JP2004314873A - 車両用ランプ取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を低減する。
【解決手段】樹脂材で構成されたフロントバンパカバー12にランプブラケット20が一体成形されており、ランプブラケット20はインテグラルヒンジ18によってフロントバンパカバー12に対して、フロントバンパカバー12の下方となり、フォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、車体側においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置とへ回転可能となっている。また、ランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持する係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31もフロントバンパカバー12とランプブラケット20とに一体形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】樹脂材で構成されたフロントバンパカバー12にランプブラケット20が一体成形されており、ランプブラケット20はインテグラルヒンジ18によってフロントバンパカバー12に対して、フロントバンパカバー12の下方となり、フォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、車体側においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置とへ回転可能となっている。また、ランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持する係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31もフロントバンパカバー12とランプブラケット20とに一体形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ランプ取付構造に係り、特に、自動車等の車両において樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを取付ける車両用ランプ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の車両用ランプ取付構造においては、ランプ本体をランプブラケットにて上下揺動可能に支持して成るランプを設け、そのランプ本体をフロントバンパに形成したランプ配置穴に配置した状態で、ランプブラケットの適当箇所をフロントバンパの裏面に突出形成された取付ボスに取付ビスにて固定し、且つランプブラケットから後方に延出した固定片とフロントバンパから後方に延出した連結片を車体側のフレーム部材に固定ボルトにて共締めして固定した構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168433号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両用ランプ取付構造では、ランプ本体をバンパカバーへ取付けるために別部材のランプブラケットが必要となると共に、ランプブラケットを固定するための固定ボルトも必要となる。この結果、部品点数が多くなり、部品コストのアップ及び組み付け工数の増加となる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、部品点数を低減できる車両用ランプ取付構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを前記車体側部材の裏面側から取付ける車両用ランプ取付構造であって、
前記車体側部材と一体成形されヒンジ部によって回転可能とされたランプブラケットと、
前記車体側部材と前記ランプブラケットとに一体形成され、前記ランプブラケットを前記ランプ配置穴と対向する位置に保持するブラケット保持部と、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、ランプブラケットを樹脂材で構成された車体側部材と一体成形し、ヒンジ部によって回転可能とすると共に、ランプブラケットを保持するブラケット保持部を車体側部材とランプブラケットとに一体形成するため、部品点数を低減できる。また、ランプブラケットにランプをセットした後、ランプブラケットをヒンジ部によって回転し、ブラケット保持部によってランプブラケットをランプ配置穴と対向する位置に保持できるため、組付け作業性も向上できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用ランプ取付構造において、前記ランプブラケットの一部に切欠を形成したことを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1記載の内容に加えて、ランプブラケットの一部に切欠を形成することで、軽量化及び材料費低減が可能となる。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用ランプ取付構造において、前記車体側部材における前記ブラケット保持部の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段を形成したことを特徴とする。
【0011】
従って、請求項1、2の何れか1項に記載の内容に加えて、車体側部材におけるブラケット保持部の意匠面側に発生する成形時のひけを外観品質向上手段によって隠せるため、車体側部材の外観品質を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用ランプ取付構造の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0014】
図5に示される如く、本実施形態では、車体10の前端下部に樹脂材で構成された車体側部材としてのフロントバンパカバー12を備えており、フロントバンパカバー12は前方(反車体側)へ突出された湾曲板状とされている。また、フロントバンパカバー12の車幅両端下部近傍には、円状のランプ配設穴14が形成されており、ランプ配設穴14はフロントバンパカバー12を貫通している。
【0015】
図1に示される如く、フロントバンパカバー12の表面(反車体側面)は意匠面とされており、フロントバンパカバー12の下端部12Aは、後方(車体側)へ向かって延設されている。
【0016】
図2に示される如く、フロントバンパカバー12の裏面(車体側面)には、ランプ配設穴14の左右両側において、それぞれブラケット保持部としての一対の係合爪16が一体形成されている。各係合爪16は、板状とされてフロントバンパカバー12の裏面から車体側に向かって立設されており、各対の係合爪16は、車幅方向において互いに対向している。
【0017】
図3に示される如く、各係合爪16の基部(前部)16Aは薄肉とされる一方、各係合爪16の先端部(後端部)16Bは対向する他の係合爪16の方向へ突出している。
【0018】
図4に示される如く、フロントバンパカバー12の下端部12Aの後端12Bにおけるランプ配設穴14の下方となる部位には、ヒンジ部としてのインテグラルヒンジ18が形成されており、このインテグラルヒンジ18によって回転可能に連結されたランプブラケット20が、フロントバンパカバー12と一体成形されている。また、インテグラルヒンジ18とランプブラケット20とは、板状の連結部24によって互いに連結されており、この連結部24には、連結部24とランプブラケット20の外周部20Aとを連結するリブ26が立設されている。
【0019】
従って、ランプブラケット20はインテグラルヒンジ18を回転中心にして、図4に2点鎖線で示すように、フロントバンパカバー12の下方となり、ランプとしてのフォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、図4に実線で示すように、フロントバンパカバー12の車体側(車体後方側)においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置と、へ回転可能となっている。
【0020】
図1に実線で示される如く、ランプブラケット20がフォグランプ固定位置へ移動すると、リブ26がフロントバンパカバー12の裏面におけるランプ配設穴14の下方の部位12Cに当接するようになっている。
【0021】
図2に示される如く、ランプブラケット20の外周部における車幅方向両端部には、ブラケット保持部としての一対の内側係合爪30が一体形成されており、一対の内側係合爪30の車幅方向外側にはブラケット保持部としての一対の外側係合爪31が一体形成されている。各係合爪30、31は、板状とされてランプブラケット20の外周部に形成された座部32に立設されており、内側係合爪30と外側係合爪31とは、車幅方向において互いに対向している。
【0022】
図3に示される如く、内側係合爪30は対向する他の内側係合爪30と逆方向へく字状に屈曲しており、内側係合爪30と外側係合爪31との間に挿入されたフロントバンパカバー12の係合爪16の先端部16Bが内側係合爪30に係合することで、ランプブラケット20がフロントバンパカバー12のフォグランプ固定位置に保持されるようになっている。
【0023】
即ち、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に挿入されると、係合爪16の先端部16Bによって内側係合爪30が押圧され、対向する内側係合爪30が互いに接近する側へ弾性変形されて、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に完全に挿入される。また、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に完全に挿入された際には、内側係合爪30が弾性復元されることで、フロントバンパカバー12の係合爪16の先端部16Bが係合爪30に係合し、ランプブラケット20が車体側へ移動(離脱)することが阻止されるようになっている。
【0024】
なお、リブ26がフロントバンパカバー12の裏面におけるランプ配設穴14の下方の部位12Cに当接すると共に、ランプブラケット20の各係合爪30、31がフロントバンパカバー12の係合爪16にそれぞれ係合することで、ランプ配設穴14に対するランプブラケット20の位置決めが行われるようになっている。
【0025】
図4に示される如く、ランプブラケット20は必要不可欠な部位のみで構成されており、フォグランプ固定位置(図4の実線で示す位置)において、通常、車体外部から見えない上部となる部位に、矩形状の切欠34が形成されている。
【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0027】
以上の構成の本実施形態では、ランプブラケット20をフロントバンパカバー12と一体成形し、インテグラルヒンジ18によって、図1及び図4に2点鎖線で示すように、フロントバンパカバー12の下方となり、ランプとしてのフォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、図1及び図4に実線で示すように、フロントバンパカバー12の車体側(車体後方側)においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置と、へ回転可能とすると共に、ランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持する係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31をフロントバンパカバー12とランプブラケット20とに一体形成したため、部品点数を低減できる。このため、部品コストのダウン及び組み付け工数の低減が可能となる。
【0028】
また、フォグランプセット位置においてランプブラケット20にフォグランプ22をセットし、その後、ランプブラケット20をインテグラルヒンジ18によって回転し、係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31によってランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持することができる。この結果、組付け作業性が向上すると共に、締結部品及び締結工具が必要なくなり製造コストを低減できる。
【0029】
また、本実施形態では、ランプブラケット20は必要不可欠な部位のみで構成されており、フォグランプ固定位置(図4の実線で示す位置)において、通常、車体外部から見えない上部となる部位に切欠34を形成したため、軽量化及び材料費低減が可能となる。
【0030】
また、本実施形態では、フロントバンパカバー12に二対の係合爪16が一体成形されているが、少なくとも各係合爪16のフロントバンパカバー12との境界部分となる基部(前部)16Aが薄肉とされているため、フロントバンパカバー12の表面(意匠面)にヒケが出ることを防止できる。
【0031】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、図6に示される如く、フロントバンパカバー12における係合爪16の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段としての意匠線50を形成しても良い。また、この場合には、フロントバンパカバー12の成形時のひけを意匠線50によって隠せるため、フロントバンパカバー12の外観品質を向上できる。なお、意匠線50に代えて、凹凸等の他の外観品質向上手段をフロントバンパカバー12における係合爪16の意匠面側に形成しても良い。
【0032】
また、本実施形態では、樹脂材で構成された車体側部材としてのフロントバンパカバー12にランプとしてのフォグランプ22を取付ける構成について説明したが、樹脂材で構成された車体側部材はフロントバンパカバー12に限定されず、リヤバンパカバー等の他の車体側部材でも良い。また、ランプもフォグランプ22に限定されずテールランプ等の他のランプでも良い。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを車体側部材の裏面側から取付ける車両用ランプ取付構造であって、車体側部材と一体成形されヒンジ部によって回転可能とされたランプブラケットと、車体側部材と前記ランプブラケットとに一体形成され、ランプブラケットをランプ配置穴と対向する位置に保持するブラケット保持部と、を有するため、部品点数を低減できると共に組付け作業性も向上できるという優れた効果を有する。
【0034】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用ランプ取付構造において、ランプブラケットの一部に切欠を形成したため、請求項1記載の効果に加えて、軽量化及び材料費低減が可能となるという優れた効果を有する。
【0035】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用ランプ取付構造において、車体側部材におけるブラケット保持部の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段を形成したため、請求項1、2の何れか1項に記載の効果に加えて、車体側部材の外観品質を向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す側断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造のブラケット保持部を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す車体斜め後方から見た斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造が適用された車体前部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す図2に対応する断面図である。
【符号の説明】
12 フロントバンパカバー(樹脂材で構成された車体側部材)
14 ランプ配設穴
16 係合爪(ブラケット保持部)
18 インテグラルヒンジ(ヒンジ部)
20 ランプブラケット
22 フォグランプ(ランプ)
30 内側係合爪(ブラケット保持部)
31 外側係合爪(ブラケット保持部)
34 切欠
50 意匠線(外観品質向上手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ランプ取付構造に係り、特に、自動車等の車両において樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを取付ける車両用ランプ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の車両用ランプ取付構造においては、ランプ本体をランプブラケットにて上下揺動可能に支持して成るランプを設け、そのランプ本体をフロントバンパに形成したランプ配置穴に配置した状態で、ランプブラケットの適当箇所をフロントバンパの裏面に突出形成された取付ボスに取付ビスにて固定し、且つランプブラケットから後方に延出した固定片とフロントバンパから後方に延出した連結片を車体側のフレーム部材に固定ボルトにて共締めして固定した構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168433号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両用ランプ取付構造では、ランプ本体をバンパカバーへ取付けるために別部材のランプブラケットが必要となると共に、ランプブラケットを固定するための固定ボルトも必要となる。この結果、部品点数が多くなり、部品コストのアップ及び組み付け工数の増加となる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、部品点数を低減できる車両用ランプ取付構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを前記車体側部材の裏面側から取付ける車両用ランプ取付構造であって、
前記車体側部材と一体成形されヒンジ部によって回転可能とされたランプブラケットと、
前記車体側部材と前記ランプブラケットとに一体形成され、前記ランプブラケットを前記ランプ配置穴と対向する位置に保持するブラケット保持部と、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、ランプブラケットを樹脂材で構成された車体側部材と一体成形し、ヒンジ部によって回転可能とすると共に、ランプブラケットを保持するブラケット保持部を車体側部材とランプブラケットとに一体形成するため、部品点数を低減できる。また、ランプブラケットにランプをセットした後、ランプブラケットをヒンジ部によって回転し、ブラケット保持部によってランプブラケットをランプ配置穴と対向する位置に保持できるため、組付け作業性も向上できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用ランプ取付構造において、前記ランプブラケットの一部に切欠を形成したことを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1記載の内容に加えて、ランプブラケットの一部に切欠を形成することで、軽量化及び材料費低減が可能となる。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用ランプ取付構造において、前記車体側部材における前記ブラケット保持部の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段を形成したことを特徴とする。
【0011】
従って、請求項1、2の何れか1項に記載の内容に加えて、車体側部材におけるブラケット保持部の意匠面側に発生する成形時のひけを外観品質向上手段によって隠せるため、車体側部材の外観品質を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用ランプ取付構造の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0014】
図5に示される如く、本実施形態では、車体10の前端下部に樹脂材で構成された車体側部材としてのフロントバンパカバー12を備えており、フロントバンパカバー12は前方(反車体側)へ突出された湾曲板状とされている。また、フロントバンパカバー12の車幅両端下部近傍には、円状のランプ配設穴14が形成されており、ランプ配設穴14はフロントバンパカバー12を貫通している。
【0015】
図1に示される如く、フロントバンパカバー12の表面(反車体側面)は意匠面とされており、フロントバンパカバー12の下端部12Aは、後方(車体側)へ向かって延設されている。
【0016】
図2に示される如く、フロントバンパカバー12の裏面(車体側面)には、ランプ配設穴14の左右両側において、それぞれブラケット保持部としての一対の係合爪16が一体形成されている。各係合爪16は、板状とされてフロントバンパカバー12の裏面から車体側に向かって立設されており、各対の係合爪16は、車幅方向において互いに対向している。
【0017】
図3に示される如く、各係合爪16の基部(前部)16Aは薄肉とされる一方、各係合爪16の先端部(後端部)16Bは対向する他の係合爪16の方向へ突出している。
【0018】
図4に示される如く、フロントバンパカバー12の下端部12Aの後端12Bにおけるランプ配設穴14の下方となる部位には、ヒンジ部としてのインテグラルヒンジ18が形成されており、このインテグラルヒンジ18によって回転可能に連結されたランプブラケット20が、フロントバンパカバー12と一体成形されている。また、インテグラルヒンジ18とランプブラケット20とは、板状の連結部24によって互いに連結されており、この連結部24には、連結部24とランプブラケット20の外周部20Aとを連結するリブ26が立設されている。
【0019】
従って、ランプブラケット20はインテグラルヒンジ18を回転中心にして、図4に2点鎖線で示すように、フロントバンパカバー12の下方となり、ランプとしてのフォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、図4に実線で示すように、フロントバンパカバー12の車体側(車体後方側)においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置と、へ回転可能となっている。
【0020】
図1に実線で示される如く、ランプブラケット20がフォグランプ固定位置へ移動すると、リブ26がフロントバンパカバー12の裏面におけるランプ配設穴14の下方の部位12Cに当接するようになっている。
【0021】
図2に示される如く、ランプブラケット20の外周部における車幅方向両端部には、ブラケット保持部としての一対の内側係合爪30が一体形成されており、一対の内側係合爪30の車幅方向外側にはブラケット保持部としての一対の外側係合爪31が一体形成されている。各係合爪30、31は、板状とされてランプブラケット20の外周部に形成された座部32に立設されており、内側係合爪30と外側係合爪31とは、車幅方向において互いに対向している。
【0022】
図3に示される如く、内側係合爪30は対向する他の内側係合爪30と逆方向へく字状に屈曲しており、内側係合爪30と外側係合爪31との間に挿入されたフロントバンパカバー12の係合爪16の先端部16Bが内側係合爪30に係合することで、ランプブラケット20がフロントバンパカバー12のフォグランプ固定位置に保持されるようになっている。
【0023】
即ち、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に挿入されると、係合爪16の先端部16Bによって内側係合爪30が押圧され、対向する内側係合爪30が互いに接近する側へ弾性変形されて、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に完全に挿入される。また、フロントバンパカバー12の係合爪16が内側係合爪30と外側係合爪31との間に完全に挿入された際には、内側係合爪30が弾性復元されることで、フロントバンパカバー12の係合爪16の先端部16Bが係合爪30に係合し、ランプブラケット20が車体側へ移動(離脱)することが阻止されるようになっている。
【0024】
なお、リブ26がフロントバンパカバー12の裏面におけるランプ配設穴14の下方の部位12Cに当接すると共に、ランプブラケット20の各係合爪30、31がフロントバンパカバー12の係合爪16にそれぞれ係合することで、ランプ配設穴14に対するランプブラケット20の位置決めが行われるようになっている。
【0025】
図4に示される如く、ランプブラケット20は必要不可欠な部位のみで構成されており、フォグランプ固定位置(図4の実線で示す位置)において、通常、車体外部から見えない上部となる部位に、矩形状の切欠34が形成されている。
【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0027】
以上の構成の本実施形態では、ランプブラケット20をフロントバンパカバー12と一体成形し、インテグラルヒンジ18によって、図1及び図4に2点鎖線で示すように、フロントバンパカバー12の下方となり、ランプとしてのフォグランプ22を装着可能なフォグランプセット位置と、図1及び図4に実線で示すように、フロントバンパカバー12の車体側(車体後方側)においてランプ配設穴14と対向するフォグランプ固定位置と、へ回転可能とすると共に、ランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持する係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31をフロントバンパカバー12とランプブラケット20とに一体形成したため、部品点数を低減できる。このため、部品コストのダウン及び組み付け工数の低減が可能となる。
【0028】
また、フォグランプセット位置においてランプブラケット20にフォグランプ22をセットし、その後、ランプブラケット20をインテグラルヒンジ18によって回転し、係合爪16、内側係合爪30及び外側係合爪31によってランプブラケット20をフォグランプ固定位置に保持することができる。この結果、組付け作業性が向上すると共に、締結部品及び締結工具が必要なくなり製造コストを低減できる。
【0029】
また、本実施形態では、ランプブラケット20は必要不可欠な部位のみで構成されており、フォグランプ固定位置(図4の実線で示す位置)において、通常、車体外部から見えない上部となる部位に切欠34を形成したため、軽量化及び材料費低減が可能となる。
【0030】
また、本実施形態では、フロントバンパカバー12に二対の係合爪16が一体成形されているが、少なくとも各係合爪16のフロントバンパカバー12との境界部分となる基部(前部)16Aが薄肉とされているため、フロントバンパカバー12の表面(意匠面)にヒケが出ることを防止できる。
【0031】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、図6に示される如く、フロントバンパカバー12における係合爪16の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段としての意匠線50を形成しても良い。また、この場合には、フロントバンパカバー12の成形時のひけを意匠線50によって隠せるため、フロントバンパカバー12の外観品質を向上できる。なお、意匠線50に代えて、凹凸等の他の外観品質向上手段をフロントバンパカバー12における係合爪16の意匠面側に形成しても良い。
【0032】
また、本実施形態では、樹脂材で構成された車体側部材としてのフロントバンパカバー12にランプとしてのフォグランプ22を取付ける構成について説明したが、樹脂材で構成された車体側部材はフロントバンパカバー12に限定されず、リヤバンパカバー等の他の車体側部材でも良い。また、ランプもフォグランプ22に限定されずテールランプ等の他のランプでも良い。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを車体側部材の裏面側から取付ける車両用ランプ取付構造であって、車体側部材と一体成形されヒンジ部によって回転可能とされたランプブラケットと、車体側部材と前記ランプブラケットとに一体形成され、ランプブラケットをランプ配置穴と対向する位置に保持するブラケット保持部と、を有するため、部品点数を低減できると共に組付け作業性も向上できるという優れた効果を有する。
【0034】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用ランプ取付構造において、ランプブラケットの一部に切欠を形成したため、請求項1記載の効果に加えて、軽量化及び材料費低減が可能となるという優れた効果を有する。
【0035】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用ランプ取付構造において、車体側部材におけるブラケット保持部の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段を形成したため、請求項1、2の何れか1項に記載の効果に加えて、車体側部材の外観品質を向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す側断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造のブラケット保持部を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す車体斜め後方から見た斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ取付構造が適用された車体前部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る車両用ランプ取付構造を示す図2に対応する断面図である。
【符号の説明】
12 フロントバンパカバー(樹脂材で構成された車体側部材)
14 ランプ配設穴
16 係合爪(ブラケット保持部)
18 インテグラルヒンジ(ヒンジ部)
20 ランプブラケット
22 フォグランプ(ランプ)
30 内側係合爪(ブラケット保持部)
31 外側係合爪(ブラケット保持部)
34 切欠
50 意匠線(外観品質向上手段)
Claims (3)
- 樹脂材で構成された車体側部材に形成されたランプ配置穴にランプを前記車体側部材の裏面側から取付ける車両用ランプ取付構造であって、
前記車体側部材と一体成形されヒンジ部によって回転可能とされたランプブラケットと、
前記車体側部材と前記ランプブラケットとに一体形成され、前記ランプブラケットを前記ランプ配置穴と対向する位置に保持するブラケット保持部と、
を有することを特徴とする車両用ランプ取付構造。 - 前記ランプブラケットの一部に切欠を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプ取付構造。
- 前記車体側部材における前記ブラケット保持部の意匠面側に成形時のひけを隠す外観品質向上手段を形成したことを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載の車両用ランプ取付構造。
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