JP2005251491A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 単純な構造で、水分をコントロールできる高性能の燃料電池を提供すること。
【解決手段】 空気極側の給気経路上に2以上の燃料電池を配置した燃料電池システムであって、給気上流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWが、下流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWより低いことを特徴とする燃料電池システム。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体高分子電解質であるイオン交換膜と電極を用いた燃料電池に関するものである。
燃料電池は、反応生成物が水であり、地球環境への悪影響がほとんどない発電システムであり、この内、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、高い出力密度が得られ、作動温度域が低いなどの利点から自動車搭載用や家庭用、可搬用など利用分野の拡大が期待されている。
固体高分子型燃料電池は、一般に、水素イオンを透過するイオン交換性の高分子膜(高分子電解質膜)を電解質とし、この電解質を二枚の拡散電極(カソード、アノード)で狭持した膜・電極接合体を備えており、膜・電極接合体を更に狭持するセパレータと各拡散電極との間に形成された流路に燃料としての水素ガス(DMFCの場合はメタノール溶液)と酸化剤としての空気(酸化ガス)とを供給することで、100℃以下の低温域で作動するものである。
このように、固体高分子型燃料電池では、固体高分子電解質であるイオン交換膜の両面に電極たる触媒を含む層(触媒層)を密接して配置し、更に必要により、触媒層の外側にガスを効率的に触媒層に供給するためのガス拡散層を有してなる。
触媒層は、反応によって、水が生じるが、この水により触媒表面が覆われると、触媒活性が低下することが知られている(フラッディング)。また、発生した水により、電気抵抗が変化したり、ガスの透過性が低下する。一方、乾燥(ドライアップ)は、燃料電池の機能を阻害する。
従って、水をコントロールすることは、この型の燃料電池では重要である。
水をコントロールする技術としては、負極側の含水率が、厚さ方向に対し正極側の含水率よりも高くした固体高分子電解質膜を用いる方法が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、この方法では、高加湿条件、高電流密度域における空気極のフラッディング抑制は困難である。
また、触媒層の内外でイオン交換樹脂のイオン交換容量を変える技術も開示されている(特許文献2参照)。
しかし、低加湿条件で運転すると、イオン交換容量の多い部分に水が引き寄せられ膜中の水分が減少し、プロトン導電性が低下しセル特性が悪化する恐れがある。
また、これらの技術は、セル内の構造が複雑となり、製造も煩雑である。
特開平11−162485号公報 特開2001−338645号公報
従って、本発明の目的は、単純な構造で、水分をコントロールできる高性能の燃料電池を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明者は、鋭意研究を行った結果、下記燃料電池システムが、単純な構造で、水分をコントロールできる高性能の燃料電池システムであることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1>
空気極側の給気経路上に2以上の燃料電池を配置した燃料電池システムであって、給気上流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWが、下流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWより低いことを特徴とする燃料電池システム。
<2>
更に、給気上流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWが、下流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWより低いことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
本発明の燃料電池システムは、単純な構造で、水分をコントロールできる高性能の燃料電池システムである。
本発明の燃料電池は、空気極側の給気経路上に2以上の燃料電池(セル又はスタック)を配置した燃料電池システムであって、給気上流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWが、下流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWより低いことを特徴とする。
本発明において、EWとは、プロトン伝導性を有する交換基の当量重量をいう。当量重量は、イオン交換基1当量あたりの電解質膜の乾燥重量であり、「g/ew」の単位で表される。
一般に低EWの電解質膜は、保水しやすいため、低加湿の運転条件では、乾き難い。一方、高EWの電解質膜は、保水し難く、乾き易い。
ところが、高負荷で運転した場合、低EWの電解質膜は、保水しやすいため、フラッディングを起こしやすいが、高EWの電解質膜は、これを起こし難い。
本発明は、このような電解質の性質を考慮して成されたものである。
即ち、給気上流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWは低いため、低加湿条件でも乾燥し難い。給気上流側に配置した燃料電池の排気は、反応生成水を伴い、より加湿された状態で下流側の燃料電池に導かれる。そして、下流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWは高いため、保水性は低いが、高加湿雰囲気なので、乾燥せず性能を充分発揮し得る。
よって、本発明の燃料電池システムは、フラッディングやドライアップを起こし難く、単純且つ高性能な燃料電池システムとなる。
燃料電池(セル又はスタック)の数は2〜10が好ましく、特に2〜5が好ましい。10を超えると構成が複雑になるばかりか、体格が増加してしまうため不適である。
電解質膜
本発明で用いる電解質膜は、プロトンを伝導するポリマーであれば良く、好ましくは、含フッ素高分子を骨格として少なくともスルホン酸基、ホスホン酸基、及び、リン酸基のから選ばれる一種を有するものである。また、ポリオレフィンのような炭化水素を骨格とするものも使用可能である。
含フッ素高分子としては、例えばテトラフルオロエチレン、トリフルオロモノクロロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、1,1−ジフルオロ−2,2−ジクロロエチレン、1,1−ジフルオロ−2−クロロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、1,1,1,3,3,−ペンタフルオロプロピレン、オクタフルオロイソブチレン、エチレン、塩化ビニル、及びアルキルビニルエステル等の第1群モノマーと、下記一般式(1)
Y−(CF2a(CFRfb−(CFR’fc−O−
−〔CF(CF2X)−CF2−O〕n−CF=CF2・・・(1)
(式中、Yは−SO2F、−SO3NH、−COOH、−CN、−COF、−COOR(Rは炭素数1から10のアルキル基)、−PO32又はPO3Hであり、aは0〜6、bは0〜6の整数、cは0又は1であり、ただし、a+b+cは0にはならない。Xはn>1の時、Cl、Br、Fまたはそれらの混合物であり、nは0〜6である。RfおよびR'fは独立にF、Cl、約1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基及び1〜10個の炭素原子を有するフルオロクロロアルキル基からなる群から選択される。)
で表される第2群のモノマーから選ばれた、第2群モノマーを必須とする2種あるいは3種以上のモノマーの共重合体、上記第2群の1種以上の共重合体などが挙げられる。この内特に、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンの重合体が好ましい。
重合体は、モノマー2分子以上結合しておれば良いが、耐久性の観点からその分子量は5000以上が好ましい。さらに、重合体と低分子量化合物を混合して用いることにより、EWを便宜調節することも可能である。このような材料を用いた電解質膜はフィブリル状、織布状、不織布状、多孔質シートのパーフルオロカーボン重合体で補強することや、膜表面に無機酸化物あるいは金属をコーティングすることにより補強することもできる。
本発明においては、階層的に配置した燃料電池セルの空気極上流側には下流側に比べEWの低い電解質膜を用いる。このことにより、保水性の差を利用して、運転時のフラッディングとドライアップの両方を一度に解決することができる。
電解質膜の厚みは10μm〜500μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。10μm未満では充分な機械的強度が確保できないために適さない。一方、100μmを超えると、抵抗が大きくなってしまい適さない。電解質膜のEWは、少なくとも500以上あれば良く、より好ましくは600以上である。そして、1500以下であることが好ましく、1300以下であることがより好ましい。500未満では機械的強度が低いばかりか発電時のフラッディングが著しいため、水の円滑な移動ができなくなり、1500以上ではプロトン伝導性が低すぎるために、実用に供することができない。かかる燃料極最上流側に配した燃料電池セルの電解質膜のEWと最下流側のEWの差は100以上あれば本発明の効果を示し得るものであり、150以上あればより好ましい。
(触媒層(電極))
本発明における触媒層は、通常の燃料電池に用いられるもの、例えば触媒と電解質、伝導性材料その他任意成分を含む。
本発明で使用する触媒層中の触媒は、特に限定されず通常燃料電池に用いることができるものが挙げられ、例えば白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスニウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属またはそれらの合金、混合物が好ましく用いられる。
上記触媒の粒径は10〜300Åが好ましく、さらには15〜100Åがより好ましい。10Å以下では、現実的に作製が困難であり、300Å以上では触媒効率が低下してしまい、高い電池電圧は得られない。触媒の担持量は触媒層シートを形成した状態で0.01〜5mg/cm2であり、より好ましくは0.1〜1mg/cm2である。0.01mg/cm2未満では有効的に触媒の性能が発揮できず、5mg/cm2以上ではコストが非常に高くなることと、性能的にも量相当分の効果が見られなくなる。
これらの触媒は金属微粒子としてそのまま使用してもよいが、金属を活性炭やカーボン等の担体に担持した担持触媒を使用してもよい。
ここで用いるカーボンは、特に限定されるものではないが、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが、電子伝導性と比表面積の大きさから好ましいものである。オイルファーネスブラックとしては、キャボット社製バルカンXC−72、バルカンP、ブラックパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラックパールズ1300、ブラックパールズ2000、リーガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、三菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラックなどが挙げられる。特に、キャボット社製のバルカンXC−72が好ましく用いられる。
本発明で使用する触媒層中の電解質としては、上述した電解質膜の樹脂が挙げられる。
触媒層の電解質のEWは、少なくとも500以上あれば良く、より好ましくは600以上である。そして、1500以下であることが好ましく、1300以下であることがより好ましい。500未満では機械的強度が低いばかりか発電時のフラッディングが著しいため、水の円滑な移動ができなくなり、1500を超えるとプロトン伝導性が低すぎるために、実用に供することができない。
給気上流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWは、下流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWより低くすれば、本発明の効果が更に高まるので好ましい。
触媒層の主たる成分は、好適には触媒担持カーボンと電解質(ポリマー)であり、それらの比率は必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきもので特に限定されるものではないが、触媒担持カーボン/電解質の重量比率で5/95〜95/5が好ましく、特に40/60〜85/15が好ましい。
触媒層には、触媒担持カーボンを担持している前述のカーボンのほか、電子伝導性向上のために種々の導電剤を添加することも好ましい。このような導電剤としては、前述の触媒担持カーボンに用いられるカーボンと同種のカーボンブラックに加えて、種々の黒鉛質や炭素質の炭素材、あるいは金属や半金属が挙げられるが特に限定されるものではない。このような炭素材としては、前述のカーボンブラックのほか、天然の黒鉛、ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物から得られる人工黒鉛や炭素などがあげられる。これらの炭素材の形態としては、粒子状のほか繊維状も用いることができる。また、これら炭素材を後処理加工した炭素材も用いることが可能である。これら導電材の添加量としては、触媒層に対する重量比率として1〜80%が好ましく、5〜50%がさらに好ましい。
電解質を触媒層内に分散させる方法としては、上記触媒層構成材料を混合・成形し触媒層としても良いし、予め電解質膜以外の他の構成材料を混合・成形し触媒層とした後に、電解質膜を含浸させても良い。パーフルオロスルホン酸等の電解質は、ポリマー自体に結着剤としての機能も有しており、触媒層内で触媒粒子、電導性粒子との充分な安定性のあるマトリックスを形成させることは可能である。また、結着剤としての機能のほかに撥水性を付与させる目的から、例えばフッ素を含んだ各種樹脂を用いることも可能である。フッ素樹脂では、融点が400℃以下のものが好ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などが挙げられる。
本発明において、触媒層の電解質膜への付加・形成方法は特に限定されるものではない。
触媒層は、一般に知られている各種方法−噴霧法、転写法、スクリーン印刷法、ローリグ法等により作製が可能である。エタノール等の低級アルコールを主成分とする溶媒に溶解させた電解質、触媒、導電性材料、および/または撥水性ポリマーからなる触媒分散液を充分攪拌した後、例えば転写法では、PTFEのような円滑なシート上に、触媒分散液を塗布・乾燥することにより触媒層を形成させる。このとき、少なくとも2種類以上の電解質を、予めかかる触媒分散液に順次あるいは同時に投入し、均一に電解質が分散された触媒層とすることもできる。また、膜に直接触媒分散液を塗布させる方法や、あるいは、これらの組み合わせなど様々な形態をとり得るものであり、上記の範囲に制限されるものではない。
次に固体高分子電解質膜の両面に、触媒層を形成させたシートの触媒層面を膜側にして重ね合わせ、加温・加熱下、触媒層を固体高分子電解質膜に接合させる。かかる接合時の圧力、温度は、固体高分子電解質膜、電解質、触媒、電導性材料が相互に充分な密着性を付加される条件から適宜選択すればよい。特にパーフルオロスルホン酸ポリマーを固体高分子電解質膜として用いる場合、ガラス転移温度以上であれば良く、好ましい接合温度は120〜200℃である。
(拡散層)
本発明におけるガス拡散層としては、燃料電池に一般に用いられる拡散層が特に限定されることなく用いられる。たとえば、導電性物質を主たる構成材とする多孔質導電シートなどが挙げられ、この導電性物質としては、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モリブデン、チタンなどが例示される。導電性物質の形態は繊維状あるいは粒子状など特に限定されないが、燃料電池などのように電極活物質に気体を用いる電気化学装置に用いる場合、ガス透過性の点から繊維状導電性無機物質(無機導電性繊維)特に炭素繊維が好ましい。無機導電性繊維を用いた多孔質導電シートとしては、織布あるいは不織布いずれの構造も使用可能である。織布としては、平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織など特に限定されること無く用いられる。また、不織布としては、抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法など特に限定されること無く用いられる。また編物であっても構わない。これらの布帛において、特に炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化あるいは黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法などによる不織布加工をした後に炭化あるいは黒鉛化した不織布、耐炎化糸あるいは炭化糸あるいは黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布などが好ましく用いられる。例えば、東レ製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが好ましく用いられる。本発明における多孔質導電シートには、特に限定されないが、導電性向上のために補助剤としてカーボンブラックなどの導電性粒子や、炭素繊維などの導電性繊維を添加することも好ましい。また、カーボンペーパーやカーボンクロスは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を含浸させることにより、必要に応じて撥水性を付与し得る。電気伝導性多孔質織布や不織布の空孔率は、50%以上あれば充分な物質交換の機能を有する。
拡散層は、膜・電極接合体の両面に重ね合せ接合する。
拡散層の外側にガスを供給し集電体としても機能するセパレータを配置すれば個々の固体高分子型燃料電池とすることができる。これらを上記の如く、給気上流側から下流側に電解質膜のEWが上がるように配置すれば本発明の燃料電池システムが完成する。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
40重量%の白金触媒担持カーボン(E−TEK社製)に、プロトンタイプパーフルオロスルホン酸ポリマー樹脂(デュポン社製)の5重量%溶液を、白金触媒とポリマーとの重量比が2対1となるように添加し、均一に分散させてインクを調整した。このインクをドクターブレード法によりポリテトラフルオロエチレンシート上に塗布した後、N2雰囲気中100℃で乾燥・固定化し、白金担持量0.2mg/cm2のカソード触媒シートを得た。アノード触媒シートも同様な手順で作製した。これらカソード、アノード触媒シートを向かい合わせ、その間に、EWが910、厚みが50μmのパーフルオロスルホン酸膜(旭硝子株式会社製)をはさみ、150℃、圧力50kg/cm2でホットプレスした後、両面のポリテトラフルオロエチレンシートを剥がし、膜・電極複合体を作製した。
同様にしてEWが1100、厚みが50μmのパーフルオロスルホン酸膜(旭硝子株式会社製)についても上記手順で膜・電極複合体を作製した。
ガス拡散層として、厚さ、400μmの撥水層付きカーボンクロス(E−TEK社製)を用い、これら膜・電極複合体とガス拡散層を、燃料電池単セルに組み込んだ。燃料に水素ガス、酸化剤に空気ガスを用いて試験を行った。ガスの供給方向上流側にEWが910のパーフルオロスルホン酸膜を用いた燃料電池セル、下流側にEWが1100のパーフルオロスルホン酸膜を用いた燃料電池セルとなるように上記単セルを配し、EWが910のパープルオロスルホン酸膜を用いた燃料電池セルの空気極ガス出口とEWが1100のパーフルオロスルホン酸膜を用いた燃料電池セルの空気極ガス入り口とを連結し、ガス供給経路を一本化した。燃料極側はガス供給経路を連結することなく、それぞれの単セル毎に燃料ガス供給を行った。燃料に水素ガス、酸化剤に空気ガスを用い、2気圧、セル温度80℃で単セル評価を行った。ガスは両極ともに50℃で加湿を行い、セルヘ供給した。以下、比較例も同じ膜・電極接合方法、ガス拡散層、単セル運転条件を用いて試験を行った。
比較例1
実施例1において、上流側/下流側ともにEWが1100のパーフルオロスルホン酸膜を用いた膜・電極複合体を組み込んだ単セルにつき空気極ガス経路を連結し、実施例1と同じセル運転条件で評価を行った。
比較例2
実施例1において、上流側/下流側ともにEWが910のパーフルオロスルホン酸膜を用いた膜・電極複合体を組み込んだ単セルにつき空気極ガス経路を連結し、実施例1と同じセル運転条件で評価を行った。
上記結果を図1、2に示す。
図1から、実施例は全電流密度域で高特性であった。
一方、比較例1が全域で電位が低いのは両電解質膜のEWが高く、膜乾燥を生じているためであり、比較例2が実施例のI−V曲線から徐々に逸脱しているのは、両電解質膜のE
Wが低く、フラッディングを生じているためである。
図2の横軸は両極の供給ガス加湿温度であり、両矢印は、1.0A/cm2の電流密度において定常運転が可能なガス加湿温度範囲を示している。
これによると、実施例1の燃料電池システムは、最も広い加湿温度範囲で運転可能であり、フラッディングとドライアップの両方に対して強いことが示された。
本発明により、単純な構造で、水分をコントロールできる高性能の燃料電池システムを提供することができる。
燃料電池システムの電圧と電流密度の関係を示す図である。 燃料電池システムのガス加湿温度の幅を示す図である。

Claims (2)

  1. 空気極側の給気経路上に2以上の燃料電池を配置した燃料電池システムであって、給気上流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWが、下流側に配置した燃料電池の電解質膜のEWより低いことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 更に、給気上流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWが、下流側に配置した燃料電池の触媒層の電解質のEWより低いことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
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