JP2006076404A - タイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

タイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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誠 石山
Seiji Koide
征史 小出
Masahiro Katayama
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Abstract

【課題】 タイヤの接触部分を考慮してタイヤの挙動解析やシミュレーションを高精度で実施する。
【解決手段】 任意の接地圧力Po、滑り速度Vo、温度Toにおいて、各々が摩擦係数μoである場合を基準として、タイヤの異なる部分における接触状態を、接地圧力P1、滑り速度V1、温度T1とする。このとき、接地圧力PoからP1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Cp、滑り速度VoからV1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Cv、及び温度ToからT1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Ctの各々を求める。これら求めた変化割合を掛け合わせることで、任意の接触状態における摩擦係数μsを求めることができる(μs=Cp・Cv・Ct・μo)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、タイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、プログラム及び記録媒体にかかり、自動車等に使用される空気入りタイヤの性能を解析するときに用いられるタイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、プログラム及び記録媒体に関する。
タイヤ挙動についての解析は、実際に設計・製造したタイヤを計測したり自動車に装着して得た性能試験結果を用いたりしたものから、計算機(コンピュータ)環境の発達に伴って、計算機上でシミュレーションによって実現できるようになってきている。このタイヤ挙動をシミュレーションによって解析する主要な方法としては、有限要素法(FEM)等の数値解析手法が主に用いられている。FEMは、構造体を有限個の要素でモデル化して、コンピュータを用いて構造体の挙動を解析する手法であり、その特徴から構造体を有限個の要素に分割する(以下、メッシュ分割、または要素分割という。)ことが必要である。また、近年、タイヤを剛体の多数の梁でモデル化する物理モデルも提案されている。
ところで、タイヤ挙動をを解析する場合、タイヤの接触部分を含めて高精度でシミュレーションすることが重要である。例えば、接触状態が異なれば、タイヤが路面から受ける力も異なり、最終的には車両の操縦安定性に影響を与えることになる。このため、従来のタイヤの解析では、タイヤと路面の間について一定値である摩擦係数(例えばクーロン摩擦係数)を用いて定義した条件を用いていた(例えば、特許文献1または特許文献2を参照)。
特開平11−201875号公報 特開平11−153520号公報
しかしながら、タイヤの接触部分では、様々な条件による変化が伴っている。
例えば、タイヤの構成材料であるゴムは金属材料と比べると非常に柔らかい物性を有するものであり、ゴムを平らな面に接触させつつ横に引っ張った場合の摩擦力は、ゴムの平面への押圧力、また、引っ張り力や引っ張り速度に依存する。また、実際の路面のように表面に凹凸の面にゴムを押し付けた場合には、ゴムの一部が路面の凹凸に合わせて変形し、その凹部に食い込む。その食い込み量は温度依存性を有する。すなわちゴムの温度が変化するとゴムの硬さが変化することによって、食い込み量が変化し、結果的に摩擦係数が変化する。このようなゴムの温度が変化することによる摩擦係数の変動も考慮する必要がある。
従って、摩擦係数を一定値で定義すると、タイヤの走行条件に合わせた適正なシミュレーションができない。
本発明は、上記事実を考慮して、タイヤの接触部分を考慮してタイヤの挙動解析やシミュレーションを高精度で実施することを可能とする、タイヤモデル、タイヤの挙動シミュレーション方法、プログラム及び記録媒体を得ることが目的である。
上記目的を達成するために本発明は、タイヤの接触部分について詳細に考慮した挙動解析を可能としたものである。
詳細には、請求項1に記載の発明は、使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、接地圧力依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする。
本発明では、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するとき、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、接地圧力依存性を有する摩擦係数を定義する。このように、接地圧力依存性を有する摩擦係数を定義することにより、シミュレーションの予測精度を向上することが可能である。例えば、タイヤのトレッドが路面に接触しているときの、トレッドのゴム挙動をシミュレーションする場合、接地圧力依存性を考慮したモデルでは、接地圧力の高い部分の摩擦係数を低めに設定し、接地圧力の高い部分の摩擦係数を低めに設定することによって、実際の現象に近い接地挙動が予測可能である。
特に、本発明では、タイヤのトレッドの角部で、過度に接地圧力が上昇するのを防ぐ効果がある。すなわちFEMは数値計算であるため、極端に任意部分の接地圧力が高くなると計算の収束性を阻害する場合がある。従って、接地圧力依存性を考慮して摩擦係数を定義すると、滑らかな(収束性の良い)計算を実施することができる。また、接地圧力の分布も実際のものに近似したものとなる。
請求項2に記載の発明は、使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、滑り速度依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする。
本発明では、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するとき、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、滑り速度依存性を有する摩擦係数を定義する。このように、滑り速度依存性を有する摩擦係数を定義することにより、シミュレーションの予測精度を向上することが可能である。例えば、タイヤを路面に接触させてスリップアングルを所定角度(例えば4度)とするとき、所定速度で転勤させたときの横カ変化は、速度増加にしたがって、摩擦係数が変動する。これによって、速度の違いによって横力が変化することを的確にシミュレーションすることができる。
特に本発明では、タイヤの横力に関する特性が実測に近づく。例えば、スリップ角の低い部分ではタイヤの接地面で滑っている部分は少なく、摩擦係数は高めになる。しかし、スリップ角が大きな場合(8度以上)、タイヤの接地面の大部分が滑り出すので、摩擦係数が低くなる。ところが、滑り依存性を考慮しない摩擦係数を設定すると、滑りによる摩擦係数低下の効果が解析中に組み込むことができず、スリップ角が大きい場合も大きな摩擦係数のままで、結果的に横力が高く計算され、実測と合わなくなる。本願発明では、滑り速度依存性を考慮することで、これを解消することができる。
請求項3に記載の発明は、前記滑り速度依存性を有する摩擦係数は、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分とを独立して有することを特徴とする。
タイヤの摩擦係数は、進行方向や旋回方向などによるタイヤに作用する力によって変動する。そこで、滑り速度依存性を有する摩擦係数を、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分とを独立して有するようにすれば、滑り速度の方向性を考慮して正確に扱うことができ、実際の現象に近い接地挙動が予測可能である。
請求項4に記載の発明は、使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、温度依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする。
タイヤの構成材料である一例のゴムは、ゴムの温度が変化するとゴムの硬さが変化することによって、接触した相手側への食い込み量が変化し、結果的に摩擦係数が変化する。そこで、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、温度依存性を有する摩擦係数を定義することによって、シミュレーションの予測精度を向上することが可能である。例えば、タイヤが非常に厳しい条件である自動車レースで応用される場合を考えた場合、走行状態によってタイヤ温度は変動し、グリップカが走行中に変動する。このようなシミュレーションに有効に作用する。
請求項5に記載の発明は、使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、接地圧力依存性、滑り速度依存性及び温度依存性の少なくとも2つの依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする。
タイヤの挙動を解析する場合、単一の状態であることは稀である。そこで、接地圧力依存性、滑り速度依存性及び温度依存性の少なくとも2つの依存性を有する摩擦係数を定義することで、複数の状態を同時に考慮した実際のタイヤ挙動に合致する解析を行うことができる。
この場合、請求項6にも記載したが、前記滑り速度依存性を有する摩擦係数は、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分とを独立して有するようにすれば、滑り速度の方向性をさらに考慮して正確に扱うことができ、より実際の現象に近い接地挙動が予測可能である。
前記モデルを用いることで、タイヤの挙動を精度良くシミュレーションすることができる。詳細には、請求項7に記載したように、(a)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ、(b)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ、(c)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ、(d)前記ステップ(c)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ、(e)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ、を含むタイヤの挙動シミュレーション方法によって、使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析することができる。
また、コンピュータによってタイヤの挙動を解析する場合、請求項8に記載したように、(A)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ、(B)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ、(C)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ、(D)前記ステップ(C)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ、(E)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ、を含むタイヤの挙動解析プログラムによって、タイヤの接触部分を考慮してタイヤの挙動を精度良く解析することができる。
さらに、コンピュータによってタイヤの挙動を解析する場合、(1)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ、(2)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ、(3)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ、(4)前記ステップ(3)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ、(5)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ、を含むタイヤの挙動解析プログラムを記憶媒体に記憶するようにし実行させ、データ収集するようにすれば、タイヤの接触部分を考慮してタイヤの挙動解析が精度良く予測可能となる。
以上説明したように本発明によれば、タイヤの接触部分を考慮してタイヤの挙動解析を精度良く予測可能とするモデルを提供でき、効率的なタイヤ開発を実現できる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は、タイヤの挙動解析に本発明を適用したものである。
〔第1実施の形態〕
図1には本発明のタイヤの挙動シミュレーション方法を実施するためのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤの性能を予測するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、CD−ROMやDVD等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらに、対応する装置を用いればよい。また、パーソナルコンピュータの他に、ワークステーションやスーパーコンピュータをタイヤ解析に用いてもよいことは勿論である。
(挙動シミュレーション)
図2は、本実施の形態にかかるタイヤの挙動解析プログラムの処理ルーチンを示すものである。ステップ100では、挙動解析の対象となるタイヤの設計案(タイヤ形状、構造、材料など)または、現存するタイヤの性能を評価する場合はそのタイヤそのものを定める。次のステップ102では、タイヤ設計案を数値解析上のモデルに落とし込むためのタイヤのタイヤモデルを作成する。このタイヤモデルの作成は、用いる数値解析手法により若干異なる。本実施の形態では数値解析手法として有限要素法(FEM)を用いるものとする。従って、上記ステップ102で作成するタイヤモデルは、有限要素法(FEM)に対応した要素分割、例えば、メッシュ分割によって複数の要素に分割され、タイヤを数値的・解析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラムヘのインプットデータ形式に数値化したものをいう。この要素分割とはタイヤ、及び路面(後述)等の対象物を小さな幾つかの(有限の)小部分に分割することをいう。この小部分ごとに計算を行い全ての小部分について計算した後、全部の小部分を足し合わせることにより全体の応答を得ることができる。
上記ステップ102のタイヤモデルの作成では、図3に示すタイヤモデル作成ルーチンが実行される。まず、ステップ112では、タイヤ径方向断面のモデル(タイヤ断面モデル、すなわちタイヤ断面データ)を作成する。また、タイヤ断面内のゴム、補教材(ベルト、プライ等、鉄・有機繊維等でできた補強コードをシート状に束ねたもの)をそれぞれ有限要素法のモデル化手法に応じてモデル化する。次のステップ114では、2次元データであるタイヤ断面データ(タイヤ径方向断面のモデル)を周方向に一周分(360度)展開し、タイヤの3次元(3D)モデルを作成する。
図18はタイヤ断面モデルの一例を示すもので、複数のゴム部材毎に分割されたカーカス22を有する空気入りタイヤ20を示している。このカーカス22はビード26により折り返されている。このカーカス22の内側はインナーライナー24とされ、インナーライナー24に延長上にはビードゴム36が配置している。また、折り返されたカーカス22により形成される略三角形状の領域はビードフィラー28とされている。カーカス22の上方には、ベルト30が配置しており、このベルト30の半径方向外側には溝が形成されたトレッドゴム32が配置し、カーカス22の軸方向外側にはサイドゴム34が配置している。なお、タイヤ断面モデルをゴム部材毎に複数分割した例を挙げたが、設計目的によって3角形等の任意の形状に分割してもよい。
次に、図3のステップ116では、タイヤ各部のゴムの構成材料を設定する。このステップでは、タイヤの各部位に応じた剛性などの材料特性の構成材料を選択する。
上記のようにしてタイヤの有限要素モデル、すなわちタイヤモデルを作成した後には、図2のステップ104へ進み、路面モデルの作成がなされる。
図2のステップ105では、タイヤ接触部分の摩擦係数を定義する。主に、タイヤトレッドと路面の摩擦状態を定義する。これは、タイヤ各部のゴムが接触するとき、作用する力を左右する摩擦係数が、接地圧力依存性、滑り速度依存性や温度依存性を有する場合があるので、これらを実際にあわせて定義可能とすることで、実際のタイヤ挙動に合致する解析を行うことを可能にするためである。
そこで、本実施の形態では、これら依存性に注目し、次式に示すように、摩擦係数μを関数fで表現する。
μ=f(p、v、t)
但し、pは接地圧力、vは速度、tは温度を表している。
なお、上記の式では、摩擦係数が接地圧力依存性、滑り速度依存性、及び温度依存性の全ての依存性を有する場合を想定したものであるが、これらの依存性のうち、少なくとも1つの依存性を有するようにしてもよい。この場合には、対象以外の依存性の項を削除または非考慮とすればよい(後述)。
次に、摩擦係数の依存性を詳細に説明する。
・接地圧力依存性
まず、摩擦係数の接地圧力依存性について説明する。図4は接地圧力依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)は測定結果図である。
図4(A)に示すように、接地圧力依存性を求めるために、ゴム片20を路面22に押しつけつつ路面と略平行な方向に移動させる(引っ張る)場合を考える。このとき、移動させる(引っ張る)力を横力Fx、及びゴム片20を路面22に押しつける力を押付力Fzとして、各々の力を測定する。なお、押付力Fzを変化させたときの横力Fxを変動させた複数の条件で測定する。この場合、接地圧力Pは押付力Fzをゴム片20の接地面積Sで除算することにより求めることができる(P=Fz/S)。また、摩擦係数μは横力Fxを押付力Fzで除算することにより求めることができる(μ=Fx/Fz)。このことから、上記実験結果を基にして接地圧力P及び摩擦係数μの関係を求めた結果を図4(B)に示す。従って、図4(B)の特性は、摩擦係数μの接地圧力Pの依存性を示すものである。この特性曲線を数式で近似することにより、ゴム片20の接地圧力依存性を有する摩擦係数μの特性を表現することができる。この特性を複数のゴム片などの摩擦係数を有する弾性材料について予め求め、データベース化することにより摩擦係数の接地圧力依存性を特定することができる。
なお、上記では、タイヤと路面との接触部分についての接地圧力依存性を有する摩擦係数μについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、タイヤとリムの接触部分や、サイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分について、接地圧力依存性を有する摩擦係数を定義してもよい。この場合でリムとタイヤの接触を扱う場合に、ゴム片20を作成するには、タイヤのリムに接する部位のゴム(ビードをカバーしているゴム)を用いて試験すればよく、タイヤからその部分のゴムを切り出すか、または、そのゴムを金型に入れて指定の寸法の試験片を作成すればよい。
・滑り速度依存性
次に、摩擦係数の滑り速度依存性について説明する。図5は滑り圧力依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)〜(D)は各々異なるゴム片の測定結果図である。
図5(A)に示すように、滑り依存性を求めるために、ゴム片20を路面22に押しつけつつ路面と略平行な方向に所定速度で移動させる(引っ張る)場合を考える。このとき、移動させる(引っ張る)速度を速度vとして測定する。この場合、摩擦係数の速度依存性は、使用するゴム種によって多少傾向が異なるという知見を得た。そこで、摩擦係数の速度依存性の特性の測定方法は、ゴム片20を押付力Fzで一定に押し当て、速度vを変化させて、ゴム片20を横に引っ張る試験を何回か繰り返す。そのときの各速度においての押付力Fz,横力Fxを計測し、摩擦係数μは上記と同様にして(=Fx/Fz)で求める。その結果である速度vと摩擦係数の関係を求める。図5(B),(C),(D)は、各々異なるゴム片について上記実験を行った結果の特性曲線を示した。この特性曲線を数式で近似することにより、ゴム片20の滑り依存性を有する摩擦係数μの特性を表現することができる。この特性を複数のゴム片などの摩擦係数を有する弾性材料について予め求め、データベース化することにより摩擦係数の滑り依存性を特定することができる。
なお、上記では、タイヤと路面との接触部分についての滑り依存性を有する摩擦係数μについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、タイヤとリムの接触部分や、サイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分について、滑り依存性を有する摩擦係数を定義してもよい。さらに、路面の滑らかさ(凹凸具合)に応じて変化する場合があるので、シミュレーションで用いる路面について測定することが大切である。
また、滑り依存性を有する摩擦係数μは、作用する力の方向によって異なる関数を定義してもよい。例えば、滑り速度依存性を有する摩擦係数を、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分との独立して定義してもよい。このように定義することにより直進時と旋回時の各々の状態に則した摩擦係数をsだめることができ、実際の状態に近い摩擦係数でシミュレーションすることができる。
・温度依存性
次に、摩擦係数の温度依存性について説明する。図6は温度依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)は測定結果図である。
図6(A)に示すように、温度依存性を求めるために、上記実験と同様に、ゴム片20を路面22に押しつけつつ路面と略平行な方向に移動させる(引っ張る)とき、ゴム片20の温度Tを変化させて測定する。この場合、1温度については、ゴム片20の温度、路面22の温度、及び雰囲気温度を一定温度Tに維持して測定を行い、複数の温度について測定することにより温度変化について測定するものとする。また、このとき、押付力Fzと速度vは一定条件のもと測定を行う。このようにして実験を行った結果を図6(B)に示す。図6(B)の特性は、摩擦係数μの温度Tの依存性を示すものである。この特性曲線を数式で近似することにより、ゴム片20の温度依存性を有する摩擦係数μの特性を表現することができる。この特性を複数のゴム片などの摩擦係数を有する弾性材料について予め求め、データベース化することにより摩擦係数の温度依存性を特定することができる。
なお、上記では、タイヤと路面との接触部分についての温度依存性を有する摩擦係数μについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、タイヤとリムの接触部分や、サイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分について、温度依存性を有する摩擦係数を定義してもよい。
・複合的依存性
次に、上記依存性を複合的に考慮した場合について説明する。図7は、任意のゴム片に関する依存性の説明図であり、(A)は接地圧力依存性、(B)は速度依存性、(C)は温度依存性を示した。
上述の接地圧力依存性、速度依存性、温度依存性は、それぞれ他の要因(依存性)を固定した場合の依存性を示したものである。実際のタイヤでは、接地圧力は接地しているタイヤの接地面内でも異なるし、走行条件によっても変動する。また、速度(滑り速度)も、タイヤが接地している場所によって異なるし、走行条件によっても変化する。同様に温度も環境温度によって変化する。これらの変動が重なり合って、変化しているのが実際のタイヤの摩擦係数である。
本実施の形態の有限要素モデルにおいても、上述の接地圧力依存性、速度依存性、温度依存性の関数を定義して表現する。これら定義した関数を重ね合わせたもの(掛け合わせたもの)が、求めるべき状態における摩擦係数μである。例えば、任意の接地圧力Po、滑り速度Vo、温度Toにおいて、各々が摩擦係数μoである場合を基準とする(図7参照)。この基準状態からの変動を以下のようにして考慮することで、タイヤの任意の接触状態における摩擦係数μsを求めることができる。
まず、タイヤの異なる部分における接触状態を、接地圧力P1、滑り速度V1、温度T1とする。このとき、接地圧力PoからP1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Cp、滑り速度VoからV1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Cv、及び温度ToからT1に変化したときの摩擦係数μの変化割合Ctの各々を求める。次式に示すように、これら求めた変化割合を掛け合わせることで、任意の接触状態における摩擦係数μsを求めることができる。次式は、上述の関数fによる摩擦係数μを求める数式に対応する。
μs=Cp・Cv・Ct・μo
なお、上記条件において、仮に温度が常に一定の場合は、摩擦係数は接地圧力依存性と速度依存性を考慮して求めることができる。すなわち、温度に関する変化割合Ctを一定(=1)とすればよい。数式を簡略化するするには、次式に示すようにその項を削除すればよい。なお、圧力依存性及び滑り依存性の何れかについても同様である。
μs=Cp・Cv・μo
但し、温度は常に一定。
上記では、関数で各依存度を定義してそれらを重ね合わせることにより任意の状態における摩擦係数を表したが、これに限定されるものではない。例えば他の方法として、マトリックス(表、行列)によって摩擦係数の依存性を与えることができる。マトリックス表現の一例は、接地圧力3水準P1,P2,P3、滑り速度3水準V1,V2,V3,温度3水準T1,T2,T3を予め定めておき、その全ての組み合わせ27通りにおいて、前述の方法で摩擦係数を計測する。これをマトリックスの形でデータベースとして定義しておけば、FEM計算中にそのデータベースのマトリックスから任意の条件の時の摩擦係数を算出できる。算出する場合は、例えばマトリックスをカーブフィットして求めても良い。
この場合、温度がT1で常に一定な場合のシミュレーションの場合を想定すると、摩擦係数は、接地圧力依存性と滑り速度依存性を考慮することになる。この場合、次表に示すように摩擦係数を定義することができる。
Figure 2006076404
ここで、ゴムの摩擦係数について、具体的な測定方法について説明する。
まず、摩擦係数を求めるのに用いる弾性材料であるゴムは、タイヤのトレッド部分のゴムを用いる。これはタイヤが路面に接するのは、主にトレッド部分のためである。トレッド部分は通常1種類のゴムから成る。そこで、ゴム片20(試験片)を作成する方法は次の2例がある。第1例は、実際のタイヤからゴムを切り出してゴム片20を作成する方法である。第2例は、試験片の形をした金型を作り、加硫する前の未加硫ゴムを金型に押し込み、実際のタイヤ作成と同様に、高温と高圧力を与えて、ゴム片20を作成する方法である。
次に、作成したゴム片20を薄い円筒状のゴム(500円玉の大きさ程度)にする。このゴム片20を押付力Fzで路面に押し付け、速度vで左右に移動したときの横力Fxを測定する。このとき摩擦係数は、上述のように(Fx/Fz)求められるので、押付力Fzを変化させて測定することで、摩擦係数の接地圧力依存性が得られる。次に、押付力Fzを一定とし、移動する速度vを変化させて、同様にして摩擦係数を求める。速度vを変化させることで摩擦係数の速度依存性が得られる。次に、試験機の環境温度を管理し、温度を変化させる。ここでは、一10度から130度まで変化させて、摩擦係数を測定する。例えば、レース用のゴムでは、80度以上で高い摩擦係数を示し、室温ではあまり摩擦係数は高くない。これらの実験値を用いて摩擦係数を定義する。
上述のように、摩擦係数の接地圧力依存性、滑り速度依存性、温度依存性を考慮した接触状態の特徴を有する摩擦係数を備えた、タイヤの有限要素モデルを作成することにより、精度の高いFEM解析を実行することができる。
なお、上述ではの摩擦係数の対象としてタイヤ有限要素モデルについて説明しているが、有限要素モデルに限定するものではなく、FTire,RMOD−KあるいはCDTireのような物理タイヤモデルに応用することも可能である。また、本発明の手法は、乾燥路面(ドライ:DRY)に限定したものではなく、濡れ(ウェット:WET)、氷上、雪上路面についても適用可能である。
このようにして、摩擦係数の設定がなされると、次のステップ106において、境界条件の設定がなされる。この境界条件とは、タイヤモデルに解析上すなわちタイヤの挙動をシミュレートする上で必要なものであり、タイヤモデルに付与する各種条件である。このステップ106の境界条件の設定では、まず、タイヤモデルには内圧を与えて、タイヤモデルに回転変位及び直進変位(変位は力、速度でも良い)の少なくとも一方と、予め定めた負荷荷重とを与える。これらの設定により、動的に摩擦係数μを定めることができる。すなわち、例えば、内圧や負荷加重などにより接地圧力依存性を考慮することができ、回転速度が定まることによって、速度依存性を考慮することができ、環境温度等の温度設定により温度依存性を考慮することができる。なお、摩擦係数μを動的に考慮することは次のステップで処理してもよい。
次に、ステップ106までに作成されたり設定されたりした数値モデルをもとに、解析としてのタイヤモデルの変形計算を行う。すなわち、上記ステップ106で境界条件の設定が終了すると、ステップ108へ進み、タイヤモデルの変形計算を行う。このステップ108では、タイヤモデルおよび与えた境界条件より、有限要素法に基づいてタイヤモデルの変形計算を行う。この変形計算は、タイヤ転動時の状態を得るために(過渡的な状態を得るために)、タイヤモデルの変形計算を繰り返し(例えば1msec以内の計算を繰り返して行い)、その度に境界条件を更新するようにしてもよい。また、変形計算は、タイヤ変形が定常状態となることを想定した予め定めた計算時間を採用することができる。次のステップ110では、上述の計算結果を出力する。この計算結果とは、タイヤ変形時の物理量を採用する。
なお、計算結果の出力は、タイヤの接地部の形状や接地圧力の分布、タイヤ中心に作用する力等の値または分布を可視化することを採用してもよい。これらは計算結果の値や変化量または変化率、力の向き(ベクトル)そして分布から導出することができ、それらをタイヤモデル周辺やパターン周辺とを共に線図等で表せば、把握しやすく提示可能な可視化をすることができる。
このように、本実施の形態では、タイヤの接触部分について、接地圧力、速度及び温度の各依存性によって動的に摩擦係数を定めているので、実際のタイヤの挙動に則したシミュレーションをすることができる。
なお、タイヤの挙動を解析する場合、解析対象としてタイヤとリムの組み合わせて、リムとタイヤを1体の構造物として解析を行なうことが重要である。この場合、上記の処理に(図2のステップ102の後に)、組立体モデルの作成処理を追加し、図2のステップ105の摩擦係数の設定において、タイヤのビード部分とリムの接触部分についても摩擦係数を設定して、タイヤモデルの変形計算(ステップ108)を組立体モデルの変形計算に代えて実行すればよい。この組立体モデルの作成処理は、リムをモデル化すると共に、タイヤモデルにリムモデルを組み付けた組立体モデルを作成すればよい。このように、タイヤモデルとリムモデル(ホイール)からなる組立体モデルを用いてFEMにより解析することで、タイヤ単体のみならずリム付きタイヤの解析を容易にすることができる。
次に、本発明の実施例を詳細に説明する。
〔第1実施例〕
本実施例では、ブロックモデルを平らな路面に接触させる解析を、接地圧力依存性を考慮した場合と、考慮しない場合とについて検討したものである。本実施例で利用したゴム片20は、巾30mm、奥行き20mm、高さ8mmの直方体のゴム片を用い、上述のようにシミュレーション(FEM)するためにモデル化した。このモデル化したゴム片を図8(A)に示した。この形状はタイヤのトレッド面に配置された1つの陸部を想定したものである。以下、この1つの陸部をブロックと呼ぶ。
このブロックを、平板に押し付けた時の接地圧力分布を、上述のシミュレーションにより解析した。押付力は、15kgfである。このとき平均接地圧力は、250kPaとなる。
次に、摩擦係数を1.0で一定とした接地圧力依存性なしとした場合と、上記実施の形態による接地圧力依存性を考慮した摩擦係数を入力した場合との2つで検討した。図8(B)は、ブロックの中央の線上(中腹部について)の接地圧力分布を、端から端までプロットしたものである。なお、接地圧力依存性に用いた摩擦係数は、図8(C)に示すように、200kPaで1.0で、400kPaで0.6となる。
上記の解析によって、摩擦係数を1.0で固定とした場合は、ブロックのエッジ部分で非常に高い接地圧力を示した。この解析結果は、実測値と比較した場合、エッジ部分で高すぎることが判明した。これに対して、実験から求めた、接地圧力依存性を用いた摩擦係数を用いた解析では、エッジ部分で接地圧力が異常に上昇することなく、実測に則した妥当なレベルにある。従って、接地圧力依存性を考慮した摩擦係数を入力することによって、正確な解析が実行されたことが理解できる。
〔第2実施例〕
本実施例は、タイヤモデルとして、物理モデルを採用し、摩擦係数の滑り依存性を考慮して解析したものである。また、本実施例では、235/50R16のタイヤサイズであるタイヤについて、速度100キロ、荷重4kNの押付力Fz、スリップ角SAを変化させたときの横力を解析した。
図9はスリップ角SAと横力Fyの関係であり、(A)は摩擦係数の滑り速度依存性を考慮しなかった場合、(B)は摩擦係数の滑り速度依存性を考慮した場合を示している。なお、図中、点線は実測値の特性を示し、実線は解析による予測値の特性を示している。
物理モデルによる解析では、摩擦係数は次の表2及び表3で定義する。両解析とも、摩擦係数の接地圧力依存性は考慮するものとする。
Figure 2006076404
Figure 2006076404
図9及び表2、3から理解されるように、滑り速度依存性を考慮しないと、特にスリップ角SAが大きいところで、実測値から乖離するが、摩擦係数の滑り速度依存性を考慮することで実測値に近い予測値を得ることが可能となり、精度の高い解析を実現することができる。
〔第3実施例〕
本実施例では、高性能系PSRを用いたコーナリング解析を行ったものである。すなわち、タイヤモデルを平らな路面に接触させつつスリップ角SAを変化させた場合の解析を、接地圧力依存性を考慮した場合と、考慮しない場合とについて検討したものである。また、本実施例では、解析(シミュレーション)として、陽解法FEMを用いた。
また、本実施例では、タイヤサイズP225/55R16のタイヤについて時速100km/hでスリップ角SAが4度で旋回するときの接地形状を予測したものである。図10(A)には予測条件を示し、(B)には滑り速度依存性を考慮した場合の接地部分、(C)には滑り速度依存性を考慮しない場合の接地部分を示した。
なお、図10(B),(C)では領域内の斜線を変えることで接地圧力の差異を表している。また、図は、タイヤの接地部分を下から(タイヤと対向する向きから)見たイメージである。つまり、透明な路面をタイヤが転がる様子を路面の下から見上げたことに相当する。このとき、荷重は400kgf、キャンバー角は0度。内圧は200kPaである。
図10(B)及び図10(C)から理解できるように、摩擦係数が一定の場合では(図10(C))、有限要素の各節点が路面と接したときに、滑らかに滑ることができず、路面に引っかかりやすくなっている。そのため、接地圧力分布が、不連続になりやすく、正確ではない。特に、接地圧力が高い部分は、摩擦係数一定であると滑りにくく、接地しているエリアのエッジ部分が路面に引っかかり易くなっていると考えられる。
一方、摩擦係数に接地圧力依存性と滑り速度依存性を入れた場合は、解析が滑らかに行われている。すなわち、接地圧力が高い部分の摩擦係数は、接地圧力依存性を考慮することで小さくなり、また、滑り速度の速い部分の摩擦係数も滑り速度依存性を考慮することで小さくなるため、より現実に近い解析を行うことができたものである。
〔第4実施例〕
本実施例は、タイヤモデルとして、物理モデルを採用し、摩擦係数の温度依存性を考慮して解析したものである。また、本実施例では、第2実施例と同様に、235/50R16のタイヤサイズであるタイヤについて、速度100キロ、荷重4kNの押付力Fz、スリップ角SAを変化させたときの横力を解析した。
図11はスリップ角SAと横力Fxの関係であり、(A)は温度25度のときの摩擦係数の温度依存性を考慮した場合、(B)は温度50度のときの摩擦係数の温度依存性を考慮した場合を示している。なお、図中、点線は温度50度の実測値の特性を示し、実線は各温度での解析による予測値の特性を示している。
なお、摩擦係数は次の表2及び表3で定義する。両解析とも、摩擦係数の接地圧力依存性は考慮するものとする。
Figure 2006076404
Figure 2006076404
図11及び表4、5から理解されるように、摩擦係数の温度依存性を考慮しないと、実験値に比べて、横力が小さい。これに対して、温度50度での摩擦係数を実験によって特定し、上の表のように正しく摩擦係数を決定すれば、図11(B)に示すように実験値とほぼ一致する特性が得られた。従って、ゴム材料は、温度によって摩擦係数が変化するので、シミュレーションにおいても摩擦係数の温度依存性を考慮することが必要であることが理解できる。このように、温度依存性を有する摩擦係数を用いることで、実測値に近い予測値を得ることが可能となり、精度の高い解析を実現することができる。
〔第5実施例〕
本実施例は、タイヤモデルとして、乗用車用のタイヤをモデル化し、タイヤ周方向の摩擦係数とタイヤ幅方向の摩擦係数を変化させて解析したものである。また、本実施例では、215/55R15のタイヤサイズである乗用車用のタイヤについて、パターンが周方向に縦溝が4本あるだけで、横溝は存在しないものを採用した。
なお、本実施例では、タイヤ周方向の摩擦係数とタイヤ幅方向の摩擦係数を扱い、タイヤ周方向の力を前後力Fxとし、タイヤ幅方向の力を横力Fyとし、両者をシミュレーションした。
図12(A)にはタイヤモデルの側面図を示し、(B)にはそのタイヤモデルの直進時の接地形状を接地圧力の分布と共に示した。図12(B)は荷重400Kgfで押し付けたときの接触部分を示している。また、図12(B)では、接地圧力の分布を表している。
また、図13は、本実施例における解析で用いた摩擦係数を示したものである。図13に示すように、この例では、滑り速度依存性を考慮した摩擦係数を用いている。滑り速度が0のときは摩擦係数は1.0で、滑り速度が増加するにしたがって摩擦係数が低下する特性を有している。
図13に示す滑り速度に対する摩擦係数の特性を用いて解析した結果を図14に示す。
図14(A)は、タイヤを速度40km/hで転動しながら、スリップ角度SAを−10度から+10度まで変化させたときに発生する横力Fyを、実測値と解析による計算値とで比較したものである。図中、点線が実測値による特性を示し、実線が解析による予測結果である。図14(A)に示すように、横力については実測値と解析結果の値がほぼ一致している。
一方、図14(B)は、前後方向にスリップ率を与えたときの前後力を実測値と解析による計算値とで比較したものである。図中、点線が実測値による特性を示し、実線が解析による予測結果である。この場合、速度は40km/h、荷重は400kgfである。なお、スリップ率は、路面速度とタイヤ速度に差を与えることで定義でき、%はその差を現したものである。例えば、自動車が加速する場合や、減速する場合にタイヤはこのような状態になる。
図14(B)に示すように、実測結果と解析結果とが一致せずに誤差を生じている。図14(B)の例では実測値による特性(点線)の方が、高い前後力Fxを発生している。
従って、図13に示す特性による、1つの摩擦係数を定義した場合、横力は実測値に相当するが、前後力が実測値に一致しない場合がある。
ここで、解析による予測値と実験などによる実測値は一致することを望むのは当然である。例えば、車輌をモデル化して、その車輌にタイヤモデルを4輪取り付けて、車輌シミュレーションをするような場合、可能な限りタイヤモデルが実際のタイヤと同じような横カ特性、前後力特性を持っていることが重要である。このことは、実測に近い特性を有するタイヤモデルを作成することが必要である。従って、摩擦係数の設定は、前後カや横カに大きく影響を与えることが明らかであるので、摩擦係数の設定をその方向性により調節することが実測と解析による予測値の横力Fyや前後力Fxの差異を調節するのに最も有効である。
本実施例では、横カFyはほぼ一致していたが、前後力Fxが不一致であったことから、横方向(タイヤ幅方向)に対しての摩擦係数と、前後方向(タイヤ周方向)に対する摩擦係数を別々に設定することが好ましい結果を得る。目的は、横力と前後力の両方とも実測と同じようにFEMで予測可能とするためである。
そこで、図16に示すように、タイヤで扱う方向に応じて2つの摩擦係数を定める。図中、実線は図13に示す摩擦係数であり、この摩擦係数はそのままタイヤの幅方向の摩擦係数の特性として用いる。破線は、実線の摩擦係数を20%増加した摩擦係数の特性であり、この摩擦係数をタイヤの周方向に対しての摩擦係数の特性として用いる。すなわち、図17に示すように、タイヤの幅方向については実線の摩擦特性を、タイヤの周方向に対しては破線の摩擦係数を、それぞれ別々に定義する。
このように、タイヤ周方向とタイヤ幅方向に別々に摩擦係数を定義し、解析した予測結果を図15に示す。図15(A)は、横力Fyの予測結果であり、図15(B)は前後力Fxの予測結果である。なお、図15(B)には、細線で図14(B)の実線を示し、タイヤの周方向に対して別個の摩擦係数を定めたときの予測結果を太い実線で示した。
図15から理解されるように、タイヤで扱う方向に応じて2つの摩擦係数(タイヤ幅方向の摩擦係数、タイヤ周方向の摩擦係数)を定めることにより、横力と共に前後力の双方の力が、ほぼ一致した。このことから、例えばタイヤ前後力を注目して摩擦係数を一律に(1つの摩擦係数で)20%増加すると、前後力の特性は一致しても、横力が大きくずれてしまうと考えられる。本実施例のように、別々の大きさの摩擦係数を、タイヤの幅方向と周方向に対して別々に定義することで、タイヤで扱う方向に応じて解析することが可能になる。
これは、前後方向にタイヤが発生する力と、幅方向に対してタイヤが発生するカは、しばしば大きさが異なることがあり、この場合に摩擦係数を2つ定義することで、精度の高いFEM予測を可能にすることができる。
なお、本実施例では、前後方向にタイヤが発生する力と、幅方向に対してタイヤが発生するカとの2つの力について説明したが、これに限定されるものではなく、タイヤ解析で発生する他の方向に関する摩擦係数を定義してもよい。
本発明の実施の形態にかかる、タイヤの挙動シミュレーション方法を実施するためのパーソナルコンピュータの概略図である。 本発明の実施の形態にかかる、タイヤの挙動解析プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 タイヤモデル作成処理の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる接地圧力依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)は測定結果図である。 本実施の形態にかかる滑り速度依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)は任意のゴム片による測定結果図、(C)は他のゴム片による測定結果図、(D)はそれ以外のゴム片による測定結果図である。 本実施の形態にかかる温度依存性の説明図であり、(A)は検証実験想定図、(B)は測定結果図である。 本実施の形態にかかる、任意のゴム片に関する依存性の説明図であり、(A)は接地圧力依存性、(B)は速度依存性、(C)は温度依存性を示す。 第1実施例における、(A)はモデル化したゴム片のイメージ図、(B)はブロックの中央の線上(中腹部について)の接地圧力分布、(C)は接地圧力と摩擦係数の関係を示す特性図である。 第2実施例におけるスリップ角SAと横力Fxの関係であり、(A)は摩擦係数の滑り速度依存性を考慮しなかった場合、(B)は摩擦係数の滑り速度依存性を考慮した場合を示す特性図である。 第3実施例について、(A)は予測条件を示し、(B)は滑り速度依存性を考慮した場合の接地部分、(C)は滑り速度依存性を考慮しない場合の接地部分を示した線図である。 第4実施例について、スリップ角SAと横力Fxの関係であり、(A)は温度25度のときの摩擦係数の温度依存性を考慮した場合、(B)は温度50度のときの摩擦係数の温度依存性を考慮した場合を示す特性図である。 (A)はタイヤモデルの側面図を示し、(B)はそのタイヤモデルの直進時の接地形状を示す線図である。 第5実施例において1つの摩擦係数を示す特性図である。 図13に示す摩擦係数によるスリップ角と力の関係を示す曲線を示し、(A)は横力、(B)は前後力を示す。 第5実施例の解析結果としてスリップ角と力の関係を示す曲線を示し、(A)は横力、(B)は前後力を示す。 第5実施例において2つの摩擦係数を示す特性図である。 第5実施例の摩擦係数定義の説明図である。 タイヤ断面モデルを示す線図である。
符号の説明
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
30 タイヤモデル
FD フレキシブルディスク(記録媒体)

Claims (9)

  1. 使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、
    タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、接地圧力依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする
    タイヤモデル。
  2. 使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、
    タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、滑り速度依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする
    タイヤモデル。
  3. 前記滑り速度依存性を有する摩擦係数は、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分とを独立して有することを特徴とする請求項2に記載のタイヤモデル。
  4. 使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、
    タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、温度依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする
    タイヤモデル。
  5. 使用状態でタイヤの挙動を模擬的に解析するために、タイヤを数値計算モデルに対応させて計算するタイヤモデルであって、
    タイヤと路面の接触部分、タイヤとリムの接触部分、及びサイプで分断されたトレッドの材料同士の接触部分の少なくとも1つについて、接地圧力依存性、滑り速度依存性及び温度依存性の少なくとも2つの依存性を有する摩擦係数を定義したことを特徴とする
    タイヤモデル。
  6. 前記滑り速度依存性を有する摩擦係数は、タイヤ周方向に対する滑り速度依存性の成分と、タイヤ幅方向に対する滑り速度依存性の成分とを独立して有することを特徴とする請求項5に記載のタイヤモデル。
  7. 次の各ステップを含むタイヤの挙動シミュレーション方法。
    (a)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ。
    (b)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ。
    (c)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ。
    (d)前記ステップ(c)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ。
    (e)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ。
  8. コンピュータによってタイヤの挙動を解析するために、次の各ステップを含むことを特徴とするタイヤの挙動解析プログラム。
    (A)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ。
    (B)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ。
    (C)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ。
    (D)前記ステップ(C)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ。
    (E)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ。
  9. コンピュータによってタイヤの挙動を解析するためのタイヤの挙動解析プログラムを記録した記録媒体であって、次の各ステップを含むことを特徴とするタイヤの挙動解析プログラムを記録した記録媒体。
    (1)数値計算モデルとして接地及び転動により変形を与えることが可能なタイヤモデルとして、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のタイヤモデルを定めるステップ。
    (2)タイヤ性能を使用状態で解析するために、前記タイヤモデルに使用条件を付与するステップ。
    (3)前記タイヤモデルの変形計算を実行するステップ。
    (4)前記ステップ(3)におけるタイヤモデルに生じる物理量を求めるステップ。
    (5)前記物理量によりタイヤの性能を予測するステップ。
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