JP2006110911A - 印刷システムおよび印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファイル共有の利便性を維持しつつ無許可のユーザに無断で印刷されるといったことを防止できる印刷システムおよび印刷装置を提供すること。
【解決手段】 画像形成装置30において、(i)端末装置20からの印刷の実行指示
が受付けられると、印刷されようとしているファイルの作成者と、印刷を指示した指示者とが同一か否かが判断される。同一と判断されると、画像形成装置30において印刷が実行される。同一でないと判断されると、(ii)画像形成装置30から、作成者に供される
端末装置10に印刷の許可を求める印刷許可要求メールが送られる。作成者は、(iii)端末装置10において印刷の許否を返答メールで画像形成装置30に伝えることができる。返答メールが送られると、画像形成装置30では、返答メールに印刷許可が示される場合に印刷を実行し、不許可が示される場合には印刷を実行しない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷システムおよび印刷装置に関する。
近年、LAN等のネットワークに、複数のPC(パーソナルコンピュータ)等の端末装置、プリンタ、サーバ等を接続し、各PCにて作成された文書等のファイルをサーバに蓄積すると共に蓄積されたファイルを各ユーザが共有して閲覧、印刷等を行うことが可能な印刷システムが普及している。
このような印刷システムでは、ファイルを共有できる点で大変便利であるが、その一方でユーザの中には、自己の作成したファイルについては、例えば印刷を特定のユーザにだけ許可したいと考えるユーザもあり、そのような要望に対応するためには、各ユーザからのアクセスを必要に応じて制限する必要が生じる。そこで、例えば特許文献1には、サーバがユーザ毎にアクセス権を管理し、印刷を行おうとするユーザにアクセス権がなければ印刷を許可しない印刷システムが開示されている。
特開平6−214862号公報
しかしながら、上記印刷システムは、サーバがアクセス権を一括管理するため、例えばあるファイルがアクセス権を有するユーザAのPCにダウンロードされ、そのファイルが当該サーバの管理対象外の別のユーザBのPCに転送され、さらに別のユーザCに渡されるというようにサーバの管理対象から外れると、もはや当該ファイルに対するアクセス権は管理されていない状態になり、ユーザB、C等がアクセス権を有していなくてもユーザB等に印刷が自由に行われることになってしまう。
そうなると、当該ファイルの作成者の意図に反するばかりか、当該作成者は自己のファイルが誰に無断で印刷されて利用されているのかが判らなくなり、ファイル管理を適正に行うことができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ファイル共有の利便性を維持しつつ無許可のユーザに無断で印刷されるといったことを防止できる印刷システムおよび印刷装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷システムは、印刷装置と少なくとも1つの端末装置とがネットワークを介して接続される印刷システムであって、前記印刷装置は、印刷に供されるデータに、当該印刷を許可されている許可者に関する第1の情報が付随されたファイルを取得する第1の取得手段と、前記ファイルに対する印刷の指示者に関する第2の情報を取得する第2の取得手段と、印刷手段と、取得された第1と第2の情報に基づいて、前記印刷の許否を判断し、許可しないことを判断すると前記印刷手段に前記印刷を実行させず、前記少なくとも1つの端末装置の内の前記許可者に供される端末装置に印刷許可を要求する制御手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記第1の情報には、許可者を特定するための識別情報として、例えば当該許可者自身の識別コード等が含まれるとしても良いし、または当該許可者に供される端末装置の識別コード等が含まれるとすることもできる。さらに、不許可のユーザの識別コード等が含まれるとしても良い。この場合、当該不許可のユーザ以外のユーザを許可者とすることで、許可者を特定することが可能になる。
前記第2の情報には、指示者を特定するための識別情報として、例えば当該指示者自身の識別コード等が含まれるとしても良いし、または当該指示者に供される端末装置の識別コード等が含まれるとすることもできる。
また、前記許可者に供される端末装置は、前記印刷装置からの許可要求を受付ける第1の受付手段と、前記許可要求に対する返答を返信する返信手段とを備え、前記印刷装置は、前記返答を受付ける第2の受付手段を備え、前記制御手段は、返答が印刷の許可を示すものである場合には、前記印刷手段に前記印刷を実行させることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、前記返答が印刷の許可を示さないものである場合には、前記ファイルを破棄することを特徴とする。
また、前記第1の情報には、前記許可者を特定するための第1の識別情報と当該許可者に供される端末装置のアドレスが含まれ、前記第2の情報には、前記指示者を特定するための第2の識別情報が含まれ、前記制御手段は、前記第1と第2の識別情報から前記指示者と許可者が同一人であるか否かを判断し、同一人でないと判断すると、前記印刷を許可しないとして前記印刷許可を前記アドレスで示される宛先に要求することを特徴とする。
さらに、前記第1および第2の情報は、暗号化されており、前記制御手段は、前記暗号化された第1および第2の情報を復号化する復号化手段を備えていることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記印刷許可を第1の電子メールを用いて要求し、前記第1の受付手段は、前記第1の電子メールにより前記許可要求を受付け、前記返信手段は、前記返答を第2の電子メールを用いて返信し、前記第2の受付手段は、前記第2の電子メールにより前記返答を受付けることを特徴とする。
本発明に係る印刷装置は、少なくとも1つの端末装置とネットワークを介して接続される印刷装置であって、印刷に供されるデータに、当該印刷を許可されている許可者に関する第1の情報が付随されたファイルを取得する第1の取得手段と、前記ファイルに対する印刷の指示者に関する第2の情報を取得する第2の取得手段と、印刷手段と、取得された第1と第2の情報に基づいて、前記印刷の許否を判断し、許可しないことを判断すると前記印刷手段に前記印刷を実行させず、前記少なくとも1つの端末装置の内の前記許可者に供される端末装置に印刷許可を要求する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記端末装置からの、前記印刷許可の要求に対する返答を受付ける受付手段を備え、前記制御手段は、返答が印刷の許可を示すものである場合には、前記印刷手段に前記印刷を実行させることを特徴とする。
このように、第1と第2の情報に基づいて、印刷の許否を判断し、許可しないことを判断すると印刷を実行させず、許可者に供される端末装置に印刷許可を要求するようにしている。したがって、当該許可者にとっては、他の無許可のユーザに無断で印刷されるといったことがなくなると共に印刷されようとしていることを知ることが可能になり、もって適正なファイル管理を行うことが可能になる。また、他の一般ユーザにとっては、当該ファイルを例えばダウンロード等で入手し、その印刷を当該許可者に許可をもらえば行うことが可能になり、その点でファイル共有の利便性をも享受できるという効果を奏する。
また、返答が印刷の許可を示すものである場合に印刷が実行されるので、許可者による許可があれば、印刷の指示者は、当該ファイルの印刷物を得ることができる。
さらに、返答が印刷の許可を示さないものである場合には、ファイルを破棄するので、印刷に供されることのないファイルが残存したままになるといったことを防止できる。
また、第1および第2の情報が暗号化されるので、第1の情報等が漏洩するおそれがなくなる。
さらに、一般に使用される電子メールにより許可要求等を通信するので、通信手段を簡単に構成できる。
以下、本発明に係る印刷システムおよび印刷装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(1)印刷システムの全体構成
図1は、印刷システム1の全体構成を示す図である。
同図に示すように、印刷システム1は、端末装置10、20・・と、画像形成装置30と、メールサーバ40と、認証サーバ50等が、ネットワーク、ここではLAN(Local Area Network)2を介してTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いて接続されて構成され、互いに各種データのやりとりが可能になっている。
印刷装置としての画像形成装置30は、多機能デジタル複写機(Multiple Function Peripheral)であり、セットされた原稿の画像を読み取って画像データを得るスキャンジョブ、その画像データに基づいて原稿画像を印刷(プリント)するコピージョブ、端末装置20等の外部端末からの印刷の実行指示を受付けて印刷を行うプリントジョブ等の各種ジョブを実行する機能を有する。
端末装置10は、パーソナルコンピュータ(PC)からなり、文書等の作成のためのアプリケーションソフトウエア(以下、「アプリケーション」という。)がインストールされており、ユーザは当該アプリケーションにより文書等のファイルを作成することができる。また、ユーザから当該アプリケーションを介してファイルの印刷指示を受付けると、画像形成装置30に当該ファイルの印刷を指示してプリントジョブを実行させる。この構成は、端末装置20、その他の端末装置についても同様である。
認証サーバ50は、端末装置10、20等を使用しているユーザの認証を行うサーバである。
端末装置10、20等、画像形成装置30のそれぞれは、メールサーバ40を介して電子メール(以下、単に「メール」という。)の送受信を行う機能を有している。ここでは、メール送受信に、公知のSMTP (Simple Mail Transfer Protocol)およびPOP3(Post Office Protocol 3)が用いられる。
このような構成の印刷システム1において実行される処理内容の概要を説明すると、端末装置、例えば20から画像形成装置30に、あるファイルの印刷の実行指示がなされると(図中のi)、画像形成装置30において、印刷の対象となっているファイルの作成者
と、印刷を指示した指示者とが同一であるか否かが判断される。ここで、同一であることが判断されると、画像形成装置30において当該ファイルの印刷が実行される。
一方、同一でないことが判断されると、画像形成装置30から、当該作成者に供される端末装置、例えば10に印刷の許可を求める印刷許可要求メールが送られる(図中のii)
。当該作成者は、端末装置10において当該印刷の要求に対する許否を返答メールで画像形成装置30に伝えることができる。返答メールが端末装置10から画像形成装置30に送られ(図中のiii)、その返答メールに印刷許可が示される場合には、画像形成装置30において印刷が実行され、不許可が示される場合には印刷が実行されないものである。
これにより、当該作成者は、自己のファイルが他のユーザにより印刷されようとしている場合、印刷許可要求メールによりだれが印刷を実行しようとしているのかを知ることができ、かつその許否を選択することが可能になり、無許可のユーザに無断で印刷されるといったことを防止できる。なお、上記作成者は、自己のファイルに対する印刷については当該印刷を許可されている許可者であると共に、他のユーザに対しては当該印刷の許否権限を有している権利者でもあるので、ここでは統一して「権利者」ということにする。
以下、各装置について詳しく説明するが、端末装置10、20等については同じ構成なので、端末装置10について説明し、他の端末装置についてはその説明を省略するものとする。また、メールサーバ40は公知のものなので、ここではその説明を省略する。
(2)端末装置10
図2は、端末装置10の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、端末装置10は、主な構成要素として、制御部11、通信インターフェース(I/F)部12、メール送受信部13、ディスプレイ14、キーボード15、ハードディスクドライブ(HDD)16およびメール生成部17を備えている。
通信I/F部12は、LANカード、LANボードといったLAN2に接続するためのインターフェースである。
メール送受信部13は、通信I/F部12を介して、外部装置、例えば画像形成装置30から印刷許可要求メール等を受信して、受信したメールに含まれる情報を制御部11に送る。また、メール生成部17により生成されたメールを指定の宛先に通信I/F部12を介して送信する。
HDD16には、OS(オペレーティングシステム)やアプリケーション、画像形成装置30をプリンタとして用いるときの印刷制御のためのプリンタドライバおよび文書等のファイルの各種データが格納されている。
メール生成部17は、制御部11からの指示により、上記返答メール等を生成する。
制御部11は、CPU等を備え、ディスプレイ14の表示内容の制御、キーボード15からの入力情報の受付け等を行うと共に、OS、アプリケーション、プリンタドライバ等の機能を実行する。
端末装置10の制御部11等の各構成要素は、他の端末装置20等においても基本的に同じものが使用されるので、他の端末装置の構成要素についても端末装置10と同符号を用いて説明し、特に端末装置10と他の端末装置を区別して説明する場合には、以下「端末装置20の制御部11」等と表記することとする。
(3)画像形成装置30
図3は、画像形成装置30の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、画像形成装置30は、主な構成要素として、制御部31、通信インターフェース(I/F)部32、メール送受信部33、イメージリーダ部34、プリンタ部35、画像メモリ36、ジョブ管理テーブル37、操作パネル38およびメール生成部39を備えている。
通信I/F部32とメール送受信部33は、上記通信I/F部12とメール送受信部13と同様の動作を行う。
イメージリーダ部34は、セットされた原稿の画像を読み取って画像データを得る公知の装置である。また、プリンタ部35は、公知の電子写真方式により、イメージリーダ部34で読み取られた原稿の画像データ、端末装置20等から送られて来る印刷に供されるデータに基づいて画像を用紙にプリント(印刷)する印刷手段として機能する。
画像メモリ36には、画像データ等が格納される。
ジョブ管理テーブル37は、EEPROM等の不揮発性メモリ内に設けられており、コピー、プリント等のジョブのジョブ番号、実行状況等を示す情報が制御部11により書き込まれ、ジョブ全体を管理するのに用いられる。このジョブ管理テーブル37の構成例については、後述する。
操作パネル38は、ここでは図示を省略しているが、コピースタートボタンやコピー枚数設定用のテンキーなどの他、表面にタッチパネルが積層された液晶表示部が設けられており、制御部31の指示により必要な画面を表示させると共に、ユーザによるテンキー等の入力、タッチ入力等を受付けて、受付けた入力情報を制御部11に伝える。
メール生成部39は、制御部31からの指示により印刷許可要求メールを生成する。
(4)認証サーバ50
認証サーバ50は、ここでは図示していないが、LAN2に接続されている全端末装置を利用する各ユーザについて、当該ユーザがどの部門(例えば、開発部、営業部等)に所属しているのかを示す情報、具体的にはユーザIDと部門名とを対応付けた認証用テーブルを保持している。
そして、画像形成装置30からユーザ認証の依頼として、印刷を指示したユーザのユーザIDと印刷許可範囲、具体的には印刷を許可しても良いユーザの所属部門名(後述)を示す情報が送られてくると、上記認証用テーブルを参照し、印刷を指示したユーザがどの部門に所属しており、その所属している部門が印刷許可範囲として示される所属部門名と一致しているか否かを判断する。一致していることを判断すると、ユーザ認証できたことを、一致していないことを判断すると、ユーザ認証できなかったことを認証結果として画像形成装置30に通知するものである。なお、ユーザの所属部門等を管理する方法としては、例えば公知のアクティブディレクトリーを利用する方法も考えられる。
(5)端末装置の処理内容
(5−1)権利者情報の登録処理
本印刷システム1は、端末装置で作成されたファイルがどこに転送されても当該ファイルの権利者がだれであるかが判るように、当該ファイルに権利者のユーザID等を含む情報(権利者に関する情報。以下、「権利者情報」という。)が組み込まれるようになっている。
この権利者情報のファイルへの組み込み(登録)の処理は、各端末装置において行われる。ここでは、ユーザAが利用する端末装置10においてアプリケーションにより文書等のファイル(ファイル名:AAA)が作成され、作成されたファイルに権利者情報が登録される場合の例を説明する。
図4は、権利者情報の登録処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、端末装置10の制御部11は、まず新規登録であるか否かを判断する(ステップS1)。この判断は、当該ファイルに権利者情報が付随されているか否かにより行われる。具体的には、当該ファイルのヘッダ部(図6参照)の所定の格納位置に権利者情報としての所定の暗号化された情報が存在するか否かにより判断される。ここでは、まず権利者情報が付随されていない、すなわち新規登録である場合の例を説明する。
新規登録であることを判断すると(ステップS1で「YES」)、権利者情報入力受付画面を端末装置10のディスプレイに14に表示させる(ステップS2)。
図5は、権利者情報入力受付画面21の表示例を示す図である。
同図に示すように、権利者情報入力受付画面21には、ファイル名、ユーザID、パスワード、印刷許可範囲およびアドレスの各項目が設けられている。
ここで、ファイル名欄には、印刷対象とされるファイルのファイル名、ここでは「AAA」が自動的に表示される。
ユーザIDとパスワード欄は、当該ファイルの権利者を示す識別番号としてのIDと当該IDに対応するパスワードを入力するための欄である。ここでは、ユーザAのIDとして「1111」、パスワードとして「2222」がユーザAにより入力された場合の例が示されている。
印刷許可範囲欄は、当該ファイルの印刷を許可しても良いユーザの範囲、例えば所属部門名を入力するための欄である。この欄に入力された所属部門のユーザは、後述のように認証サーバ50により印刷が許可される者として認証されることになり、その意味で権利者でなくとも規制を受けることなく当該ファイルの印刷を可能にさせるものである。ここでは所属部門名として、「開発部」が入力された例が示されている。
アドレス欄は、自己(ユーザA)のメールアドレスを入力するための欄である。このアドレスは、画像形成装置30から送信される印刷許可要求メールの宛先として用いられる。ユーザAは、権利者情報入力受付画面21上において端末装置10のキーボード15のキー等を用いて、各欄に必要な情報を入力することができる。
図4に戻って、ステップS3では、権利者情報入力受付画面21においてユーザAからの権利者情報の入力を受付ける。
そして、ユーザAにより権利者情報入力受付画面21のボタン211がマウス等によりクリックされると、権利者情報の入力が完了したと判断し(ステップS4で「YES」)、入力された権利者情報を所定の暗号化の方法を用いて暗号化した後(ステップS5)、暗号化された権利者情報を当該ファイルに書き込む(登録する)処理を行って(ステップS6)、当該権利者情報の登録処理を終了する。
図6は、権利者情報が登録されたファイルの構成例を模式的に示した図である。
同図に示すように、当該ファイルは、ヘッダ部と、文書情報からなるデータ部とを有し、当該ヘッダ部に権利者情報が含まれる構成になっている。権利者情報としてのユーザID、パスワード等は、それぞれがヘッダ部内の予め決められた格納位置(ライン等)に書き込まれるようになっている。なお、同図では、権利者情報の内容が判るようにあえて暗号化されていない状態を示している。実際には、各内容が暗号化されたものになる。また、暗号化後の情報が権利者情報であることを識別できるようにするため、暗号化された情報の前後に、暗号化していない所定の記号、ここでは「」(不図示)を記述するようにしている。
図4に戻って、ステップS1で新規登録ではない、すなわち当該ファイルのヘッダ部内の所定の格納位置に所定の記号、ここでは「」で挟まれた情報があることを判断すると、ステップS9に移り、当該ファイルに付随されている権利者情報を抽出する処理を行う。そして、パスワードの入力受付画面(不図示)を端末装置10のディスプレイに14に表示させ、パスワードの入力を受付ける(ステップS10)。
このパスワードは、権利者情報の更新を許可するか否かを判断するためのものであり、ここでは現在の権利者情報として登録されているパスワード(図5の例では「2222」)と同じコードが入力されたときにだけ更新の許可が判断されるようになっている。したがって、パスワードを知っていなければ権利者情報を更新できないことになり、実質、当該ファイルの作成者(ここでは、ユーザA)だけが更新を行えることになる。
パスワードが一致したことを判断すると(ステップS11で「YES」)、権利者情報更新受付画面(不図示)を表示させる(ステップS12)。この権利者情報更新受付画面は、図5に示す権利者情報入力受付画面21と同様の構成のものであり現に登録されている権利者情報が各欄に表示される。ユーザAは、当該権利者情報更新受付画面において、パスワード等の各情報を修正、追加、削除等を行うことができる。例えば、ユーザID、パスワードの各欄に自己以外の他のユーザのユーザID、パスワードを追記することも可能である。これにより、権利者となるユーザは、作成者に限られないということになる。
権利者情報更新受付画面の完了ボタンがクリックされると、権利者情報の更新が完了したと判断し(ステップS14で「YES」)、ステップS5に移る。
一方、パスワードが不一致であることを判断すると(ステップS11で「NO」)、入力間違いが3回以上であるか否かを判断する(ステップS15)。この判断は、例えばステップS11で「NO」と判断された回数を計数し、その計数値を参照することで行うことが出来る。3回未満、すなわち1または2回であることを判断すると(ステップS15で「NO」)、パスワードの再入力要求画面(不図示)を表示させて(ステップS16)、ステップS10に戻り、ユーザAからの再入力を待つ。
パスワードの再入力がなされ、パスワードが一致したことを判断すると(ステップS11で「YES」)、ステップS12に移る。一方、パスワードが不一致であることを判断すると(ステップS11で「NO」)、再度ステップS15に戻る。このステップS10、S11、S15、S16の処理を繰り返し、入力間違いが3回に達したことを判断すると(ステップS15で「YES」)、登録失敗を示すメッセージをディスプレイ15に表示させて(ステップS17)、当該処理を終了する。その際、上記計数値が「0」にリセットされる。
(5−2)印刷の指示処理
この処理は、端末装置においてユーザからあるファイルの印刷の指示がなされた際に実行される処理である。ここでは、端末装置20を利用するユーザBが上記ファイル(権利者情報が付随されたもの)をダウンロード等により入手し、端末装置20においてユーザBから当該ファイルに対する印刷の指示がなされた場合の例を図7を用いて説明する。
同図に示すように、まず、端末装置20の制御部11は、印刷対象となっているファイルに権利者情報が付随されているか否かを判断する(ステップS21)。この判断は、当該ファイルのヘッダ部内の所定の格納位置に上記所定の記号、ここでは「」で挟まれた情報が存在するか否かにより行われる。
権利者情報が付随されていると判断すると(ステップS21で「YES」)、ステップS22に移る。
ステップS22では、印刷指示者情報入力受付画面を端末装置20のディスプレイ14に表示させる。
図8は、印刷指示者情報入力受付画面22の表示例を示す図である。
同図に示すように、印刷指示者情報入力受付画面22には、ユーザIDとパスワードの各項目が設けられている。
ユーザIDとパスワードの各欄は、当該印刷の実行を指示する指示者を示す識別番号としてのIDと当該IDに対応するパスワードを入力するための欄である。ここでは、ユーザBのIDとして「8888」、パスワードとして「9999」がユーザBにより入力された場合の例が示されている。ユーザBは、当該画面22上において端末装置20のキーボード15のキー等を用いて、各欄に必要な情報を入力することができる。
図7に戻って、ステップS23では、印刷指示者情報入力受付画面22においてユーザBからの入力を受付ける。
そして、ユーザBにより印刷指示者情報入力受付画面22のボタン221がクリックされると入力完了と判断し(ステップS23で「YES」)、入力されたユーザID等の情報を当該ファイルに対する印刷の指示者に関する情報(以下、「印刷指示者情報」という。)として、所定の暗号化の方法を用いて暗号化した後(ステップ24)、暗号化された印刷指示者情報を当該ファイルに書き込む(登録する)処理を行う(ステップS25)。
図9は、印刷指示者情報が登録されたファイルの構成例を模式的に示した図である。
同図に示すように、ヘッダ部に印刷指示者情報が追加される構成になっている。これにより、ヘッダ部には、暗号化された権利者情報と印刷指示者情報とが含まれることになる。なお、印刷指示者情報としてのユーザID、パスワード等は、権利者情報と同様に、それぞれがヘッダ部内の予め決められた位置に書き込まれるようになっている。なお、同図では、権利者情報および印刷指示者情報の内容が判るようにあえて暗号化されていない状態を示している。実際には、各内容が暗号化されたものになる。また、暗号化後の印刷指示者情報であることを識別できるようにするため、暗号化された情報の前後に、暗号化していない所定の記号、ここでは<>(不図示)を記述するようにしている。
また、図示していないが、ヘッダ部には印刷に用いるべき用紙サイズ、印刷部数、ソート等の後処理の有無等を含む印刷情報も含まれている。
図7に戻って、端末装置20の制御部11は、画像形成装置30に対し印刷の実行を指示して(ステップS26)、当該処理を終了する。具体的には、当該ファイルのデータ部のデータを、印刷に供されるデータ、例えばPDL(Page Description Language)形式のデータに変換し、そのデータにヘッダ部の情報(権利者情報、印刷指示者情報、印刷情報等)が付随されてなるファイル(図9の例に示す構成と同様の構造のもの。以下、「プリントデータ」という。)を画像形成装置30に送信するものである。
なお、ステップS21において、ファイルに権利者情報が付随されていないことを判断すると(ステップS21で「NO」)、当該ファイルが印刷の制限を受けない、換言すれば自由に印刷を行えるファイルであるとして、そのままステップS26に移り、画像形成装置30に印刷の実行指示を行う。
(6)印刷の実行指示を受付けた画像形成装置30において実行される処理
図10は、画像形成装置30において印刷の実行指示を受付けたとき(プリントデータを受信したとき)に実行される処理の内容を示すフローチャートである。ここでは、端末装置20からのプリントデータを受信した場合の例を説明する。
同図に示すように、プリントデータを受信すると(ステップS31)、受信したプリントデータを画像メモリ36に一旦格納すると共に権利者情報が含まれているか否かを判断する(ステップS32)。この判断は、プリントデータのヘッダ部内の所定の格納位置に所定の記号の「」で挟まれた情報が存在するか否かにより行われる。
権利者情報が含まれていることを判断すると(ステップS32で「YES」)、当該所定の記号の「」に挟まれている部分の情報を復号化し、これを権利者情報として抽出する(ステップS33)。
次に、印刷指示者情報が含まれているか否かを判断する(ステップS34)。この判断は、当該ヘッダ部内の所定の格納位置に所定の記号の<>で挟まれた情報が存在するか否かにより行われる。
印刷指示者情報が含まれていることを判断すると(ステップS34で「YES」)、当該所定の記号の<>に挟まれている部分の情報を復号化し、これを印刷指示者情報として抽出する(ステップS35)。この意味で、制御部31は、ステップS31、33等の処理を実行する場合に、印刷に供されるデータに権利者情報(第1の情報)が付随されたファイルを取得する第1の取得手段として機能し、ステップS31、S35等の処理を実行する場合に、印刷指示者情報(第2の情報)を取得する第2の取得手段として機能するものといえる。また、ステップS33、S35等の処理を実行する場合に、暗号化された権利者情報、印刷指示者情報を復号化する復号化手段として機能する。
次に、印刷指示者が権利者と一致しているか否かを判断する(ステップS36)。具体的には、権利者情報に示されるユーザ(権利者)のユーザIDとパスワードの中に、印刷指示者情報に示されるユーザ(指示者)のユーザIDとパスワードが含まれているか否かを判断する。図9に示す例の場合、一致していないことが判断される。上記したように、権利者情報には、権利者として、ファイル作成者以外にも印刷を許否できる権限を有する者を登録できるようになっており、複数ユーザが登録されている場合には、印刷指示者がその複数ユーザの中に含まれているか否かにより判断されることになる。
印刷指示者が権利者と一致していることを判断すると(ステップS36で「YES」)、上記プリントデータを画像メモリ36から読み出して、当該プリントデータに含まれる印刷情報に基づく印刷(プリントジョブ)を実行し(ステップS41)、当該処理を終了する。
一方、印刷指示者が権利者と一致していないことを判断すると(ステップS36で「NO」)、印刷指示者が印刷許可範囲に入っているか否かの認証を認証サーバ50に依頼する(ステップS37)。
具体的には、プリントデータのヘッダ部に含まれている印刷指示者を示すユーザID(図9の例では、「8888」)と印刷許可範囲(図9の例では、「開発部」)を示す情報を認証サーバ50に送る。認証サーバ50では、上記したように自己の認証用テーブルからユーザID「8888」のユーザの所属部門が判別される。そして、判別された所属部門が印刷許可範囲としての「開発部」であることが判断されると、ユーザ認証できたことが認証サーバ50から認証結果として画像形成装置30に通知される。一方、開発部ではない、すなわちユーザID「8888」のユーザの所属部門が開発部以外の部門、例えば営業部等であることが判ると、認証できないことが通知される。
画像形成装置30は、当該認証結果に基づきユーザ認証されたことを判断すると(ステップS38で「YES」)、ステップS41に移り、プリントジョブを実行する。
ユーザ認証されなかったことを判断すると(ステップS38で「NO」)、印刷許可要求メールを作成し、これを権利者に送信する処理を行う(ステップS39)。
図11は、印刷許可要求メールの構成例を示す図である。
同図に示すように、印刷許可要求メールのヘッダ部には、プリントジョブのジョブ番号、ここでは「00001」を示す情報が含まれている。このジョブ番号は、ジョブが発生する毎に当該ジョブに付される番号である。
ボディ部の上段23には、印刷の対象とされているファイル、すなわち印刷の許可を求められる対象となっているファイルのファイル名、ここでは「AAA」と、印刷を指示したユーザを識別するためのユーザID、ここでは「8888」とが書き込まれている。ボディ部の中段24には、印刷指示者が印刷の許可を求めている旨を示すメッセージと、権利者に対し許可する場合と許可しない場合の対応方法を示すメッセージが書き込まれている。ボディ部の下段25には、権利者に対し、権利者のユーザIDとパスワードを入力するための入力欄が設けられている。この印刷許可要求メールは、制御部31の指示を受けてメール生成部39において生成される。
具体的には、制御部31は、権利者情報のファイル名欄からファイル名を、アドレス欄から権利者のアドレスを、印刷指示者情報から印刷指示者のユーザIDをそれぞれ抽出し、抽出した情報と、ジョブ番号を示す情報とをメール生成部39に送る。
メール生成部39は、制御部31からの情報を受付けると、ヘッダ部にジョブ番号を、ボディ部の上段23の印刷許可要求ファイル名欄に当該ファイル名を、ユーザID欄に当該印刷指示者のユーザIDを書き込むと共に、中段24と下段25に上記メッセージや入力欄を書き込み、かつ宛先を当該権利者のアドレスとしたメール、より具体的にはヘッダ部の「from」フィールド(不図示)に自己のメールアドレスが記述され、「To」フィールド(不図示)に当該権利者のアドレス、ここでは端末装置10のメールアドレスが記述されたメールを印刷許可要求メールとして生成する。生成された印刷許可要求メールは、メール送受信部33、通信インターフェース部32を介して送信される。
図10に戻って、ステップS40では、当該プリントジョブを許可待ち状態にして待機し、当該処理を終了する。制御部31は、当該ジョブが許可待ち状態であることをジョブ管理テーブル37に書き込む。
図12は、ジョブ管理テーブル37の構成例を示す図である。
同図に示すように、ジョブ管理テーブル37には、ジョブ番号欄、ファイル名欄、印刷指示者情報欄、権利者情報欄および状態欄が設けられている。
ジョブ番号欄には、新たなジョブ、例えばプリントジョブが発生する毎にその発生順を示す番号、00001、00002・・・(連番)がジョブ番号として付され、その番号を示す新たなレコードが順次追加されて行く。
ファイル名欄と権利者情報欄には、端末装置からのプリントデータのヘッダ部に含まれる権利者情報の各情報が記述され、印刷指示者情報欄には、当該プリントデータのヘッダ部に含まれる印刷指示者情報が記述される。
そして、状態欄には、発生した各ジョブに対する現在の状況が記述される。同図の例の許可待ちは、印刷許可要求メールに対する権利者からの回答メールを待っている状態を示している。他の例としては、例えば印刷中であれば「印刷中」、印刷完了済みであれば「完了」、用紙詰まりのために停止中であれば「停止中」等が記述される。なお、端末装置からの印刷指示に基づくプリントジョブ以外のジョブ、例えばコピー、スキャン等のジョブの場合には、ファイル名、印刷指示者情報、権利者情報が取得されないので、該当欄は、空欄とされる。
各欄への記述、更新は、制御部31により実行され、制御部31は、ジョブ管理テーブル37の各欄に記述されている情報を参照することにより、どの(何番の)ジョブがどのような状態にあるか、またプリントジョブの場合、印刷対象ファイルがどのファイル名のものであり、そのファイルの権利者がどのユーザで、印刷を指示した(印刷を行うとしている)ユーザがどのユーザであるのかを知ることができる。なお、各欄の情報の更新は、所定間隔、例えば1分おきに実行される。
図10に戻って、ステップS34で当該ファイルに印刷指示者情報が含まれていないことを判断すると、印刷許可の要求ができないとして、当該プリントジョブを削除、具体的には、画像メモリ36に格納されている当該プリントジョブに対応するプリントデータを消去して(ステップS42)、当該処理を終了する。
(7)印刷許可要求メールを受信した端末装置において実行される処理
図13は、印刷許可要求メールを受信した端末装置、ここでは端末装置10において実行される処理内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、端末装置10は、画像形成装置30からの印刷許可要求メールを受信すると(ステップS51)、受信した印刷許可要求メールのボディ部の記述内容をディスプレイ14に表示させる(ステップS52)。ここでは、図11のボディ部に示される上段23から下段25に示されるメッセージ、入力欄がそのまま表示されるものとする。以下、当該表示画面を、許可確認表示画面という。
端末装置10は、ユーザ(権利者)からの入力受付ける(ステップS53)。図11の内容例の場合、権利者は、許可確認表示画面において、自己のファイル「AAA」がユーザID「8888」のユーザにより印刷されようとしていることを目視により確認することができる。そして、権利者は、当該ユーザに対し印刷を許可しても良いと思う場合には、下段25の入力欄に自己のユーザIDとパスワードを入力することができ、印刷を許可したくないと思う場合には、何も入力しないことを選択することができる。
許可確認表示画面に設けられた入力完了を示すボタン(不図示)がクリックされると、入力完了と判断して(ステップS54で「YES」)、当該印刷許可要求メールの返答メッセージとしての返答メールを生成する(ステップS55)。
具体的には、メール生成部17は、制御部11から許可確認表示画面において入力されたユーザID等の情報、または未入力であることを示す情報を受付けると、印刷許可要求メールに含まれるジョブ番号、ここでは「00001」、およびユーザIDとパスワードが入力された場合には、入力されたユーザIDとパスワードを、未入力であった場合には、未記入であることをそれぞれ示す情報を含み、宛先を画像形成装置30とする返答メッセージを返答メールとして生成するものである。ジョブ番号等の情報は、返答メールのヘッダ部またはボディ部のいずれに記述されても良いが、画像形成装置30が当該メールを受信した際に当該情報を取り出せるようにしておく必要があるため、予め両者間でどこに記述されるのかを取り決めしておくことが必要である。
生成された返答メールをメール送受信部13、通信I/F部12を介して画像形成装置30宛に送信し(ステップS56)、当該処理を終了する。この意味で、制御部11、メール生成部17、メール送受信部13等は、印刷の許可要求に対する返答を返信する返信手段として機能するものである。
(8)返答メールを受信した画像形成装置において実行される処理
図14は、画像形成装置30が返答メールを受信した際に実行する返答メール受信処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、返答メールを受信すると(ステップS61)、返答メールに含まれるジョブ番号、ユーザIDおよびパスワードの情報を抽出する(ステップS62)。
次に、ジョブ管理テーブル37を参照して、抽出されたジョブ番号、上記の例では「00001」に対応するジョブの権利者情報内のユーザIDとパスワード、上記の例では「8888」「9999」を読み出す(ステップS63)。
そして、返答メールに含まれていたユーザIDとジョブ管理テーブル37から読み出されたユーザID、および返答メールに含まれていたパスワードとジョブ管理テーブル37から読み出されたパスワードがそれぞれ一致しているか否かを判断する(ステップS64)。
ここで、一致していることを判断すると(ステップS64で「YES」)、許可待ちにしていたプリントジョブの実行が許可されたとして、当該プリントジョブを実行し(ステップS65)、当該処理を終了する。
一方、一致していないことを判断すると(ステップS64で「NO」)、許可待ちにしていたプリントジョブを破棄して、ジョブ実行できなかった旨を当該ジョブの指示元、上記例では端末装置20に通知して(ステップS66)、当該処理を終了する。具体的には、画像メモリ36に格納されている当該プリントジョブに対応するプリントデータを消去すると共に、ジョブ管理テーブル37の状態欄に削除等を記述し、さらに印刷の許可がなされなかった旨を示すメッセージを印刷指示者に対しエラーとして通知するものである。このエラー通知としては、例えばメールを用いて行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、画像形成装置30は、印刷対象のファイルの権利者と印刷指示者とが不一致であると、印刷の許可を権利者に対し要求し、権利者により印刷が許可された場合にだけ印刷が実行されるようにしている。したがって、権利者にとっては、自己のファイルが無許可のユーザに無断で印刷されるといったことがなくなり、また他のユーザにとっては、当該権利者のファイルを例えばダウンロード等で入手し、その印刷を許可要求という処理を経れば行うことが可能であり、その点でファイル共有の利便性をも享受できるという効果を奏する。
さらに、権利者は、生成された返答メールを参照することにより、どのユーザに対し印刷を許可したかを管理でき、ファイルの印刷管理を適正に行うことが可能になる。また、受信した印刷許可要求メールの履歴から、どのユーザがいつ自己のファイルの印刷の実行を要求して来たかが判るので、例えば当該ファイルの印刷物を利用しなければ仕事を進めることができないような環境を想定した場合、どのユーザが、まだ印刷要求を行っていないかを管理すれば、当該印刷要求を行っていないユーザの仕事が実際には進んでいないといったことを推定することも可能となるであろう。
なお、本発明は、上記印刷システムに限られず、上記した印刷許可の要求方法、当該方法をコンピュータにより実現するプログラムであるとしても良い。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(9)変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(9−1)上記実施の形態では、画像形成装置30から端末装置10への印刷許可要求および端末装置10から画像形成装置への当該要求に対する返答を、メールを利用して行うとしたが、許可要求等を装置間で送受信できるものであればメールに限定されることはなく、例えばFTP(File Transfer Protocol)等を利用することができる。
(9−2)上記実施の形態では、ユーザ(権利者、印刷指示者)の識別をユーザIDとパスワードの2つのコードを利用して行うとしたが、ユーザを特定できれば良く、1つのコード、例えばユーザIDだけを用いて各ユーザを特定することもできる。また、ユーザの特定という点からすれば、ユーザID、パスワードの代わりに、権利者、印刷指示者等の各ユーザに供される端末装置の識別コードを利用して、権利者に供される端末装置の識別コードと印刷指示者に供される端末装置の識別コードとが一致するか否かにより当該印刷指示者が印刷の許されているユーザか否かを判断する構成とすることも考えられる。
すなわち、権利者情報には、権利者を特定するための識別情報として、例えば権利者自身のユーザID、パスワードが含まれる構成であっても良いし、当該権利者に供される端末装置の識別コード等が含まれる構成であっても良いことになる。このことは、印刷指示者情報についても同様であり、いずれの構成としても上記印刷許否の判断を実現できるものである。
また、権利者を特定するための情報としては、権利者ではないユーザ(印刷が許可されていない不許可のユーザ)を示す識別コード等としても良い。この場合、不許可のユーザ以外のユーザを権利者として扱うようにすれば、権利者を特定することが可能になる。
(9−3)上記実施の形態では、権利者情報と印刷指示者情報を暗号化するとしたが、これに限定されず、例えば暗号化を行わない構成としても良い。
また、ネットワークとしては、上記LANに限定されず、印刷指示や印刷許可要求等を行えるものであれば、有線、無線のいずれの方式であっても良いし、インターネット、WAN等を用いる構成とすることもできる。そして、印刷装置としては、複写機に限られず、プリンタ、FAX等に適用できる。さらに、上記では複数の端末装置がネットワークに接続される構成例を説明したが、印刷装置と少なくとも権利者に供される端末装置とが接続されるシステム構成であれば適用できる。また、上記では画像形成装置30が、第1の情報が付随されたファイルおよび第2の情報を外部の端末装置20から取得するとしたが、取得方法はこれに限定されず、例えば当該ファイルを画像形成装置30自身に設けられたディスクドライブ等からの入力手段を介して取得するとしたり、第2の情報を操作パネルから受け付けて取得する構成とすることもできる。また、端末装置としては、PCに限られず、例えば無線による携帯端末等を用いるとしても良い。また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、印刷を許可されたユーザからの指示に基づき印刷を実行する構成の印刷装置および印刷システムに広く適用できる。
印刷システム1の全体構成を示す図である。 印刷システム1に含まれる端末装置10の構成を示すブロック図である。 印刷システム1に含まれる画像形成装置30の構成を示すブロック図である。 端末装置10において実行される権利者情報の登録処理の内容を示すフローチャートである。 端末装置10のディスプレイに表示される権利者情報入力受付画面21の表示例を示す図である。 権利者情報が登録されたファイルの構成例を模式的に示した図である。 印刷システム1に含まれる端末装置20において実行される印刷の指示処理の内容を示すフローチャートである。 端末装置20のディスプレイに表示される印刷指示者情報入力受付画面22の表示例を示す図である。 印刷指示者情報が登録されたファイルの構成例を模式的に示した図である。 画像形成装置30において印刷の実行指示を受付けたときに実行される処理の内容を示すフローチャートである。 画像形成装置30から端末装置10に送られる印刷許可要求メールの構成例を示す図である。 画像形成装置30に設けられるジョブ管理テーブル37の構成例を示す図である。 印刷許可要求メールを受信した端末装置10において実行される処理内容を示すフローチャートである。 画像形成装置30が端末装置10からの返答メールを受信した際に実行する返答メール受信処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 印刷システム
2 LAN
10、20 端末装置
11、31 制御部
12、32 通信インターフェース部
13、33 メール送受信部
30 画像形成装置(印刷装置)
35 プリンタ部

Claims (8)

  1. 印刷装置と少なくとも1つの端末装置とがネットワークを介して接続される印刷システムであって、
    前記印刷装置は、
    印刷に供されるデータに、当該印刷を許可されている許可者に関する第1の情報が付随されたファイルを取得する第1の取得手段と、
    前記ファイルに対する印刷の指示者に関する第2の情報を取得する第2の取得手段と、
    印刷手段と、
    取得された第1と第2の情報に基づいて、前記印刷の許否を判断し、許可しないことを判断すると前記印刷手段に前記印刷を実行させず、前記少なくとも1つの端末装置の内の前記許可者に供される端末装置に印刷許可を要求する制御手段と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
  2. 前記許可者に供される端末装置は、
    前記印刷装置からの許可要求を受付ける第1の受付手段と、
    前記許可要求に対する返答を返信する返信手段とを備え、
    前記印刷装置は、
    前記返答を受付ける第2の受付手段を備え、
    前記制御手段は、返答が印刷の許可を示すものである場合には、前記印刷手段に前記印刷を実行させることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記制御手段は、前記返答が印刷の許可を示さないものである場合には、前記ファイルを破棄することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
  4. 前記第1の情報には、前記許可者を特定するための第1の識別情報と当該許可者に供される端末装置のアドレスが含まれ、
    前記第2の情報には、前記指示者を特定するための第2の識別情報が含まれ、
    前記制御手段は、前記第1と第2の識別情報から前記指示者と許可者が同一人であるか否かを判断し、同一人でないと判断すると、前記印刷を許可しないとして前記印刷許可を前記アドレスで示される宛先に要求することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷システム。
  5. 前記第1および第2の情報は、暗号化されており、
    前記制御手段は、前記暗号化された第1および第2の情報を復号化する復号化手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷システム。
  6. 前記制御手段は、前記印刷許可を第1の電子メールを用いて要求し、
    前記第1の受付手段は、前記第1の電子メールにより前記許可要求を受付け、
    前記返信手段は、前記返答を第2の電子メールを用いて返信し、
    前記第2の受付手段は、前記第2の電子メールにより前記返答を受付けることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の印刷システム。
  7. 少なくとも1つの端末装置とネットワークを介して接続される印刷装置であって、
    印刷に供されるデータに、当該印刷を許可されている許可者に関する第1の情報が付随されたファイルを取得する第1の取得手段と、
    前記ファイルに対する印刷の指示者に関する第2の情報を取得する第2の取得手段と、
    印刷手段と、
    取得された第1と第2の情報に基づいて、前記印刷の許否を判断し、許可しないことを判断すると前記印刷手段に前記印刷を実行させず、前記少なくとも1つの端末装置の内の前記許可者に供される端末装置に印刷許可を要求する制御手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  8. 前記端末装置からの、前記印刷許可の要求に対する返答を受付ける受付手段を備え、
    前記制御手段は、返答が印刷の許可を示すものである場合には、前記印刷手段に前記印刷を実行させることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009148963A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置および画像形成プログラム
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