JP2006029145A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 バウンスが発生した場合であっても、燃料噴射の調量精度の確保が可能な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 燃料通路を形成する内周面13、15に弁座14を有する弁ボディ12と、弁座14に着座および離座する弁部材30と、弁座14の下流側に配置され、燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔21とを備え、弁部材30を着座方向および離座方向に移動することで、噴孔21からの燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁10において、弁部材30には、内周面15に摺動可能に配置され、内周面15に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部33aを有する摺動軸部33が設けられており、弁部材30が弁座14から離座方向に移動するときつまり燃料噴射弁10の開時には、切欠き部33aを閉じる領域と、切欠き部33aを開く領域とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料通路を形成する内周面13、15に弁座14を有する弁ボディ12と、弁座14に着座および離座する弁部材30と、弁座14の下流側に配置され、燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔21とを備え、弁部材30を着座方向および離座方向に移動することで、噴孔21からの燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁10において、弁部材30には、内周面15に摺動可能に配置され、内周面15に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部33aを有する摺動軸部33が設けられており、弁部材30が弁座14から離座方向に移動するときつまり燃料噴射弁10の開時には、切欠き部33aを閉じる領域と、切欠き部33aを開く領域とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料噴射弁に関し、例えば内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に適用して好適なものである。
燃料噴射弁としては、例えば内燃機関の燃焼室に直接あるいは間接的に燃料噴射するインジェクタが知られている。インジェクタから供給された燃料は、吸気管あるいは燃焼室において空気と混合され、燃焼室内に可燃混合気を形成する。燃焼室内の可燃混合気はピストン運動により圧縮された後、点火装置により着火燃焼し、内燃機関の動力として利用されている。この種のインジェクタは、弁ボディと、弁ボディの弁座に離座および着座可能なニードルとからなる弁部を有しており、ニードルが弁座に離座および着座することにより弁部が開閉され、燃料の噴射および噴射の停止が行なわれる(特許文献1、2参照)。
内燃機関へ所定の燃料噴射量を供給するために弁部を開閉するとき、ニードルのバウンスが発生する場合がある。例えば閉時にバウンスが発生すると、瞬間的に開になって不要な燃料が噴射される等の燃料噴射調量の不安定あるいは制御不能な状態に陥るおそれがある。場合によっては低噴射量での調量精度が悪化し、使用できる燃料噴射調量の領域いわゆるダイナミックレンジが制限される可能性があるため、バウンス抑制することが重要となっている。
特許文献1では、ニードルのバウンスを流体のダンパ効果により抑制する技術が開示されている。ダンパ室が弁ボディ内の燃料通路に配置されており、ニードルの弁座への着座により、ダンパ室内に蓄えられる流体としての燃料の容積が減少し、離座によりその容積が増えるものである。
特許文献2では、電磁力により駆動される可動コアと、これに連結されて協働するニードルとの連結部に、弾性体を組み込む技術が開示されている。
特開2002−22050号公報
特開2001−153003号公報
しかしながら、特許文献1等の従来技術では、燃料噴射の調量精度に影響を及ぼさないようにバウンスを完全に防止することは難しい。
また、特許文献2の従来技術のように、可動コアとニードルの締結部に弾性体を組み込む手法もあるが、部品点数が増加することと、これに伴い製造工程において組付性の悪化あるいは弾性体特性のばらつき管理が難しくなるおそれがある。そのため、コストアップが避けられないという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、バウンスが発生した場合であっても、燃料噴射の調量精度の確保が可能な燃料噴射弁を提供することにある。
また、別の目的は、バウンスが発生した場合であっても燃料噴射の調量精度の確保が可能であるとともに、安価にダイナミックレンジの拡大が図れる燃料噴射弁を提供することにある。
本発明の請求項1によると、燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、弁座に着座および離座する弁部材と、弁座の下流側に配置され、燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔とを備え、弁部材を着座方向および離座方向に移動することで、噴孔からの燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、弁部材には、内周面に摺動可能に配置され、内周面に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部を有する摺動軸部が設けられており、弁部材が弁座から離座方向に移動するときには、切欠き部を閉じる領域と、切欠き部を開く領域とを有することを特徴とする。
これによると、燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、弁座に着座および離座する弁部材とを備え、弁部材を着座方向および離座方向に移動することで、燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、弁部材には、内周面に摺動可能に配置され、内周面に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部を有する摺動軸部が設けられている。さらに、弁部材が弁座から離座方向に移動するとき、つまりいわゆる弁部の開時には、切欠き部を閉じる領域と、切欠き部を開く領域とを有する。これにより、バウンスが万が一発生した場合であったとしても、切欠き部を閉じる領域によって、噴孔に燃料を導く燃料通路のうち、摺動軸部と内周面との間に形成される燃料通路部の燃料の流通を遮断することが可能である。その結果、バウンスが万が一発生した場合であったとしても、バウンスによる噴孔からの不要な燃料の噴射を防止することができる。したがって、燃料噴射の調量精度の確保ができる。
本発明の請求項2によると、燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、弁座に着座および離座する弁部材と、弁座の下流側に配置され、燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔とを備え、弁部材を着座方向および離座方向に移動することで、噴孔からの燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、弁座から離座方向に所定のリフト量弁部材が移動するまでの領域では噴孔から燃料を噴射せず、所定リフト量以上に弁部材が移動する領域では噴孔から燃料を噴射させる弁閉鎖手段を備えている。したがって、バウンスが万が一発生した場合であったとしても、弁座から離座方向に所定のリフト量弁部材が移動するまでの領域によって、噴孔からの不要な燃料の噴射を防止することができる。
本発明の請求項3によると、弁閉鎖手段は、内周面に摺動可能な弁部材、および内周面のうち、弁部材の外周面に摺動可能な内周面部に位置する弁ボディのうちの少なくともいずれか一方に設けられており、摺動可能な内周面部および外周面のうち、ほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する第1の内周面部と第1の外周面部に対応する遮断部と、第1の内周面部と異なる第2の内周面部と第1の外周面部と異なる第2の外周面部に対応し、第2の内周面部および第2の外周面部のうちのいずれか一方に形成され燃料の流通を許容する切欠き部を有するガイド部とを備えていることを特徴とする。
これによると、弁閉鎖手段は、内周面に摺動可能な弁部材、および内周面のうち、弁部材の外周面に摺動可能な内周面部に位置する弁ボディのうちの少なくともいずれか一方に設けられている。さらに、弁閉鎖手段は、摺動可能な内周面部および外周面のうち、ほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する第1の内周面部と第1の外周面部に対応する遮断部と、第1の内周面部と異なる第2の内周面部と第1の外周面部と異なる第2の外周面部に対応し、第2の内周面部および第2の外周面部のうちのいずれか一方に形成され燃料の流通を許容する切欠き部を有するガイド部とを備えている。これにより、弁座から離座方向に所定のリフト量弁部材が移動するまでの領域を、遮断部の嵌合によってガイド部の切欠き部を閉じるようにしておくことができる。一方、所定リフト量以上に弁部材が移動する領域では、切欠き部は開くため、噴孔から燃料が噴射される。
本発明の請求項4によると、切欠き部は複数個設けられており、切欠き部は、弁部材の周方向に沿ってほぼ軸対称に配置されていることを特徴とする。
これによると、切欠き部が複数個設けられている場合には、切欠き部は、弁部材の周方向に沿ってほぼ軸対称に配置されていることが好ましい。弁部材の着座方向および離座方向へ移動するときの挙動、つまりいわゆるリフト挙動の安定化が図れる。
本発明の請求項5によると、切欠き部の形状は、面取り、段差、および溝の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする。
これによると、切欠き部は、面取り、段差、および溝等の簡単な形状で形成することが可能である。したがって、バウンスが万が一発生した場合であったとしても燃料噴射の調量精度の確保ができるとともに、安価にダイナミックレンジの拡大が図れる。
本発明の請求項6によると、溝は、略螺旋状に形成されていることを特徴とする。
これによると、燃料の旋回流を形成させたい場合には、略螺旋状に形成されていることが好ましい。これにより、噴孔から噴射される燃料の噴霧を、スワール噴霧に形成することが可能である。
本発明の請求項7によると、噴孔は複数個設けられており、噴孔は、弁ボディの燃料通路の出口側の端部に設けられ、略薄板状に形成される噴孔プレートに配置されていることを特徴とする。
これによると、噴孔が複数個設けられている場合には、噴孔は、弁ボディの燃料通路の出口側の端部に設けられ、略薄板状に形成される噴孔プレートに配置されていることが好ましい。
以下、本発明の燃料噴射弁を、ガソリンエンジンに燃料を噴射供給するものに適用して、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係わる弁ボディおよび弁部材周りを示す部分的断面図である。図2は、図1中の弁部材を下方向からみた平面図である。図3は、本実施形態の燃料噴射弁を示す断面図である。図4は、本実施形態の燃料噴射弁における燃料噴射のための開閉過程を示す模式図であって、図4(a)は閉状態、図4(b)は弁部材が中間リフトの状態、図4(c)は最大リフトの状態を示す部分的断面図である。図5は、本実施形態の弁部材のリフト特性および燃料噴射率を示す特性線図である。
図1は、本実施形態に係わる弁ボディおよび弁部材周りを示す部分的断面図である。図2は、図1中の弁部材を下方向からみた平面図である。図3は、本実施形態の燃料噴射弁を示す断面図である。図4は、本実施形態の燃料噴射弁における燃料噴射のための開閉過程を示す模式図であって、図4(a)は閉状態、図4(b)は弁部材が中間リフトの状態、図4(c)は最大リフトの状態を示す部分的断面図である。図5は、本実施形態の弁部材のリフト特性および燃料噴射率を示す特性線図である。
図3に示すように、燃料噴射弁(以下、インジェクタと呼ぶ)10は、内燃機関(エンジン)、特にガソリンエンジンに用いられる。インジェクタ10は、例えば多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の吸気管等に取付けられて、各気筒に燃料を噴射供給する。インジェクタ10には、図示しない燃料ポンプにより加圧された燃料が、燃料分配管(図示せず)を介して供給される。インジェクタ10は略円筒形状であり、一端から燃料を受け、他端から燃料を噴射する。インジェクタ10はいわゆる電磁式燃料噴射弁であり、燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bと、弁部Bを駆動する電磁駆動部Sと、噴霧を形成する噴孔21を有する噴孔プレート20とを含んで構成されている。噴孔プレート20は燃料を微粒化し、噴霧を形成する燃料噴霧形成手段である。なお、後述する弁部の弁ボディ12のシート部14の下流側に、燃料噴霧形成手段を備えるようにしてもよい。インジェクタ10の一端側の燃料入口部には内部に内孔が形成されており、インジェクタ10内の弁部Bへ燃料を供給する燃料通路と連通している。内孔にはフィルタ70が取付けられており、異物が除去される。
なお、エンジンが直噴用エンジンの場合には、インジェクタ10は気筒の燃焼室106に燃料を直接噴射供給する。この場合、燃焼室106へ供給する燃料の圧力を約2MPa以上とするために、燃料ポンプによって燃料タンクから吸上げられた所定の低圧(例えば0.2MPa)の燃料を、図示しない高圧ポンプでさらに加圧し、この加圧された所定の高圧の燃料(例えば、2〜13MPaの範囲内の所定圧の燃料)が、燃料分配管を介してインジェクタ10に供給される。燃料ポンプから吐出される燃料、高圧ポンプからさらに加圧されて吐出される燃料は、それぞれ図示しない燃料調圧装置としてのプレッシャレギュレータによって所定の圧力に調圧されている。
弁部Bは、図3に示すように、弁ボディ12と、弁部材(以下、ニードルと呼ぶ)30と、ハウジング(以下、弁ハウジングと呼ぶ)16とを含んで構成されている。弁ボディ12は弁ハウジン16の燃料噴射側端部の内壁に溶接により固定されている。弁ボディ12は燃料流れ方向の噴孔プレート20側に向けて縮径する内周面としての円錐面13を有している。円錐面13には、ニードル30が離座および着座可能である。なお、ここで、円錐面13は、略円錐状に形成されており、ニードル30が離座および着座可能な弁座14を構成する。具体的には、弁座14には、ニードル30の当接部31が離座および着座する。ニードル30は略軸状に形成され、弁ボディ12内を軸方向に往復移動可能である。なお、ニードル30の先端部は平坦である。この先端部と、噴孔プレート20の先端部に対向する部分とで区画される燃料空間は扁平である。なお、ここで、弁座14と当接部31は、弁部が燃料の噴射を遮断するための油密機能の働きをするシート部を構成している。
なお、本実施形態では、図1および図3に示すように、燃料通路を流通する燃料流れの円錐面13は、弁座14の下流側が、略円筒状の内周面(以下、円筒内周面と呼ぶ)15に形成されている。ニードル30の先端部(図1では下端部)には、当接部31の下流側に、摺動軸部33が設けられており、摺動軸部33は円筒内周面15と摺動可能に配置されている。摺動軸部33の外周形状は円筒内周面15の形状に沿うように略円筒状に形成されている。
摺動軸部33の下端部側には、図1および図2に示すように、切欠き部33aが設けられている。切欠き部33aは、摺動軸部33の略円筒状の外周面と円筒内周面15の間には隙間が設けられ、その隙間は燃料の流通可能な空間(以下、燃料流通許容部と呼ぶ)を形成している。一方、摺動軸部33の上端部側では、摺動軸部33の略円筒状の外周面と円筒内周面15とが周方向に沿ってほぼ全周摺動可能である。これにより、摺動軸部33は円筒内周面15に対し移動可能に嵌合している。図1に示すように、摺動軸部(詳しくは上端部側)33の円筒内周面15に対し移動可能に嵌合している幅は、所定の幅Hnoあり、ニードル30が弁座14から離座方向(軸方向)に移動する移動距離(以下、リフト量と呼ぶ)Hnoに対応している。なお、図1では、図面作成の便宜上、噴孔21は一つのみを図示しており、ニードル30(詳しくは、当接部31)は弁ボディ12の弁座14に着座している状態(閉状態)を示している。図1中の二点鎖線と切欠き部33aの上部との距離が、閉状態では所定の幅Hnoあり、ニードル30がリフトしても、この距離がある間は、切欠き部33aは閉じられており、この距離がなくなると、切欠き部33aは開かれ、燃料を下流側の噴孔21へ供給する。
さらになお、本実施形態では、切欠き部33aを、図1および図2に示すように、摺動軸部33の略円筒状の外周面を面取りする面取りの形状に形成している。切欠き部33aの形状は、摺動軸部33の略円筒状の外周面と円筒内周面15との間に、燃料の流通を許容する隙間を形成するものであれば、面取り形状に限らず、いずれの形状でもよい。なお、以下、本実施形態で説明する切欠き部33aの形状とする。
さらになお、本実施形態では、切欠き部33aは、摺動軸部33の外周面に沿って複数個(本実施例では、図2に示すように4個)形成されている。切欠き部33aを摺動軸部33に複数個配置する場合には、図2に示すように、複数個(4個)の切欠き部33aを、摺動軸部33の外周面の周方向に沿ってほぼ軸対称に配置することが好ましい。
なお、ここで、内周面13、15は燃料通路の一部を構成しており、燃料通路内を流通する燃料は弁座14の下流側に配置される噴孔21へ供給される。また、円筒内周面15は、ニードル30の外周面(詳しくは摺動軸部33の外周面)に摺動可能な内周面部である。
摺動軸部33のうち、幅Hnoに対応する部分の外周面は第1の外周面部を構成しており、第1の外周面部に対向する内周面15の部分は第1の内周面部を構成している。なお、摺動軸部33のうち、第1の外周面部に対応する部分は遮断部を構成する。
摺動軸部33のうち、周方向に沿って切欠き部33aが形成される外周面の部分は、第2の外周面部を構成し、第2の外周面部に対向する内周面15の部分は第2の内周面部を構成している。なお、摺動軸部33のうち、第2の外周面部に対応する部分はガイド部を構成する。
噴孔プレート20は、図3に示すように、有底筒状に形成されており、弁ハウジング16の底部の内壁と弁ボディ12の底部の内壁との間に挟持されている。噴孔プレート20は、例えば薄い金属板状の薄板状部材で形成され、複数の噴孔21が配置されている。この噴孔21は、要求される燃料の噴霧の形状、方向、数などに応じて、その大きさ、噴孔軸線の方向、噴孔配列等が決定される。また、噴孔の開口面積は、開弁時(以下、開時と呼ぶ)の流量を規定する。したがって、インジェクタ10の燃料噴射量は、噴孔の開口面積と、開弁期間とによって計量されている。なお、ニードル30が弁座14に着座すると噴孔21からの燃料噴射が遮断され、ニードル30が弁座14から離座し、所定のリフト量Hnoを超えると、噴孔21からの燃料噴射が許容され燃料が噴射される。
電磁駆動部Sは、図3に示すように、筒部材40、可動コア(以下、アーマチャと呼ぶ)50、固定コア(以下、吸引部材と呼ぶ)54、コイル60、および圧縮スプリング58とを有する。筒部材40は、噴孔21側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44、および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。この磁気的短絡防止により、コイル60の通電により発生する電磁力による磁束を、アーマチャ50と吸引部材54に効率的に流れるようにしている。アーマチャ50は磁性材料で略円筒状に形成されており、ニードル30の反噴孔側の端部34と溶接により固定されている。アーマチャ50はニードル30とともに往復移動する。アーマチャ50の筒壁を貫通する流出孔52は、アーマチャ50の筒内外を連通する燃料通路を形成している。吸引部材54は磁性材料で略円筒状に形成されている。吸引部材54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。吸引部材54はアーマチュア50に対し反噴孔側に設置されアーマチャア50に向きあっている。アジャスティングパイプ56は吸引部材54の内周に圧入され、内部に燃料通路を形成している。スプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部でアーマチャ50に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、アーマチャ50に付勢するスプリング58の荷重が変更される。スプリング58の付勢力によりアーマチャ50およびニードル30は弁座14に向けて付勢されている。コイル60はスプール62に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、アーマチャ50と吸引部材54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗してアーマチャ50は吸引部材54側に吸引される。
なお、ここで、弁ボディ12とニードル30とは燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bを構成する。弁部Bのうち、弁座14と当接部31はシート部を構成する。噴孔プレート20(詳しくは、噴孔21)は燃料を微粒化し、噴霧を形成する燃料噴霧形成手段を構成する。コイル60とアーマチャ50と吸引部材54と筒部材40とスプリング58とは弁部Bを駆動する電磁駆動部Sを構成する。
上述の構成を有するインジェクタ10の作動について以下説明する。コネクタ64を介してコイル60へ通電する(以下、インジェクタ10の開時と呼ぶ)と、コイル60には電磁力が生じる。アーマチャ50は吸引部材54に向けて引き付けられ、ニードル30が弁座から離座する。なお、インジェクタ10は、コネクタ64からコイルに供給する電流を制御することで、弁座14から離座方向に移動するニードル30の距離つまりリフトを制御し、弁部Bを開する。弁部Bは、前記燃料通路に流入した燃料を気筒に噴射する。
コイル60への電流供給が停止される(以下、インジェクタ10の閉時と呼ぶ)と、コイル60に生じていた電磁力が消失する。ニードル30が、スプリング58により着座方向に押付けられ、弁部Bが閉し、噴射を終了する。コイル60への通電期間を調整することにより、インジェクタ10から噴射される燃料噴霧の燃料噴射量が調節される。
なお、ここで、インジェクタ10(詳しくは、弁部B)の開閉過程における動作の詳細について、図4および図5に従って説明する。図4(a)の閉状態では、コイル60に電磁力が発生していないため、ニードル30(詳しくは当接部31)は弁ボディ12(詳しくは弁座14)に着座しており、当接部31と弁座14とがシール状態にある。これにより、外部からインジェクタ10の上端を通じて燃料通路内へ供給される燃料は、弁座の下流側に流出することはなく、噴孔21から燃料は噴射されない。
次に、インジェクタ10の開時には、コイル60に電流が供給され、コイル60に生じる電磁力を利用してリフトが制御される。図4(b)に示すように、ニードル30の当接部31が弁座14から着座する。しかしながら、ニードル30のリフト量H(H=Hno−ΔH)が、図4(b)に示す中間リフト(H<Hno、ΔH>0)にある間は、切欠き部33aの上部と二点鎖線との間に距離があり、切欠き部33aは閉じられており、内周面14へ導かれた燃料は、噴孔21へ供給されない。したがって、ニードル30のリフトが、所定のリフト量Hnoに達するまでは、インジェクタ10から燃料は噴射されない。
さらに、リフトが上昇し、所定のリフト量Hnoを超えると、切欠き部33aと二点鎖線との間の距離は無くなり、切欠き部33aに二点鎖線が重なる(図4(c)参照)。これにより、切欠き部33aが開くため、インジェクタ10の上端を通じて燃料通路内へ供給される燃料は、噴孔21へ供給されて、インジェクタ10から燃料が噴射される。なお、図4(c)では、ニードル30の最大リフト(フルリフト)状態を示しでおり、リフト量H(H=Hno+ΔH)は、軸方向(離座方向)に距離(以下、開放距離)ΔHだけ切欠き部33aが開かれている。なお、上記の燃料流通許容部および開放距離の大きさは、噴孔21からエンジンへ噴射供給する燃料噴射量に必要な燃料流量を確保可能な燃料通過面積を有するものであればよい。さらになお、4個の切欠き部33aの燃料通過面積は、シート部(詳しくは当接部31と弁座14)通過面積よりも大きく形成することが好ましい。
インジェクタ10の閉時には、コイル60への電流供給が停止されるため、ニードル30はスプリング58により着座方向に押付けられ、リフト量が減少する。リフト量Hが所定のリフト量Hnoに低下するまでは、図4(b)のように切欠き部33aは開かれており、噴孔21から燃料は噴射される。さらにリフト量Hが低下し、所定のリフト量Hnoに達すると、噴孔21からの燃料の噴射が遮断される。そしてさらにリフト低下して、当接部31が弁座14に着座するまでの間、噴孔21からの燃料噴射が遮断し続けられる。したがって、所定のリフト量Hnoから、当接部31が弁座14に着座するまでの間のニードル30のリフト挙動においては、ニードル30の挙動に係わらず、噴孔21からの燃料噴射が防止される。
なお、ここで、インジェクタ10の開時におけるニードル30の挙動過程において、切欠き部33aを閉じる領域(図4(a)、図4(b)参照)と、切欠き部33aを開く領域(図4(c)参照)とを有する。
なお、切欠き部33aを閉じる領域は、弁座14から離座方向に所定のリフト量Hnoニードル30が移動(リフト)するまでの領域を構成する。また、切欠き部33aを開く領域は、所定のリフト量Hno以上にニードル30が移動(リフト)する領域を構成する。
従来の噴射特性では、図12の噴射率特性線図中の丸枠C内に示すように、インジェクタ10の閉時には、ニードル31のバウンスによりニードル31が弁座に着座した後に、弁部Bが瞬間的に開になり、噴孔21から不要な燃料が噴射される場合があった(図12中の丸枠C内参照)。これに対して、本実施形態では、まず、ニードル30のリフト量を、比較例の図6のように、例えば従来に比べて大きく設定する。さらに、図5に示すように、所定のリフト量Hnoを、万が一バウンス発生した場合のニードル30のバウンス量よりも大きく設定する。これにより、閉時のバウンスが万が一発生する場合があったとしても、バウンスによりリフト挙動によってインジェクタ10から燃料が噴射されるのを防止する(図5中の丸枠C内参照)。
なお、従来の噴射特性では、図12の噴射率特性線図中の丸枠A内に示すように、ニードル30の初期リフト過程が実際には緩やかである、つまり従来例では初期立上り特性が緩やかであり、噴射開始直後から大きな噴射率(図12中の破線で示す特性)を得ることは難しかった。また、比較例の図6のようにニードル30のリフト量アップしただけでは、従来の噴射特性とほとんど変わりはない。これに対して、本実施形態では、切欠き部33aの閉じる領域つまり弁座14から離座方向に所定のリフト量Hnoニードル30が移動(リフト)するまでの領域では、噴孔21から燃料を噴射しないようにする。これにより、ニードル30の初期リフト過程では燃料噴射は行なわれない(図5参照9。したがって、本実施形態での実際の噴射特性(図5中の噴射率特性線図)では、丸枠Aに示すように、従来例のように初期噴射が緩慢になることはない。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)燃料通路を形成する内周面13に弁座14を有する弁ボディ12と、弁座14に着座および離座するニードル30とを備え、ニードル30を着座方向および離座方向に移動することで、燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、ニードル30には、内周面13に摺動可能に配置され、内周面13に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部33aを有する摺動軸部33が設けられている。さらに、ニードル30が弁座14から離座方向に移動するとき、つまりいわゆる弁部Bの開時におけるニードル30のリフト過程において、切欠き部33aを閉じる領域と、切欠き部33aを開く領域とを有する。これにより、バウンスが万が一発生した場合であったとしても、切欠き部33aを閉じる領域によって、噴孔21に燃料を導く燃料通路のうち、摺動軸部33と内周面との間に形成される燃料通路部(詳しくは流通燃料許容部)の燃料の流通を遮断することが可能である。その結果、バウンスが万が一発生した場合であったとしても、バウンスによる噴孔21からの不要な燃料の噴射を防止することができる。したがって、燃料噴射の調量精度の確保ができる。
(2)なお、本実施形態では、摺動軸部33は、摺動軸部33の外周面と内周面13、15の関係において、ほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する遮断部(図1中の幅Hnoに対応する部分)と、外周面に燃料の流通を許容する切欠き部33aを有するガイド部とを有する弁閉鎖手段を構成している。これにより、ニードル30が弁座14から離座方向に所定のリフト量Hnoリフトするまでの領域を、遮断部の嵌合によって切欠き部33aを閉じるようにしておくことができる。一方、所定リフト量Hno以上にニードル30がリフトする領域では、切欠き部33aは開くため、噴孔から燃料が噴射される。
(3)なお、本実施形態では、切欠き部33aが摺動軸部33に複数個(本実施例では4個)設けられている場合には、切欠き部33aは、ニードル30の周方向に沿ってほぼ軸対称に配置されていることが好ましい。ニードル30が着座方向および離座方向へ移動するとき、ニードル30のリフト挙動の安定化が図れる。
(4)なお、本実施形態では、ニードル30の先端の摺動軸部33に形成される切欠き部33aは、面取り等の簡単な形状で形成することが可能である。これにより、バウンスが万が一発生した場合であったとしても燃料噴射の調量精度の確保ができるとともに、安価にダイナミックレンジの拡大が図れる。
さらになお、本発明の課題を解決する手段として、弁閉鎖手段を有するが、この弁閉鎖手段は、弁部B内に設けられた摺動軸部33の外周面と内周面13の関係において、内周面15に対しほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する遮断部(図1中の幅Hnoに対応する部分)と、燃料の流通を許容する切欠き部33aを有するガイド部とを有するものという比較的簡素な構成で課題を達成できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2実施形態では、第1の実施形態で説明した摺動軸部33を、弁座14の下流側に配置するものに代えて、図7に示すように、弁座14の上流側に配置するものとする。図7は、本実施形態に係わる弁ボディおよび弁部材周りを示す部分的断面図である。図8は、本実施形態の燃料噴射弁における燃料噴射のための開閉過程を示す模式図であって、
図8(a)は閉状態、図8(b)は弁部材が中間リフトの状態、図8(c)は最大リフトの状態を示す部分的断面図である。
図8(a)は閉状態、図8(b)は弁部材が中間リフトの状態、図8(c)は最大リフトの状態を示す部分的断面図である。
図7に示すように、摺動軸部を、周知の略軸状のニードル30における下部側の軸部(以下端部側軸部と呼ぶ)32を用いてもよい。この場合、図7に示すように、内周面13には、弁座14の上流側に、摺動軸部32を移動可能に摺動可能とする段差部(以下、円筒内周部と呼ぶ)115を設ける。円筒内周部115に対向する摺動軸部32の外周面には、切欠き部132aを設ける。摺動軸部32の外周面と円筒内周部115の間には隙間が設けられ、その隙間は燃料の流通可能な燃料流通許容部を形成している。
なお、摺動軸部32の先端側(図7では下端面側)には、複数(本実施例では2個)の略円錐台32b1、32b2と略円錐133が形成されており、当接部31は、略円錐台32b2と略円錐133とが接続する稜線で形成されている。なお、図7において、当接部31は弁座14に着座している状態(閉状態)を示している。図7中の二点鎖線と切欠き部132aの上部との距離が、閉状態では所定の幅Hnoあり、ニードル30がリフトしても、この距離がある間(図8(a)、図8(b)参照)は、切欠き部132aは閉じられており、この距離がなくなり切欠き部132aに二点鎖線が重なる(図8(c)参照)と、切欠き部132aは開かれ、燃料を下流側の噴孔21へ供給する。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)この様に構成しても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(2)さらに、本実施形態では、略軸状のニードル30にその軸径より小さい軸部を形成する必要がないため、ニードル30に摺動軸部32を形成することは比較的容易となる。
(3)ニードル30と弁ボディ12の内周との間でニードル30の軸方向移動を案内するために、図1に示すように、端部34と下端側軸部として摺動軸部32との間(詳しくは、本実施例では摺動軸部32の上部)に、ニードル用ガイド部を設ける必要がなくなる。結果として、ニードル30の加工工数の低減が図れるという相乗効果を得られる。
(第3、第4、第5の実施形態)
第3、第4、第5の実施形態では、第1の実施形態で説明した摺動軸部33に設ける面取り形状の切欠き部33aに代えて、図9、図10、および図11に従って、種々の形状を提案する。図9は、第3の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。図10は、第4の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。図11は、第5の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。
第3、第4、第5の実施形態では、第1の実施形態で説明した摺動軸部33に設ける面取り形状の切欠き部33aに代えて、図9、図10、および図11に従って、種々の形状を提案する。図9は、第3の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。図10は、第4の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。図11は、第5の実施形態に係わる弁部材を下方向からみた平面図である。
第3の実施形態では、図9に示すように、摺動軸部33に、8個の面取り形状の切欠き部133aを等間隔に設ける。第1の実施形態における面取り個数(4個)に比べて多く配置し、しかも切欠き部133aをほぼ軸対称に配置するので、例えば製造上のばらつき等によるニードル30の傾きなどに対しても、影響を受け難くすることができ、ニードル30の軸方向移動のリフト挙動の安定化が図り易い。
第4の実施形態では、図10に示すように、摺動軸部33に、複数個(本実施例では8個)の溝形状の切欠き部233aを等間隔に設ける。摺動軸部33に比較的多く切欠き部を配置したい場合において、外周面に面取り加工等することで形成する面取りのもの33a、133aでは、個数を増やすことによって、個数が少ないものに比べて切欠き部の総燃料通過面積が小さくなるおそれがある。これに対して、図10に示すようにU字状等の溝を形成する場合には、各切欠き部233aの燃料通過面積を溝深さを深くする等することで大きくすることができ、個数を増やす場合であっても、総燃料通過面積が小さくなることはなく、総燃料通過面積の拡大も可能である。
第5の実施形態では、図11に示すように、溝形状の切欠き部333aを略螺旋状に形成する。燃料の旋回流を形成させたい場合には、略螺旋状に形成されていることが好ましい。これにより、噴孔21から噴射される燃料の噴霧を、スワール噴霧に形成することが可能である。
(他の実施形態)
なお、以上説明した本実施形態では、燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bと、噴霧形成手段を有する噴孔プレート20とを有するインジェクタ10として説明したが、噴孔プレート20はなく、弁ボディ12の弁座14の下流側に噴孔が配置され、噴霧形成手段を有する弁部であってもよい。
なお、以上説明した本実施形態では、燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bと、噴霧形成手段を有する噴孔プレート20とを有するインジェクタ10として説明したが、噴孔プレート20はなく、弁ボディ12の弁座14の下流側に噴孔が配置され、噴霧形成手段を有する弁部であってもよい。
さらになお、以上説明した本実施形態では、インジェクタ10は電磁駆動式のものとして説明したが、コイル60の電磁力によって弁部Bが開弁および閉弁されるものに限らず、PZT等の圧電セラミック層と電極層とが交互に積層してコンデンサ構造を有するピエゾスタックの伸縮力によってノズルニードルを駆動させて弁部Bの開弁および閉弁が行われるものであってもよい。本実施形態ではニードル30のリフト量を従来より拡大しており、インジェクタ10の開時においてニードル30のフルリフトまでの到達時間が長くなる場合がある。この場合、電磁駆動部Sに比べて応答性が比較的優れるPZTを用いることで、改善できる。なお、応答性が比較的優れるPZTを用いる場合に限らず、電磁駆動部の吸引力の向上等の駆動力の改良方法を用いてもよい。
さらになお、以上説明した本実施形態では、弁閉鎖手段として、ニードル30側に切欠き部33a、132a、133a、233a、333aを有する摺動軸部33、32として説明したが、弁ボディ12の内周面13に切欠き部を設けるものであってもよい。なお、弁閉鎖手段は、内周面13に摺動可能なニードル30、および内周面13のうち、ニードル30の外周面に摺動可能な内周面部15に位置する弁ボディ12のうちの少なくともいずれか一方に設けられている。さらに、弁閉鎖手段は、摺動可能な内周面部15および外周面のうち、ほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する遮断部と、内周面部15の部分およびその外周面の外周面部のうちのいずれか一方に形成され燃料の流通を許容する切欠き部を有するガイド部とを備えているものであれば、いずれの構造であってもよい。
10 インジェクタ(燃料噴射弁)
12 弁ボディ
13 円錐面(内周面)
14 弁座
20 噴孔プレート
21 噴孔
30 ニードル(弁部材)
31 当接部
33 摺動軸部
33a 切欠き部
B 弁部
S 電磁駆動部
H ニードルの移動量(ニードルのリフト量)
Hno 所定のリフト量
12 弁ボディ
13 円錐面(内周面)
14 弁座
20 噴孔プレート
21 噴孔
30 ニードル(弁部材)
31 当接部
33 摺動軸部
33a 切欠き部
B 弁部
S 電磁駆動部
H ニードルの移動量(ニードルのリフト量)
Hno 所定のリフト量
Claims (7)
- 燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、
前記弁座に着座および離座する弁部材と、
前記弁座の下流側に配置され、前記燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔とを備え、
前記弁部材を着座方向および離座方向に移動することで、前記噴孔からの燃料の噴射を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、
前記弁部材には、前記内周面に摺動可能に配置され、前記内周面に対向する外周面に燃料の流通を許容する切欠き部を有する摺動軸部が設けられており、
前記弁部材が前記弁座から離座方向に移動するときには、前記切欠き部を閉じる領域と、前記切欠き部を開く領域とを有することを特徴とする燃料噴射弁。 - 燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、
前記弁座に着座および離座する弁部材と、
前記弁座の下流側に配置され、前記燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔とを備え、
前記弁部材を着座方向および離座方向に移動することで、前記噴孔からの燃料を遮断、および噴射を許容する燃料噴射弁において、
前記弁座から離座方向に所定のリフト量前記弁部材が移動するまでの領域では前記噴孔から噴射せず、前記所定リフト量以上に前記弁部材が移動する領域では前記噴孔から燃料を噴射させる弁閉鎖手段を備えていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 前記弁閉鎖手段は、前記内周面に摺動可能な前記弁部材、および前記内周面のうち、前記弁部材の外周面に摺動可能な内周面部に位置する前記弁ボディのうちの少なくともいずれか一方に設けられており、
摺動可能な前記内周面部および前記外周面のうち、
ほぼ全周にわたって移動可能に嵌合する第1の内周面部と第1の外周面部に対応する遮断部と、
前記第1の内周面部と異なる第2の内周面部と前記第1の外周面部と異なる第2の外周面部に対応し、前記第2の内周面部および前記第2の外周面部のうちのいずれか一方に形成され燃料の流通を許容する切欠き部を有するガイド部と、
を備えていることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射弁。 - 前記切欠き部は複数個設けられており、
前記切欠き部は、前記弁部材の周方向に沿ってほぼ軸対称に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。 - 前記切欠き部の形状は、面取り、段差、および溝の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
- 前記溝は、略螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
- 前記噴孔は複数個設けられており、
前記噴孔は、前記弁ボディの前記燃料通路の出口側の端部に設けられ、略薄板状に形成される噴孔プレートに配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004206358A JP2006029145A (ja) | 2004-07-13 | 2004-07-13 | 燃料噴射弁 |
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JP2004206358A Pending JP2006029145A (ja) | 2004-07-13 | 2004-07-13 | 燃料噴射弁 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009115078A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Man Diesel Se | 燃料噴射装置 |
-
2004
- 2004-07-13 JP JP2004206358A patent/JP2006029145A/ja active Pending
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