JP2005289089A - 小型車両用連動ブレーキ装置 - Google Patents

小型車両用連動ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005289089A
JP2005289089A JP2004102797A JP2004102797A JP2005289089A JP 2005289089 A JP2005289089 A JP 2005289089A JP 2004102797 A JP2004102797 A JP 2004102797A JP 2004102797 A JP2004102797 A JP 2004102797A JP 2005289089 A JP2005289089 A JP 2005289089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
brake
interlocking
brake operation
holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004102797A
Other languages
English (en)
Inventor
Taisuke Okazaki
泰典 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004102797A priority Critical patent/JP2005289089A/ja
Priority to TW94107780A priority patent/TWI256365B/zh
Priority to CNB2005100591642A priority patent/CN100368253C/zh
Publication of JP2005289089A publication Critical patent/JP2005289089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

【課題】 連動ブレーキ操作ケーブルを操作したとき,そのケーブルの軸線方向に摺動するホルダによって,前輪ブレーキと後輪ブレーキとが連動して作動するようにする。
【解決手段】
前輪ブレーキを作動させる独立ブレーキ操作ケーブル5のアウタケーブル5b,および前後輪ブレーキを連動して作動させる連動ブレーキ操作ケーブル6のアウタケーブル6bは,いずれも,入力側と出力側とに分割されている。そして,独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1と連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2とが,軸線方向に摺動可能なホルダ18に取り付けられ,他のアウタケーブル5b2,6b1が,車体1に支持されるケーブル保持部材13に固定されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は,自動二輪車等の小型車両に用いられるブレーキ装置に関し,特に,独立ブレーキ操作ケーブルと連動ブレーキ操作ケーブルとを有するとともに,独立ブレーキ操作ケーブルを操作したときには前輪ブレーキおよび後輪ブレーキのいずれか一方が単独で作動し,連動ブレーキ操作ケーブルを操作したときには,それら前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの両方が連動して作動するようにする連動装置を備えた小型車両用連動ブレーキ装置に関する。
自動二輪車等の小型車両においては,例えば操向ハンドルに設けられている右グリップ側の前輪ブレーキレバーを操作したときには前輪ブレーキのみが作動するが,左グリップ側の後輪ブレーキレバーを操作したときには,後輪ブレーキのみならず前輪ブレーキも連動して作動するようにされることがある。そのような場合,その車両のブレーキ装置には,各ブレーキレバーの操作に応じて,前輪ブレーキを単独で,あるいは前輪ブレーキおよび後輪ブレーキを連動して作動させる連動装置が設けられる。
そのような連動装置として従来知られているものには,特許文献1に記載されているようなものがある。その連動装置は,連動ブレーキ操作系のブレーキレバーに連動リンクを揺動自在に取り付け,その連動リンクに,その揺動中心から離れた位置において前輪ブレーキ操作ケーブルと後輪ブレーキ操作ケーブルとをそれぞれ連結するようにしたものである。
このような連動装置を備えた連動ブレーキ装置によれば,連動ブレーキ操作系のブレーキレバーを操作すると,連動リンクがブレーキレバーとともに回動して,その連動リンクに連結されている前輪ブレーキ操作ケーブルおよび後輪ブレーキ操作ケーブルが牽引される。したがって,前輪ブレーキおよび後輪ブレーキがともに作動する。このとき,ブレーキレバーの操作力は,連動リンクの揺動中心から各ケーブルの連結部までの距離に応じた配分率で,前輪ブレーキ操作ケーブルと後輪ブレーキ操作ケーブルとにそれぞれ伝達される。したがって,前輪ブレーキおよび後輪ブレーキがその配分率に応じたブレーキ力を発生する。
特開平5−16862号公報
しかしながら,上記特許文献1に記載されているように,ブレーキレバーの操作によって連動リンクを移動させるようにしたものでは,その連動リンクの作動範囲が各ケーブルの作動状態により比較的広範囲となるので,その広い範囲での干渉防止のために,全体の小型化が難しい。また,ブレーキレバー周辺部分に連動リンクを設けるとともに,その連動リンクに前後輪ブレーキ操作ケーブルを連結する必要があるので,レイアウトの自由度が限られてしまう。
本発明は,かかる事情に鑑みてなされたもので,構造が簡単で,配置の自由度が高く,コンパクトに構成することのできる小型車両用の連動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,独立ブレーキ操作ケーブルと連動ブレーキ操作ケーブルとを有するとともに,前記独立ブレーキ操作ケーブルを操作したときには前輪ブレーキおよび後輪ブレーキのいずれか一方が単独で作動し,前記連動ブレーキ操作ケーブルを操作したときには前記前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの両方が連動して作動するようにする連動装置を備えた小型車両用連動ブレーキ装置において,前記連動装置が,ケーブル保持部材と,前記独立ブレーキ操作ケーブルおよび連動ブレーキ操作ケーブルの軸線方向に摺動可能なホルダとを備えており,前記独立ブレーキ操作ケーブルおよび連動ブレーキ操作ケーブルの各アウタケーブルが前記連動装置の配設位置において入力側と出力側とに分割されていて,前記独立ブレーキ操作ケーブルの入力側あるいは出力側のアウタケーブルが前記ホルダに取り付けられるとともに,他方のアウタケーブルが前記ケーブル保持部材に固定され,前記連動ブレーキ操作ケーブルの入力側あるいは出力側のアウタケーブルで,前記独立ブレーキ操作ケーブルとは反対側のアウタケーブルが前記ホルダに取り付けられるとともに,他方のアウタケーブルが前記ケーブル保持部材に固定されていることを第1の特徴とする。
また,本発明は,上記第1の特徴に加えて,前記ホルダとケーブル保持部材との間に,前記ホルダを非作動位置に向けて押圧付勢するディレースプリングが設けられていることを第2の特徴とする。
さらに,本発明は,上記第1あるいは第2の特徴に加えて,前記ケーブル保持部材が,前記独立ブレーキ操作ケーブルおよび連動ブレーキ操作ケーブルを取り囲む円筒状のケースとその両端面を封鎖するカバーとによって形成されており,前記ホルダがそのケース内を摺動するようにされていることを第3の特徴とする。
さらにまた,本発明は,上記第1あるいは第2の特徴に加えて,前記ケーブル保持部材が,前記独立ブレーキ操作ケーブルおよび連動ブレーキ操作ケーブルにほぼ平行なロッドとその両端部に固定支持される一対のプレートとによって形成されており,前記ホルダがそのロッドに摺動可能に支持されていることを第4の特徴とする。
また,本発明は,前輪ブレーキおよび後輪ブレーキのいずれか一方が,マスタシリンダが発生する液圧によって作動する液圧式ブレーキ,他方が,操作ケーブルの牽引力により作動レバーを回動させることによって作動する機械式ブレーキとされるとともに,独立ブレーキ操作ケーブルと連動ブレーキ操作ケーブルとを有していて,前記独立ブレーキ操作ケーブルを操作したときには,前記マスタシリンダのピストンが押動されて,発生する液圧により前記液圧式ブレーキが単独で作動し,前記連動ブレーキ操作ケーブルを操作したときには,前記機械式ブレーキの作動レバーが回動されるとともに,前記マスタシリンダのピストンが押動されて,前記液圧式ブレーキおよび機械式ブレーキの両方が連動して作動するようにする連動装置を備えた小型車両用連動ブレーキ装置において,前記連動装置が,前記マスタシリンダとは相対変位不能に配設されるケーブル保持部材と,前記連動ブレーキ操作ケーブルの軸線方向に摺動して前記マスタシリンダのピストンを押動させるホルダと,前記独立ブレーキ操作ケーブルの操作により前記マスタシリンダのピストンに当接してそのピストンを押動させるノッカーアームとを備えており,前記連動ブレーキ操作ケーブルのアウタケーブルが前記連動装置の配設位置において入力側と出力側とに分割されていて,その連動ブレーキ操作ケーブルの入力側あるいは出力側のアウタケーブルが前記ホルダに取り付けられるとともに,他方のアウタケーブルが前記ケーブル保持部材に固定されていることを第5の特徴とする。
また,本発明は,上記第5の特徴に加えて,前記ホルダが,その摺動時,前記ノッカーアームに当接することによって前記マスタシリンダのピストンを押動させるようにされていることを第6の特徴とする。
上記第1の特徴によれば,連動ブレーキ操作ケーブルを操作してそのインナケーブルを牽引すると,まず,そのインナケーブルが接続されている後輪ブレーキあるいは前輪ブレーキが作動する。同時に,そのインナケーブルに加えられる牽引力の反力が連動ブレーキ操作ケーブルのアウタケーブルに生じ,そのアウタケーブルが取り付けられているホルダがケーブルの軸線方向に変位するので,そのホルダに取り付けられている独立ブレーキ操作ケーブルのアウタケーブルに押圧力が加えられて,そのインナケーブルが牽引される。その結果,独立ブレーキ操作ケーブルのインナケーブルが接続されている前輪ブレーキあるいは後輪ブレーキが作動する。このようにして,前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動して作動させることができる。その場合,連動装置は,独立ブレーキ操作ケーブルと連動ブレーキ操作ケーブルとがほぼ平行に配索される位置でさえあれば,任意の位置に配置することができるので,ブレーキレバー周辺部分の構造を簡素化することができる。また,ホルダの移動方向は各ケーブルの軸線方向となるので,その干渉防止も容易に施すことができる。しかも,構造も極めて簡単なものとなる。したがって,連動装置全体をコンパクトにまとめることが可能となる。
また,上記第2の特徴によれば,連動ブレーキ操作ケーブルの操作時,そのアウタケーブルに発生する反力がディレースプリングの付勢力より大きくなるまでは,ホルダは移動せずに一方のブレーキのみが作動し,その反力がディレースプリングの付勢力を上回ったときに,それらの力が釣り合う位置までホルダが移動して,前後輪両方のブレーキがともに作動するようになる。したがって,そのディレースプリングのばね荷重を調節することにより,前後輪ブレーキの作動タイミングおよび制動力の配分率を調整することが可能となる。
そして,上記第3の特徴によれば,連動装置の可動部分であるホルダがケース内に収容されることになるので,そのホルダと車体部分との干渉を確実に防止することができる。また,その連動装置の車体への組み付け作業も簡易化することができる。
一方,上記第4の特徴によれば,第3の特徴におけるようなケースも省かれるので,その外径寸法をより小さくすることができ,連動装置全体を極めてコンパクトに構成することができる。
また,上記第5の特徴によれば,連動ブレーキ操作ケーブルを操作してそのインナケーブルを牽引すると,まず,そのインナケーブルの牽引力により機械式ブレーキが作動する。同時に,そのインナケーブルに加えられる牽引力の反力が連動ブレーキ操作ケーブルのアウタケーブルに生じ,そのアウタケーブルが取り付けられているホルダが変位するので,そのホルダによってマスタシリンダのピストンが押動される。したがって,液圧式ブレーキも作動する。このようにして,液圧式ブレーキと機械式ブレーキとを連動して作動させることができる。
さらに,上記第6の特徴によれば,独立ブレーキ操作ケーブルの操作時および連動ブレーキ操作ケーブルの操作時のいずれの場合にも,共通のノッカーアームによってマスタシリンダのピストンが押動されるようになるので,部品点数を削減することができる。そして,そのホルダとノッカーアームとは単に当接するのみとされているので,独立ブレーキ操作ケーブルを操作したときには,ノッカーアームがホルダから離れることになる。したがって,例えば前輪ブレーキを単独で作動させることが可能となる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る自動二輪車用連動ブレーキ装置の系統図,図2はその連動ブレーキ装置に用いられている連動装置の拡大断面図で,図3の2−2線に沿う断面図,図3は図2の3−3線に沿う断面図,図4は異なる作動状態を示す図2と同様の断面図,図5は第2実施例の連動装置を示す断面図で,図6の5−5線に沿う断面図,図6は図5の6−6線に沿う断面図,図7は異なる作動状態を示す図5と同様の断面図,図8は本発明の第3実施例に係る自動二輪車用連動ブレーキ装置の系統図,図9はその連動ブレーキ装置に用いられている連動装置の断面図で,図12の9−9線に沿う断面図,図10はその連動装置のマスタシリンダ部分の縦断面図,図11は図9の11−11線に沿う断面図,図12は図9の12−12線に沿う断面図,図13は異なる作動状態を示す図10と同様の断面図,図14はさらに異なる作動状態を示す図10と同様の断面図である。
先ず,図1〜図5に示す本発明の第1実施例について説明する。
図1において,自動二輪車の車体1の上端部に設けられる操向ハンドル2には,右グリップ2aに隣接して独立ブレーキレバー3が軸支され,左グリップ2bに隣接して連動ブレーキレバー4が軸支されている。独立ブレーキレバー3には独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aが接続され,独立ブレーキレバー3を操作することによってそのインナケーブル5aが牽引されるようになっている。また,連動ブレーキレバー4には連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6aが接続され,連動ブレーキレバー4を操作することによってそのインナケーブル6aが牽引されるようになっている。
一方,自動二輪車の前後輪にそれぞれ装備される前輪ブレーキBfおよび後輪ブレーキBrは,いずれも,作動レバーを回動させることによって作動する機械式ドラムブレーキとされており,前輪ブレーキBfの作動レバー7fには独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aが接続され,後輪ブレーキBrの作動レバー7rには連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6aが接続されている。こうして,独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aを牽引することによって前輪ブレーキBfが作動し,連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6aを牽引することによって後輪ブレーキBrが作動するようにされている。各ブレーキBf,Brの作動レバー7r,7fは,それぞれ戻しスプリング8f,8rによって非作動方向に付勢されている。
独立ブレーキ操作ケーブル5と連動ブレーキ操作ケーブル6とは,自動二輪車の車体1のヘッドパイプ1h側面近傍の位置においてほぼ平行となるように配置されている。そして,その位置に,前後輪ブレーキBf,Brを単独で,あるいは連動して作動させるための連動装置9が設けられている。独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6の各アウタケーブル5b,6bは,その連動装置9の配設位置において,入力側アウタケーブル5b1,6b1と出力側アウタケーブル5b2,6b2とにそれぞれ分割されている。入力側アウタケーブル5b1,6b1は,それぞれ,一端が操向ハンドル2に支持されるとともに,他端が後述するように連動装置9に支持されている。また,出力側アウタケーブル5b2,6b2は,それぞれ,一端が前後輪ブレーキBf,Brの固定パネルに支持されるとともに,他端が後述するように連動装置9に支持されている。
図2および図3から明らかなように,連動装置9は,独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6を取り囲む円筒状のケース10と,その両端面を封鎖する一対のカバー11,12とからなるケーブル保持部材13を備えている。各カバー11,12は,ケース10の内周面に嵌合される円筒体14と一対のリング15,15とによって,位置決めして固定されるようになっている。そして,そのケーブル保持部材13は,ボルト16,16によって車体1に固定支持されるようになっている。尚,そのケーブル保持部材13は,車体1に浮動状に支持することもできる。
ケース10内には,独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6の各インナケーブル5a,6aを摺動自在に挿通させる挿通孔17,17を有するホルダ18が設けられている。そのホルダ18は,上記円筒体14の内周に摺動自在に嵌合されて支持されている。したがって,そのホルダ18は,両端のカバー11,12間において,各ケーブル5,6の軸線方向に摺動可能とされている。
独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1は,ホルダ18の入力側(図2で右側)の面に取り付けられている。また,その出力側アウタケーブル5b2は,出力側(図2で左側)のカバー12に固定されている。一方,連動ブレーキ操作ケーブル6の入力側アウタケーブル6b1は,入力側のカバー11に固定され,出力側アウタケーブル6b2は,ホルダ18の出力側の面に取り付けられている。このようにして,独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1と連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2とが,ホルダ18の反対側の面にそれぞれ取り付けられるとともに,他方のアウタケーブルである独立ブレーキ操作ケーブル5の出力側アウタケーブル5b2と連動ブレーキ操作ケーブル6の入力側アウタケーブル6b1とが,互いに相対するようにしてケーブル保持部材13に固定されている。 さらに,入力側のカバー11およびホルダ18には,それぞれ,互いに対向するようにしてスプリングホルダ19,20が取り付けられており,そのスプリングホルダ19,20間に,それらを反発する方向に付勢するディレースプリング21が設けられている。したがって,ホルダ18は,出力側のカバー12に当接する位置,すなわち非作動位置に向けて押圧付勢されるようになっている。
次に,この第1実施例の作用について説明する。
独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6がともに非作動状態にあるとき,すなわち独立ブレーキレバー3および連動ブレーキレバー4のいずれにも操作力が加えられていないときには,前後輪ブレーキBf,Brにそれぞれ設けられている戻しスプリング8f,8rにより,独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6の各インナケーブル5a,6aは図2で左側に向けて付勢されている。また,ディレースプリング21の付勢力により,ホルダ18は出力側のカバー12に当接した状態にある。
この状態で,独立ブレーキレバー3を操作して,独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aを牽引すると,その牽引力がそのまま前輪ブレーキBfの作動レバー7fに伝えられるので,前輪ブレーキBfが作動する。このとき,独立ブレーキ操作ケーブル5のアウタケーブル5b1,5b2には,それぞれその反力が発生するが,出力側アウタケーブル5b2は,車体1に固定支持されるケーブル保持部材13の一部である出力側のカバー12に固定されているので,その反力によっても何らの変化もない。また,入力側アウタケーブル5b1に発生する反力は,ホルダ18を出力側のカバー12に向けて押圧する力となるので,その反力によっても何らの変化もない。したがって,連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6に牽引力が加わることはなく,後輪ブレーキBrが作動することはない。
このように,独立ブレーキレバー3を操作したときには,後輪ブレーキBrは作動せず,前輪ブレーキBfのみが単独で作動する。そして,独立ブレーキレバー3の操作力を解除すると,前輪ブレーキBfの作動レバー7fが戻しスプリング8fの付勢力によって当初の位置に復帰するので,前輪ブレーキBfは非作動状態となる。
また,連動ブレーキレバー4を操作して,連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6を牽引すると,その牽引力がそのまま後輪ブレーキBrの作動レバー7rに伝えられるので,先ず,後輪ブレーキBrが作動する。そして,このときには,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力により,そのアウタケーブル6b2が取り付けられているホルダ18に,入力側のカバー11に向けて移動させようとする力が加えられる。しかしながら,その力が,ディレースプリング21によってホルダ18に加えられている移動規制力より小さい間は,ホルダ18は出力側のカバー12に当接した状態で保持される。
この状態で,連動ブレーキレバー4が引き続いて操作され,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力がさらに大きくなると,ホルダ18を入力側のカバー11に向けて移動させようとする力がディレースプリング21による移動規制力を上回ることになる。すると,ホルダ18が入力側のカバー12に向けて移動し,そのホルダ18に取り付けられている独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1が図2で右方向に押圧される。その結果,連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6とともに独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5が牽引されるようになり,前輪ブレーキBfも作動する。このとき,ホルダ18は,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に発生する反力との合力がディレースプリング21の発生荷重と釣り合うところまで移動する。したがって,そのときの前輪ブレーキBfと後輪ブレーキBrとの制動力は,ディレースプリング21のばね力に応じた配分率となる。
そして,連動ブレーキレバー4の操作力が所定の大きさに達すると,図4に示すようにホルダ18が入力側のカバー11に当接し,ホルダ18のそれ以上の移動が阻止される。したがって,前輪ブレーキBfの制動力がそれ以上に増加することはなく,以後は後輪ブレーキBrの制動力のみが増加することになる。
このように,連動ブレーキレバー4を操作したときには,先ず,後輪ブレーキBrが作動し,次いで,若干のタイムラグを持って前輪ブレーキBfが連動して作動する。それにより,車両のピッチングが防止されるようにしながら前後輪がほぼ同時に制動されることななるので,自動二輪車の安定した制動が行われる。 連動ブレーキレバー4の操作力を解除すると,前輪ブレーキBfおよび後輪ブレーキBrの各作動レバー7f,7rが戻しスプリング8f,8rの付勢力によって当初の位置に復帰するので,前輪ブレーキBfおよび後輪ブレーキはともに非作動状態となる。そして,連動装置9も図2の状態に戻る。
以上のように,本実施例によれば,各ケーブル5,6の軸線方向に摺動可能なホルダ18を設け,そのホルダ18と車体1に固定支持されるケーブル保持部材13とに各ケーブル5,6のアウタケーブル5b,6bを適宜取り付けるのみで連動装置9が構成されるので,その連動装置9をコンパクトなものとすることができ,また,その配置の自由度を高めることができる。そして,そのケーブル保持部材13を円筒状のケース10とその両端を封鎖するカバー11,12とによって形成し,ホルダ18をそのケース10内に収容するようにしているので,可動部分の外部への露出を防止することができる。
次に,図5〜図7に示す本発明の第2実施例について説明する。
この第2実施例では,連動装置9を構成するケーブル保持部材が第1実施例と異なるのみで,その他の構成は前実施例と同様であるので,図中,前実施例との対応部分には同一の符号を付すことにより,その説明を省略する。
図5および図6に示すように,第2実施例の場合には,連動装置9は,独立ブレーキ操作ケーブル5および連動ブレーキ操作ケーブル6に平行に配置されるロッド23と,その両端部に固定支持される一対のプレート24,25とからなるケーブル保持部材26を備えている。各プレート24,25は,ロッド23の両端部に形成されている段付き部23a,23aと両端のねじ部23b,23bに締結されるナット27,27とによって,位置決めして固定されるようになっている。そして,そのケーブル保持部材26は,一方のプレート24に共締めされるブラケット28を介して車体1に固定支持されるようになっている。尚,そのケーブル保持部材26も,車体1に浮動状に支持することができる。
入力側(図5で右側)のプレート24と出力側(図5で左側)のプレート25との間には,ホルダ29が設けられている。そのホルダ29は,ロッド23に嵌合される摺動ブッシュ30を介してロッド23に摺動自在に支持されている。したがって,そのホルダ29は,両端のプレート24,25間において,各ケーブル5,6の軸線方向に摺動可能とされている。
そして,第1実施例と同様に,そのホルダ29の入力側の面に,独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1が取り付けられ,出力側の面に,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2が取り付けられている。また,独立ブレーキ操作ケーブル5の出力側アウタケーブル5b2は,出力側のプレート25に固定され,連動ブレーキ操作ケーブル6の入力側アウタケーブル6b1は,入力側のプレート24に固定されている。出力側のプレート25には,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2を摺動自在に支持する摺動ブッシュ31が設けられている。そして,そのアウタケーブル6b2には,出力側のプレート25に当接するストッパ32が設けられている。
さらに,入力側のプレート24とホルダ29との間には,それらを反発する方向に付勢するディレースプリング33が設けられている。したがって,ホルダ29は,出力側のプレート25に当接する位置,すなわち非作動位置に向けて押圧付勢されるようになっている。
このような連動装置9を備えた連動ブレーキ装置においても,連動ブレーキレバー4(図1参照)を操作して連動ブレーキ操作ケーブル6のインナケーブル6aを牽引すると,後輪ブレーキBrが作動するとともに,その連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力により,ホルダ29に,入力側のプレート24に向かって移動させようとする力が加えられる。そして,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力がディレースプリング33に設定されている荷重以上に大きくなると,ホルダ29が入力側のプレート24に向かって移動して,そのホルダ29に取り付けられている独立ブレーキ操作ケーブル5の入力側アウタケーブル5b1が図5で右方向に押圧される。したがって,その独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aが牽引され,前輪ブレーキBfが作動する。
そして,連動ブレーキレバー4の操作力が所定の大きさに達すると,図7に示すように,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に設けられているストッパ32が出力側のプレート25に当接し,ホルダ29のそれ以上の移動が阻止される。したがって,前輪ブレーキBfの制動力がそれ以上に増加することはなく,以後は後輪ブレーキBrの制動力のみが増加することになる。
このように,この第2実施例によっても,第1実施例の場合と同様な作用効果を得ることができる。そして,この第2実施例は,連動装置9の外径寸法を小さく抑えたい場合に,特に有効である。
次に,図8〜図14に示す本発明の第3実施例について説明する。
この第3実施例は,前後輪ブレーキBf,Brの一方に液圧式ブレーキを用いた実施例であるが,基本的な構成は第1実施例と同様であるので,図中,第1実施例との対応部分には同一の符号を付すこととする。
図8において,自動二輪車の車体1の上端部に設けられる操向ハンドル2には,右グリップ2aに隣接して独立ブレーキレバー3が軸支され,左グリップ2bに隣接して連動ブレーキレバー4が軸支されている。独立ブレーキレバー3は,その操作によって前輪ブレーキBfを単独で作動させるものであり,連動ブレーキレバー4は,その操作によって前輪ブレーキBfと後輪ブレーキBrとを連動して作動させるものである。前輪ブレーキBfは,キャリパボディ35に送られる液圧によって作動する液圧式ディスクブレーキとされ,後輪ブレーキBrは,操作ケーブル6の牽引力により作動レバー7rを回動させることによって作動する機械式ドラムブレーキとされている。後輪ブレーキBrの作動レバー7rは,戻しスプリング8rによって非作動方向に付勢されている。
そして,そのような前後輪ブレーキBf,Brを単独で,あるいは連動して作動させるために,この連動ブレーキ装置には,独立ブレーキ操作系統Aと連動ブレーキ操作系統Bとが設けられている。独立ブレーキ操作系統Aは,独立ブレーキレバー3,独立ブレーキ操作ケーブル5,マスタシリンダ36,液圧配管37,及びキャリパボディ35によって構成されている。また,連動ブレーキ操作系統Bは,連動ブレーキレバー4,連動ブレーキ操作ケーブル6,および作動レバー7rと,独立ブレーキ操作系統Aと共通のマスタシリンダ36,液圧配管37,およびキャリパボディ35とによって構成されている。
独立ブレーキ操作系統Aの操作ケーブル5は,インナケーブル5aとアウタケーブル5bとからなっている。そのインナケーブル5aは,一端が独立ブレーキレバー3に接続されており,独立ブレーキレバー3を操作することによってそのインナケーブル5aが牽引されるようになっている。アウタケーブル5bは,一端が操向ハンドル2に支持されるとともに,他端が後述するようにマスタシリンダ36に支持されている。一方,連動ブレーキ操作系統Bの操作ケーブル6は,インナケーブル6aとアウタケーブル6bとからなっている。そのアウタケーブル6bは,入力側アウタケーブル6b1と出力側アウタケーブル6b2とに分割されている。インナケーブル6aは,一端が連動ブレーキレバー4に接続されるとともに,他端が後輪ブレーキBrの作動レバー7に接続される連続した1本のもので,連動ブレーキレバー4を操作することによってそのインナケーブル6aが牽引されるようになっている。そして,入力側アウタケーブル6b1は,一端が操向ハンドル2に支持されるとともに,他端が後述するように連動装置38に支持され,出力側のアウタケーブル6b2は,一端が後輪ブレーキBrの固定パネルに支持されるとともに,他端が後述するように連動装置38に支持されている。
マスタシリンダ36は,自動二輪車の車体1の,操向ハンドル2の下方に位置するヘッドパイプ1h近傍の側面に,ボルト39によって固着されるようになっている。図10および図11から明らかなように,マスタシリンダ36は,シリンダ本体40と,このシリンダ本体40に設けられた上下方向に延びるシリンダ孔41に摺動可能に嵌合されるピストン42とによって構成されている。シリンダ孔41の上端は上底壁41aによって閉塞され,下端が開放されている。ピストン42は,シリンダ孔41の上底壁41aとの間に液圧室43を形成するもので,その液圧室43内に縮設される戻しスプリング44により下方に向けて押圧付勢されている。こうして,シリンダ孔41の下端開口からピストン42の下端部が突出するようにされている。
シリンダ孔41の上底壁41aには,液圧室43に連通する接続口45が設けられており,その接続口45に上述の液圧配管37が接続されている。また,シリンダ孔41の上下方向中央部の周壁には,リザーバ46(図8参照)に接続される補給口47が設けられている。
マスタシリンダ36のシリンダ本体40の下端部には,シリンダ孔41の後方(図10で右方)に,支持軸48が設けられている。そして,その支持軸48に,ノッカーアーム49とフロントアーム50とが回転可能に支持されている。そのノッカーアーム49には,マスタシリンダ36のピストン42に対向する部分に,そのピストン42を押動するノッカー部49aが形成されている。そのノッカー部49aは,ノッカーアーム49の非作動時,ピストン42の下端面に当接した状態で保持されるようになっている。また,ノッカーアーム49の後端部には,シリンダ本体40の背面に当接するストッパ部51が設けられている。
一方,図9および図12に示すように,フロントアーム50は,1枚の金属板の先端側部分を折り返して,間隔を置いて対向する一対の側壁を形成した平面視でほぼJ字状のもので,そのその前後方向中間部が,ノッカーアーム49の先端部に当接し得るようにされている。そのフロントアーム50の先端部には,独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aが接続されている。また,その独立ブレーキ操作ケーブル5のアウタケーブル5bは,シリンダ本体40の前側面に設けられた支持部52によって支承されている。こうして,独立ブレーキレバー3の操作により独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aを牽引したときには,フロントアーム50が,支持軸48を中心として時計方向に回動するようになっている。
図9および図11に示すように,車体1に固着されるマスタシリンダ36のシリンダ本体40には,その外側面上部に,連動ブレーキ操作ケーブル6の入力側アウタケーブル6b1を固定支持する入力側支持部53,すなわちケーブル保持部材が設けられている。また,シリンダ本体40の外側面下部には,摺動ブッシュ54を介してホルダ55を摺動可能に支持するホルダ支持部56が設けられており,このホルダ支持部56の,入力側支持部53側端面に当接するストッパナット58がホルダ55に螺着され,このストッパナット58と入力側支持部53との間には,所定の圧縮荷重を加えた状態でディレースプリング57が設けられており,ホルダ55が図9で左側に向けて移動するように付勢されている。ホルダ55は,ノッカーアーム49に,下方から当接するように配置されている。ホルダ55の下端部には,連動ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2が取り付けられている。
尚,前記入力側支持部53は,必ずしもマスタシリンダ36に設ける必要はなく,マスタシリンダ36の近傍で車体1に設けることもできる。要するに,入力側支持部53は,マスタシリンダ36とは相対変位不能に配設されゝがよい。
次に,この第3実施例の作用について説明する。
独立ブレーキ操作系統A及び連動ブレーキ操作系統Bがともに非作動状態にあるときには,マスタシリンダ36のピストン42が戻しスプリング44によって下方に押圧されているので,そのピストン42の下端面によりノッカーアーム49が反時計方向に回動し,ノッカーアーム49の後端部のストッパ部51がシリンダ本体40の背面に当接した状態にある。すなわち,ピストン16は最下限位置で保持されている。そして,そのときには,図10に示すように,ノッカーアーム49のノッカー部49aは,ピストン42の下端面に当接している。
この状態で,独立ブレーキレバー3を操作して,独立ブレーキ操作ケーブル5のインナケーブル5aを牽引すると,その牽引力によりフロントアーム50が支持軸48を中心として時計方向に回動するので,図13に示すように,そのフロントアーム50に設けられているノッカー部49aによってマスタシリンダ36のピストン42が上方に向けて押圧され,そのピストン42が戻しスプリング44の付勢力に抗してシリンダ孔41に沿い上方に移動する。その結果,液圧室43内の容積が縮小し,その液圧室43内に液圧が発生する。そして,その液圧が液圧配管37を介して前輪ブレーキBfのキャリパボディ35に伝えられる。こうして,液圧式ディスクブレーキからなる前輪ブレーキBfが作動する。
このときには,図13に示すように,ノッカーアーム49がホルダ55から離れることになるが,ホルダ55にはディレースプリング57による圧縮荷重が加えられていて,ホルダ55は下方に向けて押圧付勢されているので,元の状態のまま保持される。
独立ブレーキレバー3の操作力を解除すると,ピストン42が戻しスプリング44の付勢力によって当初の最下限位置に復帰するので,前輪ブレーキBfは非作動状態となる。
また,連動ブレーキレバー4を操作すると,先ず,連動ブレーキ操作系統Bの操作ケーブル6のインナケーブル6aが牽引され,その牽引力がそのまま後輪ブレーキBrの作動レバー7rに伝えられて,その作動レバー7rが戻しスプリング8rに抗して回動するので,後輪ブレーキBrが作動する。そして,このときには,連動ブレーキ操作系統Bの出力ケーブルである後輪ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力により,その出力側アウタケーブル6b2を支持するホルダ55に,上方(図9で右方向)に向かって移動させようとする力が加えられる。しかしながら,その力が,ディレースプリング57によってホルダ55に加えられている移動規制力より小さい間は,ノッカーアーム49およびホルダ55はそのままの状態で保持される。
この状態で,連動ブレーキレバー4が引き続いて操作され,後輪ブレーキ操作ケーブル6の出力側アウタケーブル6b2に生ずる反力がさらに大きくなると,ホルダ55を上方に向かって移動させようとする力がディレースプリング57による移動規制力を上回ることになる。すると,ホルダ55が上方に向かって移動し,そのホルダ55がノッカーアーム49に下方から当接するので,そのノッカーアーム49が時計方向に回動する。その結果,図14に示すように,ノッカーアーム49のノッカー部49aによりマスタシリンダ36のピストン42が押し上げられ,そのマスタシリンダ36の液圧室43に液圧が発生する。したがって,独立ブレーキレバー3を操作したときと同様に,前輪ブレーキBfが作動する。
このように,連動ブレーキレバー4を操作したときには,まず,後輪ブレーキBrが作動し,次いで,若干のタイムラグを持って前輪ブレーキBfが連動して作動する。それにより,車両のピッチングが防止されるようにしながら前後輪がほぼ同時に制動されることになるので,自動二輪車の安定した制動が行われる。 そして,連動ブレーキレバー4の操作力を解除すると,後輪ブレーキBrの作動レバー7rが戻しスプリング8rの付勢力によって当初の位置に復帰するので,後輪ブレーキBrは非作動状態となる。また,ディレースプリング57の圧縮荷重によってホルダ55が下方に移動し,それに伴ってノッカーアーム49も反時計方向に回動するので,連動装置38は図9の状態に戻る。さらに,ピストン42が戻しスプリング44の付勢力によって当初の最下限位置に復帰するので,前輪ブレーキBfも非作動状態となる。
このようにして,前輪ブレーキBfおよび後輪ブレーキBrのいずれか一方が液圧式ブレーキ,他方が機械式ブレーキとされている場合にも,独立ブレーキ操作ケーブル5の操作によって液圧式ブレーキを単独で作動させ,連動ブレーキ操作ケーブル6の操作によって液圧式ブレーキと機械式ブレーキとを連動して作動させるようにすることができる。
以上,本発明の好適実施例について説明したが,本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,本発明は,自動三輪車やバギー車等にも適用することができる。
本発明の第1実施例に係る自動二輪車用連動ブレーキ装置の系統図。 上記連動ブレーキ装置に用いられている連動装置の拡大断面図で,図3の2−2線に沿う断面図。 図2の3−3線に沿う断面図。 異なる作動状態を示す図2と同様の断面図。 第2実施例の連動装置を示す断面図で,図6の5−5線に沿う断面図。 図5の6−6線に沿う断面図。 異なる作動状態を示す図5と同様の断面図。 本発明の第3実施例に係る自動二輪車用連動ブレーキ装置の系統図。 図8の連動ブレーキ装置に用いられている連動装置の断面図で,図12の9−9線に沿う断面図。 上記連動装置のマスタシリンダ部分の縦断面図。 図9の11−11線に沿う断面図。 図9の12−12線に沿う断面図。 異なる作動状態を示す図10と同様の断面図。 さらに異なる作動状態を示す図10と同様の断面図。
符号の説明
5・・・・独立ブレーキ操作ケーブル
5b・・・アウタケーブル
5b1・・入力側アウタケーブル
5b2・・出力側アウタケーブル
6・・・・連動ブレーキ操作ケーブル
6b・・・アウタケーブル
6b1・・入力側アウタケーブル
6b2・・出力側アウタケーブル
7r・・・作動レバー
9・・・・連動装置
10・・・・ケース
11・・・・入力側のカバー
12・・・・出力側のカバー
13・・・・ケーブル保持部材
18・・・・ホルダ
21・・・・ディレースプリング
23・・・・ロッド
24・・・・入力側のプレート
25・・・・出力側のプレート
26・・・・ケーブル保持部材
29・・・・ホルダ
33・・・・ディレースプリング
36・・・・マスタシリンダ
38・・・・連動装置
42・・・・ピストン
49・・・・ノッカーアーム
53・・・・入力側支持部(ケーブル保持部材)
55・・・・ホルダ
57・・・・ディレースプリング
Bf・・・前輪ブレーキ(液圧式ブレーキ)
Br・・・後輪ブレーキ(機械式ブレーキ)

Claims (6)

  1. 独立ブレーキ操作ケーブル(5)と連動ブレーキ操作ケーブル(6)とを有するとともに,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)を操作したときには前輪ブレーキ(Bf)および後輪ブレーキ(Br)のいずれか一方が単独で作動し,前記連動ブレーキ操作ケーブル(6)を操作したときには前記前輪ブレーキ(Bf)および後輪ブレーキ(Br)の両方が連動して作動するようにする連動装置(9,38)を備えた小型車両用連動ブレーキ装置において,
    前記連動装置(9)が,ケーブル保持部材(13,26)と,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)および連動ブレーキ操作ケーブル(6)の軸線方向に摺動可能なホルダ(18,29)とを備えており,
    前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)および連動ブレーキ操作ケーブル(6)の各アウタケーブル(5b,6b)が前記連動装置(9)の配設位置において入力側と出力側とに分割されていて,
    前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)の入力側あるいは出力側のアウタケーブル(5b1,5b2)が前記ホルダ(18,29)に取り付けられるとともに,他方のアウタケーブル(5b2,5b1)が前記ケーブル保持部材(13,26)に固定され,
    前記連動ブレーキ操作ケーブル(6)の入力側あるいは出力側のアウタケーブル(6b1,6b2)で,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)とは反対側のアウタケーブル(6b1,6b2)が前記ホルダ(18,29)に取り付けられるとともに,他方のアウタケーブル(6b2,6b1)が前記ケーブル保持部材(13,26)に固定されていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
  2. 請求項1記載の小型車両用連動ブレーキ装置において,前記ホルダ(18,29)とケーブル保持部材(13,26)との間に,前記ホルダ(18,29)を非作動位置に向けて押圧付勢するディレースプリング(21,33)が設けられていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
  3. 請求項1又は2記載の小型車両用連動ブレーキ装置において,前記ケーブル保持部材(13)が,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)および連動ブレーキ操作ケーブル(6)を取り囲む円筒状のケース(10)とその両端面を封鎖するカバー(11,12)とによって形成されており,前記ホルダ(18)がそのケース(10)内を摺動するようにされていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
  4. 請求項1又は2記載の小型車両用連動ブレーキ装置において,前記ケーブル保持部材(26)が,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)および連動ブレーキ操作ケーブル(6)にほぼ平行なロッド(23)とその両端部に固定支持される一対のプレート(24,25)とによって形成されており,前記ホルダ(29)がそのロッド(23)に摺動可能に支持されていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
  5. 前輪ブレーキ(Bf)および後輪ブレーキ(Br)のいずれか一方が,マスタシリンダ(36)が発生する液圧によって作動する液圧式ブレーキ,他方が,操作ケーブル(6a)の牽引力により作動レバー(7r)を回動させることによって作動する機械式ブレーキとされるとともに,独立ブレーキ操作ケーブル(5)と連動ブレーキ操作ケーブル(6)とを有していて,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)を操作したときには,前記マスタシリンダ(36)のピストン(42)が押動されて,発生する液圧により前記液圧式ブレーキ(Bf)が単独で作動し,前記連動ブレーキ操作ケーブル(6)を操作したときには,前記機械式ブレーキ(Br)の作動レバー(7r)が回動されるとともに,前記マスタシリンダ(36)のピストン(42)が押動されて,前記液圧式ブレーキ(Bf)および機械式ブレーキ(Br)の両方が連動して作動するようにする連動装置(38)を備えた小型車両用連動ブレーキ装置において,
    前記連動装置(38)が,前記マスタシリンダ(36)とは相対変位不能に配設されるケーブル保持部材(53)と,前記連動ブレーキ操作ケーブル(6)の軸線方向に摺動して前記マスタシリンダ(36)のピストン(42)を押動させるホルダ(55)と,前記独立ブレーキ操作ケーブル(5)の操作により前記マスタシリンダ(36)のピストン(42)に当接してそのピストン(42)を押動させるノッカーアーム(49)とを備えており,
    前記連動ブレーキ操作ケーブル(6)のアウタケーブル(6b)が前記連動装置(38)の配設位置において入力側(6b1)と出力側(6b2)とに分割されていて,
    その連動ブレーキ操作ケーブル(6)の入力側あるいは出力側のアウタケーブル(6b1,6b2)が前記ホルダ(55)に取り付けられるとともに,他方のアウタケーブル(6b2,6b1)が前記ケーブル保持部材(53)に固定されていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
  6. 請求項5記載の小型車両用連動ブレーキ装置において,前記ホルダ(55)が,その摺動時,前記ノッカーアーム(49)に当接することによって前記マスタシリンダ(36)のピストン(42)を押動させるようにされていることを特徴とする,小型車両用連動ブレーキ装置。
JP2004102797A 2004-03-31 2004-03-31 小型車両用連動ブレーキ装置 Pending JP2005289089A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004102797A JP2005289089A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 小型車両用連動ブレーキ装置
TW94107780A TWI256365B (en) 2004-03-31 2005-03-15 Interlocking brake system for small type vehicle
CNB2005100591642A CN100368253C (zh) 2004-03-31 2005-03-24 小型车辆用联动制动装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004102797A JP2005289089A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 小型車両用連動ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005289089A true JP2005289089A (ja) 2005-10-20

Family

ID=35049192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004102797A Pending JP2005289089A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 小型車両用連動ブレーキ装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2005289089A (ja)
CN (1) CN100368253C (ja)
TW (1) TWI256365B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5643459B1 (ja) * 2014-08-26 2014-12-17 建治 藤井 自転車のブレーキ力設定装置
TWI489045B (zh) * 2013-03-15 2015-06-21 Ansure Inc Hydraulic brake assist device
EP3075617A1 (en) * 2015-03-30 2016-10-05 J.Juan S.A. Combined brake device for vehicles

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI417466B (zh) * 2011-11-16 2013-12-01 Ashima Ltd Cable type hydraulic piston
JP5730275B2 (ja) * 2012-11-30 2015-06-03 本田技研工業株式会社 自動二輪車の連動ブレーキ装置
CN104057935B (zh) * 2013-03-20 2017-05-17 安硕工业股份有限公司 油压刹车辅助装置
CN103935446B (zh) * 2014-05-14 2016-03-30 浙江科技学院 电动车制动时刹车线断裂安全紧急自动制动装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5927442A (en) * 1997-06-02 1999-07-27 Liao; Chi-Chao Device for controlling the operational sequence of brake assemblies for bicycles
JP3769167B2 (ja) * 2000-03-31 2006-04-19 本田技研工業株式会社 車両用前後輪ブレーキ連動装置
JP3769169B2 (ja) * 2000-03-31 2006-04-19 本田技研工業株式会社 車両用前後連動ブレーキ装置
JP3845245B2 (ja) * 2000-03-31 2006-11-15 本田技研工業株式会社 車両における前後輪ブレーキ連動装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI489045B (zh) * 2013-03-15 2015-06-21 Ansure Inc Hydraulic brake assist device
JP5643459B1 (ja) * 2014-08-26 2014-12-17 建治 藤井 自転車のブレーキ力設定装置
EP3075617A1 (en) * 2015-03-30 2016-10-05 J.Juan S.A. Combined brake device for vehicles
WO2016156140A1 (en) * 2015-03-30 2016-10-06 J.Juan Combined brake device for vehicles

Also Published As

Publication number Publication date
CN100368253C (zh) 2008-02-13
TWI256365B (en) 2006-06-11
CN1676408A (zh) 2005-10-05
TW200535040A (en) 2005-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5351779B2 (ja) 自動二輪車用連動制動装置
EP2682334B1 (en) Straddle type vehicle brake system and straddle type vehicle
JP2008290699A (ja) ブレーキ装置、及び鞍乗型車両
JP2014015176A (ja) 鞍乗型車両用連動ブレーキ装置及び鞍乗型車両
JP2007083892A (ja) 車両のブレーキ装置
JP2009024797A (ja) 車両のディスクブレーキ装置
WO2014129090A1 (ja) 前後連動ブレーキ機構
JP2006062559A (ja) 車両の連動ブレーキ装置
CN100368253C (zh) 小型车辆用联动制动装置
EP0995653A2 (en) Brake device for vehicle having barhandle
JP4532753B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP2004352181A (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置
WO2020026269A1 (en) A motor vehicle and a braking system thereof
JP4458791B2 (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置
JPH07257356A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2001278168A (ja) 車両用前後輪ブレーキ連動装置
JP2006111030A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP4590197B2 (ja) 二輪車のブレーキ装置
JP6137704B2 (ja) バーハンドル車両の連動ブレーキ装置
JP4464648B2 (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置
JPH10338183A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP6236485B2 (ja) 連動ブレーキ装置
JP7435005B2 (ja) ブレーキ操作装置
JP2004217211A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP4430420B2 (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置