JP2005214330A - 四点接触玉軸受およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
内外輪の転走面の表面粗さを改善し、摩擦トルク低減と摩耗防止および寿命を向上させると共に、転走面の形状崩れを抑制し、軸受の昇温や異音の発生を防止した四点接触玉軸受を提供する。
【解決手段】
内周に外側転走面2aが形成された外輪2と、外周に外側転走面2aに対向する内側転走面3aが形成された内輪3と、外側転走面2aと内側転走面3a間に転動自在に収容された複数のボール5とを備え、各転走面2a、3aが、ボール5とそれぞれ二点で接触するゴシックアーチの断面形状に形成された四点接触玉軸受1において、外輪2および内輪3が、互いに突き合わされたそれぞれ2つのリング部材6、7、8、9で構成されると共に、それぞれの転走面2a、3aに所定の表面粗さを有する超仕上面が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動パワーステアリングのアシストモータ軸を回転自在に支承する玉軸受、特に、内輪と外輪間にそれぞれにボールが接触するように保持され、内輪および外輪にボールが二点で接触する転走面が形成されている四点接触玉軸受およびその製造方法に関するものである。
一般に、転がり軸受においては、摩擦トルク低減や摩耗防止、および寿命向上のため、内輪および外輪と転動体との接触面に、表面粗さに比べ充分な厚さの潤滑油膜を確保する必要がある。したがって、深溝玉軸受等の一般的な転がり軸受では、転走面を研削加工にて所定の形状に形成した後、さらに超仕上加工を施してその表面粗さを小さくしている。
また、玉軸受の中には、三点接触玉軸受や四点接触玉軸受等の多点接触玉軸受がある。このような多点接触玉軸受においては、内輪および外輪の内少なくとも一方の軌道輪にボールと二点で接触する転走面が形成されている。このボールと二点で接触する転走面の断面形状としては、用途や使用条件によってゴシックアーチ、楕円、あるいはV字形等の形状が適宜採用されている。特に、四点接触玉軸受は、単列軸受でありながらラジアル荷重および両方向のスラスト荷重を負荷することができるため、電動パワーステアリングのアシストモータ軸を回転自在に支承する軸受等、両方向のスラスト荷重が負荷され、かつ高速回転で使用される用途、なおかつ、スペースがないために複列アンギュラ玉軸受等の複列玉軸受が使用できない用途に広く採用されている。また、この四点接触玉軸受は、径方向すきまに対して軸方向すきまの範囲を抑制することができるため、組立後の装置のガタを抑えることができると言った利便性も併せ持っている。
こうした四点接触玉軸受の代表的な一例を図5に示す。この四点接触玉軸受50は、内輪51と外輪52と、これら内外輪51、52間に保持器54により転動自在に保持されている複数のボール53を有している。内輪51は互いに合わされた一対のリング部材55、56から構成されている。各リング部材55、56には所定の曲率半径の円弧状の断面形状を有する転走面55a、56aがそれぞれ形成され、各転走面55a、56aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面51aを形成している。
一方、外輪52は1つのリング部材から構成され、このリング部材にはゴシックアーチの断面形状を有する転走面52aが形成されている。この転走面52aの表面粗さは、バレル加工により調整されている。各ボール53は、内輪51の転走面51aに対し二点で接触するように、かつ外輪52の転走面52aに対し二点で接触するように内輪51と外輪52との間に保持されている。
このように、1つのリング部材から構成された外輪52において、ゴシックアーチからなる断面形状を有する転走面52aが形成されている時に、この外輪52の転走面52aに対して超仕上加工を効率的に行うことは難しいが、バレル加工によって外輪52の転走面52aの表面粗さを改善することができ、四点接触玉軸受50の摩擦トルク低減と摩耗防止および耐久性向上を図ることができる。
特開平11−62990号公報
然しながら、この従来の四点接触玉軸受50において、1つのリング部材から構成された外輪52において、ゴシックアーチ形状の転走面52aに対して研削加工にて所定の形状に形成した後バレル加工を行い、転走面52aの表面粗さを改善することができるものの、加工時間が長くなり、転走面52aの母線形状、表面粗さを安定して確保することは容易でない。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、内外輪の転走面の表面粗さを改善し、摩擦トルク低減と摩耗防止および寿命を向上させると共に、転走面の形状崩れを抑制し、軸受の昇温や異音の発生を防止した四点接触玉軸受を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受において、前記外輪および内輪が、互いに突き合わされたそれぞれ一対のリング部材で構成されると共に、それぞれの転走面に所定の表面粗さを有する超仕上面が形成されている構成を採用した。
このように、外輪および内輪が、互いに突き合わされたそれぞれ一対のリング部材で構成されると共に、それぞれの転走面に所定の表面粗さを有する超仕上面が形成されているので、所定の母線形状を得ることができ、かつその表面粗さを小さくすることができる。したがって、摩擦トルク低減と摩耗防止および寿命を向上させると共に、軸受の昇温や異音の発生を防止した四点接触玉軸受を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材が連結手段によって一体化されているので、軸受の取扱いが簡便になると共に、装置等に軸受を組み立てる際のミスアライメントを抑制することができる。
また、前記連結手段として、請求項3に記載の発明のように、前記外輪および内輪にそれぞれ軸方向に延びる貫通孔が穿設され、この貫通孔に固定ボルトが嵌挿され、ナットで前記一対のリング部材が一体に締結されるようにしても良い。また、請求項4に記載の発明のように、前記外輪の外周面および前記内輪の内周面に、前記一対のリング部材の突合せ面を跨ぐように円形溝が複数形成され、これらの円形溝に止め輪が嵌合されていても良い。また、請求項5に記載の発明のように、前記外輪の外周面および前記内輪の内周面に、前記一対のリング部材の突合せ面を挟んで一対の環状溝が形成され、これらの環状溝に断面略コの字形の連結環が嵌合されていても良い。
好ましくは、請求項6に記載の発明のように、前記外輪および内輪の転走面が、ゴシックアーチの断面形状に形成されていれば、軸受の径方向すきまに対して軸方向すきまの範囲を抑制することができるため、組立後の装置のガタを抑えることができる。
また、本発明のうち請求項7に記載の方法発明は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後、超仕上加工を施すか、または、前記一対のリング部材を分離し、前記一対のリング部材を個々に超仕上加工を施し、その後、前記各リング部材のそれぞれの突合せ面が研削加工にて所定量カットされ、再び、前記一対のリング部材をそれぞれ突き合わせた。
このような製造方法を採用することにより、研削加工によって形成された所定の母線形状を崩すことなく、各転走面の表面粗さを効率良く小さくすることができる。
また、請求項8に記載の発明は、それぞれ1つのリング部材で構成された前記外輪の素材の外周面および前記内輪素材の内周面の幅中央部に予め断面V字形の環状溝を形成し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施し、その後、前記環状溝に楔治具を入れてそれぞれ前記一対のリング部材に分離し、これら一対のリング部材の突合せ面を研削加工にて所定量カットするようにしたので、少なくとも前工程の加工工数が削減できると共に、一対のリング部材を連結する工程を省くことができ、またその時の位置ずれを防止することができるので、一層寸法精度の向上を図ることができる。
また、本発明のうち請求項9に記載の方法発明は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を、予め所定の厚みを有するスペーサを介して互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施し、その後、前記スペーサを取り外して所定の断面形状を有する転走面に形成するようにした。
このような製造方法を採用することにより、従来のように、一対のリング部材を前工程で所定の幅寸法に研削加工するだけで良く、一対のリング部材の突合せ面を転走面の超仕上加工後に研削加工しなくても良く、幅研削工程で転走面に打ち傷等が発生するのを防止することができる。
本発明に係る四点接触玉軸受は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受において、前記外輪および内輪が、互いに突き合わされた一対のリング部材で構成されると共に、それぞれの転走面に所定の超仕上面が形成されているので、所定の母線形状を得ることができ、かつその表面粗さを小さくすることができる。したがって、摩擦トルク低減と摩耗防止および寿命を向上させると共に、軸受の昇温や異音の発生を防止した四点接触玉軸受を提供することができる。
また、本発明に係る四点接触玉軸受の製造方法は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施すか、または、前記一対のリング部材を分離し、前記一対のリング部材を個々に後超仕上加工を施し、その後、前記各リング部材のそれぞれの突合せ面が研削加工にて所定量カットされ、所定の断面形状を有する転走面に形成されるので、研削加工によって形成された所定の母線形状を崩すことなく、各転走面の表面粗さを効率良く小さくすることができる。また、従来の製造工程を一部修正するだけで大幅な工程変更が不要となり、従来のようなオンラインで所望の四点接触玉軸受を製造することができる。
また、本発明に係る四点接触玉軸受の製造方法は、内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を、予め所定の厚みを有するスペーサを介して互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施し、その後、前記スペーサを取り外して所定の断面形状を有する転走面に形成するようにしたので、従来のように、一対のリング部材を前工程で所定の幅寸法に研削加工するだけで良く、一対のリング部材の突合せ面を転走面の超仕上加工後に研削加工しなくても良く、幅研削工程で転走面に打ち傷等が発生するのを防止することができる。
内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触するゴシックアーチの断面形状に形成された四点接触玉軸受において、前記外輪および内輪が、互いに突き合わされたそれぞれ一対のリング部材で構成されると共に、それぞれの転走面に所定の表面粗さを有する超仕上面が形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る四点接触玉軸受の第1の実施形態を示す縦断面図である。
この四点接触玉軸受1は、内周に外側転走面2aが形成された外輪2と、外周に内側転走面3aが形成された内輪3と、両転走面2a、3a間に収容され、保持器4によって転動自在に保持されたボール5とからなる。
外輪2は、互いに突き合された一対の外リング部材6、7から構成されている。各外リング部材6、7の内周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面6a、7aがそれぞれ形成され、各転走面6a、7aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状、すなわち、軸受の幅中心に対して軸方向に等距離オフセットした一対の曲率中心を有する円弧面を有する転走面3aが形成されている。一方、内輪3もこの外輪2と同様、互いに突き合された一対の内リング部材8、9から構成され、これら内リング部材8、9の外周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面8a、9aがそれぞれ形成され、各転走面8a、9aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面3aが形成されている。
外輪2および内輪3にはそれぞれ軸方向に延びる貫通孔10、10が穿設され、この貫通孔10、10に固定ボルト11、11が嵌挿され、ナット12、12で外リング部材6、7および内リング部材8、9がそれぞれ一体に締結されている。これにより、外輪2を構成する一対の外リング部材6、7および内輪3を構成する一対の内リング部材8、9が連結手段によって一体化されているので、軸受の取扱いが簡便になると共に、装置等に軸受を組み立てる際のミスアライメントを抑制することができる。
外輪2を構成する一対の外リング部材6、7は、予め連結治具等で互いに突き合わされた状態で、内周面を研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後、超仕上加工を施して表面粗さを小さくする。その後、一対の外リング部材6、7に分離し、各外リング部材6、7のそれぞれの突合せ面6b、7bが研削加工にて所定量カットされる。この幅研削加工後に、一対の外リング部材6、7が再度一体的に組み合わされ、ゴシックアーチの断面形状を有する外側転走面2a、すなわち、ボール5と二点接触する外側転走面2aが形成されることになる。
一方、内輪3も同様、一対の内リング部材8、9は、予め連結治具等で互いに突き合わされた状態で、外周面を研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後、超仕上加工を施して表面粗さを小さくする。その後、一対の内リング部材8、9に分離し、各内リング部材8、9のそれぞれの突合せ面8b、9bが研削加工にて所定量カットされる。この幅研削加工後に、一対の内リング部材8、9が再度一体的に組み合わされ、ゴシックアーチの断面形状を有する内側転走面3a、すなわち、ボール5と二点接触する内側転走面3aが形成されることになる。
これにより、深溝玉軸受等の一般的な玉軸受と同じ水準、すなわち、転走面の表面粗さは、研削加工後の0.2〜0.4Raに対して、超仕上加工後で0.05〜0.1Raの範囲に規制することが可能となる。したがって、研削加工によって形成された所定の母線形状を崩すことなく、各転走面2a、3aの表面粗さを効率良く小さくすることができ、摩擦トルク低減と摩耗防止および寿命を向上させると共に、軸受の昇温や異音の発生を防止した四点接触玉軸受を提供することができる。また、従来の製造工程を一部修正するだけで大幅な工程変更が不要となり、従来のようなオンラインで所望の四点接触玉軸受を製造することができる。なお、ここでは、各転走面2a、3aをゴシックアーチの断面形状としたものを例示したが、無論これに限らず、例えば、楕円やV字形の断面形状であっても良い。
超仕上加工としてはこれ以外にも、例えば外輪2の場合、外輪2を構成する一対の外リング部材6、7を、予め連結治具等で互いに突き合わされた状態で、内周面を研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後、一対の外リング部材6、7に分離し、一対の外リング部材6、7を別々に超仕上加工を施した後に、各外リング部材6、7のそれぞれの突合せ面6b、7bを研削加工にて所定量カットしても良い。
また、一対の外リング部材6、7の突合せ面6b、7b間に予め所定の厚みを有するスペーサを介在させ、連結治具等で一体にした状態で、内周面を研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成し、さらに一対の外リング部材6、7を一体に超仕上加工を施し、その後スペーサを取り外すようにしても良い。こうした製造方法では、従来のように一対のリング部材を前工程で所定の幅寸法に研削加工するだけで良く、一対のリング部材の突合せ面を転走面の超仕上加工後に研削加工しなくても良い。したがって、厳密な取扱いをしなくても幅研削工程で転走面に打ち傷等が発生するのを防止することができる。
さらに、他の超仕上加工として、例えば外輪2の場合、1つのリング部材からなる外輪素材の外周面(幅中央部)に予め断面V字形の環状溝を形成すると共に、内周面を研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成し、さらに超仕上加工を施した後、環状溝に楔治具を入れて一対のリング部材に分離し、これら一対のリング部材の突合せ面を研削加工にて所定量カットしても良い。この方法により、少なくとも前工程の加工工数が削減できると共に、一対のリング部材を連結する工程を省くことができ、またその時の位置ずれを防止することができるので、一層寸法精度の向上を図ることができる。
図2は、本発明に係る四点接触玉軸受の第2の実施形態を示す縦断面図、図3は図2の要部矢視図である。この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態と一対のリング部材を固定する手段が異なるだけで、その他第1の実施形態と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この四点接触玉軸受12は、内周に外側転走面2aが形成された外輪13と、外周に内側転走面3aが形成された内輪14と、両転走面2a、3a間に収容され、保持器4によって転動自在に保持されたボール5とからなる。
外輪13は、互いに突き合された一対の外リング部材15、16から構成されている。各外リング部材15、16の内周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面6a、7aがそれぞれ形成され、各転走面6a、7aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面2aが形成されている。一方、内輪14もこの外輪13と同様、互いに突き合された一対の内リング部材17、18から構成され、これら内リング部材17、18の外周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面8a、9aがそれぞれ形成され、各転走面8a、9aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面3aが形成されている。
本実施形態では、外輪13の外周面に円形溝19が突合せ面6b、7bを跨ぐように複数形成されている。また、この円形溝19は、断面が蟻溝状に開口部が底部よりも狭くなるように形成されている。この円形溝19に金属製の止め輪20が嵌合されている。この止め輪20は円形溝19の開口部よりも僅かに線径が大きく設定され、シメシロを持って圧入されている。これにより、止め輪20は僅かに塑性変形した状態で嵌合されるため、一対の外リング部材15、16はガタなく強固に一体化される。一方、内輪14も同様、内周面に円形溝21が突合せ面8b、9bを跨ぐように複数形成されている。そして、この円形溝21に止め輪20が嵌合され、一対の内リング部材17、18はガタなく強固に一体化されている。
図4は、本発明に係る四点接触玉軸受の第3の実施形態を示す縦断面図である。この第3の実施形態は、前述した実施形態と一対のリング部材を固定する手段が異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この四点接触玉軸受22は、内周に外側転走面2aが形成された外輪23と、外周に内側転走面3aが形成された内輪24と、両転走面2a、3a間に収容され、保持器4によって転動自在に保持されたボール5とからなる。
外輪23は、互いに突き合された一対の外リング部材25、26から構成されている。各外リング部材25、26の内周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面6a、7aがそれぞれ形成され、各転走面6a、7aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面2aが形成されている。一方、内輪24もこの外輪23と同様、互いに突き合された一対の内リング部材27、28から構成され、これら内リング部材27、28の外周には所定の曲率半径を有する円弧状の断面形状からなる転走面8a、9aがそれぞれ形成され、各転走面8a、9aは互いに協働してゴシックアーチの断面形状を有する転走面3aが形成されている。
本実施形態では、外輪23の外周面に突合せ面6b、7bを挟んで一対の環状溝29、29が形成されている。この環状溝29、29に断面略コの字形の連結環30が嵌合されている。この連結環30を弾性変形させて環状溝29に装着することにより、一対の外リング部材25、26はガタなく強固に一体化される。一方、内輪24も同様、内周面に一対の環状溝31が突合せ面8b、9bを挟んで形成されている。そして、この環状溝31に連結環32が装着され、一対の内リング部材27、28はガタなく強固に一体化されている。なお、ここでは鋼板製で表面が硬化処理された連結環30、32を弾性変形させて環状溝29、31に装着したものを例示したが、これに限らず、例えば硬化処理されていない連結環を環状溝に塑性変形させて加締装着し、一対のリング部材をガタなく強固に一体化するようにしても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る四点接触玉軸受は、左右両方向のスラスト荷重が負荷される箇所で、軸受スペースが制約され、かつ高速回転で静寂性が要求される環境下で使用される四点接触玉軸受に適用できる。
本発明に係る四点接触玉軸受の第1の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る四点接触玉軸受の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図2を上方から見た要部矢視図である。 本発明に係る四点接触玉軸受の第3の実施形態を示す縦断面図である。 従来の四点接触玉軸受を示す縦断面図である。
符号の説明
1、12、22・・・・・・・・・・四点接触玉軸受
2、13、23・・・・・・・・・・外輪
2a・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
3、14、24・・・・・・・・・・内輪
3a・・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
4・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
5・・・・・・・・・・・・・・・・ボール
6、7、15、16、25、26・・外リング部材
6a、7a、8a、9a・・・・・・転走面
6b、7b、8b、9b・・・・・・突合せ面
8、9、17、18、27、28・・内リング部材
10・・・・・・・・・・・・・・・貫通孔
11・・・・・・・・・・・・・・・固定ボルト
12・・・・・・・・・・・・・・・ナット
19、21・・・・・・・・・・・・円形溝
20・・・・・・・・・・・・・・・止め輪
29、31・・・・・・・・・・・・環状溝
30、32・・・・・・・・・・・・連結環
50・・・・・・・・・・・・・・・四点接触玉軸受
51・・・・・・・・・・・・・・・内輪
51a、52a・・・・・・・・・・転走面
52・・・・・・・・・・・・・・・外輪
53・・・・・・・・・・・・・・・ボール
54・・・・・・・・・・・・・・・保持器
55、56・・・・・・・・・・・・リング部材
55a、56a・・・・・・・・・・転走面

Claims (9)

  1. 内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受において、
    前記外輪および内輪が、互いに突き合わされたそれぞれ一対のリング部材で構成されると共に、それぞれの転走面に所定の表面粗さを有する超仕上面が形成されていることを特徴とする四点接触玉軸受。
  2. 前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材が連結手段によって一体化されている請求項1に記載の四点接触玉軸受。
  3. 前記外輪および内輪にそれぞれ軸方向に延びる貫通孔が穿設され、この貫通孔に固定ボルトが嵌挿され、ナットで前記一対のリング部材が一体に締結されている請求項2に記載の四点接触玉軸受。
  4. 前記外輪の外周面および前記内輪の内周面に、前記一対のリング部材の突合せ面を跨ぐように円形溝が複数形成され、これらの円形溝に止め輪が嵌合されている請求項2に記載の四点接触玉軸受。
  5. 前記外輪の外周面および前記内輪の内周面に、前記一対のリング部材の突合せ面を挟んで一対の環状溝が形成され、これらの環状溝に断面略コの字形の連結環が嵌合されている請求項2に記載の四点接触玉軸受。
  6. 前記外輪および内輪の転走面が、ゴシックアーチの断面形状に形成されている請求項1乃至5いずれかに記載の四点接触玉軸受。
  7. 内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、
    前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後、超仕上加工を施すか、または、前記一対のリング部材を分離し、前記一対のリング部材を個々に超仕上加工を施し、その後、前記各リング部材のそれぞれの突合せ面が研削加工にて所定量カットされ、再び、前記一対のリング部材をそれぞれ突き合わせたことを特徴とする四点接触玉軸受の製造方法。
  8. それぞれ1つのリング部材で構成された前記外輪の素材の外周面および前記内輪素材の内周面の幅中央部に予め断面V字形の環状溝を形成し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施し、その後、前記環状溝に楔治具を入れてそれぞれ前記一対のリング部材に分離し、これら一対のリング部材の突合せ面を研削加工にて所定量カットするようにした請求項7に記載の四点接触玉軸受の製造方法。
  9. 内周に外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する内側転走面が形成された内輪と、前記外側転走面と内側転走面間に転動自在に収容された複数のボールとを備え、前記各転走面が、前記ボールとそれぞれ二点で接触する断面形状に形成された四点接触玉軸受の製造方法において、
    前記外輪および内輪を構成するそれぞれ一対のリング部材を、予め所定の厚みを有するスペーサを介して互いに突き合わされた状態で連結し、研削加工にて所定の円弧状の断面形状に形成した後超仕上加工を施し、その後、前記スペーサを取り外して所定の断面形状を有する転走面に形成するようにしたことを特徴とする四点接触玉軸受の製造方法。
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