JP2005223003A - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 チャネル移動度を低下させずに、熱処理温度や熱処理時間によって閾値電圧を容易に制御できる炭化珪素半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】 炭化珪素半導体装置の製造方法を、炭化珪素層2が形成されたウエハを二窒化酸素雰囲気中で熱処理して上記炭化珪素層2上に二酸化珪素膜5を成膜すると同時に窒化処理を行う窒化処理工程と、上記ウエハを、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で熱処理する熱処理工程と、を含んでなることとした。
【選択図】 図9


Description

本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は熱酸化によって良質の二酸化珪素(SiO)からなる絶縁膜が形成できるので、高耐圧・低損失の高出力絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(MOSFET)が作製可能である。しかしながら、従来の熱酸化法で形成したSiO/SiCのいわゆるMOS界面には多数の界面準位(トラップ)が存在するため、チャネルコンダクタンス(チャネル移動度μch)が非常に低くなる結果、素子のオン抵抗が大きくなって、オン時の損失が増大してしまう不具合があった。MOS界面に存在する界面準位を低減するために、例えば非特許文献1や非特許文献2のように窒化酸素(NO)あるいは二窒化酸素(NO)ガスを用いた高温熱処理(窒化処理)を用いると、MOS界面の品質が改善され、チャネル移動度μchが向上すると報告されている。
G.Y.Chung et al., "Improved Inversion Channel Mobility for 4H-SiC MOSFETs Following High Temperature Anneals in Nitric Oxide", IEEE Electron Device Letters, USA. April 2001, vol. 22, No.4, p. 176-178. L.A.Lipkin et al., "N2O Processing Improves the 4H-SiC:SiO2 Interface", Mater. Sci. Forum, Switzerland, 2002, vol. 389-393, p. 985-988.
NOやNOを用いた窒化処理によりチャネル移動度μchは向上するが、SiCが本来有する物性値から期待される素子特性を実現するにはさらなる改善が必要であった。また、窒化処理による界面準位の低減により、チャネル移動度μchの向上とともに閾値電圧Vthが低減されるが、低電圧駆動を考えると閾値電圧Vthの減少は好ましいものの、あまりに閾値電圧Vthが小さすぎると、蓄積チャネル型電界効果トランジスタ(ACCUFET)やエピチャネルMOSFET等のような複雑な構造の半導体装置に適用した際、素子特性として望ましくないノーマリ・オン特性となってしまうおそれがあった。これらの実用上の要請から、チャネル移動度μchをさらに向上させると同時に、閾値電圧Vthを制御する技術が望まれていた。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高チャネル移動度でかつ閾値電圧が制御された炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることを目的とする。
炭化珪素半導体装置の製造方法を、炭化珪素層が形成されたウエハを二窒化酸素雰囲気中で熱処理して上記炭化珪素層上に二酸化珪素膜を成膜すると同時に窒化処理を行う窒化処理工程と、上記ウエハを、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で熱処理する熱処理工程と、を含んでなることとした。
また、炭化珪素半導体装置の製造方法を、酸素雰囲気下での熱酸化によって上記炭化珪素層が形成されたウエハ上に二酸化珪素膜を形成する熱酸化工程と、上記二酸化珪素膜が形成されたウエハを窒化酸素または二窒化酸素雰囲気中で熱処理する窒化処理工程と、上記ウエハを、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で熱処理する熱処理工程と、を含んでなることとした。
上記の炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、nチャネル炭化珪素MOSFETのチャネル移動度μchを低下させずに、熱処理温度や熱処理時間によって閾値電圧Vthを容易に制御することができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置の素子構造を図1に示す。炭化珪素半導体装置の一例として、nチャネル炭化珪素MOSFETの断面構造を示す。また、本発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法、具体的にはnチャネル炭化珪素MOSFETの製造方法を図2〜8に示す。
図中、1はn型(第1導電型)基板、2はn型(第1導電型)の炭化珪素からなるドリフト層、3はp型(第2導電型)のベース領域、4はn型(第1導電型)のソース領域、5は二酸化珪素(SiO)からなるゲート絶縁膜、6はゲート電極、7はソース電極、8はドレイン電極、をそれぞれ表す。
本発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法を図2〜8に基づき概説する。先ず、エピタキシャル結晶成長法により、n型(第1導電型)基板1上にn型の炭化珪素からなるドリフト層2を形成する(図2)。n型基板1としては、例えば、n型炭化珪素基板が好適である。
エピタキシャル結晶成長後、ドリフト層2中で所定の間隔に離間した部位に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、一対のp型(第2導電型)のベース領域3を形成する。レジスト除去後の素子断面を図3に示す。ドリフト層2中でp型となる不純物としては、例えばボロン(B)あるいはアルミニウム(Al)が挙げられる。
さらに、上記各p型ベース領域3中に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、n型(第1導電型)のソース領域4を形成する。レジスト除去後の素子断面を図4に示す。n型不純物としては、例えばリン(P)あるいは窒素(N)が挙げられる。
n型およびp型不純物のイオン注入後、熱処理装置によってウエハを高温で熱処理すると、注入イオンが電気的に活性化される。
続いて、熱酸化工程において、熱酸化法によってウエハ全面にSiOからなるゲート絶縁膜5を成膜する(図5)。熱酸化後、窒化酸素(NO)または二窒化酸素(NO)雰囲気にて窒化処理を実施する。さらに、熱処理工程において、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で800℃より高く1100℃未満の温度で熱処理する。かかる一連の工程は本発明における特徴的な工程なので後に詳述する。
ゲート絶縁膜5上にゲート電極6を成膜およびパターニングする(図6)。ゲート電極6は、一対のベース領域3およびソース領域4が両端部に位置し、ベース領域3間に露出したドリフト層2が中央に位置するような形状にパターニングされる。
さらに、各ソース領域4上のゲート絶縁膜5の残余の部分はリソグラフィ技術およびエッチング技術によって除去され(図7)、除去後、ソース領域4が表面に露出した部位にソース電極7を成膜およびパターニングする(図8)。基板1の裏面側にドレイン電極8を形成すると、図1に示すような素子構造の主要部が完成する。
次に、本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法において特徴的な熱酸化工程および熱酸化後のNOまたはNO雰囲気下での窒化処理工程および熱処理工程について詳述する。図9〜11は上述したゲート絶縁膜5の形成を目的とした熱酸化工程から熱酸化後の窒化処理工程および熱処理工程に至る各工程における反応炉内の温度プロファイルを表した図である。
なお、図9は1台の反応炉を用いてO雰囲気による熱酸化工程と続く窒化処理工程とを同じ温度で行った後、水蒸気(HO)を含んだ酸素(O)、すなわちウェットO雰囲気中で熱処理工程を行った場合、図10は3つの反応炉を用いて同じ温度の熱酸化工程と窒化処理工程を行った後、ウェットO雰囲気中の熱処理工程を行った場合、図11は1台の反応炉を用いてNOによる熱酸化および窒化処理を同時に実施する工程とウェットO雰囲気中の熱処理工程を行った場合の温度プロファイルをそれぞれ示している。以下、かかる一連の工程について説明する。
先ず、700℃程度に昇温された反応炉内にベース領域3およびソース領域4形成後のウエハを導入し、アルゴン(Ar)雰囲気あるいは窒素(N)雰囲気下で熱酸化工程を実施可能な温度に到達するまで昇温する。
熱酸化温度に到達した時点で、反応炉内をAr雰囲気あるいはN雰囲気から水蒸気(HO)を含んだ酸素(O)雰囲気あるいはOのみの雰囲気に切り換え、所定時間この状態を保持する(熱酸化工程)。かかる熱酸化工程を実施することにより、ウエハ表面の炭化珪素層(ドリフト層)が酸化されてSiOからなるゲート絶縁膜5が形成される。つまり、図9、10に示した温度プロファイルの中における熱酸化工程の部分が実施される。なお、図11に示す温度プロファイルで表される一連の工程では、上述のゲート酸化膜5の形成は後述の窒化処理工程において窒化処理と同時に実施される。
なお、上記熱酸化工程では最初の一定時間はOのみの雰囲気で行い、残余の時間は水蒸気を含んだO雰囲気(ウエットO雰囲気)で行っても良いし、あるいはその逆でも良い。
熱酸化工程後、O雰囲気をAr雰囲気あるいはN雰囲気に切り換え、次工程であるNOあるいはNO雰囲気下での窒化処理に要する温度に到達するまで昇温あるいは降温する。両者の熱処理温度は通常異なるからである。例えば、図10に示す一連の工程では、熱酸化工程と窒化処理工程は異なる反応炉で実施するため、両工程間で試料移動が可能な700℃以下の温度にまで一旦降温している。但し、図9の温度プロファイルで示すように両者の温度が一致する場合は、Ar雰囲気あるいはN雰囲気への切り換えは省略できる。
反応炉内が所定の温度に到達した時点で、Ar雰囲気あるいはN雰囲気をNOあるいはNO雰囲気に切り換え、窒化処理工程を開始する。かかるNOあるいはNO雰囲気下での窒化処理工程は950℃以上1150℃以下の温度範囲が好適であるが、1150℃以上でも高温熱処理に耐えうる特殊な装置を用いることによって同様の効果が得られる。なお、窒化処理時間としては3時間程度が好適である。
NOあるいはNO雰囲気下での窒化処理によってMOS界面は酸窒化される結果、界面準位が大幅に減少する。なお、NO雰囲気下での窒化処理では、NOガスから発生する酸素によってゲート絶縁膜5の形成は継続される。よって、この場合、ゲート絶縁膜5の層厚は熱酸化工程に形成された分とNO雰囲気下での窒化処理工程の形成された分を合計した値となる。したがって、NOを雰囲気として使用する場合は、図11に示すように最初の熱酸化工程を省略することも可能である。
NOあるいはNO雰囲気下での窒化処理終了時にNOあるいはNO雰囲気から再度Ar雰囲気もしくはN雰囲気に切り換える。熱処理工程に要する熱処理温度まで昇温あるいは降温して、温度が安定した時点でウェットO雰囲気に切り換えて、熱処理工程を開始する。所定の時間、熱処理を行った後、ArあるいはN雰囲気に切り換えてウエハ取り出し温度である700℃程度にまで降温して、ウエハを反応炉外へ取り出す。熱処理工程における熱処理温度については、後述する。
なお、上述の一連の工程において、各工程は1台の反応炉で行う必要は無い。別々の反応炉を用いる場合は700℃でウエハの導入および取り出しを行い、それぞれの処理毎に熱処理温度と700℃の間で昇降温を行う。
本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例として、O雰囲気による熱酸化工程とNO雰囲気による窒化処理工程を行った後に、950℃のウェットO雰囲気中の熱処理工程を1時間行った場合と、比較例としてのウェットO雰囲気中の熱処理工程を省略した場合のそれぞれの炭化珪素MOSFETのゲート特性を図12に示す。比較例による炭化珪素MOSFETでは閾値電圧Vthが1V程度であるのに対し、950℃での熱処理工程を行った炭化珪素MOSFETでは閾値電圧Vthは9Vと大きくなっていることが分かる。ゲート特性の線形領域から求めたチャネル移動度μchは、比較例による炭化珪素MOSFETでは24cm/Vsであったのに対し、本実施の形態による炭化珪素MOSFETでは32cm/Vsと、比較例より高いチャネル移動度μchを達成した。これは、ウェットO雰囲気中のH基やOH基がMOS界面やゲート酸化膜中に取り込まれて閾値電圧Vthの増加につながる負電荷の起源となったからと考えられる。また、これらの負電荷は窒化処理により向上したチャネル移動度μchを低下させるような影響はなく、ウェットO雰囲気中での熱処理によりチャネル移動度μchを低下させている準位のトラップを減少させている可能性がある。
一方、ウェットO雰囲気ではなくドライO雰囲気中にて950℃で熱処理工程を実施すると、チャネル移動度μchは逆に13cm/Vsと減少し、閾値電圧Vthは1.8Vとなって、熱処理工程を行わない場合、つまり上述の比較例と特性的にあまり変わらない結果となった。
また、ウェットO雰囲気中による熱処理工程における熱処理温度を1100℃とした場合、チャネル移動度μchが6.7cm/Vsと1/3以下に大幅に減少した。1100℃以上の高温下での熱処理温度では炭化珪素層の酸化が促進されるため新たに界面準位の起源が生成され、これらの界面準位がチャネル移動度μchの低下をもたらすと考えられる。また、熱処理工程における熱処理温度を800℃以下とした場合も、チャネル移動度μchは低下してしまう。ウェットO雰囲気による熱処理工程におけるチャネル移動度μch、閾値電圧Vthの熱処理依存性を図13に示す。以上の実験および考察から、熱処理工程における熱処理温度としては、800℃より高く1100℃未満が好適な範囲であり、900℃以上1000℃以下が一層好適である。また熱処理工程時の雰囲気はウェットOが好適である。なお、かかる熱処理温度を変えることにより、チャネル移動度μchをある一定値以上に保持しつつ閾値電圧Vthを所定の範囲内で制御できる。なお、熱処理温度だけでなく、熱処理時間によっても閾値電圧Vthを制御し得る。
以上、本実施の形態の炭化珪素半導体装置の製造方法によると、熱酸化工程後に窒化処理工程を実施するためMOS界面に存在する界面準位が低減するので、MOSFET特性が向上し、さらに800℃より高く1100℃未満の熱処理温度によるウェットO雰囲気中での熱処理工程によって、前述の窒化処理の効果を保持しつつ、高チャネル移動度を保持しながら閾値電圧をノーマリ・オフ特性に望ましい大きな値を含む所望の値に制御できる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法によって作製される炭化珪素半導体装置の例として、nチャネル炭化珪素MOSFETの断面構造を図14、15に示す。図中、9はn型炭化珪素層、10はn型炭化珪素9中に設けられた空乏部、をそれぞれ示す。
実施の形態1の炭化珪素半導体装置、つまり図1に示した素子構造に対して、実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法の対象となる素子構造は、図14,15に示すようにゲート絶縁膜5の直下にn型炭化珪素層9が設けられ、さらに、ドリフト層2と接するn型炭化珪素層9に空乏部10が存する点が相違する。
かかるn型炭化珪素層9は、実施の形態1で示したベース領域3およびソース領域4形成後のウエハ、つまり図4で示した状態のウエハに対して、n型不純物のイオン注入あるいはn型炭化珪素層を新たにエピタキシャル結晶成長する方法により形成される。なお、イオン注入時に空乏部10に相当する部分に対しては不純物がイオン注入されないようにマスクを施しておくことによって、空乏部10を簡易に形成できる。
一方、エピタキシャル成長を採用する場合は、n型炭化珪素層9をウエハ全面に結晶成長した後、n型炭化珪素層9のみ、もしくはn型炭化珪素層9と空乏部10をリソグラフィ技術およびエッチング技術によって形成するか、トレンチ状に形成されたn型炭化珪素層9のみ、もしくはn型炭化珪素層9と空乏部10の領域にエピタキシャル成長を行うことによってn型炭化珪素領域を形成する。チャネルの形成されないデプレッション領域部(空乏部)10についてはn型炭化珪素層9を形成してもよく、また、形成しなくてもよい。
イオン注入によってn型炭化珪素層9を形成した場合は、高温熱処理を実施する。高温熱処理により注入イオンを電気的に活性化させるためである。なお、上述の特徴的な工程以外の前工程および後工程は実施の形態1と同様なので省略する。
図14で示した素子構造において、ゲート酸化形成時にNO雰囲気下での窒化処理を行った後、ウェットO雰囲気中で950℃の熱処理温度下で熱処理を行った場合と行わない場合のゲート特性を図16に示す。かかる熱処理を行わない場合の閾値電圧Vth、2.4Vに比べて、熱処理を行うと閾値電圧Vthは3.8Vに増加した。チャネル移動度μchはいずれの場合も約10cm/Vsであり、窒化処理後の熱処理に起因するチャネル移動度μchの低下は見られなかった。以上の結果から、チャネル部にn型領域を形成した炭化珪素MOSFETにおいても、ウェットO雰囲気中で熱処理によって高チャネル移動度μchを保持しながら閾値電圧Vthを制御できることが分かった。
以上の説明では炭化珪素MOSFETを炭化珪素半導体装置の一例としたが、他の炭化珪素半導体装置で炭化珪素層上に絶縁膜が形成された素子構造を有するものにおいても本実施の形態に示された製造方法を適用すれば、同様な効果がもたらされることは言うまでもない。
また、以上の説明では、ゲート絶縁膜5を二酸化珪素としたが、他の絶縁膜、例えば窒化珪素膜あるいは酸化窒化珪素膜でも同様な効果を奏する。
実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置(MOSFET)の断面図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部である熱酸化工程、窒化処理、熱処理工程を含む一連の工程における反応炉内の温度プロファイルを表した図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部である熱酸化工程、窒化処理、熱処理工程を含む一連の工程における反応炉内の温度プロファイルを表した図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部である窒化処理、熱処理を含む一連の工程における反応炉内の温度プロファイルを表した図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法とその比較例によって作製された炭化珪素MOSFETの素子特性を示す図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法によって作製された炭化珪素MOSFETにおける閾値電圧の熱処理工程における熱処理温度依存性を示す図である。 実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置の断面図である。 実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置の断面図である。 実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置におけるドレイン電流のゲート電圧依存性を示す図である。
符号の説明
1 n型(第1導電型)の基板、 2 n型(第1導電型)の炭化珪素からなるドリフト層、 3 p型(第2導電型)のベース領域、 4 n型(第1導電型)のソース領域、 5 二酸化珪素(SiO)からなるゲート絶縁膜、 6 ゲート電極、 7 ソース電極、 8 ドレイン電極、 9 n型炭化珪素層、 10 空乏部。

Claims (12)

  1. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    炭化珪素層が形成されたウエハを二窒化酸素雰囲気中で熱処理して前記炭化珪素層上に二酸化珪素膜を成膜すると同時に窒化処理を行う窒化処理工程と、
    前記ウエハを、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で熱処理する熱処理工程と、
    を含んでなる炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    酸素雰囲気下での熱酸化によって前記炭化珪素層が形成されたウエハ上に二酸化珪素膜を形成する熱酸化工程と、
    前記二酸化珪素膜が形成されたウエハを窒化酸素または二窒化酸素雰囲気中で熱処理する窒化処理工程と、
    前記ウエハを、水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で熱処理する熱処理工程と、
    を含んでなる炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記炭化珪素層の導電型がn型であることを特徴とする請求項1または2記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の基板上に第1導電型の炭化珪素からなるドリフト層をエピタキシャル結晶成長する工程と、
    不純物のイオン注入によって前記ドリフト層中で所定の間隔に離間した一対の第2導電型のベース領域を形成する工程と、
    不純物のイオン注入によって前記各ベース領域中に第1導電型の各ソース領域をそれぞれ形成する工程と、
    前記基板、前記ドリフト層、前記ドリフト層中に形成された前記ベース領域および前記ソース領域からなるウエハを二窒化酸素雰囲気中で熱処理して前記炭化珪素層上に二酸化珪素膜からなるゲート酸化膜を成膜すると同時に窒化処理を行う窒化処理工程と、
    水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で前記ウエハを熱処理する熱処理工程と、
    前記ゲート絶縁膜で中央部に前記ドリフト層が位置し、両端部に前記各ベース領域および各ソース領域が位置する領域にゲート電極を形成する工程と、
    を含んでなる炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の基板上に第1導電型の炭化珪素からなるドリフト層をエピタキシャル結晶成長する工程と、
    不純物のイオン注入によって前記ドリフト層中で所定の間隔に離間した一対の第2導電型のベース領域を形成する工程と、
    不純物のイオン注入によって前記各ベース領域中に第1導電型の各ソース領域をそれぞれ形成する工程と、
    酸素雰囲気下での熱酸化によって前記基板、前記ドリフト層、前記ドリフト層中に形成された前記ベース領域および前記ソース領域からなるウエハ上に二酸化珪素からなるゲート絶縁膜を形成する熱酸化工程と、
    前記ゲート絶縁膜形成後のウエハを窒化酸素または二窒化酸素雰囲気中で熱処理する窒化処理工程と、
    水蒸気を含んだ酸素雰囲気中で前記ウエハを熱処理する熱処理工程と、
    前記ゲート絶縁膜で中央部に前記ドリフト層が位置し、両端部に前記各ベース領域および各ソース領域が位置する領域にゲート電極を形成する工程と、
    を含んでなる炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記熱処理工程における熱処理温度が800℃より高く1100℃未満の温度であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記熱酸化工程において、酸素雰囲気に水蒸気が含まれていることを特徴とする請求項2または5記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記熱酸化工程または前記熱処理工程と前記窒化処理工程との間で処理温度を変更する際に窒素またはアルゴン雰囲気とすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と対向する各ソース領域、各ベース領域および各ソース領域間に位置するドリフト層中に、不純物のイオン注入によって第1導電型の不純物領域を形成する工程を含んでなる請求項4または5記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と対向する各ソース領域、各ベース領域および各ベース領域間に位置するドリフト層上に、エピタキシャル結晶成長によって第1導電型の炭化珪素層を形成する工程を含んでなる請求項4または5記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 前記熱処理工程の熱処理温度および熱処理時間のいずれか一方あるいは双方によって閾値電圧を制御することを特徴とする請求項4、5,9,10のいずれか1項記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 前記炭化珪素半導体装置が、絶縁ゲート型電界効果トランジスタまたは蓄積チャネル型電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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