JP2004262072A - 輪転印刷機の追い刷り調整方法 - Google Patents

輪転印刷機の追い刷り調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間で見当調整が可能となり、損紙の発生を少なく抑えることが可能となる輪転印刷機の追い刷り見当調整方法を提供する。
【解決手段】追い刷り印刷を行う印刷ユニットのウェブ供給機構側およびウェブ巻取機構側にそれぞれ送りローラを有する印刷機において、初期見当調整および印刷中の見当調整に際して、見当マーク検出手段29により検出された見当マークが所定見当以上の調整が必要であるとき、印刷ユニットの圧胴を圧胴着脱装置41により版胴から脱状態とし、版胴位相シフトによる見当補正を行った後、圧胴を版胴に着状態として、追い刷り印刷を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転印刷機の追い刷り調整方法に係り、1色あるいは多色印刷等を行うグラビア輪転印刷機で、既に印刷されたウェブ(前刷り用紙)に追い刷り印刷を行う輪転印刷機の追い刷り調整方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、グラビア印刷等において、既に絵柄が印刷されたウェブに追加の印刷(追い刷り)を行うことがある。
この追い刷りは、例えば、絵柄が同一で、販売店名、製造元名、製造に関する秤量等の記載等、一部のみ異なる印刷物を必要とする場合等に行われる。この場合、異なる文字部分等を除いた印刷を予めまとめて総量分済ませておき、必要に応じて、異なる部分だけ製版した版胴を使用して、もう一度印刷機にかけて行われる。
【0003】
ところで、例えば包装用のグラビア印刷では、ウェブとして、伸び易いフィルムを用いることが多く、この場合、1色目の印刷に続いて2色目の印刷を行い、両印刷での見当合わせを行い、引き続き3色目、4色目の見当合わせを行って、見当ずれを、例えばウェブパスを調整することで補正し、これにより、印刷のずれをなくすようにすることが行われている。
また、追い刷りの場合、先刷りと追い刷りとでほぼ同じテンションを再現できたとしても、既に印刷、乾燥が行われた被印刷物であるウェブの伸び状態を完全に再現することは困難であり、また、追い刷り用の版胴周長の製造誤差等も生じることなどから、追い刷り用の版胴周ピッチと先刷りされたウェブにテンションをかけて伸ばした状態での印刷ピッチとを一致させることは難しい。つまり、見当合わせが重要な課題となっている。
【0004】
このような追い刷り装置における印刷見当のずれを修正する装置として、印刷機における追い刷りシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
このずれ修正装置では、先き刷りの見当マークと追い刷りの見当マークとのずれを、進ませ側または遅らせ側のセンサのいずれかが検出し、そこからの出力信号により見当補正ローラを見当調整範囲内で移動させ、ウェブパスの長さを変えることでずれを補正する構成となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−117950号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記見当調整では、連続して送られるウェブが圧胴、版胴間でニップされたままの状態で、初期見当調整、あるいは、見当が大きくずれた際の調整を、見当補正ローラを見当調整範囲内で移動させて行うため、それまでウェブに掛けられていたテンションの変動が大きくなり、テンションが安定するまで多大な時間がかかっていた。その間、ウェブは走行しているため、テンションが不安定な状態での印刷となり、テンションが安定するまでの間に多大な損紙が生じるという問題がある。
版胴の位相を変えることで、見当調整を行うことも考えられるが、この場合も、ウェブが圧胴、版胴間でニップされたままで行うことになるので、上記と同じようにテンションの変動が大きくなり、上記と同じような問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、短時間で見当調整が可能となり、損紙の発生を少なく抑えることが可能となる輪転印刷機の追い刷り調整方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の輪転印刷機の調整方法は、それぞれ版胴、圧胴、ガイドローラおよび前記版胴を駆動する版胴駆動用モータを有する少なくとも一つの印刷ユニットと、前記印刷ユニットにウェブを供給するウェブ供給機構と、前記ウェブを巻き取るウェブ巻取機構と、前記印刷ユニットが複数のときそれらの印刷ユニットの版胴駆動用モータを同期駆動させる統合制御部とを備えた輪転印刷機の追い刷り調整方法において、予め印刷された前刷り印刷に追い刷り印刷を行う印刷ユニットとその前後に配置された印刷ユニットとを備え前後の印刷ユニットは追い刷り印刷時ウェブの送り機構を有する印刷機を用いた場合、または、追い刷り印刷を行う印刷ユニットのウェブ供給機構側およびウェブ巻取機構側にウェブの送り機構を有する印刷機を用いた場合に、初期見当調整および印刷中の見当調整に際して、見当マーク検出手段により検出された見当マークが所定見当以上の調整が必要であるとき、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの前記圧胴を前記版胴から脱状態とし、版胴位相シフトによる見当補正を行った後、前記圧胴を前記版胴に着状態とすることを特徴とするものである。
【0009】
ここで、見当マークとは、位置合わせのために印刷したマークに限らず、ウェブに印刷された特定の絵柄の一部を含む意味である。また、所定見当以上のずれとは、通常の印刷見当ずれである0.1〜0.2mmを越える0.3mm以上をいう。
【0010】
この方法によれば、検出された見当マークが所定見当以上ずれているとき、追い刷り印刷を行う印刷ユニットの圧胴を版胴から離した脱状態としておいて、版胴の位相シフトにより見当補正が行われる。この間、ウェブは版胴と接していないため、版胴の位相シフトの影響がウェブに及ばず、また、見当補正が終了すると同時に圧胴が版胴に着けられて追い刷り印刷が行われるので、圧胴が版胴に着けられた時点で最初に設定したウェブテンションのまま印刷に移行できる。従って、短時間でテンションが安定するので、短時間で見当調整が可能となる。また、初期見当調整であれば、圧胴を脱状態として見当補正を行うときにウェブを止めておくことができ、損紙の発生を防止できる。
【0011】
以上の本発明において、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの圧胴の脱状態時、および着状態時に生じる前刷り印刷と前記版胴位相とのずれ分を予め版胴位相シフト量に加えることが望ましい。
この方法によれば、圧胴の脱状態時、着状態時の前刷り印刷と前記版胴位相とのずれ分を、その都度演算しなくてもよくなり、作業時間の短縮を図ることができる。
【0012】
また、印刷中の見当調整時で所定見当以内の調整時には、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの圧胴を常時着状態とし、前記見当マーク検出手段からの信号発生時、版胴回転角検出センサからの信号に従い、前刷り印刷と追い刷り印刷見当調整を版胴位相シフトにより行うことが望ましい。
【0013】
この方法によれば、所定見当以内の調整が圧胴の常時着状態で行えるので、見当補正ローラが不要となり、また、ウェブパス長を短縮することができて、より安定した印刷見当の維持が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る輪転印刷機を適用した1色グラビア輪転印刷機が示されている。このグラビア輪転印刷機1は、1台の印刷ユニット2を備えており、印刷ユニット2の流れの上流側(図1の左側)には、ウェブ供給機構としての巻き出し部3およびインフィード部4が配置され、印刷ユニット2の流れの下流側(図1の右側)には、ウェブ巻取機構としてのアウトフィード部5および巻き取り部6が配置されている。
【0015】
印刷ユニット2には、印刷部を構成する版胴7、圧胴8および回転フリーの複数のガイドローラ9等が設けられている。また、印刷ユニット2には、版胴7駆動用のサーボモータ10が変速歯車(図示せず)等を介して設けられ、このサーボモータ10により、印刷ユニット2に設けられた版胴7が独立して駆動できるようになっている。そして、サーボモータ10軸端にはエンコーダ12(図2参照)が設けられ、サーボモータ10のモータ出力軸のフィードバック信号を提供するようになっている。
【0016】
また、印刷ユニット2内でインフィード部4側には送りローラ13が設けられ、この送りローラ13に対応してアウトフィード部5に送りローラ13が設けられている。さらに、印刷ユニット2とインフィード部4との間には、原反(前刷りされたウェブ)と追い刷り印刷との初期の位相調整を行う見当補正ローラ14が設けられている。
【0017】
印刷ユニット2およびアウトフィード部5には、送り機構を構成する送りローラ13、13駆動用のサーボモータ10、10が変速歯車(図示せず)等を介して設けられ、これらのサーボモータ10、10により、各送りローラ131、13が独立して駆動できるようになっている。そして、サーボモータ10、10軸端にはエンコーダ12、12(図2参照)が設けられ、サーボモータ10、10のモータ出力軸のフィードバック信号を提供するようになっている。
【0018】
図2に示すように、グラビア輪転印刷機1の駆動制御装置20の構成は、統合制御部として動作するDSP(デジタル・シグナルプロセッサ)部21と、各種データを記憶するメモリ部22と、版胴サーボコントローラ(制御回路)23と、送りローラサーボコントローラ23、23と、テンション制御部25と、入出力I/F(インタフェース)部26を含んで構成されている。
【0019】
この入出力インタフェース26には、インフィード側の送りローラ比率設定器15と、アウトフィード側の送りローラ比率設定器16と、原反の見当マーク(所定の絵柄を含む)を検出する見当マーク検出手段であるマークセンサ29とが接続されている。また、入出力I/F部26には、各種データを入力する入力装置27、およびそのデータを表示するCRT等の表示装置28が接続されている。送りローラ比率設定器15,16は、印刷ユニット2の版胴周速に対する比率を増速または減速操作により変更できるようになっている。
【0020】
メモリ部22には、マークセンサ29によって検出され、入力装置27によって入力された原反の見当マークの位置や、その見当マークの位置が所定寸法以内に入っているか否かを判断する基準の寸法等が記憶されるようになっているとともに、版胴7の径(または、版胴周長等)情報、送りローラ径(または、送りローラ周長等)情報等、各種データが記憶されるようになっている。
【0021】
DSP部21は、印刷機制御装置40から運転指令、速度指令を与えられると、版胴サーボコントローラ23および送りローラサーボコントローラ23、23に、それぞれ単独の位置指令(回転角)信号を与えるようになっている。
【0022】
また、DSP部21は、定速運転時には速度指令に応じた時間間隔を維持し、位置指令信号を連続して版胴サーボコントローラ23および送りローラサーボコントローラ23、23へ発信する。このとき、DSP部21のソフトウェア同期により版胴7および送りローラ13、13の同期性を維持する。
加速時、減速時には所定の角加速度による加速時間、減速時間に従った変化率を維持しつつ位置指令信号を連続して発信し、すなわち、DSP部21のソフトウェア同期により版胴7および送りローラ13、13の同期性を維持する。
【0023】
版胴サーボコントローラ23および送りローラサーボコントローラ23、23は、DSP部21より速度指令信号が制御目標値として与えられる。
これを受けて、サーボアンプ30、30、30から指令信号に対応した駆動信号がサーボモータ10、10、10に出力されると、サーボモータ10、10、10の軸端に接続されているエンコーダ12、12、12から回転角信号が位置フィードバック信号としてサーボコントローラ23、23、23に入力される。版胴サーボコントローラ23および送りローラサーボコントローラ23、23は、固定周期(サーボ系サンプリング周期)の位置ループ32、32、32をそれぞれ構成し、各サーボ系を制御するソフトウェア・サーボ機能を持っている。
【0024】
なお、版胴サーボコントローラ23、および送りローラサーボコントローラ23は、印刷ユニット2に設けられているサーボモータ10、10、10にそれぞれ対応している。
【0025】
テンション制御部25は、版胴サーボコントローラ23および送りローラサーボコントローラ23、23への指令信号発生に同期した、DSP部21からの速度信号により同期駆動される。つまり、テンション制御部25は、DSP部21からのテンション制御指令信号に基づいて、巻き出し部3、インフィード部4、アウトフィード部5および巻き取り部6に駆動信号を出力し、ウェブのテンション制御を行う。
【0026】
また、前記印刷機制御装置40には、圧胴着脱装置41が設けられている。この圧胴着脱装置41は、圧胴8の軸を例えばシリンダーで軸と直交する方向に移動させ、版胴7から離し(脱状態)、あるいは版胴7に着けること(着状態)ができるようになっている。
【0027】
前記インフィード側の送りローラ比率設定器15と、アウトフィード側の送りローラ比率設定器16とは、送りローラ駆動モータ10、10の速度比率の変更が行えるようになっており、版胴7の速度を変える際に版胴7の周速に追従できるように、つまり、版胴7と同期させることができ、前述のように、印刷ユニット2に設けられている。
【0028】
例えば、別途設けられている操作部により、版胴7を回転させ、版胴上見当マーク位置を圧胴8とのニップ位置で停止させる。この位置を初期設定位置「θ01」としてメモリ部22に記憶する。
次に、前刷りの原反を取り付けて紙通しを行う。紙通し完了後、圧胴8を着として低速での通紙運転を行う。ここで、見当マークセンサ29で原反の見当マークを検出したときの版胴位置を入力し、この値と初期設定位置「θ01」とをDSP部21で比較演算して版胴位相のシフト量が決定され、このシフト量が所定見当以上の値であった場合、版胴駆動速度にオーバライドを与える前に、まず、圧胴着脱装置41により、圧胴8を脱状態、つまり、圧胴8を版胴7から離しておく。
【0029】
ここで、圧胴8を版胴7から離す量としては、圧胴8と版胴7間でのウェブに対するニップ状態が解除される程度でよく、圧胴8と版胴7との間の距離が、例えば1〜2mmであればよい。
【0030】
次いで、版胴駆動速度にオーバーライドを与え、版胴7の位相を修正する。そして、修正が完了した後、圧胴8を圧胴着脱装置41により版胴7に着けて初期見当調整を終了する。
【0031】
入力装置27では、版胴7の径(または、版胴周長等)の入力を行い、また、送りローラ径(または、送りローラ周長等)については予めシステムに設定されており、ジョブの変更時には、版胴径の変更を行った後、追い刷り印刷を開始する。なお、圧胴8の脱時にはウェブの走行を停止させてもよく、停止させないでもよい。
【0032】
ここで、圧胴8が版胴7に対して脱着状態となるためウェブパス長が変化するが、このウェブパス長の変化分は次のようになる。
図5には、版胴7、圧胴8、圧胴前(インフィード側)ガイドローラ9等の各部材の相対位置が示されている。
そして、圧胴後(アウトフィード側)ガイドローラ9(図1参照)等各部材間の寸法を、以下の表1のように定義する。なお、図5において、符号Bは版胴7と圧胴8との接合部、つまりニップ位置であり、0は圧胴前ガイドローラ9の中心、0は圧胴8の中心を表す。
【0033】
【表 1】
Figure 2004262072
【0034】
上記表1から、圧胴前ガイドローラ9と圧胴ニップ位置間距離Lは、以下の数1のように表される。
【0035】
【数 1】
Figure 2004262072
【0036】
ここで、先刷り印刷との初期見当調整時、インフィード側ガイドローラ9と圧胴ニップ位置間距離(L)が、圧胴着時と圧胴脱時とで差異が発生するので、その差分を予め初期見当調整時に版胴位相で補正する。
【0037】
すなわち、圧胴着脱に従い、圧胴8、ガイドローラ9間距離(垂直)「h11」が圧胴の脱量に対応して変化するので、以下とする。
10:圧胴着時のインフィード側ガイドローラと圧胴ニップ位置間距離
11:圧胴脱時のインフィード側ガイドローラと圧胴ニップ位置間距離
としたとき、その差ΔLは、
ΔL=L10−L11
となるので、版胴位相の修正時、ウェブ送り方向に対して「ΔL」だけ、版胴位相を遅らせ位置に設定すればよい。
【0038】
また、前述のように、通常の印刷見当ずれは、最大で0.1mm〜0.2mmをいい、これを越える0.3mm以上を、所定見当以上のずれとしている。なお、この値は適応する印刷物により変化するものである。
通常の印刷見当ずれの修正は、版胴位相角はサーボモータフィードバック用エンコーダ信号により求め、初期調整時、または、オペレータの操作により指示された版胴位相角に対し、Lが既知であるので、以下に示すように行われる。
【0039】
すなわち、図6に示すように、初期設定時の追い刷り印刷ユニット版胴上の見当マーク位置角を「θ01」とする。
マークセンサにより原反見当マークを検出したときの追い刷り印刷ユニット版胴位相角をサーボモータ10に設けられているエンコーダ12から入力する。そして、この値を「θ」とする。
また、版胴周長(リピート長)を「L」とする。
さらに、「θ」を版胴での「θ」位置と原反の見当マークとの位相差とすると、
θ=2π*(L%L
となる。ただし、%は剰余を求める演算子である。
【0040】
しかるに、追い刷り印刷ユニットの版胴上の見当マーク位置と原反の見当マークが版胴・圧胴接点部で一致、または所定距離を維持する(マークの重なりを避けるため、所定の距離をずらして見当マークを設ける)ことで、初期の目的が達せられる訳であるから、一致位置に版胴位相を移動させるための移動量(角)を「θ」として求める。
版胴原点から原反の見当マークまでの位相を版胴回転角(「θ」とする)で表すと、
θ=θ+θ
となる。
【0041】
初期設定時の追い刷り印刷ユニットの見当マーク位置角は「θ01」であるので、追い刷り印刷ユニット版胴上の見当マーク位置とマークセンサ29により見当マークを検出したときの追い刷り印刷ユニット版胴位相角との位相差「θ」は、
θ=θ−θ01
となる。
【0042】
そのため、マークセンサ29により原反の見当マークを検出したとき、上記演算により追い刷り印刷ユニット版胴7の移動角「θ」を求め、版胴7に「θ」度だけ、速度オーバーライドを与え、位相シフトを行えばよい。
このとき、速度オーバーライド値は位相シフト量に従い、原反の断紙発生がないて程度にランプ形状のようになだらかに変更を加えることが好ましい。また、速度オーバライド値は、プラスだけでなくマイナスの値でもよい。
【0043】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 検出された原反の見当マークが版胴7上の見当マークに対して所定見当、例えば、0.3mm以上ずれているとき、追い刷り印刷を行う印刷ユニット2の圧胴8を版胴7から離しておいて、版胴7の位相シフトにより見当補正が行われる。この間、ウェブは版胴7と接していないため、版胴7の位相シフトの影響がウェブに及ばず、また、見当補正が終了すると同時に圧胴8が版胴7に着けられて追い刷り印刷が行われるので、圧胴8が版胴7に着けられた時点で最初に設定したウェブテンションのまま印刷に移行できる。従って、短時間でテンションが安定するので、短時間で見当調整が可能となる。
【0044】
(2) 初期見当調整時は、圧胴8を脱状態として見当補正を行うときにウェブの走行を止めておくこともでき、その結果、損紙の発生を防止できる。
(3) 版胴位相をシフトさせて見当補正を行う際、追い刷り印刷を行う印刷ユニット2の圧胴8の脱状態時、および着状態時に生じる前刷り印刷と版胴位相とのずれ分が予めシフト量に加えられているので、圧胴8の脱状態時、着状態時の前刷り印刷と版胴位相とのずれ分を、その都度演算しなくてもよくなり、作業時間の短縮を図ることができる。
【0045】
(4) 通常の印刷見当ずれ、例えば0.1mm〜0.2mm以内の見当調整は、圧胴8の常時着状態で行えるので、見当補正ローラが不要となり、また、ウェブパス長を短縮することができて、より安定した印刷見当の維持が可能となる。
【0046】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような変形形態も含むものである。
例えば、前記実施形態においては、輪転印刷機1が、追い刷り印刷を行う印刷ユニットを1台の印刷ユニット2で構成し、この印刷ユニット2のインフィード4側、およびアウトフィード5側にウェブを送る送りローラ13、13を設けた構成としてあるが、これに限らない。複数台の印刷ユニットを備え、そのうちの例えば1台を追い刷り用に用い、追い刷り用印刷ユニットの前後の印刷ユニットにおける版胴、圧胴を、ウェブ送り機構として利用するような構成の輪転印刷機械としてもよい。
【0047】
また、前記実施形態では、版胴7の位置を検出する検出器として、サーボモータ10、10、10に付属しているエンコーダ12、12、12を使用したが、別途位置検出器を設けてもよい。
【0048】
また、テンション制御部25は、前記実施形態の構成に限らず、ウェブに所望のテンションを与えることができる構成であれば、どのような構成でもよい。
さらに、圧胴8については、ウェブに接し、そのウェブの走行に従って回転する構造であったが、これも版胴7と同様に各印刷ユニットごとに単独駆動させ、これらをDSP部21で同期制御するようにしてもよい。
【0049】
また、ガイドローラ9についても、ウェブに接し、そのウェブの走行に従って回転する構造であったが、これらのガイドローラ9も単独で回転できるようにし、版胴7および圧胴8の周速と同期させるようにしてもよい。この場合、ガイドローラ9と版胴7、または、ガイドローラ9と圧胴8とを連結し、版胴7または圧胴8の駆動源をガイドローラ9の駆動源としてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の輪転印刷機の追い刷り見当調整方法によれば、短時間で見当調整が可能となり、損紙の発生を少なく抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るグラビア輪転印刷機を示す全体構成図。
【図2】前記実施形態の輪転印刷機の制御系を示すブロック線図。
【図3】前記実施形態の送りローラ比率設定器を示す図。
【図4】前記実施形態の印刷ユニットの詳細を示す図。
【図5】前記実施形態のパス長演算のための図。
【図6】前記実施形態の印刷機で印刷されたウェブを示す図。
【符号の説明】
1 輪転印刷機
2 印刷ユニット
3 巻き出し部(ウェブ供給部)
4 インフィード部
5 アウトフィード部(ウェブ巻取機構)
6 巻取り部
7 版胴
8 圧胴
9 ガイドローラ
10 版胴サーボモータ
10、10 送りローラサーボモータ
12、12、12 エンコーダ
20 駆動制御装置
21 DSP部(統合制御部)
22 メモリ部
23 版胴サーボコントローラ
23、23 送りローラサーボコントローラ
30 版胴サーボアンプ
30、30 送りローラサーボアンプ
32 版胴位置ループ
32、32 送りローラ位置ループ

Claims (3)

  1. それぞれ版胴、圧胴、ガイドローラおよび前記版胴を駆動する版胴駆動用モータを有する少なくとも一つの印刷ユニットと、前記印刷ユニットにウェブを供給するウェブ供給機構と、前記ウェブを巻き取るウェブ巻取機構と、前記印刷ユニットが複数のときそれらの印刷ユニットの版胴駆動用モータを同期駆動させる統合制御部とを備えた輪転印刷機の追い刷り調整方法において、予め印刷された前刷り印刷に追い刷り印刷を行う印刷ユニットとその前後に配置された印刷ユニットとを備え前後の印刷ユニットは追い刷り印刷時ウェブの送り機構を有する印刷機を用いた場合、または、追い刷り印刷を行う印刷ユニットのウェブ供給機構側およびウェブ巻取機構側にウェブの送り機構を有する印刷機を用いた場合に、初期見当調整および印刷中の見当調整に際して、見当マーク検出手段により検出された見当マークが所定見当以上の調整が必要であるとき、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの前記圧胴を前記版胴から脱状態とし、版胴位相シフトによる見当補正を行った後、前記圧胴を前記版胴に着状態とすることを特徴とする輪転印刷機の追い刷り調整方法。
  2. 請求項1に記載の輪転印刷機の追い刷り調整方法において、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの圧胴の脱状態時、および着状態時に生じる前刷り印刷と前記版胴位相とのずれ分を予め版胴位相シフト量に加えることを特徴とする輪転印刷機の追い刷り調整方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の輪転印刷機の追い刷り調整方法において、
    印刷中の見当調整時で所定見当範囲以内の調整時には、前記追い刷り印刷を行う印刷ユニットの圧胴を常時着状態とし、前記見当マーク検出手段からの信号発生時、版胴回転角検出センサからの信号に従い、前刷り印刷と追い刷り印刷見当調整を版胴位相シフトにより行うことを特徴とする輪転印刷機の追い刷り調整方法。
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