JP6695497B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータの駆動を制御するモータ制御装置に関する。
従来のモータ制御装置の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたモータ制御装置は、d軸電流指令値、q軸電流指令値、永久磁石モータの巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数を含む複数のパラメータを用いて、永久磁石モータに印加する電圧の指令値を算出する電圧指令値作成器を備えている。特許文献1には、永久磁石モータを起動する際の手順として、次のように開示されている。
(1)位置決めモードとして、モータ制御装置は、上位コントローラから与えられるd軸電流指令値およびq軸電流指令値に基づいて電圧指令値作成器が決定した電圧指令値に基づいて、永久磁石モータに電圧を印加する。
(2)次に、同期運転モードとして、モータ制御装置は、d軸電流指令値を一定値のままとして、インバータの周波数指令値を増加させ、ある回転数まで加速する。
(3)次に、位置センサレスモードとして、モータ制御装置は、磁極位置の推定値もしくは磁極位置センサ等による回転角度位置の情報を用いて運転する。
特許文献1では、上記(1)および(2)のモードにおいてはインバータ周波数指令値を積分して、上記(3)のモードにおいては検出周波数を積分して、永久磁石モータの磁極位置を推定している。上記(1)〜(3)の全てのモードにおいて、モータ制御装置は、磁極位置または推定磁極位置を制御軸として、永久磁石モータを運転している。
特許第4729356号公報
特許文献1に開示された方法では、永久磁石モータに印加する電圧を設定する際、永久磁石モータの巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値が必要となる。巻線インダクタンスは磁気飽和により取り得る値が変化する。また、巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数は、温度および製造ばらつきにより、取り得る値が変化する。また、巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数には回転位置に依存した高調波が含まれる場合もある。その結果、永久磁石モータを安定に駆動することができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、モータを安定に駆動するモータ制御装置を提供するものである。
本発明に係るモータ制御装置は、電圧指令値に対応してモータに電圧を印加する電力変換回路と、前記電力変換回路から前記モータに供給される電流を検出した値である電流検出値を出力する電流検出手段と、前記電圧指令値を調整する制御部と、を有し、前記制御部は、前記モータに印加される電圧の基になる電流指令値に対応して前記電圧指令値を算出する電流制御器と、前記電圧指令値および前記電流検出値に基づいて、前記モータで生じる磁束を推定した値である推定磁束と、前記モータの角速度を推定した値である推定角速度とを出力する磁束推定器と、前記推定磁束が磁束指令値になるように前記電流指令値を調整する磁束制御器と、前記推定角速度が角速度指令値になるように前記電流指令値を調整する速度制御器と、を有し、前記制御部は、前記電流指令値の調整に適用される制御器として、前記速度制御器の適用の有無と前記磁束制御器の適用の有無との組み合わせを切り替え、前記速度制御器および前記磁束制御器のいずれも適用しない同期電流モードから、前記速度制御器を適用しないが前記磁束制御器を適用する同期磁束モードに切り替えた後、前記速度制御器および前記磁束制御器を適用するモードに切り替えるものである。
本発明は、同期磁束モードの後、電流指令値に対して速度制御および磁束制御による調整を行うモードに遷移することで、印加する電圧の算出に巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値が不要であり、これらの値の変化および高調波による影響を抑制し、モータを安定に駆動することができる。
本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置の一構成例を示すブロック図である。 図1に示した電力変換回路の一構成例を示す回路図である。 制御モードが同期電流モードおよび同期磁束モードである場合における磁束推定器の一構成例を示す図である。 制御モードが位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードである場合における磁束推定器の一構成例を示す図である。 図1に示したd軸側の電流制御器の一構成例を示す図である。 図1に示したq軸側の電流制御器の一構成例を示す図である。 図1に示した速度制御器の一構成例を示す図である。 図1に示した磁束制御器の一構成例を示す図である。 図1に示したモータ制御装置が永久磁石モータを起動する際、およびその後における各制御モードの遷移を示す簡略図である。 図1に示したモード切替スイッチによる切替動作の手順を示すフローチャートである。
実施の形態1.
本実施の形態1のモータ制御装置の構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るモータ制御装置の一構成例を示すブロック図である。モータ制御装置1は、3相電圧指令値(Vu,Vv,Vw)にしたがって電圧を永久磁石モータ(PM(Permanent Magnet)モータ)6に印加する電力変換回路5と、電力変換回路5から永久磁石モータ6に供給される電流からd軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcを求め、これらの電流検出値を入力として演算を行って3相電圧指令値(Vu,Vv,Vw)を電力変換回路5に出力する制御部2とを有する。電力変換回路5から永久磁石モータ6に供給される3相の交流電流のうち、U相電流Iuを検出するモータ電流検出手段7aが設けられている。また、永久磁石モータ6に供給される3相の交流電流のうち、W相電流Iwを検出するモータ電流検出手段7bが設けられている。なお、3相の交流電流のうち、任意の2相、もしくは3相全てを検出してもよい。
図2は、図1に示した電力変換回路5の一構成例を示す回路図である。図2に示すように、電力変換回路5は、インバータ21と、直流電圧源20と、ドライバ回路23とを有する構成である。インバータ21は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)およびパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体素子を複数有する構成である。U相、V相、W相の上下アームのそれぞれに半導体素子が用いられている。各相の上下アームの接続点が永久磁石モータ6へ配線されている。インバータ21は、ドライバ回路23が出力するパルス状のPWM(Pulse Width Modulation)パルス信号22a、22b、22cに応じてスイッチング動作する。電力変換回路5は、直流電圧源20をスイッチングすることで、任意の周波数の交流電圧を永久磁石モータ6に印加してモータを駆動する。
制御部2は、3φ/dq変換器8と、磁束推定器10と、モード切替スイッチ16a〜16cと、速度制御器(ASR(Automatic Speed Regulator))14と、磁束制御器15と、電流制御器42、43と、dq/3φ変換器4と、積分器9とを有する。3φ/dq変換器8は、モータ電流検出手段7a、7bが検出したU相電流Iu、W相電流Iwに対して推定磁束の方向である制御軸位相θdcを用いて、3相軸から制御軸へ座標変換してd軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcを求める。
電流制御器42はd軸側の電流制御器であり、電流制御器43はq軸側の電流制御器である。電流制御器42、43は、入力される電流指令値に対応して電圧指令値を算出する。電流指令値は永久磁石モータ6に印加される電圧の基になる値である。電流制御器42、43の構成の詳細は後述する。制御部2は、プログラムを記憶するメモリと、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)およびDSP(Digital Signal Processor)等の演算制御機能を備えた演算処理部とを有する半導体集積回路で構成される。制御部2は、例えば、マイクロコンピュータである。
本実施の形態1におけるモータ制御装置1は、永久磁石モータ6の制御に関して、複数種のモードを有する。例えば、制御部2は、電流制御器42、43に入力する電流指令値の調整に、磁束制御器15を適用しないモードと、磁束制御器15を適用するモードと、速度制御器14を適用するモードと、速度制御器14を適用しないモードとを有する。制御部2は、これら複数種のモードを用いて、速度制御器14の適用の有無と磁束制御器15の適用の有無との組み合わせを切り替える。以下では、速度制御の有無と磁束制御の有無とを組み合わせたモードを、制御モードと称する。制御モードには、位置フィードバックを行わないモードと、位置フィードバックを行うモードとがある。位置フィードバックを行わないモードは、同期電流モードと、同期磁束モードとを含む。同期電流モードは、電流指令値の調整に、速度制御器14および磁束制御器15のいずれも適用しないモードである。同期磁束モードは、電流指令値の調整に、速度制御器14を適用しないが磁束制御器15を適用するモードである。位置フィードバックを行うモードは、位置センサレス第1モードと、位置センサレス第2モードとを含む。位置センサレス第1モードは、電流指令値の調整に、速度制御器14を適用するが磁束制御器15を適用しないモードである。位置センサレス第2モードは、電流指令値の調整に、速度制御器14および磁束制御器15を適用するモードである。制御部2は、制御モードに対応してモード切替スイッチ16a〜16cを切り替える。
モード切替スイッチ16a〜16cは、同期電流モード、同期磁束モード、位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードの制御モードに対応して、接続を切り替える。具体的には、制御モードが同期電流モードの場合、モード切替スイッチ16a〜16cは、接続先を図1に示すA端子に接続する。制御モードが同期磁束モードの場合、モード切替スイッチ16a〜16cは、接続先を図1に示すB端子に接続する。制御モードが位置センサレス第1モードの場合、モード切替スイッチ16a〜16cは、接続先を図1に示すC端子に接続する。制御モードが位置センサレス第2モードの場合、モード切替スイッチ16a〜16cは、接続先を図1に示すD端子に接続する。
なお、図1では、モード切替スイッチ16a、16bにおいて、A端子およびB端子は共通の端子であり、C端子およびD端子は共通の端子である。また、モード切替スイッチ16cにおいて、A端子とC端子は共通の端子である。図1は、説明のために、モード切替スイッチ16a〜16cを模式的に機械的なスイッチとして表している。モード切替スイッチ16a〜16cは、制御部2の演算処理部がプログラムを実行することで、モータ制御装置1に構成される。また、制御部2の演算処理部がプログラムを実行することで、3φ/dq変換器8、dq/3φ変換器4、積分器9、磁束推定器10、速度制御器14、磁束制御器15および電流制御器42、43が、モータ制御装置1に構成されてもよい。さらに、これらの構成のうち、一部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用回路であってもよい。例えば、3φ/dq変換器8、dq/3φ変換器4、積分器9、磁束推定器10、速度制御器14、磁束制御器15および電流制御器42、43のそれぞれが、専用回路で構成され、制御部2とは別に設けられていてもよい。ただし、これらの構成は制御部2と同じプリント基板に設けられていることが望ましい。
図1に示すように、磁束制御器15において、入力側に減算器11eが設けられ、出力側にはモード切替スイッチ16cが接続されている。モード切替スイッチ16cのB端子がモード切替スイッチ16bのA端子およびB端子と接続されている。モード切替スイッチ16aの出力側に減算器11dが設けられている。速度制御器14において、入力側に減算器11dが接続され、出力側にモード切替スイッチ16bのC端子およびD端子が接続されている。モード切替スイッチ16bは減算器11cを介して電流制御器43と接続されている。モード切替スイッチ16cのD端子は減算器11bを介して電流制御器42と接続されている。
磁束推定器10は、d軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcと、d軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqとを入力として、永久磁石モータ6の推定磁束Φ1および推定角速度ω1を演算によって算出する。速度制御器14は、位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードにおいて、角速度指令値ωと推定角速度ω1との差を減算器11dで求め、この差の値がゼロになるようにq軸電流指令値Iqを調整する。
磁束制御器15は、同期磁束モードにおいて、磁束指令値Φと推定磁束Φ1との差の値が減算器11eから入力されると、この差の値がゼロになるようにq軸電流指令値Iqを調整する。磁束制御器15は、位置センサレス第2モードにおいて、磁束指令値Φと推定磁束Φ1との差の値が減算器11eから入力されると、この差の値がゼロになるようにd軸電流指令値Idを調整する。
電流制御器42は、d軸電流指令値Idとd軸電流検出値Idcとの差を求め、この差の値がゼロになるようにd軸電圧指令値Vdを出力する。電流制御器43は、q軸電流指令値Iqとq軸電流検出値Iqcとの差を求め、この差の値がゼロになるようにq軸電圧指令値Vqを出力する。dq/3φ変換器4は、d軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqの制御軸から3相軸へ座標変換して永久磁石モータ6に印加する3相電圧指令値(Vu,Vv,Vw)を出力する。
次に、制御部2に含まれる構成のうち、主要な構成について詳しく説明する。
[磁束推定器10]
図1に示した磁束推定器10の構成を説明する。
磁束推定器10は、d軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcを3φ/dq変換器8から受け取り、d軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqを電流制御器42、43から受け取る。磁束推定器10は、d軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcとd軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqとを用いて、永久磁石モータ6に生じる磁束および永久磁石モータ6の角速度を推定する。磁束推定器10は、推定した磁束である推定磁束Φ1と、推定した角速度である推定角速度ω1とを出力する。
位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードでは、積分器9が推定角速度ω1を積分することで、永久磁石モータ6の推定磁束の方向である制御軸位相θdcを推定する。制御軸位相θdcは、dq/3φ変換器4と3φ/dq変換器8に入力され、各ブロックの演算に用いられる。
図3は、制御モードが同期電流モードおよび同期磁束モードである場合における磁束推定器の一構成例を示す図である。制御モードが同期電流モードおよび同期磁束モードである場合、モード切替スイッチ16aはA端子およびB端子と接続する。磁束推定器10には、モード切替スイッチ16aを介して角速度指令値ωが入力される。
磁束推定器10は、式(1)にしたがって、d軸上の推定磁束であるd軸推定磁束Φd1を算出する。具体的には、磁束推定器10は、d軸電流検出値Idcに永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値Rを乗じた結果の値を、d軸側の電流制御器42の出力であるd軸電圧指令値Vdから減算する。そして、磁束推定器10は、その減算の結果に、q軸上の推定磁束であるq軸推定磁束Φq1と角速度指令値ωとを掛け合わせたものを加算する。さらに、磁束推定器10は、その加算の結果に変数sを用いてカットオフ周波数ωcの一次遅れフィルタ処理をすることで、d軸推定磁束Φd1を算出する。
Figure 0006695497
また、磁束推定器10は、式(2)にしたがって、q軸推定磁束Φq1を算出する。具体的には、磁束推定器10は、q軸電流検出値Iqcに永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値Rを乗じた結果の値を、q軸側の電流制御器43の出力であるq軸電圧指令値Vqから減算する。そして、磁束推定器10は、その減算の結果から、角速度指令値ωとd軸推定磁束Φd1とを掛け合わせたものを減算する。さらに、磁束推定器10は、その減算の結果にカットオフ周波数ωcの一次遅れフィルタ処理をすることで、q軸推定磁束Φq1を算出する。一次遅れフィルタ処理を行うことで低速回転域で永久磁石モータ6を安定に駆動させることができる。そして、磁束推定器10は、q軸推定磁束Φq1を推定磁束Φ1として減算器11eに出力する。
Figure 0006695497
図4は、制御モードが位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードである場合における磁束推定器の一構成例を示す図である。制御モードが位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードである場合、モード切替スイッチ16aはC端子およびD端子と接続する。磁束推定器10には、角速度指令値ωは入力されない。
磁束推定器10は、式(3)にしたがって、d軸推定磁束Φd1を算出する。具体的には、磁束推定器10は、d軸電流検出値Idcに永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値Rを乗じた結果の値を、d軸側の電流制御器42の出力であるd軸電圧指令値Vdから減算する。そして、磁束推定器10は、この減算の結果にカットオフ周波数ωcの一次遅れフィルタ処理をすることで、d軸推定磁束Φd1を算出する。そして、磁束推定器10は、d軸推定磁束Φd1を推定磁束Φ1として減算器11eに出力する。
Figure 0006695497
また、磁束推定器10は、式(4)にしたがって、推定角速度ω1を算出する。具体的には、磁束推定器10は、q軸電流検出値Iqcに永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値Rを乗じた結果の値を、q軸側の電流制御器43の出力であるq軸電圧指令値Vqから減算する。そして、磁束推定器10は、その減算の結果をd軸推定磁束Φd1で割ることで、推定角速度ω1を算出する。そして、磁束推定器10は推定角速度ω1をモード切替スイッチ16aに出力する。
Figure 0006695497
[電流制御器42、43]
次に、図1に示した電流制御器42、43の構成について説明する。図5は、図1に示したd軸側の電流制御器の一構成例を示す図である。電流制御器42は、比例演算部42Aと、積分演算部42Bと、加算器42Cとを有する。電流制御器42は、式(5)にしたがって、d軸電圧指令値Vdを算出する。具体的には、減算器11bが、上位コントローラを含む上位装置(不図示)または磁束制御器15から入力されるd軸電流指令値Idとd軸電流検出値Idcとの偏差を算出して出力する。電流制御器42は、比例演算部42Aが減算器11bの出力値に比例ゲインKpdを乗じた結果と、積分演算部42Bが減算器11bの出力値に積分ゲインKidを乗じて積分処理を行った結果とを加算して、d軸電圧指令値Vdを算出する。そして、電流制御器42はd軸電圧指令値Vdをdq/3φ変換器4に出力する。
Figure 0006695497
図6は、図1に示したq軸側の電流制御器の一構成例を示す図である。電流制御器43は、比例演算部43Aと、積分演算部43Bと、加算器43Cとを有する。電流制御器43は、式(6)にしたがって、q軸電圧指令値Vqを算出する。具体的には、減算器11cが、上位装置(不図示)、速度制御器14または磁束制御器15から入力されるq軸電流指令値Iqとq軸電流検出値Iqcとの偏差を算出して出力する。電流制御器43は、比例演算部43Aが減算器11cの出力値に比例ゲインKpqを乗じた結果と、積分演算部43Bが減算器11cの出力値に積分ゲインKiqを乗じて積分処理を行った結果とを加算して、q軸電圧指令値Vqを算出する。そして、電流制御器43はq軸電圧指令値Vqをdq/3φ変換器4に出力する。
Figure 0006695497
[速度制御器14]
次に、図1に示した速度制御器14の構成を説明する。図7は、図1に示した速度制御器の一構成例を示す図である。速度制御器14は、比例演算部14Aと、積分演算部14Bと、加算器14Cとを有する。速度制御器14は、制御モードが位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードである場合、式(7)にしたがって、q軸電流指令値Iqを算出する。
Figure 0006695497
具体的には、モード切替スイッチ16aがC端子およびD端子と接続されるので、減算器11dには、モード切替スイッチ16aを介して推定角速度ω1が磁束推定器10から入力される。減算器11dは、上位装置(不図示)から入力される角速度指令値ωから推定角速度ω1を減算し、減算の結果を速度制御器14に出力する。速度制御器14は、比例演算部14Aが減算器11dの出力値に比例ゲインKpaを乗じた結果と、積分演算部14Bが減算器11dの出力値に積分ゲインKiaを乗じて積分処理を行った結果とを加算して、q軸電流指令値Iqを算出する。そして、速度制御器14は、q軸電流指令値Iqを減算器11cに出力する。
[磁束制御器15]
次に、図1に示した磁束制御器15の構成を説明する。図8は、図1に示した磁束制御器の一構成例を示す図である。磁束制御器15は、比例演算部15Aと、積分演算部15Bと、加算器15Cとを有する。制御モードが同期磁束モードおよび位置センサレス第2モードである場合、磁束制御器15は、式(8)にしたがって、電流指令値I0を算出する。具体的には、減算器11eは、上位装置(不図示)から入力される磁束指令値Φと推定磁束Φ1との偏差を算出して出力する。磁束制御器15は、比例演算部15Aが減算器11eの出力値に比例ゲインKpfを乗じた結果と、積分演算部15Bが減算器11eの出力値に積分ゲインKifを乗じて積分処理を行った結果とを加算して、電流指令値I0を算出する。
Figure 0006695497
そして、制御モードが同期磁束モードである場合、モード切替スイッチ16cは磁束制御器15の出力側をB端子に接続する。この場合、磁束制御器15は、電流指令値I0をq軸電流指令値Iqとしてモード切替スイッチ16bを介して減算器11cに出力する。また、制御モードが位置センサレス第2モードである場合、モード切替スイッチ16cは磁束制御器15の出力側をD端子に接続する。この場合、磁束制御器15は、電流指令値I0をd軸電流指令値Idとして減算器11bに出力する。
[永久磁石モータ6に対するモータ制御装置1による制御方法]
次に、永久磁石モータ6を起動する際のモータ制御装置1の動作について説明する。図9は、図1に示したモータ制御装置が永久磁石モータを起動する際、およびその後における各制御モードの遷移を示す簡略図である。図10は、図1に示したモード切替スイッチによる切替動作の手順を示すフローチャートである。
上述したように、本実施の形態1における制御モードは、同期電流モード、同期磁束モード、位置センサレス第1モードおよび位置センサレス第2モードの4つのモードがある。同期電流モードは、d軸電流指令値Idおよびq軸電流指令値Iqにしたがって、永久磁石モータ6に印加する電圧を決定するモードである。同期磁束モードは、d軸電流指令値Idおよび磁束指令値Φにしたがって、永久磁石モータ6に印加する電圧を決定するモードである。位置センサレス第1モードは、d軸電流指令値Idおよび角速度指令値ωにしたがって、永久磁石モータ6に印加する電圧を決定するモードである。位置センサレス第2モードは、磁束指令値Φおよび角速度指令値ωにしたがって、永久磁石モータ6に印加する電圧を決定するモードである。
これらの制御モードは、d軸電流指令値Id、q軸電流指令値Iq、角速度指令値ωおよび磁束指令値Φのうち、いずれかのパラメータが変更されること、またはモード切替スイッチ16a〜16cが切り替わることによって、別の制御モードに遷移する。なお、モード切替スイッチ16a〜16cは、特に断りがない限り3つとも同等のタイミングで切り替わる。
図9に示すように、電力変換回路5が永久磁石モータ6に電圧印加を開始した後、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をA端子に設定する。これにより、制御モードは同期電流モードとなる。図10に示すように、時間tが時間T1になるまでは、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をA端子に維持する(ステップS1およびステップS2)。時間T1は、角速度指令値ωが同期磁束モードでの角速度指令値に到達する時間である。
同期電流モードでは、制御部2は、加速トルク分と負荷トルク分に相当するトルクが出るようにd軸電流指令値Idを増加させた後、d軸電流指令値Idを一定値にする。また、制御部2は、q軸電流指令値Iqをゼロとする。モータ制御装置1は、d軸電流指令値Idが一定値まで増加した後、角速度指令値ωを増加させる。これにより、永久磁石モータ6は角速度指令値ωに追従して加速する。
図9において、時間tが時間T1になると、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をA端子からB端子に切り替える。これにより、制御モードが同期電流モードから同期磁束モードに遷移する。同期磁束モードにおいては、磁束制御器15は磁束指令値Φと推定磁束Φ1との差がゼロになるようにq軸電流指令値Iqを調整する。これにより、d軸推定磁束Φd1は永久磁石鎖交磁束と電機子反作用磁束を合成した、モータで生じる全磁束を推定した値となり、この推定磁束の方向が制御軸となる。
同期磁束モードでは、モータ制御装置1は、d軸電流指令値Idを一定値とし、角速度指令値ωも一定値とする。これにより、永久磁石モータ6は角速度指令値ωにしたがって一定回転数で運転し、磁束推定器10は磁束を推定する。図10に示すように、時間tが時間T2になるまでは、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をB端子に維持する(ステップS3およびステップS4)。時間T2は、モータで生じる全磁束の方向に制御軸が収束するまでに必要な時間である。
図9において、時間tが時間T2になると、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をB端子からC端子に切り替える(ステップS5およびステップS6)。これにより、制御モードが同期磁束モードから位置センサレス第1モードに遷移する。位置センサレス第1モードにおいては、速度制御器14は、角速度指令値ωと推定角速度ω1との差がゼロになるようにq軸電流指令値Iqを調整する。
q軸電流指令値Iqは、加速トルク分と負荷トルク分に相当する値になり、永久磁石モータ6は加速する。その後、永久磁石モータ6が加速を終了して一定速となると、q軸電流指令値Iqは負荷トルク分に相当する値で一定となる。位置センサレス第1モードにおいては、d軸電流指令値Idは、上位コントローラを含む他の装置(不図示)から制御部2に入力される。
図9において、角速度指令値ωが予め決められた閾値ω2より大きくなると(図10に示すステップS5)、制御部2は、モード切替スイッチ16a〜16cの接続先をC端子からD端子に切り替える(ステップS7)。これにより、制御モードが位置センサレス第1モードから位置センサレス第2モードに遷移する。位置センサレス第2モードにおいては、磁束指令値Φは、上位コントローラを含む他の装置(不図示)から制御部2に入力される。磁束制御器15は、入力される磁束指令値Φと推定磁束Φ1との差がゼロになるようにd軸電流指令値Idを調整する。
図9に示したグラフの値は、実際には、永久磁石モータ6の負荷と磁束推定器10、電流制御器42、43、速度制御器14および磁束制御器15の応答周波数とに応じて変動が生じるが、その変動を図に示すことを省略している。
なお、図9および図10を参照して、時間tが時間T2になったとき、制御モードを同期磁束モードから位置センサレス第1モードに切り替える場合で説明したが、位置センサレス第2モードに切り替えてもよい。また、図10に示すように、位置センサレス第1モードと位置センサレス第2モードとが閾値ω2を基準にして切り替わるようにしてもよい。また、角速度指令値ωが閾値ω2になったときに、制御モードが位置センサレス第1モードから位置センサレス第2モードに切り替わる場合で説明したが、制御モードの切り替えのタイミングはこの場合に限定されない。または、この切り替え処理を、角速度指令値ωの替わりに推定角速度ω1を用いて行ってもよい。
[位置センサレス第1モード、位置センサレス第2モードの特徴]
図9および図10を参照して、制御モードが同期磁束モードの後に位置センサレス第1モードに遷移する場合で説明したが、同期磁束モードの後に位置センサレス第2モードに遷移してもよい。位置センサレス第2モードでは、磁束指令値Φの設定により、永久磁石モータ6を任意の動作点で駆動させることができる。例えば、電力最小点で永久磁石モータ6を駆動させることができる。また、位置センサレス第2モードでは、永久磁石モータ6に対して、速度制御を行い、かつ磁束制御も行っているため、印加する電圧の算出に巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値が不要である。そのため、巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値の変化および高調波による影響を抑制し、永久磁石モータ6を安定に駆動することができる。
一方、位置センサレス第2モードでは、永久磁石モータおよびインバータのばらつきの影響を受けやすく、特に、モータ電圧が低くなり電圧誤差の影響を受けやすくなる低速回転域でこれらのばらつきの影響を受けやすい。具体的には、d軸推定磁束Φd1を算出する式(3)に用いられる、d軸電圧指令値Vd、d軸電流検出値Idcおよび永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値Rの値について、算出式における値と実際の値とにずれがある。d軸推定磁束Φd1がこのずれの影響を受ける。
d軸電圧指令値Vdのずれの要因として、デッドタイム、母線電圧検出回路のばらつきが考えられる。また、d軸電流検出値Idcのずれの要因として、電流検出回路のばらつきが考えられる。これらの値のばらつきにより、インバータの出力電圧もばらつく。また、モータの巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数のうち、少なくともいずれかの値のばらつきにより、永久磁石モータ6の動作点もばらつく。これらの永久磁石モータおよびインバータのばらつきの影響で、永久磁石モータ6は不安定駆動となり、停止することもある。
位置センサレス第2モードにおける低速回転域での不安定動作を避けるために、本実施の形態1では、位置センサレス第2モードの前段に位置センサレス第1モードを適用している。位置センサレス第1モードが受けるばらつきは、d軸電流検出値Idcのずれを引き起こす電流検出回路のばらつきのみである。そのため、位置センサレス第1モードでは、永久磁石モータおよびインバータのばらつきの影響を受けづらく、低速回転域における永久磁石モータおよびインバータのばらつきによる不安定動作を抑制できる。すなわち、位置センサレス第1モードでは、低速回転域で安定な駆動を実現できる。
本実施の形態1におけるモータ制御装置1は、電圧指令値に対応して永久磁石モータ6に電圧を印加する電力変換回路5と、電力変換回路5から永久磁石モータ6に供給される電流を検出する電流検出手段と、制御部2とを有し、制御部2は、電流指令値に対応して電圧指令値を算出する電流制御器42、43と、永久磁石モータ6に生じる磁束を推定した値である推定磁束と永久磁石モータ6の角速度を推定した値である推定角速度とを出力する磁束推定器10と、推定磁束が磁束指令値になるように電流指令値を調整する磁束制御器15と、推定角速度が角速度指令値になるように電流指令値を調整する速度制御器14とを有し、制御部2は、電流指令値の調整に対して、速度制御器14の適用の有無と磁束制御器15の適用の有無との組み合わせを切り替え、同期電流モードから同期磁束モードに切り替えた後、速度制御器14および磁束制御器15を適用するモードに切り替えるものである。
本実施の形態1によれば、同期磁束モードの後、電流指令値に対して速度制御および磁束制御による調整を行う位置センサレス第2モードに遷移することで、印加する電圧の算出に巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値が不要となる。その結果、巻線インダクタンスおよび誘起電圧定数の値の変化および高調波による影響を抑制し、永久磁石モータ6を安定に駆動することができる。
本実施の形態1において、制御部2は、同期磁束モードの後、位置センサレス第2モードの前に、電流指令値に対して速度制御による調整を行うが磁束制御による調整を行わない位置センサレス第1モードに切り替えてもよい。この場合、永久磁石モータ6を低速回転域で安定して駆動させることができる。
本実施の形態1において、制御モードが同期電流モードから同期磁束モードに遷移すると、磁束制御器15は、推定磁束が磁束指令値になるように、電流制御器43に供給するq軸電流指令値を調整する。この場合、モータで生じる全磁束の方向を制御軸として、永久磁石モータ6を制御することができる。その結果、同期磁束モードから、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードにスムーズに遷移することができる。
本実施の形態1において、同期磁束モードで、磁束推定器10は、式(1)にしたがってd軸推定磁束を算出し、式(2)にしたがってq軸推定磁束を算出し、q軸推定磁束を推定磁束として磁束制御器15に出力する。この場合、同期磁束モードにおいて、磁束推定器10で算出された推定磁束がq軸電流指令値に反映される。
本実施の形態1において、同期磁束モードから、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードに遷移すると、磁束推定器10が推定角速度を出力し、速度制御器14は、推定角速度が角速度指令値になるようにq軸電流指令値を調整する。この場合、位置センサレス第1モード、位置センサレス第2モードにおいて、永久磁石モータ6の角速度が角速度指令値に追従するようにq軸電流指令値が調整される。
本実施の形態1において、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードで、磁束推定器10は、d軸電流検出値に永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値を乗じた結果の値をd軸電圧指令値から減算し、減算の結果に一次遅れフィルタ処理をすることでd軸推定磁束を算出し、d軸推定磁束を推定磁束として出力する。この場合、位置センサレス第2モードにおいて、磁束推定器10で算出された推定磁束がd軸電流指令値に反映される。
本実施の形態1において、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードにおいて、磁束推定器10は、q軸電流検出値に永久磁石モータ6の一次巻線の抵抗値を乗じた結果の値をq軸電圧指令値から減算し、減算の結果をd軸推定磁束で割ることで、推定角速度を算出する。この場合、磁束推定器10で算出された推定角速度がq軸電流指令値に反映される。
本実施の形態1において、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードにおいて、d軸電流指令値は他の装置から入力されてもよい。この場合、位置センサレス第1モードにおいて、d軸電流指令値を安定駆動可能な任意の値に設定することができる。
本実施の形態1において、電流指令値の調整に速度制御器14を適用するモードにおいて、磁束指令値は他の装置から入力され、磁束制御器15は、d軸推定磁束と磁束指令値との差がゼロになるようにd軸電流指令値を調整してもよい。この場合、位置センサレス第2モードにおいて、磁束指令値の設定により、永久磁石モータ6を任意の動作点で駆動させることができる。
1 モータ制御装置、2 制御部、4 dq/3φ変換器、5 電力変換回路、6 永久磁石モータ、7a、7b モータ電流検出手段、8 3φ/dq変換器、9 積分器、10 磁束推定器、11b〜11e 減算器、14 速度制御器、14A 比例演算部、14B 積分演算部、14C 加算器、15 磁束制御器、15A 比例演算部、15B 積分演算部、15C 加算器、16a〜16c モード切替スイッチ、20 直流電圧源、21 インバータ、22a〜22c パルス信号、23 ドライバ回路、42、43 電流制御器、42A、43A 比例演算部、42B、43B 積分演算部、42C、43C 加算器。

Claims (9)

  1. 電圧指令値に対応してモータに電圧を印加する電力変換回路と、
    前記電力変換回路から前記モータに供給される電流を検出した値である電流検出値を出力する電流検出手段と、
    前記電圧指令値を調整する制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記モータに印加される電圧の基になる電流指令値に対応して前記電圧指令値を算出する電流制御器と、
    前記電圧指令値および前記電流検出値に基づいて、前記モータで生じる磁束を推定した値である推定磁束と、前記モータの角速度を推定した値である推定角速度とを出力する磁束推定器と、
    前記推定磁束が磁束指令値になるように前記電流指令値を調整する磁束制御器と、
    前記推定角速度が角速度指令値になるように前記電流指令値を調整する速度制御器と、を有し、
    前記制御部は、
    前記電流指令値の調整に適用される制御器として、前記速度制御器の適用の有無と前記磁束制御器の適用の有無との組み合わせを切り替え、
    前記速度制御器および前記磁束制御器のいずれも適用しない同期電流モードから、前記速度制御器を適用しないが前記磁束制御器を適用する同期磁束モードに切り替えた後、前記速度制御器および前記磁束制御器を適用するモードに切り替える、モータ制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記同期磁束モードから、前記速度制御器および前記磁束制御器を適用するモードに切り替える前に、前記磁束制御器を適用しないが前記速度制御器を適用するモードに切り替える、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御部は、前記電流検出手段で検出する、前記モータに供給される電流に基づいて、前記電流検出値としてd軸電流検出値およびq軸電流検出値を算出し、
    前記電流制御器は、前記電流指令値として入力されるd軸電流指令値およびq軸電流指令値に対応して、前記電圧指令値としてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を算出し、
    前記制御部が前記同期電流モードから前記同期磁束モードに切り替えると、
    前記磁束制御器は、
    前記推定磁束が前記磁束指令値になるように、前記電流制御器に供給する前記q軸電流指令値を調整する、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記磁束推定器は、
    前記同期磁束モードにおいて、前記d軸電流検出値に前記モータの一次巻線の抵抗値を乗じた値を前記d軸電圧指令値から減算し、減算の結果に前記角速度指令値とq軸上の推定磁束であるq軸推定磁束とを掛け合わせたものを加算し、該加算の結果に一次遅れフィルタ処理をすることでd軸上の推定磁束であるd軸推定磁束を算出し、
    前記q軸電流検出値に前記一次巻線の抵抗値を乗じた結果の値を前記q軸電圧指令値から減算し、減算の結果に前記角速度指令値と前記d軸推定磁束とを掛け合わせたものを減算し、減算の結果に一次遅れフィルタ処理をすることで前記q軸推定磁束を算出し、該q軸推定磁束を前記推定磁束として前記磁束制御器に出力する、請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御部は、前記電流検出手段で検出する、前記モータに供給される電流に基づいて、前記電流検出値としてd軸電流検出値およびq軸電流検出値を算出し、
    前記電流制御器は、前記電流指令値として入力されるd軸電流指令値およびq軸電流指令値に対応して、前記電圧指令値としてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を算出し、
    前記制御部が前記同期磁束モードから前記速度制御器を適用するモードに切り替えると、前記磁束推定器が前記推定角速度を出力し、
    前記速度制御器は、
    前記推定角速度が前記角速度指令値になるように前記q軸電流指令値を調整する、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  6. 前記速度制御器を適用するモードにおいて、
    前記磁束推定器は、
    前記d軸電流検出値に前記モータの一次巻線の抵抗値を乗じた結果の値を前記d軸電圧指令値から減算し、減算の結果に一次遅れフィルタ処理をすることでd軸推定磁束を算出し、該d軸推定磁束を前記推定磁束として前記磁束制御器に出力する、請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記速度制御器を適用するモードにおいて、
    前記磁束推定器は、
    前記q軸電流検出値に前記一次巻線の抵抗値を乗じた結果の値を前記q軸電圧指令値から減算し、減算の結果を前記d軸推定磁束で割ることで、前記推定角速度を算出する、請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記速度制御器を適用するモードにおいて、前記d軸電流指令値は他の装置から入力される、請求項5〜7のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  9. 前記速度制御器を適用するモードにおいて、前記磁束指令値は他の装置から入力され、
    前記磁束制御器は、
    前記推定磁束が前記磁束指令値になるように前記d軸電流指令値を調整する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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