JP2005307563A - パワーウインド用安全装置 - Google Patents

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聰 井上
Hiroki Nishida
裕樹 西田
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Abstract

【課題】誤作動を防止しつつ、異物の挟み込みがあったときに直ちにモータを反転させて窓ガラスを下降させることができるパワーウインド用安全装置を提供する。
【解決手段】窓ガラス14の開度情報を得る窓位置カウンタ37と、窓ガラスとともに昇降するように設けられた第1加速度センサと15、パネルに設けられた第2加速度センサ16と、各センサで検知された加速度から演算後加速度を算出する演算器40と、窓ガラス上昇動作時における加速度の変化、並びに演算後加速度の変化のうち、少なくとも演算後加速度の変化を窓位置情報に関連させて記憶する記憶器42と、記憶器に記憶されている演算後加速度を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において演算器で算出される演算後加速度が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに操作スイッチ34の状態に拘わらず昇降モータ24を反転させて窓ガラスを下降させる制御器35とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両ドアのパワーウインド用安全装置に関する。
車両の窓ガラスを昇降モータの駆動力で昇降させるパワーウインドでは、操作スイッチを閉方向にオンし続けて窓ガラスを閉じていくと、窓ガラスと窓枠との間に異物が挟み込まれる可能性がある。異物として物体の一部が挟み込まれると破損のおそれがある。
これに対して、窓ガラスを昇降させるためのモータの回転に同期して出力されるパルス信号の周期から窓ガラスの閉速度(周期変化率)を算出し、この周期変化率が予め定めた閾値を越えたときに窓ガラスに異物が接触したと判定してモータを反転させる安全装置があった。
特開平05−321530号公報
上述の安全装置においては、窓ガラスに異物が接触していなくても、例えば、走行による振動や、窓ガラスを昇降する過程(ガラスラン)での摺動抵抗の変化のような要因により、周期変化率が変動する。このため、これらの要因に起因する周期変化率の変動によりモータが反転してしまうことがないように、周期変化率が閾値を越えた後も所定時間だけモータを回転させ続け、なおも周期変化率が閾値を越え続けた場合に窓ガラスに異物が接触したものと判断している。しかし、このような判断手法では、窓ガラスに異物が接触してからモータが反転するまでに時間を要することとなってしまうため、物体の一部が窓ガラスと窓枠に挟まれた場合はさらに締め付けられることとなり破損に至る可能性が高まるとともに、窓ガラスにかかる荷重が高くなり、窓ガラスを昇降させるレギュレータやモータに負荷がかかりこれらの故障につながる。
本発明によるパワーウインド用安全装置は、パネル内に支持されたレギュレータを動作させることにより車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;このパルス発生器で発生するパルスをカウントし窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;窓ガラスの開閉動作時に窓ガラスとともに昇降するように設けられた第1加速度センサ;パネルに設けられた第2加速度センサ;第1加速度センサで検知された加速度から第2加速度センサで検知された加速度を減算して演算後加速度を算出する演算器;第1加速度センサ及び第2加速度センサによって検出される窓ガラス上昇動作時における加速度の変化、並びに演算器による演算後加速度の変化のうち、少なくとも演算後加速度の変化を窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;及び、記憶器に記憶されている窓位置情報に関連する演算後加速度を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において演算器で算出される演算後加速度が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;を有することを特徴としている。
上記制御器は、記憶器に対する窓開度情報に関連した演算後加速度変化の記憶を、定期的又は更新スイッチ(設定スイッチ)が操作されたときに更新することができる。
上記第1加速度センサ及び第2加速度センサは、圧電素子を用いた加速度センサを用いることができる。
上記反転閾値は、演算後加速度が形成する線の各ピーク値に基づいて生成することが好ましく、演算後加速度が形成する線の各ピーク値に予め定めた定数を乗じて生成することができる。
本発明によれば、走行による振動や、窓ガラスを昇降する過程での摺動抵抗の変化による誤作動を防止しつつ、異物の挟み込みがあったときに直ちにモータを反転させて窓ガラスを下降させることができるため、物体の一部が挟み込まれることによる破損のおそれを低減させ、レギュレータやモータの故障を予防することができるパワーウインド用安全装置を提供することができる。
図1は、本発明をXアーム式パワーウインド(レギュレータ)を有する車両ドア10に適用した例である。車両ドア10は、上方の窓開口11を有するサッシュ部12と下方のパネル部13とを有し、窓開口11が窓ガラス14によって開閉される。
窓ガラス14を昇降動作させるXアーム式パワーウインド(レギュレータ)20は、パネル部13内に支持されている。すなわち、パネル部13には、Xアーム式パワーウインド20のリフトアーム21が軸22で揺動自在に支持されており、このリフトアーム21は、軸22を中心とするセクタギヤ(ドリブンギヤ)23を一体に有している。このセクタギヤ23は昇降モータ24によって回転駆動されるピニオン25に噛み合っている。
リフトアーム21の長さ方向の中間部分には、軸26でイコライザアーム27の中間部分が枢着されている。リフトアーム21とイコライザアーム27の上端部(先端部)にはそれぞれ、ガイドピース(ローラ)28が回転可能に枢着されており、イコライザアーム27の下端部には、同様にガイドピース(ローラ)29が枢着されている。
リフトアーム21とイコライザアーム27のガイドピース28はそれぞれ、窓ガラス14の下端に固定された窓ガラスブラケット30に移動自在に嵌められ、イコライザアーム27のガイドピース29は、パネル部13内に固定するイコライザアームブラケット31に移動自在に案内される。
窓ガラスブラケット30の前後方向(図1の左右方向)両端に配置され、窓ガラス14を狭持する狭持部30a、30bのうち、後方側の30bには第1加速度センサ15が接着固定されている。一方、パネル部13には、前後方向において第1加速度センサ15に対応する位置に、第2加速度センサ16が接着固定されている。
Xアーム式パワーウインド20は、昇降モータ24を介してピニオン25を正逆に駆動すると、セクタギヤ23を介してリフトアーム21が軸22を中心に揺動し、その結果、窓ガラスブラケット30(窓ガラス14)が、イコライザアーム27、ガイドピース28、29、イコライザアームブラケット31により略水平状態に保持されながら昇降運動する。この昇降動作自体は、通常のXアーム式パワーウインドの動作である。この昇降により、ガラスブラケット30とともに第1加速度センサ15も昇降するが、パネル部13に固定された第2加速度センサ16は窓ガラスブラケット30とともに昇降することはない。
昇降モータ24は、駆動回路32によって正逆に駆動される。すなわち、バッテリ33から給電される駆動回路32は、操作スイッチ34及び制御器35を介して上昇信号または下降信号を与えられ、その信号に基づき昇降モータ24を正逆に駆動する。昇降モータ24にはまた、その回転角度(数)に応じてパルスを発生するパルス発生器36が備えられている。
パルス発生器36は種々のタイプが知られている。例えばホール素子を利用したパルス発生器では、昇降モータ24の軸に周方向に順にNSに磁化されたマグネットロータが固定されており、このマグネットロータに近接配置したホール素子がモータ回転軸の回転(角)に伴いパルスを発生する。また、昇降モータ24内のホール素子を2個配置することで、昇降モータ24の回転方向すなわち窓ガラス14が上昇動作(窓閉動作)中か下降動作(窓開動作)中であるかを知ることができる。このような昇降モータ24の回転方向の検知手段は周知である。昇降モータ24の回転方向は操作スイッチ34の状態から検知することも可能である。
パルス発生器36からのパルスは、窓位置カウンタ37に入力される。窓位置カウンタ37は、パルス発生器36からのパルスをカウントすることで、窓ガラス14の開度情報を得る。窓開度情報は、窓ガラス14が全開状態から全閉状態までの間にパルス発生器36が発するパルス数に応じて得ることができる。この実施形態では、このパルス数を400としている。
第1加速度センサ15及び第2加速度センサ16は、ともに、圧電素子を利用した周知の加速度センサである。すなわち、センサ筐体内に一端が片持ち状に支持されるように圧電素子を配置し、振動による慣性力を受けることによって生じたこの圧電素子のひずみを電荷に変換して、これを検出するものである。発生する電荷は、振動によって生じる加速度に比例するため、センサに加えられる振動を精度よく検出することができる。
第1加速度センサ15及び第2加速度センサ16は、演算器40に接続されている。演算器40は、第1加速度センサ15の出力から第2加速度センサ16の出力を減算して制御器35に出力する。この演算器40においては、窓ガラス14を昇降していないときに入力された第1加速度センサ15の出力及び第2加速度センサ16の出力を用いて、第1加速度センサ15の出力から第2加速度センサ16の出力を減算した値がゼロに近づくように、いずれかの出力に対して常に定数(振幅定数)を乗ずるように設定する。制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオン操作されているときに、演算器40によって算出された窓ガラス上昇動作時(全開状態から全閉状態までの上昇動作)における加速度の変化(変動値)を窓位置カウンタ37による窓位置情報に関連させて、記憶器42に記憶する。窓ガラス14の開度は、上述の例では、窓位置カウンタ37による1番パルスから400番パルスまでの分解能で検出することができ、加速度変化(値)は、この窓開度情報毎(1パルス毎)に記憶される。
図2(a)、図2(b)、及び図2(c)は、それぞれ、車両ドア10に走行中の振動に近似させた振動を加えながら、点Aから点B間での間窓ガラス14を閉動作を行ったときの第1加速度センサ15、第2加速度センサ16、及び演算器40からの出力の測定例を示しており、設定(更新)スイッチ41がオン操作されたとき制御器35によって記憶器42に記憶される。図2(c)は、図2(a)に示す第1加速度センサ15の出力から図2(b)に示す第2加速度センサ16の出力を演算器40において減算して算出した演算後加速度を結んだ加速度変化曲線である。これらの図では、縦軸が加速度、横軸が時間となっており、振動がない状態では加速度はゼロに近づく。図2(d)に示すように、窓ガラス14が全開状態から閉動作を開始する点A(下死点)では窓位置情報を示すパルスはゼロであって、閉動作が終了する点B(上死点)ではこのパルスは400となる。本実施形態では、途中異物を挟むことなく窓ガラス14の閉動作を行ったときの加速度変化曲線に基づいて、異物挟み込みと判断する変動反転閾値曲線を、各窓位置情報に対応させて制御器35によって設定する。つまり、本実施形態では、窓ガラス14を昇降する過程での摺動抵抗の変化や、この摺動抵抗の経時変化に対応させて、反転閾値を固定値(単一値)ではなく、窓開度情報に応じて変化する曲線としている。この変動反転閾値曲線としては、例えば、途中異物を挟むことなく窓ガラス14の閉動作を行ったときの加速度変化曲線(図3(a)の曲線I)の振幅の山(ピーク値)(加速度ゼロとなる山は除く)を正負の領域それぞれにおいて結んだ曲線(同図の点線II、III)の振幅を定数倍したもの(同図の曲線IV、V)や、この加速度変化曲線全域にわたって振幅に一定値だけ大きくしたものを用いることができる。このように変動反転閾値曲線を設定することにより、窓ガラス14の閉動作開始時、及び、閉動作終了時又は上死点到達時に加速度が大きく変化しても、これを挟み込みと誤って検知することを防止することができる。
以上の本実施形態の安全装置の基本動作は次の通りである。第1加速度センサ15は、走行中はその振動を検知し、窓ガラス14の閉動作中には、走行による振動と閉動作による振動を併せて検知することができる。一方、パネル部13に配置された第2加速度センサ16は、窓ガラス14及びXアーム式パワーウインド20とは独立した位置に設けられているため、窓ガラス14の昇降による振動は検知せず、走行による振動のみを検出する。第1加速度センサ15及び第2加速度センサ16で加速度の変化として検知された演算器40で減算処理される。この減算処理では、窓ガラス14の昇降動作を行っていないときの第1加速度センサ15の出力から第2加速度センサ16の出力を減算した結果がゼロに近づくように、第1加速度センサ15の出力又は第2加速度センサ16の出力にある定数(振幅定数)を掛けてから減算を行うことが好ましい。この乗算は演算器40で行われ、この定数は車両出荷前に記憶器42に保存される。このような減算処理を行うことにより、走行による振動を除去することができるため、走行中の窓ガラス14の閉動作においても異物の挟み込みを正確かつ迅速に検知することができる。
第1加速度センサ15は、挟持部30bに代えて、窓ガラス14、又は、窓ガラス14とともに昇降動作する窓ガラスブラケット30、もしくは、Xアーム式パワーウインド20に設けてもよい。第2加速度センサ16については、窓ガラス14とともに昇降動作をしないパネル部13の任意の位置に設けることができる。第1加速度センサ15及び第2加速度センサ16は、車両の走行による振動を同じように検知できる場所にそれぞれ配置することが好ましいが、走行による振動が位相をずらして検知される場合は、演算器40で位相が合うように調整する。このような調整は、車両の製造時に行って、調整量を記憶器42に記憶させておくことが好ましい。
本実施形態では、窓ガラス14の閉動作中に窓ガラス14に人体の一部(例えば手指)が振れると、第1加速度センサ15によって検知される加速度が増大(振幅が増大)する。制御器35は、窓ガラス14の上昇時にこの加速度の増大を検知し、その値(振幅)が反転閾値を超えたときに駆動回路32、昇降モータ24及びXアーム式パワーウインド20を介して窓ガラス14を反転下降させる。
本実施形態では、この反転閾値が単一値ではなく、演算器40で演算されて記憶器42に記憶されている加速度変化曲線に基づいて各窓開度情報毎に設定されている。すなわち、反転閾値は実際の窓ガラス14の窓閉動作によって変動する加速度変化曲線に応じて設定されているため、窓ガラス14を昇降する過程(ガラスラン)での摺動抵抗の変化や経時による摺動抵抗の変化の影響を少なくすることができ、より誤判定(誤動作)を少なくすることができる。
記憶器42に対する加速度変化曲線の記憶は、少なくとも車両製造時又は車両出荷前に行われる。また、定期的にあるいは任意のタイミングで行う(更新する)ことができる。この加速度変化曲線は、摺動抵抗の変化、ガラスランの劣化等の要因で変化しやすいため、定期的に更新することが望ましい。
次に、窓ガラス14の閉動作の制御例を図4のフローチャートに基づいて説明する。この制御例では、全開状態から挟み込みなしに全閉状態に至った場合の加速度変化曲線を用いて、制御器35によって更新処理(学習処理)が実行される。また、この制御の前には、窓ガラス14の昇降動作を行っていないときの第1加速度センサ15の出力から第2加速度センサ16の出力を減算した値がゼロに近づくように、予め較正処理が行われる。
この較正処理では、まず、第1加速度センサ15及び第2加速度センサ16の出力の位相ができるだけ一致するように、一方の位相を他方の位相に合わせるために加算又は減算する定数(位相定数)が設定され、記憶器42に記憶される。つづいて、この位相定数を用いて両出力の位相を合わせた状態で、昇降動作を行っていないときの両出力の振幅が同一またはできるだけ近づくように、一方の出力に乗算する定数(振幅定数)が設定され、記憶器42に記憶される。また、記憶器42には、加速度変化曲線に加算または乗算して、変動反転閾値曲線を生成するための定数(閾値生成定数)(図3に示す例ではこの定数は2)が予め記憶されている。
閉動作は設定(更新)スイッチ41をオンにすることにより開始される。制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオンすると(S1;Yes)、操作スイッチ34の状態から操作スイッチ34によりUP操作されたか否かをチェックし(S2)、UP操作されるまで待機する(S2;No)。そしてUP操作されたら(S2;Yes)、加速度変化曲線の更新を禁止するか否かを識別するための更新禁止フラグをクリアして記憶器42への更新を許可し(S3)、上昇信号を駆動回路32に与えて昇降モータ24を駆動させ、窓ガラス14の上昇動作(窓閉動作)を開始させる(S4)。昇降モータ24が駆動開始すると、該昇降モータ24が所定角度回転する毎にパルス発生器36からパルスが出力されて窓位置カウンタ37でカウントされ、そのカウント値(窓開度情報)は制御器35に出力される。一方、第1加速度センサ15の出力と第2加速度センサの出力は、演算器40にそれぞれ入力されると、まず、予め記憶器42に記憶された位相定数を用いて両出力の位相を揃えられ、かつ、振幅定数を用いて昇降動作を行っていないときの両出力の振幅が調整される。次に、第1加速度センサ15の出力から第2加速度センサの出力を減算して加速度の変動値が求められる。このように算出された加速度の変動値は演算器40から制御器35へ出力され、制御器35において、窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報と関連させて、最新の測定データ(加速度変化曲線)が生成される。続いて、制御器35は、窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報に基づき、窓ガラス14が全閉状態(上死点)であるか否かを検出する(S5)。
窓ガラス14が全閉状態でない場合は(S5;No)、演算器40から入力した加速度の変動値から挟み込みがあるか否かを検出し(S10)、挟み込みを検出していない場合は操作スイッチ34の状態からDOWN操作があったか否かをチェックする(S10;No、S11)。挟み込みを検出した場合(S10;Yes)、又は、挟み込みを検出していなくてもDOWN操作があった場合(S11;Yes)は、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S15)、該反転処理が終了するまで待機してから駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S16、S9)。一方、DOWN操作がなかった場合は(S11;No)、操作スイッチ34の状態からUP操作が中止されたか否かをチェックし(S12)、UP操作が中止された場合には駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S12;Yes、S9)。このように窓ガラス14が全閉状態になる前に、挟み込みを検知した場合(S10;Yes)、DOWN操作があった場合(S11;Yes)及びUP操作が中止された場合(S12;Yes)には、信頼しうる十分な測定データが得られないので、記憶器42への更新は行わない。
UP操作が中止されていなければ(S12;No)、測定データ(演算器40から入力した加速度の変動値及び窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報)が異常値であるか否かをチェックする(S13)。ここで、測定データが異常値と判定される場合は、走行中の振動により測定データが突発的に大きく変動してしまった場合等である。測定データが異常値であれば(S13;Yes)、更新禁止フラグをセットして記憶器42への更新を禁止し(S14)、S5へ戻る。測定データが異常値でなければ、そのままS5へ戻る(S13;No)。
窓ガラス14が全閉状態になるまでの間は、上記S10〜S14の処理が繰り返し実行される。
窓ガラス14が全閉状態であれば(S5;Yes)、窓開度情報に基づき、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させたか否かをチェックする(S6)。ここで、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させたか否かをチェックすることは、全開状態から全閉状態までの全測定データを取得しているか否かをチェックすることを意味している。窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていた場合は(S6;Yes)、更新禁止フラグがクリアされているか否かにより記憶器42への更新が許可されているか否かをチェックする(S7)。記憶器42への更新が許可されていれば(S7;Yes)、記憶器42に記憶されている加速度変化曲線を最新の測定データ(加速度変化曲線)に更新し(S8)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。一方、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていなかった場合は(S6;No)、一部の測定データしか取得できていないので、記憶器42への更新は行わずに、そのまま駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。また、記憶器42への更新が許可されていない場合(S7;No)、すなわち取得した測定データが異常値であるとS13にて判定されている場合は、記憶器42への更新は行わずに、そのまま駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。
以上の更新処理(学習処理)により、窓ガラス14を全開状態から全閉状態まで上昇動作させているときの測定データ(加速度変化曲線)が適正に得られた場合に、S8で記憶器42に記憶されている加速度変化曲線が最新の測定データに更新される。
以上の実施形態のパワーウインドはXアーム式であるが、本発明はモータ駆動のパワーウインドであれば、ワイヤ式等形式を問わずに適用できる。さらに、車両のサイドドアのみならず、バックドア、サンルーフにも適用できる。
また、上述の実施形態の第1加速度センサ及び第2加速度センサ16はともに圧電素子を利用したものであったが、これに代えて、動電式、歪みゲージ式、半導体式、又はサーボ式の加速度センサを用いることもできる。
本発明によるパワーウインド用安全装置をXアーム式パワーウインドに適用した実施形態を示す系統接続図である。 窓開度と加速度変化の関係の一例を示すグラフ図であって、(a)は窓ガラスと共に昇降する加速度センサが検知する加速度変化を、(b)は窓ガラスの昇降とは独立している加速度センサが検知する加速度変化を、(c)は(a)の加速度変化から(b)の加速度変化を減算した数値を、(d)は(a)〜(c)に対応させて示した窓ガラス位置を、それぞれ示すグラフ図である。 (a)は、窓ガラスと共に昇降する加速度センサが検知する加速度変化から、窓ガラスの昇降とは独立している加速度センサが検知する加速度変化減算した曲線と、この曲線から生成した変動反転閾値曲線を示し、(b)は(a)に対応させて示した窓ガラス位置を示すグラフ図である。 窓ガラスの閉動作の制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両ドア
11 窓開口
12 サッシュ部
13 パネル部
14 窓ガラス
15 第1加速度センサ
16 第2加速度センサ
20 Xアーム式パワーウインド
24 昇降モータ
30 窓ガラスブラケット
30a 狭持部
30b 狭持部
32 駆動回路
33 バッテリ
34 操作スイッチ
35 制御器
36 パルス発生器
37 窓位置カウンタ
38 パルス幅検知器
40 演算器
41 設定(更新)スイッチ
42 記憶器

Claims (5)

  1. パネル内に支持されたレギュレータを動作させることにより車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;
    この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;
    前記昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;
    このパルス発生器で発生するパルスをカウントし前記窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;
    前記窓ガラスの開閉動作時に前記窓ガラスとともに昇降するように設けられた第1加速度センサ;
    前記パネルに設けられた第2加速度センサ;
    前記第1加速度センサで検知された加速度から前記第2加速度センサで検知された加速度を減算して演算後加速度を算出する演算器;
    前記第1加速度センサ及び第2加速度センサによって検出される前記窓ガラス上昇動作時における加速度の変化、並びに前記演算器による演算後加速度の変化のうち、少なくとも前記演算後加速度の変化を前記窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;及び
    前記記憶器に記憶されている窓位置情報に関連する前記演算後加速度を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において前記演算器で算出される演算後加速度が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに前記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;
    を有することを特徴とするパワーウインド用安全装置。
  2. 前記制御器は、前記記憶器に対する窓開度情報に関連した演算後加速度変化の記憶を、定期的に又は更新スイッチが操作されたときに更新する請求項1記載のパワーウインド用安全装置。
  3. 前記第1加速度センサ及び前記第2加速度センサは、圧電素子を用いた加速度センサである請求項1又は請求項2記載のパワーウインド用安全装置。
  4. 前記反転閾値は、前記演算後加速度が形成する線の各ピーク値に基づいて生成される請求項1〜3のいずれか1項記載のパワーウインド用安全装置。
  5. 前記反転閾値は、前記演算後加速度が形成する線の各ピーク値に予め定めた定数を乗じて生成される請求項1〜4のいずれか1項記載のパワーウインド用安全装置。

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JP2011132686A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Mitsuba Corp 車両用開閉体の制御装置
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CN107366489A (zh) * 2016-05-11 2017-11-21 比亚迪股份有限公司 用于车载可伸缩设备的防夹方法、装置、控制器和车辆
JP2018094415A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 食器洗い機

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