JP2005231174A - インク噴射装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インク流路内の残留振動を低減する。
【解決手段】 1ドット当たりの描画命令に対して波高値が等しい複数の噴射パルス信号を前記加圧手段に連続して印加するとともに、所定のパルス形状の信号を与える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インク噴射装置の駆動方法及びその装置に関するものである。
今日、産業用パターニング方法としては、フォトリソ工程が広く採用されている。しかし、フォトリソ工程は工程数が多く、しかも装置コストが莫大であるとともに材料の使用効率が極めて低いという欠点を持ち合わせている。
そこで、近年産業用として着目されるようになったのが、インクジェット方式によるパターニングである。インクジェットはパターニング箇所に直接描画するため、材料の使用効率が極めて高いとともに工程数も少なくてすむ等、ランニングコストの安さなどから産業用として有望なパターニング技術である。
インクジェットの方式としては、下記特許文献1に記載されているカイザー型、あるいは、特許文献2に開示されているサーマルジェット型が広く知られている。このうち前者は小型化が難しく、後者は高熱をインクに加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とされており、産業用として安定にしかもコンパクトに装置化する点で問題を抱えている。
以上のような欠点を同時に解決する新たな方法として提案されたのが、特許文献3に開示されている圧電セラミックスを利用したせん断モード型である。図6に示すように、せん断モード型のインク噴射装置500は、底壁501、天壁502及びそのせん断モードアクチュエータ壁503からなる。そのアクチュエータ壁503は、底壁501に接着され、且つ矢印511方向に分極された下部壁507と、天壁502に接着され、且つ矢印509方向に分極された上部壁505とからなっている。隣接する2個のアクチュエータ壁503は一対となって、そのインク流路506を形成している。さらに、インク流路の間にはインクが存在しない空気室からなる508が形成されている。
各インク流路506の一端には、ノズル510を有するオリフィスプレート512が接着されて、各アクチュエータ壁503の両側面には電極513、514が金属化層として設けられている。具体的にはインク流路506側のアクチュエータ壁には電極514が設けられ、空気室508側のアクチュエータ壁には電極513が設けられている。空気室508に面している電極513はアクチュエータ駆動信号を与える制御回路520に接続され、インク流路506内に設けられている電極514はアースに接続されている。
各空気室508の電極514に制御回路520が電圧を印加することによって、各アクチュエータ壁503がインク流路506の容積を増加する方向にせん断ひずみ変形を起こす。例えば図6に示すように空気室508の電極513に電圧Vが印加されると、アクチュエータ壁505、507にそれぞれ分極方向と直交する矢印方向に電界が発生し、アクチュエータ壁505、507がインク流路506の容積を増加する方向にせん断ひずみ変形を起こす。このときノズル510付近を含むインク流路内の圧力が減少し、インク供給側のインク共通流路(不図示)からインクが供給される。
このとき、インク流路内の流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、電圧印加時間をTr/2とする。電圧時間をこの時間にすることにより元々せん断ひずみとして得られる変形量(非共振)に比べて系の共振を利用するために変形量を増大することが可能となる。
電圧印加時間Tr/2後に空気室508の電極513に印加されている電圧を0Vに戻す。すると、アクチュエータ505、507が変形前の(真っ直ぐな)状態よりもさらにインク流路が縮まるように変形し、インクに圧力が加えられる。これにより、インクがノズル方向に流れを生じインク液滴がノズルから噴射される。
特公昭53−12138号公報 特公昭61−59914号公報 特開昭63−247051号公報 特開平9−57960公報
インク流路の容積を増減させて該インク流路内のインクを加圧する加圧手段と、前記加圧手段に駆動電圧を印加して前記ノズルから複数のインク滴を連続して吐出させる駆動手段とを備えるインクジェット噴射装置によって、目的とする液滴を得ることができる。
従来、この種のインク噴射装置500では、前記インク流路506の形状、駆動電圧等により、噴射されるインク液滴の体積が決まる。しかしながら、上述した構成のインク噴射装置の駆動方法では、インク滴をノズル510から噴射するタイミングは前述のように比較的高い圧力を、インクに与えることができる。しかし、この時点でのメニスカスは、ノズル510の内部に後退している。従って、前述した噴射時のインクの高い圧力も、その一部をノズル出口までメニスカスを押し戻すのに費やしてしまい、インク滴噴射に寄与する部分は少ない。このためインク量が多く必要な場合、必要なインク滴体積が得られないという欠点があった。
さらに、この駆動では、インクが噴射された後、インク流路506の電極513、514に対して新たな電圧パルスを与えなければ、インク流路506内の圧力はTrを周期として暫く変動し続ける。これが残留振動である。このPZTの残留圧力変動があるために、高周波数ではインク噴射速度が変動し、着弾位置ずれが生じたり、噴射状態が不安定になったりするという欠点があった。
特開平9−57960公報(特許文献4)では、主噴射(第1噴射)パルス(パルス幅をT)が印可される前に、主噴射パルスと波高値が等しく、かつパルス幅が異なる非噴射の第2のパルスを印加して、噴射前にインクのメニスカスの後退を試みている(25℃以下での使用時)。また、パルス幅が3Tである主噴射(第3噴射)パルスの印加によってインクを噴射後、前記第3噴射パルスと波高値が等しく、かつパルス幅が1.7Tである第4のパルスの印加により、噴射後のインク流路内の残留振動を補償することを試みている(25℃以上での使用時)。
本発明は、残留振動を抑制するためのパルスを追加することにより、高周波数においても噴射状態を安定にするインク噴射装置の駆動方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明では、インクが充填されるインク流路と、インク室に連通するノズルと、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内のインクを加圧する加圧手段と、前記加圧手段に駆動電圧を印加して前記ノズルから複数のインク滴を連続して吐出させる駆動手段とを備えるインクジェット噴射装置の駆動方法であって、
1ドット当たりの描画命令に対して波高値が等しい複数の噴射パルス信号を前記加圧手段に連続して印加するとともに、前記インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1を(0.8〜1.2)×Tr/2、もしくは(2.8〜3.2)×Tr/2とし、前記、第1の噴射パルスに続いて印加する非噴射パルスである第2のパルス幅T2を0.1×Tr/2≦T2<0.5×Tr/2とし、第1のパルスと第2のパルスとの休止時間K12を(0.9〜1.1)×(2.5×Tr−T2)/2となるようにインク加圧手段に駆動電圧を印加することを特徴としている。
これにより、噴射後、インク流路内の残留振動を効果的に減少し、比較的粘度の低いインクの高周波数での噴射も可能となる。
上述したように、本発明の請求項1のインク噴射装置の駆動方法によれば、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1を(0.8〜1.2)×Tr/2とし、かつそれに続く第2番目に印加するパルス幅T2を0.1×Tr/2≦T2<0.5×Tr/2とし、第1のパルスと第2のパルスとの休止時間K12を(0.9〜1.1)×(2.5×Tr−T2)/2となるようにインク加圧手段に駆動電圧を印加するので、1ドットの印字命令に対して噴射パルスと非噴射パルスを印加することにより、噴射パルスにより生じた残留振動を効果的に抑制することができる。
請求項2のインク噴射装置の駆動方法によれば、請求項1に記載の第2のパルス信号のパルス幅T2が、0.2×Tr/2≦T2<0.4×Tr/2であるので、前記第1パルスにより生じた残留振動をより効果的に抑制することができる。
請求項3のインク噴射装置の駆動方法によれば、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1を(2.8〜3.2)×Tr/2とし、かつそれに続く第2番目に印加するパルス幅T2を0.1×Tr/2≦T2<0.5×Tr/2とし、第1のパルスと第2のパルスとの休止時間K12を(0.9〜1.1)×(2.5×Tr−T2)/2となるようにインク加圧手段に駆動電圧を印加するので、1ドットの印字命令に対して噴射パルスと非噴射パルスを印加することにより、噴射パルスにより生じた残留振動を効果的に抑制することができる。
請求項4のインク噴射装置の駆動方法によれば、請求項3に記載の第2のパルス信号のパルス幅T2が、0.2×Tr/2≦T2<0.4×Tr/2であるので、前記第1パルスにより生じた残留振動をより効果的に抑制することができる。
噴射パルスのパルス幅T1が(2.8〜3.2)×Tr/2である場合には、噴射時におけるインクメニスカスの後退を抑え比較的大きな液滴が噴射されるので、必要な吐出量が得られる。従って低周波数から高周波数での駆動において、インク噴射速度の変動を抑制し、さらに、着弾状態も極めて良好であり、特に産業用の描画に適したインクの噴射が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本インク噴射装置500は、図6に示す従来のインクジェトヘッド500と同様に、底壁501、天壁502及びその間のせん断モードアクチュエータ壁503からなる。そのアクチュエータ壁503は、底壁501に接着され、且つ矢印511方向に分極された下部壁507と、天壁502に接着され、且つ矢印509方向に分極された上部壁505とからなっている。隣接する2個のアクチュエータ壁は一対となって、そのインク流路506を形成している。さらに、インク流路506の間にはインクが存在しない空気室からなる508が形成されている。
各インク流路506の一端には、ノズル510を有するオリフィスプレート512が接着されて、各アクチュエータ壁503の両側面には電極513、514が金属化層として設けられている。具体的にはインク流路506側のアクチュエータ壁には電極514が設けられ、空気室508側のアクチュエータ壁には電極513が設けられている。空気室508に面している電極513はアクチュエータ駆動信号を与える制御回路520に接続され、インク流路506内に設けられている電極514はアースに接続されている。
本インク噴射装置500の具体的な寸法の一例を述べる。インク流路506の長さLが8.0mmである。ノズル510の寸法は、インク噴射側の径が25μm、インク流路側の径が40μm、長さが50μmである。また、実験に使用したインクの粘度は25℃における粘度は1.8mPa・s、表面張力は55mN/mである。このインク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/FrとするとTr=20μsecであった。
次に空気室508内の電極513に印加する駆動波形を図1に示す。駆動波形は、インク液滴を噴射するための噴射パルス信号Aと前記インク流路506内の残留振動を減少させるための非噴射パルス信号Bからなり、噴射パルス信号Aと非噴射パルス信号Bのどちらも電圧値は同じである。最も好ましい実施の形態において、噴射パルス信号Aの幅T1は、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、第1の噴射パルス信号Aの幅T1を3×Tr/2とする。すなわち、T1=30μsecである。第2の非噴射パルス信号Bの幅T2は0.3×Tr/2とする。すなわち、T2=3μsecである。噴射パルス信号Aの立ち下がりタイミングから非噴射パルス信号Bの立ち上がりまでの時間間隔K12とし、K12=2.5×Tr/2−T2/2とする。すなわち、K12=23.5μsecである。
非噴射パルス信号Bを、噴射パルス信号によるインク流路内の残留振動のために圧電素子が拡大状態から縮小状態に移行する定常位置のタイミングで印加することにより、圧電素子に拡大方向の力を新たに加える。これにより、圧電素子の縮小方向の変形と拡大方向の変形を相殺し、圧電素子の残留圧力変動を減少させる。
次に、図2に示す制御回路520は充電回路201と放電回路202とパルスコントロール回路203から構成されている。
入力端子204と205は、それぞれ空気室内の電極513に与える電圧をE(V)、0(V)にするためのパルス信号を入力する入力端子である。充電回路201は、抵抗R101、R102、R103、R104、R105、トランジスタTR101、Tr102から構成されている。
入力端子204にオン信号(+5V)が入力されると、抵抗R101を介し、トランジスタTR101が導通し、正の電源101から抵抗R103を介し電流がトランジスタTR101のコレクタからエミッタ方向に流れる。したがって、正の電源101に接続されている抵抗R104及びR105にかかる電圧の分圧が上昇し、トランジスタTR102のベース流れる電流が増加し、トランジスタTR102のエミッタとコレクタ間が導通する。正の電源101から20Vの電圧がトランジスタTR102のコレクタ及びエミッタ、抵抗R120を介して空気室508内の電極513に印加される。このタイミングが、図3に示すタイミングチャートにおけるTm1、Tm3及びTm5である。図3は、制御回路520の入力端子204、205、充電回路201の入力端子204に入力される駆動波形10の入力信号11は、図3に示すタイミングチャート(A)のように、通常オフ状態であり、噴射するための所定のタイミングTm1にてオンされ、タイミングTm2にてオフされる。その後のタイミングTm3にて再びオンされタイミングTm4にてオフ状態に戻る。放電回路202の入力端子205に入力される入力信号12は、図3に示すタイミングチャート(B)に示すように、入力信号がオン状態の時にはオフ状態となり、入力信号がオフのときにオン状態となる。放電回路は圧電素子に蓄電された電荷を素早く放電させるための機構回路である。
次に、充電回路201の入力端子204及び放電回路202の入力端子205に入力される上記タイミングTm1、Tm2、Tm3、Tm4を有するパルス信号を発生するパルスコントロール回路203について説明する。
実際に、印加される電圧を示したものが図3(C)であり、電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間に波形のなまりが発生してしまう。だが、波形のなまりが2μs以下にコントロールすると波形のなまりの影響(吐出効率の減少)は少なくなってくる。制御上は、この波形のなまりを2μs以下に制御し、かつ駆動電圧の1/2電圧のパルス幅を制御するようにタイミングを設定する。
パルスコントロール回路203には、各種の演算処理を実施するCPU210が設けられ、CPU210には描画データや各種のデータを記録するRAM211とパルスコントロール回路203の制御プログラム及び前記Tm1、Tm2、Tm3、Tm4のタイミングでオンあるいはオフ信号を発生するシーケンスデータを記録しているROM212が接続されている。
また、CPU210は各種のデータのやりとりを実行するためのI/Oバス213に接続され、当該I/Oバス213には、描画データ受信回路214とパルスジェネレータ215及び216が接続されている。パルスジェネレータ215の出力は充電回路216の出力は放電回路202の入力端子に接続されている。
ここで、パルスジェネレータ215及び216及び充電回路201及び放電回路202はインクジェットヘッドのノズル数と同じ数だけ設けられている。本実施の形態では、一つのノズルについて説明しているが、他のノズルに対しても同様の制御を行うものとする。
上記した本実施の形態にて駆動した場合の噴射テストの結果を図4の表を参照して説明する。
この時、図1に図示している駆動波形、つまり第1の噴射パルスと第2の非噴射パルスを印加した場合の結果であり、パラメータとして非噴射パルスBのパルス幅を取っている。また、使用したインクについては25℃における粘度は1.8mPa・s、表面張力は55mN/mであり、インク粘度としては比較的粘度の低い液体を使用した。
駆動電圧は20Vであり、噴射パルスAに対応しインク液滴が噴射され、非噴射パルスBを付加した時の噴射速度の周波数依存性速度ばらつきを図4に示している。ここで、残留振動抑制効果の評価において、駆動周波数100Hz〜10kHzにおける噴射速度のばらつきをΔV、周波数依存性を持たない時の速度をVとし、ΔV/Vを指標とした。非噴射パルスを付加せずに噴射パルス(基準波形:パルス幅10μs)一つのみ駆動した場合には、周波数依存性速度ばらつき:ΔV/V=0.51であり、良好な結果を得られたパルス幅は、3μsでΔV/V=0.22であった。さらに、噴射パルス幅依存性については、すべての評価に対して良好であったのは8μs〜12μsであった。今回の実施例では、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、Tr=1/Frとした時、Tr=20μsであるので、良好のパルス幅は、(0.8〜1.2)×Tr/2に対応することになる。
噴射パルスAのパルス幅10μsにおいて、図4のような結果が得られ、非噴射パルスBの付加による効果が確認できた。さらに前記記述の低粘度インクでは、駆動周波数を上げた場合、例えば10kHz以上では、吐出状態が不安定になることがわかった。そこで、図1記載の非噴射パルスBを付加させたところ、高周波数(15kHz)でも安定に吐出させることができた。
実施例1と同様に上記した本実施の形態にて駆動した場合の噴射テストの結果を図5の表を参照して説明する。
この時、図1に図示している駆動波形、つまり第1の噴射パルスと第2の非噴射パルスを印加した場合の結果であり、パラメータとして非噴射パルスBのパルス幅を取っている。また、使用したインクについては25℃における粘度は1.8mPa・s、表面張力は55mN/mであり、インク粘度としては比較的粘度の低い液体を使用した。
駆動電圧は20Vであり、噴射パルスAに対応しインク液滴が噴射され、非噴射パルスBを付加した時の噴射速度の周波数依存性速度ばらつきを図5に示している。ここで、実施例1と同様に残留振動抑制効果の評価において、駆動周波数100Hz〜10kHzにおける噴射速度のばらつきをΔV、周波数依存性を持たない時の速度をVとし、ΔV/Vを指標とした。非噴射パルスを付加せずに噴射パルス(基準波形:パルス幅30μs)一つのみ駆動した場合には、周波数依存性速度ばらつき:ΔV/V=0.28であり、同様の評価を実施した結果、良好な結果を得られたパルス幅は、3μsでΔV/V=0.19であった。図1の噴射パルスAのみを印加した場合には、噴射パルス(基準波形:パルス幅10μs)で駆動した場合に比べて約1.8倍の速度変動の低減が可能である。また非噴射パルスBを付加した場合においては、噴射パルス(基準波形:パルス幅10μs)で駆動した場合に比べて約1.2倍の速度変動の低減が可能である。さらに、噴射パルス幅依存性については、すべての評価に対して良好であったのは28μs〜32μsであった。今回の実施例では、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、Tr=1/Frとした時、Tr=20μsであるので、良好のパルス幅は、(2.8〜3.2)×Tr/2に対応することになる。
噴射パルスAのパルス幅30μsにおいて、図5のような結果が得られ、非噴射パルスBの付加による効果が確認できた。さらに前記記述の低粘度インクでは、駆動周波数を上げた場合、例えば10kHz以上では、吐出状態が不安定になることがわかった。そこで、図1記載の非噴射パルスBを付加させたところ、高周波数(15kHz)でも安定に吐出させることができた。
本実施例で述べられているように、インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1をTr/2とするのではなく(つまり、圧電素子にパルスを印加したときに圧電素子が最初にその振幅が最大となるタイミングで圧電素子を収縮方向に戻すのではなく)、第1のパルス幅T1を3×Tr/2とすることにより(つまり、2回目に圧電素子の振幅が最大となるタイミングにて、圧電素子を収縮方向に戻す)、第1の噴射パルスによる残留振動の影響を低減することができる。このとき、噴射パルスのパルス幅T1が3×Tr/2の駆動においては、噴射時におけるメニスカスの速度変化が小さいため、前記のパルス幅T1が1×Tr/2の駆動よりも安定に液滴が噴射される。さらに、第1の噴射パルスに対して残留振動を抑制するための非噴射パルスを付加することにより、残留振動を低減することができ、高周波数においても噴射状態を安定にすることが可能となった。
以上、一実施例の形態を詳細に説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態は、正の電源を使用したが、圧電素子の分極方向を逆にし、負の電源を使用しても良い。また、圧電素子の分極方向を逆にし、インク室側を正の電源を接続し、空気室側をアースに接続してもかまわない。
さらに、インクへの加圧部をインク流路の一部に設ける構造でもよい。つまり、本実施例は、インクへの加圧構造や加圧の電源供給構造等限定されるものではない。
本発明の一実施の形態のインク噴射装置の駆動波形を示す図である。 前記インク噴射装置の駆動回路を示す図である。 前記インク噴射装置の駆動のタイミングチャートを示す図である。 前記インク噴射装置の第2の駆動波形のパルス幅の適正範囲を求めるために実施した実験の結果を説明する図である。 前記インク噴射装置の第2の駆動波形のパルス幅の適正範囲を求めるために実施した実験の結果を説明する図である。 従来例及び本発明に係るインク噴射装置を示す図である。 従来例及び本発明に係るインク噴射装置の動作を説明する図である。
符号の説明
10 駆動波形
101 正の電源
201 充電回路
202 放電回路
203 パルスコントロール回路
204、205 入力端子
210 CPU
211 RAM
212 ROM
213 I/Oバス
214 描画データ受信回路
215、216 パルスジェネレータ
500 インクジェットヘッド
501 底壁
502 天壁
503 アクチュエータ壁
505 上部壁
506 インク流路
507 下部壁
508 空気室
510 ノズル
512 オリフィスプレート
513、514 電極
520 制御回路

Claims (4)

  1. インクが充填されるインク流路と、インク室に連通するノズルと、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内のインクを加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段に駆動電圧を印加して前記ノズルから複数のインク滴を連続して吐出させる駆動手段とを備えるインクジェット噴射装置の駆動方法であって、
    1ドット当たりの描画命令に対して波高値が等しい複数の噴射パルス信号を前記加圧手段に連続して印加するとともに、
    前記インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1を(0.8〜1.2)×Tr/2とし、かつそれに続いて印加する非噴射パルスである第2のパルス幅T2を0.1×Tr/2≦T2<0.5×Tr/2とし、第1のパルスと第2のパルスとの休止時間K12を(0.9〜1.1)×(2.5×Tr−T2)/2となるようにインク加圧手段に駆動電圧を印加することを特徴とするインク噴射装置の駆動方法。
  2. 請求項1に記載の第2のパルス信号のパルス幅T2が、0.2×Tr/2≦T2<0.4×Tr/2であることを特徴とするインク噴射装置の駆動方法。
  3. インクが充填されるインク流路と、インク室に連通するノズルと、前記インク流路の容積を増減させて該インク流路内のインクを加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段に駆動電圧を印加して前記ノズルから複数のインク滴を連続して吐出させる駆動手段とを備えるインクジェット噴射装置の駆動方法であって、
    1ドット当たりの描画命令に対して波高値が等しい複数の噴射パルス信号を前記加圧手段に連続して印加するとともに、
    前記インク流路内のインクと加圧手段との連成系における流体力学的共振周波数をFrとし、その固有周期Tr=1/Frとした時、1ドット当たりの描画に対する最初に印加する駆動パルスの第1のパルス幅T1を(2.8〜3.2)×Tr/2とし、かつそれに続いて印加する非噴射パルスである第2のパルス幅T2を0.1×Tr/2≦T2<0.5×Tr/2とし、第1のパルスと第2のパルスとの休止時間K12を(0.9〜1.1)×(2.5×Tr−T2)/2となるようにインク加圧手段に駆動電圧を印加することを特徴とするインク噴射装置の駆動方法。
  4. 請求項3に記載の第2のパルス信号のパルス幅T2が、0.2×Tr/2≦T2<0.4×Tr/2であることを特徴とするインク噴射装置の駆動方法。
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