JP2005201142A - パティキュレートフィルタの再生処理制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パティキュレートフィルタを再生処理するための目標温度への到達時間を短縮しつつ、目標温度の近傍において安定した温度制御ができるパティキュレートフィルタの再生処理装置を提供すること。
【解決手段】パティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタの再生化を排気ガスの温度によって制御するフィルタの再生処理制御装置であって、前記パティキュレートフィルタに入る排気ガスの温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により検出された温度が所定温度以下のときにポスト噴射を断続的に実行し、前記温度が所定温度より高いときにポスト噴射を連続的に実行する燃料噴射手段と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】パティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタの再生化を排気ガスの温度によって制御するフィルタの再生処理制御装置であって、前記パティキュレートフィルタに入る排気ガスの温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により検出された温度が所定温度以下のときにポスト噴射を断続的に実行し、前記温度が所定温度より高いときにポスト噴射を連続的に実行する燃料噴射手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、パティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタの再生処理を行うための制御装置に関する。
ディーゼルエンジンおよびリーンバーンエンジンは、運転時において粒子状物質(パティキュレート)を排出する。この粒子状物質を大気中に排出させないように排気系には、パティキュレートフィルタが装着される。パティキュレートフィルタ内において粒子状物質は、排気がフィルタ壁の微細な孔を通過して隣の通路へと抜ける際に捕集される。そして、捕集された粒子状物質は、制御された所定の温度によって燃焼され、フィルタから除去されるのが一般的なフィルタの再生処理方法である。
上述のフィルタの再生処理方法として、パティキュレートフィルタに入る排気の温度を通常のエンジン運転時の温度よりも高温にして、粒子状物質を燃焼させて除去することが行われている。そして、このようにフィルタに入る排気温度を高めるために、圧縮行程後の膨張行程または排気行程において筒内に燃料噴射(ポスト噴射)をすることが行われている。
また、特許文献1には、排気系に粒子状物質を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を備え、排気管のDPFの上流に流量制御バルブを配置し、その流量制御バルブの開閉を制御し、同時に排気ガスの一部を再循環させるEGRの制御、および燃料噴射時期の制御をすることで、排気ガス温度を粒子状物質の燃焼に必要な温度に維持する方法が開示されている。
特開2000−179326号公報
上述のポスト噴射は、ピストンの膨張行程または排気行程において行われる噴射であって、ここで噴射された燃料のほとんどは熱エネルギーへと変換される。すなわち、ポスト噴射された燃料は、エンジンの出力には貢献しない。このように、ポスト噴射を行うと、全体で使用される燃料に対して出力へと変換される割合が減少するので燃費が悪化してしまう。
したがって、本発明は、パティキュレートフィルタを再生処理するための燃料の消費を低減しつつ目標温度への到達時間を短縮することができ、目標温度の近傍において安定した温度制御ができるパティキュレートフィルタの再生処理装置を提供することを目的とする。
本発明のフィルタの再生処理制御装置は、発明の一形態(請求項1)によると、パティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタの再生化を排気ガスの温度によって制御するフィルタの再生処理制御装置であって、前記パティキュレートフィルタに入る排気ガスの温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により検出された温度が所定温度以下のときにポスト噴射を断続的に実行し、前記温度が所定温度より高いときにポスト噴射を連続的に実行する燃料噴射手段と、を備える。これによると、パティキュレートフィルタの再生処理において、パティキュレートフィルタに入る排気ガスの温度が所定の温度より低いとき、ポスト噴射を断続的に行うことによって排気ガスの昇温時間を短縮することができる。また、排気ガスの温度が所定の温度より高いとき、ポスト噴射を連続的な噴射にするので、所定の温度に達した後は、温度変動の少ない安定した排気ガスの温度上昇をさせることができる。このようにして、フィルタ再生時の排気ガスの昇温において、所定の温度までは急速に温度を上昇させ、それ以降は安定して排気温度を上昇させるので、追従性および安定性のよい温度制御によりパティキュレートフィルタの再生を行うことができる。
1.構成
図面を参照しつつ、本発明であるパティキュレートフィルタの再生処理制御装置の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態に従う、車両に搭載されるディーゼルエンジンおよびその制御装置の全体的な構成図である。ここでは、ディーゼルエンジンを例として説明するが、筒内噴射式のガソリンエンジンでも同様にしてパティキュレートフィルタの再生処理制御装置を構成できる。
図面を参照しつつ、本発明であるパティキュレートフィルタの再生処理制御装置の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態に従う、車両に搭載されるディーゼルエンジンおよびその制御装置の全体的な構成図である。ここでは、ディーゼルエンジンを例として説明するが、筒内噴射式のガソリンエンジンでも同様にしてパティキュレートフィルタの再生処理制御装置を構成できる。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)100は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インタフェース100b、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU100a、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ100d、および車両の各部に制御信号を送る出力インタフェース100cを備えている。メモリ100dのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う制御のためのプログラムは、該ROMに格納される。ROMは、EPROMのような書き換え可能なROMでもよい。RAMには、CPU100aによる演算のための作業領域が設けられる。車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号は、RAMに一時的に格納される。
ECU100に向けて送られた信号は入力インタフェース100bに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU100aは、変換されたデジタル信号を、メモリ100dに格納されているプログラムに従って処理し、車両の各部へ送るための制御信号を作り出す。出力インタフェース100cは、これらの制御信号を、スロットル106、燃料噴射装置110、およびその他不図示の各部位へと送る。
ディーゼルエンジン101には、燃料噴射装置110が取り付けられておりECU100の制御により燃料の噴射が制御される。燃料噴射装置110は、不図示のコモンレール(蓄圧室)に接続されており、ECU100からの信号により、圧縮行程上死点付近で筒内へ燃料の噴射(メイン噴射)を行う。さらに、燃料噴射装置110は、ECU100からの信号によりポスト噴射を行う。ポスト噴射とは、メイン噴射が終了した後の、膨張行程および排気行程において追加的に行う燃料噴射である。ポスト噴射を行うと、この燃料のエネルギーはエンジンの出力に変換されず、多くが熱エネルギーなどの排気エネルギーとなる。よって、この排気の熱によってDPF102が暖められることとなる。また、排気行程において燃料噴射すると、未燃焼燃料が多く排気として放出される。そして、排気系に酸化触媒がある場合、この未燃焼燃料は酸化触媒において酸化され熱へと変化する。よって、このときも排気ガスによってDPF102を暖めることができる。
尚、ポスト噴射には後述するポスト連続噴射とポスト断続噴射とがある。ポスト連続噴射は、エンジンの毎サイクルにおいてポスト噴射をすることをいう。一方、ポスト断続噴射とは、例えば数サイクルに1度の割合でポスト噴射を行うことをいう。
ディーゼルエンジン101には、クランク角センサ104が設けられている。クランク角センサ104は、クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU100に出力する。CRK信号は、所定のクランク角(たとえば、30度)で出力されるパルス信号である。ECU100は、該CRK信号に応じ、エンジン101の回転数を算出する。尚、ECU100のメモリには、エンジン出力とトルク値のマップが格納されており、算出されたエンジン回転数から適宜これらを求めることができるようになっている。
酸化触媒108が、内燃機関の排気直後に取り付けられている。酸化触媒108は、未燃の炭化水素を酸化して浄化し、また、この酸化プロセスにより排気温度を上昇させる。
DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)102は、セラミック、金属製不織布等の耐熱性を有する多孔質のフィルタ壁からなり、排気の流れ方向に排気流路を形成する多数の流路を有している。多孔質の孔径は、10ミクロン程度であり、排気中に含まれる粒子状物質は、排気が多孔質のフィルタ壁を通過する際に捕集される。具体的には、排気流路のそれぞれは、排気流れ方向の上流端または下流端のうち一方が閉塞されている。上流端が閉塞された流路と下流端が閉塞された流路とが交互に互いに隣接して配設されている。このため、各気筒の排気ポートから排出される排気は、それぞれのDPFの上流端が解放された(下流端が閉塞された)流路に流入し、流路相互を隔てる多孔質のフィルタ壁を通過して下流端が解放された流路に流入し下流端からDPF外に流出するようになっている。
圧力センサ111、112がDPFの入り口および出口にそれぞれ取り付けられている。そして、圧力センサ111は、DPFの入り口の圧力を検出してECU100へ圧力を送信し、圧力センサ112はDPFの出口における圧力を検出してECU100へ圧力を送信する。後述するように、DPFの入り口と出口の圧力差がECU100によって演算され、圧力差が大きいとき、カーボンによる目詰まりが多いと判定されて、フィルタの再生化が行われることとなる。
LNC(リーンNOx触媒)107は、窒素酸化物を低減させる排気浄化装置であってNOx吸蔵還元型触媒である。NOx吸蔵還元型触媒は、リーン時に排出されるNOxを吸蔵しておき、リッチ時において吸蔵したNOxを還元浄化する。LNCにおいて、リーン時に排出されるNOがPt(白金)表面上においてNO2に酸化され、吸蔵成分に硝酸塩として吸蔵される。次に、リッチの領域において、HC、CO、H2などのガスにより吸蔵されていたNOxが還元浄化される。また、ここではLNCをNOx吸蔵還元型触媒としたが、酸素過剰の雰囲気における炭化水素の存在下でNOxを還元または分解する選択還元型NOx触媒を用いることもできる。
水温センサ105がエンジン101に取り付けられており、エンジン101中のウォータージャケット内を流れる冷却水の温度を計測して、計測値をECU100へと送る。
吸気温度センサ114が、エンジン101の吸気系に取り付けられている。そして、吸気温度センサ114は、吸気温度を測定して計測値をECU100へと送る。また、排気温度センサ109が排気系のDPF102の入り口に取り付けられており、DPF102の入り口付近における排気温度を計測して計測値をECU100へと送る。
アクセル開度センサ115が、車両のアクセルペダルに取り付けられており、運転者によるアクセルの踏み込み量がECU100に送信されるようになっている。ECU100は、送信された踏み込み量から要求されるエンジンの出力値およびトルク値を演算して、要求されるこれらの値へとエンジン101を制御する。
スロットル開度センサ113が、エンジン101の吸気系に取り付けられておりスロットルバルブ106の開度を計測して開度値をECU100へと送る。尚、スロットルバルブ106は、ECU100からの指令によって制御されるモータによって開度の調節が可能となっている。
さらに、不図示としたものもあるが、このディーゼルエンジン101を運転するために必要な他のセンサ類(吸気管圧力センサ)や、各種装置(スロットルバルブ106、コモンレール(蓄圧室))が取り付けられている。
2.制御プロセス
図2のフローチャートを参照しつつ、DPFの昇温制御のプロセスを説明する。
図2のフローチャートを参照しつつ、DPFの昇温制御のプロセスを説明する。
メインプログラムから、DPF昇温制御プロセスが呼び出されると、ECU100は、S201からS204のプロセスによりDPFの再生を行う時期であるか否かを判定する。
最初に、推定した粒子状物質の堆積量が堆積量の許容値を超えるか否かについて判定する(S201)。ここでは、排気圧力損失が増大するようになると予測される粒子状物質の堆積量が実験によって予め求められ、堆積量の許容値としてメモリ100dに格納されている。また、粒子状物質の瞬間的な排出量を表す粒子状物質排出量マップが、エンジン回転数が増大すると粒子状物質が増大するという関係と、供給した燃料量に含まれるカーボン成分の関係とから予め実験的に求められマップとしてメモリ100dに格納されている。そして、ECU100は、燃料噴射量およびエンジン回転数から構成される粒子状物質排出量マップをメモリ100dから読み出し、現在の燃料噴射量およびエンジン回転数から粒子状物質の瞬間の排出量を特定する。そして、バックグラウンドで逐次瞬間の粒子状物質の排出量を積算し、現在の推定される粒子状物質の堆積量として、メモリ100dに格納している。
ECU100は、推定される粒子状物質の堆積量と許容値とをメモリ100dから読み出し、両者を比較する。そして、推定された粒子状物質の堆積量が、所定の許容量を上回るか否かを判定する(S201)。ここで、粒子状物質の堆積量が許容量を超えていたとき、ECU100は、プロセスをS207へと進める。
粒子状物質の堆積量が許容値を超えていないとき、ECU100は、DPFの入り口圧力と出口の圧力の差圧を求め、演算結果が所定の許容値(差圧許容値)を超えているか否かについて判定する(S202)。具体的には、ECU100が、DPFの入り口の圧力と出口の圧力とを圧力センサ111、112から取得する。そして、取得した出口の圧力から入り口の圧力を差し引き、差圧を求める。次にECU100は、差圧許容値をメモリ100dから読み出し、演算結果である差圧との比較を行う。そして、差圧が差圧許容値を超えているとき、プロセスをS207へと進める。ここで、差圧許容値とは、カーボンによるフィルタの目詰まりから生ずる圧力差であって、エンジンの運転上許容し得る圧力差である。この差圧許容値は、実験などによって予め求められメモリ上に格納されている。
差圧が差圧許容値を超えていないとき、ECU100は、走行距離が所定の許容走行距離を超えているか否かについて判定する(S203)。許容走行距離は、フィルタにカーボンが蓄積され排気圧力損失が増大するようになると予測される走行距離であって、実験によって予め求められメモリ100dに格納されている。走行距離は、エンジン回転数および変速比から求められた速度を時間で逐次積分することにより求められ、ECU100によってバックグラウンドで演算されてメモリ100dに格納されている。
そして、ECU100は、メモリ100dから、許容走行距離と現在の走行距離とを読み出し、両者を比較する。そして、走行距離が許容走行距離を超えているとき、プロセスをS207へと進める。
現在の走行距離が許容走行距離を超えていないとき、ECU100は、走行時間が所定の許容走行時間を超えているか否かについて判定する(S204)。許容走行時間は、フィルタにカーボンが蓄積され排気圧力損失が増大するようになると予測される走行距離であって、実験によって予め求められ、許容走行時間としてメモリ100dに格納されている。また、走行時間は、エンジンを始動してからイグニッションを切るまでの間、所定のタイマーによって計測され積算されて、所定のメモリ上に格納されている。
ECU100は、走行時間と許容走行時間とをメモリ上から読み出し、両者の比較を行う。そして、走行時間が許容走行時間を超えているとき、プロセスをS207へと進める。一方、許容走行時間を超えていないとき、ECU100は、プロセスをS205へと進める。
S207において、ECU100は、ポスト断続噴射にするかポスト連続噴射にするかを判定するときに使用するしきい値(以下、制御切替温度差という)を求める(S207)。
この制御切替温度差は、後述するポスト連続噴射とポスト断続噴射による排気温度の上昇特性に基づいて、制御切替温度差マップとして予め用意されており、メモリ100dに格納されている。制御切替温度差の値が小さいとき、目標排気温度と実排気温度の差が小さくてもポスト断続噴射を行うこととなるから、ポスト断続噴射を行うと判定される領域を増やす。よって、急速な温度上昇を行うこととなる領域が広がる。一方、制御切替温度差の値が大きいとき、目標排気温度と実排気温度の差が小さいとポスト連続噴射を行うこととなるから、ポスト連続噴射を行うと判定される領域を増やすこととなる。よって、緩慢ではあるが安定した温度上昇を行うこととなる領域が広がる。
このような関係から制御切替温度差マップは、排気温度が低く排気流速が高いエンジン回転数およびトルク値を有するときには排気温度を高く上げるように制御切替温度の値を小さく、排気温度が高く排気流速が低いエンジン回転数およびトルク値を有するときには制御切替温度の値を大きくするようなマップ構成とすることができる。
ECU100は、現在のエンジン回転数とトルク値を取得する。そして、制御切替温度差マップをメモリから読み出し、取得したエンジン回転数とトルク値に基づいて制御切替温度差を求める。尚、エンジン回転数は、前述のようにECU100がクランクシャフトの回転に伴い発せられるCRK信号に応じて算出されている。トルク値は、エンジン出力値とエンジン回転数とから演算を行ってECU100によって求められる。
次に、ECU100は、温度センサ109から、DPFに入る排気の温度(実排気温度)を取得する。そして、フィルタを再生するための目標排気温度(ここでは600℃とする)から取得した実排気温度を差し引いた温度差を算出し、温度差が前述の制御切替温度差よりも大きい否かについて判定する(S208)。
温度差が制御切替温度差より大きいとき、ECU100は、燃料噴射装置110がポスト断続噴射をするように断続噴射フラグに1をセットし、連続噴射フラグを0にリセットする(S209)。ここで、断続噴射フラグに1がセットされ、連続噴射フラグに0がセットされると、後の燃料噴射装置110の噴射制御において、ポスト断続噴射を行うように制御される。一方、断続噴射フラグに0がセットされ、連続噴射フラグに1がセットされると、後の燃料噴射装置110の噴射制御において、ポスト連続噴射を行うように制御される。
上述のようにポスト断続噴射を行うことを決定すると、ECU100は、ポスト断続噴射時のインジェクションタイミングとポスト断続噴射時の燃料噴射量を設定する(S210)。ポスト連続噴射用のインジェクションタイミングマップおよびポスト断続噴射用の燃料噴射用マップは、エンジン回転数およびトルクとから構成され、実験などにより適した値が求められ、メモリ100dに予め格納されている。エンジン回転数およびトルク値は上述と同様にECU100によって求められる。そして、ECU100は、メモリ100dからポスト断続噴射用のインジェクションタイミングマップおよびポスト断続噴射用の燃料噴射量マップを読み出し、求めたエンジン回転数とトルク値とからポスト断続噴射用のインジェクションタイミングとポスト断続噴射用の燃料噴射量とを求める。
尚、ここで求められるインジェクションタイミングおよび燃料噴射量は、ポスト噴射時におけるインジェクションタイミングおよび燃料噴射量であるが、同時にエンジンの出力に直接関係するメイン噴射(圧縮行程後上死点付近での噴射)におけるインジェクションタイミングおよび燃料噴射量を読み出して設定することとしてもよい。
ポスト断続噴射用のインジェクションタイミングは、燃料噴射を開始する上死点後のクランク角を示す。また燃料噴射量は、燃料圧力が一定であるとみなして燃料噴射時間で与えられる。よって、インジェクションタイミングおよび燃料噴射量を設定することで、燃料噴射を開始するクランク角度と、噴射を継続する時間が設定される。
つぎに、ECU100は、目標排気温度と実排気温度との温度差と、エンジンの運転状況とからポスト断続噴射を行う割合を決定する(S211)。ここで、エンジンの運転状況は、エンジン回転数、吸気温度、エンジン水温、および要求トルクである。
ポスト断続噴射を行う割合とは、エンジンの回転の何サイクルに何度の割合でポスト燃料噴射を行うかを示す。ここで、サイクルは、吸入、圧縮、膨張、および排気の4行程を1サイクルとする。よって、ポスト噴射を行う割合を2サイクルに1度としたとき、クランクシャフトが4回転するうち1度の割合でポスト噴射を行うこととなる。
ポスト断続噴射を行う割合は、噴射割合マップを参照して決定される。噴射割合マップは、目標排気温度と実排気温度との温度差、エンジン回転数、吸気温度、エンジン水温、および要求トルクとの関係から、排気ガス温度を上昇させるのに適した噴射割合が実験によって求められ、予めメモリ100dに格納されている。
S211において、ECU100は、DPFの入り口における排気温度(実排気温度)を温度センサ109から取得する。そして、ECU100は、目標排気温度から実排気温度の温度差を算出する演算を行う。次に、ECU100は、エンジン回転数およびトルク値を取得する。また、ECU100は、吸気温度センサ114から吸気温度を、水温センサ105からエンジン水温を取得する。そして、メモリ100dに格納されている噴射割合マップを読み出し、温度差、エンジン回転数、要求トルク、吸気温度、およびエンジン水温から該当する噴射割合を特定して設定し、本プロセスを終了する。噴射割合の設定は、噴射割合を所定のカウンタに設定することとしてもよい。例えば、2サイクルに1度の割合でポスト噴射を行うとき、カウンタに2を設定する。そして、後述するように燃料噴射装置110を制御するルーチンにおいて、エンジンの1サイクル(クランクシャフトは2回転)ごとに噴射割合カウンタを減算し、カウンタが0になったときにポスト噴射を行うように制御することもできる。
本プロセスを終了すると、燃料噴射を行うルーチンによって、ECU100は、上述で設定されたインジェクションタイミング、燃料噴射量および噴射割合でポスト断続噴射を行うように、燃料噴射装置110に信号を送る。
一方、S208において温度差が制御切替温度差以下であるとき、ECU100は、ポスト連続噴射を行うように連続噴射フラグに1をセットし、断続噴射フラグを0にリセットする(S205)。
上述のようにポスト連続噴射を行うことを決定すると、ECU100は、ポスト連続噴射用のインジェクションタイミングとポスト連続噴射用の燃料噴射量を設定する(S206)。ポスト連続噴射用のインジェクションタイミングマップおよびポスト連続用の燃料噴射量マップは、エンジン回転数およびトルクから構成され、実験などにより適した値が求められ、メモリ100dに予め格納されている。エンジン回転数およびトルクは上述と同様にECU100によって取得される。そして、ECU100は、メモリ100dからポスト連続噴射用のインジェクションタイミングマップおよびポスト連続噴射用の燃料噴射量マップを読み出し、取得したエンジン回転数とトルク値とからポスト連続噴射用のインジェクションタイミングとポスト連続噴射用の燃料噴射量とを求める。
尚、ここで求められるポスト連続噴射用のインジェクションタイミングおよび燃料噴射量は、ポスト噴射におけるインジェクションタイミングおよび燃料噴射量であるが、同時に、エンジンの出力に直接関係するメイン噴射(圧縮行程または吸入行程での噴射)におけるインジェクションタイミングおよび燃料噴射量を読み出して設定することとしてもよい。また、インジェクションタイミングは、燃料噴射を開始する上死点後のクランク角を示す。また、燃料噴射量は、燃料圧力が一定であるとみなして、燃料噴射時間で与えられる。
そして、本プロセスを終了する。本プロセスを終了すると、燃料噴射をするルーチンにおいて、ECU100は、上述で設定されたインジェクションタイミングおよび燃料噴射量でポスト連続噴射を行うように、燃料噴射装置110に信号を送る。
上記プロセスによると、DPF102の入り口温度の目標値と実際のDPFの入り口温度の差が大きいときは、ポスト断続噴射を行う。これにより温度差が大きいとき昇温速度を上げ、昇温時間を短縮することができる。そして、DPFの入り口温度の目標値と実際のDPFの入り口温度の差が小さくなったとき、ポスト連続噴射を行う。これにより、変動の少ない排気ガスの温度上昇を行うことができる。このようにして、フィルタ再生時の排気ガスの昇温において、所定の温度までは急速に温度を上昇させ、それ以降は安定して排気温度を上昇させるので、追従性および安定性のよい温度制御によりパティキュレートフィルタの再生を行うことができる。
Claims (1)
- パティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタの再生化を排気ガスの温度によって制御するフィルタの再生処理制御装置であって、
前記パティキュレートフィルタに入る排気ガスの温度を検出する温度検出手段と、
該温度検出手段により検出された温度が所定温度以下のときにポスト噴射を断続的に実行し、前記温度が所定温度より高いときにポスト噴射を連続的に実行する燃料噴射手段と、
を備えるフィルタの再生処理制御装置。
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