JP2006057161A - 抗菌部材、抗菌革材及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 非導電性の母材の表面の少なくとも一部にカーボン材を混在させ、カーボン材の表面に銀38を析出させた抗菌部材。抗菌部材にはカーボン材が混在されているので、非導電性の母材を導電性にして電解処理を行うことが可能となり、電解処理によって電解液中の銀38を析出させて、この銀38の殺菌作用によって抗菌作用を持たせることができる。また、カーボン材は、臭いの吸着作用を有し、不快な臭いの発生を抑制することができる。更に、抗菌部材には、カーボン材に加えて粉末状シリカゲルを混在させることができる。
【選択図】 図6
Description
また、本発明の他の目的は、表面処理によって銀による抗菌性を有する抗菌部材の製造方法を提供することである。
また、本発明の請求項2に記載の抗菌部材では、非導電性の母材の表面の少なくとも一部にアルミニウム材を混在させ、前記アルミニウム材の表面に形成された陽極酸化被膜に銀を析出させたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の抗菌部材では、前記母材の表面の少なくとも一部には、更に、シリカゲルが混在されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の抗菌部材の製造方法では、カーボン材が混在された非導電性の母材を、硫酸浴又はシュウ酸浴或いはこれらの混合浴中に硝酸銀又は硫酸銀或いは硝酸銀及び硫酸銀の混合物を添加した電解液中にて、交直重畳電流、交流電流、マイナス波を流すPR電流又はマイナス波を流すパルス波のいずれかを加えて電解処理し、これによって、添加した硝酸銀又は硫酸銀の銀を前記カーボン材の表面に析出させたことを特徴とする。
まず、図1〜図3を参照して、本発明に従う抗菌部材となる被表面処理部材について説明する。図1は、本発明に従う抗菌部材の母材としての布製部材にカーボン材又はアルミニウム材を混在させたもの(被表面処理部材)を簡略的に示す斜視図であり、図2は、本発明に従う抗菌部材の母材としての発泡性樹脂製部材にカーボン材又はアルミニウム材を混在させたもの(被表面処理部材)を簡略的に示す斜視図であり、図3は、本発明に従う抗菌部材の母材としての革製部材にカーボン材又はアルミニウム材を混在させたもの(被表面処理部材)を簡略的に示す斜視図である。
実施例1
析出した銀の抗菌効果を確認するために、不織布の母材に次のとおりの条件にて表面処理を行った。
実施例1として、図5に示す表面処理装置を用い、硫酸100g/リットルの硫酸浴に硫酸銀5g/リットルを添加した電解液を用いて電解処理を行った。母材として不織布(縦50mmX横50mmX厚さ0.5mm)を用い、この不織布に無機系接着剤を塗り込むように塗布した後、粉末状カーボンを埋設するように散布して無機系接着剤中に押し込むようにして不織布に粉末状カーボンを混在させた。この不織布を陽極(プラス)側とし、カーボン電極を陰極(マイナス)側として電解処理を行った。電解処理中の電解液の温度は15℃であり、電解処理中、交流と直流の電流比を1:1とした交直重畳の電流を加えた。この電解電流の電流密度は1.0A/dm2 であり、上記の条件で電解処理を10分行い、不織布に混在させた粉末状カーボンに銀を析出させた。
実施例2として実施例1と同様の表面処理装置を用い、また母材として織布(縦50mmX横50mmX厚さ0.5mm)を用い、実施例1と同様にしてこの織布に粉末状カーボンを混在させ、粉末状カーボンを混在させた織布を、硫酸200g/リットルの硫酸浴に硝酸銀10g/リットルを添加した電解液を用いて電解処理を行った。電解処理の条件は実施例1と同様であり、この電解処理を施して織布に混在させた粉末状カーボンに銀を析出させた。
比較例として、母材としての不織布を表面処理を施すことなく用いた。
脚及び指の骨折部の痒み、かぶれなどの抑制確認試験
実施例1及び2並びに比較例のものを用いて脚及び指の骨折部にギブスなどを装着したときの装着部位における痒み、かぶれなどの抑制確認試験を行った。脚の骨折部においては、6人の患者の2人ずつにそれぞれギブスが装着される前に治療すべき部位に実施例1及び2並びに比較例のものを巻いて装着し、装着した上からギブスを装着し、このように取り付けた後の時間の経過に伴う皮膚の痒みの発生状況を調べた。また、指の骨折部においても、別の6人の患者の2人ずつにそれぞれアルミニウムの固定金具を実施例1及び2並びに比較例のもので包装し、包装した固定金具を骨折部に装着しその周りを包袋で巻いて指を固定し、このように取り付けた後の時間の経過に伴う皮膚の痒みの発生状況を調べた。この確認試験の結果は、表1に示す通りであった。
[銀イオン析出確認試験]
実施例1の条件において、1枚の不織布の全面に、粉末状カーボンを混入した接着剤を塗布して不織布に粉末状カーボンを混在させ、この不織布を用いて電解処理を行い、この不織布に混在された粉末状カーボンに銀イオンが析出しているか否かを確認した。測定には、ハンナ インスツルメンツ社製(HANNA INSTRUMENTS)(イタリア)の銀イオンメータを使用した。具体的には、まずこの不織布の一端部(電源が接続されている端部から遠い方の端部)を5cmX5cmの大きさに切り取り、500mlの水に10分間浸した。その後、この水から50mlを抽出し、この50mlの水に専用試薬を添加し、この専用試薬と水中の銀イオンとの反応によって銀イオンを発光させ、吸光光度法で銀イオンの濃度を測定した。測定は、専用試薬を添加したときを基準として32分後の銀イオン濃度を測定した。その結果、測定された銀イオン濃度は0.023ppmであり、実施例1を用いた不織布が銀イオンを析出していることが確認できた。
4,4A,4B,4C 母材
6 布製部材
8 粉末状カーボン
10,14,18,19 被表面処理部材
12 発泡性樹脂製部材
16,17 革製部材
20 無機系接着剤
22 電解槽
24,26 電極
32 直流電源
36 交流電源
38 銀
Claims (9)
- 非導電性の母材の表面の少なくとも一部にカーボン材を混在させ、前記カーボン材の表面に銀を析出させたことを特徴とする抗菌部材。
- 非導電性の母材の表面の少なくとも一部にアルミニウム材を混在させ、前記アルミニウム材の表面に形成された陽極酸化被膜に銀を析出させたことを特徴とする抗菌部材。
- 前記母材が、布製部材、革製部材又は発泡性樹脂製部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌部材。
- 前記母材の表面の少なくとも一部には、更に、シリカゲルが混在されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌部材。
- 革製部材の表面にアルミニウム材を含むなめし剤を用いたなめし処理を行うことによってアルミニウム材を混在させ、前記アルミニウム材の表面に形成した陽極酸化被膜に銀を析出させたことを特徴とする抗菌革材。
- 革製部材の表面にカーボン材を含むなめし剤を用いたなめし処理を行うことによってカーボン材を混在させ、前記カーボン材の表面に銀を析出させたことを特徴とする抗菌革材。
- 前記革製部材の表面には、更に、シリカゲルが混在されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の抗菌革材。
- カーボン材が混在された非導電性の母材を、硫酸浴又はシュウ酸浴或いはこれらの混合浴中に硝酸銀又は硫酸銀或いは硝酸銀及び硫酸銀の混合物を添加した電解液中にて、交直重畳電流、交流電流、マイナス波を流すPR電流又はマイナス波を流すパルス波のいずれかを加えて電解処理し、これによって、添加した硝酸銀又は硫酸銀の銀を前記カーボン材の表面に析出させたことを特徴とする抗菌部材の製造方法。
- アルミニウム材が混在された非導電性の母材を、硫酸浴又はシュウ酸浴或いはこれらの混合浴中に硝酸銀又は硫酸銀或いは硝酸銀及び硫酸銀の混合物を添加した電解液中にて、交直重畳電流、交流電流、マイナス波を流すPR電流又はマイナス波を流すパルス波のいずれかを加えて電解処理し、これによって、前記アルミニウム材の表面に陽極酸化被膜を形成すると同時に、添加した硝酸銀又は硫酸銀の銀を前記陽極酸化被膜に析出させたことを特徴とする抗菌部材の製造方法。
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