JP2004337708A - 液滴吐出装置、カラーフィルター製造装置、カラーフィルター及びその製造方法、液晶装置、電子機器 - Google Patents

液滴吐出装置、カラーフィルター製造装置、カラーフィルター及びその製造方法、液晶装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴吐出ヘッドのノズル内に詰まった異物を確実に取り除くことのできる液滴吐出装置、これを用いたカラーフィルター製造装置、カラーフィルター及びその製造方法、液晶装置、電子機器を提供する。
【解決手段】被処理基材上にパターン形成用材料を含有する液状体を吐出して所望形状のパターンを形成する液滴吐出装置であって、複数の液滴吐出ヘッド34と、液滴吐出ヘッド34を吸引するキャッピングユニット110とを備え、液滴吐出ヘッド34には液滴を吐出する複数の液滴吐出部18が設けられ、キャッピングユニット110には液滴吐出部18を覆うキャップ部111が設けられるとともに、液滴吐出ヘッド34を吸引する吸引手段117が備えられ、キャップ部111には吸引手段117と連通する異物除去部116が設けられ、異物除去部116が液滴吐出部18内部の異物を取り除くことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出装置、カラーフィルター製造装置、カラーフィルター及びその製造方法、液晶装置、電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータディスプレイや大型テレビジョン等の電子機器の発達に伴い、液晶表示装置、特にカラー液晶表示装置の使用が増加している。この種の液晶表示装置には、通常、表示画像をカラー化するためにカラーフィルターが用いられている。カラーフィルターには、例えばガラス基板に対してR(赤)、G(緑)、B(青)のインクを所定のパターンで吐出させ、このインクを基板上で乾燥させることで着色層を形成するものがある。このような基板に対してインクを吐出する方式としては、例えばインクジェット方式の液滴吐出装置が採用されている。
【0003】
インクジェット方式の液滴吐出装置を採用した場合、インクジェットヘッドからガラス基板に対して所定量のインクを吐出して着弾させる。この場合、例えば直交する2方向(X方向、Y方向)に移動可能、および任意の回転軸を中心として回転可能とされたXYθステージにガラス基板を搭載し、インクジェットヘッドを固定したタイプの装置を用いることができる。このタイプの装置は、XYθステージの駆動によりインクジェットヘッドに対してガラス基板を所定の位置に位置決めした後、ガラス基板をX方向、Y方向に走査しながらインクジェットヘッドからインクを吐出することで、ガラス基板の所定の位置にインクを着弾させる構成となっている。
【0004】
上述した液滴吐出装置に限らず、ほとんどの液滴吐出装置はそのインクジェットヘッドのノズルに対して吸引などのクリーニングを実施している。例えば、下記の特許文献1に開示されているインクジェット記録装置(液滴吐出装置)は、ノズル群を有する印字ブロック(インクジェットヘッド)と、その印字ブロックのクリーニング時に1個の印字ブロックのノズル群を密閉状態とする吸引用のキャップとを備えている。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−264853号公報 (第2頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の液滴吐出装置においてノズルを吸引する際には、インクジェットヘッドを囲ってノズル群を同時に吸引していたため、異物が詰まっていない正常なノズルも詰まったノズルも吸引されていた。そのため、吸引力は、正常なノズルからインクを吸引するのに使われ、ノズルに詰まった異物の吸引にはあまり使われない。つまり、ノズルに詰まっている異物が取れ難いという問題があった。
【0007】
また、異物の吸引を断続的に行い、ノズル内に詰まった異物に振動を与えることも行われている。しかしながら、吸引力は正常なノズルからインクを吸引するのに使われるため、ノズルに詰まった異物にはそれほど振動が与えられていなかった。つまり、吸引を断続的に行ってもノズルに詰まっている異物が取れ難いという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、液滴吐出ヘッドのノズル内に詰まった異物を確実に取り除くことのできる液滴吐出装置、これを用いたカラーフィルター製造装置、カラーフィルター及びその製造方法、液晶装置、電子機器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の液滴吐出装置は、被処理基材上にパターン形成用材料を含有する液状体を吐出することにより所望形状のパターンを形成する液滴吐出装置であって、前記被処理基材の流れ方向と交差する方向に配列された複数の液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドを覆って吸引するキャッピングユニットとを備え、前記液滴吐出ヘッドと前記キャッピングユニットとは相対移動可能に配置され、前記液滴吐出ヘッドには、前記液状体の液滴を吐出する複数の液滴吐出部が設けられ、前記キャッピングユニットには、前記液滴吐出部を覆うキャップ部が設けられるとともに、前記液滴吐出ヘッドを吸引する吸引手段が備えられ、前記キャップ部には、前記吸引手段と連通する異物除去部が設けられ、該異物除去部が、所定個数の前記液滴吐出部を吸引して、その内部に詰まった異物を取り除くことを特徴とする。
【0010】
すなわち、本発明の液滴吐出装置は、キャッピングユニットのキャップ部が、液滴吐出ヘッドの液滴吐出部を覆い、吸引手段により異物除去部が所定個数の液滴吐出部を吸引してその内部に詰まった異物を取り除いている。
そのため、従来の液滴吐出装置では吸引手段の吸引力が全ての液滴吐出部に分散していたのに対して、吸引手段の吸引力は所定個数の液滴吐出部に集中させることができる。所定個数の液滴吐出部に吸引力を集中させることができるため、液滴吐出部内に詰まった異物を確実に取り除くことができる。
【0011】
上記の構成を実現するために、より具体的には、キャップ部には、液滴吐出部を所定個数ずつ覆う凹部が設けられ、キャップ部と液滴吐出部とが接触しないように配置されていることが望ましい。
この構成によれば、凹部を設けたことにより、キャップ部と液滴吐出部とが接触しないため、液滴吐出部内の液状体とキャップ部とが接触しない。そのため、液滴吐出部内の液状体の液面の形態(メニスカス)が乱れることがなく、液滴の飛行軌跡が安定し、着弾位置が乱れることがない。
【0012】
上記の構成を実現するために、より具体的には、キャップ部には1つの異物除去部が設けられ、異物除去部からキャップ部の端部までの寸法が、液滴吐出ヘッドに設けられた複数の液滴吐出部を全て覆う寸法で形成され、液滴吐出ヘッドとキャッピングユニットとが相対移動しながら、液滴吐出部を吸引することが望ましい。
この構成によれば、異物除去部が1つであるため、異物除去部につながる配管などの部品を減らすことができ、キャッピングユニットの構造を簡略化することができる。キャッピングユニットの構造が簡略化されると、上述した配管などの這い回しが容易となりキャッピングユニットを移動させやすくなるため、液滴吐出部に詰まった異物を取り除きやすくなる。
また、異物除去部からキャップ部の端部までの寸法が、液滴吐出ヘッドに設けられた複数の液滴吐出部を全て覆う寸法で形成されているので、キャッピングユニットが移動しても、液滴吐出部を全て覆うことができる。そのため、キャッピングユニットを移動させても、異物が詰まっていない液滴吐出部を塞ぐことができ、液滴吐出部に詰まった異物を取り除くことができる。
【0013】
上記の構成を実現するために、より具体的には、吸引手段が、液滴吐出部の吸引を連続して行ってもよい。
この構成によれば、液滴吐出部の吸引を連続して行うため、液滴吐出部内に詰まった異物に継続して吸引力を与えることができる。連続して吸引すると、吸引手段の最大の吸引力を働かせられる時間の割合が長くなり、液滴吐出部内に詰まった異物を取り除きやすくなる。
【0014】
上記の構成を実現するために、より具体的には、吸引手段が、液滴吐出部の吸引を断続的に行ってもよい。
この構成によれば、液滴吐出部の吸引を断続的に行うため、液滴吐出部内に詰まった異物に振動を与えることができる。連続的に吸引した時と比較して、断続的に吸引した方が異物は揺さぶられて動きやすくなる。そのため、液滴吐出部内に詰まった異物をより取り除きやすくなる。
【0015】
上記の構成を実現するために、より具体的には、液滴吐出ヘッドには、液滴吐出部に液状体を供給する液状体供給部が設けられ、液状体供給部の液滴吐出部に対向した面には、通電されるとその形状が変化して液状体供給部の体積を変化させる圧電素子が備えられ、吸引手段の吸引とタイミングを合わせて圧電素子に通電し、液状体供給部の体積を変化させて、その内部の液状体を押圧してもよい。より望ましくは、上記圧電素子としてピエゾ素子を用いても良い。
この構成によれば、吸引手段の吸引とタイミングを合わせて圧電素子により上記液状体を押圧することができる。圧電素子が上記液状体を押圧すると、液状体供給部内の上記液状体の圧力が上昇する。すると、液滴吐出部に詰まった異物に、吸引手段の吸引力と上記液状体の圧力による液滴吐出方向の力とが加わり、異物が取り除かれやすくなる。
【0016】
上記の構成を実現するために、より具体的には、キャッピングユニットが、異物除去部に所定の液体を流入させる流入手段を備え、所定の液体を異物除去部から液滴吐出部に流入させてもよい。
この構成によれば、上記所定の液体が異物除去部から液滴吐出部に流入するため、液滴吐出部内に詰まっていた異物は上記所定の液体に押し流される。異物は液滴吐出部内に液滴の吐出方向に向かって流入して詰まるので、上述したように異物除去部から液滴吐出部に向かう方向に押されれば、容易に押し戻すことができる。つまり、液滴吐出部内に詰まった異物をより取り除きやすくなる。
【0017】
上記の構成を実現するために、より具体的には、所定の液体が、パターン形成用材料を含有する液状体であってもよい。
この構成によれば、異物を押し戻す上記所定の液体として、パターン形成用材料を含有する前記液状体を用いている。そのため、液滴吐出部内の異物を取り除いた後、液滴吐出ヘッド内に上記液状体を再充填させる等の作業を行う必要がなく、液滴を比較的早く吐出させることができる。
【0018】
上記の構成を実現するために、より具体的には、所定の液体が、液滴吐出ヘッドを洗浄する際に用いられる洗浄液であってもよい。
この構成によれば、異物を押し戻す上記所定の液体として、液滴吐出ヘッドを洗浄する際に用いられる洗浄液を用いている。そのため、異物を取り除く際に液滴吐出部および液滴吐出ヘッド内部の洗浄を同時に行うことができ、異物が再び詰まりにくくすることができる。
【0019】
上記の構成を実現するために、より具体的には、被処理基材上に形成されたパターンの形成不良を検出する検査部と、キャッピングユニットを駆動制御する制御部と、を備え、制御部は、検査部の出力に基づき、キャッピングユニットがパターンの形成不良に対応する液滴吐出部に詰まった異物を異物除去部で除去するように制御してもよい。
この構成によれば、検査部の出力に基づき、制御部により自動的にパターンの形成不良に対応する液滴吐出部に詰まった異物が異物除去部で取り除かれる。そのため、なんら操作を行うことなく液滴吐出部の詰まりの検出から、その検出した液滴吐出部に詰まった異物の取り除きまでを行うことができる。
【0020】
本発明のカラーフィルター製造装置は、異なる色の着色層を備えたカラーフィルターを製造するカラーフィルター製造装置であって、上記本発明の液滴吐出装置が複数備えられ、各液滴吐出装置で用いる前記液状体がそれぞれ異なる色の色素を含み、各液滴吐出装置が異なる色の着色層をそれぞれ形成することを特徴とする。
すなわち、本発明のカラーフィルター製造装置は、異なる色の着色層、例えばR、G、Bの着色層をそれぞれ形成する複数の液滴吐出装置を備え、この液滴吐出装置が上記本発明の液滴吐出装置で構成されたものである。この構成によれば、メンテナンスコスト低減を図ることができるカラーフィルター製造装置を実現することができる。
【0021】
本発明のカラーフィルターの製造方法は、異なる色の着色層を備えたカラーフィルターの製造方法であって、上記本発明のカラーフィルター製造装置を用いて前記着色層を形成することを特徴とする。
この構成によれば、メンテナンスコスト低減を図りながらカラーフィルターを製造することが可能となり、製造コスト低減を図ることができる。
【0022】
本発明のカラーフィルターは、異なる色の着色層を備えたカラーフィルターであって、上記本発明のカラーフィルターの製造方法により製造されたことを特徴とする。
この構成によれば、安価で品質の良いカラーフィルターを提供することができる。
【0023】
本発明の液晶装置は、一対の基板間に液晶が挟持された液晶装置であって、上記本発明のカラーフィルターを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、安価で品質の良いカラー液晶表示装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図11を参照して説明する。
図1は本実施形態のカラーフィルター製造装置の概略構成図であり、R、G、Bの3色の着色層を備えたカラーフィルターを製造するための装置である。
本実施形態のカラーフィルター製造装置1は、図1に示すように、上流側からインク受容層形成装置2、R着色層形成装置3、G着色層形成装置4、B着色層形成装置5、本焼成装置6(加熱装置)が配置され、これらの装置が任意の搬送装置(図示略)を介して連結されたものである。このカラーフィルター製造装置1には、R、G、Bの各着色層のパターンを区画する隔壁(バンクとも言う)が形成されたガラス、プラスチック等からなる透明基板(被処理基材)が供給される。インク受容層形成装置2は、隔壁で区画された領域内に樹脂組成物からなるインク受容層を下地層として形成するための装置である。R着色層形成装置3、G着色層形成装置4、B着色層形成装置5は、それぞれ後で着色層となるR、G、Bのインクからなる液状体を塗布するための装置である。本焼成装置6は、塗布後のR、G、Bのインクからなる液状体を一括して加熱、焼成するための装置である。これらの装置のうち、インク受容層形成装置2、R着色層形成装置3、G着色層形成装置4、B着色層形成装置5の4台には、本発明の液滴吐出装置(インクジェット装置)が用いられている。
【0025】
図2は、本実施形態のカラーフィルター製造装置1の要部である液滴吐出装置の部分のみを示す概略構成斜視図である。液滴吐出装置が用いられるインク受容層形成装置2、R着色層形成装置3、G着色層形成装置4、B着色層形成装置5の基本構成は全て同様であるため、ここではR着色層形成装置3を一例として説明する。
R着色層形成装置3は、図2に示すように、上流側から下流側(図2における右側から左側)に向けて給材部61、表面改質部62、描画部63、検査部64、仮焼成部65、除材部66が備えられている。大まかな処理の流れとしては、給材部61から供給された描画前の基板に対し、表面改質部62において親液処理、撥液処理が施され、描画部63において隔壁で区画された所定の領域にRのインクが吐出、描画される。次いで、検査部64において描画状態が検査され、仮焼成部65でインクの仮焼成が施された後、描画後の基板が除材部66により排出される。本装置において、これら各部は基板の流れ方向に沿って直線状に配置されている。なお、本装置は大型の基板を処理可能な大規模な装置であるため、作業者が後述するヘッドユニットのメンテナンスを行うための通路67が設けられている。給材部61および除材部66は任意の基板搬送手段で構成することができ、例えばローラコンベア、ベルトコンベア等が用いられる。表面改質部62は、プラズマ処理室を備えており、親液処理としては大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(Oプラズマ処理)が行われ、基板の表面及び隔壁の側面が親液化される。撥液処理としては大気雰囲気中でテトラフルオロメタン(四フッ化炭素)を反応ガスとするプラズマ処理(CFプラズマ処理)が行われ、隔壁の上面が撥液化される。
【0026】
図3は、描画部63の近傍のみを示す概略構成斜視図である。描画部63は、図3に示すように、一方向に移動可能なステージ70上に基板Sを吸着保持し、その状態で基板Sを一方向(図3における右側から左側)に搬送する構成となっており、基板Sの搬送方向と直交して延びるヘッドユニット71が装置本体に架設されている。すなわち、本実施形態の液滴吐出装置72は、液滴吐出ヘッド側が移動せず、基板側のみが移動する構成である。ヘッドユニット71は、基板Sの搬送方向と直交する方向に配列された複数個の液滴吐出ヘッド34が固定された大型基準プレート74を備えている。図4(a)は、大型基準プレート74を液滴吐出ヘッド34のノズル側から見た斜視図、図4(b)は1個の液滴吐出ヘッド34の拡大図(図4(a)の符号Hの円内の拡大図)である。これらの図に示すように、1枚の小型基準プレート73に対して1個の液滴吐出ヘッド34が固定され、1枚の大型基準プレート74に対してヘッドの個数分の小型基準プレート73が固定されている。本実施形態の場合、複数個の液滴吐出ヘッド34は複数個ずつ3列に配列されており、各列間で大型基準プレート74の長手方向にずれた位置に配置されている。また、各液滴吐出ヘッド34は、複数のノズル(吐出口、図4では図示せず)を有している。この構成により、このヘッドユニット71は、大型基準プレート74の長手方向、すなわち基板Sの搬送方向と直交する方向で例えば数mという長い寸法にわたって所定のピッチでインク滴を吐出可能となっている。そして、液滴吐出ヘッド34の配列方向と直交する方向に基板Sを搬送しつつインク滴を吐出することで、基板Sの全面にわたって所望のパターン形状でRのインクを描画することができる。また、図3における符号76はインクタンクである。インクタンク76はインクを貯留するものであり、配管(図示せず)を介してインクを液滴吐出ヘッド34に供給するものとなっている。
【0027】
液滴吐出ヘッド34は、例えばピエゾ素子によって液室を圧縮してその圧力波で液体を吐出させるもので、上述したように、一列または複数列に配列された複数のノズルを有している。この液滴吐出ヘッド34の構造の一例を説明すると、液滴吐出ヘッド34は、図5(a)に示すように、例えばステンレス製のノズルプレート12と振動板13とを備え、両者を仕切部材(リザーバプレート)14を介して接合したものである。ノズルプレート12と振動板13との間には、仕切部材14によって複数の空間(液状体供給部)15と液溜まり16とが形成されている。各空間15と液溜まり16の内部はインクで満たされており、各空間15と液溜まり16とは供給口17を介して連通したものとなっている。また、ノズルプレート12には、空間15からインクを噴射するためのノズル(液滴吐出部)18が形成されている。一方、振動板13には、液溜まり16にインクを供給するための孔19が形成されている。
【0028】
また、振動板13の空間15に対向する面と反対側の面上には、図5(b)に示すように、圧電素子(ピエゾ素子)20が接合されている。この圧電素子20は、一対の電極21の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するようにして撓曲するよう構成されたものである。そして、このような構成のもとに圧電素子20が接合されている振動板13は、圧電素子20と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間15の容積が増大するようになっている。したがって、空間15内に増大した容積分に相当するインクが、液溜まり16から供給口17を介して流入する。また、このような状態から圧電素子20への通電を解除すると、圧電素子20と振動板13はともに元の形状に戻る。したがって、空間15も元の容積に戻ることから、空間15内部のインクの圧力が上昇し、ノズル18から基板に向けてインクの液滴Lが吐出される。
【0029】
ノズル18は、図6に示すように、インクの液滴Lの吐出方向から液滴吐出ヘッド34を見ると、液滴吐出ヘッド34の長手方向に2本の列をなして形成されている。一方の列には180個のノズル18が配列され、1つの液滴吐出ヘッド34では、一方の列および他方の列をあわせて360個のノズル18が配列されている。
また、一方の列および他方の列のノズル18の配置間隔(ピッチ)は、141.111mm(1/180インチ)であり、一方の列のノズル18と他方の列のノズル18とは互い違いになるように配置されている。その互い違いに配列されている間隔は、上述された141.111mmの半分である70.5555mm(1/360インチ)である。
【0030】
また、図7に示すように、インクタンク76から液滴吐出ヘッド34へインクを供給する配管には、その配管から分岐して液体を排出する排出管81が設けられている。上記配管と排出管81との分岐点には、上記配管内の液体を排出管81に排出するか否かを制御する第1の三方弁82が設けられている。
【0031】
図3に示すように、ヘッドユニット71の基材搬送方向の上流側には、吸引・クリーニング部100が設けられている。吸引・クリーニング部100は、各液滴吐出ヘッド34の詰まり等による吐出不良を防止、および修復すべく各液滴吐出ヘッド34の吸引・クリーニング作業を行うためのものである。具体的な構成としては、吸引・クリーニング部100には、吸引時に各液滴吐出ヘッド34のノズルを塞ぐキャッピングユニット110や、ノズルを拭うためのワイピングユニット150が備えられている。これらキャッピングユニット110や、ノズル18を拭うためのワイピングユニット150は基材搬送方向およびその直交方向に移動可能に設けられている。
【0032】
キャッピングユニット110は、図7に示すように、ノズル18を覆って塞ぐキャップ部111と、ノズル18からインクとともに異物を吸引する吸引部112と、ノズル18にインクを注入する注入部113と、キャップ部111と吸引部112およびキャップ部111と注入部113をつなぐ吸引・注入配管114とを備えている。
キャップ部111の液滴吐出ヘッド34と当接する面には、図7および図8に示すように、ノズル18を覆う大きさの凹部115が3本の列をなして形成されている。凹部115の列方向の配置間隔は、ノズル18と同じ141.111mm(1/180インチ)であり、1列あたり359個の凹部115が形成されている。隣り合う列の凹部115は互い違いになるように配置され、凹部115の列と列との間隔は、ノズル18の列と列との間隔と等しくなるように形成されている。つまり、ノズル18と凹部115とは1対1に対応するように配置されている。また、複数個配列された凹部115の内の真中の凹部115には、吸引・注入配管114が接続され、異物除去部116となっている。
【0033】
吸引部112には、ノズル18からインクとともに異物を吸引する吸引ポンプ(吸引手段)117と、吸引されたインクなどが流入する廃液タンク118とが設けられている。
注入部113には、ノズル18にインクを圧送するポンプ(流入手段)119と、インクタンク76とポンプ119とをつなぐ注入配管120とが設けられている。
吸引・注入配管114には、キャッピングユニット110から延びた配管が吸引部112および注入部113に分岐する分岐点に第2の三方弁121が設けられている。
【0034】
また、ヘッドユニット71の下流側には、描画後の基板Sの描画状態、すなわち所定の位置にインク滴が確実に吐出されているか否かを検査する検査部64が設けられている。検査部64は、例えばCCD等を用いたラインセンサにより構成されている。
さらに、検査部64により検出された不良箇所の情報に基づきキャッピングユニット110を制御する制御部122が設けられている。
また、検査部64の下流側には、例えばレーザー乾燥方式による仮焼成部88が設けられている。仮焼成部の焼成条件は、R、G、Bの各色によってそれぞれ最適化される。
【0035】
以上、液滴吐出装置の構成をR着色層形成装置3の例を挙げて説明したが、カラーフィルター製造装置1の初段にあるインク受容層形成装置2のみは表面改質部62の上流側に洗浄部を備えている。インク受容層形成装置2には隔壁が形成された基板Sが供給されるが、基板Sの表面改質を行う前にウェット洗浄、オゾン洗浄等の方法により基板Sを洗浄し、清浄になった基板Sを表面改質部62に供給する構成となっている。この構成により、基板Sに付着した異物等に起因する描画不良の発生が抑えられ、歩留りを向上することができる。
【0036】
次に、本実施形態のカラーフィルター製造装置1を用いたカラーフィルターの製造方法の一例を説明する。上記カラーフィルター製造装置1を用いたカラーフィルターの製造方法は、図9に示すように、生産性を高める観点から長方形状の基板S上に、複数個のカラーフィルター領域51をマトリクス状に形成する際に適用することができる。これらのカラーフィルター領域51は、後で基板Sを切断することにより、液晶表示装置に適合する個々のカラーフィルターとして用いることができる。なお、各カラーフィルター領域51においては、図9に示したように、Rのインク、Gのインク、およびBのインクをそれぞれ所定のパターン、本例では従来公知のストライプ型で形成して配置する。なお、この形成パターンとしては、ストライプ型のほかに、モザイク型やデルタ型あるいはスクウェアー型等としてもよい。
【0037】
このようなカラーフィルター領域51を形成するには、まず、図10(a)に示すように、透明の基板Sの一方の面に対し、ブラックマトリクス52を形成する。このブラックマトリクス52を形成する際には、光透過性のない樹脂(好ましくは黒色樹脂)を、スピンコート等の方法で所定の厚さ(例えば2μm程度)に塗布し、フォトリソグラフィー技術を用いてパターニングする。このブラックマトリクス52の格子で囲まれる最小の表示要素、すなわちフィルターエレメント53については、例えばX軸方向の幅を30μm、Y軸方向の長さを100μm程度とする。このブラックマトリクスは充分な高さを有しており、インク吐出時の隔壁として機能する。
次に、図10(b)に示すように、本実施形態のカラーフィルター製造装置1におけるインク受容層形成装置2の液滴吐出ヘッド34からインク受容層となる樹脂組成物を含有するインク滴54(液状体)を吐出し、これを基板S上に着弾させる。吐出するインク滴54の量については、加熱工程におけるインクの体積減少を考慮した十分な量とする。次いで、インク受容層形成装置2の焼成部においてインク滴の焼成を行い、図10(c)に示すようなインク受容層60とする。
【0038】
次に、図10(d)に示すように、R着色層形成装置3の液滴吐出ヘッド34からRのインク滴54R(液状体)を吐出し、これを基板S上に着弾させる。吐出するインク滴54の量については、加熱工程におけるインクの体積減少を考慮した十分な量とする。次いで、R着色層形成装置3の仮焼成部65においてインクの仮焼成を行い、図10(e)に示すようなR着色層34Rとする。以上の工程を、G着色層形成装置4、B着色層形成装置5においても繰り返し、図10(f)に示すように、G着色層34G、B着色層34Bを順次形成する。R着色層34R、G着色層34G、B着色層34Bを全て形成した後、本焼成装置6においてこれら着色層34R,34G,34Bを一括して焼成する。
次いで、基板Sを平坦化し、かつ着色層34R,34G,34Bを保護するため、図10(g)に示すように各着色層34R,34G,34Bやブラックマトリクス52を覆うオーバーコート膜(保護膜)56を形成する。このオーバーコート膜59の形成にあたっては、スピンコート法、ロールコート法、リッピング法等の方法を採用することもできるが、着色層34R,34G,34Bの場合と同様に液滴吐出装置を用いることもできる。
【0039】
本発明のカラーフィルター製造装置1を構成する液滴吐出装置72を用いて、カラーフィルターを量産していると、ノズル詰まり等により所定の位置にインク滴が吐出されない不具合が発生する。この不具合は、描画されない領域が基材搬送方向に線状に延びる線欠陥として現れ、ヘッドユニット71の下流の検査部64により検知される。この線欠陥を引き起こす原因としては、インク自身の凝固物や、液滴吐出ヘッドを製作した際に発生した異物がノズル18に詰まったり、ノズル18の縁にインクの凝固物が付着してインク滴の飛行経路を曲げたりすることが挙げられる。
【0040】
検査部64は、検知した線欠陥の位置情報を制御部122に出力する。制御部122は、その位置情報に基づき線欠陥に対応する位置にあるノズル18およびそのノズル18が設けられている液滴吐出ヘッド34を割り出す。そして、キャッピングユニット110が制御部122により上記欠陥に対応する液滴吐出ヘッド34へ移動され、上記欠陥に対応するノズル18と凹部115とが一致するように、液滴吐出ヘッド34およびキャッピングユニット110とが当接される。このとき欠陥に対応しないノズル18は、凹部115に覆われている。
【0041】
液滴吐出ヘッド34およびキャッピングユニット110とが当接されると、制御部122は、吸引・注入配管114の第1の三方弁82を制御してインクタンク76と液滴吐出ヘッド34とを連通させ、第2の三方弁121を制御してキャッピングユニット110と吸引部112とを連通させる。そして、吸引部112の吸引ポンプ117に電力を供給して、上記欠陥に対応するノズル18を吸引する。なお、吸引ポンプ117に一定の電力を供給して一定の吸引力で吸引するだけでなく、電力の供給を断続的にオン、オフさせる等して吸引力を断続的にオン、オフさせても良い。このようにして吸引ポンプ117によって吸引されたインクや異物は、吸引・注入配管114を通過して廃液タンク118に流入する。
【0042】
また、吸引ポンプ117による吸引とタイミングを合わせて、上記欠陥に対応する液滴吐出ヘッド34に備えられたすべての圧電素子20に通電してもよい。このとき圧電素子20に通電する電圧は、図11に示すように、通常インク滴を吐出する時に通電される電圧V1よりも低い電圧V2である。この電圧V2は、インク滴を吐出しない程度の電圧に設定されている。また、通電時間も、通所インク滴を吐出する時の通電時間t1よりも短い時間t2に設定されている。
圧電素子20に電圧V2の電流が通電されると、図11に示すように、圧電素子20は電圧に応じて外側に撓曲し、インクが空間15内に液溜まり16から供給口17を介して流入する。そして時間t2だけ通電され、通電が解除されると、圧電素子20と振動板13はともに元の形状に戻り、空間15内部のインクの圧力が上昇する。
【0043】
凹部115に覆われたノズル18では、空間15内部のインクの圧力が上昇すると、ノズル18内のインクが空間15内部のインクの圧力に押されて吐出方向に移動する。移動したインクは、凹部115内の空気を圧縮し、その圧力を空間15内部のインクの圧力と略同等になるまで上昇させる。ノズル18内のインクは、その空間15内から加えられている圧力と凹部115内から加えられている圧力とが等しくなり移動、つまり吐出されない。インクが空間15から吐出されないと、空間15内のインクの圧力は低下せず、一定の圧力で保たれる。1つの液滴吐出ヘッド34内に設けられた全ての空間15は、供給口17および液溜まり16を介して連通しているので、空間15内のインクの圧力は等しくなる。
凹部115に覆われたノズル18、つまり異物が詰まっているノズル18では、異物に前述した空間15内のインクの圧力が加わり、反対側からは吸引ポンプ117による吸引力が加わる。このようにして圧電素子20に通電して得られる空間15内のインクの圧力および吸引ポンプ117の吸引力によって吸引された異物は、同時に吸引されたインクとともに吸引・注入配管114を通過して廃液タンク118に流入する。
【0044】
さらに、上述した方法以外にも、注入部113からインクを液滴吐出ヘッド34に流入させてノズル18に詰まった異物を取り除いても良い。
具体的には、制御部122は、吸引・注入配管114の第1の三方弁82を制御して排出管81と液滴吐出ヘッド34とを連通させ、第2の三方弁121を制御してキャッピングユニット110と注入部113とを連通させる。そして、注入部113のポンプ119に電力を供給して、上記欠陥に対応するノズル18にインク滴吐出方向からインクを流入させる。ノズル18内に詰まっていた異物は上記流入したインクに流され、空間15、供給口17、液溜まり16、孔19の順に流され、インクタンク76と液滴吐出ヘッド34とをつなぐ配管に流入する。前記配管に流入した異物およびインクは、第1の三方弁82と流過して排出管81に流入し廃棄される。
なお、注入部113から液滴吐出ヘッド34に流入させてノズル18に詰まった異物を取り除く液体として、液滴吐出ヘッド34の洗浄液を用いても良い。洗浄液を用いると、異物を取り除く際にノズル18および液滴吐出ヘッド34内部の洗浄を同時に行うことができ、異物が再び詰まりにくくすることができる。
【0045】
上記各種の方法でノズル18内に詰まった異物が取り除かれると、液滴吐出ヘッド34からキャッピングユニット110が離れる。ノズル18内のインクのメニスカス形状は、吸引やインクの注入などにより所定の形状と異なる形状となっている。
液滴吐出ヘッド34からキャッピングユニット110が移動すると、ワイピングユニット150によりノズル18が拭われ、ノズル18内のインクのメニスカス形状が所定の形状に整えられる。
【0046】
上記の構成によれば、キャップ部111が、液滴吐出ヘッド34のノズル18を覆い、吸引部112により異物除去部116が1つのノズル18を吸引してその内部に詰まった異物を取り除いている。そのため、吸引部112の吸引力は1つのノズル18に集中させることができるため、ノズル18内に詰まった異物を確実に取り除くことができる。
【0047】
凹部115を設けたことにより、キャップ部111とノズル18とが接触しないため、ノズル18内のインクとキャップ部111とが接触しない。そのため、ノズル18内のインクの液面の形態(メニスカス)が乱れることがなく、液滴の飛行軌跡が安定し、着弾位置が乱れることがない。
【0048】
異物除去部116が1つであるため、異物除去部116につながる配管などの部品を減らすことができ、キャッピングユニット110の構造を簡略化することができる。キャッピングユニット110の構造が簡略化されると、上述した配管などの這い回しが容易となりキャッピングユニット110を移動させやすくなるため、ノズル18に詰まった異物を取り除きやすくなる。
また、異物除去部116からキャップ部111の端部までの寸法が、液滴吐出ヘッド34に設けられた複数のノズル18を全て覆う寸法で形成されているので、キャッピングユニット110が移動しても、ノズル18を全て覆うことができる。そのため、キャッピングユニット110を移動させても、異物が詰まっていないノズル18を塞ぐことができ、ノズル18に詰まった異物を取り除くことができる。
【0049】
ノズル18の吸引を連続して行うため、ノズル18内に詰まった異物に継続して吸引力を与えることができる。連続して吸引すると、吸引部112の最大の吸引力を働かせられる時間の割合が長くなり、ノズル18内に詰まった異物を取り除きやすくなる。
【0050】
ノズル18の吸引を断続的に行うため、ノズル18内に詰まった異物に振動を与えることができる。連続的に吸引した時と比較して、断続的に吸引した方が異物は揺さぶられて動きやすくなる。そのため、ノズル18内に詰まった異物をより取り除きやすくなる。
【0051】
吸引部112の吸引とタイミングを合わせて圧電素子20によりインクを押圧することができる。圧電素子20がインクを押圧すると、空間15内のインクの圧力が上昇する。すると、ノズル18に詰まった異物に、吸引部18の吸引力とインクの圧力によるインク滴吐出方向の力とが加わり、異物が取り除かれやすくなる。
【0052】
インクが異物除去部116からノズル18に流入するため、ノズル18内に詰まっていた異物はインクに押し流される。異物はノズル18内にインク滴吐出方向に向かって流入して詰まるので、上述したように異物除去部116からインク滴吐出部に向かう方向に押されれば、容易に押し戻すことができる。つまり、ノズル18内に詰まった異物をより取り除きやすくなる。
また、異物を押し戻すのにインクを用いているため、ノズル18内の異物を取り除いた後、液滴吐出ヘッド34内にインクを再充填させる等の作業を行う必要がなく、インク滴を早く吐出させることができる。
【0053】
検査部64の出力に基づき、制御部122により自動的に線欠陥に対応するノズル18に詰まった異物が異物除去部116で取り除かれる。そのため、なんら操作を行うことなくノズル18の詰まりの検出から、その検出したノズル18に詰まった異物の取り除きまでを行うことができる。
【0054】
次に、上記カラーフィルターを備えた液晶装置(電気光学装置)の一実施形態を示す。図12はパッシブマトリクス型の液晶装置を示す図であり、図12中の符号30は液晶装置である。この液晶装置30は透過型のもので、一対のガラス基板31、32の間にSTN( Super Twisted Nematic)液晶等からなる液晶層33が挟持されてなるものである。
一方のガラス基板31には、その内面に上記カラーフィルター55が形成されている。カラーフィルター55は、R、G、Bの各色からなる着色層34R、34G、34Bが規則的に配列されて構成されたものである。なお、これらの色素層34R(34G、34B)間には、ブラックマトリクス52が形成されている。そして、これらカラーフィルター55およびブラックマトリクス52の上には、カラーフィルター55やブラックマトリクス52によって形成される段差をなくしてこれを平坦化するため、オーバーコート膜(保護膜)56が形成されている。オーバーコート膜56の上には複数の電極37がストライプ状に形成され、さらにその上には配向膜38が形成されている。
【0055】
他方のガラス基板32には、その内面に、カラーフィルター55側の電極と直交するようにして、複数の電極39がストライプ状に形成されており、これら電極39上には、配向膜40が形成されている。なお、前記カラーフィルター55の各着色層34R、34G、34Bは、それぞれ各ガラス基板32上の電極39、37の交差する位置に配置されている。また、電極37、39は、ITO( Indium Tin Oxide)などの透明導電材料によって形成されている。さらに、ガラス基板32とカラーフィルター55の外面側にはそれぞれ偏光板(図示せず)が設けられ、ガラス基板31、32間にはこれら基板31、32間の間隔(セルギャップ)を一定に保持するためスペーサ41が設けられている。さらに、これらガラス基板31、32間には液晶33を封入するためのシール材42が設けられている。
【0056】
本実施形態の液晶装置30では、上記カラーフィルター製造装置1を用いて製造されるカラーフィルター55を適用しているため、安価で品質の良いカラー液晶表示装置を実現することができる。
【0057】
次に、上記液晶装置からなる表示手段を備えた電子機器の具体例について説明する。
図13は、液晶テレビジョンの一例を示した斜視図である。図13において、符号500は液晶テレビジョン本体を示し、符号501は上記実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示している。このように、図13に示す電子機器は、上記実施形態の液晶装置を備えたものであるから、安価で表示品位に優れたカラー液晶表示を有する電子機器を実現することができる。
【0058】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では本発明の液滴吐出装置をカラーフィルターの製造に応用する例を挙げたが、カラーフィルターのみならず、有機EL素子等のデバイス形成技術、あるいは各種配線形成技術に適用することも可能である。
また、上記実施の形態では本発明の液滴吐出装置を基板が一方向に流れる構成に適応して説明したが、基板が一方向に流れる構成に限られることなく、基板が液滴吐出装置を双方向に移動するものなど、各種の構成に適応することができるものである。
また、上記実施の形態では、キャッピングユニット110が1つのノズル18を吸引する構成に適応して説明したが、1つのノズル18を吸引する構成に限られることなく、全てのノズル18を個々に吸引可能に構成したものに適応するなど、各種の構成に適応することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカラーフィルター製造装置の概略構成図。
【図2】同、カラーフィルター製造装置の液滴吐出装置を示す斜視図。
【図3】同、液滴吐出装置の描画部を示す斜視図。
【図4】液滴吐出ヘッドの配置を示す斜視図。
【図5】液滴吐出ヘッドの内部構成を示す斜視図。
【図6】液滴吐出ヘッドのノズル配列を示す底面視図。
【図7】キャッピングユニットの構成を示す概略構成図。
【図8】キャップ部の凹部配列を示す平面図。
【図9】カラーフィルター形成用基板を示す斜視図。
【図10】カラーフィルターの製造方法を順を追って示す工程断面図。
【図11】圧電素子に通電する電圧を示す図。
【図12】本発明の一実施形態の液晶装置の断面図。
【図13】本発明の電子機器の一実施形態の液晶テレビジョンの斜視図。
【符号の説明】
1・・・カラーフィルター製造装置、15・・・空間(液状体供給部)、18・・・ノズル(液滴吐出部)、20・・・圧電素子、34・・・液滴吐出ヘッド、64・・・検査部、72・・・液滴吐出装置、110・・・キャッピングユニット、111・・・キャップ部、115・・・凹部、116・・・異物除去部、117・・・吸引ポンプ(吸引手段)、119・・・ポンプ(流入手段)

Claims (16)

  1. 被処理基材上にパターン形成用材料を含有する液状体を吐出することにより所望形状のパターンを形成する液滴吐出装置であって、
    前記被処理基材の流れ方向と交差する方向に配列された複数の液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドを覆って吸引するキャッピングユニットとを備え、
    前記液滴吐出ヘッドと前記キャッピングユニットとは相対移動可能に配置され、
    前記液滴吐出ヘッドには、前記液状体の液滴を吐出する複数の液滴吐出部が設けられ、
    前記キャッピングユニットには、前記液滴吐出部を覆うキャップ部が設けられるとともに、前記液滴吐出ヘッドを吸引する吸引手段が備えられ、
    前記キャップ部には、前記吸引手段と連通する異物除去部が設けられ、
    該異物除去部が、所定個数の前記液滴吐出部を吸引して、その内部に詰まった異物を取り除くことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記キャップ部には、前記液滴吐出部を所定個数ずつ覆う凹部が設けられ、
    前記キャップ部と前記液滴吐出部とが接触しないように配置されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記キャップ部には1つの前記異物除去部が設けられ、
    該異物除去部から前記キャップ部の端部までの寸法が、前記液滴吐出ヘッドに設けられた前記複数の液滴吐出部を全て覆う寸法で形成され、
    前記液滴吐出ヘッドと前記キャッピングユニットとが相対移動しながら、前記液滴吐出部を吸引することを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記吸引手段が、前記液滴吐出部の吸引を連続して行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  5. 前記吸引手段が、前記液滴吐出部の吸引を断続的に行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  6. 前記液滴吐出ヘッドには、前記液滴吐出部に前記液状体を供給する液状体供給部が設けられ、
    該液状体供給部の前記液滴吐出部に対向した面には、通電されるとその形状が変化して前記液状体供給部の体積を変化させる圧電素子が備えられ、
    前記吸引手段の吸引とタイミングを合わせて前記圧電素子に通電し、前記液状体供給部の体積を変化させて、その内部の前記液状体を押圧することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  7. 前記圧電素子として、ピエゾ素子が用いられていることを特徴とする請求項6記載の液滴吐出装置。
  8. 前記キャッピングユニットが、前記異物除去部に所定の液体を流入させる流入手段を備え、
    前記所定の液体を前記異物除去部から前記液滴吐出部に流入させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  9. 前記所定の液体が、前記パターン形成用材料を含有する液状体であることを特徴とする請求項8記載の液滴吐出装置。
  10. 前記所定の液体が、前記液滴吐出ヘッドを洗浄する際に用いられる洗浄液であることを特徴とする請求項8記載の液滴吐出装置。
  11. 前記被処理基材上に形成されたパターンの形成不良を検出する検査部と、前記キャッピングユニットを駆動制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記検査部の出力に基づき、前記キャッピングユニットが前記パターンの形成不良に対応する前記液滴吐出部に詰まった異物を前記異物除去部で除去するように制御することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  12. 異なる色の着色層を備えたカラーフィルターを製造するカラーフィルター製造装置であって、
    請求項1から11のいずれかに記載の液滴吐出装置が複数備えられ、各液滴吐出装置で用いる前記液状体がそれぞれ異なる色の色素を含み、各液滴吐出装置が異なる色の着色層をそれぞれ形成することを特徴とするカラーフィルター製造装置。
  13. 異なる色の着色層を備えたカラーフィルターの製造方法であって、
    請求項12記載のカラーフィルター製造装置を用いて前記着色層を形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  14. 異なる色の着色層を備えたカラーフィルターであって、
    請求項13に記載のカラーフィルターの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルター。
  15. 一対の基板間に液晶が挟持された液晶装置であって、
    請求項14に記載のカラーフィルターを備えたことを特徴とする液晶装置。
  16. 請求項15に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008081709A1 (ja) * 2006-12-27 2008-07-10 Sharp Kabushiki Kaisha 液滴吐出描画装置、液滴吐出描画方法、及び、液滴吐出描画用プログラム

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