JP2005529761A

JP2005529761A - 両側に切刃ヘッドを備える切刃インサート

Info

Publication number: JP2005529761A
Application number: JP2004514411A
Authority: JP
Inventors: マイヤー、ヨハン; ローナッハー、ヘルベルト
Original assignee: セラティチットオーストリアゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
Priority date: 2002-06-21
Filing date: 2003-06-16
Publication date: 2005-10-06
Also published as: KR20050060034A; AT6205U1; MXPA04012943A; IL165854A0; ATE360496T1; EP1515819B1; WO2004000492A1; CN1662333A; US20050180825A1; EP1515819A1; IL165854A; AU2003278879A1; DE50307138D1; ES2283787T3

Abstract

長手軸線Ａに対し両側に切刃ヘッド（２、２′）を備えた切刃インサート（１）に関する。各切刃ヘッド（２、２′）は、各々切刃インサート（１）の長手軸線Ａに対して直角に延びる端面刃先（３）と、切刃インサート（１）の長手軸線Ａの方向に延びる両側の側面刃先又は刃先部分（４）とを備える。側面刃先（４）は、工具基準面Ｐｒに対し端面刃先（３）から離れる方向に下り傾斜して延びている。両側の各切刃ヘッド（２、２′）の、切刃インサート（１）の同じ側面に位置する側面刃先（４）の逃げ面（５）は、共通平面Ｅ内に位置している。この結果側面刃先４の安価な研削が可能となる。

Description

本発明は、長手軸線Ａに対し両側に切刃ヘッドを備え、各切刃ヘッドが、各々切刃インサートの長手軸線Ａに対し略直角に延びる端面刃先と、切刃インサートの略長手軸線Ａの方向に延びる両側の側面刃先又は刃先部分とを有し、それら刃先の逃げ面が、仮定した切削方向に対し垂直に、選択した切削点を通る工具基準面Ｐｒと、ＤＩＮ規格６５８１に応じ９０°以下の角度α₁を成す切刃インサートに関する。

この種切刃インサートは、通常、縦削りおよび／又は正面削り加工と組み合わせて突切りに利用される。これはまた、側フライスに採用する際にフライス削りにも適用される。

かかる切刃インサートを問題なしに利用可能とすべく、側面刃先は、その刃先全長にわたり同時に切削作用が生じないように、切削過程中、被加工ワーク表面と所定の角度を成している必要がある。これは、切刃インサートの相応した幾何学的形成によって達成される。側面刃先がワーク表面と成す角度は、通常０．５〜４°である。そのような公知の切刃インサートの場合、通常側面刃先は工具基準面Ｐ_rに対し平行に配置される。

前記工具基準面Ｐ_rは、旋盤のバイト切刃部分における角度を明白に規定し、記述すべくＤＩＮ規格６５８１に応じて、刃先の使用位置において生ずる仮定した切削方向に対して直角な刃先の選択された点を通る平面として定めている。

上記形式の切刃インサートは、例えば独国実用新案登録第２９５０３２４６号又は独国特許出願公開第１９５２３１２９号明細書に記載されている。切削加工に必要な逃げ角を得るべく、端面刃先と側面刃先に続く逃げ面は、各々工具基準面Ｐ_rと９０°以下の角度を成している。多くの場合、特にアルミニウムやそれに類似の材料を加工する切刃インサートでは、できるだけ尖った刃先を得および／又は切刃インサートおよびワークにおける狭い公差を得るため、切刃インサートのプレス加工と焼結加工後にそれら逃げ面を研削せねばならない。側面刃先および／又は刃先部分は、支障のない切刃インサートのため、切刃インサートの長手軸線Ａに対する平行線と必要な角度を成さねばならず、同時に刃先に隣接する逃げ面が工具基準面Ｐ_rと９０°より小さな角度を成さねばならないので、切刃インサート両側の各切刃ヘッドにおける切刃インサートの同じ側面に位置する側面逃げ面は、共通の平面内ではなくて、異なった平面内に位置し、従って２回の加工過程に分けて研削せねばならない。これは非常に時間を要し、高価な研削装置を必要とする。

本発明の課題は、単純な研削装置で、安価な経費で研削加工が可能な冒頭に述べた形式の切刃インサートを提供することにある。

この課題は、本発明に基づき、側面刃先が工具基準面Ｐ_rに対し端面刃先から離れる方向に下り傾斜して延び、両側の各切刃ヘッドにおける切刃インサートの同じ側面に配置された側面刃先の逃げ面が、共通の平面Ｅ内に位置していることにより解決される。

側面刃先が工具基準面Ｐ_rに対し端面刃先から離れる方向に下り傾斜で延びていることに伴い、その逃げ面の逃げ角に関連して、両側の各切刃ヘッドにおける切刃インサートの同じ側面に配置された逃げ面が共通の平面Ｅ内に位置しているときでも、切削加工時に、側面刃先は、切刃インサートの長手軸線Ａに対し平行なワーク壁面に対して或る角度を成す。切刃インサートをそれに応じて形成すると、必要な研削過程時に、両側の各切刃ヘッドにおける切刃インサートの同じ側面に位置する側面刃先の逃げ面を、切刃インサートの位置を変更することなく、一回の作業工程で研削できる。かくして、研削過程および該過程の実施に必要な機械加工装置は非常に単純化でき、従って経費的に有利となる。

側面刃先は、直線或いは曲線的に、端面刃先から離れる方向に下り傾斜し、直線的な側面刃先の場合、該刃先は工具基準面Ｐ_rと５〜２５°の角度α₂を成し、曲線的な側面刃先の場合、側面刃先の中央範囲の接線が、工具基準面Ｐ_rと５〜２５°の角度α₂を成す。

しかし本発明は、平面的に見て直線的に延びる端面刃先と側面刃先とを備えた切刃インサートだけでなく、円形の端面刃先と切刃インサートの長手軸線Ａに対しほぼ平行に延びる側面刃先とを備えた切刃インサートも実現でき、研削過程を著しく単純化をできる。円形の端面刃先を備えた切刃インサートでは、長手軸線Ａに対しほぼ平行に延びる側面刃先部分は、端面刃先から離れる方向に下り傾斜し、両側の各切刃ヘッドにおける切刃インサートの同じ側面に位置する逃げ面は、切刃インサートの共通平面Ｅ内に位置する。

アルミニウム切削用の切刃インサートは、角度α₁が７５〜８３°であり、側面刃先ないし側面刃先の中央範囲における接線が工具基準面Ｐ_rと１５〜２５°の角度α₂を成していると特に有利である。

以下図を参照して本発明を詳細に説明する。

図１〜図５は、両側に刃先ヘッドを備えた本発明に基づく切刃インサート１を示す。両刃先ヘッドは、各々直線的な端面刃先３と両側の直線的な側面刃先４とを備えている。切刃インサート１の長手軸線Ａに対し両側に位置する各切刃ヘッド２、２′は、正確に対称に形成されている。その各端面刃先３は、長手軸線Ａに対し垂直に延びている。切刃インサート１の工具基準面Ｐ_rは、ＤＩＮ規格６５８１に応じて、端面刃先３の仮定した切削方向６に対して垂直な平面として定められている。端面刃先３に続いて逃げ面７が延び、側面刃先４に続いて逃げ面５が延びている。該両逃げ面５、７は、各々工具基準面Ｐ_rと８３°の角度α₁を成している。側面刃先４は、端面刃先３から離れる方向に工具基準面Ｐ_rに対し直線的な下り傾斜とされ、工具基準面Ｐ_rと２５°の角度α₂を成している。図２と３から明らかな如く、両側の各切刃ヘッド２、２′における切刃インサート１の同じ側面に位置する逃げ面５は、共通の平面Ｅ内に位置している。従って研削された側面刃先４を製造すべく、切刃インサート１の片側側面に設けた２つの逃げ面５は、切刃インサート１の位置を変更する必要なしに、１回の作業工程で通しで研削できる。この結果、単純な研削装置を利用し、かつ切刃インサートの製造費を減少できる。それら両逃げ面５が共通の平面Ｅ内に位置するにも係わらず、側面刃先４の端面刃先３に対し下り傾斜した経過に基づき、工具基準面Ｐ_rに対する逃げ面５の勾配に関連して、側面刃先４が、切削時、例えばその側面刃先４の経過に沿った突切り過程中、被加工ワークの側面と角度α₃を成し、このために、自由に進行できる。これを図５に示す。

図６〜１０は、略円形の端面刃先３を備えた本発明に基づく切刃インサート１を、前述の実施例に相当した図で示す。切刃インサートの長手軸線Ａに対し略平行に延びる切刃ヘッド２、２′の刃先部分は、直線的な側面刃先部分４を形成している。この側面刃先部分４も、端面刃先３から離れる方向に下り傾斜で延び、工具基準面Ｐ_rと角度α₂を成している。両側の各切刃ヘッド２、２′における切刃インサートの同じ側面に位置する逃げ面５は、共通の平面Ｅ内に配置されている。この結果、単純で安価な研削過程が可能となる。

本発明に基づく切刃インサートの側面図。図１における切刃インサートの正面図。図１におけるＸ−Ｘ線に沿った断面図。図１における切刃インサートの平面図。図１における切刃インサートの矢印の方向から見た図。本発明に基づく切刃インサートの異なった実施例の側面図。図６における切刃インサートの正面図。図６におけるＸ−Ｘ線に沿った断面図。図６における切刃インサートの平面図。図６における切刃インサートの矢印の方向から見た図。

符号の説明

１切刃インサート、２、２′ 切刃ヘッド、３端面刃先、４側面刃先、５、７逃げ面、Ｐ_r 工具基準面、α₁ 逃げ面と工具基準面とが成す角度、α₂ 側面刃先と工具基準面とが成す角度

Claims

長手軸線Ａに対して両側に切刃ヘッド（２、２′）を備え、各切刃ヘッド（２、２′）が、各々切刃インサート（１）の長手軸線Ａに対して直角に延びる端面刃先（３）と、切刃インサート（１）の長手軸線Ａの方向に延びる両側の側面刃先ないし刃先部分（４）とを有し、それらの刃先（３、４）の逃げ面（７、５）が、仮定した切削方向（６）に対し垂直に、選択した切削点を通る工具基準面Ｐｒと、ＤＩＮ規格６５８１に応じて、９０°より小さな角度α₁を成す切刃インサート（１）において、
側面刃先（４）が、工具基準面Ｐｒに対して端面刃先（３）から離れる方向に下り傾斜して延び、両側の切刃ヘッド（２、２′）における切刃インサート（１）の同じ側面に配置された側面刃先（４）の逃げ面（５）が、共通の平面Ｅ内に位置することを特徴とする切刃インサート。
各切刃ヘッド（２、２′）が、各々長手軸線に対し直角に延びる直線的な端面刃先（３）と、直線的な側面刃先（４）とから成り、該側面刃先（４）が工具基準面Ｐｒと５〜２５°の角度α₂を成すことを特徴とする請求項１記載の切刃インサート。
各切刃ヘッド（２、２′）が、各々長手軸線Ａに対し直角に延びる直線的な端面刃先（３）と曲線的な側面刃先（４）とから成り、該曲線的な側面刃先（４）の中央範囲における接線が、工具基準面Ｐｒと５〜２５°の角度α₂を成すことを特徴とする請求項１記載の切刃インサート。
端面刃先（３）が曲線状に形成され、両側に直線的な側面刃先部分（４）を備え、これら側面刃先部分（４）が、工具基準面Ｐｒと１５〜２５°の角度α₂を成すことを特徴とする請求項１記載の切刃インサート。
前記角度α₁が７５〜８３°、角度α₂が１５〜２５°であることを特徴とする請求項１から４の１つに記載の、特にアルミニウム切削用の切刃インサート。