JP2005131724A - 非球面加工方法、非球面形成方法及び非球面加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の非球面加工装置を用いて凹凸の段差が大きいワークをシンプルな制御方法で高品質かつ迅速に研削、切削することができる非球面加工方法、非球面形成方法および非球面加工装置を提供する。
【解決手段】非球面加工方法は、回転軸を中心に回転する被加工ワークと、ワークの回転軸と同一方向及び前記ワークの回転軸と直交する方向に、ワークと相対移動可能な回転工具214と、を有し、回転工具214は、前記ワークの回転軸と直交する方向においてワークの回転軸の中心からワークの外周部までの一部もしくはすべての領域で、所定の送りピッチで一定方向に移動してワークを非軸対称非球面に加工する。
【選択図】図6
【解決手段】非球面加工方法は、回転軸を中心に回転する被加工ワークと、ワークの回転軸と同一方向及び前記ワークの回転軸と直交する方向に、ワークと相対移動可能な回転工具214と、を有し、回転工具214は、前記ワークの回転軸と直交する方向においてワークの回転軸の中心からワークの外周部までの一部もしくはすべての領域で、所定の送りピッチで一定方向に移動してワークを非軸対称非球面に加工する。
【選択図】図6
Description
本発明は、非球面加工方法に関し、特に、凹凸の段差が大きい非球面を迅速に研削及び切削することができる非球面加工方法、非球面形成方法及び非球面加工装置に関する。
老視矯正用の眼鏡レンズとしていわゆる境目のない累進屈折力レンズが多く用いられている。近年、眼球側の凹面に累進面あるいは累進面トーリック面を合成した曲面を設けたいわゆる内面累進レンズが提案されている。この内面累進レンズは、累進屈折力レンズの欠点である、ゆれや歪みを軽減でき、光学性能を飛躍的に向上させることができる。
このような眼鏡レンズの凹面の累進面等の非軸対称非球面を創成する技術に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1、特許文献2に示すものがある。
非軸対称非球面を創成する3軸制御の非球面加工装置は、X軸テーブル、Y軸テーブル、ワーク回転手段の3軸を使って回転工具を所定の位置に連続的に位置決めし、研削及び切削によりレンズ設計形状に基づいた形状創成を行う。
制御方法の概要は、ワークを回転させながら、このワークの回転位置をエンコーダで割り出し、その回転位置に同期させて、X軸テーブル、Y軸テーブル、ワーク回転手段の3軸を制御する。
この非球面加工装置を用いる従来の形状創成の制御方法である法線制御加工方法について、図12、図13及び図14を用いて説明する。図12は、法線制御加工方法におけるレンズの加工面を示す概略図である。図12(a)はレンズの正面図、図12(b)は、図12(a)のB−B´断面図である。図13は、法線制御加工方法を示す概念図である。図14は、法線制御加工方法におけるX軸方向の回転工具中心の位置を示す概念図である。
法線制御加工方法のNC制御のための数値データについて、図12に示す任意の点Qxを用いて説明する。法線制御加工方法のNC制御のための数値データは、円形のレンズの外周から回転中心までの送りピッチPで規定される螺旋を想定し、レンズの回転中心から所定の角度毎の放射線と螺旋の各交点の座標値がレンズの回転角度(θ)と回転中心からの距離(半径Rx)で与えられる。また、図示しない各交点を通るY軸方向の面形状に応じた高さ(y)が求められる。この三点が加工点の座標値(θ、Rx、y)として求められる。
トーリック面は、A−A´線に沿った最小の曲率の曲線(ベースカーブ)と、A−A´線と直交するB−B´線に沿った最大の曲率の曲線(クロスカーブ)とを有する曲面である。ベースカーブとクロスカーブの曲率の差が大きいと、図12(b)に示すように、クロスカーブに沿って切断した断面は、極めて厚い両端部と薄い中央部とを有する曲面形状となる。回転工具214は、180度回転する毎に、最小の厚みの部分の高さと最大の厚みの部分の高さを往復運動する。即ち、Y軸方向に往復運動する。例えば、図13に示すように、レンズがA−A´断面部からB−B´断面部まで90度回転すると、最小の厚みの部分における任意の加工点Qnから最大の高さの任意の加工点Qnmまで回転工具214はY軸方向のプラス側へ移動する。
研削及び切削に用いられる回転工具214の先端部は断面円弧状(以下アール形状という)に形成されている。法線制御では、例えば、レンズの加工点Qnに立てた法線方向に回転工具214の先端部のアール部分の中心を位置決めする。
詳述すると、最小の厚みの曲線(ベースカーブ、A−A´断面)における任意の加工点Qnでは、加工点Qnから立てた法線方向に回転工具214の中心点Pnが位置決めされる。加工点Qnからレンズが90度回転した最大の高さの曲線(クロスカーブ、B−B´断面)上の任意の加工点Qnmでは、加工点Qnmから立てた法線方向に回転工具214の中心点Pnmが位置決めされる。ここで、加工点Qnmは、加工点QnからX軸方向の中心側へ1/4ピッチ分移動している。この加工点Qnから加工点Qnmに移動する間に回転工具214は、Y軸方向のプラス方向にΔY移動する一方、X軸方向の中心側へXm相対移動する。レンズが更に90度回転した最小の高さの曲線(ベースカーブ、A−A´断面)上の任意の加工点Qnrでは、回転工具214は、図示しないがY軸方向のマイナス方向に移動している。このときX軸方向では、送りピッチの中心側へ向かう速度よりも厚みが減少して外側に向かう速度の方が大きいため、回転工具214は、図14(c)に示すように、外周側へXr分相対移動する。即ち、B−B´断面のクロスカーブが移動の方向の符号が正逆になる変曲点となり、回転工具214は、B−B´断面のクロスカーブを境に運動方向が正逆反対となり、Y軸方向及びX軸方向の往復運動を行う。
法線制御による加工方法では、図12に示したように、螺旋と放射線の交点を加工点とし、回転工具214の先端部の中心位置がこの加工点に立てた法線方向に制御されている。即ち、法線制御による加工方法では、回転工具214は前述のように運動方向が正逆反対となることを繰り返し、ジグザグ状の複雑な螺旋の軌跡を描きながらワークを研削及び切削する。
前述による非球面加工装置による法線制御加工方法では、X軸テーブルは、ワークをX軸方向に微小の往復運動をさせ、また、Y軸テーブルは、回転工具をY軸方向に微小の往復運動をさせているため、X軸テーブルの往復運動制御と、Y軸テーブルの往復運動制御とが絡み合って両テーブルの制御は複雑になっている。そのため、凹凸の段差の大きい強度の乱視を矯正するトーリック面等を研削及び切削する場合に、通常のレンズの加工に採用されている制御方法では、往復運動に伴うバックラッシュによる研削及び切削形状の崩れ等が発生している。従って、複雑な制御方法及びそれを動作させるための高機能な制御装置が必要になるという問題が生じている。
また、X軸テーブルは、少なくともワークの半径の距離を移動させる必要があるため、小さくすることには限界があり、大型で重く慣性力が大きくなってしまう。そのため、ワークをX軸方向に高速で微小の往復運動をさせることが困難である。そのため、トーリック面等を研削及び切削する場合に、通常のレンズの加工に採用されているワークの回転数ではX軸テーブルが追従できない。超高出力のモータを用いればX軸テーブルを高速で往復運動させる可能性があるが、現実的でない。従って、X軸テーブルが追従できる程度にワークの回転数を低下させている。その結果、生産性が低下してしまうという問題が生じている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来の非球面加工装置を用いて凹凸の段差が大きいワークをシンプルな制御方法で高品質かつ迅速に研削、切削することができる非球面加工方法、非球面形成方法及び非球面加工装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明に係る非球面加工方法は、回転軸を中心に回転する被加工ワークと、前記ワークの回転軸と同一方向及び前記ワークの回転軸と直交する方向に、前記ワークと相対移動可能な回転工具と、を有し、前記回転工具は、前記ワークの回転軸と直交する方向において前記ワークの回転軸の中心から前記ワークの外周部までの一部もしくはすべての領域で、所定の送りピッチで一定方向に移動して前記ワークを非軸対称非球面に加工することを特徴とする。
本発明に係る非球面加工方法によれば、前記回転工具が所定の送りピッチで一定方向に移動して前記ワークを加工することから、前記回転工具はジグザグ状ではない単純な螺旋の軌跡を描きながらワークを研削及び切削する。即ち、回転工具はワークの回転軸と直交する方向において往復運動せずに常に一定方向に相対移動する。
そのため、非球面加工装置のX軸テーブルは、ワークを往復運動させずに一定方向の運動になるので、X軸テーブルの制御方法がシンプルになり、その制御装置を高性能化する必要がなくなる。また、凹凸の段差が大きいワークの回転数を上げても追随することが可能となり、従来例と比較してシンプルな制御方法で高品質かつ迅速に研削及び切削することが可能となる。
また、前記回転工具の位置を、前記ワークの加工点に立てた法線方向に前記回転工具の先端の回転中心軸が位置するように制御することを特徴とする非球面加工方法を提供する。
また、前記回転工具による加工を、前記ワークの回転軸と直交する方向における前記ワークの回転中心と前記回転工具の先端との距離がゼロ又はゼロ近傍から、または前記ワークの外周縁部と前記回転工具先端との距離がゼロ又はゼロ近傍から、開始するように制御することを特徴とする非球面加工方法を提供する。
また、前記回転工具は、回転軸を中心に回転する砥石であることを特徴とする非球面加工方法を提供する。
また、前記回転工具は、回転軸を中心に回転する刃具であることを特徴とする非球面加工方法を提供する。
また、前記ワークを所望の形状に近似する形状に形成する粗削り工程と、前記粗削り工程に引き続き、前記ワークに請求項1乃至請求項3に記載の非球面加工方法を用いて加工することにより、前記ワークを所望の形状に形成する仕上げ削り工程とを有することを特徴とする非球面形成方法を提供する。
また、請求項6に記載の非球面形成方法が組み込まれた非球面加工装置を提供する。
以下、本発明に係る非球面加工方法の実施例について説明する。
==加工装置の説明==
本発明の非球面加工方法で用いる非球面加工装置(NC制御装置ともいう。)について、眼鏡レンズの研削及び切削加工を一例として図1を用いて説明する。図1は、第1の実施例の非球面加工方法で用いる非球面加工装置を示す立面図である。
本発明の非球面加工方法で用いる非球面加工装置(NC制御装置ともいう。)について、眼鏡レンズの研削及び切削加工を一例として図1を用いて説明する。図1は、第1の実施例の非球面加工方法で用いる非球面加工装置を示す立面図である。
この非球面加工装置200は、ベッド201上にX軸テーブル202とY軸テーブル203が備えられている。X軸テーブル202はX軸駆動用モータ204によってX軸方向に往復運動するように駆動される。X軸方向の位置は、X軸駆動用モータ204に組み込まれた図示しないエンコーダによって割り出される。X軸テーブル202の上に、ワーク軸回転手段としてのワーク軸回転ユニット205が固定されている。ワーク軸回転ユニット205にワークチャック206が取り付けられ、ワーク回転軸駆動用モータ207によってX軸と直交するY軸方向の主軸を回転軸として回転駆動される。ワークチャック206の回転位置は、ワーク回転軸駆動用モータ207に組み込まれた図示しないエンコーダによって割り出される。ワークチャック206には、図示しないブロック治具を介して加工すべきワーク(眼鏡レンズ)208が取り付けられる。Y軸テーブル203は、X軸テーブル202と直交するほぼ水平方向のY軸方向にY軸駆動用モータ209によって往復運動するように駆動される。Y軸方向の位置は、Y軸駆動用モータ209に組み込まれた図示しないエンコーダによって割り出される。Y軸テーブル203の上に、Z軸テーブル210が備えられている。Z軸テーブル210はZ軸駆動用モータ211によってZ軸方向に往復運動するように駆動される。Z軸方向の位置は、Z軸駆動用モータ211に組み込まれた図示しないエンコーダによって割り出される。Z軸テーブル210の上に、回転工具回転手段としての回転工具回転ユニット212が固定されている。回転工具回転ユニット212の回転工具軸213に回転工具214が取り付けられ、Z軸駆動用モータ211によってX軸と直交するZ軸方向の主軸を回転軸として回転駆動される。
非球面加工装置200は、X軸テーブル202の駆動でワーク軸回転ユニット205をX軸方向に往復運動させることに代えて、ワーク軸回転ユニット205を固定し、Y軸テーブル203をX軸テーブル202の上に載置し、X軸テーブル202で回転工具214をX軸方向に往復運動させるようにしてもよい。
また、X軸、Y軸及びZ軸の位置検出手段としてエンコーダに代えて、リニアスケールを用いてもよい。
ここで、制御方法について説明する。
先ず、エンコーダによって割り出されるZ軸方向における回転工具214の回転中心をワーク208の回転中心に位置合わせする。次に、ワーク208を回転させながら、このワーク208の回転位置をエンコーダで割り出しを行う。次に、エンコーダによって割り出されるワーク208の回転軸であるY軸方向の回転工具214とワーク208の相対的な位置をワーク208の回転に同期させると共に、エンコーダによって割り出されるX軸方向における回転工具軸213の回転中心とワーク208の回転中心との距離をワーク208の回転に同期させる。このように、X軸テーブル202、Y軸テーブル203及びワーク軸回転ユニット205の3軸を使って回転工具214を加工点に位置決めする。この加工点に対応した回転工具軸213の回転中心座標の位置決めを連続して行うことでレンズ設計形状に基づいた形状創成を行う。
また、非球面加工装置200がワーク(眼鏡レンズ)208の加工を行うために必要な数値データは、入力手段である入力装置300から入力された眼鏡レンズの処方データに基づき計算用コンピュータ400によって計算され、ホストコンピュータ500を介して非球面加工装置200内部の記憶装置に格納されるか、加工中にホストコンピュータ500から非球面加工装置200へ伝送される。
==研削及び切削手順の説明==
ここで、非球面を創成する研削及び切削手順について図2を用いて説明する。図2は、ワークの一例であるレンズの断面図である。
ここで、非球面を創成する研削及び切削手順について図2を用いて説明する。図2は、ワークの一例であるレンズの断面図である。
研削及び切削方法には、外径加工、近似加工面粗削り加工、仕上げ削り加工、面取り加工等が含まれる。外径加工は、図2に示すように、ワーク208の一例としての、後加工代(切削代、研削代)を持ったやや厚手のレンズ208(以下、「セミフィニッシュレンズ208」という。)の不要な外周部208aを削って所定の外径まで縮小する加工である。外形加工は、粗削り加工や仕上げ加工を短時間化するための加工でもある。近似加工面粗削り加工は、セミフィニッシュレンズ208を速やかに削って所定の近似面形状208bに仕上げる粗削り加工である。仕上げ削り加工は、近似面形状208bから削り出し加工により所望のレンズ面形状208cを精密に創成する。面取り加工は、仕上げ削り加工後のレンズのエッジはシャープで危険であり、また、欠けやすいため、回転工具214(仕上げ用)により縁の面取り208dを行う加工である。
図1に示す非球面加工装置200を用いてセミフィニッシュレンズ208の研削及び切削加工を行う工程を説明する。図示しないブロック治具に固定されたセミフィニッシュレンズ208をワークチャック206に固定し、そのセミフィニッシュレンズ208に対して与えられた外径加工データに基づいてセミフィニッシュレンズ208の外径が所定の径まで回転工具214(粗削り用)で研削及び切削される。続いて、回転工具214(粗削り用)を用いて近似面加工面粗削り加工データに基づいて所望のレンズ面形状208cに近似した自由曲面、トーリック面又は球面の面形状で面粗さRmaxが100μm以下の近似面形状208bまで研削及び切削加工される。続いて、回転工具214(仕上げ用)を用いて仕上げ削り加工データに基づき、更に0.1〜5.0mm程度を研削及び切削して面粗さRmaxが1〜10μm程度の眼鏡レンズの処方データに基づくレンズ面形状208cまで加工される。続いて、回転工具214(仕上げ用)を用いて面取り加工データに基づく面取り208dの加工が行われる。
==研削及び切削条件の説明==
研削及び切削条件としては、次の範囲である。
<研削の場合>
回転工具:砥石 ボンド種類:メタル、レジン。ワーク回転数は、粗削り加工では1〜300rpm、仕上げ加工では1〜300rpm。送りピッチは、粗削り加工では0.05〜5.0mm/rev、仕上げ加工では0.005〜1.0mm/rev。切り込み量は、粗削り加工では0.1〜5.0mm/pass。仕上げ加工では0.001〜0.5mm/pass(砥石のメッシュによる)。
<切削の場合>
回転工具:カッター 材質:単結晶・多結晶ダイヤ。ワーク回転数は、粗削り加工では1〜300rpm、仕上げ加工では1〜300rpm。送りピッチは、粗削り加工では0.05〜5.0mm/rev、仕上げ加工では0.005〜1.0mm/rev。切り込み量は、粗削り加工では0.1〜10.00mm/pass。仕上げ加工では0.05〜3.0mm/pass。
研削及び切削条件としては、次の範囲である。
<研削の場合>
回転工具:砥石 ボンド種類:メタル、レジン。ワーク回転数は、粗削り加工では1〜300rpm、仕上げ加工では1〜300rpm。送りピッチは、粗削り加工では0.05〜5.0mm/rev、仕上げ加工では0.005〜1.0mm/rev。切り込み量は、粗削り加工では0.1〜5.0mm/pass。仕上げ加工では0.001〜0.5mm/pass(砥石のメッシュによる)。
<切削の場合>
回転工具:カッター 材質:単結晶・多結晶ダイヤ。ワーク回転数は、粗削り加工では1〜300rpm、仕上げ加工では1〜300rpm。送りピッチは、粗削り加工では0.05〜5.0mm/rev、仕上げ加工では0.005〜1.0mm/rev。切り込み量は、粗削り加工では0.1〜10.00mm/pass。仕上げ加工では0.05〜3.0mm/pass。
なお、大多数は送りピッチが一定の条件で加工するが、加工の途中で送りピッチを変更するようにしてもよい。一例をあげて説明すると、レンズの屈折率によらず乱視が2.00D以上の場合は、レンズ外周部でのチッピングが発生しやすい。このようなレンズを加工する場合は、レンズの外周部では小さな送りピッチP1で加工し、レンズの中心部に近い内周部では大きな送りピッチP0で加工する(P1<P0)。具体的には、P1は、0.01mm/rev〜0.07mm/rev、P0は、0.03mm/rev〜0.10mm/revの範囲で決定する。また、送りピッチP1で加工を行うレンズの外周部は、レンズの最外周から5〜15mmの範囲である。
本発明の非球面加工方法の第1の実施例を、眼鏡レンズ(以下、「レンズ」という。)の加工を例にして、図3、図4、図5、図6及び図7を用いて説明する。図3は、非球面加工方法におけるレンズの加工面を示す概略図である。図3(a)はレンズの正面図、図3(b)は、図3(a)のB−B´線に沿った断面図である。図4は、回転工具の先端部の表面の格子状に区切った三次元座標の概念図である。図4(a)は、ワークと回転工具の位置関係を表す立面図、平面図及び側面図、図4(b)は、図4(a)の回転工具の拡大図である。図5は、ワーク表面上と回転工具先端部の表面上との3次元座標を示す概念図である。図6は、非球面加工方法を示す概念図である。図7は、非球面加工方法におけるX軸方向の回転工具の中心の位置を示す概念図である。
第1の実施例の非球面加工方法では、回転工具214の砥石は、図3に示すように、回転工具軸213の回転中心が螺旋の軌跡を描きながら研削を行う。従来の法線制御では、レンズの回転角度と回転中心からの距離で表される加工点が予め決まっているが、第1の実施例の非球面加工方法では、回転工具軸213の回転中心位置が描く螺旋形状が予め決まっている。即ち、回転工具軸213の回転中心が描く螺旋の軌跡は、ワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)における所定の送りピッチで決まる。本例は、ワーク208の回転中心から回転工具軸213の回転中心までの距離(Rx)を所定の送りピッチで連続的に減少するようにしたとき、即ち、レンズの外周方向から中心方向に向かったときに描く螺旋形状である。
また、第1の実施例の非球面加工方法では、回転工具軸213の回転軸中心の座標Cxの数値データが、ワーク208の回転位置(θ)、ワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)における所定の送りピッチで連続的に減少するようにしたときのワーク208の回転中心からの距離(Rx)、及び図示しないワーク208の回転軸と同一方向における(Y軸)ワーク208の加工点に回転工具214の先端部が接触する位置(y)の三点(θ,Rx,y)で表される。回転工具軸213の回転軸中心座標の位置決めを連続して行うことでレンズ設計形状に基づいた形状創成を行う。なお、座標は、各点の絶対値、或いは一つ前の座標点に対する相対値、を用いて加工のための数値データを構成するようにしてもよい。
図4(b)に示すように、回転工具214の先端部が半径Rでアール形状とされた表面の所定の位置に、所定の規則で格子状に区切る格子点の三次元座標を求める。
また、図5に示すように、ワーク208の表面に、回転工具214の先端の表面の三次元座標をY軸の原点方向に沿って転写し、ワーク208の表面に回転工具214の表面の三次元座標と同じ所定の規則で格子状に区切ったワーク208の表面の三次元座標を求める。
これにより、ワーク208の表面と回転工具214の表面との距離を、ワーク208の表面の三次元座標と回転工具214の表面の三次元座標との対応する格子点毎に計算し、格子点間距離が最小となる格子点の組み合わせを求める。この格子点の座標(Lxn,Lym)が接触点になる。
なお、格子の一辺を長くすると加工点を導き出す精度が粗くなり、短くすると精度は上がるが計算時間が長くなる。現実的には、0.001〜0.1mm程度である。
図6及び図7に示すように、例えば最小の厚みの部分(ベースカーブ、A−A’断面)の任意の点Cn上に回転工具214の先端部のワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)における中心軸(以下、「先端部の中心軸」という。)が存在するときに、回転工具214先端部の中心軸のY軸方向の位置は、図5に示すように、回転工具214を自由にY軸方向に動かして回転工具214の先端部の表面の三次元座標と、ワーク208の表面の三次元座標とで対応する格子点が最初に接する点Qs(Lxns,Lyms)が接触点(加工点)になる。また、図6及び図7に示すように、点Qsに立てた法線上に回転工具214の先端部の中心軸が位置することになる。
レンズが90度回転し、点Cnから最大の厚みの部分(クロスカーブ、B−B’断面)の任意の点Cnm上に回転工具214の先端部の回転中心軸が存在するときに、回転工具214の先端部の中心軸のY軸方向の位置は、回転工具214を自由にY軸方向に動かして回転工具214の先端部の表面の三次元座標と、ワーク208の表面の三次元座標とで対応する格子点が最初に接する点Qsm(接触点)に立てた法線上に回転工具214の先端部の中心軸が位置することになる。レンズが90度回転し、CnからCnmへ回転工具214が動いたときに、回転工具214はY軸方向のプラス方向にΔY移動する一方、回転工具214は、X軸方向の中心側へ正確に1/4ピッチ分のXnm分相対移動する。即ち、ワーク208は、X軸テーブル202によってX軸方向の外側へ正確に1/4ピッチ分Xnmに移動する。
レンズが更に90度回転し、点Cnmから最小の厚みの部分の任意の点Cnr上に回転工具214の先端部の中心が存在するとき、回転工具214は、Y軸方向のマイナス方向に移動する一方、X軸方向の中心側へ正確に1/4ピッチ分Xnrに相対移動する。即ち、ワーク208は、X軸テーブル202によってX軸方向の外側へ正確に1/4ピッチ分Xnrに移動する。
第1の実施例の非球面加工方法では、ワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)におけるワーク208の回転中心と回転工具214の先端部の中心軸との距離Rxを、所定の送りピッチで連続的に減少するように制御することにより、非球面加工装置200のX軸テーブル202は、レンズ208を往復運動させずに一定方向のみへの運動となる。なお、ワーク208の回転数が一定で、送りピッチも一定であれば等速運動になる。このように、レンズ208上の回転工具214の描く軌跡は、従来のジグザグ状でない単純な螺旋状となっており、凹凸の段差が大きいワーク208の回転数を上げても追随することが可能となる。換言すれば、研削速度を上げて研削を行うことが可能となる。
第1の実施例の非球面加工方法では、従来の法線制御による加工方法と比較して約1.3倍の生産性となっている。
以上詳述したように本実施例によれば、以下の効果が得られる。
本発明の非球面加工方法、非球面形成方法及び非球面加工装置によれば、慣性力が大きいテーブルを往復運動させずに一定方向へのみ運動するようなシンプルな制御ができるためテーブルの追随性が良く、凹凸の段差が大きいワーク208でも高速回転させて品質の良いものを迅速に加工することができる。
本発明の非球面加工方法の第2の実施例を、図8、及び図9を用いて説明する。図8は、第2の実施例の非球面加工方法におけるレンズの加工面を示す概略図である。図8(a)はレンズの正面図、図8(b)は、図8(a)のB−B´線に沿った断面図である。図9は、非球面加工方法を示す概念図である。
第2の実施例の非球面加工方法では、回転工具214の砥石は図8に示したように螺旋の軌跡を描きながら研削を行う。本例は、ワーク208の回転中心から回転工具214の先端の中心軸までの距離(Rx)を所定の送りピッチで増加するようにする。即ち、ワーク208の回転中心又は回転中心近傍の加工点から研削を開始し、ワーク208の外周側へ研削する。その研削加工データは、ワーク208の回転中心からワーク208の外周側へ向かう螺旋に沿って作成される。
第2の実施例の非球面加工方法では、回転工具214の先端部の中心軸の座標の数値データが、実施例1で説明した距離Rxに代えて、ワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)における所定の送りピッチで増加するようにしたときのワーク208の回転中心からの距離(Rx)となる。
図8、及び図9に示すように、第2の実施例の非球面加工方法では、研削の開始時に、Y軸(主軸)で示されるワーク208の回転中心の加工点Soに立てた法線方向に回転工具214の先端部の中心軸を位置決めする。ワーク208の回転中心の加工点Soから加工を開始し、例えば最大の厚みの部分(クロスカーブ、B−B’断面)の任意の点Sn上に回転工具214の先端部の中心軸が存在するときに、回転工具214の先端部の中心軸のY軸方向の位置は、回転工具214を自由にY軸方向に動かして回転工具214の先端部の表面の三次元座標と、ワーク208の表面の三次元座標とで対応する格子点が最初に接する点Qt(接触点)に立てた法線上に回転工具214の先端部の中心軸が位置することになる。
レンズ208が90度回転し、点Snから最小の厚みの部分(ベースカーブ、A−A’断面)の任意の点Snm上に回転工具214の先端部の中心軸が存在するときに、回転工具214の先端部の中心軸のY軸方向の位置は、回転工具214を自由にY軸方向に動かして回転工具214の先端部の表面の三次元座標と、ワーク208の表面の三次元座標とで対応する格子点が最初に接する位置であり、加工点は、回転工具214の先端部の表面の三次元座標と、ワーク208の表面の三次元座標とで対応する格子点が最初に接した点Qtm(接触点)である。レンズ208が90度回転し、SnからSnmへ回転工具214が動いたときに、回転工具214は、Y軸方向のマイナス方向にΔY移動する一方、回転工具214は、X軸方向のレンズ208外周側へ正確に1/4ピッチ分Xnmに相対移動する。即ち、ワーク208は、X軸テーブル202によってX軸方向の中心側へ正確に1/4ピッチ分Xnmに移動する。
このように、第2の実施例の非球面加工方法では、ワーク208の回転軸と直交する方向(X軸)におけるワーク208の回転中心と回転工具214の先端部の中心軸との距離Rxを、所定の送りピッチで増加するように制御することにより、レンズ208上の回転工具214の描く軌跡を従来のジグザグ状でない単純な螺旋状としている。
ワーク208の外周側から研削を開始する場合、高速で回転しているワーク208の周速度の速い外周面に回転工具214を当て始めるときに、ワーク208の外周面に回転工具214を急に当てることができず、ワーク208の外周面よりやや外側の離れた位置に回転工具214をワーク208に当たらないようにまず配置し、その後、通常の研削の送りピッチで回転工具214をゆっくりと回転中心側に動かし、外周面に回転工具214を当てて研削を開始させる必要がある。通常ワーク208の外周面から5mm程度外方から回転工具214の移動を開始するが、このとき回転工具214は、研削を行っておらず無駄な生産時間となっていた。
第2の実施例の非球面加工方法では、ワーク208の回転中心から研削を開始することによって、回転工具214がワーク208に最初に当たる部分は周速度がゼロか殆どゼロの回転中心、又は回転中心の近傍であるため、直ちに回転工具214を当てることが可能であり、研削を必要とする領域のみの回転工具214の移動で加工が終了する。
このように、ワーク208の回転中心又は回転中心近傍から研削を開始することによって、回転工具214の速度を減じることなく、加工が必要な領域のみ回転工具214を移動して加工することから、ワーク208の外周側から研削を開始する場合よりも、研削加工時間を短縮することができる。
また、加工のための研削加工データは、ワーク208の加工面に対応するだけでよく、研削加工データ量を少なくすることも可能となる。
なお、ワーク208の回転中心から研削を開始する非球面加工方法は、周速度がゼロか殆どゼロの回転中心から研削を開始するため、後述する加工手順の内の仕上げ削り加工に適用することが望ましい。なお、0.1〜5.0mm程度の研削量(切込量)であれば、ワーク208の回転中心に直接回転工具214を当てて研削を開始することも可能である。
また、研削の開始時に、Y軸(主軸)で示されるワーク208の回転中心の軌跡の加工点Soを通るY軸上に回転工具214の先端部のアール部分の中心軸が配置され、そのときの回転工具214が当接するレンズの加工点を加工するように回転工具214のY軸方向の位置が制御される。ワーク208の回転中心から外側へ向かう螺旋の軌跡に回転工具214の先端の中心軸座標の位置決めを連続して行うことでレンズ設計形状に基づいた形状創成を行う。なお、座標は、各点の絶対値、或いは一つ前の座標点に対する相対値、を用いて加工のための数値データを構成するようにしてもよい。
前述のように、第2の実施例の非球面加工方法では、実施例1よりも更に迅速に加工を行うことができる。
以上詳述したように本実施例によれば、以下の効果が得られる。
本発明の非球面加工方法、非球面形成方法及び非球面加工装置によれば、慣性力が大きいテーブルを往復運動させずに一定方向へのみ運動するようなシンプルな制御ができるためテーブルの追随性が良く、凹凸の段差が大きいワーク208でも高速回転させて品質の良いものを迅速に加工することができる。
本発明の非球面加工方法の第3の実施例を、図10を用いて説明する。図10は、第3の実施例の非球面加工方法における回転工具214を示す概略図である。図10(a)は、回転工具214の正面図、図10(b)は、回転工具214の側面図である。
第3の実施例の非球面加工方法では、回転工具214の円周の側面上に中心を挟んで2箇所に刃具としてのカッター215が配置されている。
また、第3の実施例の非球面加工方法は、第1及び第2の実施例に基づき説明した回転工具214が砥石による研削加工方法と同様である。
以上詳述したように本実施形態によれば、切削加工の形態でも第1及び第2の実施例と同様な効果が得られる。
本発明の非球面加工方法の第4の実施例を、図11を用いて説明する。図11は、第4の実施例の非球面加工方法における回転工具214を示す概略図である。図11(a)は、回転工具214の正面図、図11(b)は、回転工具214の側面図である。
第4の実施例の非球面加工方法では、回転工具214の円周の側面上の1箇所にカッター215が配置されている。
また、第4の実施例の非球面加工方法は、第1及び第2の実施例に基づき説明した回転工具214が砥石による研削加工方法と同様である。
以上詳述したように本実施形態によれば、回転工具214にカッター215が1枚の形態でも第3の実施例と同様な効果が得られる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。例えば、以下の態様で実施することもできる。
(1)本発明の非球面加工方法は、レンズ208全体を加工してもよい。また、レンズ208の一部を本発明の非球面加工方法で加工し、一部を従来の法線制御加工方法で加工してもよい。特に、ワーク208中心近傍に傾斜部を有する、例えば、プリズム付きレンズの場合には、本発明の加工方法では回転工具214のワーク208中心側でプリズム部との干渉が出る可能性がある。従って、一部に従来の法線制御加工方法により研削及び切削加工することが有効な手段となる。
(2)本発明の非球面加工方法は、レンズの周速度が大きいレンズの外周部において特に有効である。レンズの中心部近傍においては凹凸の差が少なくなるので、従来の法線制御加工方法を採用してもそれほど生産性は低下しない。そのため、レンズの外周部では本発明の非球面加工方法を採用し、レンズの中心近傍では法線制御加工方法を採用することも可能である。
(3)本発明の非球面加工方法は、眼鏡レンズの処方データに基づく最終のレンズ面形状だけでなく、例えば、レンズの外径を削って外径を縮小する外径加工、最終のレンズ面形状に近似した自由曲面、トーリック面又は球面の面形状に形成する粗削り加工、レンズの端の尖った部分を削る面取り加工にも適用することができる。
(4)ワーク208としては、眼鏡レンズに代えてその他のレンズや、レンズを注型重合する型などでもよい。また、加工面も凹面に限らず凸面でもよい。
200…非球面加工装置、201…ベッド、202…X軸テーブル、203…Y軸テーブル、204…X軸駆動用モータ、205…ワーク軸回転手段としてのワーク軸回転ユニット、206…ワークチャック、207…ワーク回転軸駆動用モータ、208…ワーク及びレンズ(セミフィニッシュレンズ)、208a…外周部、208b…近似面形状、208c…レンズ面形状、208d…縁の面取り、209…Y軸駆動用モータ、210…Z軸テーブル、211…Z軸駆動用モータ、212…回転工具回転手段としての回転工具回転ユニット、213…回転工具軸、214…回転工具、215…刃具としてのカッター、300…入力装置、400…計算用コンピュータ、500…ホストコンピュータ。
Claims (7)
- 回転軸を中心に回転する被加工ワークと、前記ワークの回転軸と同一方向及び前記ワークの回転軸と直交する方向に、前記ワークと相対移動可能な回転工具とを有し、
前記回転工具は、前記ワークの回転軸と直交する方向において前記ワークの回転軸の中心から前記ワークの外周部までの一部もしくはすべての領域で、所定の送りピッチで一定方向に移動して前記ワークを非軸対称非球面に加工することを特徴とする非球面加工方法。 - 前記回転工具の位置を、前記ワークの加工点に立てた法線方向に前記回転工具の先端の回転中心軸が位置するように制御することを特徴とする請求項1に記載の非球面加工方法。
- 前記回転工具による加工を、前記ワークの回転軸と直交する方向における前記ワークの回転中心と前記回転工具の先端との距離がゼロ又はゼロ近傍から、または前記ワークの外周縁部と前記回転工具先端との距離がゼロ又はゼロ近傍から、開始するように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非球面加工方法。
- 前記回転工具は、回転軸を中心に回転する砥石であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の非球面加工方法。
- 前記回転工具は、回転軸を中心に回転する刃具であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の非球面加工方法。
- 前記ワークを所望の形状に近似する形状に形成する粗削り工程と、前記粗削り工程に引き続き、前記ワークに請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非球面加工方法を用いて加工することにより、前記ワークを所望の形状に形成する仕上げ削り工程とを有することを特徴とする非球面形成方法。
- 請求項6に記載の非球面形成方法が組み込まれた非球面加工装置。
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