JP2005314878A - パワーウィンドの安全装置 - Google Patents

パワーウィンドの安全装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005314878A
JP2005314878A JP2004130627A JP2004130627A JP2005314878A JP 2005314878 A JP2005314878 A JP 2005314878A JP 2004130627 A JP2004130627 A JP 2004130627A JP 2004130627 A JP2004130627 A JP 2004130627A JP 2005314878 A JP2005314878 A JP 2005314878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
pulse width
pulse
window position
window glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004130627A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4358022B2 (ja
Inventor
Satoshi Inoue
聰 井上
Takao Koba
貴雄 古場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiroki Corp
Tachibana Eletech Co Ltd
Original Assignee
Shiroki Corp
Tachibana Eletech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiroki Corp, Tachibana Eletech Co Ltd filed Critical Shiroki Corp
Priority to JP2004130627A priority Critical patent/JP4358022B2/ja
Publication of JP2005314878A publication Critical patent/JP2005314878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4358022B2 publication Critical patent/JP4358022B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】窓閉動作中のパルス幅の変化をみて異物挟み込みと判断し、窓開動作に反転する安全装置において、摺動抵抗等による速度変化があっても誤判定(誤動作)が生じにくい安全装置を提供する。
【解決手段】パルス発生器36が出力するパルスをカウントして窓ガラス14の開度情報を得る窓位置カウンタ37;パルス発生器36が発生するパルスの幅を検知するパルス幅検知器38;基準時における窓ガラス14上昇動作時において上記パルス幅検知器38で検知された各パルス幅を上記窓位置カウンタ37による窓位置情報に関連させて記憶する記憶器42;窓ガラス14上昇動作時において上記パルス幅検知器38が測定したパルス幅と上記窓位置カウンタ37による窓位置情報に対応する基準パルス幅とを比較し、両パルス幅の差が許容値を超えたときに、操作スイッチ34の状態に拘わらず昇降モータ24を窓ガラス14開放方向に逆転駆動する制御器35;を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両ドアのパワーウィンドの安全装置に関する。
車両の窓ガラスを昇降モータの駆動力で昇降させるパワーウィンドでは、操作スイッチを閉方向にオンし続けて窓ガラスを閉じていくときに、該窓ガラスと窓枠との間に異物が挟み込まれる可能性がある。
そこで既に、窓ガラスと窓枠との間に異物が挟み込まれたことを検知する検知装置を設け、挟み込みを検知したときには、操作スイッチの状況に拘わらずモータを反転駆動して窓ガラスを下降させる安全装置が提案されている。この安全装置の挟み込み検知装置の一つとして、昇降モータの回転数(角)に応じて繰り返しパルスを発生させるエンコーダを備え、このエンコーダが出力するパルス幅の増加を検知することで、挟み込みと判断する装置が知られている。すなわち、平常時のパルス幅を1個記憶しておき、動作時のパルス幅が許容値以上に増加したときに異物挟み込みと判定する。昇降モータの起動から所定期間と、その後の期間とでパルス幅の許容値を変える発明が提案されている(特許文献)。
さらに挟み込み検知の精度を高めるために、エンコーダが出力するパルスの立ち上がりから立ち下がりまでおよび立ち下がりから立ち上がりまでの半パルス幅を測定する発明も提案されている。
特開2002-46468号
しかし、窓ガラスの上昇速度は、起動から所定期間経過した後も、摺動抵抗の変化等により一定ではなく、経年変化等によっても変化する。そのため、パルス幅の延びを検知する検知方法では誤差が大きく、挟み込みでないのに挟み込みと誤検知する可能性が増す。さらにエンコーダは、パルスが立ち上がってから立ち下がるまでのハイレベル間の回転角と、パルスが立ち下がってから立ち上がるまでのローレベル間の回転角が同一でない場合がある。このようにエンコーダ自体に誤差が含まれると、半パルス幅を検知する方法ではさらに誤差が大きくなってしまい、挟み込みでないのに挟み込みと誤検知する可能性が増す。
本発明は従って、窓ガラスを開閉する際の摺動抵抗等により開閉速度が一定でない場合も誤検知(誤動作)を生じるおそれの少ないパワーウィンドの安全装置を得ることを目的とする。
本発明によるパワーウィンドの安全装置は、車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;この昇降モータに対して昇降の回転指令を与える操作スイッチ;この昇降モータの回転量に伴って繰り返しパルスを発生するパルス発生器;このパルス発生器が出力するパルスをカウントして窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;上記パルス発生器が発生するパルスの幅を検知するパルス幅検知器;基準時における窓ガラス上昇動作時において上記パルス幅検知器で検知された各パルス幅を上記窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;および窓ガラス上昇動作時において上記パルス幅検知器が測定したパルス幅と上記窓位置カウンタによる窓位置情報に対応する基準パルス幅とを比較し、両パルス幅の差が許容値を超えたときに、上記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを窓ガラス開放方向に逆転駆動する制御器;を備えたことを特徴としている。
窓位置カウンタは上記パルス発生器が発生するパルスを1/2周期毎にカウントし、上記パルス幅検知器は上記パルスの1/2周期幅を検知し、上記記憶器は、上記パルスの1/2周期で得られたパルス幅を窓位置情報に関連させて記憶することができる。
基準時におけるパルス幅および窓位置情報の前記記憶器への記憶を、定期的にまたは更新スイッチ手段が操作されたときに更新することで経時変化にも対応できる。
本発明によれば、窓ガラスを開閉する際の摺動抵抗等により開閉速度が一定でなくても異物挟み込みと誤判断せず、異物挟み込みを確実に判断できる、誤動作のないパワーウィンドの安全装置を得ることができる。
図1は、本発明をXアーム式パワーウィンド(レギュレータ)20を有する車両ドア10に適用した例である。車両ドア10は、上方の窓開口11を有するサッシュ部12と下方のパネル部13とを有し、窓開口11が窓ガラス14によって開閉される。
窓ガラス14を昇降動作させるXアーム式パワーウィンド20は、パネル部13内に支持されている。すなわち、パネル部13には、Xアーム式パワーウィンド20のリフトアーム21が軸22で揺動自在に支持されており、このリフトアーム21は、軸22を中心とするセクタギヤ(ドリブンギヤ)23を一体に有している。このセクタギヤ23は、昇降モータ24によって回転駆動されるピニオン25に噛み合っている。
リフトアーム21の長さ方向の中間部分には、軸26でイコライザアーム27の中間部分が枢着されている。リフトアーム21とイコライザアーム27の上端部(先端部)にはそれぞれ、ガイドピース(ローラ)28が回転可能に枢着されており、イコライザアーム27の下端部には、同様にガイドピース(ローラ)29が枢着されている。
リフトアーム21とイコライザアーム27のガイドピース28はそれぞれ、窓ガラス14の下端に固定された窓ガラスブラケット30に移動自在に嵌められ、イコライザアーム27のガイドピース29は、パネル部13内に固定するイコライザアームブラケット31に移動自在に案内される。
このXアーム式パワーウィンド20は、昇降モータ24を介してピニオン25を正方向または逆方向に駆動すると、セクタギヤ23を介してリフトアーム21が軸22を中心に揺動し、ガラスブラケット30(窓ガラス14)が、イコライザアーム27、ガイドピース28、29、イコライザアームブラケット31により略水平状態に保持されながら昇降動作する。この昇降動作自体は、通常のXアーム式パワーウィンドの動作である。
昇降モータ24は、駆動回路32によって正逆に駆動される。すなわち、バッテリ33から給電される駆動回路32は、操作スイッチ34及び制御器35を介して上昇信号または下降信号を与えられ、その信号に基づき昇降モータ24を正回転または逆回転駆動する。昇降モータ24にはまた、その回転を検知するエンコーダとして、回転軸24aの回転角度(数)に応じてパルスを発生する(回転軸24aが所定角度回転する毎にパルスを発生する)パルス発生器36が備えられている。
パルス発生器36は種々のタイプが知られているが、例えばホール素子を利用したパルス発生器では、昇降モータ24の回転軸24aに、周方向にNSに磁化されたマグネットロータ36aが固定されており、このマグネットロータ36aに近接配置したホール素子36b、36cが回転軸24aの回転(角)に伴い、回転軸24aが半回転する毎に出力がローからハイ、ハイからローレベルに反転し、1回転毎に1周期のパルスを発生する。またホール素子36b、36cを2個配置することで、昇降モータ24の回転方向すなわち窓ガラス14が上昇動作(窓閉動作)中か下降動作(窓開動作)中であるかを検知できる。このような昇降モータ24の回転方向の検知手段は周知であり、昇降モータ24の回転方向は操作スイッチ34の状態から検知することも可能である。
パルス発生器36からのパルスは、窓位置カウンタ37とパルス幅検知器38に入力される。窓位置カウンタ37は、パルス発生器36からのパルス数をカウントすることで、窓ガラス14の開度情報を得る。窓開度情報は、窓ガラス14が全開状態と全閉状態の間を移動するときにパルス発生器36が出力するパルス数に応じて得ることができる。この実施形態の窓位置カウンタ37は、パルス発生器36から入力したパルスを1/2周期でカウントする。つまり窓位置カウンタ37は、パルスの立ち上がり、立ち下がりを検知する毎にカウントアップまたはカウントダウンする。この実施形態では、窓ガラス14が全開状態から全閉状態まで移動する間に発するパルス総数を800とし、全開状態のパルス番号を0、全閉状態のパルス番号を800としてパルス番号により窓開度情報を得ている。さらにパルス幅検知器38は、窓位置カウンタ37のカウント間隔、つまりパルスの立ち上がりから立ち下がりまでのパルス幅(ハイレベル時間)、およびパルスの立ち下がりから立ち上がりまでのパルス幅(ローレベル時間)を測定する。
パルス発生器36が出力するパルスのデューティ、つまりパルス1周期におけるハイレベル時間の割合は、理想的には50パーセントであるが、所定の許容誤差を生じている。図3(A)には、デューティが45パーセントの場合の波形を示してあり、ハイレベルのパルス幅は3.6ms、ローレベル幅は4.4msである。
記憶器42には、予め、窓ガラス14を全開位置から全閉位置まで駆動したときの窓開度情報(パルス番号)とそのパルス幅を関連させたデータが基準パルス幅データとして記憶される。制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオンされたときに、窓ガラス14を上昇させながら、窓位置カウンタ37およびパルス幅検知器38によりパルス番号(窓開度情報)およびパルス幅を測定し、測定したパルス幅をパルス番号(窓開度情報)に関連させて記憶器42に記憶する。この記憶は、この実施形態では、最初の記憶処理は、製造時に行われる。その後は、定期的にあるいは設定(更新)スイッチ41のオン操作を受けたときに行われる。なお、設定(更新)スイッチ41がオンされたときに窓ガラス14が全開状態でないときは、窓ガラス14を全開させてから学習(更新)処理を行うことが好ましい。
操作スイッチ34の操作を受けて窓閉鎖動作しているときに窓位置カウンタ37から出力されるパルス番号(窓開度情報)とパルス幅検知器38から出力されるパルス幅情報は、制御器35に与えられる。図3(B)には、測定したパルス番号およびパルス幅に基づく測定パルス波形を示した。制御器35は、窓ガラス14が上昇するときに、入力した測定パルス幅と、入力したパルス番号に対応する基準パルス幅の差を演算する。すなわち、窓ガラス14の開度は、上述の例では、窓位置カウンタ37による1番パルスから800番パルスまでの分解能で検出し、制御器35は、窓ガラス上昇動作時に発生する測定パルスについて、その測定パルス幅と対応するパルス番号の基準パルス幅との差を求める。そうして、測定パルス幅の方が基準パルス幅よりも大きく、かつその差が所定の閾値よりも大きいときに挟み込みを検出し、窓ガラス14を、開放位置まで開放移動させる。
窓ガラス14の閉鎖処理の一実施形態について、図4に示したフローチャートを参照してより詳細に説明する。この窓閉鎖処理は制御器35によって実行される。なお、この窓閉鎖処理には、操作スイッチ34がUP操作されたときに入るものとする。
先ず、制御器35は、記憶器42からパルス番号を読み込んで窓位置カウンタ37にセットし(S11)、上昇信号を駆動回路32に与えて昇降モータ24を正回動させ、窓ガラス14の上昇動作(窓閉動作)を開始させる(S12)。昇降モータ24が回動動作を開始すると、回動軸24a(マグネットロータ)が所定角度回転する毎にパルス発生器36からパルスが出力されて、その立ち上がり、立ち下がりがパルス番号として窓位置カウンタ37でカウントされ、立ち上がりから立ち下がり、立ち下がりから立ち上がりまでのパルス幅がパルス幅検知器38で測定され、そのパルス番号(窓開度情報)および測定パルス幅は制御器35に入力される(S13)。
窓ガラス14が全閉状態(上死点)であるか否かを検出する(S14)。全閉状態(上死点)であるか否かは、窓位置カウンタ37から入力したパルス番号(窓開度情報)、または窓ガラス14が全閉状態(上死点)であることを検知するリミットスイッチ等によって検出できる。窓ガラス14が全閉状態(上死点)であることを検出したときは(S14;Yes)、昇降モータ24を停止させ(S20)、全閉状態(上死点)に対応するパルス番号(窓開度情報)を記憶器42に書き込んで窓閉鎖処理を終了する(S21、END)。
窓ガラス14が全閉状態(上死点)でなければ(S14;No)、操作スイッチ34の状態からDOWN操作されたか否かをチェックする(S15)。DOWN操作されていた場合は(S15;Yes)、窓開放処理を実行する。なお、窓開放処理のフローチャートは示さないが、例えば次のように動作する。駆動回路32を介して昇降モータ24を逆回転させて窓ガラス14を下降させ、窓位置カウンタ37からパルス番号を入力しながら、UP操作されたか、DOWN操作が解除されたか、全開状態(下死点)になったか否かをチェックする。UP操作されたときは昇降モータ24を停止させてS12に戻る。DOWN操作が解除されるか、全開状態になったときは、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ、パルス番号(窓開度情報)を記憶器42に書き込んで窓閉鎖処理を終了する。なお、窓開放動作しているときは挟み込みを生じることがないので、制御器35は、窓位置カウンタ37によるパルス番号のみ入力し、窓開放動作を終了するときに記憶器42に記憶させてもよい。
DOWN操作されていない場合は(S15;No)、操作スイッチ34の状態からUP操作が中止されたか否かをチェックする(S16)。UP操作が中止された場合は(S16;Yes)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S20)、パルス番号(窓開度情報)を記憶器42に書き込んで窓閉鎖処理を終了する(S21、END)。
DOWN操作されておらず(S15;No)、UP操作が中止されていない場合は(S16;No)、パルス幅検知器38から入力した測定パルス幅が、窓位置カウンタ37から入力したパルス番号(n番目)に対応する基準パルス幅を超えているか否かをチェックする(S17)。測定パルス幅が対応する基準パルス幅を超えていない場合は(S17;No)、異物挟み込みの可能性がないのでS13に戻る。図3において、パルス番号(1)から(4)の場合が該当する。そうして、S13〜S17を繰り返し、異物挟み込みを検出しない状態で窓閉鎖状態(上死点)に達したことを検出したら(S14;Yes)、駆動回路32を介して昇降モータ28を停止させ、パルス番号を記憶器42に書き込んで上昇処理を終了する(S20、S21、END)。このときのパルス番号は閉鎖状態の値800となる。
測定パルス幅が対応する基準パルス幅を超えている場合は(S17;Yes)、その差が所定の閾値以上かどうかをチェックする(S18)。その差が所定の閾値以上でない場合は(S18;No)、S13に戻る。その差が閾値以上で無い場合は、異物挟み込みの可能性よりも、車両の振動等、他の要因の可能性が高いからである。図3においては、パルス番号(5)、(6)が該当する。
測定パルス幅が対応する基準パルス幅の差が閾値以上の場合は(S18;Yes)、挟み込みの可能性を検知したので、窓ガラス14が不感帯に達しているかどうかチェックする(S19)。図3の(7)以降が該当する。この実施例における不感帯とは、窓ガラス14閉じきり前の挟み込み検知をさせない領域のことであって、窓ガラス14の上縁がサッシュ部分12の上部内側に添着されているガラスランに接触する位置に相当し、窓位置カウンタ37の窓開度情報がパルス番号760以上であるか否かによりチェックする。
窓ガラス14が不感帯に達していれば(窓位置カウンタ37のパルス番号が760以上であれば)(S19;Yes)、異物挟み込みの可能性はないため、そのまま昇降モータ24の正回転を継続させ、S13に戻る。窓ガラス14が全閉状態(上死点)になるまでの間は、上記S13〜S19の処理を繰り返し実行する。そして窓ガラス14が全閉状態になったら(S14;Yes)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S20)、全閉状態のパルス番号(800)を記憶器42に書き込んで終了する(S21、END)。
窓位置カウンタ37の窓開度情報がパルス番号760未満であれば(S19;No)、異物挟み込みの可能性があるので、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S22)、該反転処理が終了するのを待つ(S23)。反転処理の終了は、例えば、窓ガラス14が全開状態(下死点)になったときとする。反転処理が終了すると(S23;Yes)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S24)、全開状態のパルス番号(0)を記憶器42に書き込んで窓閉鎖処理を終了する(S25、END)。
このように本発明の実施形態によれば、窓ガラス14上昇中において、測定した現在のパルス幅(測定パルス幅)と、予め記憶しておいたそのパルス番号の基準パルス幅とを比較することにより、ガラスランの摺動抵抗などによるパルス幅の変化の影響を受けることがなくなる。さらに、ガラスラン等の劣化による摺動抵抗の変化を予め見込んで閾値を設定する必要がなくなるため、閾値を低く設定することが可能になり、挟み込み荷重を低くすることができる。
また、本実施例ではエンコーダのパルスを1/2周期で検知しているが、1周期で検知してもよい。エンコーダとして、昇降モータ24の回転軸24aが1回転する毎に1パルス出力するものを示したが、1回転する毎に2パルス以上出力するものでもよく、窓ガラス14の上昇に伴って所定量上昇する毎にパルスを繰り返し発生するエンコーダであればよい。
本発明の他の実施形態として、測定パルス幅と基準パルス幅の差ではなく、基準パルス幅に対する測定パルス幅の変化率を求めて挟み込みを検知する実施形態の表を図3(C)に示してある。この実施形態では、測定パルス幅の、そのパルス番号に対応する基準パルス幅に対する変化率を求め、パルス幅が延びている個数をカウントする。挟み込み時は連続してパルス幅が基準パルス幅よりも延びるからである。図3では、パルス番号(1)から(4)まで変化率0であるが、パルス番号(5)から変化率が0でなくなり、変化率が増加していることが分かる。この実施形態では、測定パルス幅の変化率が連続して3回閾値を超えたことを検知したときに挟み込みと判定する。図3では、パルス番号(5)からカウントを開始し、パルス番号(7)のときに挟み込みと判定する。なお、変化率の合計が所定値を超えたとき、例えば20パーセントを超えたときに挟み込みと判定してもよく、挟み込みを検知するパルスの変化率の閾値、変化率の合計、または挟み込みと判定する連続個数はこの実施形態に限定されない。
基準パルス幅を更新(学習)する際の制御例を、さらに図5のフローチャートに基づいて説明する。図5のフローチャートは、制御器35によって実行される更新処理(学習処理)に関する。この更新処理(学習処理)は、設定(更新)スイッチ41がオン操作されたときに実行される。
制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオンされて更新処理に入ると、操作スイッチ34の状態から操作スイッチ34によりUP操作されたか否かをチェックし(S51)、UP操作されるまで待機する(S51;No)。そしてUP操作されたら(S51;Yes)、基準パルス幅の更新を禁止するか否かを識別するための更新禁止フラグをクリアして記憶器42への更新を許可し(S52)、上昇信号を駆動回路32に与えて昇降モータ24を駆動させ、窓ガラス14の上昇動作(窓閉動作)を開始させる(S53)。昇降モータ24が駆動開始すると、回転軸24aが所定角度回転する毎にパルス発生器36からパルスが出力されて窓位置カウンタ37でカウントされ、そのカウント値(パルス番号)が制御器35に出力される。制御器35は、パルス幅検知器38から入力した測定パルス幅と窓位置カウンタ37から入力したパルス番号とを関連させて、最新の測定データとして記憶器42に記憶させる。続いて、制御器35は、窓位置カウンタ37から入力したパルス番号に基づき、窓ガラス14が全閉状態(上死点)であるか否かを検出する(S54)。
窓ガラス14が全閉状態でない場合は(S54;No)、パルス番号および測定パルス幅を入力して挟み込み検知処理を実行し(S55、S56)、挟み込み検知かどうか判定する(S57)。この挟み込み検知処理は、S17、S18、S19の処理と同等であり、測定パルス幅が対応する基準パルス幅を超えていて、その差が閾値以上であり、かつ不感帯でない場合に挟み込みであると検知する。挟み込みを検知していない場合(S57;No)は、操作スイッチ34の状態からDOWN操作があったか否かをチェックする(S58)。挟み込みを検知した場合(S57;Yes)、または、挟み込みを検知していなくてもDOWN操作があった場合(S57;No、S58;Yes)は、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S62)、該反転処理が終了するまで待機してから駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S63;Yes、S67)、パルス番号を入力してそのパルス番号を記憶器42に書き込んで更新処理を終了する(67、S68、END)。一方、DOWN操作がなかった場合は(S58;No)、操作スイッチ34の状態からUP操作が中止されたか否かをチェックし(S59)、UP操作が中止された場合には駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ、パルス番号を記憶器42に書き込んで更新処理を終了する(S59;Yes、S67、S68、END)。このように窓ガラス14が全閉状態になる前に、挟み込みを検知した場合(S57;Yes)、DOWN操作があった場合(S58;Yes)及びUP操作が中止された場合(S59;Yes)は、一部の測定データしか取得できていないので、記憶器42へのデータ更新は行なわない。
UP操作が中止されていなければ(S59;No)、測定パルス幅が異常値であるか否かをチェックする(S60)。ここで、測定パルス幅が異常値と判定される場合は、走行中の振動により測定パルス幅が突発的に大きく変動してしまった場合等である。測定パルス幅が異常値であれば(S60;Yes)、更新禁止フラグをセットして記憶器42への更新を禁止し(S61)、S54へ戻る。測定データが異常値でなければ、そのままS54へ戻る(S60;No)。
窓ガラス14が全閉状態になるまで、上記S54〜S60の処理を繰り返し実行する。
窓ガラス14が全閉状態になると(S54;Yes)、パルス番号(窓開度情報)に基づき、窓ガラス14の全開状態(下死点)から上昇動作を開始させたか否かをチェックする(S64)。ここで、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させたか否かをチェックすることは、全開状態から全閉状態までの全測定データを取得しているか否かをチェックすることを意味している。窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていた場合は(S64;Yes)、更新禁止フラグがクリアされているか否かにより記憶器42への更新が許可されているか否かをチェックする(S65)。記憶器42への更新が許可されていれば(S65;Yes)、記憶器42に記憶されている基準パルス幅データを最新の測定パルス幅データに更新し(S66)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S67)、パルス番号を記憶器42に書き込んで更新処理を終了する(S68、END)。
一方、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていなかった場合は(S64;No)、一部の測定データしか取得できていないので、記憶器42への更新は行なわずに、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S67)、パルス番号を記憶器42に書き込んで更新処理を終了する(S68、END)。また、記憶器42への更新が許可されていない場合(S65;No)、すなわち取得した測定データが異常値であるとS60にて判定されている場合は、記憶器42への更新は行なわずに、そのまま、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させ(S67)、パルス番号を記憶器42に書き込んで更新処理を終了する(S68、END)。
以上の更新処理(学習処理)により、窓ガラス14を全開状態から全閉状態まで上昇動作させているときの測定パルス幅データが適正に得られた場合に、S66で記憶器42に記憶されている基準パルス幅データが最新の測定パルス幅データに更新され、その後は更新されたデータが基準パルス幅データとして使用される。この更新処理を定期的にまたは設定(更新)スイッチ41がオンされる毎に実行すれば、ガラスラン等の劣化による摺動抵抗の変化により窓ガラス14の上昇速度が変化しても、正常動作と挟み込みとを明瞭に識別し、挟み込みを誤検知することが減少する。
この更新処理の実施形態では、全閉状態(上死点)に達したことを検知した後に全開状態(下死点)からの上昇か否かを検知しているが、窓ガラス14の上昇動作を開始する前に全開状態(下死点)かどうかをチェックするようにし、全開状態(下死点)からの上昇でない場合は窓ガラス14を全開状態にしてからS54以降の処理を実行してもよい。
本発明によるパワーウィンドの安全装置をXアーム式パワーウィンドに適用した実施形態を示す系統接続図である。 昇降モータおよびパルス発生器の概要を示す斜視図である。 パルス発生器によるパルス及びパルス幅を示す図である。 本発明によるパワーウィンドの安全装置の窓閉鎖処理の実施形態をフローチャートで示す図である。 本発明によるパワーウィンドの安全装置の更新処理の実施形態をフローチャートで示す図である。
符号の説明
10 車両ドア
11 窓開口
12 サッシュ部
13 パネル部
14 窓ガラス
20 Xアーム式パワーウィンド
24 昇降モータ
24a 回転軸
32 駆動回路
33 バッテリ
34 操作スイッチ
35 制御器
36 パルス発生器
36a マグネットロータ
36b 36c ホール素子
37 窓位置カウンタ
38 パルス幅検知器
41 設定(更新)スイッチ
42 記憶器


Claims (3)

  1. 車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;
    この昇降モータに対して昇降の回転指令を与える操作スイッチ;
    この昇降モータの回転量に伴って繰り返しパルスを発生するパルス発生器;
    このパルス発生器が出力するパルスをカウントして窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;
    上記パルス発生器が発生するパルスの幅を検知するパルス幅検知器;
    基準時における窓ガラス上昇動作時において上記パルス幅検知器で検知された各パルス幅を上記窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;および
    窓ガラス上昇動作時において上記パルス幅検知器が測定したパルス幅と上記窓位置カウンタによる窓位置情報に対応する基準パルス幅とを比較し、両パルス幅の差が許容値を超えたときに、上記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを窓ガラス開放方向に逆転駆動する制御器;
    を備えたことを特徴とするパワーウィンドの安全装置。
  2. 請求項1記載のパワーウィンドの安全装置において、上記窓位置カウンタは上記パルス発生器が発生するパルスを1/2周期毎にカウントし、上記パルス幅検知器は上記パルスの1/2周期幅を検知し、上記記憶器は、上記パルスの1/2周期で得られたパルス幅を窓位置情報に関連させて記憶するパワーウィンドの安全装置。
  3. 請求項1または2記載のパワーウィンドの安全装置において、上記基準時におけるパルス幅および窓位置情報の前記記憶器への記憶を、定期的にまたは更新スイッチ手段が操作されたときに実行するパワーウィンドの安全装置。

JP2004130627A 2004-04-27 2004-04-27 パワーウィンドの安全装置 Expired - Fee Related JP4358022B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130627A JP4358022B2 (ja) 2004-04-27 2004-04-27 パワーウィンドの安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130627A JP4358022B2 (ja) 2004-04-27 2004-04-27 パワーウィンドの安全装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005314878A true JP2005314878A (ja) 2005-11-10
JP4358022B2 JP4358022B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=35442591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004130627A Expired - Fee Related JP4358022B2 (ja) 2004-04-27 2004-04-27 パワーウィンドの安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4358022B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210474A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd プラットホーム柵、プラットホーム柵の障害検知装置、プラットホーム柵の障害検知方法
JP2008115687A (ja) * 2006-10-25 2008-05-22 Robert Bosch Gmbh 仕切りシステムの性能を追跡するシステム及び方法
KR100889177B1 (ko) * 2006-11-01 2009-03-17 오므론 가부시키가이샤 개폐체 제어 장치
KR100902157B1 (ko) * 2007-09-07 2009-06-10 동양기전 주식회사 차량용 파워 윈도우 제어시스템 및 제어방법
KR20220052101A (ko) * 2020-10-20 2022-04-27 주식회사 두원전자 홀 센서를 이용한 개폐 감지 장치

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2020451A1 (fr) 2007-07-19 2009-02-04 ArcelorMittal France Procédé de fabrication de tôles d'acier à hautes caractéristiques de résistance et de ductilité, et tôles ainsi produites

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210474A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd プラットホーム柵、プラットホーム柵の障害検知装置、プラットホーム柵の障害検知方法
JP2008115687A (ja) * 2006-10-25 2008-05-22 Robert Bosch Gmbh 仕切りシステムの性能を追跡するシステム及び方法
KR100889177B1 (ko) * 2006-11-01 2009-03-17 오므론 가부시키가이샤 개폐체 제어 장치
KR100902157B1 (ko) * 2007-09-07 2009-06-10 동양기전 주식회사 차량용 파워 윈도우 제어시스템 및 제어방법
KR20220052101A (ko) * 2020-10-20 2022-04-27 주식회사 두원전자 홀 센서를 이용한 개폐 감지 장치
KR102424245B1 (ko) 2020-10-20 2022-07-25 주식회사 두원전자 홀 센서를 이용한 개폐 감지 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP4358022B2 (ja) 2009-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4781127B2 (ja) 電動機制御装置
WO2007004617A1 (ja) パワーウィンドウ用安全装置
JP4131272B2 (ja) 窓開閉制御装置
US7095200B2 (en) Power window apparatus with pinch detecting function
JP5940202B1 (ja) 開閉体制御装置
JP2007060779A (ja) モータ制御装置
US6646399B2 (en) Controller for shutting apparatus
JP4358024B2 (ja) パワーウィンド用安全装置
JP4358022B2 (ja) パワーウィンドの安全装置
JPS63165682A (ja) 窓ガラス開閉装置
JP2942127B2 (ja) パワーウインドウ駆動制御装置
JP6711162B2 (ja) 車両用開閉部材駆動装置
JP4250114B2 (ja) パワーウィンド用安全装置
JP2005307563A (ja) パワーウインド用安全装置
JP2006083619A (ja) 挟み込み検知機能付きパワーウインド装置
JP2006322232A (ja) 挟み込み検知機能付きパワーウインド装置
JP4781129B2 (ja) 電動機制御装置
JP2019210784A (ja) 窓開閉位置検出装置、窓開閉位置検出方法
JP2005314877A (ja) パワーウィンドの安全装置
JP2003027836A (ja) 開閉部材駆動装置
JP2782320B2 (ja) 電動駆動装置
JPH07238742A (ja) 開閉体の駆動制御装置
JP2007009637A (ja) 開閉制御装置
JP2006161280A (ja) 挟み込み検知機能付きパワーウインド装置
JP2002364246A (ja) 車両用パワーウインド装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090728

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090805

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4358022

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140814

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees