JP2005285602A - 面状発熱体 - Google Patents
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Abstract
【課題】座り心地を損なわず、かつ速熱性の高い面状発熱体を提供すること。
【解決手段】発熱線2と、基材3とを備え、基材3を通気性および湿分透過性を有する薄い不織布とすることにより、接着剤が基材3に含浸せずに通過するため、シートパッド6とシート表皮7および面状発熱体1が少量の接着剤で固着できるので、接着剤が複数層に存在することによる座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないものとなる。また、基材3の上面にパッド材が介在していないため、速熱性を高くすることができるようになる。
【選択図】図1
【解決手段】発熱線2と、基材3とを備え、基材3を通気性および湿分透過性を有する薄い不織布とすることにより、接着剤が基材3に含浸せずに通過するため、シートパッド6とシート表皮7および面状発熱体1が少量の接着剤で固着できるので、接着剤が複数層に存在することによる座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないものとなる。また、基材3の上面にパッド材が介在していないため、速熱性を高くすることができるようになる。
【選択図】図1
Description
本発明は座席等に用いられる面状発熱体に関し、主に自動車の座席に装着される面状発熱体に関するものである。
従来、自動車を中心とした座席の暖房方法として、座席内に面状発熱体を装着し、採暖を行う手法が一般的であった。
なお、従来この種の座席に装着される面状発熱体は、座席の座り心地および座席への装着性を向上するために、一対の基布で発熱線を挟持し、その基布の上下面にパッド材が接着されており、さらに前記面状発熱体をシートパッドおよびシート表皮に接着して座席を構成している(例えば、特許文献1参照)。
図6、前記公報に記載された従来の面状発熱体を示すものである。
図6示すように、面状発熱体10は、発熱体11と、発熱体11を挟持する一対の基布12と、基布12の上下両面に接着されたパッド材13、14から構成されており、面状発熱体10は、接着剤15、16により、シートパッド17およびシート表皮18と接着され、座席を構成している。
また、近年、車室内環境の快適性をさらに向上する手段の一つとして、座席自体の冷房手段の追加が求められ、ペルチェ素子を利用した冷暖房化が実用化された。しかしこの手法では暖房を暖かい風を座席表面から吹き出すため、実際の温風温度よりも体感的に低く感じ、十分な暖房効果が得られなかった。
その結果、従来の面状発熱体とペルチェ素子を用いた冷房またはファンによる送風との併用が考えられ、そのための必要条件として面状発熱体の通気性向上が求められている。
また、従来、この種の通気性を有する面状発熱体は、発熱線と基材および保護材を接着により固定しているものもあった(例えば、特許文献2参照)。
また、従来、この種の通気性を有する面状発熱体は、発熱線と基材および保護材を接着により固定しているものもあった(例えば、特許文献2参照)。
図7は、前記公報に記載された従来の面状発熱体を示すものである。
図7に示すように、加熱素子(以下、面状発熱体)20は、貫通孔21を有するキャリア層(以下、基材)22と、加熱ループ(以下、発熱線)23と、発熱線23を保護するための摩擦層(以下、保護材)24から構成されている。
また、通気性を有する基材としてメッシュ構造なども挙げられているが、発熱線22を基材21に固定する方法や保護材23を基材21と発熱線22に固定する方法は接着であった。
特開平5−91933号公報(第2頁、第3図)
特表平8−507404号公報(第6頁、第1図および第3図)
しかしながら、前記従来の構成では、基布12の上下面にパッド材13、14を接着しているため、パッド材13、14と、シートパッド17およびシート表皮18とを固定するために複数の接着剤15、16が必要で、接着剤15、16が複数存在することにより座席が硬くなり、座り心地を損ねるという課題を有していた。
また、基布12の上面にパッド材13があるため、発熱体11の熱が伝わりにくくなり、速熱性を低下させるという課題を有していた。
また、もう一つの従来の構成では、特に通気性を持たせるために基材22に貫通孔21を設けることにより、基材22の強度が低下し、着座時の荷重などの負荷によって、基材22にしわが発生しやすくなり、その影響で発熱線23が断線しやすいという課題を有していた。
この現象は基材21にしわが発生すると、発熱線23が基材22に固着されているため、発熱線23も基材22のしわに追従して折れ曲がり、このしわ部で発熱線23に荷重が集中し、この折り曲げが繰り返されることで発熱線23が断線に至るものである。
また、通気性を向上するためにメッシュ構造の基材22および保護材24を用いた場合は、基材22および保護材24の強度が低いため、座席への着座時の荷重が発熱線23に直接かかるため、発熱線23が断線するという課題を有していた。
さらに、発熱線23を接着により基材22に固着するため、基材22に接着材が含浸し、基材22が硬くなり、座席の座り心地を損なうという課題も有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、座り心地を損なわず、かつ速熱性が高い面状発熱体を提供することおよび、耐久性が高くかつ通気性を有し、座席の座り心地を損なわない面状発熱体を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の面状発熱体は、基材を通気性および湿分透過性を有する薄い不織布としたものである。
これによって、接着剤が基材に含浸せずに通過するため、シートパッドとシート表皮および面状発熱体が一体接着できるので、接着剤が複数存在することによる座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないものとなる。さらに、基材の上面にパッド材が介在していないため、速熱性を高くできる。
本発明の面状発熱体は、座り心地を損なわず、かつ速熱性の高い面状発熱体を提供することができる。
第1の発明は、基材を通気性および湿分透過性を有する薄い不織布とすることにより、接着剤が基材に含浸せずに通過するため、シートパッドとシート表皮および面状発熱体が一体接着できるので、接着剤が複数層に存在することによる座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないものとなる。さらに、基材の上面にパッド材が介在していないため、速熱性を高くすることができる。
第2の発明は、基材を開口率の高いスパンボンド不織布とすることにより、接着剤の透過性を高くして接着剤の量を低減し、接着剤による座席の硬さを低減でき、さらに座り心地を損なわないようにできる。
第3の発明は、基材をスパンボンド不織布よりも柔軟性の高いスパンレース不織布とすることにより、座席の硬さを緩和できるようになり、さらに座り心地を損なわないようにできる。
第4の発明は、発熱線を基材に縫製によって固定することにより、発熱線を挟持している基材の接着剤が不要となり、接着剤による座席の硬さを低減でき、さらに座り心地を損なわないようにできる。
第5の発明は、発熱線を金属繊維強化作用を利用した合金線とすることにより、薄い不織布からなる基材の強度低下を補うことができるようになり、耐久性を高くすることができる。
第6の発明は、発熱線を細い複数のより線とすることにより、発熱線の厚みを薄くすることができ、発熱線の異物感を緩和することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における面状発熱体の斜視図を示すものである。
図1は、本発明の実施の形態1における面状発熱体の斜視図を示すものである。
図1において、面状発熱体1は、金属繊維強化作用を利用した銅銀合金からなる発熱線2と、スパンボンド不織布からなる基材2とからなり、発熱線2は、基材3に縫製によって固定されている。
なお、発熱線2の材質は銅銀合金に限定するものではなく、金属繊維強化作用を利用した合金線であればよい。
図2は本発明の発熱線1の固定を縫製で行った一例を示した拡大側面図である。図2において上糸4と下糸5によって発熱線2は基材3に固定されている。
また、図3は、本発明の面状発熱体を装着した座席の構成を示す断面図である。図3において、面状発熱体1と、シートパッド6およびシート表皮7は、接着により固定されている。
以下に本構成の作用を説明する。基材3を通気性および湿分透過性を有する薄いスパンボンド不織布とすることにより、スパンボンド不織布は開口率が高く、接着剤が基材3に含浸せずに通過するため、シートパッド6とシート表皮7および面状発熱体1が少量の接着剤で固着できるので、接着剤が複数層に存在することによる座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないものとなる。また、基材3の上面にパッド材が介在していないため、速熱性を高くすることができる。
また、図2に示すように、縫製に用いる上糸4と下糸5により発熱線2を基材3に固定することにより、発熱線2は上糸4と下糸5の間で挟持されているだけであり、発熱線2は図2における左右方向にある程度の自由度を有している。これにより着座時の負荷などによって基材3にしわが発生しても、接着による固定では発熱線2がしわに追従し鋭角に折れ曲がり、その繰り返しで断線するのに対し、縫製による固定の場合、ある程度、発熱線2が自由に動けるため、鋭角に折れ曲がることを緩和し、断線しにくくすることができるとともに、発熱線2は、金属繊維強化作用を利用した合金線であるため、折り曲げ強度が高く、薄いスパンボンド不織布からなる基材3の強度低下を補うことができるようになり、耐久性を高くすることができる。
さらに、発熱線2を基材3に縫製によって固定することにより、発熱線2と基材3の固定に接着剤を使用していないため、接着剤による座席の硬さを低減でき、座り心地を損なわないようにできる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施形態2における面状発熱体の斜視図である。
図4は、本発明の実施形態2における面状発熱体の斜視図である。
図4において、面状発熱体1は、細い複数のより線からなる発熱線6と、スパンレース不織布からなる基材7とで構成されている。
また、図5は本発明の発熱線2の構成を示した拡大側面図である。図5において、発熱線6は、複数の導体からなる細い素線8をより合わせて構成されている。
以下に本構成の作用を説明する。基材7をスパンボンド不織布よりも柔軟性の高いスパンレース不織布とすることにより、座席の硬さを緩和できるようになり、さらに座り心地を損なわないようにできる。
また、発熱線を細い複数のより線とすることにより、発熱線の厚みを薄くすることができ、発熱線の異物感を緩和することができる。
以上のように、本発明にかかる面状発熱体は、座り心地を損なわず、かつ速熱性の高い面状発熱体を提供することが可能となるため、航空機、電車、劇場等の座席、マッサージ椅子等の暖房用途にも応用できる。
2、6 発熱線
3、7 基材
4 上糸
5 下糸
3、7 基材
4 上糸
5 下糸
Claims (6)
- 基材と、発熱線とを備え、前記基材は通気性および湿分透過性を有する薄い不織布とした面状発熱体。
- 基材は、スパンボンド不織布とした請求項1に記載の面状発熱体。
- 基材は、スパンレース不織布とした請求項1に記載の面状発熱体。
- 発熱線は、基材に縫製によって固定された請求項1〜3のいずれか1項に記載の面状発熱体。
- 発熱線は、金属繊維強化作用を利用して形成された合金線である請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状発熱体。
- 発熱線は、細い複数のより線である請求項1〜3のいずれか1項に記載の面状発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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WO2007077836A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 面状発熱体 |
JP2018200849A (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-20 | 寿工業株式会社 | 面状発熱体、ステアリングホイール及び車両用シート |
CN109747498A (zh) * | 2017-11-07 | 2019-05-14 | 丰田纺织株式会社 | 座椅 |
WO2022153919A1 (ja) | 2021-01-12 | 2022-07-21 | 株式会社クラベ | ヒータユニット及び車両用シート |
WO2023204022A1 (ja) * | 2022-04-21 | 2023-10-26 | 株式会社クラベ | 面状ユニット、ステアリングホイール及び面状ユニットの製造方法 |
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2004
- 2004-03-30 JP JP2004098945A patent/JP2005285602A/ja active Pending
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