JP2005092090A - 画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体が十分な耐摩耗性を有し、かつ良質の画質を長期にわたって安定して得ることのできる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】 少なくとも像担持体(電子写真感光体)と露光装置とを備えた画像形成装置であって、像担持体はその表面保護層が放射線架橋剤及び電荷輸送物質を主成分とし酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されており、かつ前記感光体の全膜厚Pd[μm]と感光体表面電位の絶対値|VD|[V]との関係が|VD|/Pd≦30を満たすか、又は前記現像装置内のトナーの帯電量分布(q/d)について−0.1[femtoC/μm]以上のトナーが10個数%未満であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも像担持体(電子写真感光体)と露光装置とを備えた画像形成装置であって、像担持体はその表面保護層が放射線架橋剤及び電荷輸送物質を主成分とし酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されており、かつ前記感光体の全膜厚Pd[μm]と感光体表面電位の絶対値|VD|[V]との関係が|VD|/Pd≦30を満たすか、又は前記現像装置内のトナーの帯電量分布(q/d)について−0.1[femtoC/μm]以上のトナーが10個数%未満であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、感光体、トナーを用いて電子写真方式により画像形成を行うプリンタ、ディジタル複写機、ファクシミリ等の画像形成装置および画像形成用プロセスカートリッジに関する。更に詳しくは、高速電子写真プロセスにおいて、優れた耐久性と良好な画質を安定に得ることのできる画像形成装置および画像形成用プロセスカートリッジに関する。
近年の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、さらなる高画質化および高耐久性が求められている。
高画質化についてはトナーの小粒径化の寄与が大きいことが知られており、従来からトナーはその製法の改良とともに小粒径化される傾向にあった。近年では重合法によるトナーの製造方法によってトナー粒径が制御され、トナーのさらなる小粒径化が可能となってきた。それに伴い、小粒径トナーを安定して使いこなしていくことが課題となっている。特に、外部環境(温度、湿度、画像出力枚数)によって変動するトナーの帯電量分布を制御していくことは、経時において安定な画質を得るために重要である。
高画質化についてはトナーの小粒径化の寄与が大きいことが知られており、従来からトナーはその製法の改良とともに小粒径化される傾向にあった。近年では重合法によるトナーの製造方法によってトナー粒径が制御され、トナーのさらなる小粒径化が可能となってきた。それに伴い、小粒径トナーを安定して使いこなしていくことが課題となっている。特に、外部環境(温度、湿度、画像出力枚数)によって変動するトナーの帯電量分布を制御していくことは、経時において安定な画質を得るために重要である。
例えば、特開平8−129268号公報(特許文献1)においては、2成分現像剤における未帯電トナーの割合を規定することで、経時で安定な画像を得ている。また特開平7−219275号公報(特許文献2)においては、荷電制御剤の分散粒径などを規定することで、小粒径トナーにおいてシャープな帯電量分布を得ることで、トナー飛散や地肌汚れという画像不良の問題の発生を防止している。
一方、高耐久性について、像担持体である感光体がクリーニングブレード等で削られて磨耗してしまうことが、従来から画像形成装置の高寿命化の妨げとなっていた。これについては、特開昭57−30846号公報(特許文献3)、特開平4−281461号公報(特許文献4)のように、潜像担持体である感光体に金属あるいは金属酸化物からなるフィラーを含有する保護層を設けることで耐磨耗性を向上させる方式が提案されている。
しかしながら、これらの方法を採用した有機系感光体は、耐摩耗性は良好であるものの不十分であり、さらにトナー成分等によるフィルミングを生じやすいものであったり、フィラーの保護層中での分散性が良好でないことによる凝集体によりクリーニングブレードの密着性が低下してクリーニング不良を生じやすいものであったり、また感光体の静電的安定性や耐久性に悪影響を与えやすいものであったりして、未だ所望の特性が得られていないのが実情であった。
また、感光体表面層に架橋性オルガノポリシロキサン樹脂層を保護層として設けることが特開昭61−72256号公報(特許文献5)、特開昭61−51155号公報(特許文献6)、特開平1−217364号公報(特許文献7)、特開平1−200366号公報(特許文献8)、特開平3−129360号公報(特許文献9)、特開平3−155558号公報(特許文献10)、特開平3−139655号公報(特許文献11)、特開平5−40359号公報(特許文献12)等で提案されている。
しかしながら、このような架橋性オルガノポリシロキサン樹脂層を設ける方法では、表面の機械的強度・耐摩耗性は従来の感光体に比べて大きくできるもののなお充分ではない。また、感光体の帯電性、感度・残留電位等はかえって悪化してしまうことがあること、高温高湿下のような条件では画像流れを生じて鮮明な画像が得られなくなることが問題であった。
このように、架橋性オルガノポリシロキサン樹脂を適用しようとする試みは数多いものの、その性能は未だに実用レベルの感光体にはほど遠い状況にあるのが実体である。
さらに、感光体表面の保護層材料として反応性アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する放射線硬化型樹脂を用いた感光体が特開平4−226469号公報(特許文献13)、特開平9−319130号公報(特許文献14)、特開2000−310871号公報(特許文献15)、特開2001−125297号公報(特許文献16)等で提案されている。
これらの材料を用いることにより耐磨耗性は向上するが硬化が十分でなく、感光体表面に近くなるほど未反応物質多くなるためトナー成分等のフィルミングを生じやすいものであった。
これらの材料を用いることにより耐磨耗性は向上するが硬化が十分でなく、感光体表面に近くなるほど未反応物質多くなるためトナー成分等のフィルミングを生じやすいものであった。
前述の従来技術においては感光体の耐磨耗性は向上するものの、5万枚の画像出力した後においては、画像流れ、トナーフィルミングおよびつぶ状の黒ポチが感光体上に多く発生し、画像においては大きな画質劣化となってあらわれてしまった。よって画像出力条件によっては経時的に安定した高画質を得ることができないという課題があった。
特に現像器からのトナー飛散量が多くなると、装置内をトナーで汚染するだけにとどまらず、画像においては非画像部のトナー付着である地肌汚れが発生し、さらには感光体表面にトナーが固着してしまういわゆるトナーフィルミングが発生しやすくなる。これにより出力画像に欠陥が生じ、感光体を交換せざるを得なくなる。ゆえに感光体の寿命が短くなるので高耐久の観点からは好ましくない。
本発明の目的は、感光体が十分な耐磨耗性を有し、かつ良好な画質を長期にわたり安定して得ることのできる、高耐久かつ高画質な画像形成装置および画像形成装置用プロセスカートリッジを提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、以下のような構成にて前記課題を解決できることを突き止めた。
(1)潜像担持体である感光体は、導電性基体上に少なくとも感光層及び表面保護層とを順次積層してなる電子写真感光体であって、この感光体の表面保護層は少なくとも放射線架橋剤と電荷輸送物質からなり、酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されている、及び、感光体の膜厚Pdと表面電位の絶対値|VD|との関係が、|VD|/Pd≦30[V/μm]である構成により、感光体の耐磨耗性の向上とトナーフィルミングの低減がなされるとともに、経時でのつぶ状のトナー付着がない、良好な画質を長期間にわたり維持することができる。
なお、感光体膜厚と表面電位の絶対値の比が30 [V/μm]を超えると感光体への静電的ストレスにより、経時にて部分的に静電破壊が生じ、つぶ状のトナー付着が発生する。よって経時で画質が劣化し、感光体の長寿命化も達成できない。
なお、感光体膜厚と表面電位の絶対値の比が30 [V/μm]を超えると感光体への静電的ストレスにより、経時にて部分的に静電破壊が生じ、つぶ状のトナー付着が発生する。よって経時で画質が劣化し、感光体の長寿命化も達成できない。
(2)また、潜像担持体である感光体は、導電性基体上に少なくとも感光層及び表面保護層とを順次積層してなる電子写真感光体であって、この感光体の表面保護層は少なくとも放射線架橋剤と電荷輸送物質からなり、酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されている、及び、現像装置内のトナーの帯電量分布(q/d)について、−0.1[femtoC/μm]以上のトナーが10個数%未満であることにより、長期間にわたり安定した高画質を維持できることが可能となった。
現像装置からのトナー飛散が多いと、経時においては感光体にトナーフィルミングしやすくなることから、トナー飛散の原因となるトナー帯電量分布を制御することで前記の課題を解決することができる。トナー飛散量とトナー帯電量分布の相関については以下に説明する。
現像装置からのトナー飛散が多いと、経時においては感光体にトナーフィルミングしやすくなることから、トナー飛散の原因となるトナー帯電量分布を制御することで前記の課題を解決することができる。トナー飛散量とトナー帯電量分布の相関については以下に説明する。
トナー帯電量分布において、−0.1[femtoC/μm]以上のトナーを低帯電トナーとし、その全個数からの割合を低帯電トナー率とする。またトナー飛散の悪さをトナー飛散レベルとし、数値が大きいほどトナー飛散が悪いこととする。そこで低帯電トナー率とトナー飛散レベルの関係を示したものが図7である。図7によれば、低帯電トナー率とトナー飛散レベルには相関があり、低帯電トナー率をある値以下にすることで、トナー飛散量を制御できることを本発明者らは突き止めた。
現像装置内のトナー帯電量分布において、−0.1[fc/μm]以上のトナーが10個数%以上存在すると、現像器からトナーが飛散しやすくなり、経時において感光体へのトナーフィルミングが多くなる。よって安定した画質が得られず、感光体寿命も短くなってしまう。
さらには、
(i)トナーの体積平均粒径が、3μm以上 6μm以下、
(ii)キャリアの体積平均粒径が、20μm以上 50μm以下、
(iii)キャリアに対するトナーの被覆率が、20%以上 70%以下、
(iv)感光体の全膜厚Pdは、25[μm]以下
であることにより、長期間にわたり安定した高画質を維持できることが可能となった。
(i)トナーの体積平均粒径が、3μm以上 6μm以下、
(ii)キャリアの体積平均粒径が、20μm以上 50μm以下、
(iii)キャリアに対するトナーの被覆率が、20%以上 70%以下、
(iv)感光体の全膜厚Pdは、25[μm]以下
であることにより、長期間にわたり安定した高画質を維持できることが可能となった。
トナーを6μm以下に小粒径化することで、粒状性が良くなり、画質が向上する。さらにはキャリアを50μm以下に小粒径化することで、現像領域の磁気ブラシがより均一化され、粒状性が良くなり、さらなる画質の向上が図れる。なお、トナーの粒径が3μm未満になるとトナー飛散が抑制できなくなり、ハンドリング性が悪化する。また、キャリアの粒径が20μm未満になると、キャリアの飽和磁化の低下によって現像器からキャリアが離れやすくなる。それによってキャリアの飛散や感光体にキャリアが付着するいわゆるキャリア付着が多く発生し、感光体や装置の寿命が短くなってしまう。
キャリアに対するトナーの被覆率を70%以下に制御することで、トナー帯電量分布における−0.1[femtoC/μm]以上の弱帯電および逆帯電トナーを10個数%未満に維持することができるので、経時においてもトナー飛散が抑制され、感光体のトナーフィルミングが発生するおそれがない。なお、トナー被覆率が70%を超えるとトナー飛散量が急激に増大し、地肌汚れを防止することができず、経時において感光体にトナーフィルミングが発生する。トナー被覆率が20%未満であるとトナーがチャージアップしすぎて、現像において充分な濃度が得られない。
感光体の全膜厚を25μm以下にすることで、より忠実でシャープな潜像を形成することができるので、ドットの再現性が向上し、粒状性、鮮鋭性にすぐれた画質を得ることができる。
潜像の発生メカニズムについては以下に説明する。すなわち、露光装置より発せられた露光ビームは感光体の電荷発生層に入射され、そこでフォトキャリアが発生する。そのフォトキャリアは感光体の内部電界により電荷輸送層を感光体表面に向かって移動する。そのフォトキャリアが感光体表面上の電荷を打ち消すことにより潜像が形成される。電荷輸送層においては、フォトキャリア同士の電荷の反発により相互に拡散する傾向があり(自己クーロン反発)、それによりドットの潜像は拡大してしまう。感光体膜厚を薄膜化することで潜像の拡大を抑制し、ドット再現性の良い画像を得ることができる。
なお、感光体膜厚が25μを超えると前記潜像拡大の寄与が大きくなり、ドット再現性が悪くなり、粒状性、鮮鋭性に劣る画像となってしまう。
潜像の発生メカニズムについては以下に説明する。すなわち、露光装置より発せられた露光ビームは感光体の電荷発生層に入射され、そこでフォトキャリアが発生する。そのフォトキャリアは感光体の内部電界により電荷輸送層を感光体表面に向かって移動する。そのフォトキャリアが感光体表面上の電荷を打ち消すことにより潜像が形成される。電荷輸送層においては、フォトキャリア同士の電荷の反発により相互に拡散する傾向があり(自己クーロン反発)、それによりドットの潜像は拡大してしまう。感光体膜厚を薄膜化することで潜像の拡大を抑制し、ドット再現性の良い画像を得ることができる。
なお、感光体膜厚が25μを超えると前記潜像拡大の寄与が大きくなり、ドット再現性が悪くなり、粒状性、鮮鋭性に劣る画像となってしまう。
また、本発明は、感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジから構成される。
本発明によれば、現像剤の特性が変動した場合においても、感光体は十分な耐磨耗性および耐フィルミング性を有しているので、粒状性および鮮鋭性に優れた良好な画質を長期にわたり安定して得ることのできる高耐久かつ高画質な画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することが可能である。
以下本発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
(実施形態1)
先ず本発明に係る現像装置を含む感光体ユニット全体について説明する。
図1において、潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電装置2、一様帯電処理面に潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置4、形成されたドラム上のトナー像を記録紙6へ転写するための転写装置5、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置7、ドラム上の残留電位を除去するための除電ランプ8が順に配設されている。
(実施形態1)
先ず本発明に係る現像装置を含む感光体ユニット全体について説明する。
図1において、潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電装置2、一様帯電処理面に潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光3、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置4、形成されたドラム上のトナー像を記録紙6へ転写するための転写装置5、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置7、ドラム上の残留電位を除去するための除電ランプ8が順に配設されている。
このような構成において、帯電装置2の帯電ローラによって表面を一様に帯電された感光体1は、露光3によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー像を形成される。当該トナー像は、転写ベルト等からなる転写装置5によって、感光体ドラム1表面から、図示されていない給紙トレイから搬送された記録紙へ転写される。この転写の際に感光体ドラムに静電的に付着した記録紙Sは、分離爪によって感光体ドラム1から分離される。そして未定着の記録紙上のトナー像は定着器によって記録紙に定着される。一方、転写されずに感光体ドラム上に残留したトナーは、クリーニング装置7によって除去され回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。
本発明の潜像担持体である感光体を図面に基づいてさらに詳細に説明する。
図2は、本発明の積層型電子写真感光体の概略断面図である。図3は、本発明の他の積層型電子写真感光体の概略断面図である。本発明の電子写真感光体は導電性支持体(導電性基体)1a上に感光層1bが設けられており、この感光層1bは電荷発生材料を主成分とする電荷発生層1cと、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層1dとの積層で形成されている。そして、本発明においては、このような電子写真感光体の表層として保護層1eが形成される。この保護層1eについては後記する。
図2は、本発明の積層型電子写真感光体の概略断面図である。図3は、本発明の他の積層型電子写真感光体の概略断面図である。本発明の電子写真感光体は導電性支持体(導電性基体)1a上に感光層1bが設けられており、この感光層1bは電荷発生材料を主成分とする電荷発生層1cと、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層1dとの積層で形成されている。そして、本発明においては、このような電子写真感光体の表層として保護層1eが形成される。この保護層1eについては後記する。
導電性支持体1aは、体積抵抗1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状又は円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板又はそれらを素管化後、切削、超仕上げ、研磨等で表面処理した管等からなるものである。
電荷発生層1cは、電荷発生材料を主成分とする層である。電荷発生材料には、無機又は有機材料が用いられ、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料、セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、アモルファス・シリコン等が挙げられる。これら電荷発生材料は、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層1cは、電荷発生材料を適宜バインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、2−ブタノン、ジクロルエタン等の溶媒を用いて、ボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法等により行う。
前記の適宜用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。バインダー樹脂の量は、重量基準で電荷発生材料1部に対して0〜2部が適当である。
電荷発生層1cは、公知の真空薄膜作製法によっても形成することができる。電荷発生層1cの膜厚は、通常は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層1dは、電荷輸送材料及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添加することもできる。
電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。
電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。これらの正孔輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
また、電荷輸送材料として高分子電荷輸送材料を用いる場合、適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥して電荷輸送層を形成してもよい。高分子電荷輸送材料は、上記低分子電荷輸送材料に電荷輸送性置換基を主鎖又は側鎖に有した材料であればよい。特に好ましい高分子電荷輸送材料はポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルなどであり、中でもトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートの使用が有利である。
さらに必要により、高分子電荷輸送材料にバインダー樹脂、低分子電荷輸送材料、可塑剤、レベリング剤、潤滑剤等を適量添加することもできる。
電荷輸送材料と共に電荷輸送層1dに使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。
必要により電荷輸送層1dに添加される可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等、樹脂に汎用の可塑剤を挙げることができ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜30%程度が適当である。
必要により電荷輸送層1dに添加されるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜1%程度が適当である。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、2−ブタノン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン等が挙げられる。
電荷輸送層1dの厚さは、5〜30μmの範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよい。
本発明においては、感光層に含有される電荷輸送材料の含有量は、電荷輸送層の40重量%以上とするのが好ましい。40重量%未満では、感光体へのレーザ書き込みにおけるパルス光露光において高速電子写真プロセスでの十分な光減衰時間が得られず好ましくない。
本発明の感光体における電荷輸送層移動度は、2.5×105〜5.5×105V/cmの範囲の電荷輸送層電界強度の条件下で、3×10−5cm2/V・s以上であることが好ましく、7×10−5cm2/V・s以上であることがより好ましい。この移動度は、各使用条件下でこれを達成するように構成を適宜調整できる。この移動度は、従来公知のTOF(Time Of Flight)法により求めればよい。
本発明の積層型電子写真感光体には、導電性支持体1aと感光層との間に下引き層を形成することができる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末を加えてもよい。
この下引き層は、上記の感光層と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
さらに、下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えば、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層を用いることも有用である。この他に、下引き層には、Al2O3を陽極酸化したものにより形成したもの、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法により形成したものも有効である。
下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
次に表面保護層について説明する。本発明の表面保護層の形成には溶媒等を使用する場合があるが、この場合の溶媒としては下引き層、感光層形成用の溶媒と同様のものが挙げられる。またこれらの溶媒の代わりに、取扱いを容易にするため反応性稀釈剤を使用することができる。
反応性稀釈剤としては2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリレート等が挙げられる。
表面保護層の膜厚は2〜10μmが適当である。
表面保護層の形成に用いられる放射線架橋剤としては放射線照射により重合反応を起こし、硬化して樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマー)であれば全て使用できる。
このようなモノマー又はオリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレート等やメラミンアクリレートがある。(ポリ)エステルアクリレートは1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール(プロピレンオキサイドとして)、ジエチレングリコール等の多価アルコールとアジピン酸、無水フタル酸、トリメリット酸等の多塩基酸とアクリル酸とを反応させたものである。その構造例を(a)〜(c)に示す。
(a)アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール/アクリル酸
(b)無水フタル酸/プロピオンオキサイド/アクリル酸
(c)トリメリット酸/ジエチレングリコール/アクリル酸
(ポリ)ウレタンアクリレートは、トリレンジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート基を有する化合物に、ヒドロキシル基を有するアクリレートを反応させたものである。その構造例を(d)に示す。なお、HEAは2−ヒドロキシエチルアクリレート、HDOは1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジピン酸の略である。
(d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TDI/HEA
エポキシアクリレートは、構造から大別してビスフェノールA型、ノボラック型及び脂環型とがあり、これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエステル化し官能基をアクリロイル基としたものである。その構造例を(e)〜(g)に示す。
(e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アクリル酸
(f)フェノールノボラック−エピクロルヒドリン型/アクリル酸
(g)脂環型/アクリル酸
ポリブタジエンアクリレートは、末端OH基含有1,2ポリブタジエンにイソシアネートや1,2−メルカプトエタノール等を反応させてから、更にアクリル酸等を反応させたものである。その構造例を(h)に示す。
シリコーンアクリレートは、例えば、有機官能性トリメトキシシランとシラノール基含有ポリシロキサンとの縮合反応(脱メタノール反応)によりメタクリル変性したものであり、その構造例を(i)に示す。
これらの架橋剤は単独で又は2種以上が混合して使用される。
前記の架橋剤の中では、2官能モノマーよりも多官能モノマーが好ましい。さらに多官能モノマーにおいても分子鎖が短く架橋密度が高い、分子量/官能基数が200以上となるもの少なくとも1種含まれることが好ましい。
前記の架橋剤の中では、2官能モノマーよりも多官能モノマーが好ましい。さらに多官能モノマーにおいても分子鎖が短く架橋密度が高い、分子量/官能基数が200以上となるもの少なくとも1種含まれることが好ましい。
次に、本発明において使用される光重合開始剤はラジカル反応型とイオン反応型に大別でき、更にラジカル反応型は光開裂型と水素引抜き型とに分けられる。光重合開始剤の例としては次のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)ベンゾインエーテル
イソブチルベンゾインエーテル
イソプロピルベンゾインエーテル
ベンゾインエチルエーテル
ベンゾインメチルエーテル
イソブチルベンゾインエーテル
イソプロピルベンゾインエーテル
ベンゾインエチルエーテル
ベンゾインメチルエーテル
(2)α−アシロキシムエステル
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシシカルボニル)
オキシム
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシシカルボニル)
オキシム
(3)ベンジルケタール
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンベンジル
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンベンジル
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(4)アセトフェノン誘導体
ジエトキシアセトフェノン
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
ジエトキシアセトフェノン
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(5)ケトン−(ケトン−アミン系)
ベンゾフェノン
クロロチオキサントン
2−クロロチオキサントン
イソプロピルチオキサントン
2−メチルチオキサントン
塩素置換ベンゾフェノン
ベンゾフェノン
クロロチオキサントン
2−クロロチオキサントン
イソプロピルチオキサントン
2−メチルチオキサントン
塩素置換ベンゾフェノン
これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上混合して使用される。添加量としては架橋剤1重量部に対して0.005〜1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
本発明で使用される光重合促進剤は、ベンゾフェノン系やチオキサントン系などの水素引抜きタイプの光重合開始剤に対し、硬化速度を向上させる効果があるものであり、例えば芳香族系の第3級アミンや脂肪族アミン系のものがある。具体的には、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。
これら光重合促進剤は単独で又は2種以上混合して使用される。添加量としては光重合開始剤1重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、更に好ましくは0.3〜3重量部である。
これらの架橋剤を硬化する際の雰囲気中の酸素が硬化を阻害するため、表面の硬化度合が低くなることが知られている。これが、表面保護層のキズ、フィルミング、磨耗の原因となる。上記酸素阻害を防止する方法としては、酸素濃度が5%以下の雰囲気で硬化性樹脂を硬化することが挙げられる。好ましくは2%以下である。酸素阻害を防止することで、硬化性樹脂は表面まで完全に硬化する。
本発明の放射線照射装置としては紫外線照射装置、電子線照射装置等が挙げられる。
本発明に用いる紫外線照射装置は、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置から構成されている。光源には水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプがあるが、前記した光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また紫外線照射条件については、架橋剤を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度を決めればよい。紫外線照射時に発生したラジカルは数時間残留するため滞留時間を設けることにより残留モノマーの反応が進むことが確認されている。
本発明に用いる紫外線照射装置は、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置から構成されている。光源には水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプがあるが、前記した光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また紫外線照射条件については、架橋剤を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度を決めればよい。紫外線照射時に発生したラジカルは数時間残留するため滞留時間を設けることにより残留モノマーの反応が進むことが確認されている。
さらに前記した表面保護層の架橋剤は電子線を用いて架橋させることもできる。電子線により架橋をする場合は光重合開始剤を必要としない。但し電子線は透過力が大きく感光特性に影響が大きいため安定した生産性が得られにくい。
また、電子線を用いる場合も酸素阻害やオゾン発生等より酸素濃度は2%以下とする必要がある。
また、電子線を用いる場合も酸素阻害やオゾン発生等より酸素濃度は2%以下とする必要がある。
表面保護層に用いられる電荷輸送物質は電荷輸送層に用いられるそれと同じ材料が用いられるが、好ましくはアクリレート若しくはメタクリレート付加物が好ましい。該電荷輸送材料のアクリレート若しくはメタクリレート基がバインダーとなる架橋剤の官能基と架橋反応することにより塗膜構造が安定しより耐傷、耐磨耗性に優れた表面保護層を得ることができる。
本発明の表面保護層に含有される電荷輸送材料の含有量は、電荷輸送層の30重量%以上50重量%以下とするのが好ましい。30重量%未満では、感光体へのレーザ書き込みにおけるパルス光露光において高速電子写真プロセスでの十分な光減衰時間が得られず好ましくない。50重量%を超えると架橋剤の架橋反応に著しく悪影響を与えるからである。
本発明においては、感光層と保護層との間に別の中間層を形成することも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。このバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等を挙げることができる。
中間層の形成法としては、上記の通常の塗布法が採用される。中間層の厚さは、0.05〜2μm程度が適当である。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することができる。
各層に添加できる酸化防止剤としては下記のようなものが例示できる。
フェノール系化合物:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロール類等。
パラフェニレンジアミン類:N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−N,N−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン等。
ハイドロキノン類:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等。
有機硫黄化合物類:ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3−チオジプロピオネート等。
有機燐化合物類:トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等。
各層に添加できる可塑剤としては下記のようなものが例示できる。
リン酸エステル系可塑剤:リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル等。
フタル酸エステル系可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等。
芳香族カルボン酸エステル系可塑剤:トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチル等。
脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤:アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル等。
脂肪酸エステル誘導体系可塑剤:オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリン等。
オキシ酸エステル系可塑剤:アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等。
エポキシ系可塑剤:エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシル等。
二価アルコールエステル系可塑剤:ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラート等。
含塩素系可塑剤:塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等。
ポリエステル系可塑剤:ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステル等。
スルホン酸誘導体系可塑剤:p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミド等。
クエン酸誘導体系可塑剤:クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシル等。
その他:ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチル等。
また、各層に添加できる滑剤としては下記のようなものが例示できる。
炭化水素系化合物:流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレン等。
脂肪酸系化合物:ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等。
脂肪酸アミド系化合物:ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等。
エステル系化合物:脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等。
アルコール系化合物:セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等。
金属石けん:ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等。
天然ワックス:カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウ等。
その他:シリコーン化合物、フッ素化合物等。
各層に添加できる紫外線吸収剤としては下記のようなものが例示できる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤:2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン等。
サルシレート系紫外線吸収剤:フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエート等。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ3−ターシャリブチル5−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤:エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレート等。
クエンチャー(金属錯塩系)紫外線吸収剤:ニッケル(2,2チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等。
HALS(ヒンダードアミン)系紫外線吸収剤:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等。
さらに、本発明の電子写真感光体を用いる電子写真プロセスにおいては、保護層上に滑材を供給する事により、耐摩耗性が良好な状態でのフィルミング抑制が可能である。ここで用いる滑材としては、ステアリン酸亜鉛、ラウリル酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属セッケンや、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンやPFA等のフッ素樹脂微粉末、ポリエチレンやポリプロピレン等のエチレン系樹脂微粉末等が挙げられる。特にステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムが好ましい。
感光体上に供給する滑材の量は、多すぎる場合には転写出力画像上への出力量も多くなり、定着不良の原因となり好ましくない。また、滑材の供給過剰により感光体表面の摩擦係数が0.1程度に低下した場合には画像濃度低下を引き起こし好ましくない。一方、滑材の供給量が少ない場合にはトナー成分の感光体上へのフィルミングが発生し、画像流れや中間調の不均一性を招き好ましくない。こうしたことを想定して、例えば、トナー中に粉末状滑材を含有させ感光体表面に供給する場合には、トナー中に0.1〜0.2重量%の含有量が好ましい。
現像装置(4)の構成の一例を図4に基づき説明する。現像剤担持体としての現像ローラ41は、潜像担持体としての感光体ドラム1に近接するようにして配置されており、両者の対向部分に現像領域が形成されるようになっている。上記現像ローラ41には、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒状に形成してなる現像スリーブ43が図示を省略した回転駆動機構によって矢印方向すなわち時計回り方向に回転されるようにして備えられている。
現像スリーブ43内には該現像スリーブ43の表面上に現像剤を穂立ちさせるように磁界を形成する磁石ローラ体44が固定状態で備えられている。このとき現像剤を構成するキャリアは、上記磁石ローラ体44から発せられる磁力線に沿うようにして現像スリーブ43上にチェーン状に穂立ちされるとともに、このチェーン状に穂立ちされたキャリアに対して帯電トナーが付着されて磁気ブラシが形成されるようになっている。形成された磁気ブラシは、現像スリーブ43の回転移送にともなって現像スリーブ43と同方向、すなわち時計回り方向に移送されることとなる。
現像剤の搬送方向すなわち時計回り方向における前記現像領域の上流側部分には、現像剤チェーン穂の穂高さすなわち現像剤の量を規制するドクタブレード45が設置されている。さらに上記現像ローラ41の後方領域には、現像ケーシング46内の現像剤を撹拌させながら現像ローラ41側に汲み上げるスクリュ47が設置されている。
なお、現像装置底部にはスクリュに対向して、トナー濃度センサ48が備えられている。このトナー濃度センサは現像剤の透磁率を検出するセンサであり、透磁率変化により現像剤中のトナーの量を検出することができる。その出力結果により現像装置内へのトナーの補給量が制御される。このトナー濃度センサにて検出されるトナー量から後述する現像剤に対するトナーの被覆率が計算され、現像器内で現像剤が所望の被覆率になるように図示しないトナー補給機構から所定のトナー量が補給される。なお、トナー濃度センサ48は本実施例の透磁率センサに限るものではなく、光学センサなど他の形態でも構わない。
次に本発明に用いられるトナーについて説明する。トナー粒子は少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤からなる混合物を、熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得られる母体粒子に、添加剤をヘンセルミキサー等で混合付着させることによって得られる。
この場合の結着樹脂、着色剤としては、従来からトナー用結着樹脂として利用されてきたものの全てが適用される。結着樹脂では軟化点90〜150℃、ガラス転移温度50〜70℃、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000を示すものが特に好ましい。また、着色剤のトナー粒子における含有量は2〜12%程度が着色力、帯電性維持のバランスを考慮すると最適である。
一方、離型剤としては、公知のもの全てが使用できるが、特にカルナウバワックス、モンタンワックス、及び酸化ライスワックスを単独、又は組み合わせで用いることが好ましい。離型剤の使用量としては、トナー樹脂成分に対して1〜10%の範囲が良く、トナーバインダー中に分散させる前の離型剤の平均体積粒径は特に10〜300μmが好ましい。
また、トナー粒子に外部添加される添加剤としては、酸化チタン、シリカ等の無機微粉体が好ましく、より効率的な帯電付与を与える効果がある。
なおトナーの製法としては粉砕法に限るものではなく、乳化重合法や溶解懸濁法などの重合法を用いても良い。
次に本発明に用いるキャリアの特徴であるが、磁性を有した核体粒子に必要に応じて被覆層を設けたものが広く一般的に用いられる。
核体粒子としては従来より公知の磁性体が使用され、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属やマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合金あるいは化合物が挙げられる。
また、被覆層に用いられる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン;ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン;塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体;スチレン/アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂のようなシリコン樹脂又はその変性品(例えばアルキド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン等);弗素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトポリカーボネート;アミノ樹脂、例えば尿素・ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、本発明におけるキャリア表面のトナーによる被覆率について詳記する。一般に、被覆率とはトナー、キャリアの平均粒径のみを用いて算出されることが多い。この場合、トナーを細密充填した時の最大占有面積を考えて、トナー粒径と同じ半径を持つ円の外接六角形の面積をトナー1個の占有面積として計算するのが一般的である。しかし、トナーとキャリアの平均粒径のみを用いて算出した被覆率では、トナー、キャリアの粒径分布に関わらず平均粒径が同値であれさえすれば、同被覆率となるため、粒径分布を考慮した実粒径の充填状態は計算しきれず正確性に欠ける。
そこで、本発明における被覆率の計算では、トナーキャリアの各粒径分布を考慮した計算法を考案している。即ち、トナー、キャリアの粒径を所定の領域に細分化して、それらの各領域で算出した(トナーの全投影面積)/(キャリアの全表面積)に対して、その総和である(トナーの全実投影面積)/(キャリアの全実表面積)の比率を算出するものである。この算出法によると、より観察状態に近い充填状態が定量化され、トナー、キャリアの実粒径による被覆率を制御するとみなすことができる。
以下に上記被覆率の算出法を詳細に説明する。基本的には、被覆率=(トナーの全投影面積)/(キャリアの全表面積)×100 であるので、まずはトナーの全投影面積、キャリアの全表面積を個々に求める。まず、トナーの全投影面積であるが、トナーの粒径をコールターカウンター等の粒度分布測定器を用いて測定し、小刻みなトナー粒径分布に区切ったヒストグラムデータに集約する。それを各チャンネルとして、各チャンネル毎のトナー代表径Rt(チャンネルの上下端の粒径の平均値)とそのチャンネル領域に含まれるトナーの個数ntを用いて、代表粒径の球の投影面積×個数を求め、その値を全チャンネルの総和をs1とする。
s1=Σ(π(Rt/2)2×nt)となる。
次に各チャンネルの代表粒径の粒子質量×個数を求め、総和をw1とする。
w1=Σ(4/3π(Rt/2)3×σt×nt)となる。ここでσtはトナーの密度を表す。
以上よりs1とw1を用いて、
(トナー1gあたりの全投影面積)=s1×(1g/w1)が導かれる。
次に各チャンネルの代表粒径の粒子質量×個数を求め、総和をw1とする。
w1=Σ(4/3π(Rt/2)3×σt×nt)となる。ここでσtはトナーの密度を表す。
以上よりs1とw1を用いて、
(トナー1gあたりの全投影面積)=s1×(1g/w1)が導かれる。
同様にキャリアの全表面積も、キャリアの粒径をコールターカウンター等の粒度分布測定器を用いて測定し、小刻みなキャリア粒径分布に区切ったヒストグラムデータに集約する。それを各チャンネルとして、各チャンネル毎のキャリア代表径Rc(チャンネルの上下端の粒径の平均値)とそのチャンネル領域に含まれるキャリアの個数ncを用いて、代表粒径の球の表面積×個数を求め、その値を全チャンネルの総和をs2とする。
s2=Σ(4π(Rc/2)2×nc)×ncとなる。
次に各チャンネルの代表粒径の粒子質量×個数を求め、総和をw2とする。
w2=Σ(4/3π(Rc/2)3×σc×nc)となる。ここでσcはキャリアの密度を表す。
以上よりs2とw2を用いて、
(キャリア1gあたりの全表面積)=s2×(1g/w2)が導かれる。
次に各チャンネルの代表粒径の粒子質量×個数を求め、総和をw2とする。
w2=Σ(4/3π(Rc/2)3×σc×nc)となる。ここでσcはキャリアの密度を表す。
以上よりs2とw2を用いて、
(キャリア1gあたりの全表面積)=s2×(1g/w2)が導かれる。
ここで、被覆率Tnは、トナーの全質量Mt、キャリアの全質量Mcとして、
Tn={(トナー1gあたりの全投影面積)×Mt}/{(キャリア1gあたりの全投影面積)×Mc}×100
で表されるため、トナー濃度をC(%)とした時、上記2式を用いて、次に示す式(1)が得られる(C=100×Mt/(Mt+Mc)から、Mt/Mc=C/(100−C)であるため)。
Tn={(トナー1gあたりの全投影面積)×Mt}/{(キャリア1gあたりの全投影面積)×Mc}×100
で表されるため、トナー濃度をC(%)とした時、上記2式を用いて、次に示す式(1)が得られる(C=100×Mt/(Mt+Mc)から、Mt/Mc=C/(100−C)であるため)。
被覆率 Tn=C・St/{(100−C)・Sc}×100 …(式1)
※St:トナー1gあたりの全投影面積
Sc:キャリア1gあたりの全投影面積
C :トナー濃度
※St:トナー1gあたりの全投影面積
Sc:キャリア1gあたりの全投影面積
C :トナー濃度
本実施例におけるトナー帯電量分布測定には、ホソカワミクロン社製Eスパートアナライザーを用いた。測定原理は、音響振動する極性が互いに逆の2枚の電極間にトナー粒子を落下させることにより、トナー粒子を振動させ、また、電極の電界作用によりトナー粒子を電極へ移動させ、この時のトナーの振動数と移動距離をレーザードップラー法で同時に測定することにより、個々の粒子の粒子径と帯電量を算出するものである。
本装置によれば特定の粒子径範囲にある粒子群の帯電量分布を測定できると共に、それら粒子群の総帯電量を容易に測定することができる(E−スパートアナライザーの原理の詳細は、「Japan Hardcopy’90論文集」の101〜104ページを参照)。
(実施形態2)
図5に本発明のプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。
図5のカラー画像形成装置は、いわゆるタンデム方式といわれ、各色毎のプロセスカートリッジ(10)が直列に配置された構成になっている。
各色毎のプロセスカートリッジは、感光体(1)を中心に帯電装置(2)、現像装置(4)、クリーニング装置(6)等から構成される。また各プロセスカートリッジの感光体に対し、露光装置(3)、中間転写装置(5)が配置されており、その他に、用紙搬送部、紙転写装置(8)、定着装置(9)などを備えている。
図5に本発明のプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。
図5のカラー画像形成装置は、いわゆるタンデム方式といわれ、各色毎のプロセスカートリッジ(10)が直列に配置された構成になっている。
各色毎のプロセスカートリッジは、感光体(1)を中心に帯電装置(2)、現像装置(4)、クリーニング装置(6)等から構成される。また各プロセスカートリッジの感光体に対し、露光装置(3)、中間転写装置(5)が配置されており、その他に、用紙搬送部、紙転写装置(8)、定着装置(9)などを備えている。
本発明においては、上述の感光体(1)、帯電装置(2)、現像装置(4)及びクリ−ニング装置(6)等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
次にカラー画像の作像動作について説明する。
各色の画像形成ユニットにおいて矢印方向に回転駆動し潜像担持体である感光体(1)は、帯電装置(2)によって表面が一様に帯電された後、画像信号に基づき駆動点灯する露光装置(3)によって露光されることで静電潜像が形成され、現像装置(4)にて前記静電潜像に応じて感光体上に各色のトナー像が形成される。ここで、感光体および現像剤は実施形態1と同様のものを用いた。
各色の画像形成ユニットにおいて矢印方向に回転駆動し潜像担持体である感光体(1)は、帯電装置(2)によって表面が一様に帯電された後、画像信号に基づき駆動点灯する露光装置(3)によって露光されることで静電潜像が形成され、現像装置(4)にて前記静電潜像に応じて感光体上に各色のトナー像が形成される。ここで、感光体および現像剤は実施形態1と同様のものを用いた。
各画像形成ユニットの感光体上に形成された各色単色毎のトナー像は、中間転写装置(5)である中間転写ベルト上に順次転写されることで中間転写ベルト上に各単色のトナー像が重ねられていく。また、中間転写ベルトに転写されずに感光体上に残留したトナーはクリーニング装置(6)により回収される。
一方、記録材(7)である用紙は、用紙をストックしている給紙カセット(不図示)から用紙搬送部により紙転写装置(8)へ搬送され、前記中間転写ベルト上に重ねられたトナー像は紙転写装置(8)によって用紙上へと転写される。用紙上のトナー像は定着装置(9)によって熱定着されることで、カラー画像が得られる。
前記感光体と露光条件の組み合わせによる効果を確認するために行った実験の結果を以下に示す。これら実施例によって本発明は限定されるものではない。なお、部はすべて重量部である。
(感光体の作成)
直径30mmのアルミニウム基体上に、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を、その順に塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、15μmの電荷輸送層を積層し電子写真感光体Aを作成した。このとき各層の塗工は浸漬塗工法により行なった。
直径30mmのアルミニウム基体上に、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を、その順に塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、15μmの電荷輸送層を積層し電子写真感光体Aを作成した。このとき各層の塗工は浸漬塗工法により行なった。
〔下引き層塗工液〕
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
〔電荷発生層塗工液〕
チタニルフタロシアニン 7部
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 400部
チタニルフタロシアニン 7部
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 400部
電子写真感光体Aに下記組成の保護層塗工液2をスプレー法により塗布、乾燥、硬化し5μmの保護層を積層して電子写真感光体を作製した。このときの硬化条件は紫外線線照射装置としてアイグラフィック社製紫外線照射装置を用い、酸素濃度5%の雰囲気で120W/cmのメタルハライド型紫外線ランプを用いラインスピード8m/minにて紫外線照射を行い感光体Bを作成した。
〔保護層塗工液〕
トリメチロロプロパントリアクリレート(日本化薬社製TMPTA) 10部
上記構造式(化10)の電荷輸送物質 7部
イルガキュア184(日本チバガイギ社ー製) 0.5部
テトラヒドロフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
トリメチロロプロパントリアクリレート(日本化薬社製TMPTA) 10部
上記構造式(化10)の電荷輸送物質 7部
イルガキュア184(日本チバガイギ社ー製) 0.5部
テトラヒドロフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
感光体Bの紫外線照射時の酸素濃度を20%とし感光体Cを作製した。
また現像剤については、表1に示すように、キャリアに対するトナーの被覆率4水準(40%、60%、80%、100%)で作成した。このときトナーの帯電量分布は図6のように被覆率の増加に伴いピーク値が0に近づくように変化する。そこで、q/d分布のうち、−0.1[femtC/μm]以上のトナーの個数をカウントし、全カウント個数(3000個)からの比率を低帯電トナー比率とする。その値も表1に併記する。なお、被覆率は、トナー濃度を調整して、初期現像剤の被覆率を上記式(式1)から求めて設定している。
上記感光体と現像剤の組合わせにて画像出力を行ない、5万枚後の感光体耐久性および出力画像品質について評価を行なった。結果を表2に示す。評価項目は、感光体上のトナーフィルミングと画像における画像欠陥(つぶ状のトナー付着である黒ポチ、および黒スジなどの濃度ムラ)とし、評価は官能評価によるランク付け評価である。ランクは良好な順から◎、○、△、×の4段階とし、△、×は許容できないレベルとした。
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を600Vおよび500Vとした。そのときの|VD|/Pdは30および25[V/μm]である。現像剤は1および2を用いた。そのときの低帯電トナー率は3および7であった。
本実施例では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングはほとんど見られず良好なレベルであり、かつ、つぶ状の黒ポチや濃度ムラなどの画像欠陥もなく良好なレベルであった。特に実施例2においては、フィルミングと画像欠陥がともに◎で、耐久性については非常に良いレベルであった。
(比較例1について)
感光体はAを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例1では、5万枚通紙後において、フィルミングは○で、トナーフィルミングはあまり見られなかったが、つぶ状の黒ポチおよび縦スジの濃度むらなどが多く発生しており、画像欠陥は×であった。このとき感光体の初期からの磨耗量は8[μm]であった。この磨耗による膜厚の減少と表面のキズにより画像欠陥が引き起こされている。
感光体はAを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例1では、5万枚通紙後において、フィルミングは○で、トナーフィルミングはあまり見られなかったが、つぶ状の黒ポチおよび縦スジの濃度むらなどが多く発生しており、画像欠陥は×であった。このとき感光体の初期からの磨耗量は8[μm]であった。この磨耗による膜厚の減少と表面のキズにより画像欠陥が引き起こされている。
(比較例2について)
感光体はCを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例2では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングがやや発生し、フィルミングは△で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが少し見られ、画像欠陥は△で許容できないレベルであった。
感光体はCを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例2では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングがやや発生し、フィルミングは△で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが少し見られ、画像欠陥は△で許容できないレベルであった。
(比較例3について)
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を700Vとした。そのときの|VD|/Pdは35[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例3では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングはほとんど見られれず、フィルミングは◎であったが、つぶ状の黒ポチが画像に多く発生しており、画像欠陥は×で許容できないレベルであった。
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を700Vとした。そのときの|VD|/Pdは35[V/μm]である。現像剤は1を用いた。そのときの低帯電トナー率は3であった。
この比較例3では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングはほとんど見られれず、フィルミングは◎であったが、つぶ状の黒ポチが画像に多く発生しており、画像欠陥は×で許容できないレベルであった。
(比較例4について)
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は3を用いた。そのときの低帯電トナー率は15であった。
この比較例4では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングがやや発生し、フィルミングは△で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが少し見られ、画像欠陥は△で許容できないレベルであった。
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は3を用いた。そのときの低帯電トナー率は15であった。
この比較例4では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングがやや発生し、フィルミングは△で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが少し見られ、画像欠陥は△で許容できないレベルであった。
(比較例5について)
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は4を用いた。そのときの低帯電トナー率は30であった。
この比較例5では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングが大量に発生しており、フィルミングは×で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが多く見られ、画像欠陥は×で許容できないレベルであった。
感光体はBを用い、感光体膜厚は20μm、帯電電位を500Vとした。そのときの|VD|/Pdは25[V/μm]である。現像剤は4を用いた。そのときの低帯電トナー率は30であった。
この比較例5では、5万枚通紙後において、トナーフィルミングが大量に発生しており、フィルミングは×で許容できないレベルであった。また、フィルミングによって引き起こされる縦スジが多く見られ、画像欠陥は×で許容できないレベルであった。
次に、経時における画像品質を評価するために、以下のような実験を行なった。
トナー粒径3水準(4.5、5.5、7.0[μm])、キャリア粒径2水準(35、55[μm])において、前記被覆率が40、60、80[%]となるように現像剤を作成した。そして感光体Bにおいて膜厚3水準(20、25、30[μm])の感光体を作成した。上記現像剤および感光体の組合わせにて、初期から5万枚までの画像出力を行なった。その際に5万枚出力後の画像について、画像評価を行なった。結果を表3に示す。
トナー粒径3水準(4.5、5.5、7.0[μm])、キャリア粒径2水準(35、55[μm])において、前記被覆率が40、60、80[%]となるように現像剤を作成した。そして感光体Bにおいて膜厚3水準(20、25、30[μm])の感光体を作成した。上記現像剤および感光体の組合わせにて、初期から5万枚までの画像出力を行なった。その際に5万枚出力後の画像について、画像評価を行なった。結果を表3に示す。
評価項目は、画像品質のうち、地肌汚れ、粒状性、鮮鋭性を評価した。地肌汚れとは非画像部へのトナー付着度合いを表す。
粒状性とは画像のざらつき感をあらわし、ハイライトから中濃度部にかけてのハーフトーン画像のざらつき感を評価する。
鮮鋭性とは画像の解像性をあらわし、主に文字画像のエッジ部やラインのチリを評価する。
評価は官能評価によるランク付け評価をした。
ランクは良好な順から◎、○、△、×の4段階とし、△、×は許容できないレベルとした。
粒状性とは画像のざらつき感をあらわし、ハイライトから中濃度部にかけてのハーフトーン画像のざらつき感を評価する。
鮮鋭性とは画像の解像性をあらわし、主に文字画像のエッジ部やラインのチリを評価する。
評価は官能評価によるランク付け評価をした。
ランクは良好な順から◎、○、△、×の4段階とし、△、×は許容できないレベルとした。
(実施例5〜10について)
現像剤はトナー粒径が4.5および5.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40および60%になるように調合した。感光体は膜厚が20および24[μm]であった。
この実施例5から10のいずれにおいても、5万枚通紙後の画像品質は、地肌汚れがなく、かつ粒状性、鮮鋭性も良好なレベルであることを確認した。特に、実施例5においては粒状性と鮮鋭性がともに◎で、非常に良いレベルであった。
現像剤はトナー粒径が4.5および5.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40および60%になるように調合した。感光体は膜厚が20および24[μm]であった。
この実施例5から10のいずれにおいても、5万枚通紙後の画像品質は、地肌汚れがなく、かつ粒状性、鮮鋭性も良好なレベルであることを確認した。特に、実施例5においては粒状性と鮮鋭性がともに◎で、非常に良いレベルであった。
(比較例6について)
現像剤はトナー粒径が7.0[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例6においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は×で特に悪く、また鮮鋭性も△で許容レベルではなかった。
現像剤はトナー粒径が7.0[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例6においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は×で特に悪く、また鮮鋭性も△で許容レベルではなかった。
(比較例7について)
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が55[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例7においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は△、鮮鋭性は△でどちらも悪く、許容レベルではなかった。
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が55[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例7においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は△、鮮鋭性は△でどちらも悪く、許容レベルではなかった。
(比較例8について)
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が80[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例8においては、地肌汚れは×で非常に悪く、許容レベルではなかった。また粒状性は○で良いが、鮮鋭性はチリが多く、△で許容レベルではなかった。
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が80[%]であった。感光体は膜厚が20[μm]であった。
この比較例8においては、地肌汚れは×で非常に悪く、許容レベルではなかった。また粒状性は○で良いが、鮮鋭性はチリが多く、△で許容レベルではなかった。
(比較例9について)
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が30[μm]であった。
この比較例9においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は△、鮮鋭性も△でどちらも悪く、許容レベルではなかった。特にドットの再現性が悪く、ハイライト部においてざらつき感が目立った。
現像剤はトナー粒径が4.5[μm]、キャリア粒径が35[μm]で、被覆率が40[%]であった。感光体は膜厚が30[μm]であった。
この比較例9においては、地肌汚れは◎で良好なレベルであったが、粒状性は△、鮮鋭性も△でどちらも悪く、許容レベルではなかった。特にドットの再現性が悪く、ハイライト部においてざらつき感が目立った。
(図1において)
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 露光
4 現像装置
5 転写装置
6 記録紙
7 クリーニング装置
8 除電ランプ
(図2、3において)
1a 導電性支持体
1b 感光層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 保護層
(図4において)
1 感光体ドラム
4 現像装置
41 現像ローラ
43 現像スリーブ
44 磁石ローラ体
45 ドクターブレード
46 現像ケーシング
47 スクリュ
48 トナー濃度センサ
(図5について)
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 中間転写装置
6 クリーニング装置
7 記録材
8 紙転写装置
9 定着装置
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 露光
4 現像装置
5 転写装置
6 記録紙
7 クリーニング装置
8 除電ランプ
(図2、3において)
1a 導電性支持体
1b 感光層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 保護層
(図4において)
1 感光体ドラム
4 現像装置
41 現像ローラ
43 現像スリーブ
44 磁石ローラ体
45 ドクターブレード
46 現像ケーシング
47 スクリュ
48 トナー濃度センサ
(図5について)
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 中間転写装置
6 クリーニング装置
7 記録材
8 紙転写装置
9 定着装置
Claims (14)
- 像担持体と、その像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記像担持体は導電性基体上に少なくとも感光層及び表面保護層とを順次積層してなる電子写真感光体であり、この感光体の表面保護層が少なくとも放射線架橋剤及び電荷輸送物質を主成分とし酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されており、かつ
前記感光体の全膜厚Pd[μm]と感光体表面電位の絶対値|VD|[V]との関係が、|VD|/Pd≦30を満たす
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像装置内のトナーの帯電量分布(q/d)について、−0.1[femtoC/μm]以上のトナーが10個数%未満であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、その像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記像担持体は導電性基体上に少なくとも感光層及び表面保護層とを順次積層してなる電子写真感光体であり、この感光体の表面保護層が少なくとも放射線架橋剤及び電荷輸送物質を主成分とし酸素濃度5%以下の雰囲気で放射線架橋されており、かつ
前記現像装置内のトナーの帯電量分布(q/d)について、−0.1[femtoC/μm]以上のトナーが10個数%未満である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナーの体積平均粒径が、3μm以上6μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記キャリアの体積平均粒径が、20μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記キャリアに対するトナーの被覆率は、20%以上70%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記感光体の全膜厚Pdは、25[μm]以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は導電性基体上に少なくとも感光層及び表面保護層とを順次積層して、かつ、この表面保護層が少なくとも放射線架橋剤、電荷輸送物質及び光重合開始剤を主成分とし酸素濃度5%以下の雰囲気で紫外線架橋されてなる電子写真感光体であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の表面保護層に含有される電荷輸送物質の含有量が、30重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の放射線架橋樹脂は、少なくとも1種の分子量/官能基数が200以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の表面保護層に含まれる放射線架橋樹脂は、少なくとも1種の分子量/官能基数が200以下であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の表面保護層中の電荷輸送物質は、アクリレート若しくはメタクリレート付加物であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は前記像担持体を複数有するカラー画像形成装置であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載の像担持体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカ−トリッジ。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007178570A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Ricoh Co Ltd | 感光体及びその製造方法 |
US7796912B2 (en) | 2007-02-01 | 2010-09-14 | Ricoh Company Limited | Image forming method and apparatus which uses alternating voltage to form an electric field for moving toner |
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-
2003
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