吸い込み口11から熱交換器3を通って、室外機1に流入する流れが発生する。室外機1内に流入して熱交換器3を通った空気、つまり熱交換器3内を流れる冷媒との間で熱交換を行った空気は、ファン2を通って、室外機1の上方に設けた吹き出し口2aから外部に吹き出される。
熱交換器3に外部の空気が吸い込まれる際、従来のように下部側から上部側へかけて、熱交換器3の長さが一定の場合には、ファン2から遠い下部側の熱交換器に吸い込まれる空気は風速が遅く、熱交換器3の高さ方向で風速分布に不均一が生じ、その分、冷媒との熱交換効率は低下してしまうが、本実施の形態によれば、風速の比較的速い上部側熱交換器3aの長さを下部側熱交換器3bよりも短くすることにより、上部側熱交換器3aでの風速を落とし、通風抵抗の小さい下部側熱交換器3bの風速が比較的速くなることで、熱交換器3全体の風速分布が均一に改善され、低騒音で熱交換効率を向上する事ができ、空気調和機のエネルギー消費効率を向上させることができるものである。
なお、本実施の形態において、熱交換器3としては、プレートフィンタイプの熱交換器に限らず、クロスフィンタイプなどの様々なタイプの熱交換器を用いることができる。
また、ファン2についても、プロペラファンに限らず、斜流ファンなどの様々なタイプの熱交換器を用いることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の室外機の熱交換器の要部拡大図である。なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図3は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の室外機の熱交換器の要部拡大図である。なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、図3に示すように、上部側熱交換器3aの冷媒配管3cの管径を下部側熱交換器3bの冷媒配管3c’の管径よりも大きく設定したもので、従来の上部側から下部側へかけて同一の管径の冷媒配管を設けた熱交換器に較べ、下部部側熱交換器3bの通風抵抗が、上部側熱交換器3aのそれより低くなり、空気の流入量が増加し、全体の風速分布を均一に改善することが出来ると同時に、熱交換効率を向上する事もできる。また下部側熱交換器3bの冷媒配管3c’の管径が比較的小さい為、冷媒配管3c’の後流での死水域が小さく、騒音を低減する事ができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の第3の実施の形態における空気調和機の室外機の熱交換器の要部拡大図である。なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図4は、本発明の第3の実施の形態における空気調和機の室外機の熱交換器の要部拡大図である。なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、上部側熱交換器3aのフィン3dのフィンピッチP1を下部側熱交換器3bのフィン3d’のフィンピッチP2よりも密にする(P1<P2)もので、流入風速の速い上部側熱交換器3aの伝熱を更に促進させると共に、フィンピッチが比較的粗い下部側熱交換器3bからの空気の流入量を増加させ、風速分布の改善を更に促進し、熱交換効率を向上する事ができる。また暖房運転時の熱交換器のフィン3d、3d’に霜が比較的均一に着くので、暖房低温能力の急激な低下の防止にもつながる。
以上のように、本発明にかかる空気調和機の室外機は、熱交換器の下部から上部に至るまでの全体の風速分布が均一化され、低騒音でかつ熱交換効率を向上し、空気調和機のエネルギー消費効率を向上させることができるので上吹き型室外機であれば、様々な構成の空気調和機の室外機に適応できる。
1 室外機
2 ファン
3 熱交換器
3a 上部側熱交換器
3b 下部側熱交換器
3c、3c’ 冷媒配管
3d、3d’ フィン
4 仕切り板
8 モータ
10、10a、10b、10c 側面
2 ファン
3 熱交換器
3a 上部側熱交換器
3b 下部側熱交換器
3c、3c’ 冷媒配管
3d、3d’ フィン
4 仕切り板
8 モータ
10、10a、10b、10c 側面
Claims (4)
- 少なくとも3つの側面に沿って設けられると共に、上下に配された上部側熱交換器と下部側熱交換器からなる熱交換器と、上部に配されると共に前記熱交換器を通して空気を吸引し上方に吹き出すファンとを備え、前記下部側熱交換器での通風抵抗が上部側熱交換器のそれより小さくなるようにしたことを特徴とする空気調和機の室外機。
- 下部側熱交換器の長さを上部側熱交換器のそれより長くしたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室外機。
- 上部側熱交換器の冷媒配管の管径を下部側熱交換器のそれよりも大きくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和機の室外機。
- 上部側熱交換器のフィンピッチを下部側熱交換器のそれより小さくしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和機の室外機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004342211A JP2006153332A (ja) | 2004-11-26 | 2004-11-26 | 空気調和機の室外機 |
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2004
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