JP2004342751A - Cmp用スラリー、研磨方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

Cmp用スラリー、研磨方法、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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    • C09G1/00Polishing compositions
    • C09G1/02Polishing compositions containing abrasives or grinding agents

Abstract

【課題】ディッシングやエロージョンを低減するとともに、実用的な研磨速度で被研磨面を研磨可能なスラリーを提供する。
【解決手段】複合化された樹脂成分と無機成分とを含む複合型粒子、および樹脂粒子を含有するCMP用スラリーである。粘度が10mPaS未満であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)に用いられるスラリー、これを用いた研磨方法および半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次世代の高性能LSIは、素子の高集積化が必須であり、CMPにより形成されるダマシン配線のデザインルールは、配線幅が0.07〜30μm、膜厚は100nmと厳しい設計となりつつある。
【0003】
膜厚が100nmのダマシン配線を形成する場合、従来のCMPでは、研磨中に研磨布から遊離した研磨粒子が遊離粒子となって被研磨面に押し込まれ、約80nmのディッシングが生じる。この場合には、溝内に埋め込まれるべき配線材料(Cu、Al、Wなど)のほとんどが除去されてしまう。過剰なディッシングが生じると配線抵抗が高くなるため、半導体装置の性能が低下する。また、動作中に断線するおそれもあり信頼性の面でも懸念される。このため、ディッシングは20nm以下に抑えることが要求される。
【0004】
従来、研磨中の遊離粒子を低減することによって、こうした要求に対応できると考えられており、遊離粒子の少ない固定砥粒タイプのCMPパッド(例えば、3M社固定砥粒型パッドなど)を用いる方法が検討されている。こうしたパッドを用いることによってディッシングは20nm以下に抑制されるものの、加工能率、価格、加工面品位、安定性といった課題が残っている。
【0005】
また、研磨粒子と研磨パッドとの相互作用を高めるといった方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、研磨粒子としての複合型粒子と界面活性剤や有機酸などの有機化合物とを用いたスラリーが用いられるが、研磨力が乏しく実用性がない。
【0006】
さらに、2種類の樹脂粒子を研磨粒子として含有する著しく高粘度のスラリーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。かかるスラリーは、ブラシを用いた研磨に適用する粘度を高めたものであり、スラリー供給管から滴下して通常の手法でCMPすることができない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−152133号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2003−109919号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ディッシングやエロージョンを低減するとともに、実用的な研磨速度で被研磨面を研磨可能なスラリーを提供することを目的とする。
【0010】
また本発明は、ディッシングやエロージョンを低減するとともに、実用的な研磨速度で被研磨面を研磨する方法を提供することを目的とする。
【0011】
さらに本発明は、高い信頼性を有する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様にかかるCMP用スラリーは、複合化された樹脂成分と無機成分とを含む複合型粒子、および樹脂粒子を含有し、粘度が10mPaS未満であることを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様にかかる研磨方法は、ターンテーブル上に貼付された研磨布に、被研磨面を有する半導体基板を回転させつつ当接させる工程、および、前記研磨布上に、前述のCMP用スラリーを滴下して、前記被研磨面を研磨する工程を具備することを特徴とする。
【0014】
本発明の一態様にかかる半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に凹部を形成する工程と、前記凹部の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を堆積して、導電性を有する層を形成する工程と、前記絶縁膜の上に堆積された前記導電性材料を除去して前記絶縁膜の表面を露出させることにより、前記導電性材料を前記凹部内部に残置する工程とを具備し、前記絶縁膜上に堆積された前記導電性材料の除去は、前述のスラリーを用いたCMPにより行なわれることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0016】
本発明者らは、研磨布上に供給されたスラリーを効率よく被研磨面に適用して、ディッシングやエロージョンを低減しつつ研磨を行なうには、複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物を研磨粒子として用い、しかも粘度を10mPaS未満に規定することが有効であることを見出した。
【0017】
図1は、複合型粒子および樹脂粒子の模式図である。複合型粒子10は、樹脂成分11としての重合体粒子と、この重合体粒子に複合化された無機成分12とにより構成される。複合化とは、化学的または非化学的に結合していることをさす。無機成分12は、例えばシリコン化合物部または金属化合物部とすることができる。無機成分12は、図示するように樹脂成分11の表面に結合するのみならず、内部に取り込まれていてもよい。一方、樹脂粒子13は、例えばCOOHなどの官能基を表面に有することが好ましい。
【0018】
複合型粒子10としては、例えば、特開2000−204352号公報に記載されているものを用いることができ、一般的には、以下のような手法により合成することができる。まず、樹脂成分11となるジビニルベンゼン重合体粒子等にシランカップリング剤などを結合させ、これに特定のシランアルコキシド、コロイド状のシリカを反応させる。こうして、重合体粒子の内部および表面に、無機成分12としてのポリシロキサン構造等からなるシリコン化合物部等を形成する。シリコン化合物部等は、シランカップリング剤などを用いずに形成することもできる。無機成分は、シランカップリング剤等を介して、あるいは直接、重合体粒子に結合されていることが好ましい。さらに、アルミニウム、チタニウムあるいはジルコニウム等の化合物を無機成分12として使用し、同様の構成の複合型粒子10を得ることもできる。
【0019】
以下に、複合型粒子10における樹脂成分11としての重合体粒子について詳細に説明する。
【0020】
重合体粒子は、各種の単量体を重合させて得られる重合体からなる粒子である。単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンおよびジビニルベンゼン等の不飽和芳香族化合物類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類、ならびにアクリロニトリル等の不飽和ニトリル類などを使用することができる。さらに、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアクリレートおよびアリルメタクリレート等のアクリル酸エステル類あるいはメタクリル酸エステル類を用いることもできる。
【0021】
また、ブタジエン、イソプレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドおよびN−メチロールメタクリルアミド等を使用することもできる。これらの単量体は単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0022】
重合体粒子は、上述したような単量体を乳化重合、懸濁重合および分散重合等、各種の方法により重合することによって得ることができる。重合条件を制御することによって、重合体粒子の粒径を任意に調整することが可能である。さらに、塊状等の重合体を粉砕して、所望の粒径の重合体粒子としてもよい。特に、強度等が大きく、耐熱性に優れる重合体粒子が求められる場合は、重合体粒子を製造する際に多官能の単量体を併用し、分子内に架橋構造を導入することもできる。架橋構造は、重合体粒子の製造中または重合体粒子を製造した後、化学架橋、電子線架橋等の方法によって導入することもできる。
【0023】
重合体粒子の形状は特に限定されないが、より球形に近いことが望まれる。その平均粒径は、球相当径として0.03〜100μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜20μmであり、最も好ましくは0.05〜1.0μmである。平均粒径が0.03μm未満の場合には、粒径が小さすぎて十分な研磨性能を得ることが困難となる。一方、平均粒径が100μmを越えると、複合型粒子の分散性が悪化して保存安定性が著しく低下するおそれがある。
【0024】
得られた重合体粒子には、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基等の官能基を導入することが好ましい。この場合には、シランカップリング剤等の連結用化合物を介することなく、重合体粒子に無機成分を直接結合させることができる。重合体粒子に導入された官能基と反応し得る官能基を有するシランカップリング剤等を併用した場合には、無機成分と重合体粒子との結合がより促進され、さらに優れた性能の複合型粒子が得られる。
【0025】
重合体粒子としては、さらに、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートおよびポリオレフィン等の各種の重合体からなる粒子を用いることもできる。これらの重合体粒子においても、前述と同様に官能基を導入することができ、さらに、粒子内に架橋構造を導入することもできる。
【0026】
上述したように種々の重合体を用いることができるが、工業的に容易に入手可能なことから、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリスチレン(PST)が特に好ましい。
【0027】
次に、無機成分12としてのシリコン化合物部および金属化合物部について詳細に説明する。無機成分は、それらの少なくとも一部が、直接的にあるいは間接的に重合体粒子に結合されているが、化学的に結合されていることが好ましい。それによって、研磨時、無機成分が容易に重合体粒子から脱落して、被研磨面に残留するといった問題を生ずることがない。化学結合としては、イオン結合および配位結合等が挙げられるが、より強固に結合されることから共有結合が好ましい。無機成分12は、水素結合、表面電荷結合、絡み合い結合、アンカー効果結合といった非化学な結合により重合体粒子に結合していてもよい。
【0028】
図1に示したように樹脂成分11の表面に結合するために、無機成分は、樹脂成分としての重合体粒子よりも小さいことが必要である。無機成分の最長径が、重合体粒子の粒径の1/4以下程度であれば、均一に結合可能であることが計算により求められている。ただし、研磨力を確保するために、無機成分の最長径は10nm以上であることが望まれる。
【0029】
無機成分としてのシリコン化合物部は、シロキサン結合含有部およびシリカ粒子部の少なくとも一方により構成することができる。また、金属化合物部は、メタロキサン結合含有部、アルミナ粒子部、チタニア粒子部、およびジルコニア粒子部からなる群から選択される少なくとも1種により構成することができる。
【0030】
こうした無機成分は、重合体粒子の内部およびその全表面に渡って形成されていてもよいし、それらの一部に形成されていてもよい。シロキサン結合含有部およびメタロキサン結合含有部は、単分子によって構成されていてもよいが、2分子以上の連鎖構造であることが好ましい。連鎖構造の場合には、線状であってもよいが、3次元構造がより好ましい。
【0031】
無機成分は、直接、あるいはシランカップリング剤等の連結用化合物を介して重合体粒子に結合することができる。連結用化合物としては、例えば、シランカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、チタニウム系カップリング剤、およびジルコニウム系カップリング剤等が挙げられるが、シランカップリング剤が特に好ましい。シランカップリング剤としては、下記の(a)、(b)および(c)が挙げられる。
【0032】
(a)ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、およびγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等。
【0033】
(b)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、およびγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等。
【0034】
(c)N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、およびγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等。
【0035】
シランカップリング剤としては、重合体粒子に導入される官能基と容易に反応し得る官能基を有するものが好ましい。例えば、表面にカルボキシル基が導入された重合体粒子の場合には、エポキシ基、アミノ基を有する(b)および(c)のシランカップリング剤が好ましい。これらのなかでも、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよびN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0036】
アルミニウム系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。チタニウム系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート等を挙げることができる。これらの各種カップリング剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、異なる種類のカップリング剤を併用することもできる。
【0037】
カップリング剤の使用量は、重合体粒子に導入される官能基1モルに対して、0.1〜50モルとすることが好ましい。この使用量は、より好ましくは0.5〜30モルであり、最も好ましくは1.0〜20モルである。カップリング剤の使用量が0.1モル未満の場合には、無機成分が重合体粒子に十分に強固に結合されず、研磨中に、重合体粒子から脱落し易くなる。一方、使用量が50モルを越えると、カップリング剤分子の縮合反応が進行して意図しない重合体が生じるおそれがある。この場合には、無機成分の重合体粒子への結合が妨げられることがある。
【0038】
カップリング剤を重合体粒子に化学的に結合させる際、酸および塩基等の触媒を用いることによって反応を促進させることができる。反応を促進するために、反応系を昇温させてもよい。
【0039】
また、下記一般式(1)で表わされる化合物を、無機成分の原料として用いることもできる。
【0040】
M(OR’)z−n (1)
ここで、Rは炭素数1〜8の1価の有機基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基およびn−ペンチル基等のアルキル基、フェニル基、ビニル基、およびにグリシドプロピル基などが挙げられる。R’は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数6〜9のアリール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基およびカプロイル基、フェニル基およびトリル基などが挙げられる。RおよびR’が2個以上存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0041】
Mは、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、Sb、Ta、W、PbまたはCeである。特に、Al、Si、TiおよびZrが好ましい。
【0042】
また、zはMの原子価であり、nは0〜(z−1)の整数である。
【0043】
ここで、MとしてAl、Si、TiまたはZrが含有されている化合物について説明する。MがSiである化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物によって無機成分としてのシリコン化合物部が形成される。さらに、MがAlであるアルミニウムエトキシド等、MがTiであるチタン(IV)エトキシド等、およびMがZrであるジルコニウム−tert−ブトキシド等が挙げられる。こうした化合物によって、無機成分としてのメタロキサン結合含有部、アルミナ粒子部、チタニア粒子部またはジルコニア粒子部が形成される。
【0044】
上述したような化合物は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、MがSi、Al、TiまたはZrである化合物を併用することもできる。前記一般式(1)における(z−n)が2以上の場合には、より緻密なシロキサン結合含有部またはメタロキサン結合含有部が形成されるので好ましい。
【0045】
前記一般式(1)で表わされる化合物のみならず、この加水分解物および部分縮合物の少なくとも一方を使用してもよい。一般式(1)で表わされる化合物は、特に操作をしなくても加水分解あるいは部分縮合するが、必要に応じて予め所要割合を加水分解あるいは部分縮合させることができる。
【0046】
これらの化合物の使用量は、SiO、Al、TiOまたはZrO換算で、重合体粒子に対して重量比で0.001〜100とすることが好ましい。この重量比は、より好ましくは0.005〜50であり、最も好ましくは0.01〜10である。この重量比が0.001未満である場合には、無機成分が重合体粒子の内部および表面に十分に形成されず、研磨性能が低下するおそれがある。一方、100を超えて重量比を大きくしても、研磨性能の著しい向上は期待できない。
【0047】
また、コロイド状のシリカ、コロイド状のアルミナ、コロイド状のチタニアおよびコロイド状のジルコニアからなる群から選択される少なくとも1種を、無機成分の原料として用いてもよい。こうしたコロイド状の成分は、平均粒径5〜500nmの微粒子状のシリカ、アルミナ、チタニアあるいはジルコニアを、水等の分散媒に分散させることによって調製することができる。微粒子は、アルカリ水溶液中で粒成長させる方法、あるいは気相法等によって得られる。
【0048】
これらの微粒子は、上述したようなシロキサン結合含有部またはメタロキサン結合含有部等を介して重合体粒子に結合されてもよい。あるいは、微粒子に導入された水酸基などにより、重合体粒子、あるいはシロキサン結合含有部、メタロキサン結合含有部等に結合することによって、各粒子部を構成することもできる。コロイドの使用量は、SiO、Al、TiOまたはZrOに換算して、重合体粒子に対して重量比で0.001〜100とすることが好ましい。この重量比は、より好ましくは0.01〜50、最も好ましくは0.1〜10である。重量比が0.001未満の場合には、無機成分を十分に形成することが困難となる。一方、100を越えても、研磨性能の更なる向上はみられない。
【0049】
重合体粒子に上述したような成分を反応させるに当たっては、水またはアルコール等の各種の有機溶媒を分散媒とする分散系で行なうことができる。分散媒は単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。水を含む分散媒の場合には、重合体粒子を分散系に安定かつ均一に分散させるために、水酸基、エポキシ基およびカルボキシル基等の親水性の官能基を重合体粒子に導入しておくことが好ましい。これらの官能基を導入することによって、上述したような無機成分を、より容易に重合体粒子に結合させることができる。
【0050】
分散媒として使用し得るアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等の低級飽和脂肪族アルコールが挙げられる。アルコールは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。アルコール以外の有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトンおよびジメチルホルムアミド等が挙げられる。こうした有機溶媒、水およびアルコールを所定の割合で混合して使用してもよい。
【0051】
この際の反応において、分散媒中の重合体粒子の含有量は、0.001〜70重量%であることが好ましい。より好ましくは0.01〜50重量%であり、最も好ましくは0.1〜25重量%である。0.001重量%未満の場合には、十分な収量で複合型粒子を得ることが困難となる。一方、70重量%を越えると、重合体粒子の分散安定性が低下して、複合化の段階でゲルが発生し易くなるという不都合が生じる。
【0052】
無機成分を結合させる反応は、加熱または触媒の添加によって促進させることができる。加熱する場合には、反応系の温度を40〜100℃とすることが好ましい。触媒としては、例えば酸、塩基、アルミニウム化合物およびスズ化合物等を用いることができる。特に、酸触媒およびアルミニウム触媒は反応促進の効果が大きいために好ましい。
【0053】
また、メカノフュージョン現象による熱接着された複合型粒子を使用することもできる(粒子設計工学、P97、産業図書株式会社)。
【0054】
上述したような種々の複合型粒子を用いることができる。
【0055】
一方、樹脂粒子13としては、例えば特開2000−204275号公報に記載されているものを用いることができる。具体的には、樹脂粒子13は、上述した複合型粒子における樹脂成分と同様の材料から構成することができ、その形状は球状であることが好ましい。球状とは、鋭角部分を有さない略球形であることをも意味し、必ずしも真球である必要はない。
【0056】
樹脂粒子は架橋構造を有することが好ましく、例えば、架橋性単量体とその他の単量体とを共重合させることによって合成することできる。共重合させるに当たって、架橋性単量体の割合は、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは5〜60重量%、最も好ましくは7〜60重量%である。架橋性単量体が5重量%未満の場合には、十分な硬度を有する樹脂粒子を得ることが困難となる。一方、80重量%を超えると、硬度は高くなるものの樹脂粒子が脆くなるおそれがある。架橋構造を有することによって、樹脂粒子の硬度および強度を高めることができる。
【0057】
樹脂粒子は、官能基としての親水性基を表面に有することが好ましい。親水性基によって、樹脂粒子表面のζ電位の極性を制御することができ、また、硬度や強度に加えて帯電防止性、耐熱性および耐変色性といった特性も高められる。しかも、表面に親水性基を有する樹脂粒子は、極性基を有する化合物との相溶性にも優れる。
【0058】
親水性基を有する樹脂粒子は、水酸基、カルボキシル基およびその塩、酸無水物基、スルホン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、アミノ基およびその塩等の親水性基を、樹脂粒子100g当たり0.1ミリモル以上、好ましくは1〜100ミリモル導入することによって形成することができる。
【0059】
スラリー中で親水性基が樹脂粒子の表面に結合するよう、所定の親水性基を有する界面活性剤を別途配合してもよい。界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、および非イオン系界面活性剤等、いずれも使用することができる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩および脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の硫酸エステル塩、およびアルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などを挙げることができる。非イオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、およびソルビタンエステル等のエステル型などを挙げることができる。
【0060】
本発明の実施形態にかかるスラリーは、上述したような複合型粒子および樹脂粒子の極性が所定の関係となるように組み合わせて、水中に分散させることにより調製することができる。具体的には、表面が同極性となるように複合型粒子と樹脂粒子とを組み合わせる。
【0061】
ζ電位は、例えば、レーザードップラー法ゼータ電位測定器(BROOKHAVEN INSTRUMENTS社製、品名「ゼータプラス」)により測定することができる。ζ電位の測定に当たって、無機成分は水等に分散させて所定のpHの分散体を調製しておく。分散体を、前述のゼータ電位測定器で測定することにより、任意のpHにおける無機成分のζ電位が得られる。官能基のζ電位を測定するには、目的の官能基を樹脂粒子の表面に結合させて水等に分散させ、所定のpHの溶液として同様に測定すればよい。
【0062】
複合型粒子の極性は無機成分に依存し、例えばシリカのζ電位はpH1.4でゼロ(等電点)であり、pH1.4を越えるとマイナスとなる。アルミナのζ電位は、pH7でゼロであり、pH7未満でプラスである。一方、樹脂粒子は、表面に存在する官能基に応じてζ電位が決定される。例えば、カルボキシル基(COOH)の場合、等電点は存在せず、全pH領域(0.5〜14)でζ電位はマイナスである。アミノ基(NH)のζ電位は、全pH領域でプラスである。
【0063】
あるいは、複合型粒子および樹脂粒子のいずれか一方が、等電点であってもよい。等電点とは、前述のゼータ電位測定器で測定したζ電位が0±5mVの範囲内であることをさす。ζ電位が0になるpHを基準として、これよりもpHが±1の範囲内でも、粒子表面の電位は不安定である。したがって、こうした範囲も、等電点と同様に扱うことができる。例えば、官能基としてスルホン酸基(SOH)を有するポリスチレン粒子のζ電位は、pH2近傍でほぼゼロである。すなわち、複合型粒子と樹脂粒子とは、表面が逆極性とならないように組み合わせて用いられる。
【0064】
互いに逆極性の複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物を研磨粒子として含有するスラリーにおいては、粒子が電気的に強く引き付け合って凝集が生じるため、スラリーの粘度は10mPaS以上と著しく高くなる。このように高粘度のスラリーは、研磨布上に滴下して被研磨面のCMPを行なうことができない。現在使用されているスラリー供給システムは、ポンプによる液体循環タイプであり、高粘度のスラリーを用いた場合にはスラリー詰まりが生じてしまう。また、高粘度のスラリーは保管安定性も悪いことから、容易に沈降して再分散しにくい。
【0065】
スラリーの粘度を10mPaS未満に制限するために、互いに同極性の複合型粒子および樹脂粒子が用いられる。複合型粒子および樹脂粒子の一方が等電点の場合も、スラリーの粘度は10mPaS未満に制限される。
【0066】
いずれの組み合わせとする場合も、樹脂粒子の粒径が、複合型粒子における無機成分の最長径より大きいことが好ましい。具体的には、樹脂粒子の粒径は、無機成分の最長径の2倍以上であることが望まれる。すでに説明したように、複合型粒子においては、無機成分は樹脂成分の1/4以下程度であることが望まれる。また、複合型粒子の粒径は樹脂粒子の粒径の2倍以上であることが好ましい。さらに、CMPのストレスで複合型粒子が変形、破壊された時に、樹脂粒子が複合型粒子の樹脂成分の代替え粒子となりうるように、少なくとも、無機成分よりも大きいことが望ましい。これらを考慮すると、樹脂粒子の粒径は、複合型粒子における無機成分の2倍以上であることが望まれる。ただし、研磨力を確保するためには、無機成分の最長径は10nm以上であることが好ましく、研磨パッドとの相互作用を考慮すると、樹脂粒子の粒径は300nm程度にとどめておくことが特に好ましい。
【0067】
より高い研磨速度を確保するために、複合型粒子の平均粒子径dと樹脂粒子の平均粒子径dとの粒径比(d/d)は、2以上であることが好ましい。粒径比を制御することによって、所望の研磨速度を得ることができる。ただし、粒子を混合する効果を十分に確保するためには、粒径比の上限は10程度に制限される。複合型粒子に対して樹脂粒子が小さすぎる場合には、体積の小さい界面活性剤を添加した状態に近づくためであると考えられる。
【0068】
樹脂粒子の平均粒子径は、好ましくは0.05〜1μmである。0.05μm未満の場合には、球体を得ることが困難となる。一方、1μmを越えると、上述したように粒径比(d/d)を2以上とした際の複合型粒子の平均粒子径が2μmを越えてしまう。この場合には、粒子表面積低下により研磨力不足になるおそれがある。なお、樹脂粒子の平均粒子径は、より好ましくは0.1〜0.5μm、最も好ましくは0.1〜0.3μmである。複合型粒子、樹脂粒子の平均粒子径は、TEM観察により得られる。
【0069】
また、複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物中における樹脂粒子の割合は、10wt%以上90wt%以下の範囲内とすることが好ましい。こうした割合で樹脂粒子を含有する粒子混合物を用いる場合には、特に高い研磨速度が得られる。例えばW膜であれば100nm/min以上の高い研磨速度を確保することができる。
【0070】
複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物の総粒子濃度は、スラリー中0.1wt%以上40wt%以下であることが好ましい。0.1wt%未満の場合には、十分な研磨効果を得ることが困難となる。一方、40wt%を越えると、粒子が凝集するおそれがある。総粒子濃度は、より好ましくはスラリー中0.5wt%以上30wt%以下である。
【0071】
必要に応じて、酸化剤、pH調整剤等の各種の添加剤を加えて、本発明の実施形態にかかるスラリーを調製することができる。
【0072】
本発明の実施形態にかかるスラリーには、複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物が研磨粒子として含有されているので、これらの粒子は、研磨中に研磨布上で最密充填構造を形成する。これによって、適切な目詰まりが生じ、粒子を研磨布表面に固定化して遊離粒子を低減することができる。その結果、ディッシングを抑制しつつ、十分に高い研磨速度で研磨を行なうことが可能となった。しかも、複合型粒子および樹脂粒子の表面は、同極性、あるいは一方が等電点であるので、スラリーの粘度は十分に低減される。
【0073】
複合型粒子における無機成分は、研磨ストレスを受けても樹脂成分としての重合体粒子から外れることなく強固に結合し、一方の樹脂成分は、研磨ストレスを受けて変形や破壊が可能である。このため、研磨中には、破壊された樹脂成分の表面に、研磨力のある無機成分が結合されて、小径化された複合型粒子となる。こうした小径化された複合型粒子は、樹脂粒子と均一に混合される。
【0074】
なお、樹脂粒子は疎水性であり、研磨布表面もまた疎水性である。したがって、樹脂粒子は、小径化された複合型粒子を巻き込みつつ研磨布表面に吸着される。その結果、遊離粒子を低減して研磨を行なうことが可能となった。
【0075】
本発明の実施形態にかかる複合型粒子における樹脂成分と無機成分とを、別個の成分として、樹脂粒子とともに用いたところで、上述したような効果を得ることはできない。この場合には、樹脂粒子と無機成分とが、樹脂成分の隙間に埋め込まれるように粒子が固定化される。研磨力のある無機成分が表面に十分に存在しないため、研磨は進行しない。
【0076】
また、複合型粒子を同等の粒径の無機粒子に置き換えた場合には、研磨力を有する無機粒子の粒径が樹脂粒子に対して大きすぎる。きめ細かい研磨を行なうためには、無機成分の粒径は100nm以下であることが要求され、ディッシングを十分に抑制するためには50nm以下であることが好ましい。複合型粒子と同等の無機粒子が含有された場合には、ディッシングを抑制することが困難となり、目的を達成することができない。
【0077】
本発明の実施形態にかかるスラリーを用いることによって、加工能率、価格、加工面品位、および安定性といった従来の固定砥粒型パッドの課題を全て解決することができる。
【0078】
なお、半導体基板を保持するトップリングを適切に選択することによって、研磨粒子をより効果的に研磨布に固定して、本発明の実施形態にかかるスラリーの効果をさらに高めることができる。
【0079】
図2は、使用し得るトップリングの一例の概略構造を表わす断面図である。
【0080】
図2(a)に示されるトップリング67は、エア供給管64が設けられた筐体63、リテーナリング61、チャッキングプレート65、およびエアバック66により構成される。こうした構造のトップリング67に保持される半導体基板60の被研磨面は、リテーナリング61の端面と実質的に同一面となる。被研磨面がリテーナリング61の端面より0.2mm程度上方に位置するように、半導体基板60を保持してもよい。
【0081】
したがって、リテーナリング61は、半導体基板60と同程度の圧力で研磨布62に押し込まれる。場合によっては、リテーナリング61は、半導体基板60以上の圧力で研磨布62に押し込まれる。研磨布62上に供給されたスラリー(図示せず)は、まず、リテーナリング61により研磨布62に押し込まれて、研磨粒子が固定化される。その後、スラリーは半導体基板60の被研磨面に供給されるため、遊離粒子が低減された状態で研磨が行なわれる。
【0082】
これに対し、図2(b)に示すようなトップリング68を用いた場合には、被研磨面の研磨に先立って、研磨粒子を研磨布62に固定化することができない。すなわち、バッキングフィルム69を介してトップリングに68保持された半導体基板60の被研磨面がリテーナリング61の端面より突出しているので、研磨布62上に供給されたスラリー(図示せず)は、半導体基板60の被研磨面に直接供給される。このため、研磨粒子は半導体基板60によって研磨布62に固定化され、研磨粒子の固定化と研磨とが同時に行なわれることになる。
【0083】
本発明の実施形態にかかるスラリーは、複合型粒子と樹脂粒子とを含有しているので、粒子の固定化と研磨とが同時に行なわれる場合であっても、遊離粒子を低減することは可能である。しかしながら、粒子の固定化の効果をよりいっそう高めるためには、図2(a)に示した構造のトップリングと組み合わせて用いることが特に好ましい。
【0084】
(実施形態1)
まず、メチルメタクリレ−ト94部(以下において、「部」とは「重量部」をさす。)、メタクリル酸1部、ヒドロキシメチルメタクリレート5部、ラウリル硫酸アンモニウム0.03部、過硫酸アンモニウム0.6部、およびイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに収容した。この混合物を、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間重合させた。これによって、表面にカルボキシル基を有する平均粒子径200nmのPMMA粒子を20wt%の濃度で含有する樹脂粒子の原液を得た。
【0085】
一方、複合型粒子は、樹脂成分としてのPMMA粒子に無機成分としてのシリカ粒子を結合させて調製した。PMMA粒子としては、前述の手法により合成されたものを用いた。シリカ粒子の粒子径は15nmとし、PMMA粒子の平均粒子径を変化させることによって、複合型粒子全体の平均粒子径(d)を変化させた。具体的には、100nm、200nm、300nm、400nmおよび1000nmの5種類の平均粒子径の複合型粒子を準備した。
【0086】
複合化に当たっては、まず、PMMA粒子を10重量%含む水分散体100部を、容量2リットルのフラスコに収容し、メチルトリメトキシシラン1部を添加した。この混合物を、40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸を添加してpHを2に調整し、樹脂成分の水分散体を得た。また、水中にコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、商品名「スノーテックスO」)を10重量%の濃度で分散させ、水酸化カリウムによりpHを8に調整して、無機成分の水分散体を得た。その後、樹脂成分の水分散体100部に無機成分の水分散体50部を、2時間かけて徐々に添加し、混合した。さらに、2時間攪拌して、樹脂成分としてのPMMA粒子にシリカ粒子が付着した予備粒子を含有する水分散体を得た。次いで、この水分散体にビニルトリエトキシシラン2部を添加し、1時間攪拌した後、TEOS1部を添加して60℃に昇温した。その後、3時間攪拌を継続し、冷却することによって、複合型粒子を10wt%の濃度で含む複合型粒子の原液を得た。
【0087】
こうして得られた複合型粒子の原液を前述の樹脂粒子の原液と組み合わせることによって、5種類(0.5、1、1.5、2および5)の粒径比(複合型粒子d/樹脂粒子d)の粒子混合物が得られる。
【0088】
複合型粒子と樹脂粒子との粒子混合物を研磨粒子として用いて、以下のような処方で本実施形態にかかるスラリーを調製した。
【0089】
まず、5wt%の濃度で研磨粒子が含有されるように、前述の樹脂粒子の原液および複合型粒子の原液を混合し、水で希釈した。さらに、酸化剤としての硝酸第二鉄:5wt%、および溶媒としての純水90wt%を混合して調製した。硝酸第二鉄を含有するので、得られるスラリーのpHは2.5程度と酸性領域となる。さらに、2種類の原液の配合割合を変化させることにより樹脂粒子と複合型粒子との割合を変化させて、複数のスラリーを調製した。
【0090】
こうして準備された種々のスラリーを用いて、以下のような手法によりW−CMPを行ない、W研磨速度を調べた。
【0091】
図3は、W−CMPを示す工程断面図である。
【0092】
まず、図3(a)に示すように、半導体基板20上に絶縁膜21を300nmの膜厚で堆積し、ホール22(0.1μmφ)を形成した。さらに、その全面に10nmのTiN膜23を介して200nmのW膜24を堆積した。
【0093】
TiN膜23およびW膜24の不要部分は、CMPにより除去して図3(b)に示すように絶縁膜21の表面を露出した。
【0094】
W膜24の研磨は、研磨布としてIC1000(ロデール・ニッタ社製)を用い、上述のスラリーにより以下のように行なった。すなわち、図4に示すように、研磨布31が貼付されたターンテーブル30を100rpmで回転させつつ、半導体基板32を保持したトップリング33を300gf/cmの研磨荷重で当接させた。トップリング33の回転数は102rpmとし、研磨布31上には、スラリー供給ノズル35から200cc/minの流量でスラリー37を供給した。なお、図4には、水供給ノズル34およびドレッサー36も併せて示してある。
【0095】
W膜24の研磨速度と、スラリー中の粒子混合物における樹脂粒子の割合との関係を図5のグラフに示す。図5のグラフ中、曲線a,b,c,dおよびeは、それぞれ、粒子混合物における粒径比(d/d)が0.5、1、1.5、2および5のスラリーについての結果を示す。
【0096】
図5のグラフに示されるように、複合型粒子あるいは樹脂粒子をそれぞれ単独で用いた場合には、W研磨速度は10nm/min以下である。これに対して、複合型粒子と樹脂粒子とを混合して用いたスラリーの場合には、いずれの粒径比でもW研磨速度は上昇する傾向を示している。これは、複合型粒子と樹脂粒子とが、研磨布上で最密充填構造を形成することにより適切な目詰まりが生じて、粒子が固定化されているためと考えられる。
【0097】
特に、曲線d,eに示されるように、粒径比が2以上で、かつ樹脂粒子の割合が10〜90重量%の領域では、100nm/min以上の高い研磨速度でW膜を研磨することができる。
【0098】
次に、粒径比を2とし、樹脂粒子の割合を10wt%に固定して、複合型粒子および樹脂粒子の材質を変更した以外は、前述と同様の処方で種々のスラリーを調製した。得られたスラリーを用いて前述と同様の条件でW膜を研磨し、W膜の研磨速度を調べた。その結果を、各スラリーの粘度、粒子混合物の組成および各粒子のζ電位の極性とともに下記表1にまとめる。スラリーのpHは2.5であるので、各粒子のζ電位の極性は、pH2.5の環境下での測定結果である。
【0099】
【表1】
Figure 2004342751
【0100】
表1に示されるように、複合型粒子および樹脂粒子のζ電位がいずれもマイナスの場合(No.1〜5,10)、およびいずれもプラスの場合(No.7)には、スラリーの粘度は1mPaSである。同様に、樹脂粒子のζ電位が零の場合(No.8,9)のスラリーも、1mPaSと低粘度である。これらのスラリーを用いた場合には、110nm/min以上の高い研磨速度でW膜を研磨することができた。いずれの場合も、研磨後の表面のディッシングは、10nm以下に抑制されていた。
【0101】
樹脂粒子表面の官能基の種類を変更した場合、さらに、界面活性剤を添加した場合にも同様に高い研磨速度が得られた。複合型粒子における樹脂成分は、樹脂粒子の材料と必ずしも同一である必要はなく、異なる場合にも同等の効果が得られる。また、複合型粒子および樹脂粒子は、それぞれ2種以上を組み合わせて用いた場合にも、高い研磨速度が期待される。
【0102】
No.1〜10のスラリーはpHが2.5程度であり、このようにpHが低い場合でも、本発明の実施形態にかかるスラリーは、十分に高い研磨速度を確保することができる。逆に、10以上の高いpHにおいても、本発明の実施形態にかかるスラリーは同様の効果を発揮することが期待される。
【0103】
研磨粒子として、樹脂粒子または複合型粒子を単独で含有する従来のスラリーは、3〜7程度の狭いpH範囲でしか使用することができなかった。これは、研磨粒子と研磨パッドとの相互作用を高めるために界面活性剤や有機化合物が添加されていたことによる。強酸や強アルカリの領域では、こうした添加剤が失活するために効果を得ることができなかった。
【0104】
本発明の実施形態においては、複合型粒子と樹脂粒子とを混合して研磨粒子として用いるために、研磨粒子と研磨パッドとの間に十分な相互作用を得ることができる。したがって、従来は不可能であった広いpH範囲においても使用することが可能となった。
【0105】
表1に示されるように、ζ電位がプラスの複合型粒子と、ζ電位がマイナスの樹脂粒子との粒子混合物を含有する場合(No.6)には、スラリーの粘度は12mPaSと非常に高い。このように高粘度のスラリーは、スラリー供給ノズル37から研磨布31上に滴下することが困難となり、CMPを行なうことができなかった。
【0106】
(実施形態2)
Cuのダマシン配線形成プロセスにおいてCu2ndポリッシュの際には、Cu膜に加えて、例えばTaN膜やSiO膜といった異種材料を平坦に研磨することになる。従来、こうした場合には、研磨速度比を1として非選択性の研磨が行なわれてきた。しかしながら、有機系絶縁膜の場合には、硬度や表面の疎水性といった物性的な影響により、前述の条件で研磨するとエロージョンが大きく生じてしまう。
【0107】
本発明の実施形態にかかるスラリーを用いることによって、研磨速度比を1以上として選択性の研磨を行なっても、低エロージョンでCuダマシン配線を形成することができる。しかも、研磨後の有機絶縁膜やCu膜の表面には、スクラッチはほとんど生じることがない。
【0108】
図6は、Cu−CMPを示す工程断面図である。
【0109】
まず、図6(a)に示すように、素子(図示せず)が形成された半導体基板40上に絶縁膜41を堆積し、コンタクト42を形成しておく。絶縁膜41上には、低誘電率膜43としてのLKD5109(JSR製)を200nm堆積し、さらに、キャップ膜44としてのブラックダイヤモンド(AMAT製、以下BDと称する)を100nm、CVD法により堆積する。低誘電率絶縁膜43およびキャップ膜44に溝45をRIEにより形成した後、全面にTaN膜46(20nm)およびCu膜47(500nm)を、スパッタリング法およびメッキにより堆積した。
【0110】
次に、Cu膜47の不要部分を以下の条件でCMPにより除去して、図6(b)に示すようにTaN膜46を露出させた。
【0111】
スラリー:CMS7303/7304(JSR社)
流量:250cc/min
研磨布:IC1000(ロデール・ニッタ社)
荷重:300gf/cm
キャリアおよびテーブルの回転数はいずれも100rpmとして、1分間の研磨を行なった。この工程では、TaN膜46で研磨を停止しているため、疎水性であるキャップ膜44は露出していない。したがって、市販のスラリーを用いて研磨することができる。
【0112】
その後、タッチアップ工程により、図6(c)に示すようTaN膜46の不要部分を除去した。この際のCMPには、本発明の実施形態にかかるスラリーが用いられる。
【0113】
スラリーの調製に当たっては、平均粒子径(d)が200nmの複合型粒子と、平均粒子径(d)が100nmの樹脂粒子との粒子混合物を研磨粒子として準備した。複合型粒子と樹脂粒子との粒径比(d/d)は2である。複合型粒子は、樹脂成分としての平均粒子径150nmのPMMA粒子と、無機成分としての平均粒子径25nmのシリカ粒子とを含む。樹脂粒子はPMMAからなり、官能基としてのCOOH基を表面に有する。複合型粒子および樹脂粒子は、前述と同様の手法により、同様の濃度の原液として準備した。
【0114】
複合型粒子の濃度が2.7wt%、樹脂粒子の濃度が0.3wt%となるように、前述の複合型粒子の原液と樹脂粒子の原液とを混合して、純水で希釈した。さらに、酸化剤としての過酸化水素水0.1wt%、酸化抑制剤としてのキノリン酸0.8wt%、および添加剤などを加え、pH調整剤としてのKOHによりpHを10に調整した。
【0115】
また、研磨粒子を、平均粒径の異なる2種類のコロイダルシリカに変更した以外は、前述と同様の処方により比較例のスラリーを調製した。具体的には、平均粒径40nmのコロイダルシリカ0.6wt%と、平均粒径20nmのコロイダルシリカ2.4wt%との混合物を研磨粒子として用いた。
【0116】
各スラリーを用いて前述と同様の条件で2分間の研磨を行なって、Cu膜47、TaN膜46およびキャップ膜44の研磨速度を調べた。研磨時間は、キャップ膜44としてのBDが50nm研磨される時間に調整した。その結果、本発明の実施形態にかかるスラリーを用いた場合、Cu膜、TaN膜、およびキャップ膜の研磨速度は、それぞれ100nm/min、45nm/min、および20nm/minであった。これに対し、比較例のスラリーを用いた場合には、Cu膜の研磨速度は70nm/minであり、TaN膜およびキャップ膜の研磨速度は、いずれも60nm/minであった。
【0117】
このように、比較例のスラリーを用いた場合には、キャップ膜44の研磨速度が60nm/minと大きいためにエロージョンが生じて、その一部が抜けてしまっていた。Cu膜とキャップ膜44との段差は、Cu膜の方が飛び出した形状となり、エロージョンは120nmであった。キャップ膜44は、次工程で生じるダメージから絶縁膜43を保護する必要があるため、破れることは極力避けなければならない。これに対して、本発明の実施形態にかかるスラリーを用いた場合には、エロージョンは20nmと低い値を示し、キャップ膜44が破れることはなかった。有機材料からなる樹脂粒子が含有されているので、本発明の実施形態にかかるスラリーは、有機膜との間に適切な相互作用を生じることができる。
【0118】
また、研磨後のCu膜47表面におけるディッシングは20nm以下に抑制された。さらに、研磨後のCu膜47上およびキャップ膜44上の1cmにおけるスクラッチは、比較例のスラリーを用いた場合には約10000個であったのに対し、本発明の実施形態にかかるスラリーを用いた場合には、100個以下に低減された。添加成分を最適化することによって、スクラッチをさらに低減することも可能である。
【0119】
(実施形態3)
本発明の実施形態にかかるスラリーは、STI(Shallow trench isolation)の形成に適用することも可能である。図7は、STIの形成プロセスを示す工程断面図である。
【0120】
まず、図7(a)に示すように、CMPストッパー膜51が設けられた半導体基板50に溝を形成し、その上に絶縁膜52を堆積する。ここで、CMPストッパー膜51としてはSiNが用いられ、絶縁膜52としては、例えば、有機SOGなどの塗布型絶縁膜を用いることができる。
【0121】
次いで、絶縁膜52の不要部分を、本発明の実施形態にかかるスラリーを用いたCMPにより除去して、図7(b)に示すようにCMPストッパー膜51表面を露出した。スラリーは、平均粒子径(d)が200nmの複合型粒子と、平均粒子径(d)が100nmの樹脂粒子との粒子混合物を研磨粒子として用いて調製した。複合型粒子と樹脂粒子との粒径比(d/d)は2である。複合型粒子は、樹脂成分としての平均粒子径200nmのPST粒子と、無機成分としての平均粒子径40nmのシリカ粒子とを含む。こうした複合型粒子の合成に当たっては、まず、スチレン92部、メタクリル酸4部、ヒドロキシエチルアクリレート4部、ラウリル硫酸アンモニウム0.1部、過硫酸アンモニウム0.5部、およびイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに収容した。この混合物を、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、6時間重合させた。これによって、カルボキシル基を有するPST粒子を20wt%の濃度で含有する樹脂粒子の原液を得た。なお、PST粒子の合成に当たっては、架橋剤として、ジビニルベンゼン(純度;55%)1部を添加した。COOH以外の官能基を形成する場合には、ピリジン環化合物(アミノ基)、スルホン酸塩(スルホン基)などを用いることができる。
【0122】
複合化に当たっては、まず、PST粒子を10重量%含む水分散体100部を、容量2リットルのフラスコに収容し、メチルトリメトキシシラン1部を添加した。この混合物を、40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸を添加してpHを2に調整し、樹脂成分の水分散体を得た。また、水中にコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、商品名「スノーテックスO」)を10重量%の濃度で分散させ、水酸化カリウムによりpHを8に調整して、無機成分の水分散体を得た。その後、樹脂成分の水分散体100部に無機成分の水分散体50部を、2時間かけて徐々に添加し、混合した。さらに、2時間攪拌して、重合体粒子にシリカ粒子が付着した予備粒子を含む水分散体を得た。次いで、この水分散体にビニルトリエトキシシラン2部を添加し、1時間攪拌した後、TEOS1部を添加して60℃に昇温した。その後、3時間攪拌を継続し、冷却することによって、複合型粒子を10wt%の濃度で含む複合型粒子の原液を調製した。
【0123】
複合型粒子の濃度が18wt%、樹脂粒子の濃度が2wt%となるように、前述の複合型粒子の原液の濃縮液と樹脂粒子の原液とを混合し、純水で希釈した。なお、ここでは、複合型粒子の原液の上澄み液を粒子沈降法により除去して、複合型粒子の濃度を20wt%とした濃縮液と、上述した20wt%の濃度で架橋PST粒子を含有する樹脂粒子の原液を用いた。さらに、pH調整剤としてのKOHによりpHを11に調整した。
【0124】
得られたスラリーを用いて、以下の条件で絶縁膜52を研磨した。
【0125】
スラリー流量:300cc/min
研磨布:IC1000(ロデール・ニッタ社製)
研磨荷重:300gf/cm
トップリングおよびテーブルの回転数はいずれも100rpmとして、3分間の研磨を行なった。
【0126】
CMPストッパー膜51の材質として用いられるCやSiNは、多くの場合、疎水性を有しており、ζ電位が等電点である。このため、スクラッチを生じやすい環境にある。
【0127】
本実施形態にかかるスラリーを用いることによって、研磨後のウェハー表面におけるスクラッチは2個にとどまり、エロージョンは30nm以下に抑制された。こうして、スクラッチを生じ易いCMPストッパー膜上の絶縁膜をCMPする際にも効果を確認することができた。
【0128】
【発明の効果】
上述したように、本発明の態様によれば、ディッシングやエロージョンを低減するとともに、実用的な研磨速度で被研磨面を研磨可能なスラリーが提供される。本発明の他の態様によれば、ディッシングやエロージョンを低減するとともに、実用的な研磨速度で被研磨面を研磨する方法が提供される。本発明の他の態様によれば、高い信頼性を有する半導体装置の製造方法が提供される。
【0129】
本発明によれば、例えば、次世代で要求されるデザインルール0.1μm以下の配線を有する高性能・高速な半導体装置を製造することが可能となり、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合型粒子および樹脂粒子の断面の状態を模式的に示す概略図。
【図2】トップリングの断面図。
【図3】本発明の一実施形態にかかる半導体装置の製造方法を表わす工程断面図。
【図4】CMPの状態を示す概略図。
【図5】W膜の研磨速度とスラリー中の樹脂粒子の含有量との関係を示す図。
【図6】本発明の他の実施形態にかかる半導体装置の製造方法を表わす工程断面図。
【図7】本発明の他の実施形態にかかる半導体装置の製造方法を表わす工程断面図。
【符号の説明】
10…複合型粒子,11…樹脂成分,12…無機成分,13…樹脂粒子,20…半導体基板,21…絶縁膜,22…ホール,23…TiN膜,24…W膜,30…ターンテーブル,31…研磨布,32…半導体基板,33…トップリング,34…水供給ノズル,35…スラリー供給ノズル,36…ドレッサー,37…スラリー,40…半導体基板,41…絶縁膜,42…コンタクト,43…低誘電率膜,44…キャップ膜,45…溝,46…TaN膜,47…Cu膜,50…半導体基板,51…CMPストッパー膜,52…絶縁膜,60…半導体基板,61…リテーナリング,62…研磨布,63…筐体,64…エア供給管,65…チャッキングプレート,66…エアバック,67…トップリング,68…トップリング、69…バッキングフィルム。

Claims (7)

  1. 複合化された樹脂成分と無機成分とを含む複合型粒子、および樹脂粒子を含有し、粘度が10mPaS未満であることを特徴とするCMP用スラリー。
  2. 前記複合型粒子と前記樹脂粒子とは、同極性であることを特徴とする請求項1に記載のCMP用スラリー。
  3. 前記複合型粒子および前記樹脂粒子のいずれか一方は、等電点であることを特徴とする請求項1に記載のCMP用スラリー。
  4. 前記複合型粒子の平均粒子径dと、前記樹脂粒子の平均粒子径dの粒子径比率(d/d)は、2以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のCMP用スラリー。
  5. 前記樹脂粒子の含有量は、前記複合型粒子と前記樹脂粒子との総量の10wt%以上90wt%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のCMP用スラリー。
  6. ターンテーブル上に貼付された研磨布に、被研磨面を有する半導体基板を回転させつつ当接させる工程、および
    前記研磨布上に、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のCMP用スラリーを滴下して、前記被研磨面を研磨する工程を具備することを特徴とする研磨方法。
  7. 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を堆積して、導電性を有する層を形成する工程と、
    前記絶縁膜の上に堆積された前記導電性材料を除去して前記絶縁膜の表面を露出させることにより、前記導電性材料を前記凹部内部に残置する工程とを具備し、
    前記絶縁膜上に堆積された前記導電性材料の除去は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスラリーを用いたCMPにより行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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