JP2005080458A - モータ制御装置 - Google Patents

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順二 小澤
Kazuya Yasui
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Abstract

【課題】永久磁石モータが回転している状態から起動するに際し、スムーズに起動することを可能としたモータ制御装置の提供。
【解決手段】起動開始直後に空転判別手段18によりモータが回転中であると判断した場合、回転子位置推定手段15において算出されるq軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値の直流成分が所定の範囲内に収束するまで、回転子位置推定手段15の推定ゲイン増大させて推定応答を早めて、直流成分が所定の範囲内に収束した後は推定ゲインを通常状態に戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石モータの制御装置に関する。
従来、永久磁石モータ回転子の磁気特極性を利用し、回転子位置を把握したモータ制御装置が知られており(例えば、特許文献1参照)、その構成例を図6に示す。
図6に示すように、モータ制御装置は、高周波電流指令重畳手段11と、電流制御手段12と、電圧指令座標変換手段13と、電流座標変換手段14と、回転子位置推定手段15とから構成され、永久磁石モータ1を駆動するインバータ部2に適用される。
高周波電流重畳手段11は、モータ1のモータ回転子の回転周波数と異なる高周波成分の回転電流指令を、トルクを出力するために必要なd軸電流指令及びq軸電流指令IdRef1,IqRef1にそれぞれ重畳する。ここに、q軸は回転子突方向であり、d軸は回転子突方向と直角の方向である。
電流制御手段12は、電流座標変換手段14からの出力であるモータ1のd軸電流およびq軸電流の実際値Id,Iqが、高周波電流指令重畳手段11から出力される電流指令値IdRef2,IqRef2に追従するように、インバータ2の出力のd軸電圧指令とq軸電圧指令を操作する。
電圧指令座標変換手段13は、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefを、回転子位置推定手段15からの出力であるモータ回転子の位置推定値θhを用いて、インバータ2の3相電圧指令Vu,Vv,Vwに変換し、インバータ部2に与える。
電流座標変換手段14は、モータ1の3相電流(3相のうち2相の電流検出値)Iu,Iwを、回転子位置推定手段15からの出力であるモータ回転子の位置推定値θhを用いて、dq座標軸での値である上記d軸電流およびq軸電流の実際値Id,Iqに変換する。
回転子位置推定手段15は、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefと、電流座標変換手段14からの出力であるd軸電流およびq軸電流の実際値Id,Iqとを用いて、それぞれの入力の値の高周波電流指令重畳手段11で重畳した高周波電流の周波数成分をバンドパスフィルタ(BPF)15aで抽出し、かつこのq軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分との積を掛算器15bで求め、この積からd軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分との積を減じた値を算出し、この算出値の直流成分Hがゼロとなるようにモータ回転子の回転速度推定値ωhをPI制御器15cにて補正して出力すると共に、モータ回転子の回転速度推定値の時間積分値を積分器15dで求め、該積分値を上記モータ回転子の位置推定値θhとして出力する。
特開2001−339999号公報
しかしながら、上記従来装置において回転子位置推定手段15は、PI制御器15cのゲインが固定とされているため、永久磁石モータ1が回転している状態から起動する際には回転子位置推定手段15における回転子位置推定の制御ゲインが低いと推定値が収束しないことがある。このような場合、電流制御不安定となり、望まざるトルク発生し、最悪の場合過電流保護動作により、再起動できなくなる。
本発明の目的は、永久磁石モータが回転している状態から起動するに際し、スムーズに起動することを可能としたモータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、モータ回転子に磁気突極性を有し、直流電力を交流電力に変換するインバータからの出力が供給される永久磁石モータに適用されるモータ制御装置において、
前記モータ回転子の回転周波数と異なる高周波成分の回転電流指令を、トルクを出力するために必要な回転子突方向に係るd軸電流指令及び前記回転子突方向と直角方向に係るq軸電流指令にそれぞれ重畳する高周波電流指令重畳手段と、
前記モータのd軸電流及びq軸電流の実際値が前記高周波電流指令重畳手段から出力される電流指令値に追従するように、前記インバータの出力のd軸電圧指令とq軸電圧指令を操作する電流制御手段と、
d軸電圧指令及びq軸電圧指令とd軸電流とq軸電流の実際値を用いて、それぞれの入力の値の前記高周波電流指令重畳手段で重畳した高周波電流の周波数成分を抽出し、かつ当該q軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値を算出し、当該算出値の直流成分がゼロとなるように前記モータ回転子の回転速度推定値を補正して出力すると共に、前記モータ回転子の回転速度推定値の時間積分値を前記モータ回転子の位置推定値として出力する回転子位置推定手段と、
この回転子位置推定手段による前記モータ回転子の位置推定値を用いて、前記電流制御手段からの出力であるd軸電圧指令及びq軸電圧指令を、3相電圧指令に変換する電圧指令座標変換手段と、
前記モータの3相電流を前記モータ回転子の位置推定値を用いて、dq軸座標軸での値である前記d軸電流およびq軸電流に変換する電流座標変換手段と、
起動開始の直後に前記モータに流れ込む電流がゼロを含む所望の値となるように電流フィードバック制御を実施し、この時の出力電圧指令が所定量以上となっていた場合に前記モータが回転中であると判断する空転判別手段と、
起動開始直後に空転判別手段により前記モータが回転中であると判断した場合、前記回転子位置推定手段において算出されるq軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値の直流成分が所定の範囲内に収束するまで、前記回転子位置推定手段の推定ゲイン増大させて推定応答を早めて、直流成分が所定の範囲内に収束した後は推定ゲインを通常状態に戻す制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、起動から一定時間の間は電流基準を0とした電流フィードバック制御のみ実施し、その間の電圧ベクトル振幅が一定値以上であれば、永久磁石モータが空転中であると判断して高調波重畳時の回転子位置推定のゲインを大きくして高速に位置推定を行うことにより、永久磁石モータが高速に回転している状態でも、スムーズに起動することができる。
以上のように本発明によれば、永久磁石モータが回転している状態から起動するに際し、スムーズに起動することを可能としたモータ制御装置を提供できるものである。
(第1実施形態)
本発明による第1実施形態のモータ制御装置を、図1及び図2を参照して説明する。図1において図6の回路要素と同一の回路要素には同一符号を付して示している。
図1に示すように、本実施形態のモータ制御装置は、高周波電流指令重畳手段11と、電流制御手段12と、電圧指令座標変換手段13と、電流座標変換手段14と、回転子位置推定手段15′と、動作指令手段16と、電流基準信号切換手段17と、空転検出手段18と、推定ゲイン切換手段19とから構成され、永久磁石モータ1を駆動するインバータ部2に適用される。
ここに、回転子位置推定手段15′は、図6にて示した回転子位置推定手段15に、推定完了設定手段15a及び比較器15bを付加したものであり、回転子位置推定手段15の機能と共に、推定完了設定手段15a及び比較器15bによる機能を奏する。すなわち、q軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分との積からd軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分との積を減じた値である直流成分Hが推定完了設定手段15aにより設定された値よりも小さくなると、動作指令手段16からの出力HI_GAINがOFFとなりゲインG1により回転子位置推定が行われる。
動作指令手段16は、起動時における起動指令START、回転子位置推定手段15′からの出力H_LEVEL及び空転検出手段18からのFRUN信号を入力すると共に高周波電流重畳手段11に対する高周波重畳指令HF_ON、電流基準信号切換手段17に対する切換信号0_CURR、推定ゲイン切換手段19に対する指令HI_GAINを出力する。
電流基準信号切換手段17は、高周波電流指令重畳手段11と電流制御手段12との間に設けられ、電流制御手段12に与える電流基準IdRef2、IdRef2を、そのまま又は0に切換える。
空転検出手段18は、ベクトル振幅演算部18a、空転検出設定手段18b及び比較器18cを有し、振幅値E1_Rを下記式1にて求め、当該振幅値E1_Rが空転検出設定手段18bにより設定された値より大きければ、空転検出手段18よりFRUN信号を出力する。
Figure 2005080458
推定ゲイン切換手段19は、動作指令手段16からの指令HI_GAINに応動し、通常時ゲイン設定手段19aと空転起動時ゲイン設定手段19bとを切換えて、回転子位置推定手段15′のPI制御器15cにゲインG1,G2を選択的に与える。この場合、ゲインは、G1<G2の関係となっており、空転時には回転子位置推定が早く収束するように設定されている。
上記のように構成された本実施形態のモータ制御装置においては、起動時に、起動指令STARTが動作指令手段16に入力されると、動作指令手段16は、図2に示すように、時間t_OC間、電流基準信号切換手段17に対する切換信号0_CURRを1にする。
これにより、高周波電流指令重畳手段11から出力され電流制御手段12に与える電流基準IdRef2、IdRef2は0となる。
この際、永久磁石モータが空転状態であれば、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefは、逆起電圧の逆位相の値となり、空転検出手段18においてその振幅値E1_Rが上記式のように求められる。
空転検出手段18において、振幅値E1_Rが空転検出設定手段18bにより設定された値より大きければ、図2に示すように、FRUN信号が動作指令手段16に出力される。
動作指令手段16は、図2に示すようにt_0C経過後、高周波電流重畳手段11に対して高周波重畳指令HF_ONとともに、回転子位置推定手段15においてHの値が推定完了設定手段15aにより設定された値よりも大きい期間、推定ゲイン切換手段19に対してHI_GAIN信号を出力する。
これにより、推定ゲイン切換手段19は、通常時ゲイン設定手段19aに設定されたゲインG1から空転起動時ゲイン設定手段19bに設定されたゲインG2に切り換え、回転子位置推定手段15′のPI制御器15cに与える。回転子位置推定手段15′は、空転起動時ゲイン設定手段19bに設定されたゲインG2にて回転子位置推定が行われる。
一方、回転子位置推定手段15において直流成分Hの値が、推定完了設定手段15aにより設定された値よりも小さくなると、動作指令手段16からの出力HI_GAINがOFFとなり、回転子位置推定手段15′は、通常時ゲイン設定手段19aに設定されたゲインG1により回転子位置推定が行われる。
以上のように本実施形態のモータ制御装置では、起動から一定時間の間は電流基準を0とした電流フィードバック制御のみ実施し、その間の電圧ベクトル振幅が一定値以上であれば、永久磁石モータ1が空転中であると判断して高調波重畳時の回転子位置推定のゲインを大きくして高速に位置推定を行う。これにより、永久磁石モータ1が高速に回転している状態でも、スムーズに起動することができる。
(第2実施形態)
本発明による第1実施形態のモータ制御装置を、図3を参照して説明する。図3において図1、図6の回路要素と同一の回路要素には同一符号を付して示している。
図3に示すように、本実施形態のモータ制御装置は、高周波電流指令重畳手段11と、電流制御手段12と、電圧指令座標変換手段13と、電流座標変換手段14と、回転子位置推定手段15と、動作指令手段16と、電流基準信号切換手段17と、空転検出手段18と、推定ゲイン切換手段19′とから構成され、永久磁石モータ1を駆動するインバータ部2に適用される。
推定ゲイン切換手段19′は、動作指令手段16からの出力HI_GAINがONとなってからt_hg経過後、OFFとなりようにt_hgワンショット回路19cを有し、このt_hg経過後に、通常時ゲイン設定手段19aと空転起動時ゲイン設定手段19bとを切換えて、回転子位置推定手段15′のPI制御器15cにゲインG1,G2を選択的に与える。ゲインはG1<G2の関係であり、空転時には回転子位置推定が早く収束するように設定されている。
上記のように構成された本実施形態のモータ制御装置においては、起動時に、起動指令STARTが動作指令手段16に入力されると、動作指令手段16は、時間t_OC間、電流基準信号切換手段17に対する切換信号0_CURRを1にする。
これにより、高周波電流指令重畳手段11から出力され電流制御手段12に与える電流基準IdRef2、IdRef2は0となる。
この際、モータ1が空転状態であれば、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefは、逆起電圧の逆位相の値となり、空転検出手段18においてその振幅値E1_Rが前記式1のように求められる。
振幅値E1_Rが、空転検出設定手段18bにより設定された値より大きければ、空転検出手段18よりFRUN信号が出力され、動作指令手段16からt_0C経過後、高周波電流重畳手段11に対して高周波重畳指令HF_ONとともに、回転子位置推定手段15において、あらかじめ設定されたt_hg時間、推定ゲイン切換手段19に対してHI_GAIN信号を出力する。
これにより、推定ゲイン切換手段19′は、通常時ゲイン設定手段19aに設定されたゲインG1から、空転起動時ゲイン設定手段19bに設定されたゲインG2に切換えて回転子位置推定に用いられる。
動作指令手段16からの出力HI_GAINがONとなってからt_hg経過後、OFFとなりゲインG1により回転子位置推定が行われる。
以上のように本実施形態のモータ制御装置では、起動から一定時間の間は電流基準を0とした電流フィードバック制御のみ実施し、その間の電圧ベクトル振幅が一定値以上であれば、永久磁石モータ1が空転中であると判断して高調波重畳時の回転子位置推定のゲインを大きくして高速に位置推定を行う。これにより、永久磁石モータ1が高速に回転している状態でも、スムーズに起動することができる。
また、推定ゲイン切換手段19′のt_hgワンショット回路19cにより、推定ゲインを増大させて推定応答を早めた後は、推定ゲインは通常状態に戻すことができる。
(第3実施形態)
本発明による第3実施形態のモータ制御装置を、図4を参照して説明する。図3において図1、図3及び図6の回路要素と同一の回路要素には同一符号を付して示している。
図4に示すように、本実施形態のモータ制御装置は、高周波電流指令重畳手段11と、電流制御手段12と、電圧指令座標変換手段13と、電流座標変換手段14と、回転子位置推定手段15′と、動作指令手段16と、電流基準信号切換手段17と、空転検出手段18と、高周波電流指令切換手段20とから構成され、永久磁石モータ1を駆動するインバータ部2に適用される。
高周波電流指令切換手段20は、回転子位置推定手段15′において直流成分Hの値が推定完了設定手段15aにより設定された値よりも大きい期間に入力されるHF_SEL信号に応動し、通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された高周波電流指令HF1から空転起動時設定手段20bに設定された高周波電流指令HF2に切換るものである。この場合、高周波電流指令はHF1<HF2の関係で空転からの時起動時には回転子位置推定手段15′において回転子位置推定が早く収束するように設定されている。
上記のように構成された本実施形態のモータ制御装置においては、起動時に、起動指令STARTが動作指令手段16に入力されると、動作指令手段16は、時間t_OC間、電流基準信号切換手段17に対する切換信号0_CURRを1にする。
これにより、高周波電流指令重畳手段11から出力され電流制御手段12に与える電流基準IdRef2、IdRef2は0となる。
この際、永久磁石モータが空転状態であれば、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefは、逆起電圧の逆位相の値となり、空転検出手段18においてその振幅値E1_Rが上記式1のように求められる。
振幅値E1_Rが空転検出設定手段18bにより設定された値より大きければ、空転検出手段18よりFRUN信号が出力され、動作指令手段16からt_0C経過後、高周波電流重畳手段11に対して高周波重畳指令HF_ONとともに、回転子位置推定手段15′において直流成分Hの値が、推定完了設定手段15aにより設定された値よりも大きい期間、高調波電流指令切換手段20に対してHF_SEL信号を出力する。
高調波電流指令切換手段20は、このHF_SEL信号に応動し、通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された高周波電流指令HF1から空転起動時設定手段20bに設定された高周波電流指令HF2に切換る。
回転子位置推定手段15′において直流成分Hの値が推定完了設定手段15aにより設定された値よりも小さくなると、動作指令手段16からの出力HF_SELがOFFとなり、通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された通常時の高周波電流指令が印加される。
以上のように本実施形態のモータ制御装置では、起動から一定時間の間は電流基準を0とした電流フィードバック制御のみ実施し、その間の電圧ベクトル振幅が一定値以上であれば永久磁石モータ1が空転中であると判断して高調波重畳時の高周波電流指令を大きくして高速に位置推定を行っている。
これにより、永久磁石モータ1が高速に回転している状態でもスムーズに起動することができ、通常時は最小の高周波電流指令とすることにより高周波による振動、騒音を最小限とすることが出来る。
(第4実施形態)
本発明による第4実施形態のモータ制御装置を、図5を参照して説明する。図3において図1、図3、図4及び図6の回路要素と同一の回路要素には同一符号を付して示している。
図5に示すように、本実施形態のモータ制御装置は、高周波電流指令重畳手段11と、電流制御手段12と、電圧指令座標変換手段13と、電流座標変換手段14と、回転子位置推定手段15と、動作指令手段16と、電流基準信号切換手段17と、空転検出手段18と、高周波電流指令切換手段20′とから構成され、永久磁石モータ1を駆動するインバータ部2に適用される。
高周波電流指令切換手段20′は、動作指令手段16から高周波電流重畳手段11に対して高周波重畳指令HF_ONが出力され、また高調波電流指令切換手段20′に対しHF_SEL信号を、t_hgワンショット回路20cによりあらかじめ設定されたt_hg時間出力したとき、通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された高周波電流指令HF1から空転起動時設定手段20bに設定された高周波電流指令HF2に切換るものである。この場合、高周波電流指令はHF1<HF2の関係で空転からの時起動時には回転子位置推定手段15において回転子位置推定が早く収束するように設定されている。
上記のように構成された本実施形態のモータ制御装置においては、起動時に、起動指令STARTが動作指令手段16に入力されると、動作指令手段16は、時間t_OC間、電流基準信号切換手段17に対する切換信号0_CURRを1にする。
これにより、高周波電流指令重畳手段11から出力され電流制御手段12に与える電流基準IdRef2、IdRef2は0となる。
この際、永久磁石モータが空転状態であれば、電流制御手段12からの出力であるd軸電圧指令およびq軸電圧指令VdRef,VqRefは、逆起電圧の逆位相の値となり、空転検出手段18においてその振幅値E1_Rが上記式1のように求められる。
振幅値E1_Rが、空転検出設定手段18bにより設定された値より大きければ、空転検出手段18よりFRUN信号が出力され、動作指令手段16からt_0C経過後、高周波電流重畳手段11に対して高周波重畳指令HF_ONとともに、回転子位置推定手段15において、あらかじめ設定されたt_hg時間、高調波電流指令切換手段20に対してHF_SEL信号を出力する。
こりにより、高調波電流指令切換手段20′は、通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された高周波電流指令HF1から空転起動時設定手段20bに設定された高周波電流指令HF2に切換る。
動作指令手段16からの出力HF_SELがONとなってからt_hg経過後、OFFとなり通常時に高周波電流重畳手段11により印加される高周波電流を設定手段20aに設定された通常時の高周波電流指令が印加される。
以上のように本実施形態のモータ制御装置では、起動から一定時間の間は電流基準を0とした電流フィードバック制御のみ実施し、その間の電圧ベクトル振幅が一定値以上であれば永久磁石モータ1が空転中であると判断して高調波重畳時の高周波電流指令を大きくして高速に位置推定を行っている。
これにより、永久磁石モータ1が高速に回転している状態でもスムーズに起動することができ、通常時は最小の高周波電流指令とすることにより高周波による振動、騒音を最小限とすることが出来る。
また、高周波電流指令切換手段20′のt_hgワンショット回路20cの作用により高周波電流指令を増大させて推定応答を早めた後は、高周波電流指令値を通常の状態に戻すことができる。
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
本発明によるモータ制御装置の第1実施形態を示すブロック図。 本発明によるモータ制御装置の第1実施形態におけるシーケンス図。 本発明によるモータ制御装置の第2実施形態を示すブロック図。 本発明によるモータ制御装置の第3実施形態を示すブロック図。 本発明によるモータ制御装置の第4実施形態を示すブロック図。 従来のモータ制御装置の一例を示すブロック図。
符号の説明
1…永久磁石モータ、2…インバータ、11…高周波電流指令重畳手段、12…電流制御手段、13…電圧指令座標変換手段、14…電流座標変換手段、15…回転子位置推定手段、15a…推定完了設定手段、16…動作指令手段、17…電流基準信号切換手段、18…空転検出手段、18a…ベクトル振幅演算部、18b…空転検出設定手段、18c…比較器、19…推定ゲイン切換手段、19a…通常時ゲイン設定手段、19b…空転時ゲイン設定手段、20…高周波電流指令切換手段、20a…通常時高周波電流設定手段、20b…空転時高周波電流設定手段。

Claims (4)

  1. モータ回転子に磁気突極性を有し、直流電力を交流電力に変換するインバータからの出力が供給される永久磁石モータに適用されるモータ制御装置において、
    前記モータ回転子の回転周波数と異なる高周波成分の回転電流指令を、トルクを出力するために必要な回転子突方向に係るd軸電流指令及び前記回転子突方向と直角方向に係るq軸電流指令にそれぞれ重畳する高周波電流指令重畳手段と、
    前記モータのd軸電流及びq軸電流の実際値が前記高周波電流指令重畳手段から出力される電流指令値に追従するように、前記インバータの出力のd軸電圧指令とq軸電圧指令を操作する電流制御手段と、
    d軸電圧指令及びq軸電圧指令とd軸電流とq軸電流の実際値を用いて、それぞれの入力の値の前記高周波電流指令重畳手段で重畳した高周波電流の周波数成分を抽出し、かつ当該q軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値を算出し、当該算出値の直流成分がゼロとなるように前記モータ回転子の回転速度推定値を補正して出力すると共に、前記モータ回転子の回転速度推定値の時間積分値を前記モータ回転子の位置推定値として出力する回転子位置推定手段と、
    この回転子位置推定手段による前記モータ回転子の位置推定値を用いて、前記電流制御手段からの出力であるd軸電圧指令及びq軸電圧指令を、3相電圧指令に変換する電圧指令座標変換手段と、
    前記モータの3相電流を前記モータ回転子の位置推定値を用いて、dq軸座標軸での値である前記d軸電流およびq軸電流に変換する電流座標変換手段と、
    起動開始の直後に前記モータに流れ込む電流がゼロを含む所望の値となるように電流フィードバック制御を実施し、この時の出力電圧指令が所定量以上となっていた場合に前記モータが回転中であると判断する空転判別手段と、
    起動開始直後に空転判別手段により前記モータが回転中であると判断した場合、前記回転子位置推定手段において算出されるq軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値の直流成分が所定の範囲内に収束するまで、前記回転子位置推定手段の推定ゲイン増大させて推定応答を早めて、直流成分が所定の範囲内に収束した後は推定ゲインを通常状態に戻す制御手段と
    を具備することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、起動開始直後に前記空転判別手段により前記モータが回転中であると判断した場合、一定時間、前記回転子位置推定手段の推定ゲインを増大させて推定応答を早めた後、推定ゲインを通常状態に戻す手段を具備することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、起動開始直後に前記空転判別手段により前記モータが回転中であると判断した場合、前記回転子位置推定手段において算出されるq軸電圧高周波成分とq軸電流高周波成分の積から、d軸電圧高周波成分とd軸電流高周波成分の積を減じた値の直流成分が所定の範囲内に収束するまで、前記高周波電流指令重畳手段で重畳する高周波電流指令を増大させて推定応答を早めて、前記直流成分が所定の範囲内に収束した後は高周波電流指令を通常の状態に戻す手段を具備することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 前記制御手段は、起動開始直後に前記空転判別手段により前記モータが回転中であると判断した場合、一定時間、前記高周波電流指令重畳手段で重畳する高周波電流指令を増大させて推定応答を早めた後、高周波電流指令値を通常の状態に戻す手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
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