JP4032572B2 - スローアウェイチップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小径切削用のスローアウェイチップに係わり、特に、切刃を高精度に位置出し可能とするのに有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、溝入れ加工やねじ切り加工に用いられる切削工具として、ソリッドボーリングバーが知られている。
この種のボーリングバーは、超硬合金やサーメットからφ5以下の小径軸状に形成されてなり、一端又は両端に切刃を有している。
図5は、両端に切刃を有する二切刃形のボーリングバーの一構成例を示す平面図であり、符合1はボーリングバー、2は切刃である。
【0003】
このボーリングバー1は、図6,7に示すように、工作機械側のツールホルダ3に装着されて切削に供される。
このとき、ボーリングバー1は、ツールホルダ3の軸線に沿って形成された挿入孔4に、所定の突出し距離Lを残して挿入した後、該挿入孔4と直交するように形成された2つのネジ孔5にボルト6を挿入し、これらのボルト6を締め込むことにより押圧固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成のボーリングバー1では、突出し距離Lが可変であるというメリットがある反面、工具交換時には、逆に突出し距離Lの設定にばらつきが生じ易くなる。
このため、工具交換時の全長寸法を変えずに、切刃2を高精度に位置出しすることが困難であった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、切刃を高精度に位置出し可能とするチップの提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
すなわち、請求項1記載の発明は、工具本体のチップ取付座に着脱可能に装着される小径切削用のスローアウェイチップ(以下、単にチップと略記する。)であって、少なくとも一端に切刃を有する軸状の切刃本体と、前記チップ取付座に係止されて前記切刃本体の軸方向移動を規制する、貫通孔が形成された位置決め部材とが、前記切刃本体が、その外径よりも小径の前記貫通孔に焼き嵌めまたは圧入されることにより、一体的に固定されてなることを特徴としている。
【0007】
この構成では、チップを工具本体に装着する際に、位置決め部材がチップ取付座に係止されて切刃本体の軸方向移動が規制される。
つまり、切刃は、位置決め部材を介して常に一定の位置に定められ、切刃の突出し距離は、チップ側の寸法のみで管理されることとなる。
よって、作業者による突出し距離の調整作業が不要となり、突出し距離のバラツキが小さくなる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のチップにおいて、前記切刃本体は、超硬合金又はサーメットからなり、前記位置決め部材は、鋼からなることを特徴としている。
【0009】
この構成では、位置決め部材の材質として、超硬合金やサーメットよりも安価な鋼を採用するから、切刃本体を高剛性に維持しつつ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
なお、切刃本体と位置決め部材とが別体に構成されているから、これらの材質が互いに異質であってもその製造は容易である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係るチップの平面図、図2は同チップの側面図である。
また、各図中、符合11は切刃本体、12は位置決め部材を示している。
切刃本体11は、超硬合金やサーメットからφ5以下の小径軸状に形成され、両端にそれぞれ第一,第二の切刃13,14を有する2切刃形の構成とされている。
【0011】
他方、位置決め部材12は、超硬合金やサーメットよりも安価な鋼から略正方形平板状に形成されている。なお、以下では便宜上、位置決め部材12の各側面を図1の如く第一〜第四の側面16,17,18,19と称して説明する。
位置決め部材12には、第一の側面16に沿って延び且つ該第一の側面16に連なる第二及び第四の側面17,19に開口する貫通孔21と、位置決め部材12の厚さ方向に延び、かつ図1において略正方形をなす上下面22,23の中心から第三の側面18側に若干偏心して開口するクランプ孔24とが形成されている。
【0012】
切刃本体11は、その外径よりも小径の貫通孔21に焼き嵌め,圧入等により強固に保持されている。
これにより、第二の側面17から第一の切刃13までの軸方向距離m1,及び第四の側面19から第二の切刃14までの軸方向距離m2が一定に管理される。
【0013】
次に、本実施の形態に係るチップが着脱可能に装着される工具本体の概略構成について説明する。
工具本体31の先端角部には、図3に示すように、チップ取付座32が凹状に形成されている。
このチップ取付座32は、工具本体31の上面33よりも1段低められた底面(図示略)と、該底面から上面33へと連なる第一及び第二の内壁34,35とにより画成されている。
【0014】
これら底面,及び第一,第二の内壁34,35は、それぞれ位置決め部材12の下面23,及び第二,第三の側面17,18に当接する面であり、底面には、クランプボルト36が螺合する雌ネジ部(図示略)が形成されている。
なお、図3中の符合37は、切削に供しない方の切刃(同図では、第二の切刃14)を工具本体11と干渉しないように収納しておくための凹部である。
【0015】
上記構成からなるチップは、工具本体31のチップ取付座32に載置した後、クランプボルト36をクランプ孔24に挿通して雌ネジ部に螺合することにより、着脱可能に装着される。
このとき、位置決め部材12は、第二,第三の側面17,18がチップ取付座32の第一,第二の内壁34,35に当たって係止されるから、切刃本体11の軸方向移動は規制される。
【0016】
つまり、本実施の形態に係るチップは、切刃13,14が位置決め部材12を介して常に一定の位置に定まるから、切刃13(14)の突出し距離Lをチップ側の寸法のみで管理することが可能となる。
ちなみに、ここでいう「チップ側の寸法」とは、位置決め部材12の第二の側面17から第一の切刃13までの軸方向距離m1をいう。
【0017】
よって、作業者による突出し距離の調整作業が不要になるから、工具交換時に切刃13(14)を高精度に位置出しすることが可能となり、加工精度のばらつきをも抑制することができる。
また、チップをチップ取付座32に装着するだけで、切刃13(14)が高精度に位置出しされるから、工具交換時の所要時間も短縮でき、生産性の向上も図ることができる。
【0018】
さらに、本実施の形態に係るチップは、切刃本体11を超硬合金やサーメットから高剛性に構成する一方で、位置決め部材12を超硬合金やサーメットよりも安価な鋼から構成しているから、切刃本体11を高剛性に維持しつつ製造コストの低減も実現される。
ここで、切刃本体11と位置決め部材12とは別体であるから、両者が別材質であっても製造は容易である。
【0019】
なお、上記実施の形態では、2枚刃形の切刃本体11を備えたチップについて説明したが、図4に示すような、一端にのみ切刃42を有する1枚刃形の切刃本体41が位置決め部材43に固定されてなるチップであっても構わない。
この構成においても、上記と同様に、単に位置決め部材43を工具本体31のチップ取付座32に装着するだけで、切刃42を高精度かつ容易に位置出しすることが可能となる。
【0020】
また、位置決め部材12,43の平面視形状は、正方形に限らず長方形,菱形,三角形等他の多角形であってもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(a)請求項1記載のチップによれば、切刃が位置決め部材を介して常に一定の位置に定められ、切刃の突出し距離がチップ側の寸法のみで管理されるようにしたから、突出し距離のバラツキを小さくすることができ、切刃の高精度位置出しが可能である。
【0022】
(b)請求項2記載のチップによれば、位置決め部材の材質として、超硬合金やサーメットよりも安価な鋼を採用したから、切刃本体を高剛性に維持しつつ、製造コストの低減を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るチップの一実施の形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示すチップの側面図である。
【図3】 図1に示すチップが工具本体に装着された切削工具の一構成例を示す平面図である。
【図4】 本発明に係るチップの他の実施の形態を示す平面図である。
【図5】 ボーリングバーの一従来例を示す平面図である。
【図6】 図5に示すボーリングバーをツールホルダに装着した状態を示す平面図である。
【図7】 図6のA−A断面図である。
【符号の説明】
11、41 切刃本体
12、43 位置決め部材
13、14、42 切刃
31 工具本体
32 チップ取付座
Claims (2)
- 工具本体のチップ取付座に着脱可能に装着される小径切削用のスローアウェイチップであって、
少なくとも一端に切刃を有する軸状の切刃本体と、前記チップ取付座に係止されて前記切刃本体の軸方向移動を規制する、貫通孔が形成された位置決め部材とが、前記切刃本体が、その外径よりも小径の前記貫通孔に焼き嵌めまたは圧入されることにより、一体的に固定されてなることを特徴とするスローアウェイチップ。 - 前記切刃本体は、超硬合金又はサーメットからなり、
前記位置決め部材は、鋼からなることを特徴とする請求項1記載のスローアウェイチップ。
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